JPH07216756A - 皮革様シート状積層体およびその成形体 - Google Patents
皮革様シート状積層体およびその成形体Info
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- JPH07216756A JPH07216756A JP2195094A JP2195094A JPH07216756A JP H07216756 A JPH07216756 A JP H07216756A JP 2195094 A JP2195094 A JP 2195094A JP 2195094 A JP2195094 A JP 2195094A JP H07216756 A JPH07216756 A JP H07216756A
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- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
- Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】皮革様シート状物と不織布からなるシート状積
層体であって、該不織布がエチレンテレフタレートを主
成分としかつ２２０℃以上の溶融点を有するポリエステ
ル繊維と熱融着性繊維との混合ウェブを絡合処理したも
のであることを特徴とするシート状積層体、更に上記シ
ート状積層体の不織布側に裏材層を更に積層したもの、
及びこれらシート状積層体を熱成形してなる成形体。 【目的】本発明のシート状積層体は、熱成型によって良
好な賦形と製品ルックスが得られ、縫製・接着工程の大
幅な省力、使用部材の減少、加工時間の短縮が可能とな
る。特に不織布層は、保形材（芯材）として機能するも
のであるが、多様な製品形状に適応し得ると共に製品の
軽量化に寄与するという効果を奏する。本発明の成形体
は鞄、ランドセル、カメラや自動車内装などのケース類
として好適である。
層体であって、該不織布がエチレンテレフタレートを主
成分としかつ２２０℃以上の溶融点を有するポリエステ
ル繊維と熱融着性繊維との混合ウェブを絡合処理したも
のであることを特徴とするシート状積層体、更に上記シ
ート状積層体の不織布側に裏材層を更に積層したもの、
及びこれらシート状積層体を熱成形してなる成形体。 【目的】本発明のシート状積層体は、熱成型によって良
好な賦形と製品ルックスが得られ、縫製・接着工程の大
幅な省力、使用部材の減少、加工時間の短縮が可能とな
る。特に不織布層は、保形材（芯材）として機能するも
のであるが、多様な製品形状に適応し得ると共に製品の
軽量化に寄与するという効果を奏する。本発明の成形体
は鞄、ランドセル、カメラや自動車内装などのケース類
として好適である。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、加熱、真空成型により
少ない工程で、かつ短時間で軽量、高硬度、皮革様ルッ
クスを有する鞄、ランドセル、ケース類を成形する事が
出来る皮革様シート状物積層体ならびにその成形体に関
するものである。
少ない工程で、かつ短時間で軽量、高硬度、皮革様ルッ
クスを有する鞄、ランドセル、ケース類を成形する事が
出来る皮革様シート状物積層体ならびにその成形体に関
するものである。
【０００２】
【従来の技術】鞄、ランドセル等については、天然皮革
や人工皮革が使用されているが、素材の複合や整形のた
めに複雑な工程を要し、更に型くずれ防止用板等により
重量も重いものであった。例えばアタッシュケース等の
ケース類等についてはハードタイプではＡＢＳ樹脂シー
ト、ソフトタイプではペフ（ポリスチレン発泡体）等を
成型し裏貼りを実施しているが、重量が重く表面ルック
スにも劣る。特開平２−４１２２７号公報には、普通の
ポリエステル繊維に低融点のポリエステル繊維を混ぜ、
これを加熱処理して低融点のポリエステルを溶融させた
後押し固めてなる中芯に、合成皮革その他適宜材料を組
み合せ、次いで熱成形する方法が開示されている。また
特開平４−３１６６５１号公報には、高収縮性ポリエス
テル繊維と熱融着繊維と低収縮性繊維の混合ウェブを絡
