JP3021977B2 - ミシンの下糸残量検出装置 - Google Patents

ミシンの下糸残量検出装置

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JP3021977B2
JP3021977B2 JP4173315A JP17331592A JP3021977B2 JP 3021977 B2 JP3021977 B2 JP 3021977B2 JP 4173315 A JP4173315 A JP 4173315A JP 17331592 A JP17331592 A JP 17331592A JP 3021977 B2 JP3021977 B2 JP 3021977B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボビンに巻回された下
糸の残量を検出するミシンの下糸残量検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種の装置としては、例えば
実開昭61−180685号公報に記載のように、外釜
の回転が停止したとき、ボビンの軸外周に光を照射し、
その反射光に基づいてボビンの下糸残量を検出する光学
式の下糸残量検出装置が知られている。ところが、この
種の下糸残量検出装置では、検出器にほこりや油が付着
することにより反射光の検出感度が劣化し、下糸の色に
よっても反射光の検出感度にバラツキが生じる。このた
め、この種の下糸残量検出装置では正確に下糸残量を検
出できない場合があった。
【0003】そこで、例えば特公昭61−43075号
公報に記載のように、ミシンの釜外部よりボビンの軸方
向に挿入可能な検知棒と、上記釜の停止時には、上記ボ
ビンに上記検知棒を挿入して上記検知棒先端を上記ボビ
ンに巻回された下糸に当接させ、上記釜の駆動時には、
上記検知棒を上記釜の回転軌跡外へ退避させる検知棒駆
動手段とを備え、下糸が減少して上記検知棒の挿入量が
所定量に達するとマイクロスイッチが閉じて警報を発生
する下糸残量検出装置が考えられている。
【0004】この種の下糸残量検出装置では下糸に検知
棒を直接当接させて下糸残量を検出しているので、ほこ
りや糸の色等の影響を受けることなく正確に下糸残量を
検出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この種の検
知棒を用いた下糸残量検出装置では、釜が停止する度、
もしくは糸切りを行なう度というタイミングで検知棒を
ボビンの糸巻き面に挿入している。このため、この種の
下糸残量検出装置を用いたミシンでは、縫製作業中頻繁
に検知棒が駆動されるので騒音が発生しやすかった。更
に、検知棒が下糸に当接する回数が多いので検出装置の
耐久性が悪かった。
【0006】そこで、本発明は、上記問題点を解決する
ためになされたものであり、正確に下糸残量を検出する
ことができると共に、騒音性の発生を良好に防止するこ
とができ、耐久性に優れたミシンの下糸残量検出装置を
提供することを目的としてなされた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のミシンの下糸残量検出装置は、図1に例示
するように、ミシンの釜外部よりボビンの糸巻き面に挿
入可能な検知棒と、上記釜の開口部が上記検知棒の挿入
可能角度と一致し、上記検知棒が上記釜内部へ挿入可能
な時に、上記ボビンに上記検知棒を挿入して上記検知棒
先端を上記ボビンに巻回された下糸に当接させた後、上
記検知棒を上記釜の回転軌跡外へ退避させる検知棒駆動
手段と、該検知棒駆動手段による上記検知棒の挿入量を
検出する挿入量検出手段と、該挿入量検出手段にて検出
された上記検知棒の挿入量に基づいてミシンの下糸残量
を算出する下糸残量算出手段と、下糸残量に応じて上記
検知棒の挿入頻度を変更する挿入頻度変更手段とを設け
ている。
【0008】
【作用】このように構成された本発明では、検知棒駆動
手段は釜の開口部が検知棒の挿入可能角度と一致し、検
知棒が釜内部へ挿入可能な時に検知棒をボビンに挿入
し、そこに巻回された下糸に検知棒先端を当接させる。
挿入量検出手段は検知棒挿入量を検出し、下糸残量算出
