JP3017009B2 - 高炉操業法 - Google Patents

高炉操業法

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  • Manufacture Of Iron (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炉頂から装入される鉄
鉱石の大部分を占める焼結鉱に含まれるアルミナ含有量
が変動したときに、焼結鉱を含む鉱石層の還元効率なら
びに高温性状を変動させることなく、生産性を安定させ
る高炉操業法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉操業にあっては、コークス代替とし
て、安価で燃焼性がよく発熱量の高い燃料(微粉炭、石
油、重油、ナフサ等)を羽口部より吹込み、溶銑製造コ
スト低減、生産性向上を図っており、特公昭40−23
763号公報にその技術が開示されている。とくに直近
では価格の点から微粉炭吹込みが主流となっており、コ
スト低減、生産性向上に大きく寄与している。このよう
にして吹込まれた微粉炭は高炉内で一部のコークスの代
りに燃焼し、その燃焼性の良さと高い発熱量を有してい
る。
【0003】従来の高炉操業において、炉頂から装入さ
れる鉄鉱石のうち、焼結鉱の占める割合は通常60〜8
0%と非常に大きく、焼結鉱の被還元性等の性状によ
り、高炉の還元効率あるいは焼結鉱を含む鉱石層の高温
性状(軟化・融着・滴下挙動)が大きく変化し、影響を
受ける。したがって焼結鉱性状改善は、高炉の燃料比低
下、生産性向上にとって非常に重要である。一方微粉炭
吹込み、とくに100kg/t以上の多量吹込みによ
り、高炉の加熱還元効率の指標である熱流比(ガスの熱
容量に対する固体の熱容量の比)が低下するため、加熱
還元とくに炉周辺部における加熱還元に余裕が生じる。
したがって炉周辺部に装入する鉄鉱石とコークスの比率
(O/Cと称する)を高くして、この領域の還元効率を
向上させることが行われている。
【0004】焼結鉱中のAl23 含有量に応じた操業
法については、本発明者らは、特願平04−28230
9号において、焼結鉱中のAl23 含有量に応じて、
炉周辺部における鉄鉱石とコークスの比率を調整するこ
とにより、炉周辺部における焼結鉱の反応伝熱のバラン
スを確保し、融着帯の根の位置と厚みの変動を防止する
方法を提案している。
【0005】高炉へのスクラップ使用技術については、
1983年にフランスのRombas工場にて、スクラ
ップ100%使用の操業試験(J−P Biratら:
CAMP−ISIJ,6(1993),p.1024)
が行われている。また、アメリカでは固形廃棄物から回
収した焼却炉残留屑鉄(C 0.05%)を25kg/
t程度装入する操業(Ostrowski.E.J:M
od Cast,Vol.67,9(1977),p7
3)が行われている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、炉周辺部に
装入された鉄鉱石は、高炉羽口部のコークス旋回燃焼領
域(レースウェイと称する)で生成した高温還元ガスと
の間で反応伝熱が行われ、鉄鉱石の軟化融着によって融
着帯を生成する(炉周辺部に生成するものを根と称す
る。)この根は、通常の高炉操業においては、炉下部炉
周辺部に安定して存在し、位置と厚みに変動のないこと
が望ましい。
【0007】しかるに焼結鉱中のアルミナ(Al2
3 )含有量が変動したとき、とくにアルミナ含有量が高
くなった(1.9%を越えた)ときは、焼結鉱が高炉内
を降下しながら加熱還元されるにつれて、Al23
FeOが結合して低融点の化合物ができるため、より低
温から焼結鉱中に融液が生成する。この融液中にFeO
が溶け込み、かつAl23 が高いときはAl23
FeOの結合力が強くFeOの活量が小さくなるので、
被還元性が悪く還元遅れが生じる。このとき炉周辺部の
O/Cが高いと、還元遅れはさらに助長される。また、
微粉炭吹込み量が高くなると、炉周辺部のO/Cも高く
なるため、還元遅れはさらに助長される。このため、炉
周辺部のO/Cを低下させるアクションを実施するが、
