JP3016895B2 - あん様食品の製造方法 - Google Patents

あん様食品の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、あん様食品の製造方
法、さらに詳しくは、菓子類またはパン類などを製造す
る際に用いるあん様の食感を有するフィリング材の製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、菓子類またはパン類のフィリング
材として、あん類が古くから多用されている。これらの
あん類は小豆、白小豆、白いんげん、青豌豆など豆類の
他、栗、甘薯などを蒸煮したものに、糖類を合せ、さら
に煮熟混練したものである。その他、果実の風味をつけ
るため、いちご、あんず、りんご、みかん、うめなどの
果肉、果汁やジャムなどを白あんと混合したり、着色や
香料を加えた果実風味のあんがある。また、洋菓子用の
フィリング材として、小麦粉に乳製品、卵、ココア、ナ
ッツ類などを加えて糖類と共に蒸煮混練して製造するフ
ラワーペーストやカスタードクリームなどがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のあん類の場合、
それに使用される原料の豆類、栗、甘薯などによって、
それぞれ独特の風味、食感、色調を有しており、それが
あんの品質に直接、反映してくる。したがって、あんの
物性、食感を損なわずに果実類などの風味や色調を表現
することが困難である。そのため、良好な果実類などの
風味のあん類の製造が出来ない。あん類の食感は独特の
ものであり、他の原料を使用してあん類に類似の製品を
製造することも至難である。一方、フィリング材として
のあん類は保形性、可塑性に優れ、かつ離水がなく、切
れのよい物性が求められる。
【0004】このような事情に鑑み、本発明は従来のあ
ん類の加工では困難であった果実類、茶、ハーブエキ
ス、チョコレート、コーヒーなどの明確な風味づけが可
能な、あん様食品の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記の目的を
達成すべく種々検討した結果、部分アルファー化澱粉、
架橋アルファー化澱粉およびアルファー化米粉から選ば
れる1種以上の基剤と、補助剤としてキサンタンガム、
アゾトバクター・ビネランジーによって産生される多糖
類、グアーガム、タラガムおよびローメトキシルペクチ
ンから選ばれる1種以上の天然多糖類とを均一に混合
し、これを、他の配合成分と均一に混練することによ
り、各種のあん様食品を製造することが出来ることを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、部分アルファー化澱
粉、架橋アルファー化澱粉およびアルファー化米粉から
選ばれる1種以上の基剤100重量部と、キサンタンガ
ム、アゾトバクター・ビネランジーにより産生される多
糖類、グアーガム、タラガムおよびローメトキシルペク
チンから選ばれる1種以上の天然多糖類0.1〜10重
量部とを均一に混合し、これを、水および糖類を含有す
る水性原料と混合し、膨潤、溶解させ、混練することを
特徴とするあん様食品の製造方法を提供するものであ
る。本発明におけるあん様食品とは、いわゆる、あんの
ような食感、レオロジー的性質を有する食品をはじめ、
前記のフルーツあん、フルーツフィリング等の各種のフ
ィリング材として好適な食品を包含する。
【0007】本発明で用いる部分アルファー化澱粉は、
原料生澱粉を処理して部分的にアルファー化した加工澱
粉として公知であり(例えば、特開平2−150238
号参照)、また、架橋アルファー化澱粉は、架橋澱粉を
アルファー化するか、原料生澱粉を架橋処理しながらア
ルファー化することによって得られるもので、アルファ
ー化米粉は、破砕精米を高圧過熱水蒸気で処理した後、
急激に常圧下に放出しアルファー化することにより得ら
れ(例えば、特公昭46−34747号参照)、これらは
通常、白色の粉末で、異臭、異味がなく、水を加えると
膨潤するが、糊化温度以下の温水領域では膨潤性を示す
のみで、溶解はしない。例えば、水膨潤容積が7〜13
ml/g、保水力が4〜10、また、冷水可溶分1〜15
重量%のものが挙げられる。この部分アルファー化澱
粉、架橋アルファー化澱粉およびアルファー化米粉に水
を加えて混練すると、糊化温度以下の温水領域では著し
い吸水性と膨潤性を示し、通常のアルファー化澱粉と比
較して糊状感のない滑らかな食感を示す。
【0008】この部分アルファー化澱粉、架橋アルファ
ー化澱粉およびアルファー化米粉は吸水比率によって、
得られる物性がそれぞれ異なるものとなる。例えば、常
