JP3023591B2 - 電圧制御発振回路 - Google Patents

電圧制御発振回路

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JP3023591B2
JP3023591B2 JP8001562A JP156296A JP3023591B2 JP 3023591 B2 JP3023591 B2 JP 3023591B2 JP 8001562 A JP8001562 A JP 8001562A JP 156296 A JP156296 A JP 156296A JP 3023591 B2 JP3023591 B2 JP 3023591B2
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    • H03K3/02Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses
    • H03K3/027Generators characterised by the type of circuit or by the means used for producing pulses by the use of logic circuits, with internal or external positive feedback
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    • H03K3/0315Ring oscillators

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  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は電圧制御発振回路に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】クロック源としては水晶発振回路を用い
ることが一般的であるが、水晶発振回路は基本的に共鳴
発振型であり、共鳴周波数以外の周波数を自由に得るこ
とは難しい。これに対して、電圧制御発振回路はキャパ
シタすなわち容量素子の充電、放電時間を調整すること
により、所望の周波数を簡単に得ることができる。この
ことから、周波数の異なるクロックを必要とする装置で
は通常、電圧制御発振回路が用いられる。
【0003】また、現在、低消費電力のCMOS集積回
路の一般化に伴い、CMOS構成の電圧制御発振回路も
様々なものが試みられている。CMOS構成の電圧制御
発振回路を大別するとシングルキャパシタ方式とダブル
キャパシタ方式の2つの方式がある。
【0004】シングルキャパシタ方式の代表的な電圧制
御発振回路として図17のaに示すようなリングオシレ
ータタイプのものがある。これは、CMOSインバータ
151のソースドレイン電流を電圧制御電流源152、
153を用いて制御してそのCMOSインバータ151
の出力側に設けられた容量素子154の充電、放電時間
を制御することにより、発振周波数を制御するものであ
る。すなわち、この電圧制御発振回路の端子15Aにお
ける電圧変化を示した図17のbの波形図からもわかる
ように、CMOSインバータ151のNチャネルMOS
トランジスタがオフ、PチャネルMOSトランジスタが
オンとなると、そのソース側の電圧制御電流源152か
らの電流により容量素子154が充電されて端子15A
の電圧が上がるが、この充電時間TCは電圧制御電流源
152からの電流値により決まる。また、端子15Aの
電圧の減少は、CMOSインバータ151のPチャネル
MOSトランジスタがオフ、NチャネルMOSトランジ
スタがオンとなり、容量素子154の充電電荷がそのソ
ースおよびソース側の電圧制御電流源153を介して放
電されることによるものであり、この放電時間TDもそ
のソース側の電圧制御電流源153により決まる。これ
ら充電、放電時間を電圧制御電流源により制御すること
により周期Tc、すなわち発振周波数を制御する。な
お、図17のbにおいて、TdはCMOSインバータ1
55、156での遅延時間を示してあり、また、電源端
子VDD、VSS間の電圧を5v、CMOSインバータ
151のしきい値を2.5vとしてある。
【0005】また、ダブルキャパシタ方式の電圧制御発
振回路の一例として、特開昭59−62215号に開示
される電圧制御回路がある。これは図18のaに示すよ
うに、共に電圧制御電流源161にそれぞれのPチャネ
ルMOSトランジスタのソースを接続した2つのCMO
Sインバータ162、163と、一方のCMOSインバ
ータ162の出力端子に接続された一方の容量素子16
4と、一方の容量素子164の充電電圧を所定のしきい
値VREFと比較する一方の比較回路165と、他方のC
MOSインバータ163の出力端子に接続された他方の
容量素子166と、他方の容量素子166の充電電圧を
所定のしきい値と比較する他方の比較回路167と、セ
ット端子Sを一方の比較回路の出力に、リセット端子R
を他方の比較回路の出力端子に接続してあり、出力を発
生する出力端子Qを一方のCMOSインバータ162の
入力端子、反転出力を発生する出力端子バーQを他方の
CMOSインバータ163の入力端子に接続したフリッ
プフロップ168とから構成される。この電圧制御発振
回路では、フリップフロップ168の出力が“L”、反
転出力が“H”となれば、一方のCMOSインバータの
NチャネルMOSトランジスタがオフ、PチャネルMO
Sトランジスタがオンとなり、一方の容量素子が充電さ
れ、また、他方のCMOSインバータのPチャネルMO
Sトランジスタがオフ、NチャネルMOSトランジスタ
がオンとなり、他方の容量素子が放電される。各端子の
電圧を示した図18のbの波形図に示すように、一方の
容量素子が充電されるに従い、端子16Aの電圧が上が
り、所定のしきい値VREFを越えると、一方の比較回路
の出力が“H”となり、フリップフロップ168がセッ
トされ、フリップフロップ168の出力が“H”とな
り、反転出力が“L”となる。これを受けて、一方の容
量素子164の放電が開始され、同時に、他方の容量素
子166の充電が開始される。端子16Bの電圧が上が
り、所定のしきい値VREFを越えると、他方の比較回路
167の出力が“H”となり、フリップフロップ168
がリセットされる。反転出力は“H”から“L”とな
る。以上のように、この電圧制御発振回路では、2つの
容量素子を交互に充電、放電させることにより、出力端
子Q、バーQから発振出力が得られ、電圧制御電流源に
より2つの容量素子の充電時間を制御することにより発
振周波数を制御することができるのである。なお、図1
8のbにおいてもTCは充電時間、Tdは遅延時間、T
cは周期を示してある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなシングルキャパシタ方式の電圧制御発振回路で
は、基本的にCMOSインバータによるリングオシレー
タという比較的簡単な構成であり、低電圧動作可能で動
作速度が速い反面、CMOSインバータ151を構成す
るPチャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSト
ランジスタの能力差のため、充電、放電時間がばらつ
き、これによりデューティ制御が良くないという欠点が
ある。
【0007】また、上記のようなダブルキャパシタ方式
の電圧制御発振回路では、フリップフロップのセット、
リセットタイミングは(すなわち、“H”の時間と
“L”の時間は)いずれも同一タイプのMOSトランジ
スタ(図18の例ではPチャネルMOSトランジスタ)
による容量素子の充電時間にで決まるため、デューティ
制御が良い反面、フリップフロップを構成するNORゲ
ート等の論理ゲートでの遅延が大きい。すなわち、周知
の通り、最も単純なR−Sフリップフロップは図19の
aに示すように一対のNORゲートno0、no1の一
方の入力端子b0、b1を互いの出力端子バーQ、Qに
接続して構成してあり、NORゲートno0、no1の
他方の入力端子S、Rをセット、リセット端子としてあ
り、これを等価回路で表すと図19のbに示すようにな
る。同図から分かるように、例えば、入力端子Sに
“H”を印加して出力端子Qを“H”とするまでには、
入力端子Sに接続されたNチャネルMOSトランジスタ
がオンとなることにより入力端子b1の電圧が低下し、
これを受けたNORゲートno1側の反転動作により、
入力端子b0の電圧が上昇し、これを受けたNORゲー
トno0側の反転動作により、入力端子b1の電圧がさ
らに下がるという一連の動作が行われるが、電源、出力
端子間に複数のMOSトランジスタが直列に接続された
構成であるため、各MOSトランジスタに付随する容量
成分、抵抗成分により、この一連の動作による遅延は、
リングオシレータでの遅延要素であるCMOSインバー
タのそれに比べ、大きいのである。このため、ダブルキ
ャパシタ方式の電圧制御発振回路では、動作速度が遅い
という欠点があり、高周波数を得ることができない。ま
た、ダブルキャパシタ方式の電圧制御発振回路は、同図
のbからも分かるように、フリップフロップでの貫通電
流が多く、消費電力を抑えることが難しい。そのうえ、
フリップフロップは電源と出力端子との間に複数のMO
Sトランジスタを直列接続する構成を含むため、低電源
電圧化に不向きである。
【0008】そこで、本発明の目的は、低電源電圧動作
が可能で、低消費電力かつ、デューティ制御性に優れ、
高速動作可能な電圧制御発振回路を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】発振出力の“H”、
“L”の状態を保持するために第1、第2のダイナミッ
クラッチ回路を使用する。これらは直列接続したNチャ
ンネル、PチャネルMOSトランジスタの接続点を出力
端子とし、この接続点の寄生容量により出力端子の状態
を保持し、Nチャンネル、PチャネルMOSトランジス
タの何れか一方のオンにより出力端子の状態を反転させ
