JP3017878U - 書類等の収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 舌片をスリットに挿入するだけで、簡単に組
み立てられるようにする。 【構成】 両側の折返し板６を内側に折り曲げ、次に前
面板８を上方に折り曲げたうえ係止舌片９を係止スリッ
ト７に挿入係止するだけで収納部を構成する。更に、蓋
板４を下方に折り曲げて蓋止め舌片５を蓋止めスリット
１０に挿入係止すると、箱型の収納ケースを構成する。
折り曲げた折返し板６と前面板８は、それぞれ素材の弾
発力により折り曲げ方向とは逆の開く方向に作用し、係
止舌片９が抜け出す方向には作用しないため、係止舌片
９と係止スリット７の係合が解除するのを防ぐ。蓋板４
を折り曲げ、蓋止め舌片５と蓋止めスリット１０を係合
した場合も同様である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、組立式とした書類等の収納ケースに関し、各部に設けた舌片をス リットに挿入するだけで簡単に組み立てられるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来から合成樹脂板や厚紙等を使用して箱状に組み立て、Ａ４やＢ４サイズの 書類、インデックス付ホルダーなどを収納可能として、携帯の利便性を高めた書 類等の収納ケースが各種提案されている。一般にこれらの収納ケースを組み立て る場合、箱体を構成する各板を相互に連結するに際して、各板にのり代部分を連 設して該部を接着剤等を用いて貼り合わせたり、熱溶着により接合するなどして 収納部を構成するものである。しかしながら、これら接着剤を用いたり熱溶着す るなどして接合する場合は、その製造コストが大きくなると共に、製造に多大な 手間を要するものであった。

【０００３】 また、組立てを容易とするため、一部で相互に対向する面にそれぞれ面ファス ナーを固着して面ファスナーの接合により組立てるようにしたものもあるが（実 公昭６０−３００６６号等参照）、これらは、面ファスナーの結合部分のみが分 厚くなって、携帯等の見栄えの悪いものとなっている。

【０００４】 さらに、別途係止片を突出させた耳片を箱の境界折線上に設けた切裂口に挿入 係止することによりケースを立体的に組立て可能としたものもあるが（実開平３ −８４１８３号等参照）、これらは耳片を折畳んで挿入するなど組立てが難しく 、組立てに熟練を要し、製造に多大な手間を要するものであった。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、この様な実情に鑑み、この種の書類等の収納ケースにおいて、係止 舌片を差し込むだけで誰にでも簡単に収納ケースを組み立てられ、かつ係止舌片 が不用意に抜け出して組み立てが解除されないような収納ケースを提供せんとす るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本案は、ポリプロピレン等の合成樹脂板からなる長方形状の背面板１の上端縁 に折線２に挟まれたまち部３を介して蓋板４を連設し、この蓋板の先端近傍の中 央に上記折線２の方向を自由端とした蓋止め舌片５を切欠形成し、背面板１の両 側にはそれぞれ折線２及びまち部３を介して折返し板６を連設し、各折返し板６ のほぼ中央には係止スリット７を穿設し、背面板１の下端縁に折線２及びまち部 ３を介して前面板８を連設し、この前面板の両角部近傍に係止舌片９を折線２の 方向を自由端として切欠形成し、前面板８の中央部に蓋止めスリット１０を穿設 し、両側の折返し板６を内側に折り曲げ、次に前面板８を上方に折り曲げたうえ 各係止舌片９をそれぞれ係止スリット７に挿入係止し、更に蓋板４を下方に折り 曲げて蓋止め舌片５を蓋止めスリット１０に挿入係止して箱体とするようにして 、上記課題を解決しようとするものである。

【０００７】

【作用】

上記構成にかかる本案書類等の収納ケースは、両側の折返し板６を内側に折り 曲げ、次に前面板８を上方に折り曲げたうえ係止舌片９を係止スリット７に挿入 係止するだけで収納部が簡単に構成され、更に蓋板４を下方に折り曲げて蓋止め 舌片５を蓋止めスリット１０に挿入係止すると箱型の収納ケースを構成する。而 して、折り曲げられた折返し板６と前面板８はそれぞれ素材の弾発力により折り 曲げ方向とは逆の開く方向に作用し係止舌片９が抜け出す方向には作用しないた め、係止舌片９と係止スリット７の係合が不用意に解除されることがない。また 蓋板４を折り曲げ蓋止め舌片５と蓋止めスリット１０を係合した場合も、それぞ れの弾発力により各板が折り曲げ方向とは逆の開く方向に作用して相互に係合が 深まり、係合が不用意に解除されることがなく、収納ケースの形状を確実に保持 するものである。