アクションを取ってからその効果が発現するまでに数時
間ないし十数時間を要するため、この間に炉壁部の装入
物降下遅れ、降下停滞、付着物生成に至り、通気性が悪
化し燃料比を増加せざるを得ず、生産性が低下してい
た。
【0008】また焼結鉱中のアルミナ含有量が高いとき
は、スラグ融液の融点を高めるため、焼結鉱が完全に溶
融する温度が高くなり、FeOの高い状態での融液生成
開始温度が低いことと併せて、融着帯の幅が拡がり、炉
周辺部のO/Cを上昇させたのと同じ現象が発生するこ
とも、炉周辺部の還元遅れを助長する理由である。一
方、アルミナ含有量が低くなった(1.6%未満)のと
きは、Al23 とFeOの結合によって生成する低融
点化合物が少ないため、焼結鉱中の融液生成温度が高く
なり、かつAl23 とFeOの結合力が弱くFeOの
活量が大きくなるので、被還元性が良好で還元効率向上
がはかれるため、炉下部で熱余剰が発生する。このとき
炉周辺部のO/Cが低すぎると、炉下部での熱余剰はさ
らに大きくなる。
【0009】このため、炉周辺部のO/Cを上昇させる
アクションを実施するが、アクションを取ってからその
効果が発現するまでに数時間ないし十数時間を要するた
め、この間に炉壁部の還元効率が向上し過ぎて、融着帯
の根が上昇し、その結果炉周辺部のガス量の増加、炉体
放散熱の増大が生じ、場合によっては、ガス流変動や装
入物降下異常が発生することもあり、操業が不安定にな
ることがあった。また生成した金属鉄が結合して付着物
を生成する場合もあり、通気性が悪化し燃料比を増加せ
ざるを得ず、生産性低下に至ることもあった。
【0010】すなわち焼結鉱中のアルミナ含有量が変動
すると、炉周辺部における焼結鉱の反応伝熱のバランス
が崩れ、融着帯の根の位置や厚みが変動することが、高
炉操業が安定しない理由であり、焼結鉱中のアルミナ含
有量の変動の大きさによって、融着帯の根の位置や厚み
の変動幅が異なる。したがって通常は変動が起きたとき
にアクションを取り、アクションを取ってからその効果
が発現するまでに数時間ないし十数時間を要するため、
アクション遅れにより変動が助長されることを抑制する
ために燃料比上昇のアクションを行い、高炉の生産性は
低下していた。よって炉周辺部における焼結鉱の反応伝
熱のバランスが崩れ、融着帯の根の位置と厚みが変動し
ているときは、微粉炭多量吹込みによって生じる、炉周
辺部における加熱還元の余裕を有効に利用できず、微粉
炭吹込み量には限界があった。
【0011】また、本発明者らによる操業方法で、焼結
鉱中のAl23 含有量に応じて、炉周辺部における鉄
鉱石とコークスの比率(O/C)を調整することによ
り、炉周辺部における焼結鉱の反応伝熱のバランスを確
保し、融着帯の根の位置と厚みの変動を防止する方法
は、高炉の微粉炭多量吹込みを可能とし生産性向上、燃
料比低下を安定的に行う方法の一つであるが、高微粉炭
操業条件下で、焼結鉱中のAl23 含有量が高くなっ
た場合の炉周辺部O/Cを低下させる調整は、中心〜中
間部のO/C上昇をもたらすため、その低下幅には限界
がある。装入物分布調整が不良の場合、結果的に全体の
O/Cを低下せざるを得ず、燃料比が上昇し、生産量が
低下するケースがある。
【0012】現状の高炉へのスクラップ使用について
は、廃棄物処理を目的としたものであり、スクラップ使
用を高炉操業アクションの一つとして、活用する考えは
ない。そこで本発明は、焼結鉱中のアルミナ含有量が変
動したときに、高炉内、とくに炉周辺部における焼結鉱
を含む鉱石層の還元効率ならびに高温性状の変動を防止
することにより、融着帯の根を炉下部炉周辺部に安定し
て存在させ、その位置と厚みに変動をもたらさず、高炉
の微粉炭多量吹込み、生産性向上、燃料比低下を安定的
に行う高炉操業法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の高炉操業法は、
かかる課題を解決するため、羽口部から微粉炭を高炉の
内部に吹込み、炉頂から鉄鉱石とコークスを交互に装入
する操業法において、微粉炭吹込み量と炉頂から装入す
る焼結鉱中のアルミナ含有量に応じて、炉頂から炉周辺
部に装入するスクラップ使用量を調整することにより、
