JP3015916B2 - 合成皮革及びその製造方法 - Google Patents

合成皮革及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は合成皮革及びその製造方法に関する。詳細に
は、深くシャープな凹凸状の模様を有する軽量な合成皮
革及びその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、合成皮革としては、基布表面に薄いコーティン
グ層を設けたものであって、このコーティング層に凹凸
状の模様が形成されているものが市販されている。
ところが、この合成皮革にあっては、コーティング層
自体が薄いため、これに形成される模様も浅く鮮明なも
のではなかった。このため、この合成皮革を家具や車の
座席等に張り着けた場合、合成皮革表面のコーティング
層が摩耗して、凹凸状の模様が薄くなり、その意匠的効
果が損なわれるということがあった。このような事情か
ら、製造者及び使用者間においては、深くシャープな凹
凸状の模様を有する合成皮革が望まれていた。このため
従来においても第3図に示す合成皮革が提案されてい
た。
この合成皮革(1)は、基布(2)の少なくとも片面
に厚いコーティング層(4)を設けた後、このコーティ
ング層(4)を軟化させ、これら基布(2)及びコーテ
ィング層(4)を、シボ(エンボス)模様を表面に刻設
したロールに圧着することにより、コーティング層
(4)に深くシャープなシボ模様(5)を形成してなる
ものである。
ところが、この合成皮革(1)にあっては、コーティ
ング層(4)を厚くした分重くて硬いものとなっている
ため、この合成皮革(1)を運搬したり、家具や車の座
席等に張り着けたりする際には取り扱いにくいという不
具合を生じていた。
この様な不具合、特に重さという点を改良した従来の
合成皮革として、第4図に示したものがある。
この合成皮革(1)は、基布(2)の少なくとも片面
にコーティング層(4)が配されているとともに、前記
基布(2)とコーティング層(4)との間に発泡樹脂な
どの発泡体層(6)が設けられ、前記コーティング層
(4)とともに発泡体層(6)に所定パターンのシボ模
様(5)が形成されているものである。このため、この
合成皮革(1)にあっては、基布(2)とコーティング
層(4)との間に設けられた発泡体層(6)の分だけ、
深くシャープなシボ模様(5)となっている。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、この合成皮革にあっては、該合成皮革
の軽量化を計るために設けた発泡体層自体の機械的強度
が小さく、外力が加わると容易に破損してしまい、これ
に伴い発泡体層を介して接着されている基布とコーティ
ング層とが剥離してしまうという不具合があった。
この発明は、この様な課題に鑑みなされたものであ
り、深くシャープな凹凸状の模様を有するとともに、軽
量薄型でしかも強靭なる合成皮革及びその製造方法を提
供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段及び作用) 上記目的を達成するため、請求項1記載の発明にあっ
ては、不織布等の基布(12)と、この基布(12)の少な
くとも片面に設けられているコーティング材層(14)と
から構成された合成皮革(11)であって、前記基布(1
2)中の前記コーティング材層(14)との境界部分に熱
成形材料(16)が含まれており、この基布(12)に含ま
れる熱成形材料(16)が前記コーティング材層(14)と
ともに一体に熱成形されていることを特徴とする合成皮
革(11)とした。
以下、本発明の合成皮革を図面に従って更に詳細に説
明する。
本発明の合成皮革(11)は、第1図及び第2図に示す
ように、基布(12)と、コーティング材層(14)とから
構成されている。
基布(12)としては、例えばニードルパンチ又は水流
絡合により繊維を三次元的に絡合させてなる不織布を挙
げることができる。また、この不織布を構成する繊維と
しては、ポリエステル、ナイロン等の疎水性繊維やレー
ヨン、コットン等の親水性繊維が挙げられる。また、特
公昭59−30419号公報等に開示されているような機械的
に分割しやすい分割繊維等を使用したものであっても良
く、この場合、他の繊維との絡みが良く、ボリュームも
