JP3024414B2 - ピロリドン類の製造方法 - Google Patents
ピロリドン類の製造方法Info
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Description
メチル−2−ピロリドンの製造方法に関するものであ
る。詳しくは本発明は、γ−ブチロラクトンとアミン類
との反応生成物から経時着色の少ないピロリドン類を回
収する方法に関するものである。
いるが、工業的にはγ−ブチロラクトンとアンモニア又
はアミン(本明細書ではあわせてアミン類ということが
ある)とを反応させ、反応生成物を蒸留してピロリドン
類を回収する方法により製造されている。この際、反応
帯域にアミン類を過剰に供給すること及び水を供給のが
望ましいとされている(特公昭49−20585,20
586参照)。
工業プロセスで溶剤として使用されており、また最近で
は塩素化溶剤の代替として機械工業における金属洗浄剤
としての用途が注目されている。ピロリドン類は経時着
色しやすいので、経時着色しないピロリドン類の取得法
が種々提案されている(特公昭46−32263,47
−22225参照)。本発明はγ−ブチロラクトンとア
ミン類の反応、及び反応生成物からのピロリドン類の蒸
留精製による回収までの一貫したプロセスにより、経時
着色の少ないピロリドン類を製造する方法を提供せんと
するものである。
チロラクトンとアンモニア又は炭素数1〜4のアルキル
アミンとの反応生成物から3段階の蒸留の組合せによ
り、経時着色(即ちAPHAの経時変化)の少ないピロ
リドン類を製造することができる。本発明について詳細
に説明するに、本発明では先ず反応帯域にγ−ブチロラ
クトン、アミン類および水を供給して反応させ、対応す
るピロリドン類を生成させる。反応に際してはγ−ブチ
ロラクトンの反応率を高くする、すなわち未反応のγ−
ブチロラクトンを極力減少させるのが好ましく、そのた
めγ−ブチロラクトンに対しアミン類を過剰に供給す
る。通常はγ−ブチロラクトンに対し1.1〜1.5倍
モルのアミン類を供給する。さらに過剰のアミン類を供
給することは、アミン類の原単位を悪化させるので好ま
しくない。水は反応を促進する作用があり、通常γ−ブ
チロラクトンに対し1〜6倍モルとなるように供給す
る。反応は常法に従い200〜300℃の温度および5
kg/cm2 G以上、好ましくは20〜60kg/cm
2 Gの圧力下で行なわれる。反応はγ−ブチロラクトン
の99%以上が反応し、未閉環中間体であるヒドロキシ
ブチルアミドの残存率がピロリドン類に対し1%以下、
特に0.5%以下となるまで行なうのが好ましい。
らアミン類を水の一部と共に留出させて回収する。回収
されたアミン類水溶液は、原料アミン類の一部として反
応帯域に循環する。一方、塔底からは水を含むピロリド
ン類を回収して第2蒸留塔に供給する。ピロリドン類中
の水分は反応により生成した量すなわちピロリドン類と
等モルないしは若干多い量が好ましい。このようにする
と、回収されたアミン類水溶液をそのまま反応帯域に供
給しても水バランスが損なわれない。このように第1蒸
留塔はアミン類の回収塔であり、通常は常圧下に蒸留が
行なわれる。第2蒸留塔の塔頂からは水と副生した軽沸
成分を留出させ、塔底からは高沸成分を含むピロリドン
類を回収して第3蒸留塔に供給する。第2蒸留塔は常圧
ないしは減圧下に操作され、塔底温度は通常150℃な
いしピロリドン類の沸点+15℃、好ましくはピロリド
ン類の沸点+5℃の範囲から選択される。ピロリドン類
はできるだけ、高温にさらさないようにして蒸留するの
が好ましい。また、塔底から回収されるピロリドン類中
の水の含有量は通常3(重量)%以下、好ましくは1
(重量)%以下となるように蒸留する。
リドン類は側流として回収する。側流は原料、すなわち
第2蒸留塔の塔底液の供給位置よりも高い位置から抜出
すのが好ましい。製品のピロリドン類を塔頂から留出さ
せると、経時着色のないピロリドン類を得ることはでき
ない。従って本発明においてはピロリドン類は側流とし
て回収し、塔頂留出物は第2蒸留塔に循環して更に精製
に供する。
一部と共に抜出す。通常は側流として抜出すピロリドン
類に対し3%以上、好ましくは5%以上のピロリドン類
を塔底から高沸成分と一緒に抜出すように蒸留する。5
〜15%のピロリドン類を高沸成分と一緒に抜出し、再
蒸留してピロリドン類を回収するのが、製品に及ぼす影
響及び回収操作の点よりして有利である。
圧力下で操作され、塔底温度は80℃ないしピロリドン
類の沸点+15℃の範囲から選択される。前述の如くピ
ロリドン類は不必要に高温にさらさないようにし、もっ
て熱によりピロリドン類が劣化するのを避けるべきであ
る。
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。 (実施例1)温度約248℃、圧力36kg/cm2 G
に保持されている流通型の反応器に、γ−ブチロラクト
ン、メチルアミン及び水を1:1.1:4.4のモル比
で供給した。反応器での滞留時間は5時間で、γ−ブチ
ロラクトンの反応率は99.9%以上であり、中間体の
ヒドロキシ−N−メチルブチルアミドの残存率は1%未
満であった。
塔頂温度約110℃、塔底温度約120℃で蒸留した。