るようにする。これにより、高速動作が可能となる。ま
た、ラッチ部分にCMOS構成を用いないため、この部
分での貫通電流を抑えることとなり、消費電力を少なく
することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】上記目的を達成させるため、本発
明の電圧制御発振回路では、入力電圧によって電流を制
御される電流源と、この電流源に接続された第1および
第2のCMOSインバータと、この第1のCMOSイン
バータの出力に接続され、この第1のCMOSインバー
タを介して上記電流源からの電流によって充電され、か
つ第1のCMOSインバータを介して放電される第1の
容量素子と、この第1の容量素子の充電電圧が基準電圧
を越えたか否かによって出力状態を異にする第1の比較
回路と、第2のCMOSインバータの出力に接続され、
この第2のCMOSインバータを介して上記電流源から
の電流によって充電され、かつ第2のCMOSインバー
タを介して放電される第2の容量素子と、この第2の容
量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって出
力状態を異にする第2の比較回路とを備えてある。これ
とともに、直列接続したNチャネル、PチャネルMOS
トランジスタと、これらNチャネル、PチャネルMOS
トランジスタの接続点に設けられた出力端子とからな
り、一方のMOSトランジスタのゲートに第1の容量素
子の充電電圧を、他方のMOSトランジスタのゲートに
第2の比較回路の出力を受ける第1のダイナミックラッ
チ回路を備え、直列接続したNチャネル、PチャネルM
OSトランジスタと、これらNチャネル、PチャネルM
OSトランジスタの接続点に設けられた出力端子とから
なり、一方のMOSトランジスタのゲートに第2の容量
素子の充電電圧を、他方のMOSトランジスタのゲート
に第1の比較回路の出力を受ける第2のダイナミックラ
ッチ回路を備えるとともに、第1のダイナミックラッチ
回路の反転出力または第2の比較回路の出力を第1のC
MOSインバータの入力に、第2のダイナミックラッチ
回路の反転出力または第1の比較回路の出力を第2のC
MOSインバータの入力に接続してある。
【0011】また、第1のダイナミックラッチ回路と第
2のダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCMOS
インバータを互いに逆方向に並列に接続することが好ま
しい。
【0012】また、上記の他、入力電圧によって電流を
制御される電流源と、この電流源に接続された第1およ
び第2のCMOSインバータと、この第1のCMOSイ
ンバータの出力に接続され、この第1のCMOSインバ
ータを介して上記電流源からの電流によって充電され、
かつ第1のCMOSインバータを介して放電される第1
の容量素子と、この第1の容量素子の充電電圧が基準電
圧を越えたか否かによって出力状態を異にする第1の比
較回路と、この第1の比較回路の出力に接続した第3の
CMOSインバータと、第2のCMOSインバータの出
力に接続され、この第2のCMOSインバータを介して
上記電流源からの電流によって充電され、かつ第2のC
MOSインバータを介して放電される第2の容量素子
と、この第2の容量素子の充電電圧が基準電圧を越えた
か否かによって出力状態を異にする第2の比較回路と、
この第2の比較回路の出力に接続した第4のCMOSイ
ンバータとを備えるとともに、直列接続したNチャネ
ル、PチャネルMOSトランジスタと、これらの接続点
に設けられた出力端子とからなり、一方のMOSトラン
ジスタのゲートに第1の比較回路の出力を、他方のMO
Sトランジスタのゲートに第4のCMOSインバータの
出力を受ける第1のダイナミックラッチ回路と、直列接
続したNチャネル、PチャネルMOSトランジスタと、
これらの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方
のMOSトランジスタのゲートに第2の比較回路の出力
を、他方のMOSトランジスタのゲートに第3のCMO
Sインバータの出力を受ける第2のダイナミックラッチ
回路とを備え、第1のダイナミックラッチ回路の出力ま
たは第2の比較回路の反転出力を第1のCMOSインバ
ータの入力に、第2のダイナミックラッチ回路の出力ま
たは第1の比較回路の反転出力を第2のCMOSインバ
ータの入力に接続した電圧制御発振回路によっても上記
目的を達成することができる。
【0013】ここでも、第1のダイナミックラッチ回路
と第2のダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCM
OSインバータを互いに逆方向に並列に接続することが
好ましい。
【0014】また、以上の構成において、第1、第2の
容量素子の代わりに、第1のCMOSインバータの出
力、第2のCMOSインバータの出力間に1つの容量素
子を接続し、これを第1のCMOSインバータまたは第
2のCMOSインバータを介した上記電流源からの電流
により双方向に交互に充電させるようにしても良い。
【0015】上述の電圧制御発振回路において、第1、
第2の容量素子のそれぞれの充電電圧が基準電圧を超え
たことに応答してそれぞれの上記充電電圧の上昇を加速
させる第1、第2の副充電回路を設けることも好まし
い。
【0016】同様に第1および第2の比較回路はとも
に、互いに異なる電位の電源端子間に、互いに異なる導
電型のMOSトランジスタの互いのドレインを接続して
なる直列回路を接続し、この接続点を出力端子とし、一
方のMOSトランジスタのゲートを入力端子としてあ
り、これら第1および第2の比較回路の他方のMOSト
ランジスタと同じ導電型のMOSトランジスタからな
り、ソースを上記他方のMOSトランジスタのソース側
の電源端子に接続し、ドレインをそれぞれ、第1、第2
の容量素子に接続し、ゲートを第1、第2の比較回路の
上記接続点に接続した第1、第2の副充電回路を設ける
ことも好ましい。
【0017】
【実施例】次に本発明の電圧制御発振回路について以下
に実施例を示して説明する。本発明は、ダブルキャパシ
タ方式の電圧制御発振回路に属するものである。上述し
たように、従来のダブルキャパシタ方式の電圧制御発振
回路では、発振出力端子の論理レベルを“H”または
“L”にラッチする手段として、CMOS論理ゲートで
構成されるフリップフロップを使用していたが、これが
動作速度の低下、消費電力増加の一因となっている。そ
こで、本発明ではフリップフロップに代わる新たな構
成、すなわち、後述するダイナミックラッチ回路を設け
ることにより、ダブルキャパシタ方式の電圧制御発振回
路の動作速度の向上と低消費電力、低電源電圧化を図る
ものである。
【0018】まず、本発明の一実施例の電圧制御発振回
路について説明する。図1は本例の構成を示す電気回路
図である。
【0019】1〜1は電流源としての公知の電圧制御電
流源であり、図示しないが、制御端子に印加される制御
電圧に応じた電流を発生する。
【0020】2は第1のCMOSインバータであり、3
は第2のCMOSインバータであり、ともに、Pチャネ
ルMOSトランジスタのソースをそれぞれの電圧制御電
流源1に接続し、NチャネルMOSトランジスタのソー
スを電源端子VSS(0V)に接続してある。
【0021】4は第1の容量素子であり、一方の端子を
第1のCMOSインバータ2の出力端子に接続し、他方
の端子を電源端子VSSに接続してあり、第1のCMO
Sインバータ2のPチャネルMOSトランジスタを介し
た電圧制御電流源1からの電流により充電され、また、
そのNチャネルMOSトランジスタを介して充電電荷を
放電される。この第1の容量素子4は、MOSトランジ
スタのゲート容量等の寄生容量であってもよい。
【0022】5は第1の比較回路であり、第1の容量素
子4の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって出力
状態を異にする。ここで、第1の比較回路5はPチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
とを直列に接続して成り、これらの接続点に出力端子を
設けてある。ここで、NチャネルMOSトランジスタの
ゲートには第1の容量素子4の充電電圧を受け、Pチャ
ネルMOSトランジスタのゲートには後述する第1のダ
イナミックラッチ回路の出力を受ける。
【0023】6は第2の容量素子であり、一方の端子を
第2のCMOSインバータ3の出力端子に接続し、他方
の端子を電源端子VSSに接続してあり、第2のCMO
Sインバータ3のPチャネルMOSトランジスタを介し
た電圧制御電流源1からの電流により充電され、また、
そのNチャネルMOSトランジスタを介して充電電荷を
放電される。この第2の容量素子6は、MOSトランジ
スタのゲート容量等の寄生容量であってもよい。
【0024】7は第2の比較回路であり、第2の容量素
子6の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって出力
状態を異にする。ここで、第2の比較回路7はPチャネ
ルMOSトランジスタとNチャネルMOSトランジスタ
とを直列に接続して成り、これらの接続点に出力端子を
設けてある。ここで、NチャネルMOSトランジスタの
ゲートには第2の容量素子6の充電電圧を受け、Pチャ
ネルMOSトランジスタのゲートには後述する第2のダ
イナミックラッチ回路の出力を受ける。
【0025】8は第1のダイナミックラッチ回路であ
り、直列に接続したPチャネルMOSトランジスタとN
チャネルMOSトランジスタとからなり、これらの接続
点に出力端子を設けてある。ここで、NチャネルMOS
トランジスタのゲートには第1の容量素子の充電電圧を
受け、PチャネルMOSトランジスタのゲートには第2
の比較回路7の出力を受ける。また、この第1のダイナ
ミックラッチ回路8の出力は第2のCMOSインバータ
3の入力端子に出力される。また、出力端子には後段に
接続されるMOSトランジスタのゲート容量等からなる
寄生容量があり、これを便宜上、容量素子C3として示