合処理した後、収縮させ、次いで高い温度で加圧し、更
に不織布に表面加工を施すことを特徴とする成形用シー
ト材の製造方法が開示されている。
や人工皮革が使用されているが、素材の複合や整形のた
めに複雑な工程を要し、更に型くずれ防止用板等により
重量も重いものであった。例えばアタッシュケース等の
ケース類等についてはハードタイプではＡＢＳ樹脂シー
ト、ソフトタイプではペフ（ポリスチレン発泡体）等を
成型し裏貼りを実施しているが、重量が重く表面ルック
スにも劣る。特開平２−４１２２７号公報には、普通の
ポリエステル繊維に低融点のポリエステル繊維を混ぜ、
これを加熱処理して低融点のポリエステルを溶融させた
後押し固めてなる中芯に、合成皮革その他適宜材料を組
み合せ、次いで熱成形する方法が開示されている。また
特開平４−３１６６５１号公報には、高収縮性ポリエス
テル繊維と熱融着繊維と低収縮性繊維の混合ウェブを絡
合処理した後、収縮させ、次いで高い温度で加圧し、更
に不織布に表面加工を施すことを特徴とする成形用シー
ト材の製造方法が開示されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】これらの発明は、いず
れも熱融着繊維を混合したウェブ或いは混合ウェブを更
に絡合処理した不織布を予め加熱加圧した後熱成形され
ているが、成形時の伸展（深絞り加工性）が不充分であ
る。
れも熱融着繊維を混合したウェブ或いは混合ウェブを更
に絡合処理した不織布を予め加熱加圧した後熱成形され
ているが、成形時の伸展（深絞り加工性）が不充分であ
る。
【０００４】本発明の目的は、これら従来の天然皮革や
人工皮革、更に熱融着繊維を混合した繊維シートに人工
皮革を積層の欠点を解消する新しい材料であり、高級外
観を有し、剛性に優れ、軽量である成形体を一体成形に
より製造し得る皮革様シート状積層体を提供するにあ
る。
人工皮革、更に熱融着繊維を混合した繊維シートに人工
皮革を積層の欠点を解消する新しい材料であり、高級外
観を有し、剛性に優れ、軽量である成形体を一体成形に
より製造し得る皮革様シート状積層体を提供するにあ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、皮革様シ
ート状物と不織布からなるシート状積層体であって、該
不織布がエチレンテレフタレートを主成分としかつ２２
０℃以上の溶融点を有するポリエステル繊維と熱融着性
繊維との混合ウェブを絡合処理したものであることを特
徴とするシート状積層体である。
ート状物と不織布からなるシート状積層体であって、該
不織布がエチレンテレフタレートを主成分としかつ２２
０℃以上の溶融点を有するポリエステル繊維と熱融着性
繊維との混合ウェブを絡合処理したものであることを特
徴とするシート状積層体である。
【０００６】本発明の第二は、上記のシート状積層体の
不織布側に裏材層を更に積層してなることを特徴とする
シート状積層体である。また本発明の第三は、上記のシ
ート状積層体を熱成形してなる成形体である。
不織布側に裏材層を更に積層してなることを特徴とする
シート状積層体である。また本発明の第三は、上記のシ
ート状積層体を熱成形してなる成形体である。
【０００７】本発明で使用する皮革様シート状物はナイ
ロン６、ナイロン６６などのポリアミド繊維、ポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル繊維、極細繊維
を生成する複合繊維およびこれらの改質繊維などからな
る合成皮革用不織布にポリウレタンエラストマーを主体
とした重合体を含浸させ基材層とし、その一面に低軟化
樹脂をブレンドしたウレタンエラストマーの重合体の多
孔質層を形成し、更に着色、シボ付けなど仕上加工され
たいわゆる銀付皮革様シート状物、または多孔質層に、
希望する模様を有する離型紙に重合体をコートし接着剤
をコートするいわゆる乾式処法での非多孔質層をラミネ
ートする銀付皮革様シート状物、基材層を染色、バフィ
ングしたスエード調合成皮革など公知の皮革様シート状
物である。
ロン６、ナイロン６６などのポリアミド繊維、ポリエチ
レンテレフタレートなどのポリエステル繊維、極細繊維
