JP3019568B2 - セラミック電子部品及びその製造方法 - Google Patents

セラミック電子部品及びその製造方法

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JP3019568B2
JP3019568B2 JP3356032A JP35603291A JP3019568B2 JP 3019568 B2 JP3019568 B2 JP 3019568B2 JP 3356032 A JP3356032 A JP 3356032A JP 35603291 A JP35603291 A JP 35603291A JP 3019568 B2 JP3019568 B2 JP 3019568B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、セラミック電子部品
に関し、詳しくは、セラミック電子部品素体上に電極を
設けてなる正特性サーミスタなどのセラミック電子部品
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミック電子部品(例えば、正特性サ
ーミスタ)は、特に図示しないが、通常、所定の特性を
有するセラミック電子部品素体(例えば、正特性サーミ
スタ素体)上に電極を配設することにより形成されてい
る。
【0003】そして、このセラミック電子部品の電極と
しては、セラミック電子部品素体(正特性サーミスタ
素体)上に無電解Niメッキを施した後、Ag粉末を含
有するペーストを塗布し、300℃以上の高温で焼き付
けることにより形成した電極、例えばGaなどのオー
ミック性を有する金属を含有するペーストをセラミック
電子部品素体上に直接塗布して焼き付けることにより形
成した電極、Alなどの金属を溶射することにより形
成した電極、などが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の電
極には次のような問題点がある。の電極は、メッキ液
中のイオンがセラミック電子部品素体(正特性サーミス
タ素体)に浸透して残留することにより特性(特に耐電
圧)が劣化するという問題点がある。の電極は、耐候
性(特に耐湿性)に劣り、信頼性、耐久性が低いという
問題点がある。の電極は、溶射されたAl膜の密着強
度が小さく信頼性が低いという問題点がある。
【0005】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、確実なオーミック接触を得ることが可能で、か
つ、セラミック電子部品素体との密着強度が大きく、信
頼性の高いセラミック電子部品及びその製造方法を提供
することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明のセラミック電子部品は、セラミック電子
部品素体上にVまたはVを含む合金からなるオーミック
電極を形成したことを特徴とする。
【0007】また、前記オーミック電極上に、Ni、C
u、Ag、Sn、Al、Ti、Cr及びZnからなる群
から選ばれるいずれか1種の金属または前記群から選ば
れる少なくとも1種を含む合金からなる少なくとも1層
の上層側電極を積層したことを特徴とする。
【0008】さらに、前記上層側電極の最外層が、Ag
とSnのいずれか1種の金属または少なくとも1種を含
む合金から形成されていることを特徴とする。
【0009】また、本願発明のセラミック電子部品の製
造方法は、前記オーミック電極を物理的気相成長法によ
り形成することを特徴とする。
【0010】
【作用】本願発明のセラミック電子部品においては、
またはVを含む合金からなる電極(オーミック電極)
が、正特性サーミスタ素体などのセラミック電子部品素
体との間の安定したオーミック接触と十分な密着強度を
もたらし、信頼性を向上させる。
【0011】また、上記オーミック電極上に積層された
Ni、Cu、Ag、Sn、Al、Ti、Cr及びZnか
らなる群から選ばれるいずれか1種の金属または前記群
から選ばれる少なくとも1種を含む合金からなる少なく
とも1層の上層側電極は、半田付け性及び端子接触性を
向上させ、実装信頼性を向上させる。
【0012】すなわち、電極にリード線を半田付けする
ようなセラミック電子部品の場合、上記オーミック電極
上に半田耐熱層としてNiやCuを主成分とする電極層
(上層側電極)を積層することにより半田付け性と半田
耐熱性が向上し、さらにその上に、AgまたはSnを主
成分とする電極層を積層することによりさらに優れた半
田付け性と半田耐熱性を実現することができる。
【0013】また、電極にばね端子などの端子を押圧し
て接触させるようなセラミック電子部品の場合、上記オ
ーミック電極上に柔らかい金属、例えば、Ag、Al、
Cuなどからなる電極層(上層側電極)を積層すること
により、良好な端子接触性を実現することができる。す
なわち、柔らかい金属は、端子と確実に接触し接触抵抗
が小さい(すなわち端子接触性に優れている)ため、大
きな電流の流れるセラミック電子部品(例えば、大電流
用の正特性サーミスタ)などに適した電極を形成するこ
とができる。
【0014】また、VまたはVを含む合金からなる前記
オーミック電極を物理的気相成長法により形成すること
により、セラミック電子部品素体との間の安定したオー
ミック接触と十分な密着強度を得ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本願発明の実施例を比較例とともに示
して発明の特徴をさらに詳しく説明する。図1は、本願
発明の実施例にかかるセラミック電子部品(ここでは、
チタン酸バリウム系セラミックを用いた正特性サーミス
タ)を例示しており、このセラミック電子部品(正特性
サーミスタ)は、ディスク状のセラミック電子部品素体
(正特性サーミスタ素体)1にオーミック電極2及び上
層側電極3からなる2層構造の電極4を形成したもので
ある。なお、上層側電極3は2層以上の電極層から形成
することも可能である。
【0016】この実施例においては、以下に示すような
方法で、セラミック電子部品を製造し、その特性を調べ
た。
【0017】[実施例] オーミック電極用の材料源としてVターゲットを用意
し、一般的なスパッタ条件でスパッタ蒸着を行い、V膜
からなる厚さ0.2μmのオーミック電極をセラミック
電子部品素体(チタン酸バリウム系正特性サーミスタ素
体)上に形成した後、オーミック電極上にNiをスパッ
