JPH1143710A - 微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方法 - Google Patents

微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方法

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JPH1143710A
JPH1143710A JP21125297A JP21125297A JPH1143710A JP H1143710 A JPH1143710 A JP H1143710A JP 21125297 A JP21125297 A JP 21125297A JP 21125297 A JP21125297 A JP 21125297A JP H1143710 A JPH1143710 A JP H1143710A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、微粉炭多量吹き込み時の高炉操業
を安定化させる。 【解決手段】 微粉炭吹き込み量150kg/t−p以
上の高炉操業において、SiO2 を3.9〜4.9ma
ss%、MgOを0.5〜1.2mass%未満、Al
23 を1.8〜2.5mass%含有し、CaO/S
iO2 を1.9〜2.5とした高Al23 焼結鉱を高
炉から装入される原料の50〜80mass%の装入割
合とし、高アルミナ焼結鉱の多量使用や高炉スラグ量の
低減を可能にする微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粉炭多量吹き込
みの時の高炉操業安定化を目的とし、高アルミナ焼結鉱
の多量使用と高炉スラグ比を低減する高炉操業方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】コークスとの代替効果により溶銑原価低
減効果が大きく、コークス炉の老朽化対策としても重要
な微粉炭吹き込みが最近注目され、日本国内ではほぼ全
高炉に採用されている。例えば「材料とプロセス」7
(1994),p124には微粉炭比180kg/t−
p以上の吹き込み操業を装入物分布の改善(シャープな
逆V型の融着帯を維持)と羽口前条件の改善で安定して
継続している結果が報告されている。また「材料とプロ
セス」7(1994),p126には1週間の微粉炭比
200kg/t−pの操業試験結果が報告され、コーク
スDIの向上と高酸素富化操業、低Al23 ・高被還
元性焼結鉱の使用、局所的な高O/C部を形成させない
装入物分布制御により達成した内容が記載されている。
【0003】融着帯厚み増加による炉下部通気性悪化を
抑制するために、低Al23 ・高被還元性焼結鉱を使
用したと報告しているので、装入物の低Al23 化で
融着帯厚み増加を抑制したと考えられる。さらに「材料
とプロセス」8(1995),p.319には月間微粉
炭比218kg/t−pの操業結果として、炉下部通気
・通液性の改善のためにスラグ比の低下(320→28
0kg/t−p)と塊成鉱の高RI(被還元性)化(H
PS鉱の全面使用)、コークス強度向上を実施したこと
などが報告されている。HPS鉱が低SiO2 ・低Al
23 鉱であるのはよく知られているので、融着帯厚み
増加を装入物の低SiO2 化と低Al23 化で抑制し
たと考えられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】微粉炭吹き込み操業に
おいて、微粉炭を150kg/t−p以上吹込むために
は次の技術課題を解決しておく必要がある。それは微
粉炭比増加により炉頂から装入するコークス量が減少
(コークススリットの縮小)するので、高炉内の鉱石/
コークス比(O/C)が高くなることによる融着帯厚み
増加とそれ以下の炉芯部を含む炉下部の通気性の悪化、
羽口での微粉炭燃焼量増加によりガス流れが炉内で周
辺流化し、炉体からの放散熱増加による熱損失の増大、
熱流比(固体熱容量/ガス熱容量)の低下により炉内
ガス温度が上昇するので、炉頂から排出するガスの顕熱
の増加による熱効率低下などである。微粉炭比が150
kg/t−p以上になると、装入物の荷下がり悪化や圧
力損失、炉体熱負荷増などにより操業が不安定になるこ
とが他に報告されているので、これらの技術課題の解決
は重要と考えられる。
【0005】その中でも特に、微粉炭比増加で鉱石/コ
ークス比(O/C)が高くなることによる融着帯厚み増
加の問題が大きいと考えられる。炉下部の圧力損失が増
加すると同時にガスの中心流れが抑制されて周辺流が助
長されるので、荷下がりが不安定になり炉体熱負荷が増
大する。ところが、O/Cが高くなることによる融着帯
