JP2002058141A - グロメットおよび該グロメットの車体取付方法 - Google Patents
グロメットおよび該グロメットの車体取付方法Info
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- JP2002058141A JP2002058141A JP2000240459A JP2000240459A JP2002058141A JP 2002058141 A JP2002058141 A JP 2002058141A JP 2000240459 A JP2000240459 A JP 2000240459A JP 2000240459 A JP2000240459 A JP 2000240459A JP 2002058141 A JP2002058141 A JP 2002058141A
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- Japan
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- grommet
- vehicle body
- insertion portion
- hole
- thin hinge
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- Standing Axle, Rod, Or Tube Structures Coupled By Welding, Adhesion, Or Deposition (AREA)
- Gasket Seals (AREA)
- Details Of Indoor Wiring (AREA)
- Installation Of Indoor Wiring (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ワンモーショングロメットにおいて、車体パ
ネルの貫通穴への挿入力を低減する。 【解決手段】 内筒の前端から折り返して外筒を設けた
二重筒形状で、折り返し部となる前端を貫通穴への挿入
部として厚肉とし、かつ、該挿入部は後方へと拡径化す
るように傾斜させて、外筒に設ける車体係止凹部の前側
壁を形成すると共に、該挿入部に環状の切込部を設け、
挿入部の内周部と外周部とが薄肉ヒンジ部を介して連結
された構成とし、上記挿入部から貫通穴に押し込むと上
記薄肉ヒンジ部が変形して挿入部の内周部と外周部とが
伸びて、上記車体係止凹部の前側壁を貫通穴を通過させ
て、車体係止凹部を貫通穴に係止する構成としている。
ネルの貫通穴への挿入力を低減する。 【解決手段】 内筒の前端から折り返して外筒を設けた
二重筒形状で、折り返し部となる前端を貫通穴への挿入
部として厚肉とし、かつ、該挿入部は後方へと拡径化す
るように傾斜させて、外筒に設ける車体係止凹部の前側
壁を形成すると共に、該挿入部に環状の切込部を設け、
挿入部の内周部と外周部とが薄肉ヒンジ部を介して連結
された構成とし、上記挿入部から貫通穴に押し込むと上
記薄肉ヒンジ部が変形して挿入部の内周部と外周部とが
伸びて、上記車体係止凹部の前側壁を貫通穴を通過させ
て、車体係止凹部を貫通穴に係止する構成としている。
Description
【0001】本発明は自動車用ワイヤハーネスに取り付
けて車体パネルの貫通穴に装着するグロメットおよび、
該グロメットのパネルへの取付方法とパネル取付構造に
関するものである。
けて車体パネルの貫通穴に装着するグロメットおよび、
該グロメットのパネルへの取付方法とパネル取付構造に
関するものである。
【0002】
【発明の属する技術分野】従来より、自動車のエンジン
ルームから車室内へとワイヤハーネスを配索する場合、
図6および図7に示すように、ワイヤハーネスW/Hに
ゴムあるいはエラストマー製のグロメット1を外嵌して
いる。このグロメット1を取り付けたワイヤハーネスW
/Hを、エンジンルーム(X)と車室(Y)とを仕切る
車体パネル2の貫通穴3に通して、上記グロメット1を
貫通穴3の周縁に装着して、エンジンルーム側から車室
へ貫通孔3を通して水や埃等が浸入することを防止する
防水性、防塵性を持たせている。
ルームから車室内へとワイヤハーネスを配索する場合、
図6および図7に示すように、ワイヤハーネスW/Hに
ゴムあるいはエラストマー製のグロメット1を外嵌して
いる。このグロメット1を取り付けたワイヤハーネスW
/Hを、エンジンルーム(X)と車室(Y)とを仕切る
車体パネル2の貫通穴3に通して、上記グロメット1を
貫通穴3の周縁に装着して、エンジンルーム側から車室
へ貫通孔3を通して水や埃等が浸入することを防止する
防水性、防塵性を持たせている。
【0003】上記グロメット1はワイヤハーネスW/H
を密嵌状態で挿通させる小径筒部1aと、該小径筒部1
aの一端より円錐筒形状に連続する拡径筒部1bを備
え、該拡径筒部1bの外周面に車体係止用の凹部1cを
環状に設けている。この凹部1cを車体パネル2の貫通
穴3に嵌合して、グロメット1を車体パネル2に取り付
けており、この取付時における係止力を高めるため、車
体係止用凹部1cを設けた部分は厚肉とすると共に凹部
1cを深くしている。
を密嵌状態で挿通させる小径筒部1aと、該小径筒部1
aの一端より円錐筒形状に連続する拡径筒部1bを備
え、該拡径筒部1bの外周面に車体係止用の凹部1cを
環状に設けている。この凹部1cを車体パネル2の貫通
穴3に嵌合して、グロメット1を車体パネル2に取り付
けており、この取付時における係止力を高めるため、車
体係止用凹部1cを設けた部分は厚肉とすると共に凹部
1cを深くしている。
【0004】上記グロメット1は、従来、図7に示すよ