高炉内、とくに炉周辺部における焼結鉱を含む鉱石層の
還元効率ならびに高温性状の変動を防止し、融着帯の根
を炉下部炉周辺部に安定して存在させ、その位置と厚み
に変動をもたらさずに、高炉の微粉炭多量吹込み、生産
性向上、燃料比低下を実現することを特徴とする。
【0014】即ち、本発明の要旨とするところは、羽口
部から微粉炭を高炉の内部に吹込み、炉頂から鉄鉱石と
コークスを交互に装入する操業法において、微粉炭吹込
み量と炉頂から装入する焼結鉱中のアルミナ含有量の増
加に応じて、炉頂から炉内周辺部へ装入するスクラップ
量を増加し、微粉炭吹込み量と炉頂から装入する焼結鉱
のアルミナ含有量の減少に応じて、炉頂から炉内周辺部
へ装入するスクラップ量を減少させることにある。
【0015】
【作用】本発明者らは、鉱石類とスクラップを混合使用
した場合の炉内還元性、還元粉化性、溶融滴下性状を実
公平1−27038号公報に提案の高炉内反応シミュレ
ーター(上部より鉱石を充填すると共に下部より還元ガ
スを導通して、該還元ガスと鉱石を向流接触する炉芯管
と、該炉芯管の一部を包囲して前記還元ガス下流方向に
移動自在に設けた加熱器を有する装置)を用いて調査し
たところ、鉱石層内にスクラップを混合使用すると、図
1に示すように、鉱石層の融着開始温度の上昇、ΔP
MAX の低下により、鉱石層の高温性状が良好となること
を確認した。ここで、ΔPMAX は鉱石層の最大圧損値を
示し、この値が小さいものほど、鉱石層内の通気性が良
好なことを示す。
【0016】鉱石層内の通気性が良好となる理由は、鉱
石に対しスクラップのほうが収縮抵抗が大きいため、鉱
石のみの層に比べ、スクラップを含む鉱石層のほうが収
縮し難く、鉱石層の空隙部が高温まで確保されることが
一因である。また、空隙部が確保されると、ガス還元が
進行し、鉱石の高温還元性が改善されるため、還元効率
の向上とともに、還元進行によってFeOを含有するス
ラグ溶融量が低下するため、鉱石層の軟化・収縮が遅れ
ることも、鉱石層の通気性改善に寄与している。
【0017】還元効率の向上は、FeO+CO=Fe+
CO2 の反応量を多くし、FeO+C=Fe+COの反
応で代表される直接還元反応量を少なくすることにあ
る。言い換えれば、C+CO2 =2COのソルーション
ロス反応(吸熱反応)量が少なくなることを示し、高炉
操業においては、シャフト下部から炉腹部にかけて、還
元遅延が解消でき、熱余裕を発生させることにより、融
着帯位置を上方へ上げる効果が期待できる。例えば、微
粉炭吹込み量の増大に伴い周辺装入O/Cが高くなる場
合、鉱石の被還元性が悪化した場合、通気性が悪く周辺
ガス量が少ない場合には、周辺部に存在する鉱石の還元
が遅れ、スラグ融液量が多く、ソルーションロス反応も
多くなるため、通気性の悪化、温度の低下が生じるが、
このような場合にスクラップを混合使用すると、鉱石層
の還元性改善が図られ、ソルーションロス反応量の低
下、通気性の改善、温度の上昇が図れる。
【0018】スクラップを含む鉱石層の高温性状がほぼ
一定となる条件で、焼結鉱中のアルミナ(Al23
含有量とスクラップ使用量との関係を示したのを図2
に、焼結鉱中のアルミナ(Al23 )含有量1.8%
時における微粉炭吹込み量(PC)と炉周辺部に装入す
るスクラップ使用量との関係を示したものを図3に示
す。図2、図3に示したスクラップ使用量は、スクラッ
プを含む鉱石層の高温性状がほぼ一定となるように規定
したもので、下限値を示している。すなわち、図に示し
た以上のスクラップ使用は、高温性状を良好とする方向
にあり、不純物の制約がない限り、燃料比低減に付与す
る。微粉炭吹込み量PCが変化し、かつ焼結鉱中のアル
ミナ(Al23 )含有量が変化する場合には、図2、
図3を加算してスクラップ使用量を決定する。炉周辺部
のO/Cは炉壁部層厚計による測定値もしくはプロフィ
ルメーターによる測定値で代表した。ここで、炉周辺部
とは、炉壁から炉口径の15%の距離までの領域と定義
する。
【0019】アルミナ含有量が1.8%より高くなると
きは、炉周辺部のスクラップ使用量を増大させることに
より、Al23 とFeOの結合に伴う低融点化合物生
