JP3141533B2 - ミシンの下糸残量検出装置 - Google Patents

ミシンの下糸残量検出装置

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JP3141533B2
JP3141533B2 JP04158090A JP15809092A JP3141533B2 JP 3141533 B2 JP3141533 B2 JP 3141533B2 JP 04158090 A JP04158090 A JP 04158090A JP 15809092 A JP15809092 A JP 15809092A JP 3141533 B2 JP3141533 B2 JP 3141533B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボビンに巻回された下
糸の残量を検出するミシンの下糸残量検出装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種の装置としては、例えば
実開昭61−180685号公報に記載されているよう
に、外釜の回転が停止したときボビンの軸外周に光を照
射し、その反射光に基づいてボビンの下糸残量を検出す
る光学式の下糸残量検出装置が知られている。ところが
この種の下糸残量検出装置では、検出器にほこりや油が
付着することにより反射光の検出感度が劣化し、下糸の
色によっても反射光の検出感度にバラツキが生じるた
め、正確に下糸残量を検出できない場合があった。
【0003】そこで、例えば特公昭61−43075号
公報に記載のように、ミシンの釜外部より、ボビンケー
スに設けられた挿入用穴部を貫通してボビンの軸方向に
挿入可能な検知棒と、釜の停止時には、ボビンに検知棒
を挿入して検知棒先端をボビンに巻回された下糸に当接
させ、釜の駆動時には、検知棒を釜の回転軌跡外へ退避
させる検知棒駆動手段とを備え、下糸が減少して検知棒
の挿入量が所定量に達するとマイクロスイッチが閉じて
警報を発生する下糸残量検出装置が考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の検知棒を用いた下糸残量検出装置では、検知棒を挿入
するための挿入用穴部が設けられた特殊なボビンケース
を使用し、その中にボビンを収納することが必要であっ
た。そして、その特殊なボビンケースが実際に使用され
ているかどうかの確認は、従来、操作者がその都度ボビ
ンケースを取り外す等して行うよりほかなかった。
【0005】従って、その特殊ボビンケースが使用され
ておらず、操作者も確認を怠った場合には、正確な下糸
残量の検出ができないことにより下糸減少時の警報が発
生しないなど、本来の動作をしない状態になってしま
う。具体的には、挿入用穴部が設けられていないボビン
ケースが用いられていた場合、検知棒がそのボビンケー
ス内部に進入できず、ボビンケースの外周面に当接した
状態を下糸に当接した状態として誤検出してしまうこと
になる。
【0006】その結果、実際には下糸は減少しているに
も拘らず、いつまで経っても検知棒の挿入量が所定量に
達さず警報が発生しない。さらに、操作者は、特殊ボビ
ンケースが使用されていないために検知棒挿入量が所定
量に達してしないのか、下糸残量が十分あるために検知
棒挿入量が所定量に達してしないのかが、実際にボビン
ケースを取り外して確認する以外に区別がつかないの
で、見落とす可能性が非常に高い。
【0007】そして、警報が発生しないまま縫製中に下
糸がなくなってしまうと、被縫製生地に針穴だけが空い
てしまい、縫製品の商品価値を大きく低下させてしまう
原因ともなる。また、挿入用穴部が設けられていないボ
ビンケースの場合、検知棒を挿入する度にその先端がボ
ビンケース外周面に衝突し、耐久性を過度に損なってし
まう危険性がある。
【0008】本発明は、上述した問題点を解決するため
に成されたものであり、検知棒挿入用穴部の設けられた
ボビンケースであるか否かを判断し、挿入用穴部がない
ことによる本来の下糸残量検出に関わる誤動作の発生を
防止可能なミシンの下糸残量検出装置を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のミシンの下糸残量検出装置は、図1に例示