うに、エンジンルーム(X)から貫通穴3を通して車室
(Y)へと、拡径筒部1b側から挿入し、貫通穴3の内
径Dよりも大きい凹部1cを挟む両側外周部を押し潰し
ながら、グロメット1の全体を車室(Y)へと一旦押し
込んでいる。その後、ワイヤハーネスW/Hをエンジン
ルーム(X)側から引き戻して凹部1cを貫通穴3に嵌
合して、グロメット1を車体パネル2に取り付けてい
る。即ち、エンジンルーム(X)から車室(Y)へと一
旦押し込んだ後にエンジンルームへと引き戻す2動作で
グロメット1の車体パネル2への取付を行っている。こ
のように一旦押し込んだ後に再度引き戻して凹部1cを
車体パネル2に嵌合させているのは、突出量の大きな周
壁1eより押し込むと、突出量の小さい周壁1fとの間
の凹部1cに貫通穴3の周縁を節度感良く確実に嵌合で
きないことによる。
うに、エンジンルーム(X)から貫通穴3を通して車室
(Y)へと、拡径筒部1b側から挿入し、貫通穴3の内
径Dよりも大きい凹部1cを挟む両側外周部を押し潰し
ながら、グロメット1の全体を車室(Y)へと一旦押し
込んでいる。その後、ワイヤハーネスW/Hをエンジン
ルーム(X)側から引き戻して凹部1cを貫通穴3に嵌
合して、グロメット1を車体パネル2に取り付けてい
る。即ち、エンジンルーム(X)から車室(Y)へと一
旦押し込んだ後にエンジンルームへと引き戻す2動作で
グロメット1の車体パネル2への取付を行っている。こ
のように一旦押し込んだ後に再度引き戻して凹部1cを
車体パネル2に嵌合させているのは、突出量の大きな周
壁1eより押し込むと、突出量の小さい周壁1fとの間
の凹部1cに貫通穴3の周縁を節度感良く確実に嵌合で
きないことによる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近時、自動車に搭載す
る部品の急増に伴い、上記グロメット1を取り付ける車
体パネル2の両側近傍にも部品が配置されている。前記
のように、グロメット1を車体パネル2に取り付ける
時、まず、エンジンルーム側から車室内にグロメット1
の全体を押し込むが、車室内において押し込まれたグロ
メットを受け入れるスペースを確保することが困難にな
ってきている。また、グロメットを車室内に押し込んだ
後にエンジンルーム側に引き戻しているが、エンジンル
ーム側においても、ワイヤハーネスW/Hを持ってエン
ジンルーム側へ引き戻す作業ができるスペースがなくな
ってきている。また、スペースの減少に伴い従来のグロ
メットは、それ自体の長さを短くすることが要望されて
いる。
る部品の急増に伴い、上記グロメット1を取り付ける車
体パネル2の両側近傍にも部品が配置されている。前記
のように、グロメット1を車体パネル2に取り付ける
時、まず、エンジンルーム側から車室内にグロメット1
の全体を押し込むが、車室内において押し込まれたグロ
メットを受け入れるスペースを確保することが困難にな
ってきている。また、グロメットを車室内に押し込んだ
後にエンジンルーム側に引き戻しているが、エンジンル
ーム側においても、ワイヤハーネスW/Hを持ってエン
ジンルーム側へ引き戻す作業ができるスペースがなくな
ってきている。また、スペースの減少に伴い従来のグロ
メットは、それ自体の長さを短くすることが要望されて
いる。
【0006】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
ので、エンジンルーム側からの押し込みの1動作でグロ
メットを車体パネルの貫通孔に確実に挿入係止できる構
成とし、かつ、グロメット自体の長さも短くできるよう
にしたグロメットを提供することを課題としている。
ので、エンジンルーム側からの押し込みの1動作でグロ
メットを車体パネルの貫通孔に確実に挿入係止できる構
成とし、かつ、グロメット自体の長さも短くできるよう
にしたグロメットを提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、自動車用ワイヤハーネスに外装した状態
で車体パネルの貫通穴に一方向から押し込み係止するゴ
ムまたはエラストマー製のグロメットであって、内筒の
前端から折り返して外筒を設けた二重筒形状で、折り返
し部となる前端を貫通穴への挿入部として厚肉とし、か
つ、該挿入部は後方へと拡径化するように傾斜させて、
外筒に設ける車体係止凹部の前側壁を形成すると共に、
該挿入部に環状の切込部を設け、挿入部の内周部と外周
部とが薄肉ヒンジ部を介して連結された構成とし、上記
挿入部から貫通穴に押し込むと上記薄肉ヒンジ部が変形
して挿入部の内周部と外周部とが押し込み方向に伸び
て、上記車体係止凹部の前側壁を貫通穴を通過させて、
車体係止凹部を貫通穴に係止する構成としているグロメ
ットを提供している。上記挿入部が押し込み方向に伸び
る時、小径化しながら直線状に伸びるようにしている。
め、本発明は、自動車用ワイヤハーネスに外装した状態
で車体パネルの貫通穴に一方向から押し込み係止するゴ
ムまたはエラストマー製のグロメットであって、内筒の
前端から折り返して外筒を設けた二重筒形状で、折り返
し部となる前端を貫通穴への挿入部として厚肉とし、か
つ、該挿入部は後方へと拡径化するように傾斜させて、
外筒に設ける車体係止凹部の前側壁を形成すると共に、
該挿入部に環状の切込部を設け、挿入部の内周部と外周
部とが薄肉ヒンジ部を介して連結された構成とし、上記
挿入部から貫通穴に押し込むと上記薄肉ヒンジ部が変形
して挿入部の内周部と外周部とが押し込み方向に伸び
て、上記車体係止凹部の前側壁を貫通穴を通過させて、
車体係止凹部を貫通穴に係止する構成としているグロメ
ットを提供している。上記挿入部が押し込み方向に伸び