【０００８】

【実施例】

以下、本考案にかかる書類等の収納ケースを、図面に示す実施例に基づいて詳 述すると、図に於いて１は例えばポリプロピレン等の合成樹脂板からなる長方形 状の背面板であって、上端縁に折線２に挟まれたまち部３を介して蓋板４を連設 する。この蓋板４の先端近傍の中央には上記折線２の方向を自由端とし後述する 前面板８に設ける蓋止めスリット１０に係合する蓋止め舌片５を切欠形成してい る。また背面板１の両側にはそれぞれ折線２及びまち部３を介して折返し板６を 連設している。各折返し板６のほぼ中央には下述する前面板８に設ける係止舌片 ９を挿入係止するための係止スリット７を穿設している。さらに背面板１の下端 縁には折線２及びまち部３を介して前面板８を連設し、この前面板の両角部近傍 には上記折返し板６に穿設した係止スリット７に挿入係合する係止舌片９を折線 ２の方向を自由端として切欠形成し、前面板８の中央部には前記蓋板４の蓋止め 舌片５を挿入係止するための蓋止めスリット１０を穿設する。

【０００９】 次に、この収納ケースを組み立てるには、先ず、両側の折返し板６を折線２及 びまち部３を介してそれぞれ内側に折り曲げ、更に同じく前面板８を折線２及び まち部３を介して上方に折り曲げて前記折返し板６に重ねる。次に前面板８の各 係止舌片９をそれぞれ対応する折返し板６の係止スリット７に上方より挿入する と収納ケースの収納部が形成される。この時、各板は合成樹脂板で構成されてい るため適度な弾発力があり、両折返し板６は左右方向に、また前面板８は下方向 にそれぞれ開こうとする力が作用するが、係止舌片９は係止スリット７に上方よ り挿入されているため、力の作用する方向が異なりこれらの力により係止舌片９ が不用意に抜け出すことはない。この状態で、該収納部に各種書類、カタログ、 パンフレットなどを直接収納したり、分類してインデックス付ホルダー１１に挟 持したものなどを収納できる。

【００１０】 さらに、蓋板４を折線２に沿って折返し、前記前面板８に重ねたうえ、蓋止め 舌片５を下方から上方に向かって前面板８の蓋止めスリット１０に挿入係止する と、収納部を閉止して箱型となり、収納した書類等を脱落させることなく携帯す ることができる。この場合、素材の弾発力により、蓋板４は上方向に、また前面 板８は下方向に開こうとする力が働くため、蓋止め舌片５の係止が不用意に解除 されることはなく、却って深く挿入される方向に作用する。

【００１１】 なお、素材の合成樹脂について透明資材を使用すれば、内部に収納する書類等 の種類、内容が外部から認識でき便利である。また、秘密を要する資料の場合は 不透明資材で構成すればよく、着色資材を利用すれば、色により内容等の分類が 可能となる。

【００１２】

【考案の効果】

以上述べたように、本考案にかかる書類等の収納ケースは、折返し板６と前面 板８の二ヵ所に設けた係止舌片９と係止スリット７の係合のみで収納部を構成す るようにしたものであるから、誰にでも極めて簡単に組み立てることが可能であ る。また、合成樹脂素材の弾発力により、各板が相互に開く方向に作用し、この 係合部分が不用意に解除される虞もないから、収納部に各種書類やホルダーなど を安心して収納できるものである。 また、蓋板４を閉止して携帯する際にも、蓋板４と前面板８の相互の弾発力に より蓋止め舌片５が蓋止めスリット１０から不用意に離脱することがないため、 安全に携行できるものである。 更に、合成樹脂板を打ち抜き成型するだけで構成できるため、極めて安価に製 造できるとともに、誰にでも簡単に組み立てることができるため、組み立て前の 展開された状態で保管や運搬が可能であり、運送コストなどの面でも有用な考案 である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案にかかる書類等の収納ケースの展開図で
ある。

【図２】使用の一例を示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 背面板 ２ 折線 ３ まち部 ４ 蓋板 ５ 蓋止め舌片 ６ 折返し板 ７ 係止スリット ８ 前面板 ９ 係止舌片 １０ 蓋止めスリット

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ポリプロピレン等の合成樹脂板からなる長
   方形状の背面板１の上端縁に折線２に挟まれたまち部３
   を介して蓋板４を連設し、この蓋板の先端近傍の中央に
   上記折線２の方向を自由端とした蓋止め舌片５を切欠形
   成し、背面板１の両側にはそれぞれ折線２及びまち部３
   を介して折返し板６を連設し、各折返し板６のほぼ中央
   には係止スリット７を穿設し、背面板１の下端縁に折線
   ２及びまち部３を介して前面板８を連設し、この前面板
   の両角部近傍に係止舌片９を折線２の方向を自由端とし
   て切欠形成し、前面板８の中央部に蓋止めスリット１０
   を穿設し、両側の折返し板６を内側に折り曲げ、次に前
   面板８を上方に折り曲げたうえ各係止舌片９をそれぞれ
   係止スリット７に挿入係止し、更に蓋板４を下方に折り
   曲げて蓋止め舌片５を蓋止めスリット１０に挿入係止し
   て箱体としたことを特徴とする書類等の収納ケース。