増して、形状保持性やクッション性の一層の向上を計る
ことができる。また、この基布(12)には熱成形材料
(16)が含まれている。熱成形材料(16)は、例えば、
低沸点ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維や、低融点
ポリエステル/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロ
ピレンの複合繊維等の熱融着性繊維を挙げることができ
る。また、熱成形材料(16)としては、ポリ塩化ビニリ
デン、ポリアクリル酸エステル、アクリル−スチレン共
重合体、エチレン−塩ビ共重合体や、ポリエステル、ポ
リエチレン、低融点ポリエステル、ポリプロピレン等の
熱融着性樹脂のエマルジョンや粉末の形態のものであっ
ても良い。この熱成形材料(16)が基布(12)中のコー
ティング材層(14)との境界部分のみに含まれていた
り、或は境界部分に多量に含まれていたりしているので
ある。
なお、請求項2記載の発明の如く、熱成形材料(16)
として熱融着性繊維を用いるとともに、この熱融着性繊
維が、基布(12)中のコーティング材層(14)との境界
部分を構成する繊維と絡み合うように含有されているも
のであっても良い。この発明の合成皮革(11)において
は、基布(12)が、該基布(12)の互いに絡み合う境界
部分を構成する繊維及び熱融着性繊維の空間の分だけ深
く圧縮され、この状態で熱融着性繊維の熱融着により繊
維相互が固定されることから、より深い凹凸状の模様の
形成が実現されることになる。
なお、請求項3記載の発明の如く、熱成形材料(16)
として熱融着性樹脂を用いると共に、この熱融着性樹脂
が、基布(12)中のコーティング材層(14)との境界部
分を構成する繊維に付着しているものであっても良い。
この発明の合成皮革(11)によれば、凹凸状の模様の形
成時に熱融着性樹脂によって境界部分を構成する繊維が
所定形状に固定されることから、基布(12)の熱成形性
能が向上し、より鮮明な凹凸状の模様の形成が実現され
ることとなる。
コーティング材層(14)は、ポリ塩化ビニル、ポリウ
レタン、ポリスチレン、ABS、メタクリル樹脂、ポリカ
ーボネート等の熱可塑性樹脂からなるコーティング材
(20)が加熱により軟化して熱成形されてなる層であ
る。このコーティング材層(14)には、第1図に示すよ
うに、シボパターン、ステッチパターン、或は図形等の
凹凸状の模様(15)が形成されている。
このコーティング材(20)が熱成形されてコーティン
グ材層(14)が形成されるのと一緒に、前記基布(12)
中のコーティング材層(14)との境界部分に含有された
熱成形材料(16)も、コーティング材層(14)の形状に
沿った形状にともに一体的に熱成形されているのであ
る。
つまり、基布(12)中のコーティング材層(14)との
境界部分に含まれている熱成形材料(16)は、コーティ
ング材(20)が加熱により軟化して変形し、シボパター
ン、ステッチパターン、或いは図形等の凹凸状の模様
(15)をなす様に熱成形されるのと一緒に、コーティン
グ材層(14)を通して伝わる熱により軟化して変形し、
コーティング材層(14)の形状に沿った形状に熱成形さ
れているのである。この結果、この熱成形材料(16)と
コーティング材層(14)とは一体化された状態となって
いる。また、基布(12)の熱成形材料(16)を含有して
いない部分は、クッション性に富む柔らかな部分を構成
しているのである。
次に、請求項4記載の合成皮革の製造方法について説
明する。
上記目的を達成するため、請求項4記載の発明にあっ
ては、基布(12)の少なくとも片面側部分に熱成形材料
(16)が存在するように同熱成形材料(16)を含有せし
め、基布(12)の熱成形材料(16)が含有された面側に
コーティング材(20)を積層し、次いで、基布(12)に
含有された熱成形材料(16)と前記コーティング材(2
0)とを加熱して軟化させ、この後、成形すべき形状が
刻設されているロール(17)に、前記基布(12)とコー
ティング材(20)とを圧着したことを特徴とする合成皮
革の製造方法とした。
以下、この合成皮革の製造方法を図面に従って更に詳
細に説明する。
まず、第1図及び第2図に示すように、基布(12)の
少なくとも片面側部分に熱成形材料(16)が存在するよ
うに同熱成形材料(16)を含有せしめる。