を生成する複合繊維およびこれらの改質繊維などからな
る合成皮革用不織布にポリウレタンエラストマーを主体
とした重合体を含浸させ基材層とし、その一面に低軟化
樹脂をブレンドしたウレタンエラストマーの重合体の多
孔質層を形成し、更に着色、シボ付けなど仕上加工され
たいわゆる銀付皮革様シート状物、または多孔質層に、
希望する模様を有する離型紙に重合体をコートし接着剤
をコートするいわゆる乾式処法での非多孔質層をラミネ
ートする銀付皮革様シート状物、基材層を染色、バフィ
ングしたスエード調合成皮革など公知の皮革様シート状
物である。
【０００８】熱成形性を一層良好にする為、つまり皮革
様シート状物の伸びを大きくすること或いは伸びやすく
する為、エチレンテレフタレートを主成分とし（８５モ
ル％以上）かつ２２０℃以上の溶融点を有するポリエス
テル繊維（以下通常のポリエステル繊維という）と潜在
捲縮性繊維との混合ウェブからなる不織布を使用するこ
とが好ましい。潜在捲縮性繊維としては、例えばイソフ
タル酸、５−ナトリウムスルホイソフタル酸、ポリエチ
レングリコールなどを共重合したポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステルとポリエチレンテレフタレートと
のサイドバイサイド型複合繊維で１００〜１６０℃程度
の温度で捲縮を発現するものが好ましい。潜在捲縮性繊
維の混合割合は２５重量％以上が好ましく、少なすぎる
と上記効果が得られない。
様シート状物の伸びを大きくすること或いは伸びやすく
する為、エチレンテレフタレートを主成分とし（８５モ
ル％以上）かつ２２０℃以上の溶融点を有するポリエス
テル繊維（以下通常のポリエステル繊維という）と潜在
捲縮性繊維との混合ウェブからなる不織布を使用するこ
とが好ましい。潜在捲縮性繊維としては、例えばイソフ
タル酸、５−ナトリウムスルホイソフタル酸、ポリエチ
レングリコールなどを共重合したポリエチレンテレフタ
レート系ポリエステルとポリエチレンテレフタレートと
のサイドバイサイド型複合繊維で１００〜１６０℃程度
の温度で捲縮を発現するものが好ましい。潜在捲縮性繊
維の混合割合は２５重量％以上が好ましく、少なすぎる
と上記効果が得られない。
【０００９】本発明で使用する不織布は、通常のポリエ
ステル繊維と熱融着繊維とを混合しウェブを作成し、ニ
ードルパンチングなどにより絡合処理した不織布であ
る。目的とする成型品の硬度、形状、厚味によりブレン
ド比率と目付を選択する。目付は通常１００〜１２００
ｇ／ｍ2 であり、大きすぎると成形性が低下し、一方小
さすぎると成形体の保形性が不充分となる。熱成形性を
一層良好にするためには、１００〜６００ｇ／ｍ2 の低
目付のものが好ましい。熱融着繊維としては、低融点の
ポリマーからなる単一繊維であっても、熱可塑性ポリマ
ーからなる芯鞘型複合繊維で鞘成分に１２０〜１８０℃
で溶融または融着する低融点ポリマーを芯成分により高
融点ポリマーを用いたものでもよい。本発明のシート状
積層体と成形体は熱成形されるが、その時の熱により結
晶化が進み耐熱性が更に向上する、エチレンテレフタレ
ートを主成分とするポリエステルを不織布の構成繊維に
使用することが好ましい。
ステル繊維と熱融着繊維とを混合しウェブを作成し、ニ
ードルパンチングなどにより絡合処理した不織布であ
る。目的とする成型品の硬度、形状、厚味によりブレン
ド比率と目付を選択する。目付は通常１００〜１２００
ｇ／ｍ2 であり、大きすぎると成形性が低下し、一方小
さすぎると成形体の保形性が不充分となる。熱成形性を
一層良好にするためには、１００〜６００ｇ／ｍ2 の低
目付のものが好ましい。熱融着繊維としては、低融点の
ポリマーからなる単一繊維であっても、熱可塑性ポリマ
ーからなる芯鞘型複合繊維で鞘成分に１２０〜１８０℃
で溶融または融着する低融点ポリマーを芯成分により高
融点ポリマーを用いたものでもよい。本発明のシート状
積層体と成形体は熱成形されるが、その時の熱により結
晶化が進み耐熱性が更に向上する、エチレンテレフタレ
ートを主成分とするポリエステルを不織布の構成繊維に
使用することが好ましい。
【００１０】皮革様シート状物と不織布の積層、また必