厚み増加とそれ以下の炉下部通気性の悪化に対する装入
物の改善対策はすでに説明した文献にあるように、装入
物の低SiO2 化と低Al23 化(1.7mass%
未満)を実施した例が見られる程度である。しかし、1
996年の日本鉄鋼業全体の焼結鉱Al23 の平均値
は1.80mass%強であり、今後も焼結鉱Al2
3 は徐々に増加していくことが予想されるので、多くの
高炉が長期的に低Al23 焼結鉱を製造し、使用する
のは困難であると考えられる。それに加えて高Al2
3 鉱石は通常の鉱石より安価であるので、今後は高Al
23 焼結鉱の使用技術の確立が高炉操業の重要課題の
一つになると考えられる。
【0006】他に特開平6−100911号公報には、
微粉炭吹き込み高炉操業において、微粉炭吹き込み量を
150kg/t−p以上とし、投入水素量を15〜20
kg/t−pとし、さらに酸素を3〜5%富化すること
を特徴とする微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方法が記
載されている。水蒸気吹き込み量の増加と酸素富化によ
り融着帯を逆V字形に変化させて通気性を改善する方法
であるが、水蒸気と酸素を別に製造して高炉に吹き込む
ため、高炉操業コストが大幅に悪化する欠点がある。
【0007】特開昭61−56211号公報には、高炉
操業において焼結鉱塩基度(C/S)を2以上とし、高
炉スラグの目標塩基度より上昇分は高炉にてSiO2
副原料の装入により調整し、軟化融着帯レベルを下降さ
せることにより、溶銑中Si濃度を低下させることを特
徴とする高炉操業方法が記載されている。この方法は、
塩基度上昇で焼結鉱高温性状を改善して軟化融着帯の収
縮率や通気抵抗を改善しているが、高炉スラグ量を増加
させる欠点があるので、炉下部の通気性改善が必要な微
粉炭多量吹き込み操業への適用は困難である。
【0008】特開平9−13107号公報には、150
kg/t−p以上の多量の微粉炭を吹き込む高炉操業法
において、炉頂から装入されるコークスを除く装入物の
80%以上に、Al23 成分が1.9〜2.5%、S
iO2 成分が4.0〜4.8%、MgO成分が1.2〜
2.4%、CaO成分が6.0〜9.0%の焼結鉱を用
いる高炉操業方法が記載されている。この方法は高炉ス
ラグ量の上昇を抑制し、焼結鉱滴下スラグの粘度を改善
して、高出銑比、低燃料比操業が可能になるとしてい
る。しかし、焼結鉱の強度を向上させるSiO2 成分、
CaO成分がそれぞれ4.8%以下、9.0%以下と低
く、焼結鉱の強度を低下させるMgO成分が1.2%以
上であるので、高炉に装入される焼結鉱の被還元性は良
好であるが、微粉炭多量吹き込み操業で重要な焼結鉱強
度が低下する欠点がある。また、炉頂から装入されるコ
ークスを除く装入物の80%以上に本焼結鉱を使用する
ので、高炉スラグのAl23 成分やMgO成分を調整
する自由度が少なく、さらに大幅な成分調整をするには
塊状の副原料を高炉に直接装入するか、粉状の副原料を
高炉羽口から直接吹き込むことが必要になり、高炉操業
に悪影響を与えることが懸念される。
【0009】本発明法は、上記の問題点を解決するため
になされたもので、焼結鉱成分を適正に調整して強度、
被還元性ともに優れた高Al23 焼結鉱を製造し、そ
の焼結鉱を高炉から装入される原料の50〜80mas
s%の装入割合で装入して、高Al23 焼結鉱の多量
使用と高炉スラグ比の低下を可能にする微粉炭多量吹き
込み時の高炉操業を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】具体的には微粉炭吹き込
み量150kg/t−p以上の高炉操業において、 (1) SiO2 を3.9〜4.9mass%、MgO
を0.5〜1.2mass%未満、Al23 を1.8
〜2.5mass%含有し、CaO/SiO2 を1.9
〜2.5とした高Al23 焼結鉱を50〜80mas
s%含む原料を高炉炉頂部から装入することを特徴とす
る微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方法。 (2) SiO2 を3.9〜4.9mass%、MgO
を0.5〜1.2mass%未満、Al23 を1.8
〜2.5mass%含有し、CaO/SiO2 を1.9
〜2.5とした高Al23 焼結鉱を50〜80mas
s%含み、残部が酸性ペレット、塩基性ペレット、コー
ルドペレット、CaO/SiO2 が1.9未満の焼結
鉱、塊鉱、スクラップ、還元鉄の2種類以上からなる原
料を高炉炉頂部から装入することを特徴とする微粉炭多
量吹き込み時の高炉操業方法。
【0011】(3) (1)、(2)において、結晶水
を5mass%以上含む鉄鉱石を焼結新原料中に25m
ass%以上配合、焼成して、SiO2 を3.9〜4.