前述した如く、基布(12)としては、例えばポリエス
テル、ナイロン等の疎水性繊維やレイヨン、コットン等
の親水性繊維を、ニードルパンチ又は水流絡合により繊
維を三次元的に絡合させてなる不織布を挙げることがで
きる。この基布(12)には、熱成形材料(16)が含まれ
ている。この熱成形材料(16)としては、例えば低融点
ポリエステル繊維、ポリエチレン繊維や、低融点ポリエ
ステル/ポリエステル、ポリエチレン/ポリプロピレン
の複合繊維等の熱融着性繊維を挙げることができる。こ
の場合、基布(12)を構成する繊維からなる繊維ウェブ
と熱融着性繊維を含む繊維ウェブとを積層し、これをニ
ードルパンチ又は水流絡合により三次元的に絡合させる
ことによって、基布(12)の形成と共に基布(12)に熱
成形材料(16)を含有せしめることができる。また、熱
成形材料(16)がポリ塩化ビニリデン、ポリアクリル酸
エステル、アクリル−スチレン共重合体、エチレン−塩
ビ共重合体等の熱融着性樹脂よりなるエマルジョンであ
る場合、基布(12)を構成する繊維間にエマルジョンを
含浸又はスプレーすることによって、基布(12)に熱成
形材料(16)を含浸せしめることができる。更に、熱成
形材料(16)がポリエステル、ポリエチレン、低融点ポ
リエステル、ポリプロピレン等の熱融着性樹脂の粉末で
ある場合、基布(12)にこの粉末を散布することによっ
て、基布(12)に熱成形材料(16)を含有せしめること
ができる。
また、熱成形材料(16)を基布(12)に含有せしめる
場合、基布(12)のコーティング材層(14)との境界部
分のみに含有せしめたり、或は境界部分に多量に含有せ
しめたりすることもできる。なお、この基布(12)に含
有せしめる熱成形材料(16)は、同熱成形材料(16)が
熱成形されたとき、基布(12)に対し10〜50%の目付比
率で含まれていることが好ましい。というのは基布(1
2)における目付比率が10%以下である場合、深いシャ
ープな凹凸状の模様(15)を形成できなくなり、一方、
目付比率が50%以下である場合、深いシャープな凹凸状
の模様(15)を形成できる反面、該合成皮革(11)が重
く硬いものとなってしまうからである。なお、基布(1
2)には、とくに強度が要求される場合など必要に応じ
て熱硬化性樹脂などの構成繊維相互を結合するための接
着剤が含まれていてもよい。この基布(12)の熱成形材
料が含有された面側にコーティング材(20)を積層する
のである。
コーティング材(20)は、ポリ塩化ビニル、ポリウレ
タン、ポリスチレン、ABS,メタクリル樹脂、ポリカーボ
ネート等の熱可塑性樹脂がシート状に延伸されたもので
ある。このコーティング材(20)を載置することによっ
て、基布(12)に積層するのである。
次に、基布(12)の熱融着性材料(16)とコーティン
グ材(20)とを加熱して軟化させる。
基布(12)中のコーティング材層(14)との境界部分
に含まれている熱成形材料(16)は、コーティング材
(20)が加熱により軟化して変形するのと一緒に、コー
ティング材(20)を通して伝わる熱により軟化して変形
するのである。
この後、成形すべき形状が刻設されているロール(1
7)に、前記基布(12)とコーティング材(20)とを圧
着するのである。
第2図に示すように、ロール(17)は、シボパター
ン、ステッチパターン、或は図形等の模様となるべき溝
(18)がロール(17)の表面に刻設されたものであり、
このロール(17)間に、前述の如く、軟化された熱成形
材料(16)とコーティング材(20)とを通して圧着する
のである。これにより、コーティング材(20)の彫刻ロ
ール(17)の平坦部(19)が当たった部分はへこんだ凹
状となる。一方、コーティング材(20)の彫刻ロール
(17)の溝(18)に当たる部分はへこまず凸状となる。
この結果、コーティング材(20)は、シボパターン、ス
テッチパターン、或は図形等の模様(15)を有するコー
ティング材層(14)となるのである。このコーティング
材層(14)の熱成形とともに一体に基布(12)中のコー
ティング材層(14)との境界部分に含有される熱成形材
料(16)も熱成形されるのである。つまり、境界部分に
含有される熱成形材料(16)は、コーティング材層(1
4)の熱成形と一緒に熱成形し、基布(12)の境界部分
はコーティング材層(14)の形状に沿った凹凸状の形状