してある。
【0026】9は第2のダイナミックラッチ回路であ
り、直列に接続したPチャネルMOSトランジスタとN
チャネルMOSトランジスタとからなり、これらの接続
点には出力端子が設けられている。ここで、Nチャネル
MOSトランジスタのゲートには第2の容量素子の充電
電圧を受け、PチャネルMOSトランジスタのゲートに
は第1の比較回路5の出力を受ける。また、この第2の
ダイナミックラッチ回路9の出力は第1のCMOSイン
バータ2の入力端子に出力される。また、出力端子には
後段に接続されるMOSトランジスタのゲート容量等か
らなる寄生容量があり、これを便宜上、容量素子C4と
して示してある。
【0027】10、11はCMOSインバータであり、
これらは、第1のダイナミックラッチ回路8の出力端子
と第2のダイナミックラッチ回路9の出力端子との間
で、互いに逆方向に並列に接続されている。
【0028】また、第2のダイナミックラッチ回路9の
出力端子には出力端子OUT1を設けてあり、第1のダ
イナミックラッチ回路8の出力端子には出力端子OUT
2を設けてある。出力端子OUT1、OUT2より発振
出力が得られる。
【0029】以下に本例の動作について説明するが、そ
の前にまず、ダイナミックラッチ回路の動作について説
明する。その構成は、第1、第2のダイナミックラッチ
回路8、9について述べたとおりであるが、図2に示す
ように、電源端子VDD(例えば、5V)と電源端子V
SS(0V)との間にPチャネルMOSトランジスタと
NチャネルMOSトランジスタとを直列に接続してあ
り、PチャネルMOSトランジスタ、NチャネルMOS
トランジスタそれぞれのゲートを入力端子としており、
それぞれ入力端子A、入力端子Bとする。また、これら
MOSトランジスタの接続点に出力端子outを設け、
この出力端子outにゲート容量等で構成される寄生容
量を便宜上、容量素子Cで表現し、接続した。
【0030】次に、その動作について述べる。まず、図
3のa(ここで、図3のH、Lは各端子の電圧の状態を
示してあり、○、×は各MOSトランジスタのオン、オ
フの状態を示してある。)に示すように入力端子A、B
にともに電圧“H”が印加されたとすると、Nチャネル
MOSトランジスタのみがオンとなり、容量素子Cの電
荷が放電されるので、出力端子outの電圧は“L”と
なる。
【0031】次に、この状態から、図3のbに示すよう
に入力端子Bに電圧“L”を印加すると、PチャネルM
OSトランジスタ、NチャネルMOSトランジスタは共
にオフとなり、容量素子Cの電荷の移動はなく、出力端
子outの電圧は“L”のまま保持(ラッチ)される。
【0032】実際にはこの状態はリーク電流によって平
衡電位へと向かう動的、すなわち、ダイナミックな状態
であるが、この動きが入力の次なる変化に対して圧倒的
に遅い場合、出力はラッチされているとみなしてよい。
【0033】次に、図3のcに示すように入力端子Aに
電圧“L”を印加すると、PチャネルMOSトランジス
タがオンとなり、これを介して容量素子Cが充電され、
出力端子outの電圧は“H”となる。
【0034】次に、図3のdに示すように入力端子Aに
電圧“H”を印加すると、PチャネルMOSトランジス
タがオフとなる。ここでも容量素子Cの電荷の移動はな
く、出力端子outの電圧は“H”のまま保持(ラッ
チ)される。
【0035】次に、入力端子Bに電圧“H”を印加する
と、NチャネルMOSトランジスタがオンとなり、容量
素子Cに充電された電荷がこのNチャネルMOSトラン
ジスタを介して放電される。すなわち、図3のaに示す
状態に戻る。以下に説明する本例の動作においては、第
1、第2のダイナミックラッチ回路はそれぞれに図3の
a〜dの動作を繰り返すのである。
【0036】このようなダイナミックラッチ回路を用い
ることにより、電源と出力端子の間に複数のトランジス
タが直列に接続されてる構成が除かれて、高速化および
低電源電圧化が可能となるのである。
【0037】次に本例の動作について説明する。ここで
は、図1の各端子の電圧の状態を示す波形図である図4
と、図4の各タイミングにおける各端子の電圧の状態お
よび各MOSトランジスタのオン、オフの状態等を示す
図5のa、b、図6のa、bを参照しながら説明する。
ここで、図5、6のH、Lは各端子の電圧の状態を示し
てあり、○、×はそれぞれ各MOSトランジスタのオ
ン、オフの状態を示してある。
【0038】まず図4に示すタイミングt0では、図5
のaに示すように、端子A1を“L”としてある。ま
た、端子C1、C2(それぞれ、出力端子OUT2、O
UT1)をそれぞれ“H”、“L”として、第1、第2
のダイナミック回路がそれぞれ、“H”、“L”をダイ
ナミックにラッチした状態としてある。ここで、フリッ
プフロップと対応付けて言うなら、それぞれセット、リ
セットされた状態をラッチしているのである。なお、便
宜上、ダイナミックラッチ状態は図4のC1、C2の波
形の斜線を付記した部分にて示してある。ただし、本実
施例においては、2つのダイナミックラッチ回路の出力
端子間にCMOSインバータが互いに逆方向に並列に接
続されているため、斜線部分においても状態はスタティ
ックであると言うことができる。ここで、第1のCMO
Sインバータ2では、NチャネルMOSトランジスタが
オフ、PチャネルMOSトランジスタがオンとなり、第
1の容量素子4は充電される。第2のCMOSインバー
タ3のPチャネルMOSトランジスタはオフ、Nチャネ
ルMOSトランジスタはオンであり、第2の容量素子6
は放電状態にある。
【0039】タイミングt1では、第1の容量素子4が
充電されて端子A1の電圧がNチャネルMOSトランジ
スタのしきい値Vth1を越える。このタイミングでは、
図5のbに示すように第1の比較回路5および第1のダ
イナミックラッチ回路8のNチャネルMOSトランジス
タがオンとなり、端子B1、端子C1の電圧が降下し始
める。なお、図5のbの破線で示したHは、これを添え
られた端子の電圧が“H”の状態から“L”の状態へ移
行し始めていることを示すものである。また、破線で示
したLは、その逆に、これを添えられた端子の電圧が
“L”の状態から“H”の状態へ移行していることを示
すものであり、以降に述べる図に付記されたものもこれ
らと同様の状態を示すこととする。
【0040】次にタイミングt2では、第1の比較回路
5の出力、すなわち、端子B1の電圧が下がって電源端
子VDDから見た端子B1の電圧がPチャネルMOSト
ランジスタのしきい値Vth2より低くなる。これを受け
て第2のダイナミックラッチ回路9のPチャネルMOS
トランジスタがオンし始め、端子C2の電圧が上がり始
める。
【0041】ここで、第1、第2のダイナミックラッチ
回路8、9の出力端子間に設けられた2個のCMOSイ
ンバータ10、11によって、端子C1、C2の電圧の
変化は加速される。これにより、第1、第2のダイナミ
ックラッチ回路8、9の出力はそれぞれ“L”、“H”
とされることとなる。
【0042】すなわち、タイミングt3において、第1
のダイナミックラッチ回路8の出力、すなわち、端子C
1の電圧がCMOSインバータのしきい値Vth3(Vth
1、Vth2、Vth3の間にはVth1<Vth3<(VDD
−|Vth2|)なる関係がある。)より低くなると、図
6のaに示すように第2のCMOSインバータ3では、
NチャネルMOSトランジスタがオフ、PチャネルMO
Sトランジスタがオンとなり、第2の容量素子6の充電
が開始される。
【0043】また、タイミングt4では、第2のダイナ
ミックラッチ回路9の出力、すなわち、端子C2の電圧
がしきい値Vth3を越える。これを受け、図6のbに示
すように、第1のCMOSインバータ2において、Pチ
ャネルMOSトランジスタがオフ、NチャネルMOSト
ランジスタがオンとなり、第1の容量素子4の充電電荷
が放電され、端子A1の電圧が下がる。これとともに、
第1の比較回路5のNチャネルMOSトランジスタがオ
フとなり、第1の比較回路5の出力、すなわち、端子B
1の電圧が上がる。なお、これより先に、電源端子VD
Dからみた端子C1の電圧がVth2より低くなることに
より、これを受ける第1の比較回路5のPチャネルMO
Sトランジスタがオンとなり、端子B1の電圧の低下は
抑えられ、上昇に転じる。また、この後、端子B1の電
圧が“H”となることにより、第1、第2のダイナミッ
クラッチ回路8、9は上述したように出力の状態をダイ
ナミックにラッチする。
【0044】ここで、図6のbが、各端子の状態におい
て図5のaと互いに鏡像となっていることからもわかる
ように、これ以降、順次、図5のb、図6のaの各端子
の状態を鏡像反転させた状態を経て図5のaに示す状態
に戻る。すなわち、図1に左右対象に示された互いに対
となる左右の回路(例えば、第1のCMOSインバータ
2と第2のCMOSインバータ3)を入れ換えた形で以
上の動作が行われる。具体的には以下の動作が行われ
る。タイミングt5において、第2の容量素子6が充電
されて端子A2の電圧がしきい値Vth1を越え、第2の
比較回路7および第2のダイナミックラッチ回路9のN
チャネルMOSトランジスタがオンとなり、端子B2、
端子C2の電圧が降下し始める。次にタイミングt6で
は、第2の比較回路7の出力、すなわち、電源端子VD
Dからみた端子B2の電圧がしきい値Vth2より低くな
り、これを受けて第1のダイナミックラッチ回路8のP
チャネルMOSトランジスタがオンし始め、端子C1の
電圧が上がり始める。ここで、CMOSインバータ1
0、12によって端子C1、C2の電圧の変化は加速さ
れる。これにより第1、第2のダイナミックラッチ回路
8、9の出力がそれぞれ“H”、“L”となる。これに
より、タイミングt7では、第2のダイナミックラッチ
回路9の出力がVth3より低くなり、第1のCMOSイ
ンバータ2では、NチャネルMOSトランジスタがオ
フ、PチャネルMOSトランジスタがオンとなり、第1
の容量素子4の充電が開始される。また、タイミングt
8では、端子C1の出力、すなわち、第1のダイナミッ
