JPH08269506A - 高炉操業方法 - Google Patents

高炉操業方法

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JPH08269506A
JPH08269506A JP6977695A JP6977695A JPH08269506A JP H08269506 A JPH08269506 A JP H08269506A JP 6977695 A JP6977695 A JP 6977695A JP 6977695 A JP6977695 A JP 6977695A JP H08269506 A JPH08269506 A JP H08269506A
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JP
Japan
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coke
blast furnace
ore
temperature
zone
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JP6977695A
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English (en)
Inventor
Takeshi Sato
健 佐藤
Kanji Takeda
幹治 武田
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、コークスを鉱石中に混合、介在させ
ても、鉱石層が良好な通気性を維持し、Siの溶銑への
移行を抑制する高炉操業方法を提供することを目的とし
ている。 【構成】高炉に、鉱石類とコークスを交互に層状に装入
して操業するに際し、上記鉱石類層中に、平均粒径で鉱
石類より大きいコークスを全装入コークス量の5〜30
重量%の範囲で混合、介在させ、羽口からの送風温度を
炉床部での溶銑温度を一定範囲内に維持するよう低下さ
せて操業することを特徴とする高炉操業方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炉操業に関し、原料
の装入形態を改善して出銑時に溶銑に含まれるSiを低
下させ、溶銑成分の向上を図るものである。
【0002】
【従来の技術】高炉操業においては、以後の製鋼工程と
の関係で、溶銑中のSi含有量を低下させることは重要
なことである。そこで、高炉内におけるSiの移行反応
をまず説明するが、そのために高炉装入物の炉内での存
在形態を図2で明らかにしておく。
【0003】主として鉱石類(通常、3mm以上の鉄鉱
石、焼結鉱である)やコークス(通常、冶金用コークス
を使用)からなる高炉装入物は、図2に塊状帯1として
示すように、炉上部ではまだ塊状を維持している。それ
が、炉下部からの高温COガスやコークス中の炭素と還
元反応を起こし、鉱石類は酸素を失い、また高温のため
相互に融着を始める。その結果、炉内に所謂融着帯2な
るものが生じる。該融着帯の下方はさらに高温であるの
で、融着物は液状になり、コークス層の間隙を通って流
下するようになる。その際、金属分の多いものとして流
下したり、所謂スラグとして流下する。その領域が、図
2では適下帯3として示されている。該適下帯の下部に
は、炉外から羽口を介して吹込まれた高温空気(通常
は、900〜1200℃の温度範囲である)が、コーク
スを燃やしCOガスを発生させる燃焼帯4が存在する。
【0004】ところで、Siは、上記高炉装入物の鉱石
類(鉄鉱石、焼結鉱)やコークスに含まれて高炉に入
る。そして、炉内では、下記式の反応を起こし、その後
の挙動が決定されるのである。 SiO2 (slag)+C(s)→SiO(g)+CO(g) …(1) SiO2 (coke ash)+C(s)→SiO(g)+CO(g) …(2) SiO(g)+C→Si+CO(g) …(3) つまり、上記(1)式は、適下帯3で滴下するスラグか
らのSiOガスの発生を、(2)式は、燃焼帯4でコー
クスが燃焼する際にその灰分からSiOガスを発生させ
る反応を示している。(3)式は、上記SiOガスが還
元され、主として適下帯3で溶銑中への移行される反応
である。従って、溶銑中にSiを多量に移行させないた
めには、(1)〜(3)式の抑制に着眼することにな
り、従来は、これらの反応経路を鑑み、 (A)羽口先温度を低下させる。
【0005】(B)溶融帯レベルを下げる (C)スラグ塩基度を上げる。 (D)羽口から各種酸化物を吹き込む。 といった溶銑中のSi低減法が検討されてきた。しかし
ながら、羽口先温度は、高炉操業の熱バランス上、溶銑
温度をあるレベル以上に保つために定められるものであ
り、溶銑中Siの低下のみを目的として熱補償なしで羽
口先温度を下げると、溶銑温度が低下し、出銑滓の悪化
に起因した炉況の不調を招く原因となる。また、溶融帯
レベル(=熱流比)に関しても、熱バランス上それのみ
を独立して変化させることはできず、その低下には羽口
先温度の上昇等の入熱増加が必要となる。さらに、これ
ら羽口先温度や溶融帯レベルは、高炉操業での燃料比、
出銑量の大小に影響を与え、製鉄所全体の操業上あるい
は経済的見地から定まる面もあり、純粋に溶銑中[S