するように、ミシンの釜外部よりボビンケースに設けら
れた挿入用穴部を貫通して該ボビンケースに収納された
ボビンの軸方向に挿入可能な検知棒と、上記ボビンに上
記検知棒を挿入してその先端を上記ボビンに巻回された
下糸に当接させる検知棒駆動手段とを備え、該検知棒駆
動手段による上記検知棒の挿入量に基づいてミシンの下
糸残量を検出するものであり、上記検知棒挿入手段によ
る上記検知棒の挿入量を連続的に検出する挿入量検出手
段と、上記ボビンケースに上記挿入用穴部が存在すれば
当然上回るべき上記検知棒の挿入量を判定値として記憶
しておく判定値記憶手段と、上記挿入量検出手段にて検
出された上記検知棒の挿入量について、上記判定値記憶
手段に記憶された判定値を超えるような挿入量が得られ
た場合には、上記挿入用穴部が有ると判断し、上記判定
値を超えない挿入量 しか得られない場合には、上記ボビ
ンケースにおける上記挿入用穴部が無いと判断する穴部
有無判断手段と、該穴部有無判断手段により上記挿入用
穴部が無いと判断された場合に、警報を発生する警報発
生手段とを設けている。
【0010】
【作用】上記構成を有する本発明のミシンの下糸残量検
出装置によれば、検知棒駆動手段が検知棒をボビンに挿
入し、そこに巻回された下糸に検知棒先端を当接させ
る。但し、これはボビンケースに穴部が存在する場合で
あり、穴部が存在しなければ、ボビンケースに当接して
下糸の残量は検出できない。
【0011】そこで、次のようにして穴部の有無を判断
する。つまり、判定値記憶手段には、ボビンケースに挿
入用穴部が存在すれば当然上回るべき検知棒の挿入量が
判定値として記憶されており、挿入量検出手段にて検出
された検知棒の挿入量について、判定値記憶手段に記憶
された判定値を超えるような挿入量が得られた場合に
は、挿入用穴部が有ると判断し、判定値を超えない挿入
量しか得られない場合には、ボビンケースにおける上記
挿入用穴部が無いと判断するのである。そして、挿入用
穴部が無いと判断された場合に、警報発生手段が警報を
発生する。従って、挿入用穴部が設けられていない通常
のボビンケースを誤って使用した場合には、警報により
その旨が認知できるので、操作者がそれに気付かずに見
落とす危険性が非常に少なくなる。
【0012】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図2は実施例の下糸残量検出装置の構成を表す正面
図である。但し、図2では、後述する検知棒ガイド55
を図3のA−A線で切断して描いている。
【0013】周知のようにミシンのベッド内には、上下
動可能な図示しない針との協働により上糸を捉えて、被
縫製布に本縫いを形成する釜部3が配設されている。図
2に示すように、釜部3は、針の上下動に同期して回転
可能な外釜31を備え、外釜31内には内釜33が静止
状態で保持される。
【0014】また、内釜33の収容部35には、後述す
る検知棒53を挿入するための挿入用穴部37が下部側
面に穿設されたボビンケース39が、着脱可能に位置決
め装着される。更に、このボビンケース39内壁から突
出された中空の支持軸41には、下糸43の巻回された
ボビン45が着脱可能かつ回転可能に装着される。な
お、外釜31の停止時には、挿入用穴部37の下方に外
釜31のどの部分も配設されないように、予め外釜31
の停止位置が決定されている。
【0015】一方、釜部3の下方には検知部5が設けら
れている。検知部5をミシン本体に固定する固定板51
には、検知棒53を上下方向に摺動可能に支承する検知
棒ガイド55が垂直に固定されると共に、アーム57を
介して検知棒53を駆動する検知棒駆動手段としてのロ
ータリソレノイド59、および磁界の強さに比例した電
圧を発生するホール素子61が固定されている。
【0016】アーム57先端には検知棒ホルダ63が回
動自在に接続され、この検知棒ホルダ63には検知棒5
3が摺動自在に貫通している。また、検知棒53の中央
には先端に永久磁石65が固定された磁石ホルダ67が
固定され、この磁石ホルダ67と検知棒ホルダ63との
間には、検知棒53を軸にしてコイルバネ69が装着さ
れている。
【0017】なお、コイルバネ69と反対側の検知棒ホ
ルダ63端縁は検知棒53の下端頭部53aと当接し、
検知棒ホルダ63をコイルバネ69の付勢力に抗して保