9mass%、MgOを0.5〜1.2mass%未
満、Al23 を1.8〜2.5mass%含有し、C
aO/SiO2 を1.9〜2.5とした高Al23
結鉱を用いることを特徴とする微粉炭多量吹き込み時の
高炉操業方法。 (4) (1)〜(3)のいずれかに記載の高炉操業方
法において、高Al23 焼結鉱の装入割合を調整して
高炉から排出されるスラグ成分のCaO/SiO2
1.25〜1.32の範囲に調整することを特徴とする
高炉操業方法。 (5) (1)〜(4)のいずれかに記載の高炉操業方
法において、高Al23 焼結鉱の装入割合を調整して
高炉スラグ比を280kg/t−p以下にして操業する
ことを特徴とする高炉操業方法である。なお、本発明に
おける原料とは、焼結鉱、塊鉱、ペレット、団鉱、スク
ラップ、還元鉄、雑原料の合計を示しており、鉄マンガ
ン鉱、製鋼スラグ、石灰石、その他副原料は含まない。
【0012】
【発明の実施の形態】燃料比が500kg/t−pの前
提で微粉炭比が150kg/t−p(コークス比は35
0kg/t−p)に増加すると、鉱石/コークス比(O
/C)は4.6レベルに上昇する。微粉炭比が200k
g/t−p(コークス比は300kg/t−p)になる
と、O/Cは5.4まで上昇する。微粉炭比が低い通常
装入時のO/Cは4.0未満であるので、微粉炭比15
0kg/t−p以上では鉱石層厚が大幅に増加すること
になり、融着帯形状が肥大化することになる。
【0013】図1に微粉炭比60、200kg/t−p
吹き込み操業でのシュミレーション結果に基づく炉内融
着帯形状の変化を示す。微粉炭比が増加すると融着帯が
肥大化しているのが分かる。この融着帯の肥大化を抑制
できれば炉内通気性が改善される。本発明は高微粉炭比
操業においても、高Al23 焼結鉱の多量使用を可能
にし、高炉スラグ量を低減して操業を安定化するもので
ある。焼結鉱成分のSiO2 が3.9〜4.9mass
%、MgOが0.5〜1.2mass%未満、Al2
3 が1.8〜2.5mass%、CaO/SiO2
1.9〜2.5になるように製造した焼結鉱は強度(S
I、TI)、被還元性(JIS−RI)、高温還元・軟
化溶融性状がともに優れている。この焼結鉱の還元粉化
性(RDI)はやや悪化するが、焼結鉱製造時のコーク
ス配合比の増加や配合原料中の生石灰配合比の増加によ
り通常焼結鉱のRDIレベルまで改善されることが分か
った。
【0014】焼結鉱成分の中で、SiO2 を3.9〜
4.9mass%、MgOを0.5〜1.2mass%
未満、CaO/SiO2 を1.9〜2.5の範囲とした
のは、Al23 が1.9〜2.5mass%の範囲の
高Al23 焼結鉱では、SiO2 が3.9mass%
未満になると強度の低下が見られ、4.9mass%超
になると被還元性と高温還元・軟化溶融性状の悪化が見
られたからであり、MgOが0.5mass%未満まで
低下させると高温還元・軟化溶融性状の悪化が顕著にな
り、1.2mass%以上になると強度が低下するため
である。CaO/SiO2 も1.9未満になると強度の
低下が見られ、2.5超になると高温還元・軟化溶融性
状が悪化する。なお、Al23 が1.9〜2.5ma
ss%の範囲としたのは、Al23 が1.9mass
%以上になると上記の焼結鉱成分の範囲に制御する効果
が顕著になるが、2.5mass%超になると効果が見
られなくなり強度低下が顕著になるからである。
【0015】次に結晶水を5mass%以上含む鉄鉱石
を焼結新原料中に25mass%以上配合するとしたの
は、焼成中に結晶水が蒸発することにより表1に示した
焼結鉱中の微細気孔が増加し、高温還元・軟化溶融性状
の改善がより顕著になるからである。低SiO2 ・低M
gO・高Al23 ・高CaO/SiO2 焼結鉱の高炉
への装入割合を高炉から装入される原料の50〜80m
ass%としたのは、80mass%を超えると高炉操
業に悪影響を与えないで高炉スラグ組成を制御、調整す
ることは困難になるからであり、一方50mass%未
満になると上記の焼結鉱を使用する効果が見られなくな
るからである。
【0016】この高Al23 焼結鉱を高炉から装入さ
れる原料の50〜80mass%に規定して高炉に装入
するので、スラグの粘性や溶銑の脱硫率に影響を及ぼす