要により積層する裏材層との接着は、本発明においては
ウレタン系、ゴムラテックス系の接着剤或いはホットメ
ルト接着材が、熱成形する本発明には好ましい。
要により積層する裏材層との接着は、本発明においては
ウレタン系、ゴムラテックス系の接着剤或いはホットメ
ルト接着材が、熱成形する本発明には好ましい。
【００１１】本発明に使用する裏材層は、一体成形でそ
のまま製品となるように設ける。皮革様ルックスを賦与
する場合には、ウレタンエラストマーの乾式フィルム
（厚さ２０〜８０μｍ）またはメルトブロー不織布（特
開昭５９−２２３３４７号公報参照、目付２０〜８０ｇ
／ｍ2 ）である。
のまま製品となるように設ける。皮革様ルックスを賦与
する場合には、ウレタンエラストマーの乾式フィルム
（厚さ２０〜８０μｍ）またはメルトブロー不織布（特
開昭５９−２２３３４７号公報参照、目付２０〜８０ｇ
／ｍ2 ）である。
【００１２】本発明のシート状積層体の熱成形は、高周
波加熱、電熱加熱或いはスチーム加熱と真空成形、圧空
成形或いは熱板成形とを組合せた公知の方法により所望
の製品形状に賦形或いは賦形・接合を行う。温度と圧力
などの成形条件は、シート状積層体の構成材料、厚み、
賦形形状によって選択されるが、温度は通常１２０〜２
２０℃の範囲で設定する。成型温度が低いと、賦形性が
悪く熱融着繊維の作用・効果が発揮されない。一方高温
になると、皮革様シート状物の損傷が発生する。
波加熱、電熱加熱或いはスチーム加熱と真空成形、圧空
成形或いは熱板成形とを組合せた公知の方法により所望
の製品形状に賦形或いは賦形・接合を行う。温度と圧力
などの成形条件は、シート状積層体の構成材料、厚み、
賦形形状によって選択されるが、温度は通常１２０〜２
２０℃の範囲で設定する。成型温度が低いと、賦形性が
悪く熱融着繊維の作用・効果が発揮されない。一方高温
になると、皮革様シート状物の損傷が発生する。
【００１３】
【発明の効果】本発明のシート状積層体は、熱成型によ
って良好な賦形と製品ルックスが得られ、縫製・接着工
程の大幅な省力、使用部材の減少、加工時間の短縮が可
能となる。特に不織布層は、保形材（芯材）として機能
するものであるが、多様な製品形状に適応し得ると共に
製品の軽量化に寄与するという効果を奏する。本発明の
成形体は鞄、ランドセル、カメラや自動車内装などのケ
ース類として好適である。
って良好な賦形と製品ルックスが得られ、縫製・接着工
程の大幅な省力、使用部材の減少、加工時間の短縮が可
能となる。特に不織布層は、保形材（芯材）として機能
するものであるが、多様な製品形状に適応し得ると共に
製品の軽量化に寄与するという効果を奏する。本発明の
成形体は鞄、ランドセル、カメラや自動車内装などのケ
ース類として好適である。
【００１４】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。成形時の深絞り性は、成形体の側面や角に発生する
シワの有無と多少によって評価する。成形体の保形性
は、腰強度（島津製作所のオートグラフＡＧＳ−５００
Ｓを使用、ヘッドスピード５０ｍｍ／分、図２参照）に
よって評価する。
る。成形時の深絞り性は、成形体の側面や角に発生する
シワの有無と多少によって評価する。成形体の保形性
は、腰強度（島津製作所のオートグラフＡＧＳ−５００
Ｓを使用、ヘッドスピード５０ｍｍ／分、図２参照）に
よって評価する。
【００１５】実施例１ 通常ポリエステル繊維（１．５デニール×５１ｍｍ）６
０重量％と、５−ナトリウムスルホイソフタル酸を２．
５モル％共重合した極限粘度０．４８のポリエチレンテ
レフタレート系共重合体と極限粘度０．４５のポリエチ
レンテレフタレートを複合重量比１：１でサイドバイサ
イド型に複合した潜在捲縮性繊維（２．５デニール×５
１ｍｍ）４０重量％とを常法によりブレンドしたウェブ
を作成し、ニードリングで絡合した不織布とした後１４
０℃の湿熱で捲縮発現させ（目付１６０ｇ／ｍ2 ）、ポ
リウレタンエラストマーを主体とした溶液を含浸、再生
させて基材層を得た。次いで、基材層の片面に低軟化ウ
レタンを混合したウレタンエラストマーを主体とする塗
布液をコート、凝固せしめて湿式銀面を形成した。更