タして厚さ1μmのNi膜を積層し、さらにその上にA
gをスパッタして厚さ0.5μmのAg膜を積層するこ
とにより3層構造の電極を形成した。
【0018】[比較例1] 実施例で用いたものと同じ正特性サーミスタ素体にNi
の無電解メッキを施して厚さ2μmの電極(オーミック
電極)を形成した後、その上にAg粉末を含むペースト
を塗布焼付けして上層側電極を形成した。
【0019】[比較例2] 実施例で用いたものと同じ正特性サーミスタ素体上にA
g及びGaを含むペーストを塗布、これを焼き付けるこ
とにより電極を形成した。
【0020】[比較例3] 実施例で用いたものと同じ正特性サーミスタ素体上にA
lを溶射することにより電極を形成した。
【0021】上記の実施例及び比較例1〜3の方法によ
り電極を形成したセラミック電子部品(正特性サーミス
タ)について、抵抗値、耐電圧、リード接続強度(半田
付け強度)及び耐候試験による抵抗変化率を調べた。そ
の結果を、セラミック電子部品素体の特性(正特性サー
ミスタ素体にIn−Ga電極を形成して測定した値)と
あわせて表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】リード接続強度(半田付け強度)は、セラ
ミック電子部品のユニットにL字状に曲折させた直径
0.6mmのリード(Cu線)を半田付けし、ユニットを
半田付け面と直角の方向に引張った場合の半田付け部の
強度を示している。
【0024】また、耐候試験後の抵抗変化率は、セラミ
ック電子部品(試料)を温度60℃、湿度90〜95R
h%の雰囲気中に1000時間放置した後、抵抗値を測
定し、放置前の抵抗値に対する変化率を算出したもので
ある。
【0025】表1より、比較例1〜3の正特性サーミス
タは、抵抗値及び耐電圧の、正特性サーミスタ素体の特
性に対する変動割合が大きいばかりでなく、耐候試験後
の抵抗率の変化も大きく、さらにリード接続強度が小さ
いのに対して、実施例の正特性サーミスタは、正特性サ
ーミスタ素体の特性がまったく劣化せず、良好な特性を
確保することができるとともに、リード接続強度も大き
く、さらに、耐候試験後の抵抗変化率も小さく耐久性に
優れており、十分な信頼性を備えていることがわかる。
【0026】なお、上記実施例では、電極をスパッタ蒸
着法により形成した場合について説明したが、電極の形
成方法としては、スパッタ蒸着法に限らず、真空蒸着、
イオングレーティング、溶射、電子ビーム蒸着などの他
の物理的気相成長法や、これに準ずる方法で電極を形成
することも可能であり、その場合にも上記実施例と同様
の効果を得ることができる。
【0027】また、電極を構成する材料は、上記実施例
で示した材料に限られるものではなく、オーミック電極
としては、V以外に、Vを含む合金を用いることも可能
であり、上層側電極としても、Ni以外に、Cu、A
g、Sn、Al、Ti、Cr及びZnからなる群から選
ばれるいずれか1種の金属または少なくとも1種を含む
合金を用いることが可能であり、その場合にも、上記実
施例と同様の好ましい効果を得ることができる。
【0028】さらに、上層側電極の最外層をAgとSn
のいずれか1種の金属または少なくとも1種を含む合金
から形成することにより半田付け性及び端子接触性をさ
らに向上させることができる。
【0029】また、上記実施例においては、チタン酸バ
リウム系の正特性サーミスタについて説明したが、本願
発明はこれに限られるものではなく、他の材料を用いた
正特性サーミスタや負特性サーミスタなどの種々のセラ
ミック電子部品にも適用することが可能である。
【0030】
【発明の効果】上述のように、本願発明のセラミック電
子部品は、セラミック電子部品素体上にVまたはVを含
合金からなるオーミック電極を形成するようにしてい
るので、セラミック電子部品素体との間の安定したオー
ミック接触と十分な密着強度を得ることが可能になり、
信頼性を向上させることができる。
【0031】また、オーミック電極上に、Ni、Cu、
Ag、Sn、Al、Ti、Cr及びZnからなる群から
選ばれるいずれか1種の金属または少なくとも1種を含
む合金からなる少なくとも1層以上の上層側電極を形成
することにより、半田付け性及び端子接触性を向上さ
せ、実装信頼性を向上させることができる。
【0032】さらに、上層側電極の最外層をAgとSn
のいずれか1種の金属または少なくとも1種を含む合金
から形成することにより半田付け性及び端子接触性をさ
らに向上させることができる。
【0033】また、物理的気相成長法により、Vまたは
Vを含む合金からなるオーミック電極を形成することに
より、セラミック電子部品素体との間の安定したオーミ
ック接触と十分な密着強度を確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施例にかかるセラミック電子部
品(正特性サーミスタ)を示す断面図である。
【符号の説明】
1 セラミック電子部品素体(正特性サーミ
スタ素体) 2 オーミック電極 3 上層側電極 4 電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−105803(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01C 7/02 - 7/22

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミック電子部品素体上にVまたはV
    を含む合金からなるオーミック電極を形成したことを特
    徴とするセラミック電子部品。
  2. 【請求項2】 前記オーミック電極上に、Ni、Cu、
    Ag、Sn、Al、Ti、Cr及びZnからなる群から
    選ばれるいずれか1種の金属または前記群から選ばれる
    少なくとも1種を含む合金からなる少なくとも1層の上
    層側電極を積層したことを特徴とする請求項1記載のセ
    ラミック電子部品。
  3. 【請求項3】 前記上層側電極の最外層が、AgとSn
    のいずれか1種の金属または少なくとも1種を含む合金
    から形成されていることを特徴とする請求項2記載のセ
    ラミック電子部品。
  4. 【請求項4】 前記オーミック電極を物理的気相成長法
    により形成することを特徴とする請求項1記載のセラミ
    ック電子部品の製造方法。
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