温において部分アルファー化澱粉1重量部に約3重量部
の60%糖液を加えてよく混練したものは、あん様の物
性を示し、約4重量部の糖液の場合は、きんとん樣とな
り、約4.5重量部の場合はペースト状、カスタードク
リーム状となる。この様な多様の機能性を持つが、特に
しっかりとした保形性のある場合には保存による離水や
べたつきを生じる欠点がある。この欠点を補い、かつ、
食感を損なわないあん様食品を製造するため、本発明に
おいては、保水性、保形性、粘性、溶解性、溶解温度、
耐酸性、風味、色調および食感などを勘案して補助剤と
して、キサンタンガム、アゾトバクター・ビネランジー
により産生される多糖類、グアーガム、タラガムおよび
ローメトキシルペクチンから選ばれる1種以上を部分ア
ルファー化澱粉、架橋アルファー化澱粉およびアルファ
ー化米粉から選ばれる1種以上の基剤と併用する。これ
により、離水のないあん様食品を製造することができ
る。
【0009】本発明で用いるこれら補助剤はいずれも公
知の天然多糖類であり、例えば、アゾトバクター・ビネ
ランジーにより産生される多糖類は特開平2−7283
3号に開示されている。これら補助剤はいずれも通常の
澱粉の糊化温度(56℃〜77℃)以下で水に容易に溶解
するものである。また品種により物性が異なるが、保水
性が良く、異臭異味がなく、その溶液が無色透明または
淡色半透明の精製された品質のものを選択することが好
ましい。
【0010】本発明においては、部分アルファー化澱粉
等の基剤の量は特に限定するものではなく、所望の食品
に応じて適宜選択できるが、通常、食品全体に対して、
15〜28重量%程度の割合で用いられる。また、補助
剤として用いられる多糖類は部分アルファー化澱粉等の
基剤100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ま
しくは、1〜3重量部の割合で用いられる。
【0011】また、水性原料としては、水と砂糖、糖ア
ルコール(例、マルチトール)のような糖類、豆類、果
汁、果肉、油脂やチョコレート、ココア等を適宜含有す
る混合物を包含する。これらは、所望の食品に応じて適
宜配合される。本発明の製造方法を実施するには、部分
アルファー化澱粉等の基剤と補助剤を粉末状態で均一に
混合し、水性原料に加えて混合し、該粉末成分を膨潤、
溶解させ、要すれば40〜80℃で加熱しながら、混練
する。混合、溶解、混練は自体公知の方法で行うことが
できる。
【0012】菓子類またはパン類などに使用するあん類
は、通常55〜65重量%の糖類を含有しており、本発
明のあん様食品を製造する場合も、概ね同量の糖類を使
用する。蛋白質やアミノ酸が原料に共存する場合は砂
糖、マルチトールなどメイラード反応により褐変しにく
い糖類を選択することにより保存による変色を防ぐのが
望ましい。糖類の存在により部分アルファー化澱粉の耐
熱性が向上し、BX60°のあん様食品を製造する場
合、85℃に10分加熱しても部分アルファー化澱粉粒
子の存在がそのまま顕微鏡によって観察される。これら
の性質を利用して加熱処理によるあん様食品を製造する
ことができる。得られた本発明のあん様食品はそのまま
食することもでき、また、常法により菓子やパン類のフ
ィリング材として用いられる。
【0013】
【実施例】つぎに実施例、比較例を挙げて本発明をさら
に詳しく説明する。 実施例1 1/5濃縮りんご果汁15重量部(以下記載の配合割合
は重量部を示す)、砂糖30部および水31部を加熱撹
拌溶解して、りんごシロップを準備した。別に、部分ア
ルファー化澱粉23.6部とアゾトバクター・ビネラン
ジー多糖類0.4部の均一混合を準備した。りんごシロ
ップにこの混合粉末を徐々に加えて混練均一にすると、
りんご風味のあん様食品が得られた。このあん様食品は
やや固めであるが、2週間保存による離水がなく、また
物性の変化が認められなかった。
【0014】実施例2 実施例1において、部分アルファー化澱粉の代わりに架
橋アルファー化澱粉を20部用いる以外は実施例1と同
様にして、りんご風味のあん様食品を得た。このあん様
食品はやや弾力があるが、2週間保存による離水がな
く、また物性の変化が認められなかった。
【0015】実施例3 実施例1において、部分アルファー化澱粉の代わりにア
ルファー化米粉を22部用いる以外は実施例1と同様に
して、りんご風味のあん様食品を得た。このあん様食品
はやや固めであるが、2週間保存による離水がなく、ま
た物性の変化が認められなかった。
【0016】実施例4 ミルクチョコレートフレーク20部、砂糖5部、オリゴ
糖(BX70°)15部、レシチン0.2および水36.