となるのである。とともにこの熱成形された熱成形材料
(16)は、コーティング材層(14)と一体化された状態
となっているのである。この結果、コーティング材層
(14)及び熱成形材料(16)に形成される凹凸状の模様
(15)は、深くシャープなものとなるのである。また、
基布(12)中の熱成形材料(16)を含有していない部分
は、クッション性に富む柔らかな部分を構成しているの
である。
なお、基布(12)及びコーティング材(20)の加熱
は、前記コーティング材層(14)を設けるとき、例えば
カレンダーロールに通して両者を圧着せしめるときに同
時に行っても良いが、前もって加熱しておいて、その後
圧着するようにしても良い。
以上、述べた工程を経ることにより、本発明の合成皮
革(11)を得ることができるのである。
なお、合成皮革(11)の凹凸状の模様(15)の深さ
は、加熱溶融した後、熱成形を行う際のプレス圧や温度
を変えることによって調節することができる。
また、彫刻ロール(17)の溝の深さを調節することに
よっても行うことができる。
(実施例) 以下、本発明を一実施例に従って更に詳細に説明す
る。
実施例1 3デニールのポリエステル繊維(50%)と6デニール
のポリエステル繊維(50%)とからなる繊維ウェブの片
面に、4デニールの低融点ポリエステル繊維(50%)と
3デニールのポリエステル繊維(50%)とからなる熱成
形材料を含む繊維ウェブを積載し、繊維ウェブの目付を
183g/平方メートル、熱成形材料を含む繊維ウェブ(1
6)の目付を55g/平方メートルとした。そして、両者を
熱成形材料を含む繊維ウェブを積層した側から350本/
平方センチメートルの条件によりニードリングを行い各
繊維を互いに絡合させ、全体の目付を238g/平方メート
ルとした。このように構成された基布(12)にコーティ
ング材(20)を積層する。コーティング材(20)はポリ
塩化ビニル樹脂を延伸したフィルムであり、このコーテ
ィング材(20)と基布(12)とを加熱して、コーティン
グ材(20)と熱成形材料(16)とを軟化させ、これをコ
ールドエンボスロールに圧着してシボ(凹凸状の模様
(15)を形成する。このようにして製造された合成皮革
(11)を第1図に示す。
実施例2 3デニールのポリエステル繊維(100%)を500本/平
方センチメートルの条件によりニードリングして各繊維
を絡合させて繊維目付200g/平方メートルの不織布を形
成する。この不織布の片側から塩化ビニリデンよりなる
熱融着性樹脂よりなるエマルジョンを不織布の厚みの約
1/3程度まで含浸(バインダーの目付30g/平方メート
ル)する。このように構成された基布の熱溶着性樹脂を
含浸した面にコーティング材を積層する。コーティング
材はポリ塩化ビニル樹脂を延伸したフィルムであり、こ
のコーティング材と基布とを加熱し、コーティング材と
熱融着性樹脂とを軟化させ、この状態でこれをコールド
エンボスロールに圧着して、シボ(凹凸状の模様)を形
成する。
比較例1 6デニールのポリエステル繊維(50%)と3デニール
のポリエステル繊維(50%)とを、300本/平方センチ
メートルの条件によりニードリングして各繊維を絡合さ
せて繊維目付280g/平方メートルの不織布を形成する。
この不織布の片側からSBRを不織布の厚みの約1/3程度ま
で含浸(バインダーの目付50g/平方メートル)する。こ
のように構成された基布(2)にコーティング材(4)
を積層する。コーティング材(4)はポリ塩化ビニル樹
脂を延伸したフィルムであり、このコーティング材
(4)と基布(2)とを加熱し、コーティング材(4)
を軟化させた状態で、これをエンボスロールに圧着して
シボを形成する。このようにして製造された合成皮革
(1)を第4図に示す。
比較例2 6デニールのポリエステル繊維(50%)と3デニール
のレーヨン繊維(50%)とを、150本/平方センチメー
トルの条件によりニードリングして各繊維を絡合させて
繊維目付130g/平方メートルの不織布を形成する。この
不織布の全体にSBRを含浸(バインダーの目付25g/平方
メートル)する。このように構成された基布にコーティ
ング材を積層する。コーティング材はポリ塩化ビニル樹
脂を延伸したフィルムであり、このコーティング材と基
布とを加熱し、コーティング材を軟化させ、この状態で
これをコールドエンボスロールに圧着してシボを形成す
