JP3018932B2 - グロメットの防水構造 - Google Patents
グロメットの防水構造Info
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Description
に関し、詳しくは、グロメットに挿通されるワイヤハー
ネスの線間に充填剤を充填するグロメットの防水構造に
おいて、充填剤の浸透性向上による防水性及び充填作業
性の向上に関するものである。
ネル(隔壁)の貫通穴に貫通されるワイヤハーネスを挿
通する場合、防水及びワイヤハーネスの保護のために、
軟質のゴム製又は合成樹脂製のグロメットが使用され
る。図4に示すように、上記のようなグロメットとして
は、自動車のパネル1の貫通穴1aに大径部2aが取り
付けられ、大径部2aとこの大径部と連続して設けた小
径部2bにワイヤハーネスW/Hを挿通させるものがあ
る。
ヤハーネスW/Hを構成する電線10,10…には充填
剤3を充填して、ワイヤハーネスW/Hを介して自動車
の外部から雨水等が内部に侵入するのを防止している。
また、上記グロメット2の小径部2bの内径D1は、ワ
イヤハーネスW/Hの外径D2よりも約20%程度で小
径となるように設定して、小径部2bの内周面がワイヤ
ハーネスW/Hの外周面に密着するようにして、小径部
2bとワイヤハーネスW/Hの隙間から雨水等が内部に
侵入するのを防止している。
内周面は、ワイヤハーネスW/Hの外周面に密着するか
ら、ワイヤハーネスW/Hは図4(B)中、矢印aで示
すように、外周から締め付けられるため、電線10の間
の隙間が無くなるので、充填剤3が浸透しにくくなり、
防水性が悪化する。このため、ワイヤハーネスW/H
を、図4(A)に矢印bで示すように、左右方向に揺り
動かして、ワイヤハーネスW/Hを構成する電線10,
10…間に隙間を生じさせる作業も行われているが、充
填剤3を十分に浸透させるのは困難であり、充填作業を
効率よく行うことができない。
ハーネスW/Hに治具4を挿通させて電線10,10…
間の隙間を設け、充填剤3を充填しやすくしたものが提
供されている。(実開昭63−194518号参照)
ット2をワイヤハーネスW/Hに組み付けた後、治具4
をワイヤハーネスW/Hの線間に挿通させて、電線1
0,10…の間の線間を拡げる作業が必要であり、しか
も、ワイヤハーネスW/Hが接着テープ5で結束されて
いるから線間が開きにくく、充填剤3の充填作業性が悪
いという問題があった。また、充填剤の硬化後に、治具
4を引き抜く作用が必要であり、この点でも充填作業性
が悪い。さらに、充填材3を充填するには、一般にノズ
ル(図示せず。)を使用するが、治具4があるとノズル
の先端をW/Hに近付けるのが困難である。
なされたもので、治具を使用することなく、従来と同様
な作業のみで、ワイヤハーネスの線間に充填剤を十分に
浸透させて、防水性を向上をできるようにしたグロメッ
トの防水構造を提供することを目的とするものである。
に、本発明の請求項1では、パネルに取り付ける大径部
と連続してワイヤハーネスを挿通させる小径部が設けら
れ、該小径部の間のワイヤハーネスの線間に充填剤を充
填するグロメットにおいて、上記グロメットの小径部に
位置するワイヤハーネスの外周面に、該小径部よりも硬
度が低く且つ外径が小径部の内径よりも大きいスペーサ
材を取り付け、該スペーサ材の外周面を小径部の内周面
に嵌着させて、スペーサ材の間のワイヤハーネスの線間
に充填剤を充填することを特徴とするグロメットの防水
構造を提供している。
大径部と連続してワイヤハーネスを挿通させる小径部が
設けられ、該小径部の間のワイヤハーネスの線間に充填
剤を充填するグロメットにおいて、上記グロメットの小
径部の内周面側の部分を、該小径部の外周面側の部分よ
りも硬度を低くすると共に、上記小径部の内径をワイヤ
ハーネスの外径と略一致させて、上記小径部の内周面側
のワイヤハーネスの線間に充填剤を充填することを特徴
とするグロメットの防水構造を提供している。
部に位置するワイヤハーネスの外周面に取り付けた硬度
の低いスペーサのたわみにより、小径部でワイヤハーネ
スが外方から圧縮される力が吸収されるから、線間の隙
間が無くならないので、充填剤が浸透しやすくなり、防
水性が向上するようになる。上記従来のような治具によ
る線間の開き作業も不要であるから、作業性も向上する
ようになる。
小径部の内周面側の部分の硬度を、外周面側の部分の硬
度よりも低くすることにより、小径部の外周面側の部分
でワイヤハーネスが外方から圧縮される力が、小径部の
内周面側の部分のたわみで吸収されるから、上記請求項
1と同様の作用を奏することができる。
明する。なお、図4以下の従来技術と同一構成・作用の
箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。図1及
び図2は、第1実施例のグロメット7Aを示している。
該グロメット7Aは、軟質のゴム又は合成樹脂で成形さ
れていて、自動車のパネル1の貫通穴1aの縁部と係合
する環状溝7dを備え、貫通穴1aに取り付けられる大
径部7aと、該大径部7aに連続して設けた小径部7b
とを備え、大径部7aと小径部7bにワイヤハーネスW
/Hを挿通させるようになっている。
るワイヤハーネスW/Hの外周面には、図2に詳細に示
すように、、上記小径部7bよりも硬度が低いスペーサ
材8を取り付ける。該スペーサ材8の硬度は、上記グロ
メット7Aの小径部7bの硬度が50〜60度である場
合、30〜40度が好ましい。上記スペーサ材8は、発
泡ウレタンの平板材の両面に粘着層を設けてなり、ワイ
ヤハーネスW/Hの外周面に数回程度で巻き付けて取り
付ける。
3は、ワイヤハーネスW/Hのスペーサ材8の外径D4
よりも約20%程度で小径となるように設定して、小径
部7bの内周面がスペーサ材8の外周面に密着するよう
にして、小径部7bとスペーサ材8の隙間から雨水等が
内部に侵入するのを防止する。
面には、液体状の充填剤3をワイヤハーネスW/Hの外
周面の周囲に保持するためのさや部7cが一定に形成さ
れている。
ときは、大径部7a側の開口からノズルを差し込んで、
注入ノズル等からさや部7c内に充填剤3を注入する。
このとき、グロメット7Aの硬度が高い小径部7bによ