持している。また、図3の下面図に示すように、ホール
素子61は永久磁石65と対向して設けられているの
で、ホール素子61の発生電圧は検知棒53の位置に対
応して変化する。即ちホール素子61および永久磁石6
5は、本発明の挿入量検出手段に相当する。
【0018】このように構成された本実施例の下糸残量
検出装置では、外釜31が停止すると挿入用穴部37は
釜部3の下面に露出する。続いてロータリソレノイド5
9を励磁するとアーム57は左回りに回動し、検知棒ホ
ルダ63が上方に移動する。するとコイルバネ69を介
して力が伝達され、磁石ホルダ67およびそれに固定さ
れた検知棒53は上方に移動する。
【0019】この結果、検知棒53は、同図に二点鎖線
で示すように挿入用穴部37を通ってボビンケース39
内に挿入され、検知棒53の上部先端はボビン45に巻
回された下糸43に当接する。従って、このときの検知
棒53の位置をホール素子61にて検出すれば下糸43
の残量を求めることができる。また、検知棒ホルダ63
と磁石ホルダ67との間にはコイルバネ69が介在して
いるので、検知棒53が下糸43に当接する際に加わる
衝撃を緩和することができる。
【0020】次に、ロータリソレノイド59を消磁する
と、ロータリソレノイド59に内蔵された図示しないバ
ネの作用によって、アーム57が元の位置に復帰する。
この復帰動作に伴って、検知棒53も下方へ移動して検
知棒ガイド55内に収まる。一方、本実施例のミシンに
は、図4に示すような表示パネル7が設けられている。
表示パネル7の中央に設けた下糸残量表示器71は三つ
の7セグメントディスプレイにて構成され、下糸残量を
100%スケールで表示可能である。下糸残量表示器7
1の隣には一つの7セグメントディスプレイからなる設
定レベル表示器73が設けられている。設定レベル表示
器73は、警報すべき下糸残量に基づいて設定される設
定レベルを表示するものである。なお、警報すべき下糸
残量と設定レベルとの間には、図示しない所定のテーブ
ルによって対応関係が与えられている。設定レベル表示
器73の下には、上記設定レベルを上昇させる設定レベ
ルアップキー75、および上記設定レベルを低下させる
設定レベルダウンキー77が設けられている。
【0021】また、表示パネル7には、下糸残量が設定
レベルを下回ったときに点灯する下糸警告灯79、指定
されたボビンケースが取り付けられていないときに点灯
するボビンケース異常灯80、下糸残量が設定レベルを
下回ったとき、または指定されたボビンケースが取り付
けられていないときに警報音を発生するブザー81が設
けられている。さらに、ブザー81を停止するリセット
キー83、および検知棒53の上部先端がボビン45の
糸巻き面に当接したときのホール素子61の発生電圧を
記憶させる0%設定キー85が、表示パネル7に夫々設
けられている。
【0022】上述した検知部5および表示パネル7は、
図5に示すように制御回路9に接続され、これらによっ
て下糸残量の検出および警報の発生が行われる。制御回
路9は、外部機器との信号の入出力を行うI/Oポート
91、各種演算処理が行われるCPU93、後述する下
糸残量検出処理に用いられる各種プログラムが記憶され
たROM95、各種データが一時的に記憶されるRAM
97、およびそれらをを電気的に接続して信号の送受信
を行なうバスライン99を主要部とする周知の電子制御
回路である。
【0023】I/Oポート91には、表示パネル7より
設定レベルアップキー75,設定レベルダウンキー7
7,リセットキー83,および0%設定キー85の操作
状態が入力され、更にミシンアーム101の上軸の回転
を検出するロータリエンコーダ103の出力、および増
幅回路105,A/D変換器107にて変換されたホー
ル素子61の発生電圧が夫々入力されている。
【0024】また、I/Oポート91からは、表示パネ
ル7の下糸残量表示器71,設定レベル表示器73,下
糸警告灯79,ボビンケース異常灯80,およびブザー
81への駆動信号が出力され、更にミシンアーム101
の上軸を駆動するモータ111および検知部5のロータ
リソレノイド59への駆動信号が、駆動回路113およ
び115を介して夫々出力されている。
【0025】次に、このように構成された制御回路9に
て行われる下糸残量検出処理について図6、図7および
図8を用いて説明する。なお、本実施例の下糸残量検出