成による焼結鉱の還元悪化ならびに、焼結鉱を含む鉱石
層の高温性状悪化を抑制する。アルミナ含有量が1.8
%より低くなるときは、炉周辺部のスクラップ使用量を
減少させることにより、向上した反応効率上昇分を抑制
するに見合うソルーションロス反応(吸熱反応)を生じ
させ、融着帯根の上昇、炉周辺部ガス量の増加、炉体放
散熱の増大を防止する。
【0020】また微粉炭吹込み量が150kg/t(一
つの基準値として設定)より多くなる時は、炉周辺部の
スクラップ使用量を増大させることにより、O/C増に
伴う低融点化合物生成による焼結鉱の還元悪化ならびに
焼結鉱を含む鉱石層の高温性状悪化を抑制する。逆に微
粉炭吹込み量が150kg/tより少なくなる時は、炉
周辺部のスクラップ使用量を減少させることにより、向
上した反応効率上昇分を抑制するに見合うソルーション
ロス反応(吸熱反応)を生じさせ、融着帯根の上昇、炉
周辺部ガス量の増加、炉体放散熱の増大を防止する。
【0021】ここでいうスクラップとは、荒雑銑、フロ
ーラ屑、スケール、ルッペ、粒鉄、製鋼屑、磁選塊、シ
ュレッダー屑、ダライ屑などである。粒度は5〜30m
mに調整され、焼結鉱と混合して装入されている。つぎ
に、スクラップ品質と、使用量の上限について説明す
る。スクラップ品質については、熱延鋼板など高級鋼の
製造を目的とした場合には、圧延割れなどの回避上、溶
銑品質には許容限界があるため、スクラップ品質として
は不純物(Cu、Sn、Znなど)の制約があり、極力
清浄なものが望ましい。ここでいうスクラップとは、荒
雑銑、粒鉄、製鋼屑、磁選塊、シュレッダー屑などであ
り、粒度は5〜30mmに調整されていることが好まし
い。この粒度範囲内では、装入物分布制御が可能であ
る。スクラップの使用量の上限については、スクラップ
品質や生産鋼種によって異なる。比較的清浄なスクラッ
プを使用する場合、スクラップ中のCu含有量は0.1
5%程度である。溶銑中のCu含有量を0.01%、熱
延可能な鋼中Cu含有量を0.04%とすると、スクラ
ップ上限使用量は210kg/t程度となる。ただし、
型鋼など、比較的グレードの低い鋼種を生産する場合に
は、その上限量は高くなる。また、グレードの低いスク
ラップを使用する場合、スクラップ中のCu含有量は
0.3%であり、この場合、高級鋼製造のためのスクラ
ップ上限使用量は100kg/t程度である。
【0022】炉頂装入装置に至るスクラップの運搬方法
については、バケット型輸送方式と装入ベルト方式があ
る。前者の装入方式では、スクラップ形状による影響は
運搬途中では問題ない。しかし、大型高炉の場合、後者
の装入ベルト方式がほとんどであるため、鋭利なスクラ
ップの場合、装入ベルト切損の問題がある。そのため、
使用するスクラップ形状は丸みのある形状が望ましく、
この場合、スクラップの選別や加工処理が必要となり、
コストの問題を含め、多量使用は難しい。そこで、本発
明においては、スクラップを鉱石と同時に装入ベルト上
を運搬する方式を採用した。つまり、ベルト上に鉱石を
装入した後、ベルトコンベヤー上で、スクラップを鉱石
層の上部に上置きする装入方式を採用した。この方式に
より、スクラップの多量使用が可能となった。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明の特徴を具体的に説
明する。表1に本発明による高炉操業結果を従来法と比
較して示す。対象高炉は内容積3000m3 の中型高炉
であり鉄鉱石中の焼結鉱割合が74%、焼結鉱の塩基度
(CaO/SiO2 )=1.8%で操業していた。微粉
炭吹込み量150kg/t、燃料比490kg/tに維
持しながら溶銑を6500t/日製造していた。この操
業時の炉壁部O/Cは5.0であった。また、スクラッ
プ使用量は30kg/tである。
【0024】
【表1】
【0025】(実施例1)焼結鉱中(Al23 )=
2.1%に上昇すると予測されたので、図2にしたがっ
て、あらかじめ炉周辺部のスクラップ使用量を20kg
/t上昇させ、50kg/tとして、微粉炭150kg
/tを維持した操業例である。比較例1に対比すると、
微粉炭吹込み量が多く、出銑量が多く、燃料比が低い。
【0026】(実施例2)微粉炭吹込み量170kg/