クラッチ回路9の出力の“H”を受けた第2のCMOS
インバータ3では、PチャネルMOSトランジスタがオ
フ、NチャネルMOSトランジスタがオンとなる。これ
により、第2の容量素子6の充電電荷が放電され、端子
A2の電圧が下がる。これとともに、第2の比較回路7
のNチャネルMOSトランジスタがオフとなり、第2の
比較回路7の出力、すなわち、端子B2の電圧が上が
る。この後、端子B1の電圧が“H”となることによ
り、第1、第2のダイナミックラッチ回路8、9は出力
の状態をダイナミックにラッチする。
【0045】次に、タイミングt9において、第1の容
量素子4が充電されて端子A1の電圧がしきい値Vth1
を越える。これは、タイミングt1の状態に戻ったもの
であり、以降、以上の動作を繰り返すことにより、端子
C1、C2には図4のC1、C2に示すような発振出力
が発生する。
【0046】以上のように、本例では、第1、第2の容
量素子4、6を交互に充放電することにより、第1、第
2のダイナミックラッチ回路8、9の出力を反転させて
発振出力を得ている。すなわち、一方の容量素子、例え
ば第1の容量素子4が上記のしきい値まで充電される
と、この容量素子に接続された側のダイナミックラッチ
回路、この場合、第1のダイナミックラッチ回路8にリ
セットがかけられ、同じく、この容量素子に接続された
側の比較回路、この場合、第1の比較回路の出力端子の
電圧が“H”の状態から降下する。この比較回路の出力
電圧が電源端子VDDからみてしきい値Vth2より低く
なることにより他方のダイナミックラッチ回路、この場
合、第2のダイナミックラッチ回路9にセットがかけら
れる。これにより、他方の容量素子、この場合、第2の
容量素子6の充電が始められる。また、他方のダイナミ
ックラッチ回路のセットにより、一方の容量素子の電荷
の放電が行われる。これにより、一方のダイナミックラ
ッチ回路は出力をラッチし、一方の比較回路の出力端子
の電圧は“H”の状態に戻る。このような動作を互いに
対となる回路を入れ換える形で交互に行い、第1、第2
の容量素子4、6を交互に充放電するのである。このこ
とからも分かるように本例では、上述した互いに対とな
る回路の一方では充電に備える動作、他方では放電に備
える動作と言うように二つの動作が並行して行われてお
り、その遅延はほぼ一方の動作による遅延分でしかな
い。また、ダイナミックラッチ回路のセット、リセット
は、それぞれPチャネルMOSトランジスタ、Nチャネ
ルMOSトランジスタそれぞれのオンによってかけら
れ、ここでの遅延はMOSトランジスタにして1段分で
あり、フリップフロップと比べて応答性に優れる。これ
らにより、本例では、一方の容量素子(例えば、第1の
容量素子4)のしきい値までの充電が終わってから他方
の容量素子(ここでは、第2の容量素子6)の充電が始
まるまでに、一方のダイナミックラッチ回路(ここで
は、第1のダイナミックラッチ回路8)による1段分の
遅延しか生じない。このため、本例では2段分の遅延を
もつ3段のリングオシレータよりも高い発振周波数が得
られる。また、ここで、第1、第2のダイナミックラッ
チ回路8、9は第1、第2の容量素子4、6の充電電圧
を直接NチャネルMOSトランジスタのゲートに受けて
いるので、通常のCMOSインバータに比べて低いしき
い値をもち、このため充電に必要な時間を短縮できて回
路の動作速度の向上に寄与していると同時に、CMOS
インバータのしきい値と異なり電源電圧の変動による影
響を受けにくいため、電源ノイズに対し、安定面で優れ
た構成にもなっている。
【0047】また、本例はダブルキャパシタ方式であ
り、従来のフリップフロップを用いたものと同様に3段
のリングオシレータに比べてデューティ制御性にも優れ
る。
【0048】また、従来のフリップフロップを用いたも
のでは、フリップフロップを構成するNORゲートのP
チャネルMOSトランジスタ、NチャネルMOSトラン
ジスタが同時にオンとなるタイミングがあり、電源端子
間に貫通電流を生じ、消費電力を抑えることが難しかっ
たが、本例では、第1、第2のダイナミックラッチ回路
8、9では、これらを構成するPチャネルMOSトラン
ジスタ、NチャネルMOSトランジスタが同時にオフし
ているか、片方のみがオンしている状態のいずれかしか
とらず、かつ、2つのダイナミックラッチ回路を補助す
る2つのCMOSインバータ10、11のサイズは小さ
なものでよいので、電源端子VDD、VSS間に生ずる
貫通電流を抑え、消費電力を抑えることができる。
【0049】次に本発明の第二実施例について説明す
る。上記の第一実施例では、第1、第2のダイナミック
ラッチ回路8、9の出力によりそれぞれ第2、第1のC
MOSインバータ3、2を駆動させたが、第1、第2の
ダイナミックラッチ回路8、9の反転出力によりそれぞ
れ第1、第2のCMOSインバータ2、3を駆動しても
良く、本例では、そのように構成してある。図7は本例
の構成を示す電気回路図であり、同図において図1に示
した番号と同じ番号は図1のものと同じ構成要素を示し
てある。同図において、12〜15はCMOSインバー
タである。CMOSインバータ12、13はそれぞれ第
1、第2のダイナミックラッチ回路8、9の出力を受
け、これを反転してそれぞれ第1、第2のCMOSイン
バータ2、3に出力するものである。また、CMOSイ
ンバータ14、15はそれぞれCMOSインバータ1
2、13の出力を受け、これを反転してそれぞれ第1、
第2の比較回路5、7のPチャネルMOSトランジスタ
のゲートに与えるものである。ここで、これらCMOS
インバータ12〜15のしきい値は上記しきい値Vth3
としてある。また、第1のダイナミックラッチ回路8の
出力端子には出力端子Out1を設けてあり、第2のダ
イナミックラッチ回路9の出力端子には出力端子Out
2を設けてある。出力端子Out1、Out2より発振
出力が得られる。
【0050】次に本例の動作について説明する。本例に
おいても上記の第一実施例と同様に、図7の各端子の電
圧の状態を示す波形図である図8を参照しながら説明す
る。
【0051】まず図8に示すタイミングt0では、端子
A1を“L”としてある。また、端子C1、C2をそれ
ぞれ“H”、“L”として、第1、第2のダイナミック
ラッチ回路がそれぞれ、“H”、“L”をダイナミック
にラッチした状態としてある。
【0052】タイミングt1では、第1の容量素子4が
充電されて端子A1の電圧がNチャネルMOSトランジ
スタのしきい値Vth1を越える。これにより、第1の比
較回路5および第1のダイナミックラッチ回路8のNチ
ャネルMOSトランジスタがオンとなり、端子B1、端
子C1の電圧が降下し始める。タイミングt2では、端
子B1の電源端子VDDからみた電圧がPチャネルMO
Sトランジスタのしきい値Vth2より低くなることによ
り、第2のダイナミックラッチ回路9のPチャネルMO
Sトランジスタがオンとなり、第2のダイナミックラッ
チ回路9の出力、すなわち、端子C2の電圧が上昇し始
める。タイミングt3では端子C1の電圧がしきい値V
th3より低くなり、CMOSインバータ12の出力、す
なわち、端子D1の電圧が上昇し始める。これにより、
タイミングt4では、CMOSインバータ12の出力、
すなわち、端子D1の電圧がしきい値Vth3を越え、第
1のCMOSインバータ2ではPチャネルMOSトラン
ジスタがオフ、NチャネルMOSトランジスタがオンと
なり、第1の容量素子4の充電電荷が放電され、端子A
1の電圧が下がる。端子A1の電圧が“L”となると、
第1のダイナミックラッチ回路8のNチャネルMOSト
ランジスタがオフとなり、第1のダイナミックラッチ回
路8は出力“L”をダイナミックにラッチする。なお、
この状態は、便宜上、図8の波形C1に斜線を付記して
示してある。ただし、本実施例においては、2つのダイ
ナミックラッチ回路の出力端子間にCMOSインバータ
が互いに逆方向に並列に接続されているため、斜線部分
においても状態はスタティックであると言うことができ
る。
【0053】タイミングt5では、CMOSインバータ
12の出力を反転するCMOSインバータ14の出力す
なわち、端子E1の電圧がしきい値Vth2より低くなっ
て“L”となると、これを受ける第1の比較回路5のP
チャネルMOSトランジスタがオンとなり、端子B1の
電圧が上昇し始める。この後、端子B1の電圧が“H”
となることにより、第2のダイナミックラッチ回路9の
出力がダイナミックにラッチされる。なお、この状態
は、ここでも便宜上、図8の波形C2に斜線を付記して
示してある。
【0054】タイミングt6では、第2のダイナミック
ラッチ回路9の出力、すなわち、端子C2の電圧がしき
い値Vth3を越え、これを受けるCMOSインバータ1
3の出力、すなわち、端子D2の電圧が降下し始める。
これにより、タイミングt7では、CMOSインバータ
13の出力、すなわち、端子D2の電圧がしきい値Vth
3より低くなり、第2のCMOSインバータ3ではNチ
ャネルMOSトランジスタがオフ、PチャネルMOSト
ランジスタがオンとなり、第2の容量素子6の充電が開
始され、端子A2の電圧が上昇し始める。
【0055】本例においても、これ以降、図7に左右対
象に示された互いに対となる左右の回路を入れ換えた形
で以上の動作が行われる。具体的に述べないがこれ以降
の各タイミングでの各端子の電圧の状態は、図8に示す
とおりである。これにより、本例でも、第1、第2の容
量素子4、6を交互に充放電することにより、端子C
1、C2に発振出力を得ている。
【0056】また、本例では、一方の容量素子の放電が
終了してから他方の容量素子の充電が開始される。この
ため、図9のaに示すように、容量素子の充電に用いら
れる電圧制御電流源1を1つにし、両方の容量素子で共
有できる。電圧制御電流源1を共有することとすれば、
第1、第2のCMOSインバータ2、3に全く等しい電
流が供給されることになり、回路の対象性が向上すると
いう点で有利である。なお、第一実施例においても同様
に、図9のbに示すように電圧制御電流源1を共有させ
ることができる。この場合、容量素子4、6の充電初期
