JP3021470B2 - 物品を切削する方法および装置 - Google Patents

物品を切削する方法および装置

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Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、とくに高周波（超音波）振動装置の使用を
包含する方法による切削に関連した改善に関する。
（従来の技術） 在来の超音波切削法は、振動方向を含む平面内に切削
ブレードを置き、前記平面内でブレードを切削すべき物
品を通して移動させる、超音波振動装置に取り付けられ
た切削ブレードの使用を包含するものである。
（発明が解決しようとする問題点） 在来の方法を用いた場合、到達し得る切込み深さが限
定されるという点で障害に遭遇する。この理由から超音
波切削は一般的に、紙、布およびプラスチック・シート
のような薄い物品に限定されていた。相当な深さのブロ
ックを切削する際および／または数多くの平行な切込み
を同時に施す際には重大な問題が存在する。
もろい材料、例えばハニカムまたは結晶性材料、を切
削する際にも障害が経験される。
（問題点を解決するための手段） 本発明によれば、物品を切削する方法にして、振動方
向を横切る方向に延在する平面内に切削ブレードが位置
するようにして超音波振動装置に切削ブレードを取り付
ける段階と、前記ブレードを前記平面内で、前記物品を
通して動かす段階とを包含する方法が得られる。
かくしてブレードは、それが物品を通して動く平面に
対して横方向へ振動し、切削線に沿って物品の材料の除
去を行う。
この平面は振動方向に対し直角に位置することが望ま
しい。
必要ならば、振動装置は、振動方向の軸線の周りに回
転して前記ブレードに、ブレードが位置する平面内で、
回転を行わせることもできる。
本発明によればまた、超音波振動装置と、該振動装置
によりまたは該振動装置と共に振動するように前記装置
に取り付けられた切削ブレードとを含み、振動方向を横
切る方向に（望ましくは直角に）延在する平面内に前記
ブレードが位置するようにした切削装置も得られる。
使用中、切削装置は、ブレードを含む平面内で、切削
すべき物品に対して動かされる。
必要ならば、この切削装置は、前記平面内を動かされ
て物品を切削する際、前記平面内で、即ち振動方向の軸
線の周りに、振動装置、従ってブレード、を回転させる
装置を含むこともできる。
振動装置はこの装置により振動される支持部材を含
み、支持部材は複数の平行な平面の一つに一つが位置す
る複数のブレードを有し、支持部材の振動の波腹に相当
する位置にブレードが位置決めされることが好ましい。
各々が複数のブレードを支持する複数の支持部材を振
動装置が含み、少なくともいくつかの支持部材が波節／
波腹置換装置を介して振動装置へ固定されることが望ま
しい。
振動装置は単数または複数の支持部材が固定された振
動機構を含み、該振動機構がホーンの形態をなし、該振
動機構の一つの面が超音波振動数を以て振動することが
望ましい。
（実施例および作用） ここで、例を挙げて本発明を示す目的で選定された本
発明の実施例を、添付図面を参照して詳細に説明する。
第１図に示すように、在来の超音波切削作業において
は、ブレード６が、ブレードを含む平面内で超音波振動
数を以て振動させられ、ブレードは、切削すべき物品８
に向かい前記平面内でＸ方向へ動かされる。ブレードが
物品に進入すると切り口10が開かれ、それが物品にＡお
よびＢ方向の圧縮振動を加える。物品が砕け易い、若し
くはもろい材料から成る場合には、これにより破砕され
た切り口が生成される可能性がある。
本発明の好適な実施例である装置（第２図および第４
図）はマザー・ホーンの形態をなす振動装置12を含み、
その前面14は長手方向Ｅ−Ｆに超音波振動数を以て振動
するが、この面14はこの装置の振動の波腹を示してい
る。前面14には複数の支持装置16ａ、16ｂ、16ｃ、16ｄ
が接続され、これらの支持装置は長手方向Ｅ−Ｆへ延び
ている。
支持部材16ａ上に間隔をもって切削ブレード18ａが取
り付けられる。これらの切削ブレードは支持部材の長手
方向軸線に対し直角に延在する平面内に位置され、支持
部材の振動の波腹に対応する支持部材上の位置に位置決
めされる。従って第３図に示すように、使用中ブレード
18は主にＥ−Ｆ方向へ、そして切削すべき物品８を通る
途上で、複雑な態様で振動し、ブレードが物品をＸ方向
へ通過する際に物品から切り口10ａを切り開く。第３図
を参照されたい。支持部材16ｂ、16ｃは質量を減じた形
式の波節／波腹置換装置20ｂ、20ｃを介して前面14に取
り付けられ、それにより、前面14の波腹に続く波腹が前
面14に向かう方向へ移動される。同様に支持部材16ｄは
質量を加えた形式の波節／波腹置換装置20ｄを介して前
面14に接続され、それにより、次の波腹が前面14から遠
ざかる方向へ移動される。
従って各ブレード18が支持部材16ｂ、16ｃ、16ｄに支
持部材の波腹位置で取り付けられた場合には、各ブレー
ドが前面14から遠ざかる方向へ均等にずらされたブレー
ド組立体が生成される（第２図及び第４図参照）。
このように、切削すべき物品８と相対的に装置が動く
場合、相対運動は長手方向軸線Ｅ−Ｆに対し直角方向に
生起され、ブレード18はそれらが位置する平面内で動
き、物品８を複数の切削線に従って同時に切削できる。
本発明はまた、装置の振動方向の軸線の周りにブレー