塔頂から留出した蒸気は凝縮させてメチルアミンの4%
水溶液として回収した。塔底からは1.0倍モルの水を
含むN−メチル−2−ピロリドンを回収し、第2蒸留塔
に供給した。第2蒸留塔は常圧下、塔底温度206℃、
還流比2.0で操作し、塔頂から水を含む軽沸成分を留
出させて除去した。塔底からはN−メチル−2−ピロリ
ドン(純度98%以上、含水率1%以下)を抜出し、第
3蒸留塔に供給した。
温度128℃、塔底温度141℃、還流比12で操作
し、塔頂留出液は第2蒸留塔に循環した。塔底からはN
−メチル−2−ピロリドン(側流から抜出すN−メチル
−2−ピロリドンに対し約8%相当量)と一緒に高沸成
分を抜出して除去し、一方、供給段よりも高い側流段か
らN−メチル−2−ピロリドンを製品として取得した。
このものの分析値は純度99.9%、含水率400pp
m(ガスクロ分析値)であった。APHA経時変化を第
1表に示す。なお、APHAの測定は窒素雰囲気下に室
温放置したものにつき比色法で行なった。
塔の塔頂留出液を製品として取得した以外は、実施例1
と全く同様にしてN−メチル−2−ピロリドンを製造し
た。このものの分析値は純度99.9%、含水率100
ppm以下であり、APHAの経時変化は第1表の通り
であった。
kg/cm2 Gに保持されている流通型反応器に、γ−
ブチロラクトン、アンモニア及び水を1:1.1:4.
4のモル比で供給し、γ−ブチロラクトンの転換率99
%以上、中間体の残存率1%以下となるまで反応させ
た。
下、塔頂温度約99℃、塔底温度約120℃で蒸留し
た。塔頂留出ガスは凝縮させて10〜12%アンモニア
水として回収し、塔底からは1.1倍モルの水を含む2
−ピロリドンを回収して第2蒸留塔に供給した。第2蒸
留塔は250mmHgの圧力下に操作して塔頂から水を
留出させ、塔底から回収した2−ピロリドンは第3蒸留
塔に供給した。第3蒸留塔の塔頂留出液は第2蒸留塔に
循環し、塔底からは高沸成分を抜出した。一方、供給段
よりも高い側流段から2−ピロリドンを製品として取得
した。このものの純度は99.0%以上であり、初期の
APHAは10であり、3日後も経時着色は認められな
かった。
度でありかつ経時着色の少ないピロリドン類を工業的に
製造することができる。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 γ−ブチロラクトン、これに対して過剰
量のアンモニア又は炭素数4以下のアルキルアミン及び
水を反応帯域に供給して対応するピロリドン類を製造す
る方法において、 反応帯域から抜出した反応生成物を第1蒸留塔に供
給して、塔頂から未反応のアンモニア又はアミンと水の
一部を留出させて反応帯域に循環し、塔底から水を含有
するピロリドン類を回収して第2蒸留塔に供給するこ
と、 第2蒸留塔の塔頂から水を含む軽沸成分を留出さ
せ、塔底からピロリドン類を回収して第3蒸留塔に供給
すること 第3蒸留塔の塔頂留出液は第2蒸留塔に供給し、塔
底から高沸成分を抜出し、製品のピロリドン類を側流と
して回収することを特徴とするピロリドン類の製造方
法。 - 【請求項2】 第2蒸留塔の塔底から回収されるピロリ
ドン類の含水率が3%以下であることを特徴とする請求
項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 第3蒸留塔の原料供給位置と塔頂との中
間から製品のピロリドン類を側流として回収することを
特徴とする請求項1又は2記載の製造方法。 - 【請求項4】 第3蒸留塔から側流として抜出すピロリ
ドン類に対し5%以上のピロリドン類を第3蒸留塔の塔
底から高沸成分と一緒に抜出すことを特徴とする請求項
1ないし3のいずれかに記載の製造方法。
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JPH06228089A JPH06228089A (ja) | 1994-08-16 |
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JP5012620A Expired - Fee Related JP3024414B2 (ja) | 1993-01-28 | 1993-01-28 | ピロリドン類の製造方法 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN105906542A (zh) * | 2009-07-29 | 2016-08-31 | Sk新技术株式会社 | 制备n-甲基吡咯烷酮的方法 |
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WO2013094224A1 (ja) * | 2011-12-21 | 2013-06-27 | 株式会社クレハ | 蒸留塔システム及びそれを用いた塩化ビニリデンモノマーの蒸留方法 |
-
1993
- 1993-01-28 JP JP5012620A patent/JP3024414B2/ja not_active Expired - Fee Related
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