装置は、予め下糸43が巻回されていない空のボビン4
5を釜部3に装着し、外釜31を回動させずに0%設定
キー85,設定レベルアップキー75,および設定レベ
ルダウンキー77を操作して、次に説明する所定の処理
を施した上で使用される。
【0026】以下、0%設定キーによる処理について図
7のフローチャートに基づき説明する。また、ホール素
子61の発生電圧は検知棒53の挿入量に応じて図6の
ように変化する。即ち、ロータリソレノイド59が励磁
される前は検知棒53は待機位置Aに配設され、ロータ
リソレノイド59が励磁されると、検知棒53先端がボ
ビン45の糸巻き面に当接する0%位置Bまで挿入され
る。このときホール素子61の発生電圧は検知棒53の
挿入量に略比例して増大し、0%位置Bでは電圧VBと
なる0%設定キー85が操作されると、まず図7のT1
において、制御回路9はロータリエンコーダ103の検
出信号よりミシン主軸の停止位置(位相)を検出し、そ
の位置が、外釜31のどの部分もボビンケース39の挿
入用穴部37の下方には配設されない所定の停止位置に
あるか否かを判別する。そして所定位置にない場合は、
T3において主軸を回転させ外釜31を上記所定の停止
位置で停止させる。
【0027】これは0%設定キー85が操作される前に
手動で主軸が回転され、検知棒53が挿入用穴部37に
挿入不可能となっている場合に対処するためである。所
定の停止位置にある場合にはT5の処理に進む。続いて
T5では、制御回路9はロータリソレノイド59が励磁
される前の状態、即ち検知棒53が待機位置Aに配設さ
れている時の電圧VH(=VA)をRAM97に記憶
し、後述の処理で使用する。
【0028】次にT7において、制御回路9はロータリ
ソレノイド59を励磁して、検知棒53を挿入用穴部3
7を通してボビンケース39内に挿入し、検知棒53先
端をボビン45の糸巻き面に当接させる。そしてT9
で、検知棒53が待機位置Bに配設されている時の電圧
VH(=VB)をRAM97に記憶する。
【0029】続いてT11にて、制御回路9はロータリ
ソレノイドを消磁し、検知棒53を待機位置Aまで戻
す。この途中で検知棒53は、検知棒53先端が外釜3
1の回転軌跡外周と交わる退避位置Cを通過する。検知
棒53が退避位置Cを越えて釜部3に挿入された状態で
外釜31が回転すると、検知棒53と外釜31とが衝突
して互いに破損してしまう。
【0030】そこで本実施例の下糸残量検出装置では、
ホール素子61の発生電圧が退避位置Cに対応する電圧
VC以下となるまでモータ111の駆動を禁止する。な
お、退避位置Cに対応する電圧VCは以下に説明するT
13による演算処理によって演算後RAM97に記憶さ
れている。
【0031】T13において、電圧VCは前記T5及び
T9の処理によって記憶された電圧VA,VBを基に
し、次式に基づいて演算される。
【0032】
【数1】
【0033】次にT15において、下糸残量演算(10
0%表示)時に必要な下糸残量演算係数γを、同じく前
記T5及びT9の処理によって記憶された電圧VA,V
Bを基にし、次式に基づいて演算する。
【0034】
【数2】
【0035】更にT17において、ボビンケースの挿入
用穴部37の有無判断に必要なボビンケース外周位置に
対応する電圧VKを、同じく前記T5及びT9の処理に
よって記憶された電圧VA,VBを基にし、次式に基づ
いて演算する。
【0036】
【数3】
【0037】なお、上記各式において、αはミシンの種
類による定数であり、β及びδはボビンの種類による定
数である。一方、設定レベルアップキー75または設定
レベルダウンキー77が操作されると設定レベルが順次
変更される。こうして所望の設定レベルが選択される
と、その設定レベルに対応した所定量だけ、電圧VBよ
りも低い電圧VDが算出される。そして制御回路9は、
後述するように、ホール素子61の発生電圧が電圧VD
を上回ると警報すべき下糸残量になったと判断するので
ある。
【0038】このような処理を行った後、釜部3に下糸
43が巻回されたボビン45を新たに装着し、縫製作業
を開始する。縫製作業中制御回路9はロータリエンコー
ダ103の検出信号を常時観察し、上軸が停止して外釜
31が停止すると、下糸残量検出処理を実行する。以下
図8のフローチャートに基づき、この下糸残量検出処理