ドを振動と共に回転させることにより第５図に概略的に
示す如く実施することもできる。切削作業は、ブレード
が取り付けられる、即ち長手方向軸線Ｅ−Ｆに対し直角
に延在する、平面内でのブレードの運動によって行われ
る。本発明は、超音波振動をする支持部材が同時に回転
されると共に被加工物と相対的な多軸線配向が可能であ
り且つ、ロボットの腕のような、複数の直交軸線での被
加工物と相対的な運動が可能であるようにした（特に英
国特許出願第8709236号に開示された種類の）工作機械
に適用できる。例えば第５図に、在来の工具保持チャッ
クに設けられたそれと同様な形状のテーパ付き取付け構
成部36を一端に有する概ねクロスサークル状断面のハウ
ジング34を含む高周波工作機械を示してある。ハウジン
グには、変換器40とブースタ装置42とを含む超音波副組
立体38が取り付けられ、ブースタ装置はホーン44を支
え、振動の波腹に該当するその端部にはブレード48が取
り付けられ、本発明によるブレード48は振動方向に対し
直角に延在する平面内に位置している。第５図に示す装
置は特に、回転自在の駆動スピンドル60が取り付けられ
たハウジング58と、その先端部に在来のチャック受け開
口部64を備えるチャック取付装置62を持つスピンドル60
とを有した在来の工作機械と共に使用するのに適してい
る。従ってスピンドル60とハウジング34とは、スピンド
ル60の長手方向軸線の周り、即ち振動方向の軸線の周り
に回転でき、一方、切削ブレード48は、切削すべき物品
に関連して、任意の所望の態様で回転できる。
【図面の簡単な説明】
第１図は物品の切削に使用中の在来の超音波切削装置を
示す略図、第２図は本発明の好適な実施例である切削装
置の平面図、第３図は物品の切削に使用中の好適な実施
例を示す略図、第４図は好適な実施例の側面図、第５図
は本発明の代替実施形態の図である。 ８……物品、12……超音波振動装置、16ａ、16ｂ、16
ｃ、16ｄ……支持部材、18ａ、18ｂ、18ｃ、18ｄ……切
削ブレード、20ｂ、20ｃ、20ｄ……波節／波腹置換装
置、34……ハウジング、44……ホーン、48……切削ブレ
ード、Ｅ−Ｆ……長手方向。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ポール スチーブン モリス イギリス国エルイー13 １エッチエック ス ジービー ― ライセスター，メル トン モウブレイ，ワイモンダム ウェ イ ５ (56)参考文献 特開 昭61−38895（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−246498（ＪＰ，Ａ) 特開 昭61−260996（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−99600（ＪＰ，Ａ) 特開 昭62−166997（ＪＰ，Ａ) 特開 昭56−134952（ＪＰ，Ａ) 実開 昭57−181067（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭54−21283（ＪＰ，Ｕ) 実開 平１−166092（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B26D 7/08 B26F 3/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】切削装置であって、超音波振動装置と、該
    超音波振動装置により又は該装置と共に振動するように
    該装置に取付けられた切削ブレードとを有し、 前記切削ブレードが振動方向を横切る方向に延在する平
    面内に位置しており、 前記超音波振動装置がこの装置により振動させられる支
    持部材を有し、 該支持部材が複数の切削ブレードを有しており、 各切削ブレードが複数の平行な平面のそれぞれに位置し
    ている切削装置において、 各切削ブレードが前記支持部材の振動の波腹に相当する
    位置に位置決めされている切削装置。
  2. 【請求項２】切削装置であって、超音波振動装置と、該
    超音波振動装置により又は該装置と共に振動するように
    該装置に取付けられた切削ブレードとを有し、 前記切削ブレードが振動方向を横切る方向に延在する平
    面内に位置している切削装置において、 前記振動装置が、各々が複数の切削ブレードを支持する
    複数の支持部材を有し、少なくとも幾つかの支持部材が
    波節／波腹置換装置を介して振動装置に固定されている
    切削装置。
  3. 【請求項３】切削装置であって、超音波振動装置と、該
    超音波振動装置により又は該装置と共に振動するように
    該装置に取付けられた切削ブレードとを有し、 前記切削ブレードが振動方向を横切る方向に延在する平
    面内に位置しており、 前記超音波振動装置がこの装置により振動させられる支
    持部材を有し、 該支持部材が複数の切削ブレードを有しており、 各切削ブレードが複数の平行な平面のそれぞれに位置し
    ている切削装置において、 該切削装置が、単数又は複数の支持部材が固定された振
    動機構を有し、 該振動機構がホーンの形態であり、 前記振動機構の一つの面が超音波振動数をもって振動さ
    せられる切削装置。
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