手段はボビンへの挿入時に検出された検知棒挿入量に基
づいて下糸残量を算出する。また、下糸残量検出後、検
知棒駆動手段は検知棒を釜の回転軌跡外へ退避させる。
そして、検知棒が退避することによって釜が検知棒と接
触することなく回転することができる。
【0009】また、挿入頻度変更手段は、下糸残量に応
じて検知棒の挿入頻度を変更する。例えば、下糸残量算
出手段によって算出された下糸残量が所定残量からかけ
離れているときは検知棒の挿入頻度を減らし、検出され
た下糸残量がその所定残量の近傍にあるときは検知棒の
挿入頻度を増加させることができる。こうすることによ
り、上記所定残量近傍での下糸残量の検出精度を高精度
に保持したまま、ボビンに下糸がいっぱいに巻回された
状態から下糸がなくなるまでの全体としての検知棒挿入
回数を低減することができる。
【0010】
【実施例】次に、本発明を具体化した実施例について図
面を参照して説明する。図2は実施例の下糸残量検出装
置の構成を表す正面図である。但し、図2では後述する
検知棒ガイド55を図3のA−A線で切断して描いてい
る。
【0011】周知のようにミシンのベッド内には、上下
動可能な図示しない針との協働により上糸を捉えて、加
工布に本縫いを形成する釜部3が配設されている。図2
に示すように、釜部3は、針の上下動に同期して回転可
能な外釜31を備え、外釜31内には内釜33が静止状
態で保持される。また、内釜33の収容部35には、下
部側面に穴部37が穿設されたボビンケース39が着脱
可能に位置決め装着される。更にこのボビンケース39
内壁から突出された中空の支持軸41には、下糸43が
巻回されたボビン45が着脱可能かつ回転可能に装着さ
れる。なお、外釜31の停止時には、穴部37の下方に
外釜31のどの部分も配設されないように、予め外釜3
1の停止位置が決定されている。
【0012】一方、釜部3の下方には検知部5が設けら
れている。検知部5をミシン本体に固定する固定板51
には、検知棒53を上下方向に摺動可能に支承する検知
棒ガイド55が垂直に固定されると共に、アーム57を
介して検知棒53を駆動する本発明の検知棒駆動手段と
してのロータリソレノイド59、および磁界の強さに比
例した電圧を発生するホール素子61が固定されてい
る。アーム57先端には検知棒ホルダ63が回動自在に
接続され、この検知棒ホルダ63には検知棒53が摺動
自在に貫通している。また、検知棒53の中央には先端
に永久磁石65が固定された磁石ホルダ67が固定さ
れ、この磁石ホルダ67と検知棒ホルダ63との間に
は、検知棒53を軸にしてコイルバネ69が装着されて
いる。なお、コイルバネ69と反対側の検知棒ホルダ6
3端縁は検知棒53の下端頭部53aと当接し、検知棒
ホルダ63をコイルバネ69の付勢力に抗して保持して
いる。また、図3の下面図に示すように、ホール素子6
1は永久磁石65と対向して設けられているのでホール
素子61の発生電圧は検知棒53の位置に対応して変化
する。即ちホール素子61および永久磁石65は、本発
明の挿入量検出手段に相当する。
【0013】このように構成された本実施例の下糸残量
検出装置では、外釜31が停止すると、図2に示すよう
に、穴部37は釜部3の下面に露出する。続いてロータ
リソレノイド59を励磁するとアーム57は左回りに回
動し検知棒ホルダ63が上方に移動する。するとコイル
バネ69を介して力が伝達され、磁石ホルダ67および
それに固定された検知棒53は上方に移動する。
【0014】この結果、検知棒53は、同図に二点鎖線
で示すように穴部37を通ってボビンケース39内に挿
入され、検知棒53の上部先端はボビン45に巻回され
た下糸43に当接する。従って、このときの検知棒53
の挿入量は下糸43の残量と対応している。また、検知
棒ホルダ63と磁石ホルダ67との間にはコイルバネ6
9が介在しているので、検知棒53が下糸43に当接す
る際に加わる衝撃を緩和することができる。
【0015】次に、ロータリソレノイド59を消磁する
と、ロータリソレノイド59に内蔵した図示しないバネ
の作用によって、アーム57が元の位置に復帰する。す
ると、この復帰動作に伴って検知棒53も下方へ移動し