の電位上昇の直線性は損なわれるが、その損なわれ方は
容量素子4、6のいずれの側においても等しいので対称
性は全く損なわれず、むしろ電流源を共有することによ
って対称性は向上するのである。さらに、電圧制御電流
源1は、例えば、図9cのようにこの電圧制御電流源1
を共有させることにより、端子A3には常に電流が流れ
るため、図9cのPチャネルMOSトランジスタP3は
常に飽和領域の高インピーダンス状態で動作するため、
電源電圧変動による第1、第2のCMOSインバータ
2、3へ供給される電流の変動を抑え、電源電圧変動に
よる周波数不安定が回避されるという点でも有利であ
る。
【0057】また、図9のa、bに示すものでは、容量
素子4、6は交互に充放電され、一方が充電されている
間、他方は使われていない状態にあるので、これを利用
して容量素子4、6を1つの容量素子にまとめることが
できる。図9のa、bに示すものそれぞれに対してこの
ような変更を行ったものを図10のa、bに示す。これ
らは、容量素子4、6を廃し、代わりに第1、第2のC
MOSインバータ2、3の出力端子間に容量素子16を
接続してあり、これらの動作は2つの容量素子4、6で
交互に行われていた充放電が1つの容量素子16で双方
向に交互に連続して行われる他、図9のa、bに示すも
のの動作と同様であり、同様の作用、効果を示す。
【0058】さて、上述の第一実施例、第二実施例で
は、第1のダイナミックラッチ回路8、第2のダイナミ
ックラッチ回路9の出力端子間に2つのCMOSインバ
ータ10、11を互いに逆方向に並列に接続したが、こ
れらは、以下に述べるように発振の安定性を向上させる
うえで重要であり、ダイナミックラッチ回路と併せて用
いることが好ましい。すなわち、上述の第一実施例、第
二実施例においてCMOSインバータ10、11を省い
た構成をとると、低周波での発振が不安定となることが
有り得るが、これは、第1、第2のダイナミックラッチ
回路8、9の直後の各CMOSインバータを、第1、第
2のダイナミックラッチ回路8、9のPチャネルMOS
トランジスタ、NチャネルMOSトランジスタの何れか
一方によって駆動しているためであり、この点につい
て、第二実施例においてCMOSインバータ10、11
を省いた構成を例にして述べる。ここで、図11に、第
二実施例においてCMOSインバータ10、11を省い
た構成(特に図示しないが、以下の説明の便宜上、CM
OSインバータ10、11以外の構成は図7に示すもの
と同じ番号でよぶこととする。)における端子A1、端
子C2の各タイミングでの電圧を示してあり、これを参
照しながら述べる。タイミングt0にて、端子A1の電
圧がNチャネルMOSトランジスタのしきい値Vth1を
越えると、端子C1の電圧は“L”に向かい始める。し
かし、端子A1の電圧上昇速度が遅い場合、端子C1の
電圧変化もゆっくりしたものになる。その理由は以下の
とおりである。すなわち、端子C1の電位が電源端子V
DDのそれの付近にあって端子A1のそれがしきい値V
th1よりわずかに高い電圧を与えられているとき、この
NチャネルMOSトランジスタは飽和領域で動作する
が、この飽和電流値は端子A1のしきい値Vth1からの
上昇分に依存して増加するため、端子A1の電圧上昇速
度が遅い場合すなわち、端子A1の電圧がしきい値Vth
1付近に長くとどまっている場合、飽和電流値も小さな
値にとどまり、端子C1を“L”に放電するのに時間が
かかるからである。一方、タイミングt1において、端
子C1の電圧がCMOSインバータ16のしきい値Vth
3を下回ると第1のCMOSインバータ2のPチャネル
MOSトランジスタがオフ、NチャネルMOSトランジ
スタがオンとなり、これを受けてタイミングt2におい
て第1の容量素子4が放電されるが、この動作はCMO
S動作であり、MOSトランジスタ単独での動作に比べ
て速い。その理由は以下の通りである。端子C1の電圧
がCMOSインバータのしきい値Vth3に等しいとき、
このインバータを構成するPチャネルMOSトランジス
タおよびNチャネルMOSトランジスタは飽和領域にあ
る。各トランジスタのしきい値からみてVth3は十分離
れているため、両トランジスタの飽和電流値は各々のト
ランジスタが各々のしきい値をわずかに越える入力を与
えられたときの飽和電流値に比べて十分大きな値となっ
ているが、しきい値Vth3においては、PチャネルMO
SトランジスタとNチャネルMOSトランジスタとを流
れる電流値がバランスしているために、出力端子を放電
(または充電)するための電流を流すことができない状
態にある。入力端子C1の電圧がVth3をまたいで変化
すると、一方の飽和電流が減少し、他方の飽和電流が増
加するためにこのバランスが大きく崩れ、電流値の差分
が出力端子を放電(または充電)する電流として急激に
増加し、出力端子の電圧変化が急速に進む。以上の理由
から端子C1の変化を受けたCMOSインバータの動作
によって、端子A1の電圧がNチャネルMOSトランジ
スタのしきい値を下回り、このトランジスタがオフとな
る瞬間までに端子C1が“L”になりきっていない状態
が生じうる。このとき端子C1は“L”に成りきらない
状態にラッチされたことになる。第1の容量素子4の充
電速度が遅いほど端子C1の電圧の下降も遅くなるた
め、低周波になるほど、端子C1の電圧はCMOSイン
バータ16のしきい値の僅か下までしか下がらなくな
り、ノイズによってCMOSインバータ16の出力が反
転する可能性が生じる。
【0059】そこで、第1、第2のダイナミックラッチ
回路8、9において、その出力の変化を検知してこれを
増幅するようなCMOSインバータのループを出力端子
間に付加して、ダイナミックラッチ回路の出力端子の電
圧変化を高速かつ確実なものにすることが好ましい。す
なわち、CMOSインバータ10、11を第1、第2の
ダイナミックラッチ回路8、9の出力端子間に互いに逆
方向に並列に接続するのである。例えば、端子C1が第
1のダイナミックラッチ回路8のNチャネルMOSトラ
ンジスタによって放電され始め、その電圧がVth3をま
たいで変化したとき、CMOSインバータ10は端子C
2を急速に充電し始めるが、これは第1の比較回路5の
出力を受けた第2のダイナミックラッチ回路9のPチャ
ネルMOSトランジスタが端子C2を充電するのを助け
ることになるとともに、CMOSインバータ11を介し
て端子C1自身の放電を速めることにもなっている。こ
のようにCMOSインバータ10、11は互いの変化を
加速するするように働くため、ダイナミックラッチ回路
の出力の変化は高速化される。さらに、万一、ダイナミ
ックラッチ回路が出力を変化させる途中でダイナミック
なラッチ状態に移行した場合においても、CMOSイン
バータ10、11の動作は続けられ、端子C1、C2の
状態を完全な“L”あるいは“H”の状態へと移行させ
るのでノイズによって誤作動する可能性は除去される。
このとき、ロジック上は、第1、第2の比較回路5、
7、第1、第2のダイナミックラッチ回路8、9のPチ
ャネルMOSトランジスタはなくても良いことになる。
しかしながら、端子C1、C2を駆動するPチャネルM
OSトランジスタをPチャネルMOSトランジスタP
0、P1のみにするとバッファとしての能力を十分なも
のとするために、サイズを大きくしなければならない
が、図12からもわかるとおり、PチャネルMOSトラ
ンジスタP0がオフとなるのは第1のダイナミックラッ
チ回路8のNチャネルMOSトランジスタがオンとなる
一瞬あとであり、貫通電流を増やすこととなる。これに
対して第1、第2のダイナミックラッチ回路8、9のP
チャネルMOSトランジスタはNチャネルMOSトラン
ジスタがオンとなる前に既にオフとなっているので、そ
のような貫通電流は生じない。以上を考慮すると、第
1、第2のダイナミックラッチ回路8、9のPチャネル
MOSトランジスタはそのまま残し、CMOSインバー
タ10、11を構成する各トランジスタのサイズを小さ
くすることが好ましい。これによって貫通電流を抑制し
つつ第1、第2のダイナミックラッチ回路8、9の出力
の立下がりを高速化でき、低周波での発振が安定する。
以上の説明から明らかなように第1、第2のダイナミッ
クラッチ回路8、9の出力端子間に2つのCMOSイン
バータ10、11を互いに逆方向に並列に接続すること
が好ましいのである。
【0060】次に、第三実施例について説明する。図1
3に本例の構成を示してあり、まず、同図を参照しなが
ら本例の構成について説明する。
【0061】同図において、121は電流源としての電
圧制御電流源であり、上記各実施例のものと同様のもの
である。
【0062】122は第1のCMOSインバータであ
り、123は第2のCMOSインバータであり、とも
に、PチャネルMOSトランジスタのソースを電圧制御
電流源121に接続し、NチャネルMOSトランジスタ
のソースを電源端子VSSに接続してある。
【0063】124は第1の容量素子であり、一方の端
子を第1のCMOSインバータ2の出力端子に接続し、
他方の端子を電源端子VSSに接続してあり、第1のC
MOSインバータ122のPチャネルMOSトランジス
タを介した電圧制御電流源121からの電流により充電
され、また、そのNチャネルMOSトランジスタを介し
て充電電荷を放電される。第1の容量素子としゲート容
量等の寄生容量を用いてもよい。
【0064】125は第1の比較回路であり、CMOS
インバータからなり、入力端子を第1の容量素子124
に接続してあり、容量素子124の充電電圧が基準電
圧、すなわち、そのしきい値を越えると出力を“H”か
ら“L”に反転させる。
【0065】126は第3のCMOSインバータであ
り、第1の比較回路125の出力を受ける。
【0066】127は第2の容量素子であり、一方の端
子を第2のCMOSインバータ123の出力端子に接続
し、他方の端子を電源端子VSSに接続してあり、第2
のCMOSインバータ123のPチャネルMOSトラン
ジスタを介した電圧制御電流源121からの電流により
充電され、また、そのNチャネルMOSトランジスタを
介して充電電荷を放電される。第2の容量素子としてゲ