る時、小径化しながら直線状に伸びるようにしている。
【0008】上記のように、本発明のグロメットでは、
車体係止用の凹部を挟む前側壁を、挿入部の前端より傾
斜させて突出させ、かつ、該挿入部に切り込みを設けて
薄肉ヒンジ部を形成しているため、貫通穴への挿入時に
前側壁が貫通穴周縁で押圧されると、挿入部の薄肉ヒン
ジ部が変形して略直線状となって前方に押し込まれ、こ
の前方へ押し込まれた部分が車体係止凹部の前側壁を小
径化させながら引っ張ることにより、前側壁は貫通穴を
容易に通過することができる。よって、グロメットを押
し込みだけの1動作で車体パネルに取り付けることがで
きる。このように、押し込み時の操作力をさほど要求さ
れず、パネルの取付作業性を改善することができる。さ
らに、グロメットには内筒と外筒との間に密閉された空
間が形成されているため、該空間で振動音等の騒音を低
減でき、遮音性能も高めることができる。
車体係止用の凹部を挟む前側壁を、挿入部の前端より傾
斜させて突出させ、かつ、該挿入部に切り込みを設けて
薄肉ヒンジ部を形成しているため、貫通穴への挿入時に
前側壁が貫通穴周縁で押圧されると、挿入部の薄肉ヒン
ジ部が変形して略直線状となって前方に押し込まれ、こ
の前方へ押し込まれた部分が車体係止凹部の前側壁を小
径化させながら引っ張ることにより、前側壁は貫通穴を
容易に通過することができる。よって、グロメットを押
し込みだけの1動作で車体パネルに取り付けることがで
きる。このように、押し込み時の操作力をさほど要求さ
れず、パネルの取付作業性を改善することができる。さ
らに、グロメットには内筒と外筒との間に密閉された空
間が形成されているため、該空間で振動音等の騒音を低
減でき、遮音性能も高めることができる。
【0009】具体的には、自動車において、エンジンル
ーム側から車室側へと車体パネルに設けたバーリング付
きの貫通穴に、グロメットを押し込みだけの1動作で取
り付けている。よって、エンジンルーム側および車室側
のいずれにもスペースがない場合であっても、車体パネ
ルへのグロメットの取付作業を問題なく行うことができ
る。
ーム側から車室側へと車体パネルに設けたバーリング付
きの貫通穴に、グロメットを押し込みだけの1動作で取
り付けている。よって、エンジンルーム側および車室側
のいずれにもスペースがない場合であっても、車体パネ
ルへのグロメットの取付作業を問題なく行うことができ
る。
【0010】上記挿入部に設ける切込部は、内周側にお
いて前端から切り込む第1切込部と、その外周側で且つ
上記内筒と外筒との間の空隙側から切り込む第2切込部
とからなり、これら第1切込部と第2切込部の連結側に
第1薄肉ヒンジ部と第2薄肉ヒンジ部とを設け、上記挿
入部の変形時に、内筒に連結した第1薄肉ヒンジ部、内
周部、第2薄肉ヒンジ部、外周部が直線状に連続し、前
端側に向かって小径化する構成としている。
いて前端から切り込む第1切込部と、その外周側で且つ
上記内筒と外筒との間の空隙側から切り込む第2切込部
とからなり、これら第1切込部と第2切込部の連結側に
第1薄肉ヒンジ部と第2薄肉ヒンジ部とを設け、上記挿
入部の変形時に、内筒に連結した第1薄肉ヒンジ部、内
周部、第2薄肉ヒンジ部、外周部が直線状に連続し、前
端側に向かって小径化する構成としている。
【0011】上記のように、押し込み時に変形させる挿
入部に2つの切込部を対向する方向から形成して、第1
薄肉ヒンジ部と第2薄肉ヒンジ部の2つのヒンジ部を設
けると、挿入部の内周部と外周部がスムーズに直線状に
伸びて、車体係止凹部の前側壁を前方へ小径化させなが
ら引っ張ることができ、グロメットの車体へのワンモー
ションによる取付作業性を改善することができる。
入部に2つの切込部を対向する方向から形成して、第1
薄肉ヒンジ部と第2薄肉ヒンジ部の2つのヒンジ部を設
けると、挿入部の内周部と外周部がスムーズに直線状に
伸びて、車体係止凹部の前側壁を前方へ小径化させなが
ら引っ張ることができ、グロメットの車体へのワンモー
ションによる取付作業性を改善することができる。
【0012】また、上記挿入部を内周部と外周部とに分
ける第2切込部は、切込入口に、対向する外周部より内
周部側へと突出したストッパー部を設け、押し込み方向
と反対方向の引張力が作用した時に、上記ストッパー部
で内周部の変形を阻止としていることが好ましい。上記
ストッパー部は第2切込部を外向きに湾曲させて切り込
むことにより、切込入口に三角形状に突出したストッパ
ー部を形成することができる。このようなストッパー部
を設けることにより、内周側が後端側に変形しようとし
てもストッパー部で阻止され、その結果、グロメットを
取り付けたワイヤハーネスに押込方向と反対方向の引っ
張り力が負荷されても、グロメットが車体から外れるの
を防止することができる。
ける第2切込部は、切込入口に、対向する外周部より内
周部側へと突出したストッパー部を設け、押し込み方向
と反対方向の引張力が作用した時に、上記ストッパー部
で内周部の変形を阻止としていることが好ましい。上記
ストッパー部は第2切込部を外向きに湾曲させて切り込
むことにより、切込入口に三角形状に突出したストッパ
ー部を形成することができる。このようなストッパー部
を設けることにより、内周側が後端側に変形しようとし
てもストッパー部で阻止され、その結果、グロメットを
取り付けたワイヤハーネスに押込方向と反対方向の引っ
張り力が負荷されても、グロメットが車体から外れるの
を防止することができる。
【0013】上記外筒に設ける車体係止凹部の対向する
前側壁と後側壁は、前側壁を挿入部前端へと傾斜させて
いる一方、後側壁は傾斜させずに厚肉壁とし、かつ、後
側壁の突出量は前側壁の突出量と同等以上とし、かつ、