りワイヤハーネスW/Hが外方から圧縮される力は、硬
度が低いスペーサ材8のたわみにより、ある程度は吸収
される。したがって、小径部7bに位置するワイヤハー
ネスW/Hの線間の隙間が無くならないので、充填剤3
が十分に浸透して防水性が向上するようになる。また、
上記図6に示したような治具による線間の開き作業が不
要であるから、充填作業性も向上するようになる。
は発泡ウレタンに限定されるものではなく、例えば、E
PDM等のゴムからなる平板材の両面に粘着層を設けた
ものを、ワイヤハーネスW/Hの外周に巻き付けたもの
であってもよい。
る。該グロメット7Bは、図3に示すように、小径部7
bの肉厚を厚くすると共に、該小径部7bの内径D5
を、ワイヤハーネスW/H−Bの外径D7と略一致させ
ている。
厚みを厚くし、外周面側の部分7eの厚みを薄くすると
共に、外周面側の部分7eの硬度が50〜60度である
場合、内周面側の部分7dの硬度を30〜40度程度の
低い硬度としている。硬度を変えるには、グロメット7
Bがゴム製である場合には、硬度の高いゴムと硬度の低
いゴムとを2層に成形する。また上記グロメット7Bが
プラスチックエラストマー製である場合には、硬質に形
成する部分7eを樹脂化し、プラスチックエラストマー
とポリマー分子間を接合させて一体化する。
bの硬度が低い部分7dの内径は、ワイヤハーネスW/
H−Bの外径D7と略一致させているから、ワイヤハー
ネスW/H−Bをグロメット7Bの小径部7bの内周面
に挿通させる場合、硬度が低い内周面側の部分7dが外
方に容易にたわむので、挿通作業がスムーズに行える。
面側の部分7eによりワイヤハーネスW/H−Bが外方
から圧縮される力は、硬度が低い内周面側の部分7dの
たわみにより、ある程度は吸収される。したがって、小
径部7bに位置するワイヤハーネスW/H−Bの線間の
隙間が無くならないので、充填剤3が十分に浸透するよ
うになる。
の請求項1のグロメットの防水構造は、グロメットの小
径部に位置するワイヤハーネスの外周面に取り付けた硬
度の低いスペーサ材のたわみにより、ワイヤハーネスが
外方から圧縮される力を吸収するようにしたため、線間
の隙間が無くならないので、充填剤が浸透しやすくな
り、防水性が向上すると共に、従来のような治具による
線間の開き作業も不要であるから、作業性も向上する。
メットの小径部の内周面側の部分の硬度を、外周面側の
部分の硬度よりも低くすることにより、小径部の外周面
側の部分でワイヤハーネスが外方から圧縮される力を、
小径部の内周面側の部分のたわみで吸収するようにした
から、請求項1と同様の作用を奏することができる。
(A)は側面断面図、(B)は(A)のA−A線断面図
である。
面図である。
面断面図、(B)は(A)のC−C線断面図である。
側面断面図、(B)は(A)のD−D線断面図である。
斜視図、(B)は側面断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 パネルに取り付ける大径部と連続してワ
イヤハーネスを挿通させる小径部が設けられ、該小径部
の間のワイヤハーネスの線間に充填剤を充填するグロメ
ットにおいて、 上記グロメットの小径部に位置するワイヤハーネスの外
周面に、該小径部よりも硬度が低く且つ外径が小径部の
内径よりも大きいスペーサ材を取り付け、該スペーサ材
の外周面を小径部の内周面に嵌着させて、スペーサ材の
間のワイヤハーネスの線間に充填剤を充填することを特
徴とするグロメットの防水構造。 - 【請求項2】 パネルに取り付ける大径部と連続してワ
イヤハーネスを挿通させる小径部が設けられ、該小径部
の間のワイヤハーネスの線間に充填剤を充填するグロメ
ットにおいて、 上記グロメットの小径部の内周面側の部分を、該小径部
の外周面側の部分よりも硬度を低くすると共に、上記小
径部の内径をワイヤハーネスの外径と略一致させて、上
記小径部の内周面側のワイヤハーネスの線間に充填剤を
充填することを特徴とするグロメットの防水構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6324544A JP3018932B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | グロメットの防水構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6324544A JP3018932B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | グロメットの防水構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08182158A JPH08182158A (ja) | 1996-07-12 |
JP3018932B2 true JP3018932B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=18166997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6324544A Expired - Fee Related JP3018932B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | グロメットの防水構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018932B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5986849B2 (ja) * | 2012-08-29 | 2016-09-06 | 矢崎総業株式会社 | グロメット及び密閉構造 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP6324544A patent/JP3018932B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08182158A (ja) | 1996-07-12 |
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