高炉スラグのAl23 、MgO成分の割合を残部の酸
性ペレット、塩基性ペレット、コールドペレット、Ca
O/SiO2 が1.9未満の焼結鉱、塊鉱、スクラッ
プ、還元鉄などの装入により容易に調整することがで
き、高炉スラグ量を低減することが可能になるのも本発
明の特徴である。また、高炉スラグのCaO/SiO2
を1.25〜1.32に制御することにより高Al2
3 焼結鉱使用時においても高炉操業をより安定化させ、
溶銑の脱硫率もより向上させることができる。高炉スラ
グのCaO/SiO2 を1.25以上としたのは、それ
以下になると脱硫率が悪化し始めるからである。1.3
2以下としたのは、それ以上になるとスラグ初晶がダイ
カルシウムシリケートになり、スラグの融点の変化が大
きくなって流動性が悪化するからである。高炉スラグ比
を280kg/t−p以下にするとしたのは、高炉操業
の安定がより顕著になるからである。
【0017】まず、低SiO2 ・低MgO・高Al2
3 ・高CaO/SiO2 焼結鉱の製造試験結果について
述べる。焼結鉱は450m2 の焼結機で製造した。従来
法と本発明法1の焼結鉱を比較して、強度(SI)とR
DI、JIS−RIの測定結果を表1に、高温還元・軟
化溶融性状測定結果を図2に示す。本発明法で使用する
焼結鉱は、強度とJIS−R1に加えて高温還元性と軟
化溶融性状が大幅に改善されているのが分かる。本発明
法1では、高Al23 で低SiO2 、低MgO、高
C/Sの焼結鉱を製造しており、これを高炉に装入して
使用することにより、高Al23 焼結鉱の使用が可能
になる。
【0018】次に、結晶水を5mass%以上含有する
鉱石を焼結新原料中に30mass%配合して焼結した
低SiO2 ・低MgO・高Al23 ・高CaO/Si
2焼結鉱の製造試験結果について述べる。同じよう
に、焼結鉱は450m2 の焼結機で製造した。従来法と
本発明法2の焼結鉱を比較して、強度(S1)とRD
I、JIS−RIの測定結果を表1に、高温還元・軟化
溶融性状測定結果を図2に示す。本発明法2で使用する
焼結鉱は、表1に示すように水銀ポロシメーターで測定
した120μm以下の微細気孔が多いので、JIS−R
Iに加えて高温還元性と軟化溶融性状が大幅に改善され
ているのが分かる。
【0019】本発明法1、2では、高Al23 で低S
iO2 、低MgO、高C/Sの焼結鉱を製造しており、
これを高炉から装入される原料の50〜80mass%
に規定して装入して使用することにより、高炉スラグ成
分のAl23 、MgOを操業方針に応じて調整しなが
ら高炉スラグ比を低減することが可能になる。
【0020】
【表1】
【0021】本発明法1または2の焼結鉱を使用して、
微粉炭吹き込み量を180kg/t−pに増加させたA
高炉(内容積3800m3 )での実施例を説明する。本
発明法1、2の実施例を従来法と比較して表2にまとめ
た。従来法では、微粉炭比130kg/t−pの操業レ
ベル(比較例1)から微粉炭比180kg/t−p操業
(期間A、比較例2)に移行する過程で通気抵抗が増大
し、スリップ頻度が増し、炉体放散熱も増えた。これ
は、微粉炭比の増加によりO/Cが上昇し、炉内全圧損
が大きくなったためで、特に170kg/t−p以上で
その傾向が顕著である。一方、本発明法の焼結鉱1、2
に切り換えると、微粉炭吹き込み量が160kg/t−
pでもむしろ炉内全圧損値と炉体放散熱量は低下し、ス
リップ発生回数は激減した。これは強度増加による炉上
部の通気性改善に加え、シャフト部での被還元性が向上
し、さらに高温性状の改善により、通気抵抗を悪化させ
る融着帯根部の肥大化を防止したためと考えられる。炉
下部の異常も全く見られなかった。
【0022】
【表2】
【0023】
【発明の効果】以上のように、微粉炭吹き込み量を15
0kg/t−p以上に増加させても、本発明法により炉
内全圧損値を増加させることなく高炉安定操業を長期に
継続することができた。本発明法は、高アルミナ焼結鉱
の多量使用と高炉スラグ量の低減を可能にし、かつ微粉
炭多量吹き込みの高炉操業方法を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】高炉内融着帯をシュミレーションした図