外側壁の根元に凹部側からの窪みと、内周側からの窪み
とを設けて、前方へ倒れ易くしている。上記のように、
車体係止凹部を挟む前側壁と後側壁とを設けると、グロ
メットを車体パネルの貫通穴に挿入しやすく、かつ、挿
入後における車体係止凹部に対する係止力を高めること
ができる。
前側壁と後側壁は、前側壁を挿入部前端へと傾斜させて
いる一方、後側壁は傾斜させずに厚肉壁とし、かつ、後
側壁の突出量は前側壁の突出量と同等以上とし、かつ、
外側壁の根元に凹部側からの窪みと、内周側からの窪み
とを設けて、前方へ倒れ易くしている。上記のように、
車体係止凹部を挟む前側壁と後側壁とを設けると、グロ
メットを車体パネルの貫通穴に挿入しやすく、かつ、挿
入後における車体係止凹部に対する係止力を高めること
ができる。
【0014】上記内筒内にワイヤハーネスの電線群を貫
通させて、シール剤を充填する構成としてもよい。この
ように、グロメット内部をシール剤で止水すると、エン
ジンルーム側からの浸水を確実に防止することができ
る。かつ、内筒の内部にワイヤハーネスとシール剤が充
填されていることにより内筒の剛性が高められ、グロメ
ットを車体貫通穴に押し込み操作した時に内筒を変形さ
せずに真っすぐに押し込むことができる。その結果、前
記した挿入部の直線状の変形を発生させて、車体係止凹
部の前側壁を貫通穴に容易に通過させることができる。
通させて、シール剤を充填する構成としてもよい。この
ように、グロメット内部をシール剤で止水すると、エン
ジンルーム側からの浸水を確実に防止することができ
る。かつ、内筒の内部にワイヤハーネスとシール剤が充
填されていることにより内筒の剛性が高められ、グロメ
ットを車体貫通穴に押し込み操作した時に内筒を変形さ
せずに真っすぐに押し込むことができる。その結果、前
記した挿入部の直線状の変形を発生させて、車体係止凹
部の前側壁を貫通穴に容易に通過させることができる。
【0015】上記のようにシール剤を充填する場合に
は、上記挿入部を設けた前端には、内筒の前端に連続す
るラッパ形状の筒部を設け、該筒部よりシール剤を充填
させる構成としていることが好ましい。
は、上記挿入部を設けた前端には、内筒の前端に連続す
るラッパ形状の筒部を設け、該筒部よりシール剤を充填
させる構成としていることが好ましい。
【0016】また、上記内筒と外筒とは、折り返し端と
反対の後端側に小径筒部を備え、内筒にワイヤハーネス
を貫通させた状態で小径筒部をテープ巻き固定して、内
筒と外筒の間に異音吸収用に密閉された空隙を設けてい
る該構成とすると、エンジンルーム内の異音を上記空隙
で吸収でき、車室への遮音を図ることができる。
反対の後端側に小径筒部を備え、内筒にワイヤハーネス
を貫通させた状態で小径筒部をテープ巻き固定して、内
筒と外筒の間に異音吸収用に密閉された空隙を設けてい
る該構成とすると、エンジンルーム内の異音を上記空隙
で吸収でき、車室への遮音を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1乃至図5に示すように、グロメ
ット10はゴムまたはエラストマーからなり、内筒Aを
異音吸収用の空隙Sを挟んで外筒Bで囲んだ二重筒形状
で、内筒Aのパネル挿入側を折り返して外筒Bを設けて
いる。内筒A内にワイヤハーネスの電線群を通すと共
に、シール剤を充填して硬化させるようにしている。
参照して説明する。図1乃至図5に示すように、グロメ
ット10はゴムまたはエラストマーからなり、内筒Aを
異音吸収用の空隙Sを挟んで外筒Bで囲んだ二重筒形状
で、内筒Aのパネル挿入側を折り返して外筒Bを設けて
いる。内筒A内にワイヤハーネスの電線群を通すと共
に、シール剤を充填して硬化させるようにしている。
【0018】内筒Aは、ワイヤハーネスW/Hを密嵌状
態で挿通させる小径筒部11と、小径筒部11の一端に
連続する円錐筒部12と、該円錐筒部12の大径端に連
続する大径筒部13を備え、全体にわたって薄肉として
いる。
態で挿通させる小径筒部11と、小径筒部11の一端に
連続する円錐筒部12と、該円錐筒部12の大径端に連
続する大径筒部13を備え、全体にわたって薄肉として
いる。
【0019】上記内筒Aの大径筒部13の前端より外筒
Bへと折り返し、前端の折り返し部分を挿入部14と
し、該挿入部14に車体係止部15、円錐筒部16、小
径筒部17を後方に向けて連続的に備えた外筒Bを設け
ている。上記挿入部14の前端外径は、挿入する車体パ
ネルの貫通穴の内径より若干小さく設定している。該挿
入部14は前端より後方にむけて拡径させ、車体係止部
15の車体係止凹部25を挟む前側壁26を形成してい
る。該前側壁26は前端側に向かって小径化方向に傾斜
し、その突出量は低くしている。
Bへと折り返し、前端の折り返し部分を挿入部14と
し、該挿入部14に車体係止部15、円錐筒部16、小
径筒部17を後方に向けて連続的に備えた外筒Bを設け
ている。上記挿入部14の前端外径は、挿入する車体パ
ネルの貫通穴の内径より若干小さく設定している。該挿
入部14は前端より後方にむけて拡径させ、車体係止部
15の車体係止凹部25を挟む前側壁26を形成してい
る。該前側壁26は前端側に向かって小径化方向に傾斜
し、その突出量は低くしている。
【0020】上記前端の挿入部14は、全体として厚肉
としているが、内周側には前端より環状の第1切込部1
8を設け、挿入部14を内筒Aの大径筒部13に第1薄
肉ヒンジ部19を介して連続させている。さらに、挿入
部14には、第1切込部18とは逆方向に、即ち、内筒
Aと外筒B間の空隙Sに開口する環状の第2切込部20
を設け、この第2切込部20の底面と挿入部外周面との
間を薄肉として、第2薄肉ヒンジ部21を設けている。
かつ、この第2切込部20を境界として、挿入部14を