tに上昇させる計画に基づき、図3にしたがって、あら
かじめ炉周辺部のスクラップ使用量を36kg/t(+
6kg/t増)とした、この時、炉周辺部O/Cの測定
値は5.2程度となった。その後、焼結鉱中(Al2
3 )=1.5%に低下すると予測されたので、図2から
炉周辺部O/C=5.2とした時のスクラップ使用量変
化を推定し、炉周辺部のスクラップ使用量を10kg/
t(−26kg/t減)とし、微粉炭170kg/tを
維持した操業例である。比較例2に対比すると、出銑量
が多く、燃料比が低い。
【0027】(実施例3)微粉炭吹込み量130kg/
tに低下させる計画に基づき、図3にしたがって、あら
かじめ炉周辺部のスクラップ使用比率を24kg/t
(−6kg/t減)とした、この時、炉周辺部のO/C
は5.0近傍を維持していた。その後、焼結鉱中(Al
23 )=2.0%に上昇すると予測されたので、図2
にしたがって、炉周辺部のスクラップ使用比率を増加さ
せ37kg/t(+13kg/t増)として、微粉炭1
30kg/tを維持した操業例である。比較例3に対比
すると、出銑量が多く、燃料比が低い。
【0028】(比較例1)焼結鉱中(Al23 )=
2.1%に上昇すると予測されたが、そのままの操業を
続け、通気不良が発生したので、炉周辺部のO/Cを
3.0まで低下したが不十分で、燃料比も増加した従来
法による操業例である。実施例1に対比すると、微粉炭
吹込み量が低下し、出銑量が少なく、燃料比が高くなっ
ている。
【0029】(比較例2)微粉炭吹込み量170kg/
tに上昇させ、かつ焼結鉱中(Al23 )=1.5%
に低下すると予測されたが、そのままの操業を続け、炉
体放散熱が増加したので、炉壁O/C4.5まで上昇さ
せたが、炉体放散熱の低減は図れず、炉熱が低下したた
め、燃料比を増加させた従来法による操業例である。実
施例2に対比すると、出銑量が少なく、燃料比が高くな
っている。
【0030】(比較例3)微粉炭吹込み量130kg/
tに低下させ、かつ焼結鉱中(Al23 )=2.0%
に上昇すると予測されたが、そのままの操業を続けたと
ころ、炉体放散熱が低下し、炉熱が低下したので、炉周
辺部のO/Cを3.0まで減少させたが不十分で、燃料
比も増加した従来法による操業例である。実施例3に対
比すると、出銑量が少なく、燃料比が高くなっている。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、微粉炭吹込み量と焼結鉱中のアルミナ(Al2
3 )含有量が変動したときに、その変動幅に応じて、炉
周辺部におけるスクラップ使用比率を調整することによ
り、炉周辺部における焼結鉱の反応伝熱のバランスを確
保し、融着帯の根の位置と厚みを防止できる。その結
果、高炉の安定操業が継続できるとともに、高炉の生産
性向上、燃料比低下を達成し、安定した溶銑供給が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スクラップ使用量と鉱石層の高温性状との関係
を示す図
【図2】微粉炭吹込み量(PC)150kg/t基準と
した場合の、本発明の高炉操業法で使用する、焼結鉱中
のアルミナ(Al23 )含有量と、炉周辺部における
スクラップの比率との関係を示す図
【図3】焼結鉱中のアルミナ(Al23 )含有量1.
8%時における微粉炭吹込み量(PC)と炉周辺部に装
入するスクラップ使用比率との関係を示す図

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 羽口部から微粉炭を高炉の内部に吹込
    み、炉頂から鉄鉱石とコークスを交互に装入する操業法
    において、微粉炭吹込み量と炉頂から装入する焼結鉱中
    のアルミナ含有量の増加に応じて、炉頂から炉内周辺部
    へ装入するスクラップ量を増加し、微粉炭吹込み量と炉
    頂から装入する焼結鉱のアルミナ含有量の減少に応じ
    て、炉頂から炉内周辺部へ装入するスクラップ量を減少
    させることを特徴とする高炉操業法。
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