について説明する。
【0039】処理が開始されると、まずS1でモータ駆
動を禁止し、次にS2でロータリソレノイド59を励磁
する。上述したように、このとき外釜31は停止してい
るので、検知棒53は挿入用穴部37を通ってボビンケ
ース39内に挿入され、検知棒53先端はボビン45に
巻回された下糸43に当接する。
【0040】次に、S3でホール素子61の発生電圧V
Hを読み込み、続くS4において、この発生電圧VH
が、ボビンケース39の外周位置に対応する上述の電圧
VK以下かどうかを判断する。発生電圧VHが電圧VK
より大きい場合は(S4:NO)そのままS5へ移行す
る。尚、このS4が本発明の穴部有無判断手段に相当す
る処理である。
【0041】続くS5において、この発生電圧VHが設
定レベルに対応する上述の電圧VDより大きいか否かを
判断する。発生電圧VHが電圧VDより小さい場合は
(S5:NO)そのままS7へ移行する。一方、発生電
圧VHが電圧VDより大きく警報すべき下糸残量となっ
たと判断すると(S5:YES)、S9にて下糸警告灯
79を点灯すると共にブザー81を駆動してS7へ移行
する。
【0042】S7においては、発生電圧VHを、上記S
3の処理によって記憶された0%位置Bに対応する電圧
VB、および下糸残量演算係数γを引用し、以下の式に
よって、下糸残量Rを100%スケールで算出する。
【0043】
【数4】
【0044】続くS11では、S7にて算出した下糸残
量を下糸残量表示器71にて0〜100までの数字で表
示し、S13でロータリソレノイド59を消磁してS1
5へ移行する。S15ではホール素子61の発生電圧V
Hを新たに読み込み、続くS17では、S15にて読み
込んだ発生電圧VHが、上記前処理によって記憶された
退避位置Cに対応する電圧VCを下回ったか否かを判断
する。発生電圧VHが電圧VCを下回っていれば(S1
7:YES)、そのままS19へ移行し、検知棒53が
まだ退避位置Cを通過しておらず、発生電圧VHが電圧
VCより高い場合は(S17:NO)、再びS15へ移
行する。
【0045】即ち、S13でロータリソレノイド59が
消磁されると検知棒53は待機位置Aまで復帰するが、
検知棒53が退避位置Cまで復帰しない状態で外釜31
が回転すると、検知棒53と外釜31とが衝突して互い
に破損してしまう。そこでS15およびS17におい
て、検知棒53が退避位置Cを通過するまで待機するの
である。検知棒53が退避位置Cを通過してS19へ移
行すると、モータ111の再駆動を許可して処理を終了
する。
【0046】一方、S4において発生電圧VHが電圧V
K以下の場合は、検知棒53の先端位置が、ボビンケー
ス外周位置と同じかそれよりも待機位置A側に寄った位
置に存在することを意味し、ボビンケース異常と判断し
て、S12に移行する。S12で、ボビンケース異常灯
80を点灯すると共にブザー81を駆動し、さらに下糸
残量表示器71においても、ボビンケース異常を示すエ
ラー表示「Ebc」を示してS13へ移行する。このS
12が本発明の警報発生手段に相当する処理である。
【0047】ここで、S4での判断について更に説明す
る。挿入用穴部37の設けられたボビンケース39を使
用している場合、検知棒53は挿入用穴部37を貫通し
て検知棒53先端が下糸43に当接するため、電圧VH
が電圧VK以下になることはない。
【0048】しかしながら、挿入用穴部37が設けられ
ていない通常のボビンケースを誤って使用してしまった
場合には、検知棒53がそのボビンケース内に進入でき
ず、ボビンケースの外周面に当接した状態となる。従っ
て、本実施例では、検知棒53が挿入用穴部37のない
ボビンケースの外周面に当接した状態を、S4における
発生電圧VHが電圧VK以下の状態として捉え、その際
にボビンケース異常として判断するのである。
【0049】このように本実施例の下糸残量検出装置で
は、モータ111が停止する度に下糸残量を100%ス
ケールで表示することができるので、操作者は下糸残量
を常時正確に把握することができる。従って操作者はい
つ下糸がなくなるかを略予測することができ、縫製中に
下糸がなくなるのを良好に防止することができる。
【0050】また本実施例の下糸残量検出装置では本装
置に専用のボビンケース39を使用しているか否か、す