内周部14aと外周部14bとに分けている。第2切込
部20は切込入口より外周側へと円弧状に窪ませている
ことにより、切込入口には外周側には断面略三角形状の
ストッパー部22を内周部に向けて突出させている。こ
のストッパー部22は車体係止凹部25を挟む前側壁2
6の内周側に位置させている。
としているが、内周側には前端より環状の第1切込部1
8を設け、挿入部14を内筒Aの大径筒部13に第1薄
肉ヒンジ部19を介して連続させている。さらに、挿入
部14には、第1切込部18とは逆方向に、即ち、内筒
Aと外筒B間の空隙Sに開口する環状の第2切込部20
を設け、この第2切込部20の底面と挿入部外周面との
間を薄肉として、第2薄肉ヒンジ部21を設けている。
かつ、この第2切込部20を境界として、挿入部14を
内周部14aと外周部14bとに分けている。第2切込
部20は切込入口より外周側へと円弧状に窪ませている
ことにより、切込入口には外周側には断面略三角形状の
ストッパー部22を内周部に向けて突出させている。こ
のストッパー部22は車体係止凹部25を挟む前側壁2
6の内周側に位置させている。
【0021】前端の挿入部14に、上記第1薄肉ヒンジ
部19を内周側、第2薄肉ヒンジ部21を外周側に設け
ていることにより、図4(B)に示すように、車体パネ
ル2の貫通孔3に挿入部14を押し込んだ時、第1薄肉
ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21とが変形して、大
径筒部13に連続する第1薄肉ヒンジ部19、内周部1
4a、第2薄肉ヒンジ部21、外周部14bが、後方に
向かって拡径するように変形し、断面視では直線状に傾
斜するように設定している。
部19を内周側、第2薄肉ヒンジ部21を外周側に設け
ていることにより、図4(B)に示すように、車体パネ
ル2の貫通孔3に挿入部14を押し込んだ時、第1薄肉
ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21とが変形して、大
径筒部13に連続する第1薄肉ヒンジ部19、内周部1
4a、第2薄肉ヒンジ部21、外周部14bが、後方に
向かって拡径するように変形し、断面視では直線状に傾
斜するように設定している。
【0022】上記車体係止凹部25を挟んで前側壁26
と対向する後側壁27を設け、この後側壁27は前側壁
26より約2倍程度突出し、かつ厚肉としている。ま
た、車体係止凹部25の底面にはリブ28を突設すると
共に、後側壁28の根元部に小さい窪み29を設け、さ
らに、この窪み29と対向した後側壁28の内周面には
上記窪み29と対向位置に別の窪み30を設け、これら
窪み29と30とで後側壁28を前側へ倒れ易くしてい
る。
と対向する後側壁27を設け、この後側壁27は前側壁
26より約2倍程度突出し、かつ厚肉としている。ま
た、車体係止凹部25の底面にはリブ28を突設すると
共に、後側壁28の根元部に小さい窪み29を設け、さ
らに、この窪み29と対向した後側壁28の内周面には
上記窪み29と対向位置に別の窪み30を設け、これら
窪み29と30とで後側壁28を前側へ倒れ易くしてい
る。
【0023】上記車体係止部15の後端に連続して、内
筒Aの円錐筒部12と空隙Sをあけて対向する円錐筒部
16は、段状に形成して補強している。
筒Aの円錐筒部12と空隙Sをあけて対向する円錐筒部
16は、段状に形成して補強している。
【0024】さらに、内筒A内を通す電線群をシールす
るために、シール剤31を充填している。そのため、内
筒Aの大径筒部13の前端よりラッパ形状の筒部32を
突出させ、該筒部32よりシール剤31を内筒A内に充
填している。なお、シール剤31を充填しない場合に
は、筒部32を設ける必要はない。また、内筒A内を通
す電線群は、略円盤形状のスペーサー33の外周面を通
して分散形状で内筒A内に通すようにしており、スペー
サー33を大径筒部13の内部に軸直角方向に内嵌させ
るようにしている。このスペーサー33は、その前端を
第1薄肉ヒンジ部19の内面側に位置させている。
るために、シール剤31を充填している。そのため、内
筒Aの大径筒部13の前端よりラッパ形状の筒部32を
突出させ、該筒部32よりシール剤31を内筒A内に充
填している。なお、シール剤31を充填しない場合に
は、筒部32を設ける必要はない。また、内筒A内を通
す電線群は、略円盤形状のスペーサー33の外周面を通
して分散形状で内筒A内に通すようにしており、スペー
サー33を大径筒部13の内部に軸直角方向に内嵌させ
るようにしている。このスペーサー33は、その前端を
第1薄肉ヒンジ部19の内面側に位置させている。
【0025】上記形状としたグロメット10を貫通させ
るワイヤハーネスW/Hの電線群は、図2及び図3に示
すように、スペーサー33の外周凹部33aに分散させ
て通しておき、この状態で、小径筒部11を拡げ治具
(図示せず)を用いて拡げた状態でワイヤハーネスW/
Hを貫通させ、内筒Aの大径筒部13内に軸直角方向に
スペーサー33を収容して取り付ける。また、内筒Aと
外筒Bの小径筒部12と17とをテープTで強固に巻き
付けてワイヤハーネスW/Hとグロメット10とを固定
すると共に、内筒Aと外筒Bの空隙Sを密閉する。その
後、グロメット10のラッパ状の筒部32よりシール剤
31を注入し、ワイヤハーネスW/Hの電線群の隙間に
充填してシールしている。該シール剤31は硬化するた
め、グロメット10の内筒Aは容易に変形しない程度の
硬さ(剛性)を有することとなる。
るワイヤハーネスW/Hの電線群は、図2及び図3に示
すように、スペーサー33の外周凹部33aに分散させ
て通しておき、この状態で、小径筒部11を拡げ治具