ート容量等の寄生容量を用いても良い。
【0067】128は第2の比較回路であり、CMOS
インバータからなり、入力端子を第2の容量素子127
に接続してあり、容量素子127の充電電圧が基準電
圧、すなわち、そのしきい値を越えると出力を“H”か
ら“L”に反転させる。
【0068】129は第4のCMOSインバータであ
り、第2の比較回路128の出力を受ける。
【0069】130は第1のダイナミックラッチ回路で
あり、上記各実施例のものと同様に、直列に接続したP
チャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトラン
ジスタとからなり、これらの接続点に出力端子を設けて
ある。ここで、PチャネルMOSトランジスタのゲート
には第1の比較回路125の出力を受けており、Nチャ
ネルMOSトランジスタのゲートには、第4のCMOS
インバータ129の出力を受けている。また、この第1
のダイナミックラッチ回路130の出力は第2のCMO
Sインバータ123の入力端子に出力される。また、出
力端子には後段に接続されるMOSトランジスタのゲー
ト容量等からなる寄生容量があり、これを上記各実施例
と同様に便宜上、容量素子C3として示してある。
【0070】131は第2のダイナミックラッチ回路で
あり、上記各実施例のものと同様に、直列に接続したP
チャネルMOSトランジスタとNチャネルMOSトラン
ジスタとからなり、これらの接続点に出力端子を設けて
ある。ここで、PチャネルMOSトランジスタのゲート
には第2の比較回路128の出力を受けており、Nチャ
ネルMOSトランジスタのゲートには、第3のCMOS
インバータ126の出力を受けている。また、この第2
のダイナミックラッチ回路130の出力は第1のCMO
Sインバータ122の入力端子に出力される。また、出
力端子には後段に接続されるMOSトランジスタのゲー
ト容量等からなる寄生容量があり、これも便宜上、容量
素子C4として示してある。
【0071】また、第1のCMOSインバータ122の
入力端子には出力端子out1を設けてあり、第2のC
MOSインバータ123の入力端子には出力端子out
2を設けてある。出力端子out1、out2より発振
出力が得られる。
【0072】次に本例の動作について説明する。本例に
おいても上記各実施例と同様に、図13の各端子の電圧
の状態を示す波形図である図14参照しながら説明す
る。
【0073】まず、図14に示すタイミングt0では、
端子a1を“L”としてある。また、端子c1、c2を
それぞれ“L”、“H”としてある。
【0074】タイミングt1では、第1の容量素子12
4が充電され、端子a1の電圧がCMOSインバータの
しきい値Vth3を越える。これにより、第1の比較回路
125の出力、すなわち、端子b1の電圧が降下し始め
る。次にタイミングt2では、端子b1の電源端子VD
Dからみた電圧がPチャネルMOSトランジスタのしき
い値Vth2より低くなり、第1のダイナミックラッチ回
路130のPチャネルMOSトランジスタがオンとな
り、端子c1の電圧が上昇し始める。また、タイミング
t3では、端子b1の電圧がVth3より低くなり、第3
のCMOSインバータの出力端子、すなわち、端子d1
の電圧が上昇し始める。
【0075】これにより、タイミングt4では、第3の
CMOSインバータ126の出力、すなわち、端子c1
の電圧がNチャネルMOSトランジスタのしきい値Vth
1を越え、第2のダイナミックラッチ回路131のNチ
ャネルMOSトランジスタがオンとなり始め、端子c2
の電圧が降下し始める。
【0076】次に、タイミングt5において、第1のダ
イナミックラッチ回路130の出力、すなわち、端子c
1の電圧がしきい値Vth3を越える。これを受けて第1
のCMOSインバータ122ではPチャネルMOSトラ
ンジスタがオフ、NチャネルMOSトランジスタがオン
となり、第1の容量素子124の放電が開始され、端子
a1の電圧が下がる。
【0077】これにより、端子a1の電圧が“L”とな
ると、第1の比較回路125の出力電圧が上がる。端子
b1の電圧が“H”となると、第1のダイナミックラッ
チ回路130では、PチャネルMOSトランジスタがオ
フとなり、出力をダイナミックにラッチする。なお、こ
の状態は図14ではc1の斜線を付記した部分にて示す
こととする。また、タイミングt6において、第2のダ
イナミックラッチ回路131の出力、すなわち、端子c
2の電圧がしきい値Vth3より低くなると、第2のCM
OSインバータ123では、NチャネルMOSトランジ
スタに代わりPチャネルMOSトランジスがオンとな
り、第2の容量素子127の充電が開始される。また、
端子b1の電圧が“H”となったことを受けて第3のC
MOSインバータ126の出力電圧は下がり、端子d1
の電圧が“L”となる。これを受けて第2のダイナミッ
クラッチ回路131のNチャネルMOSトランジスタが
オフとなり、第2のダイナミックラッチ回路131は出
力をダイナミックにラッチする。なお、この状態は図1
4ではc2の斜線を付記した部分にて示すこととする。
【0078】本例でも、これ以降、図13に左右対象に
示された互いに対となる左右の回路を入れ換えた形で以
上の動作が行われる。具体的に述べないがこれ以降の各
タイミングでの各端子の電圧の状態は、図14に示すと
おりである。以上の動作を繰り返すことにより、端子c
1、c2には図14のc1、c2に示すような発振出力
が発生する。
【0079】以上のように、本例でも、第1、第2の容
量素子124、127を交互に充放電することにより、
発振出力を得ている。また、第1、第2のダイナミック
ラッチ回路の出力端子間に2つのCMOSインバータを
互いに逆方向に並列に接続すれば、上述のように発振の
安定性を向上させることができる。
【0080】また、本例でも、一方の容量素子の放電が
終了してから他方の容量素子の充電が開始される。この
ため、図13に示すように容量素子の充電に用いる電圧
制御電流源1を1つにし、両方の容量素子で共有でき
る。電圧制御電流源1を共有すれば回路の対称性が向上
するという点で有利である。また、容量素子124、1
27を1つの容量素子にまとめて、対称性をさらに高め
ることができる。すなわち、図15に示すように、容量
素子124、127を廃し、第1、第2のCMOSイン
バータ122、123の出力端子間に容量素子132を
設けるのである。このようにした場合、容量素子12
4、127で交互に行われていた充放電が容量素子13
2で連続して行われる他は、図13に示したものと同様
の動作を行い、同様の作用、効果を示す。
【0081】上記の第一、第二、第三の各実施例では、
電圧制御電流源1を電源端子VDD側に、第1、第2の
容量素子4、6を電源端子VSS側に設けたが、当然、
これに限るものではなく、電源端子VSS側に、第1、
第2の容量素子4、6を電源端子VDD側に設けても良
い。例えば、上記第一実施例のものをそのように構成す
ると図16に示すようになる。なお、同図においても、
図1と同じ番号は同じ図1に示したものと同じ構成要素
を示す。動作の概要は図1のものと同じであるので、詳
しく述べないが、この構成では、電圧制御電流源1を設
定し、第1、第2の容量素子4、6の放電速度を設定す
ることにより、発振周波数が決まる。
【0082】ところで上記第一実施例では、ダイナミッ
クラッチ回路8、9はそれぞれ第1、第2の容量素子
4、6の充電電圧をNチャネルMOSトランジスタのゲ
ートに受け、図20のaに示すように端子A1の充電電
圧が所定のしきい値Vth1を越えるとNチャネルMOS
トランジスタがオンとなり、この図20のaのC1に示
すように端子C1の状態が“H”から“L”へ移る。し
かしながら、実際の変化は図20のbに示すように緩や
かなものとなる。その理由は次の通りである。端子B
1、C1の放電はオンしたばかりのチャネルMOSトラ
ンジスタによって行われる。このときNチャネルMOS
トランジスタは飽和状態にあり、出力(ドレイン)電流
と入力電圧との関係は次のようになる。
【0083】(出力電流)∝[(入力電圧)−Vth1]
2 すなわち、入力電圧がしきい値Vth1を大きく上回るほ
ど速やかに端子B1、C1の放電が行われる。しかしな
がら電圧制御発振回路においては発振周波数を適宜に変
更する利便性が求められており、場合によっては発振周
波数を低くできなくてはならない。例えば発振周波数を
低くするため第1の容量素子4の充電速度を遅くする
と、端子Aの電位がしきい値Vth1の近傍を過ぎるのに
長い時間を要し、その結果、端子A1に混入するノイズ
の影響を受けやすい状況に長い時間置かれることとな
る。また、端子B1、C1の変化が遅いため、次段への
入力にノイズが混入しやすくなる。このため、次段で十
分な増幅ができない場合発振動作が停止する危険性を孕
むこととなる。
【0084】そこで、この問題を解決し、より動作安定
性を向上させるためには以下に述べるように第1、第2
の容量素子のそれぞれの充電電圧が基準電圧を超えたこ
とに応答してそれぞれの上記充電電圧の上昇を加速させ
る第1、第2の副充電回路を追加すればよい。まず、上
記第一実施例において述べると、図21に示すように端
子A1と電源端子VDDとの間に第1の副充電回路とし
てのPチャネルMOSトランジスタMP0を接続し、こ
のPチャネルMOSトランジスタMP0のゲートを比較
回路5のNチャネルMOSトランジスタのドレインに接
続する(同様に回路の右側にも第2の副充電回路として
のPチャネルMOSトランジスタMP1を設ける。)。
これにより、端子A1の電位がしきい値Vth1を越えた
ことを検出したのを受けて端子A1の電圧上昇を加速す
ることとなる。すなわち、図20のcに示すように端子
A1の電位がしきい値Vth1を越えると第1の比較回路
5のNチャネルMOSトランジスタのオンによりPチャ
ネルMOSトランジスタMP0がオンとなり、端子A1
の電位の上昇が加速され、端子C1の状態変化も加速さ
れる。
【0085】次に以上のように変更された回路の動作に
ついて図21を参照しながら説明する。
【0086】ここで、第1のCMOSインバータ2のP