i]の低下に対してだけの操作因子とはなり難い。加え
て、スラグの塩基度(例えば、CaO/SiO 2 )は、
無条件に大きくできるものではなく、高炉操業において
はスラグの流動性確保の面から制約を受ける。さらに、
羽口からの各種酸化物の吹込みに関しては、吹込み設備
や高炉操業が煩雑になったり、スラグ性状を変えてしま
うので、やはり溶銑中[Si]の低下手段としてのみ用
いるには制約を受ける。
【0006】そこで、近年、上記のような操業条件やス
ラグ性状を変えずに、高炉装入原料の装入形態を改善し
て溶銑中Siを低減させる技術が盛んに検討されるよう
になった。例えば、特開昭62−127413号公報
は、鉱石類に高反応性コークスを混合して介在させ、溶
銑中のSiを低下させる技術を開示している。しかしな
がら、高反応性コークスの混合は、高炉上部の比較的低
温領域において鉱石類と該高反応性コークスの直接還元
反応を起こし、その結果、鉱石層内で浸炭が促進し、融
着帯位置を高め、鉱石の溶け落ち温度を低下させる効果
も内包している。また、高反応性コークスは、一般に強
度が弱いので、鉱石層内で細粒化し易く、マクロ的な見
地からみると、鉱石層の通気抵抗を上げ、荷下がり不順
等の高炉操業上での障害を招く恐れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
を鑑み、コークスを鉱石中に混合、介在させても、鉱石
層が良好な通気性を維持し、Siの溶銑への移行を抑制
する高炉操業方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者は、上記目的を達
成するため、高炉内での鉱石溶け落ち温度を低下させな
い、つまり融着帯位置を高炉の下部に形成させ、シャフ
ト部での通気性を阻害しないことに着眼し、鉱石類及び
コークスの混合層を試料に、その荷重軟化特性の研究、
実験を繰返した。本発明は、その成果を具現化したもの
であり、高炉に、鉱石類とコークスを交互に層状に装入
して操業するに際し、上記鉱石類層中に、平均粒径で鉱
石類より大きいコークスを全装入コークス量の5〜30
重量%の範囲で混合、介在させ、羽口からの送風温度を
炉床部での溶銑温度を一定範囲内に維持するよう低下さ
せて操業することを特徴とする高炉操業方法である。
【0009】この場合、コークスの種類としては、通常
の冶金コークスが好ましいが、荷重軟化抵抗の強いもの
であれば、成形コークスであっても良い。
【0010】
【作用】本発明では、高炉に、鉱石類とコークスを交互
に層状に装入して操業するに際し、上記鉱石類層中に、
平均粒径で鉱石類より大きいコークスを全装入コークス
量の5〜30重量%の範囲で混合、介在させ、羽口から
の送風温度を炉床部での溶銑温度を一定範囲内に維持す
るよう低下させて操業するようにしたので、鉱石類の還
元が主にガスで行われ、浸炭が起き難くなった。その結
果、鉱石類の融着が遅れ、溶け落ち温度も上昇したの
で、鉱石層の通気抵抗が阻害されず、溶銑へのSi移行
を抑制できるようにした。
【0011】以下に、図1〜3及び表1に基づき、本発
明の内容を説明する。まず、鉱石類、コークス、あるい
はそれらの混合層を試料に行った荷重軟化試験は、還元
反応を起こさせることのできる筒状容器に上記試料を充
填し、その上に図3に示す荷重をかけて行った。その
際、試験条件は、実際の高炉条件にシュミレートするた
め、高炉内状況をゾンデ(検出器)で測定した図3に示
す測定結果を採用した。試験結果は、一定温度に対する
試料層の収縮率、還元ガスの圧力損失、あるいは溶け落
ち開始温度等で表わされる。本発明では、鉱石類の高温
性状を示す指数として、そのうちの溶け落ち温度を採用
している。
【0012】図1は、鉄鉱石とコークスとの混合層で行
った荷重軟化試験の一例であり、その試験における試料
条件を表1に示す。実験1と実験2で異なるのはコーク
ス粒径のみで、粒径比は実験1が1.5、実験2が0.
8である。図1から鉱石に対して粒径の大きなコークス
を混合した場合は、コークスの混合比増大に伴い、試料
層からの鉱石類の滴下開始温度が上昇し、逆に鉱石に対
して粒径の小さなコークスを混合した場合は、コークス
の混合比増大にともない滴下開始温度が低下することが
わかる。
【0013】
【表1】
【0014】前者の現象は、鉱石に対して粒径の大きな
コークスを混合したことにより、試料層の通気抵抗が減
少し、鉱石類のガスによる還元性が向上したことによ
る。一方、後者のように、鉱石類に対して粒径の小さな
コークスを混合すると、試料層の通気性は改善せず、コ
ークスと鉱石類の接触増大により、浸炭が促進され、鉱
石類の融点が低下し、その滴下開始温度が低下した。以
上のことから、鉱石類中に、鉱石類より粒径の大きなコ
ークスを混合することにより、適下温度を上昇させるこ
とが可能であるとの知見を得、該滴下温度の上昇は、以
下の機構により溶銑中へのSi移行を抑制することと合
わせて、本発明を完成させたのである。
【0015】高炉操業では必要な出銑温度を確保するた
めに、送風温度等の送風条件を操作している。通常、出
銑温度は1500度程度に管理されている。炉内の鉱石
溶け落ち温度を1400度とすると、溶け落ちから出銑
に至る間の温度差、つまり100度の温度上昇に必要な