る。
上に示した実施例1、実施例2、比較例1及び比較例
2について、シボ(凹凸状の模様)のシャープさ、目付
(g/平方メートル)、厚み(mm),引張強度(kg/3cm
幅)、剛軟度(ふうあいのソフトさを示す(mg))につ
いて測定を行った。
この結果を第1表に示す。
(発明の効果) 上記の如く構成したため、請求項1記載の発明の合成
皮革にあっては、基布中のコーティング材層との境界部
分に含まれる熱成形材料が、コーティング材層とともに
一体に熱成形されていることから、該合成皮革の凹凸状
の模様は、コーティング材層とともに熱成形されている
基布の境界部分の分だけ深くシャープなものとなる。こ
のため、従来の合成皮革の如く深くシャープな凹凸状の
模様を形成するために厚いコーティング材層を設けた
り、コーティング材層と基布との間に発泡体層を設けた
りする必要がない。また、深くシャープな凹凸状の模様
を有すると共に、コーティング層が薄く軽量でソフトな
合成皮革を得ることができる。この結果、該合成皮革を
運搬したり、靴や鞄に加工したり、家具や車の座席等に
張り着けたりする際にも取り扱い易くなる。更に、薄く
軽量な合成皮革を得ることができることから、被服にも
応用することができる。
また、請求項1記載の発明の合成皮革によれば、基布
中のコーティング材層との境界部分に含有する熱成形材
料が熱成形されて、コーティング材層に固定されている
ため、その形状がくずれることがなく、基布とコーティ
ング材層とが剥離するということもない。
また、請求項2記載の発明によれば、基布が、該基布
の互いに絡み合う境界部分を構成する繊維及び熱融着性
繊維の空間の分だけ深く圧縮され、この状態で熱融着性
繊維の熱融着により繊維相互が固定されることから、よ
り深い凹凸状の模様の形成が実現されることになる。
また、請求項3記載の発明によれば、熱融着性樹脂が
境界部分を構成する繊維に付着していることから、基布
の熱成形性能が向上し、より鮮明な凹凸状の模様の形成
が実現されることになる。
上記の如く構成したため、請求項4記載の発明の合成
皮革の製造方法にあっては、従来の合成皮革の如く、コ
ーティング材層と基布との間に発泡体層を設けたりする
必要がなく、通常の方法で簡単に該合成皮革を製造する
ことができ、低コスト化を計ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の合成皮革を示す要部拡大断面図、第2
図は本発明の合成皮革の製造工程を示す要部拡大断面
図、第3図は従来の合成皮革を示す要部拡大断面図、第
4図は従来の別の合成皮革を示す要部拡大断面図であ
る。 符号の説明 12……基布、14……コーティング材層、 15……凹凸状の模様、16……熱成形材料、 20……コーティング材。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不織布等の基布と、この基布の少なくとも
    片面に設けられているコーティング材層とから構成され
    た合成皮革であって、前記基布中の前記コーティング材
    層との境界部分に熱成形材料が含まれており、この基布
    に含まれる熱成形材料が前記コーティング材層とともに
    一体に熱成形されていることを特徴とする合成皮革。
  2. 【請求項2】前記熱成形材料が熱融着性繊維であり、こ
    の熱融着性繊維が、基布中のコーティング材層との境界
    部分を構成する繊維と絡み合うように含まれていること
    を特徴とする請求項1記載の合成皮革。
  3. 【請求項3】前記熱成形材料が熱融着性樹脂であり、こ
    の熱融着性樹脂が、基布中のコーティング材層との境界
    部分を構成する繊維に付着していることを特徴とする請
    求項1記載の合成皮革。
  4. 【請求項4】基布の少なくとも片面側部分に熱成形材料
    が存在するように同熱成形材料を含有せしめ、基布の熱
    成形材料が含有された面側にコーティング材を積層し、
    次いで、基布に含有された熱成形材料と前記コーティン
    グ材とを加熱して軟化させ、この後、成形すべき形状が
    刻設されているロールに、前記基布とコーティング材と
    を圧着したことを特徴とする合成皮革の製造方法。
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