に、湿式銀面に着色、エンボスでシボ付けの仕上加工を
施して銀付皮革様シート状物（厚さ０．８ｍｍ、目付２
８０ｇ／ｍ2 ）を製造した。中間層の不織布は、通常の
ポリエステル繊維（６デニール×５１ｍｍ）と熱融着繊
維（極限粘度０．４５のポリエチレンテレフタレートを
芯成分、イソフタル酸を２０モル％共重合した極限粘度
０．４５のポリエチレンテレフタレート系共重合体を鞘
成分とする、複合重量比１：１の芯鞘形複合繊維、３デ
ニール×５１ｍｍ）とを使用してブレンド重量比４０／
６０、目付８００ｇ／ｍ2 のウェブを作成し、ニードリ
ングで絡合した不織布とした。次に、不織布の片面に上
記銀付皮革様シート状物をウレタン系接着剤によりラミ
ネートすることによりシート状積層体（厚さ約６ｍｍ）
を製造した。このシート状積層体の裁片の銀付皮革様シ
ート状物側を１４０℃に不織布側を２００℃に乾式間接
加熱し、真空圧空成形して深さ４ｃｍ×縦３２ｃｍ×横
４５ｃｍ鞄の部材を作成し、この部材２個に蝶番を取付
けるなどしてビジネス鞄を製造した。得られたビジネス
鞄は必要な硬度と強度を有し、軽量で良好な皮革様ルッ
クスを保持したものであった。
０重量％と、５−ナトリウムスルホイソフタル酸を２．
５モル％共重合した極限粘度０．４８のポリエチレンテ
レフタレート系共重合体と極限粘度０．４５のポリエチ
レンテレフタレートを複合重量比１：１でサイドバイサ
イド型に複合した潜在捲縮性繊維（２．５デニール×５
１ｍｍ）４０重量％とを常法によりブレンドしたウェブ
を作成し、ニードリングで絡合した不織布とした後１４
０℃の湿熱で捲縮発現させ（目付１６０ｇ／ｍ2 ）、ポ
リウレタンエラストマーを主体とした溶液を含浸、再生
させて基材層を得た。次いで、基材層の片面に低軟化ウ
レタンを混合したウレタンエラストマーを主体とする塗
布液をコート、凝固せしめて湿式銀面を形成した。更
に、湿式銀面に着色、エンボスでシボ付けの仕上加工を
施して銀付皮革様シート状物（厚さ０．８ｍｍ、目付２
８０ｇ／ｍ2 ）を製造した。中間層の不織布は、通常の
ポリエステル繊維（６デニール×５１ｍｍ）と熱融着繊
維（極限粘度０．４５のポリエチレンテレフタレートを
芯成分、イソフタル酸を２０モル％共重合した極限粘度
０．４５のポリエチレンテレフタレート系共重合体を鞘
成分とする、複合重量比１：１の芯鞘形複合繊維、３デ
ニール×５１ｍｍ）とを使用してブレンド重量比４０／
６０、目付８００ｇ／ｍ2 のウェブを作成し、ニードリ
ングで絡合した不織布とした。次に、不織布の片面に上
記銀付皮革様シート状物をウレタン系接着剤によりラミ
ネートすることによりシート状積層体（厚さ約６ｍｍ）
を製造した。このシート状積層体の裁片の銀付皮革様シ
ート状物側を１４０℃に不織布側を２００℃に乾式間接
加熱し、真空圧空成形して深さ４ｃｍ×縦３２ｃｍ×横
４５ｃｍ鞄の部材を作成し、この部材２個に蝶番を取付
けるなどしてビジネス鞄を製造した。得られたビジネス
鞄は必要な硬度と強度を有し、軽量で良好な皮革様ルッ
クスを保持したものであった。
【００１６】実施例２ 中間層の不織布の片面に（銀付皮革様シート状物を積層
しない裏面）ウレタンエラストマーの乾式フィルム（厚
さ３０μｍ）とウレタン系接着剤（厚さ２０μｍ）を乾
式処法の常法によりラミネートする以外、実施例１と同
様にしてシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製
造した。
しない裏面）ウレタンエラストマーの乾式フィルム（厚
さ３０μｍ）とウレタン系接着剤（厚さ２０μｍ）を乾
式処法の常法によりラミネートする以外、実施例１と同
様にしてシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製
造した。
【００１７】実施例３ 仕上加工を乾式処法で作成した非多孔質の着色シボ付フ
ィルムを常法によりラミネートする以外、実施例２と同
様にしてシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製
造した。
ィルムを常法によりラミネートする以外、実施例２と同
様にしてシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製
造した。
【００１８】実施例４ 中間層の不織布の目付を４００ｇ／ｍ2 に変更する以
外、実施例３と同様にしてシート状積層体および成形体
を製造した。
外、実施例３と同様にしてシート状積層体および成形体
を製造した。
【００１９】実施例５ 潜在捲縮性繊維をブレンドしない通常ポリエステル繊維
だけからなるウェブを使用する以外、実施例３と同様に
してシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製造し
た。
だけからなるウェブを使用する以外、実施例３と同様に
してシート状積層体および成形体（鞄の部材）を製造し
た。
【００２０】比較例１ 中間層の不織布を予め１４０℃熱プレスで加熱し、熱融
着繊維を溶融させた後押し固めたものにして用いる以
外、実施例５と同様にしてシート状積層体および成形体
（鞄の部材）を製造した。
着繊維を溶融させた後押し固めたものにして用いる以
外、実施例５と同様にしてシート状積層体および成形体
（鞄の部材）を製造した。
【００２１】
【表１】
【図１】本発明のシート状積層体の断面模式図である。
【図２】本発明のシート状積層体を熱成形してなる成形
体の保形性（腰強度）を評価する装置の断面模式図であ
る。
体の保形性（腰強度）を評価する装置の断面模式図であ
る。
【符号の説明】 １ 表層の皮革様シート状物 ２ 中間層の不織布 ３ 接着剤層 ４ 裏材層 ５ 熱成形による伸展の大きい部分（斜線部） ６ ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 // Ｂ２９Ｋ 105:08 Ｂ２９Ｌ 9:00
Claims (4)
- 【請求項１】 皮革様シート状物と不織布からなるシー
ト状積層体であって、該不織布がエチレンテレフタレー
トを主成分としかつ２２０℃以上の溶融点を有するポリ
エステル繊維と熱融着性繊維との混合ウェブを絡合処理
したものであることを特徴とするシート状積層体。 - 【請求項２】 請求項１記載のシート状積層体の不織布
側に裏材層を更に積層してなることを特徴とするシート
状積層体。 - 【請求項３】 請求項１または請求項２記載のシート状
積層体を熱成形してなる成形体。 - 【請求項４】 熱成形が加熱真空成形である請求項３記
載の成形体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2195094A JPH07216756A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 皮革様シート状積層体およびその成形体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2195094A JPH07216756A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 皮革様シート状積層体およびその成形体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07216756A true JPH07216756A (ja) | 1995-08-15 |
Family
ID=12069351
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2195094A Pending JPH07216756A (ja) | 1994-01-20 | 1994-01-20 | 皮革様シート状積層体およびその成形体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07216756A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2011094273A (ja) * | 2009-11-02 | 2011-05-12 | Kb Seiren Ltd | 皮革様シート状積層体 |
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