8部を加熱撹拌溶解したチョコレートシロップを準備し
た。別に部分アルファー化澱粉22.7部とキサンタン
ガム0.3部をよく混合した。チョコレートシロップに
この混合粉末を徐々に加えて混練均一にすると、チョコ
レート風味のあん様食品が得られた。このあん様食品は
保存による離水がなく、また物性の変化が認められなか
った。
【0017】
【0018】実施例5 あんずピューレー30部、無水ピロリン酸ナトリウム
0.1部、クエン酸0.1部、砂糖20部、水あめ(B
X85°)18部、水10.7部を加熱攪拌溶解したあ
んずシロップを準備した。別に部分アルファー化澱粉2
0.6部、タラガム0.2部およびグアーガム0.2部
をよく粉末混合した。あんずシロップにこの混合粉末を
徐々に加えて混練し、さらにこれを80℃で10分加熱
攪拌して均一にした後、常温まで冷却すると、あんず風
味のあん様食品が得られた。このあん様食品は滑らかで
伸びのよいもので、保存による離水がなく、また物性の
変化は認められたなかった。
【0019】
【0020】実施例6 100%りんご果汁25部を約50℃に加熱したもの
に、予め部分アルファー化澱粉24.6部、ローメトキ
シルペクチン0.4部を粉末混合したものを徐々に加え
て充分に混練した。これにオリゴ糖(BX74°)を約
70℃に加熱したもの50部を加えて更に混練した後、
常温まで冷却すると、りんご風味のあん様食品が得られ
た。このあん様食品は保存による離水がなく、また物性
の変化は認められなかった。
【0021】実施例7 実施例6において、部分アルファー化澱粉の変わりに架
橋アルファー化澱粉、ローメトキシルペクチンの代わり
にアゾトバクター・ビネランジー多糖類をそれぞれ用い
る以外は実施例6と同様にして、りんご風味のあん様食
品を得た。このあん様食品は保存による離水がなく、ま
た、物性の変化は認められなかった。
【0022】実施例8 実施例6において、部分アルファー化澱粉の代わりにア
ルファー化米粉、ローメトキシルペクチンの代わりにア
ゾトバクター・ビネランジー多糖類をそれぞれ用いる以
外は実施例6と同様にして、りんご風味のあん様食品を
得た。このあん様食品は保存による離水がなく、また物
性の変化は認められなかった。
【0023】比較例1実施例1において、製品の固さを
調整するために、部分アルファー化澱粉26部とし、ア
ゾトバクター・ビネランジー多糖類を使用せず、水2
9.4部とし、その他は全く同様に処理したところ、製
品は24時間保存により表面および周辺に離水を生じ、
また食感は比較して著しくソフトな状態であった。
【0024】
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、保存による離水や物性
の変化が極めて少なく、かつ中性から酸性にわたる各種
風味のあん様食品を簡易な処理工程で製造することがで
きる。また、原料配合比を適宜調整することにより、あ
ん様食品の物性や風味を選択することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23G 1/00 - 9/30

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部分アルファー化澱粉、架橋アルファー
    化澱粉およびアルファー化米粉から選ばれる1種以上の
    基剤100重量部と、キサンタンガム、アゾトバクター
    ・ビネランジーにより産生される多糖類、グアーガム、
    タラガムおよびローメトキシルペクチンから選ばれる1
    種以上の天然多糖類0.1〜10重量部とを均一に混合
    し、これを、水および糖類を含有する水性原料と混合
    し、基剤を膨潤させ、天然多糖類を溶解させ、混練する
    ことを特徴とするあん様食品の製造方法。
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