(図示せず)を用いて拡げた状態でワイヤハーネスW/
Hを貫通させ、内筒Aの大径筒部13内に軸直角方向に
スペーサー33を収容して取り付ける。また、内筒Aと
外筒Bの小径筒部12と17とをテープTで強固に巻き
付けてワイヤハーネスW/Hとグロメット10とを固定
すると共に、内筒Aと外筒Bの空隙Sを密閉する。その
後、グロメット10のラッパ状の筒部32よりシール剤
31を注入し、ワイヤハーネスW/Hの電線群の隙間に
充填してシールしている。該シール剤31は硬化するた
め、グロメット10の内筒Aは容易に変形しない程度の
硬さ(剛性)を有することとなる。
【0026】グロメット10を取り付けたワイヤハーネ
スW/Hを自動車に配索する時、図4(A)(B)
(C)に示すように、エンジンルーム(X)から車体パ
ネル2の貫通穴3を通して車室(Y)へと貫通させる。
該貫通穴3の周縁にはバーリング3aがエンジンルーム
(X)に向かって突出している。
スW/Hを自動車に配索する時、図4(A)(B)
(C)に示すように、エンジンルーム(X)から車体パ
ネル2の貫通穴3を通して車室(Y)へと貫通させる。
該貫通穴3の周縁にはバーリング3aがエンジンルーム
(X)に向かって突出している。
【0027】ワイヤハーネスW/Hに取り付けたグロメ
ット10をエンジンルーム(X)より作業者が小径筒部
側を把持して、前端の挿入部14側より、車体パネル2
の貫通穴3に押し込んで挿入していく。この押込時、挿
入部14の前端外径を貫通穴3よりも小さく設定してい
るため、挿入部14の前端は突出しているバーリング3
a内に容易に押し込むことができる。
ット10をエンジンルーム(X)より作業者が小径筒部
側を把持して、前端の挿入部14側より、車体パネル2
の貫通穴3に押し込んで挿入していく。この押込時、挿
入部14の前端外径を貫通穴3よりも小さく設定してい
るため、挿入部14の前端は突出しているバーリング3
a内に容易に押し込むことができる。
【0028】挿入部14の外周面は前端より次第に拡径
して前側壁26に連続するため、バーリング3aが挿入
部14の外周面に圧接することとなる。そのため、グロ
メット10を更に押し込むと、内筒Aに加えられる押込
力により第1薄肉ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21
が前方へ伸びるように変形し、図4(B)に示すよう
に、折り曲げられていた挿入部14は、前方に向かって
小径化する略直線状に開いた状態で変形する。
して前側壁26に連続するため、バーリング3aが挿入
部14の外周面に圧接することとなる。そのため、グロ
メット10を更に押し込むと、内筒Aに加えられる押込
力により第1薄肉ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21
が前方へ伸びるように変形し、図4(B)に示すよう
に、折り曲げられていた挿入部14は、前方に向かって
小径化する略直線状に開いた状態で変形する。
【0029】この状態で、さらに、押し込むことによ
り、変形した直線状の挿入部14により、バーリング3
aと圧接されている挿入部14の外周部14bが前方に
小径化しながら引っ張れる。それにより、挿入部14の
外周部14bに連続する前側壁26はバーリング3a内
に容易に引き込まれる。
り、変形した直線状の挿入部14により、バーリング3
aと圧接されている挿入部14の外周部14bが前方に
小径化しながら引っ張れる。それにより、挿入部14の
外周部14bに連続する前側壁26はバーリング3a内
に容易に引き込まれる。
【0030】前側壁26がバーリング3aを通過して室
内(Y)側に押し込まれると、車体係止凹部25にバー
リング3aが嵌まり込む。この状態で、作業者が押し込
みを停止すると、挿入部14の直線状に開いていた第1
薄肉ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21が元の屈折状
態に戻り、図4(C)に示す初期状態に戻る。
内(Y)側に押し込まれると、車体係止凹部25にバー
リング3aが嵌まり込む。この状態で、作業者が押し込
みを停止すると、挿入部14の直線状に開いていた第1
薄肉ヒンジ部19と第2薄肉ヒンジ部21が元の屈折状
態に戻り、図4(C)に示す初期状態に戻る。
【0031】この状態で、グロメット10は、後側壁2
8が窪み29と30とにより前側に倒れやすいため、後
側壁28をバーリング3aに密着させることができる。
また、前側壁26は車体パネルの室内側面に密着し、防
水性能を確保することができる。
8が窪み29と30とにより前側に倒れやすいため、後
側壁28をバーリング3aに密着させることができる。
また、前側壁26は車体パネルの室内側面に密着し、防
水性能を確保することができる。
【0032】上記のように、ワイヤハーネスW/Hに取
り付けたグロメット10をエンジンルーム側から押し込
むだけの1動作でグロメット10を貫通穴3に通して係
止することができる。よって、従来の押し引きの2動作
と比較してグロメットの取付作業が簡単になると共に、
車室内およびエンジンルーム側にスペースが無くともグ
ロメットの取付を問題なく行うことができる。また、グ
ロメット10には内筒Aと外筒Bとの間に密閉された空
隙Sがあるため、エンジンルーム側から室内側へと侵入
する騒音が空隙Sで減衰され、遮音性能を高めることが
できる。
り付けたグロメット10をエンジンルーム側から押し込
むだけの1動作でグロメット10を貫通穴3に通して係
止することができる。よって、従来の押し引きの2動作
と比較してグロメットの取付作業が簡単になると共に、
車室内およびエンジンルーム側にスペースが無くともグ