熱量は、ガスから与えられる。鉱石溶け落ち温度が上昇
すると、この温度差はもっと小さくなるので、出銑温度
に至るまでに溶銑が必要とする熱量の低下を意味する。
従って、その分だけ送風温度を下げることができ、羽口
先温度の低下が可能となる。羽口先温度の低下は、
(2)式で示されるコークス灰分からのSiOガス発生
を抑制し、結果として溶銑中へのSi移行を抑制する。
発明者は、上記のアイデアを確認するため、以下のシュ
ミレーション計算を行った。
【0016】つまり、従来の高炉操業の経験から、溶銑
中Siに及ぼす操業因子の影響係数の1つに、 Δ[Si]/ΔBT= 0.035 (%/℃) がある。これは、送風温度(BT)が1℃増減した時の
溶銑中Siの変化量を示している。従って、送風温度
(羽口先温度)と、溶銑温度(HMT)あるいは鉱石類
の溶け落ち温度(MDT)との関係が分かれば、溶銑中
Si低下の可能性が予想できることになる。そこで、高
炉の非定常1次元モデルを作成し、これらの関係をシュ
ミレーション計算で求めた。その結果、これらの関係
は、次式で表わされ、鉱石類の溶け落ち温度(MDT)
が上昇すると、溶銑温度一定の条件下では、熱的余裕が
生じ、送風温度を低下させることが明らかになった。
【0017】 ΔHMT/ΔBT= 0.292 (℃/℃) ΔHMT/ΔMDT=0.70 (℃/℃) なお、コークスの配合量を5〜30重量%に限定した理
由は、以下の通りである。一般に、高炉での鉱石の還元
は約70%がガスによる間接還元、約30%が直接還元
によって行われており、直接還元率がこれより増加する
と炉熱の低下を引き起こし、炉況不調に陥り易い状態と
なるが、鉱石中に混合されたコークスは主に直接還元に
よって消費される。そこで、鉱石類中に混合するコーク
スの量は全コークス量の30重量%より多くしないの
が、直接還元の抑制に望ましいと考えた。また、下限の
5重量%は、図1の試験結果から明らかなように、それ
以下では鉱石類の溶け落ち温度上昇に効果がないからで
ある。
【0018】
【実施例】本発明に係る高炉操業方法を出銑能力700
0トン/日の高炉で実施した。その操業条件と成績を一
括して表2に示す。表2で、比較例1は、従来から行わ
れている操業であり、本発明1は鉱石類中に、鉱石類よ
り粒径の大きなコークスを全コークス量の30%を混合
させた操業、比較例2は、鉱石類中に、鉱石類より粒径
の小さなコークスを全コークス量の30%を混合させた
操業例である。なお、いずれの例も、鉱石類、コークス
の装入はC↓O↓で行い、鉱石類中へのコークスの混合
は、貯鉱槽の一部をコークス用とすることにより、鉱石
の切り出し時に混合されるようにした。また、鉱石類と
しては、現在の高炉操業で使用している焼結鉱を使用し
た。
【0019】
【表2】
【0020】表2から明らかなように、本発明を実施し
た操業では、出銑温度を1500℃に維持したままで送
風温度を下げることが可能となり、溶銑中のSiO2
低下していることがわかる。一方、鉱石類中に、鉱石類
より粒径の小さなコークスを混合させた操業では、溶銑
[Si]及び通気抵抗が上昇している。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、高炉
操業において溶銑中のSiを現在の操業レベルより低下
させることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】鉱石類とコークスを混合した層の荷重軟化試験
結果の一例を示す図である。
【図2】高炉装入物の炉内状況を示す縦断面図である。
【図3】荷重軟化試験の試験条件を示す図である。
【符号の説明】
1 塊状帯 2 融着帯 3 滴下帯 4 燃焼帯 5 羽口

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉に、鉱石類とコークスを交互に層状
    に装入して操業するに際し、 上記鉱石類層中に、平均粒径比で鉱石類より大きいコー
    クスを全装入コークス量の5〜30重量%の範囲で混
    合、介在させ、羽口からの送風温度を炉床部での溶銑温
    度を一定範囲内に維持するよう低下させて操業すること
    を特徴とする高炉操業方法。
JP6977695A 1995-03-28 1995-03-28 高炉操業方法 Pending JPH08269506A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008255402A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Nippon Steel Corp 高炉の操業方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008255402A (ja) * 2007-04-03 2008-10-23 Nippon Steel Corp 高炉の操業方法

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Effective date: 20051108

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Effective date: 20060307