チャネルMOSトランジスタがオンとなり、電圧制御電
流源1の働きで第1の容量素子4の充電が開始されたと
する。また、端子B1、端子C1および端子B2はすべ
て“H”レベルにあり、端子C2は“L”レベルにある
ものとする。この状態から、端子A1の電圧が充電によ
ってVth1を超えて上昇すると、第1の比較回路5、第
1のダイナミックラッチ回路8のそれぞれのNチャネル
MOSトランジスタがオンとなり、これらのNチャネル
MOSトランジスタは端子A1のしきい値Vth1からの
電圧上昇分に応じた電流を流し始める。これにより、端
子B1および端子C1は放電され、“H”レベルから
“L”レベルに向かう。端子B1の電源端子VDDから
見た電圧が、PチャネルMOSトランジスタMP0のし
きい値Vth4より低くなると、このPチャネルMOSト
ランジスタMP0がオンとなり、端子A1の充電を加速
する。その結果、端子A1のしきい値Vth1からの電圧
上昇分が急激に増加して、第1の比較回路5、第1のダ
イナミックラッチ回路8のそれぞれのNチャネルMOS
トランジスタの電流値を増大させる。これは、Pチャネ
ルMOSトランジスタMP0をさらに強くオンとして端
子A1の充電をさらに加速させる。このようなPチャネ
ルMOSトランジスタMP0によるフィードバック動作
により、端子A1の電位がしきい値Vth1を越えた後、
端子A1の電位上昇は加速されることとなる。
【0087】また、これと連動して端子C2の電位は上
昇している。端子C2の電圧が第1のCMOSインバー
タ2のしきい値Vth3を超えると第1のCMOSインバ
ータ2ではNチャネルMOSトランジスタ側が強くオン
となり、第1の容量素子4の状態が充電から放電に転じ
る。このとき、この放電とともに端子C1の電圧が下降
していき、電源端子VDDからみて第1の比較回路5の
PチャネルMOSトランジスタのしきい値Vth2を下回
ると、このPチャネルMOSトランジスタがオンとな
り、端子B1の電圧が上昇に転じる。これにより、Pチ
ャネルMOSトランジスタMP0によるフィードバック
動作は弱まって行き、PチャネルMOSトランジスタM
P0はオフとなる。このためPチャネルMOSトランジ
スタMP0により第1の容量素子4の放電が妨げられる
ことはない。
【0088】以上の動作はPチャネルMOSトランジス
タMP1についても同様に行われる。また、Pチャネル
MOSトランジスタMP0、MP1を設けた場合と、設
けない場合とにおける端子A1、A2、C1およびC2
のシミュレーション波形はそれぞれ図22のa、bに示
すようになる。
【0089】以上の動作により、端子A1(A2)の電
位しきい値Vth1となるまでの充電時間を長く稼いで発
振周波数を下げる場合でも、しきい値Vth1を超えた後
は、急激に電位を上昇させるため、端子A1(A2)の
電位はノイズの影響を受けやすいしきい値Vth1の近傍
を速やかに過ぎることができ、動作安定性を向上させる
ことが可能となる。また、端子C1の電圧降下が早くな
り、デューティ制御性も向上する。
【0090】なお、PチャネルMOSトランジスタMP
0、MP1のしきい値Vth4とその他すべてのPチャネ
ルMOSトランジスタのしきい値Vth2との関係は、第
1の比較回路5の出力、すなわち端子B1の電圧が上昇
に転じる前にフィードバック動作を有効にするため、|
Vth4|<|Vth2|となることが望ましい。しかしな
がら、第1の比較回路5におけるPチャネルMOSトラ
ンジスタがオンとなりはじめてもまだNチャネルMOS
トランジスタがオンとなっているため、端子B1の電圧
が直ちに上昇に転ずることがないため、Vth4=Vth2
としても良い。
【0091】また、このようなPチャネルMOSトラン
ジスタMP0、MP1は上記第一実施例に限らず上述の
各実施例においても同様に設けることができ、同様の作
用により同様の効果を奏する。また、その導電型もPチ
ャネルに限らず、場合によって適宜に変更すればよい。
例えば、図16に示す回路においてこれを設ける場合で
は導電型をPチャネルからNチャネルに変更すればよ
く、このときソースは電源端子VSSに接続される。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、第1、第2のダイナン
ミックラッチ回路を用いることにより、従来のダブルキ
ャパシタ方式の電圧制御発振回路と比べ、高速動作が可
能となり、発振周波数を向上させることが可能となって
いる。また、第1、第2のダイナミックラッチ回路の出
力間に2つのCMOSインバータを互いに逆方向に並列
に接続することによりさらに安定かつ高速な発振を行わ
せることができる。
【0093】また、以上の出力を反転させる動作におい
て第1、第2のダイナンミックラッチ回路のPチャネル
MOSトランジスタ、NチャネルMOSトランジスタは
同時にオフしているか、一方のみがオンしている状態か
のいずれかしかとらないので貫通電流を抑えることがで
きる。
【0094】また、従来のダブルキャパシタ方式の電圧
制御発振回路と同様、出力“H”の時間も出力“L”の
時間も、同一タイプのMOSトランジスタ、すなわち、
PチャネルMOSトランジスタあるいはNチャネルMO
Sトランジスタのただ一方によって決定されるため、デ
ューティ制御性が良い。
【0095】また、フリップフロップのような電源と出
力端子の間に複数のトランジスタを直列に接続する構成
を含まないので、低電源電圧動作が可能である。
【0096】以上のように、本発明によれば、低電源電
圧動作が可能で、低消費電力かつ、デューティ制御性に
優れ、高速動作可能な電圧制御発振回路を提供すること
が可能となる。
【0097】また、第1、第2のCMOSインバータの
出力間に容量素子を接続した場合、回路の対称性を向上
させることができる。
【0098】また、請求項13、14の発明によれば第
1、第2の容量素子はそれぞれ第1、第2のダイナミッ
クラッチ回路および比較回路のスイッチングを引き起こ
すしきい値電圧に達した後に充電電圧の上昇を加速させ
るため第1、第2のダイナミックラッチ回路および比較
回路のスイッチング動作は安定したものとなる。これに
より、動作安定性を確保するとともに、全体として第
1、第2の容量素子の充電時間を長くすることができ、
発振周波数を低くできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例の電圧制御発振回路の構成
を示す電気回路図。
【図2】図1の要部の構成を説明する説明図。
【図3】図2の動作説明のための説明図。
【図4】図1の動作説明のための波形図。
【図5】図1の動作説明のための説明図。
【図6】図1の動作説明のための説明図。
【図7】本発明の第二実施例の電圧制御発振回路の構成
を示す電気回路図。
【図8】図7の動作説明のための波形図。
【図9】図1および図7の構成の一部変更例を示す説明
図。
【図10】図1および図7の構成の一部変更例を示す説
明図。
【図11】図7の要部の動作説明のための波形図。
【図12】図7の要部の動作説明のための説明図。
【図13】本発明の第三実施例の電圧制御発振回路の構
成を示す電気回路図。
【図14】図13の動作説明のための波形図。
【図15】第三実施例の構成の一部変更例を示す説明
図。
【図16】第一実施例の構成の変更例を示す説明図。
【図17】従来技術の構成を示す説明図。
【図18】従来技術の構成を示す説明図。
【図19】従来技術の構成を示す説明図。
【図20】本発明の第一実施例の構成の一部変更例の動
作原理を説明する波形図。
【図21】本発明の第一実施例の構成の一部変更例を示
す説明図。
【図22】図22の動作説明のための波形図。
【符号の説明】
1 電圧制御電流源(電流源) 2、3 第1、第2のCMOSインバータ 4、6 第1、第2の容量素子 5、7 第1、第2の比較回路 8、9 第1、第2のダイナミックラッチ回路 10、11 COMSインバータ 16 容量素子 121 電圧制御電流源(電流源) 122、123 第1、第2のCMOSインバータ 124、127 第1、第2の容量素子 125、128 第1、第2の比較回路 126、129 第3、第4のCMOSインバータ 130、131 第1、第2のダイナミックラッチ回路 132 容量素子 MP0 PチャネルMOSトランジスタ(第1
の副充電回路) MP1 PチャネルMOSトランジスタ(第2
の副充電回路)

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧によって電流を制御される電流
    源と、 この電流源に接続された第1および第2のCMOSイン
    バータと、 この第1のCMOSインバータの出力に接続され、この
    第1のCMOSインバータを介して上記電流源からの電
    流によって充電され、かつ第1のCMOSインバータを
    介して放電される第1の容量素子と、 この第1の容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否
    かによって出力状態を異にする第1の比較回路と、 第2のCMOSインバータの出力に接続され、この第2
    のCMOSインバータを介して上記電流源からの電流に
    よって充電され、かつ第2のCMOSインバータを介し
    て放電される第2の容量素子と、 この第2の容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否
    かによって出力状態を異にする第2の比較回路と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第1の容量素子の充電電圧
    を、他方のMOSトランジスタのゲートに第2の比較回
    路の出力を受ける第1のダイナミックラッチ回路と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第2の容量素子の充電電圧
    を、他方のMOSトランジスタのゲートに第1の比較回
    路の出力を受ける第2のダイナミックラッチ回路とから