て検知棒ガイド55内に収まる。
【0016】一方、本実施例のミシンには、図4に示す
ような表示パネル7が設けられている。表示パネル7の
左上に設けた下糸残量表示器71は三つの7セグメント
ディスプレイにて構成され、下糸残量を100%スケー
ルで表示している。下糸残量表示器71の隣には一つの
7セグメントディスプレイからなる警告レベル表示器7
3が設けられている。警告レベル表示器73は、警報す
べき下糸残量に基づいて設定される警告レベルを表示す
るものである。なお、警報すべき下糸残量と警告レベル
との間には、図示しない所定のテーブルによって対応関
係が与えられている。
【0017】また、警告レベル表示器73の下には、上
記警告レベルを上昇させる警告レベルアップキー75、
および上記警告レベルを低下させる警告レベルダウンキ
ー77が設けられている。表示パネル7にはこの他、上
記警告レベルに関連する装置として、下糸残量が警告レ
ベルを下回ったときに点灯する下糸警告灯79、同じく
下糸残量が警告レベルを下回ったときに警報音を発生す
るブザー81が設けられ、更に、ブザー81を停止する
リセットキー83、および検知棒53の上部先端がボビ
ン45の糸巻き面に当接したときの、ホール素子61の
発生電圧を記憶させる0%設定キー85が夫々設けられ
ている。
【0018】また、表示パネル7の左下には、一つの7
セグメントディスプレイからなるタイミング表示器87
が設けられている。このタイミング表示器87は、検知
棒53の挿入タイミング(従来の検知棒挿入タイミング
に対して何回に一回の割合で、つまり、外釜31が何回
停止する毎に検知棒53を挿入するかを表す数値)の下
糸残量が多い状態(後述の変更レベルよりも下糸残量が
多い状態)における値を表示するものである。
【0019】また、タイミング表示器87の下には、上
記挿入タイミングを従来のタイミングまで多くするタイ
ミングアップキー87a、および上記挿入タイミングを
少なくするタイミングダウンキー87bが設けられてい
る。更に、表示パネル7の右下には、二つの7セグメン
トディスプレイからなる変更レベル表示器89が設けら
れている。この変更レベル表示器89は、上記挿入タイ
ミングを変更すべき下糸残量(変更レベル)を100%
スケールで表示するものである。なお、挿入タイミング
の変更については、後に詳述する。
【0020】また、変更レベル表示器89の下には、上
記変更レベルを上昇させる変更レベルアップキー89
a、および上記変更レベルを低下させる変更レベルダウ
ンキー89bが設けられている。次に、前述した検知部
5および表示パネル7は、図5に示すように制御回路9
に接続され、これによって下糸残量の算出,挿入タイミ
ングの変更,および警報の発生が行われる。制御回路9
は、各種演算処理が行われるセントラルプロセシングユ
ニット(CPU)93、後述する下糸残量算出処理に用
いられる各種プログラムが記憶されたリードオンリメモ
リ(ROM)95、および各種データが一時的に記憶さ
れるランダムアクセスメモリ(RAM)97を主要部と
する周知の電子制御回路である。
【0021】制御回路9の図示しないI/Oポートに
は、表示パネル7より警告レベルアップキー75,警告
レベルダウンキー77,リセットキー83,0%設定キ
ー85,タイミングアップキー87a,タイミングダウ
ンキー87b,変更レベルアップキー89a,および変
更レベルダウンキー89bの操作状態が入力され、更
に、ミシンアーム101の上軸の回転を検出するロータ
リエンコーダ103の出力、および増幅回路105,A
/D変換器107にて変換されたホール素子61の発生
電圧が夫々入力されている。
【0022】また、制御回路9のI/Oポートからは、
表示パネル7の下糸残量表示器71,警告レベル表示器
73,下糸警告灯79,ブザー81,タイミング表示器
87,および変更レベル表示器89への駆動信号が出力
され、更に、ミシンアーム101の上軸を駆動するモー
タ111および検知部5のロータリソレノイド59への
駆動信号が、駆動回路113および115を介して夫々
出力されている。
【0023】続いて、このように構成された制御回路9
にて行われる下糸残量算出処理について図6〜図8を用