なわちボビンケース39に挿入用穴部37が設けられて
いるか否かを判断し、挿入用穴部37が無い場合には、
ボビンケース異常灯80の点灯等により操作者に警告す
ることができる。そのため、専用のボビンケース39が
使用されていないために検知棒挿入量が所定量に達して
しないのか、下糸残量が十分にあるために検知棒挿入量
が所定量に達してしないのかの判断が、実際にボビンケ
ースを取り外して確認するまでもなく容易にできる。
【0051】従って、従来、挿入用穴部37が設けられ
ていない通常のボビンケースを誤って使用し、操作者が
それに気付かずに見落とした場合に生じる各種不都合が
なくなる。例えば、縫製中に下糸がなくなってしまい、
被縫製生地に針穴だけが空いてしまっているのにも気付
かず、縫製品の商品価値を大きく低下させてしまうとい
ったことや、挿入用穴部が設けられていないボビンケー
スのため、検知棒を挿入する度にその先端がボビンケー
ス外周面に衝突し、耐久性を過度に損なってしまうとい
ったことを良好に防止可能である。
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の下糸残量
検出装置によれば、検知棒挿入用穴部の設けられた専用
のボビンケースであるか否かを判断し、挿入用穴部が無
いと判断された場合には警報が発生されるので、その旨
が認知でき、操作者がそれに気付かずに見落とす危険性
が非常に少なくなる。従って、挿入用穴部がないことに
よる本来の下糸残量検出に関わる誤動作の発生や、検知
棒と挿入窓の無いボビンケースとの過度の衝突を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のミシンの下糸残量検出装置の構成例
示図である。
【図2】 実施例の下糸残量検出装置の構成を表す正面
図である。
【図3】 その下糸残量検出装置の検知部の構成を表す
下面図である。
【図4】 その下糸残量検出装置の表示パネルを表す正
面図である。
【図5】 その下糸残量検出装置の構成を概略的に表す
ブロック図である。
【図6】 検知棒の挿入量とホール素子の発生電圧との
関係を表す説明図である。
【図7】 制御回路にて行われるセンサ出力特性記憶処
理を表すフローチャートである。
【図8】 制御回路にて行われる下糸残量検出処理を表
すフローチャートである。
【符号の説明】
3…釜部 5…検知部
7…表示パネル 9…制御回路 31…外釜 3
7…挿入用穴部 39…ボビンケース 43…下糸
45…ボビン 53…検知棒 59…ロータリソレノイド
61…ホール素子 65…永久磁石 71…下糸残量表示器
73…設定レベル表示器 75…設定レベルアップキー 77…設定レベル
ダウンキー 79…下糸警告灯 80…ボビンケース異常灯
81…ブザー 85…0%設定キー

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ミシンの釜外部よりボビンケースに設けら
    れた挿入用穴部を貫通して該ボビンケースに収納された
    ボビンの軸方向に挿入可能な検知棒と、上記ボビンに上
    記検知棒を挿入してその先端を上記ボビンに巻回された
    下糸に当接させる検知棒駆動手段とを備え、該検知棒駆
    動手段による上記検知棒の挿入量に基づいてミシンの下
    糸残量を検出するミシンの下糸残量検出装置において、 上記検知棒挿入手段による上記検知棒の挿入量を連続的
    に検出する挿入量検出手段と、上記ボビンケースに上記挿入用穴部が存在すれば当然上
    回るべき上記検知棒の挿入量を判定値として記憶してお
    く判定値記憶手段と、 上記挿入量検出手段にて検出された上記検知棒の挿入量
    について、上記判定値記憶手段に記憶された判定値を超
    えるような挿入量が得られた場合には、上記挿入用穴部
    が有ると判断し、上記判定値を超えない挿入量しか得ら
    れない場合には、上記ボビンケースにおける上記挿入用
    穴部が無いと判断する穴部有無判断手段と、 該穴部有無判断手段により上記挿入用穴部が無いと判断
    された場合に、警報を発生する警報発生手段と、 を設けたことを特徴とするミシンの下糸残量検出装置。
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