    なり、 第1のダイナミックラッチ回路の反転出力または第2の
    比較回路の出力を第1のCMOSインバータの入力に、
    第2のダイナミックラッチ回路の反転出力または第1の
    比較回路の出力を第2のCMOSインバータの入力に接
    続したことを特徴とする電圧制御発振回路。
  2. 【請求項2】 第1のダイナミックラッチ回路および第
    2のダイナミックラッチ回路は、上記接続点に寄生容量
    を有することを特徴とする請求項1記載の電圧制御発振
    回路。
  3. 【請求項3】 第1のダイナミックラッチ回路と第2の
    ダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCMOSイン
    バータを互いに逆方向に並列に接続したことを特徴とす
    る請求項1記載の電圧制御発振回路。
  4. 【請求項4】 入力電圧によって電流を制御される電流
    源と、 この電流源に接続された第1および第2のCMOSイン
    バータと、 この第1のCMOSインバータの出力に接続され、この
    第1のCMOSインバータを介して上記電流源からの電
    流によって充電され、かつ第1のCMOSインバータを
    介して放電される第1の容量素子と、 この第1の容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否
    かによって出力状態を異にする第1の比較回路と、 この第1の比較回路の出力に接続した第3のCMOSイ
    ンバータと、 第2のCMOSインバータの出力に接続され、この第2
    のCMOSインバータを介して上記電流源からの電流に
    よって充電され、かつ第2のCMOSインバータを介し
    て放電される第2の容量素子と、 この第2の容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否
    かによって出力状態を異にする第2の比較回路と、 この第2の比較回路の出力に接続した第4のCMOSイ
    ンバータと、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第1の比較回路の出力を、
    他方のMOSトランジスタのゲートに第4のCMOSイ
    ンバータの出力を受ける第1のダイナミックラッチ回路
    と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第2の比較回路の出力を、
    他方のMOSトランジスタのゲートに第3のCMOSイ
    ンバータの出力を受ける第2のダイナミックラッチ回路
    とからなり、 第1のダイナミックラッチ回路の出力または第2の比較
    回路の反転出力を第1のCMOSインバータの入力に、
    第2のダイナミックラッチ回路の出力または第1の比較
    回路の反転出力を第2のCMOSインバータの入力に接
    続したことを特徴とする電圧制御発振回路。
  5. 【請求項5】 第1のダイナミックラッチ回路および第
    2のダイナミックラッチ回路は、上記接続点に寄生容量
    を有することを特徴とする請求項4記載の電圧制御発振
    回路。
  6. 【請求項6】 第1のダイナミックラッチ回路と第2の
    ダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCMOSイン
    バータを互いに逆方向に並列に接続したことを特徴とす
    る請求項4記載の電圧制御発振回路。
  7. 【請求項7】 入力電圧によって電流を制御される電流
    源と、 この電流源に接続された第1および第2のCMOSイン
    バータと、 第1のCMOSインバータの出力と第2のCMOSイン
    バータの出力との間にに接続され、上記電流源からの電
    流によって第1のCMOSインバータまたは第2のCM
    OSインバータを介して双方向に交互に充電される容量
    素子と、 第1のCMOSインバータを介して充電された際の上記
    容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって
    出力状態を異にする第1の比較回路と、 第2のCMOSインバータを介して充電された際の上記
    容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって
    出力状態を異にする第2の比較回路と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第1のCMOSインバータ
    を介して充電された際の上記容量素子の充電電圧を、他
    方のMOSトランジスタのゲートに第2の比較回路の出
    力を受ける第1のダイナミックラッチ回路と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第2のCMOSインバータ
    を介して充電された際の上記容量素子の充電電圧を、他
    方のMOSトランジスタのゲートに第1の比較回路の出
    力を受ける第2のダイナミックラッチ回路とからなり、 第1のダイナミックラッチ回路の反転出力または第2の
    比較回路の出力を第1のCMOSインバータの入力に、
    第2のダイナミックラッチ回路の反転出力または第1の
    比較回路の出力を第2のCMOSインバータの入力に接
    続したことを特徴とする電圧制御発振回路。
  8. 【請求項8】 第1のダイナミックラッチ回路および第
    2のダイナミックラッチ回路は、上記接続点に寄生容量
    を有することを特徴とする請求項7記載の電圧制御発振
    回路。
  9. 【請求項9】 第1のダイナミックラッチ回路と第2の
    ダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCMOSイン
    バータを互いに逆方向に並列に接続したことを特徴とす
    る請求項7記載の電圧制御発振回路。
  10. 【請求項10】 入力電圧によって電流を制御される電
    流源と、 この電流源に接続された第1および第2のCMOSイン
    バータと、 第1のCMOSインバータの出力と第2のCMOSイン
    バータの出力との間にに接続され、上記電流源からの電
    流によって第1のCMOSインバータまたは第2のCM
    OSインバータを介して双方向に交互に充電される容量
    素子と、 第1のCMOSインバータを介して充電された際の上記
    容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって
    出力状態を異にする第1の比較回路と、 この第1の比較回路の出力に接続した第3のCMOSイ
    ンバータと、 第2のCMOSインバータを介して充電された際の上記
    容量素子の充電電圧が基準電圧を越えたか否かによって
    出力状態を異にする第2の比較回路と、 この第2の比較回路の出力に接続した第4のCMOSイ
    ンバータと、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第1の比較回路の出力を、
    他方のMOSトランジスタのゲートに第4のCMOSイ
    ンバータの出力を受ける第1のダイナミックラッチ回路
    と、 直列接続したNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タと、これらNチャネル、PチャネルMOSトランジス
    タの接続点に設けられた出力端子とからなり、一方のM
    OSトランジスタのゲートに第2の比較回路の出力を、
    他方のMOSトランジスタのゲートに第3のCMOSイ
    ンバータの出力を受ける第2のダイナミックラッチ回路
    とからなり、 第1のダイナミックラッチ回路の出力または第2の比較
    回路の反転出力を第1のCMOSインバータの入力に、
    第2のダイナミックラッチ回路の出力または第1の比較
    回路の反転出力を第2のCMOSインバータの入力に接
    続したことを特徴とする電圧制御発振回路。
  11. 【請求項11】 第1のダイナミックラッチ回路および
    第2のダイナミックラッチ回路は、上記接続点に寄生容
    量を有することを特徴とする請求項10記載の電圧制御
    発振回路。
  12. 【請求項12】 第1のダイナミックラッチ回路と第2
    のダイナミックラッチ回路の出力間に2つのCMOSイ
    ンバータを互いに逆方向に並列に接続したことを特徴と
    する請求項10記載の電圧制御発振回路。
  13. 【請求項13】 第1、第2の容量素子のそれぞれの充
    電電圧が基準電圧を超えたことに応答してそれぞれの上
    記充電電圧の上昇を加速させる第1、第2の副充電回路
    を設けたことを特徴とする請求項1〜12項のいずれか
    に記載の電圧制御発振回路。
  14. 【請求項14】 第1および第2の比較回路はともに、
    互いに異なる電位の電源端子間に、互いに異なる導電型
    のMOSトランジスタの互いのドレインを接続してなる
    直列回路を接続し、この接続点を出力端子とし、一方の
    MOSトランジスタのゲートを入力端子としてあり、こ
    れら第1および第2の比較回路の他方のMOSトランジ
    スタと同じ導電型ののMOSトランジスタからなり、ソ
    ースを上記他方のMOSトランジスタのソース側の電源
    端子に接続し、ドレインをそれぞれ、第1、第2の容量
    素子に接続し、ゲートを第1、第2の比較回路の上記接
    続点に接続した第1、第2の副充電回路を設けたことを
    特徴とする請求項1〜12項のいずれかに記載の電圧制
    御発振回路。
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