いて説明する。なお、本実施例の下糸残量検出装置は、
縫製を開始する前に、下糸43が巻回されていない空の
ボビン45を釜部3に装着して、次に述べる所定の処理
を施した上で使用される。
【0024】ミシンの停止中に0%設定キー85が操作
されると、制御回路9はロータリエンコーダ103の検
出信号よりミシン上軸の停止位置(位相)を検出し、そ
の位置がボビンケース39の穴部37の下方には外釜3
1のどの部分も配設されない所定の停止位置にあるか否
かを判別する。そして、穴部37の下方に外釜31が配
設されている場合は上軸を回転させ外釜31を上記所定
の停止位置で停止させる。これは0%設定キー85が操
作される前に手動で上軸が回転され、検知棒53が穴部
37に挿入不可能となっている場合に対処するためであ
る。
【0025】続いて、制御回路9はロータリソレノイド
59を励磁して、検知棒53を穴部37を通してボビン
ケース39内に挿入し、検知棒53先端をボビン45の
糸巻き面に当接させる。このとき、ホール素子61の発
生電圧は検知棒53の挿入量に応じて図6のように変化
する。
【0026】即ち、ロータリソレノイド59が励磁され
る前は検知棒53は待機位置Aに配設され、ロータリソ
レノイド59が励磁されると、検知棒53先端がボビン
45の糸巻き面に当接する0%位置Bまで挿入される。
このとき、ホール素子61の発生電圧は検知棒53の挿
入量に略比例して増大し、0%位置Bでは電圧VBとな
る。制御回路9はこの電圧VBをRAM97に記憶し後
述の処理で使用する。
【0027】続いて、0%設定キー85から手を離す
と、制御回路9はロータリソレノイド59を消磁して、
検知棒53を待機位置Aまで戻す。この途中で検知棒5
3は、検知棒53先端が外釜31の回転軌跡外周と交わ
る退避位置Cを通過する。検知棒53が退避位置Cを越
えて釜部3に挿入された状態で外釜31が回転すると、
検知棒53と外釜31とが衝突して互いに破損してしま
う。そこで、本実施例の下糸残量検出装置では、ホール
素子61の発生電圧が退避位置Cに対応する電圧VC以
下となるまでモータ111の駆動を禁止する。なお、退
避位置Cはミシンと外釜31とによって一律に決定する
ので、これに対応する電圧VCは予めROM95に記憶
されている。
【0028】次に、警告レベルアップキー75または警
告レベルダウンキー77が操作されると、警告レベルが
順次変更される。こうして所望の警告レベルが選択され
ると、電圧VBよりもその警告レベルに対応した所定量
だけ低い電圧VDが算出される。そして、後述するよう
に制御回路9は、ホール素子61の発生電圧が電圧VD
を上回ると警報すべき下糸残量になったと判断するので
ある。
【0029】また、変更レベルアップキー89aまたは
変更レベルダウンキー89bが操作されると、変更レベ
ルが順次変更される。こうして所望の変更レベルが選択
されると、電圧VBよりもその変更レベルに対応した所
定量だけ低い電圧VFが算出される。そして、後述する
ように制御回路9は、ホール素子61の発生電圧がVF
を下回っている間、検知棒53の挿入タイミングを、タ
イミングアップキー87aまたはタイミングダウンキー
87bにより設定される値としている。なお通常、電圧
VDは電圧VFより大きくなるように、警告レベルおよ
び変更レベルの設定がなされる。
【0030】このような処理を行った後、釜部3に下糸
43が巻回されたボビン45を新たに装着し、縫製作業
を開始する。縫製作業中、制御回路9はロータリエンコ
ーダ103の検出信号を常時観察し、所定時間毎に次の
下糸残量算出処理を実行する。以下図7,8に基づきこ
の下糸残量算出処理について説明する。
【0031】図7は下糸残量算出処理のメインルーチン
を表すフローチャートである。処理が開始されると、先
ずS1にて、ロータリエンコーダ103の検出信号に基
づき、上軸が停止して外釜31が停止しているか否かを
判断する。外釜31が回転している場合は(S1:N
O)、そのまま処理を終了し、外釜31が停止している
場合は(S1:YES)、続くS3へ移行する。S3で
は、カウンタCが挿入タイミングnとなっているか否か
を判断する。なお、ミシンの駆動開始時には、カウンタ