ロメットの取付を問題なく行うことができる。また、グ
ロメット10には内筒Aと外筒Bとの間に密閉された空
隙Sがあるため、エンジンルーム側から室内側へと侵入
する騒音が空隙Sで減衰され、遮音性能を高めることが
できる。
【0033】車体パネル2に取り付けられたグロメット
10に対して、ワイヤハーネスW/Hが図5(A)に示
すようにエンジンルーム(X)側から水平方向の引張力
が作用した場合、内筒Aが(X)側へ引っ張られて挿入
部14の内周部14aがX側へ移動しようする。しかし
ながら、ストッパー部22により阻止され、グロメット
10が車体パネル3から外れるのを防止できる。
10に対して、ワイヤハーネスW/Hが図5(A)に示
すようにエンジンルーム(X)側から水平方向の引張力
が作用した場合、内筒Aが(X)側へ引っ張られて挿入
部14の内周部14aがX側へ移動しようする。しかし
ながら、ストッパー部22により阻止され、グロメット
10が車体パネル3から外れるのを防止できる。
【0034】また、図4(B)に示すように、エンジン
ルーム側の他部品との関係よりワイヤハーネスが曲げら
れる場合がある。その場合、グロメット10を傾斜され
るが、挿入部14の第2切込部20の対向面が密着し、
外周部14bのストッパー部22が内周部14aに食い
込む状態となり、前側壁27を強く車体パネル2に密着
させるため、グロメット10が車体パネル2から外れる
ことが防止できる。
ルーム側の他部品との関係よりワイヤハーネスが曲げら
れる場合がある。その場合、グロメット10を傾斜され
るが、挿入部14の第2切込部20の対向面が密着し、
外周部14bのストッパー部22が内周部14aに食い
込む状態となり、前側壁27を強く車体パネル2に密着
させるため、グロメット10が車体パネル2から外れる
ことが防止できる。
【0035】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わるグロメットでは、車体係止用の凹部を挟む前側
壁を、挿入部の前端より傾斜させて突出させ、かつ、該
挿入部に切り込みを設けて薄肉ヒンジ部を形成している
ため、貫通穴への挿入時に前側壁が貫通穴周縁で押圧さ
れると、挿入部の薄肉ヒンジ部が変形して略直線状とな
って前方に押し込まれ、この前方へ押し込まれた部分が
車体係止凹部の前側壁を小径化させながら引っ張ること
により、前側壁は貫通穴を容易に通過することができ
る。よって、グロメットを押し込みだけの1動作で車体
パネルに取り付けることができる。このように、押し込
み時の操作力をさほど要求されず、パネルの取付作業性
を改善することができる。
に係わるグロメットでは、車体係止用の凹部を挟む前側
壁を、挿入部の前端より傾斜させて突出させ、かつ、該
挿入部に切り込みを設けて薄肉ヒンジ部を形成している
ため、貫通穴への挿入時に前側壁が貫通穴周縁で押圧さ
れると、挿入部の薄肉ヒンジ部が変形して略直線状とな
って前方に押し込まれ、この前方へ押し込まれた部分が
車体係止凹部の前側壁を小径化させながら引っ張ること
により、前側壁は貫通穴を容易に通過することができ
る。よって、グロメットを押し込みだけの1動作で車体
パネルに取り付けることができる。このように、押し込
み時の操作力をさほど要求されず、パネルの取付作業性
を改善することができる。
【0036】さらに、前端の挿入部に車体係止凹部の前
側壁を設けているため、グロメットの全長を短くでき
る。よって、グロメットの配置スペースを小さくでき
る。かつ、グロメットが少し斜めに車体パネルに取り付
けられても防水性能を確保することができる利点等、種
々の利点を有するものである。
側壁を設けているため、グロメットの全長を短くでき
る。よって、グロメットの配置スペースを小さくでき
る。かつ、グロメットが少し斜めに車体パネルに取り付
けられても防水性能を確保することができる利点等、種
々の利点を有するものである。
【図1】 本発明の実施形態のグロメットの断面図であ
る。
る。
【図2】 上記グロメットにワイヤハーネスを取り付け
た状態の断面図である。
た状態の断面図である。
【図3】 図2に示すスペーサーの正面図である。
【図4】 (A)(B)(C)は上記ワイヤハーネスに
取り付けたグロメットを車体パネルの貫通穴に通して係
止する工程を示す図面である。
取り付けたグロメットを車体パネルの貫通穴に通して係
止する工程を示す図面である。
【図5】 (A)はグロメットがエンジンルーム側に引
っ張られた時の断面図、(B)はグロメットが若干曲げ
られて取り付けられた時の断面図である。
っ張られた時の断面図、(B)はグロメットが若干曲げ
られて取り付けられた時の断面図である。
【図6】 従来のグロメットを示す断面図である。
【図7】 (A)乃至(C)は従来のグロメットを車体
パネルの貫通穴に挿入係止する工程を示す図面である。
パネルの貫通穴に挿入係止する工程を示す図面である。
2 車体パネル 3 貫通穴 3a バーリング 10 グロメット 13 大径筒部 14 挿入部 15 車体係止部 18 第1切込部 19 第1薄肉ヒンジ部 20 第2切込部 21 第2薄肉ヒンジ部 22 ストッパー部 25 車体係止凹部 26 内側壁 27 外側壁 A 内筒 B 外筒 S 空隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H02G 3/38 H02G 3/28 F
Claims (9)
- 【請求項1】 自動車用ワイヤハーネスに外装した状態
で車体パネルの貫通穴に一方向から押し込み係止するゴ
ムまたはエラストマー製のグロメットであって、 内筒の前端から折り返して外筒を設けた二重筒形状で、
折り返し部となる前端を貫通穴への挿入部として厚肉と