【図2】本発明法の焼結鉱の高温性状測定結果を示す図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成9年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】本発明法1または2の焼結鉱を使用して、
微粉炭吹き込み量を180kg/t−pに増加させたA
高炉(内容積3800m)での実施例を説明する。本
発明法1、2の実施例を従来法と比較して表2にまとめ
た。従来法では、微粉炭比130kg/t−pの操業レ
ベル(比較例1)から微粉炭比180kg/t−p操業
(期間A、比較例2)に移行する過程で通気抵抗が増大
し、スリップ頻度が増し、炉体放散熱も増えた。これ
は、微粉炭比の増加によりO/Cが上昇し、炉内全圧損
が大きくなったためで、特に170kg/t−p以上で
その傾向が顕著である。一方、本発明法の焼結鉱1、2
に切り換えると、微粉炭吹き込み量が180kg/t−
pでもむしろ炉内全圧損値と炉体放散熱量は低下し、ス
リップ発生回数は激減した。これは強度増加による炉上
部の通気性改善に加え、シャフト部での被還元性が向上
し、さらに高温性状の改善により、通気抵抗を悪化させ
る融着帯根部の肥大化を防止したためと考えられる。炉
下部の異常も全く見られなかった。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粉炭吹き込み量150kg/t−p以
    上の高炉操業において、SiO2 を3.9〜4.9ma
    ss%、MgOを0.5〜1.2mass%未満、Al
    23 を1.8〜2.5mass%含有し、CaO/S
    iO2 を1.9〜2.5とした高Al23 焼結鉱を5
    0〜80mass%含む原料を高炉炉頂部から装入する
    ことを特徴とする微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方
    法。
  2. 【請求項2】 微粉炭吹き込み量150kg/t−p以
    上の高炉操業において、SiO2 を3.9〜4.9ma
    ss%、MgOを0.5〜1.2mass%未満、Al
    23 を1.8〜2.5mass%含有し、CaO/S
    iO2 を1.9〜2.5とした高Al23 焼結鉱を5
    0〜80mass%含み、残部が酸性ペレット、塩基性
    ペレット、コールドペレット、CaO/SiO2 が1.
    9未満の焼結鉱、塊鉱、スクラップ、還元鉄の2種類以
    上からなる原料を高炉炉頂部から装入することを特徴と
    する微粉炭多量吹き込み時の高炉操業方法。
  3. 【請求項3】 結晶水を5mass%以上含む鉄鉱石を
    焼結新原料中に25mass%以上配合、焼成して、S
    iO2 を3.9〜4.9mass%、MgOを0.5〜
    1.2mass%未満、Al23 を1.8〜2.5m
    ass%含有し、CaO/SiO2 を1.9〜2.5と
    した高Al23 焼結鉱を用いることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の微粉炭多量吹き込み時の高炉
    操業方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の高
    炉操業方法において、高Al23 焼結鉱の装入割合を
    調整して高炉から排出されるスラグ成分のCaO/Si
    2 を1.25〜1.32の範囲に調整することを特徴
    とする高炉操業方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の高
    炉操業方法において、高Al23 焼結鉱の装入割合を
    調整して高炉スラグ比を280kg/t−p以下にして
    操業することを特徴とする高炉操業方法。
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JP2002146414A (ja) * 2000-11-06 2002-05-22 Nippon Steel Corp 高炉操業方法
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