C=0,挿入タイミングn=1に設定される。カウンタ
Cが挿入タイミングnとなっていない場合は(S3:N
O)、S5にてカウンタCをインクリメントした後一旦
処理を終了し、カウンタCが挿入タイミングnとなった
場合は(S3:YES)、続くS7へ移行する。S7で
は、後述する下糸残量算出ルーチンを実行した後S9へ
移行し、更に、S9ではカウンタCをリセットして一旦
処理を終了する。すなわち、以上の処理によって、外釜
31がn回停止する毎に次に述べる下糸残量算出ルーチ
ンを実行することになる。
【0032】図8は前述の下糸残量算出ルーチンを表す
フローチャートである。処理が開始されると、先ず、S
21にてロータリソレノイド59を励磁する。前述した
ようにこのとき外釜31は停止しているので、検知棒5
3は穴部37を通ってボビンケース39内に挿入され、
検知棒53先端はボビン45に巻回された下糸43に当
接する。
【0033】次に、S23ではホール素子61の発生電
圧VHを読み込み、続くS25にてこの発生電圧VH
が、警告レベルに対応する前述の電圧VDより大きいか
否かを判断する。発生電圧VHが電圧VDより小さい場
合は(S25:NO)、そのままS27へ移行する。一
方、発生電圧VHが電圧VDより大きく警報すべき下糸
残量となったと判断すると(S25:YES)、S29
にて下糸警告灯79を点灯すると共にブザー81を駆動
してS27へ移行する。
【0034】S27においては、発生電圧VHを、0%
位置Bに対応する前述の電圧VB,およびボビン45に
下糸43が最大に巻回された状態に対応する電圧VEと
比較し、下糸残量を100%スケールで算出する。即
ち、S27は本発明の下糸残量算出手段に相当する処理
である。ここで、ボビン45の鍔(フランジ)の大きさ
は略規格化されており、検知棒53先端がボビン45に
最大に巻回された下糸43に当接した場合の検知棒53
の挿入量も、ミシンによって一律に決定する。このため
電圧VEも電圧VCと同様に予めROM95に記憶され
ている。
【0035】続くS31においては、S27にて算出し
た下糸残量を下糸残量表示器71にて表示する。次いで
S35では、発生電圧VHが電圧VFより大きいか否か
を判断する。発生電圧VHが電圧VFより大きい場合は
(S35:YES)、S37にて挿入タイミングn=1
とし、また、発生電圧VHが電圧VF以下である場合は
(S35:NO)、S39にて挿入タイミングn=n1
とする。ここで、n1はタイミングアップキー87aま
たはタイミングダウンキー87bにて設定される挿入タ
イミングである。すなわち、発生電圧VHと一対一の対
応関係にある下糸残量が、変更レベルアップキー89a
および変更レベルダウンキー89bにて設定された変更
レベルより多いときは、外釜31がn1回停止する毎に
本ルーチンを実行し、下糸残量が設定された変更レベル
より少ないときは外釜31が停止する毎に本ルーチンを
実行するのである。
【0036】S37およびS39の次にはS43へ移行
する。S43では、ロータリソレノイド59を消磁し、
続くS45では、ホール素子61の発生電圧VHを新た
に読み込み、続くS47へ移行する。S47では、S4
5にて読み込んだ発生電圧VHが、退避位置Cに対応す
る電圧VCを下回ったか否かを判断する。発生電圧VH
が電圧VCを下回っていれば(S47:YES)、その
ままS49へ移行し、検知棒53がまだ退避位置Cを通
過しておらず、発生電圧VHが電圧VCより高い場合は
(S47:NO)、再びS45へ移行する。
【0037】即ち、S43にてロータリソレノイド59
が消磁されると検知棒53は待機位置Aまで復帰する
が、検知棒53が退避位置Cまで復帰しない状態で外釜
31が回転すると、検知棒53と外釜31とが衝突して
互いに破損してしまう。そこでS45およびS47に
て、検知棒53が退避位置Cを通過するまで待機するの
である。検知棒53が退避位置Cを通過してS49へ移
行すると、モータ111の再駆動を許可して処理を終了
する。なお、上記処理においてS35〜39の処理が本
発明の挿入頻度変更手段に相当する。
【0038】このように、本実施例の下糸残量検出装置
では、下糸残量が変更レベルより多いときには外釜31