し、かつ、該挿入部は後方へと拡径化するように傾斜さ
せて、外筒に設ける車体係止凹部の前側壁を形成すると
共に、該挿入部に環状の切込部を設け、挿入部の内周部
と外周部とが薄肉ヒンジ部を介して連結された構成と
し、 上記挿入部から貫通穴に押し込むと上記薄肉ヒンジ部が
変形して挿入部の内周部と外周部とが押し込み方向へ伸
びて、上記車体係止凹部の前側壁を貫通穴を通過させ
て、車体係止凹部を貫通穴に係止する構成としているグ
ロメット。 - 【請求項2】 上記挿入部が押し込み方向に伸びる時、
小径化しながら直線状に伸びる請求項1に記載のグロメ
ット。 - 【請求項3】 上記挿入部に設ける切込部は、内周側に
おいて前端から切り込む第1切込部と、その外周側で且
つ上記内筒と外筒との間の空隙側から切り込む第2切込
部とからなり、これら第1切込部と第2切込部の連結側
に第1薄肉ヒンジ部と第2薄肉ヒンジ部とを設け、上記
挿入部の変形時に、内筒に連結した第1薄肉ヒンジ部、
内周部、第2薄肉ヒンジ部、外周部が直線状に連続し、
前端側に向かって小径化する構成としている請求項1ま
たは請求項2に記載のグロメット。 - 【請求項4】 上記挿入部を内周部と外周部とに分ける
第2切込部は、切込入口に、対向する外周部より内周部
側へと突出したストッパー部を設け、押し込み方向と反
対方向の引張力が作用した時に、上記ストッパー部で内
周部の変形を阻止する構成としている請求項1乃至請求
項3のいずれか1項に記載のグロメット。 - 【請求項5】 上記外筒に設ける車体係止凹部の対向す
る前側壁と後側壁は、前側壁を挿入部前端へと傾斜させ
ている一方、後側壁は傾斜させずに厚肉壁とし、かつ、
後側壁の突出量は前側壁の突出量と同等以上とし、か
つ、外側壁の根元に凹部側からの窪みと、内周側からの
窪みとを設けて、前方へ倒れ易くしている請求項1乃至
請求項4のいずれか1項に記載のグロメット。 - 【請求項6】 上記内筒内にワイヤハーネスの電線群を
貫通させて、シール剤を充填する構成としている請求項
1乃至請求項5のいずれか1項に記載のグロメット。 - 【請求項7】 上記挿入部を設けた前端には、内筒の前
端に連続するラッパ形状の筒部を設け、該筒部よりシー
ル剤を充填させる構成としている請求項6に記載のグロ
メット。 - 【請求項8】 上記内筒と外筒とは、折り返し端と反対
の後端側に小径筒部を備え、内筒にワイヤハーネスを貫
通させた状態で小径筒部をテープ巻き固定して、内筒と
外筒の間に異音吸収用に密閉された空隙を設けている請
求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のグロメッ
ト。 - 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に
記載のグロメットを、ワイヤハーネスに外嵌固定した状
態で、車体パネルのバーリング付き貫通穴に対して前端
の挿入部から押し込み、車体係止凹部の前側壁と連続す
る傾斜した挿入部外周面にバーリングが圧接すると、挿
入部の薄肉ヒンジ部が変形して、挿入部が直線状に伸
び、上記前側壁を前方へ小径化する方向へ引っ張り、該
引っ張りで前側壁がバーリング内を通過して車体係止凹
部にバーリングが内嵌し、該状態で押し込みを停止する
と、上記挿入部の薄肉ヒンジ部が屈折して初期形状に復
元し、押し込みだけの1動作で車体パネルにグロメット
を取り付けるグロメットの車体取付方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000240459A JP2002058141A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | グロメットおよび該グロメットの車体取付方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000240459A JP2002058141A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | グロメットおよび該グロメットの車体取付方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002058141A true JP2002058141A (ja) | 2002-02-22 |
Family
ID=18731812
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000240459A Withdrawn JP2002058141A (ja) | 2000-08-08 | 2000-08-08 | グロメットおよび該グロメットの車体取付方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002058141A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100890670B1 (ko) * | 2007-11-06 | 2009-03-26 | 엘에스전선 주식회사 | 방수 그로멧 및 그 조립구조 |
-
2000
- 2000-08-08 JP JP2000240459A patent/JP2002058141A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100890670B1 (ko) * | 2007-11-06 | 2009-03-26 | 엘에스전선 주식회사 | 방수 그로멧 및 그 조립구조 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20071106 |