がn1回停止する毎に検知棒53を挿入している。この
ため、縫製開始以降の全体としての検知棒53の挿入回
数を低減することができる。また、下糸残量が変更レベ
ルより少なくなると外釜31が停止する毎に検知棒53
を挿入して下糸残量を算出している。前述したように、
変更レベルは警告レベルより下糸残量の多い側に設定さ
れるので、警告レベル近傍での下糸残量を正確に検出す
ることができる。
【0039】すなわち、本実施例の下糸残量検出装置で
は、警告レベル近傍での下糸残量の検出精度を高精度に
保持したまま、全体としての検知棒53の挿入回数を低
減することができる。そして検知棒53の挿入回数を低
減することによって次のような効果が得られる。
【0040】先ず、検知棒53の挿入・退避には所定の
時間が必要であるが、挿入回数を低減することにより、
ミシンの縫製作業の作業性を向上させることができる。
また、検知棒53を駆動するときに発生する騒音を低減
することができる。更に、検知棒53が下糸43に当接
する回数を減少させて、検知棒53の耐久性を向上させ
ることができる。
【0041】また、本実施例の下糸残量検出装置では、
下糸残量を100%スケールで表示することができるの
で、操作者は下糸残量を常時正確に把握することができ
る。従って、操作者はいつ下糸がなくなるかを略予測す
ることができ、縫製中に下糸がなくなるのを良好に防止
することができる。
【0042】更に、本実施例の下糸残量検出装置では、
縫製を開始する前に0%位置Bに対応する電圧VBを検
出し、これに基づいて下糸残量の検出を行っているの
で、警報を発生する際に特に重要となる0%位置B付近
での下糸残量の検出を正確に行うことができる。
【0043】また、本実施例の下糸残量検出装置では、
下糸残量が、警告レベルアップキー75および警告レベ
ルダウンキー77にて設定した警告レベルを下回ると、
下糸警告灯79およびブザー81にて警報を発生する。
警告レベルは糸の太さ等に応じて、最適な値を選択する
ことができ、縫製中に下糸がなくなるのをより一層良好
に防止することができる。
【0044】ここで、本実施例では電圧VBのみを検出
しているが、ボビン45に下糸43が最大に巻回された
状態に対応する電圧VEも縫製開始前に検出し、これを
用いて下糸残量を算出してもよく、この場合更に正確に
下糸残量を算出することができる。
【0045】また、逆に電圧VBも予め設定してROM
95に記憶しておいてもよい。この場合も、電圧VBは
発生電圧VHの実測値に基づいて設定することが望まし
い。例えば、下糸残量検出装置をミシンに組み付けた
後、釜部3に空のボビン45を装着し、ボビン45の糸
巻き面に検知棒53先端を当接させたときの発生電圧V
Hを、電圧VBとして設定するとよい。こうすることに
よってホール素子61等の組み付け誤差を簡単に補正す
ることができる。
【0046】更に、上記実施例では警告レベルを一桁の
数字で表示し、下糸残量および変更レベルを100%ス
ケールで表示しているが、警告レベルも100%スケー
ルで表示してもよい。この場合、警告レベルと下糸残量
および変更レベルとの大小関係がより把握しやすくな
る。
【0047】なお、上記実施例では検知棒53の挿入量
を検出するためにホール素子61を適用しているが、挿
入量検出手段としてはこの他にも種々のセンサを適用す
ることができる。例えば、可変容量コンデンサ,差動ト
ランス,ポテンショメータ,或いは長手方向に沿ってS
極・N極が交互に配設された多数の磁極を有する所謂リ
ニアスケールと磁気抵抗素子とを組合せたもの等、他の
変位センサを適用してもよい。また、検知棒53が所定
量挿入されたときに作動するリミットスイッチを二つ設
け、下側(検知棒挿入量の少ない側)に設けたリミット
スイッチが閉じたときに挿入頻度を変更し、上側に設け
たリミットスイッチが閉じたときに警報を発生するよう
に構成してもよい。
【0048】更に、上記実施例のミシンは、水平な回転
軸を有しボビンケース39を介してボビン45を保持す
る所謂垂直釜を使用しているが、本発明は垂直な回転軸
を有する所謂水平釜を使用したミシンに適用することも
できる。水平釜にはボビンケースが使用されず従ってボ
ビンケース39に穴部37を穿設する必要もないので、
一層構成を簡略化することができる。
【0049】また更に、上記実施例では、検知棒53の
挿入量に基づいて下糸残量が変更レベルまで減少したか
否かを判断しているが、変更レベルを判断するための下
糸残量には多少の誤差が含まれていてもよい。このた
め、検知棒53以外の装置によって検出された下糸残量
が変更レベルに達したとき、検知棒53を駆動して下糸
残量を検出するようにしてもよい。
【0050】例えば、下糸43が最大に巻回されたボビ
ン45を装着した後のミシンの駆動時間から推測される
下糸残量や、検知部5とは別体に設けた光学式の下糸残
量検出装置によって検出される下糸残量が変更レベルに
達したとき、はじめて検知棒53を駆動するようにして
もよい。この場合、検知棒53の挿入頻度を一層低減す
ることができる。
【0051】また、上記実施例では外釜31の停止時に
検知棒53を挿入しているが、外釜31がきわめて低速
で回転しているときは、外釜31の開口部が検知棒53
の挿入可能角度と一致し、検知棒53が釜部3内部へ挿
入可能なとき、つまり外釜31がその停止位置を通過す
るときに検知棒53を挿入することもできる。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように本発明のミシンの下
糸残量検出装置では、所定残量近傍での下糸残量の検出
精度を高精度に保持したまま、全体としての検知棒の挿
入回数を低減することができる。そして検知棒の挿入回
数を低減することによって次のような効果が得られる。
【0053】すなわち、検知棒の駆動回数を低減させ
て、検知棒を駆動するときに発生する騒音を低減するこ
とができる。また、検知棒が下糸に当接する回数を減少
させて、検出装置の耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成例示図である。
【図2】実施例の下糸残量検出装置の構成を表す正面図
である。
【図3】その下糸残量検出装置の検知部の構成を表す下
面図である。
【図4】その下糸残量検出装置の表示パネルを表す正面
図である。
【図5】その下糸残量検出装置の構成を概略的に表すブ
ロック図である。
【図6】検知棒の挿入量とホール素子の発生電圧との関
係を表す説明図である。
【図7】実施例の下糸残量算出処理のメインルーチンを
表すフローチャートである。
【図8】その下糸残量算出処理の下糸残量算出ルーチン
を表すフローチャートである。
【符号の説明】
3…釜部 5…検知部
7…表示パネル 9…制御回路 31…外釜 3
7…穴部 39…ボビンケース 43…下糸
45…ボビン 53…検知棒 59…ロータリソレノイド
61…ホール素子 65…永久磁石 71…下糸残量表示器
73…警告レベル表示器 79…下糸警告灯 81…ブザー
85…0%設定キー 87…タイミング表示器 87a…タイミ
ングアップキー 87b…タイミングダウンキー 89…変更レベ
ル表示器 89a…変更レベルアップキー 89b…変更レ
ベルダウンキー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D05B 59/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ミシンの釜外部よりボビンの糸巻き面に
    挿入可能な検知棒と、 上記釜の開口部が上記検知棒の挿入可能角度と一致し、
    上記検知棒が上記釜内部へ挿入可能な時に、上記ボビン
    に上記検知棒を挿入して上記検知棒先端を上記ボビンに
    巻回された下糸に当接させた後、上記検知棒を上記釜の
    回転軌跡外へ退避させる検知棒駆動手段と、 該検知棒駆動手段による上記検知棒の挿入量を検出する
    挿入量検出手段と、 該挿入量検出手段にて検出された上記検知棒の挿入量に
    基づいてミシンの下糸残量を算出する下糸残量算出手段
    と、 下糸残量に応じて上記検知棒の挿入頻度を変更する挿入
    頻度変更手段と、 を設けたことを特徴とするミシンの下糸残量検出装置。
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