JP3081728B2 - サンバイザー用表皮材 - Google Patents

サンバイザー用表皮材

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JP3081728B2
JP3081728B2 JP05048861A JP4886193A JP3081728B2 JP 3081728 B2 JP3081728 B2 JP 3081728B2 JP 05048861 A JP05048861 A JP 05048861A JP 4886193 A JP4886193 A JP 4886193A JP 3081728 B2 JP3081728 B2 JP 3081728B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサンバイザー用表皮材に
関する。さらに詳しくは、たとえば自動車などの車輌用
サンバイザーに好適に使用しうるサンバイザー用表皮材
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表皮として不織布が用いられた自
動車用サンバイザーとしては、樹脂がバッキングされた
2枚の不織布のあいだに芯材を設け、該不織布と芯材の
あいだにそれぞれポリ塩化ビニルフィルムを介在させ、
縁部を高周波融着により接合したサンバイザーなどが知
られている。
【0003】しかしながら、前記サンバイザーは、高周
波融着の際に、2mm程度のフランジ部が形成され、該
フランジ部によって人の顔や手などが傷つくおそれがあ
る。そこで、このようなフランジ部を有しないサンバイ
ザーとして、形成されたフランジ部を成形と同時にまた
は後加工によって切り落とすことが提案されているが、
このようにフランジ部を切り落としたばあいには、その
加工部分で不織布の層間または層内で剥離が発生すると
いう問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、サンバイザーを作製し
たのち、形成されたフランジ部を切除する加工、すなわ
ちフランジレス加工を施したばあいであってもその加工
部分で不織布の剥離の発生がなく、しかも融着部分が高
接着強度を有するサンバイザー用表皮材を提供すること
を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、樹
脂が全体に含浸され、目付が100〜130g/m2
ある不織布と、厚さが350〜450μmのポリ塩化ビ
ニルフィルムとが積層されてなるサンバイザー用表皮材
に関する。
【0006】
【作用および実施例】本発明のサンバイザー用表皮材
は、前記したように、樹脂が全体に含浸され、目付が1
00〜130g/m2である不織布と、厚さが350〜
450μmのポリ塩化ビニルフィルムとが積層されたも
のである。
【0007】本発明において、表皮に用いられる不織布
を構成する繊維としては、たとえばポリエステル繊維、
ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ塩化ビニ
リデン繊維、ポリアミド繊維、アクリル繊維、エチレン
−酢酸ビニル共重合体繊維などの合成繊維、レーヨン繊
維、アセテート繊維などの半合成繊維、綿、羊毛などの
天然繊維などがあげられるが、本発明はかかる例示のみ
に限定されるものではない。また、これらの繊維は、単
独でまたは2種以上を混合して用いることができる。な
お、これらの繊維のなかでは、ポリエステル繊維は、高
温時における熱劣化や色変化が小さく、耐熱性および耐
候性にすぐれているので、好適に使用しうるものであ
る。
【0008】前記不織布の不織布化法としては、たとえ
ば繊維接着法、プリントボンド法、ニードルパンチ法、
水流絡合法などがあげられるが、不織布の厚さ、強度、
成形性などの点からニードルパンチ法が好ましい。
【0009】前記不織布の厚さは、あまりにも小さいば
あいには、内面側が透けて見え、またあまりにも大きい
ばあいには、高周波融着による加工性がわるくなるの
で、通常0.5 〜2mm程度であることが好ましい。
【0010】本発明においては、不織布全体に樹脂が含
浸される。
【0011】前記樹脂の具体例としては、たとえばポリ
塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル−アク
リル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系樹脂、エチレン−
酢酸ビニル−アクリル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル−
塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン−アクリル系樹脂な
どがあげられるが、本発明はかかる例示によって限定さ
れるものではない。
【0012】なお、前記樹脂には、必要により、たとえ
ば難燃剤などを配合することができる。
【0013】前記難燃剤としては、たとえばリン系、リ
ンハロゲン系、ハロゲン系の難燃剤などがあげられる
が、とくにハロゲン系のものは高周波融着時にスパーク
現象が発生しないので好ましい。
【0014】前記樹脂を不織布に含浸させる方法として
は、たとえば該樹脂をあらかじめ樹脂エマルジョンとし
たのち、たとえば泡立て含浸法、スプレー法、コーティ
ング法などによって含浸させる方法などがあげられる
が、本発明はかかる方法のみに限定されるものではな
い。
【0015】前記樹脂と不織布(樹脂含浸前)との重量
比(樹脂(固形分)/不織布)は、剛軟度、耐摩耗性お
よび強度の点から85/15〜95/5、なかんづく88/12〜
93/7であることが好ましい。
【0016】前記樹脂が全体に含浸された不織布の目付
は、小さすぎるばあいには、内面側が透けて見えるよう
になり、また大きすぎるばあいには、剥離が生じるよう
になるため、100 〜130 g/m2 、好ましくは110 〜12
0 g/m2 とされる。
【0017】前記樹脂が全体に含浸された不織布に積層
されるポリ塩化ビニルフィルムは、高周波ウェルダーに
よって発熱して溶融するものである。
【0018】前記ポリ塩化ビニルフィルムの厚さは、あ
まりにも小さいばあいには、高周波融着時に充分な接着
強度がえられがたくなり、またあまりにも大きいばあい
には、剛軟度が大きくなって成形性に劣るようになるの
で、350〜450μmとされる。
【0019】本発明のサンバイザー用表皮材は、前記し
たように、樹脂が含浸された不織布と、ポリ塩化ビニル
フィルムとが積層されたものであり、両者はただ単に積
層されたものであってもよく、またたとえば不織布とポ
リ塩化ビニルフィルムとを接着剤によってラミネートす
る方法や、不織布上にポリ塩化ビニル樹脂をコーティン
グしてフィルムを形成する方法などによって一体化され
たものであってもよい。
【0020】なお、本発明のサンバイザー用表皮材の剛
軟度は、あまりにも大きいばあいおよび小さいばあいの
いずれのばあいにも、成形の際に成形じわが発生する傾
向があるので、65〜85mm、なかんづく70〜80mmであ
ることが好ましい。
【0021】なお、サンバイザー用表皮材の剛軟度は、
ポリ塩化ビニルフィルムの剛軟度、不織布の目付、該不
織布に含浸される樹脂の種類などを適宜調整することに
よって調節することができる。また、ポリ塩化ビニルフ
ィルムの剛軟度は、配合される可塑剤の種類およびその
量、該フィルムの厚さなどを調整することによって調節
することができる。
【0022】本発明のサンバイザー用表皮材は、高周波
融着した際にすぐれた接着強度を呈し、しかも高周波融
着した周縁部でフランジレス加工を施したときに不織布
に剥離が発生しないので、自動車をはじめとする各種車
輌用サンバイザーに好適に使用しうるものである。
【0023】なお、本発明のサンバイザー用表皮材を用
いてサンバイザーを作製する際には、該サンバイザーの
形状を保持するために、たとえばワイヤーなどからなる
芯枠を用いることができ、また表面から触れたときにこ
の芯枠のあたりが出ないようにするために、芯枠をポリ
ウレタンフォームなどの発泡体により被覆してクッショ
ン性を持たせてもよい。
【0024】また、形状保持性を高めるために、芯枠内
に芯材を挿入してもよく、このばあい、芯材には従来よ
り自動車用サンバイザーに使用されているものを用いる
ことができる。かかる芯材の具体例としては、たとえば
段ボール、レジンフェルト、ガラス繊維フェルト、発泡
ポリスチレンシート、熱可塑性シートなどがあげられ
る。
【0025】本発明のサンバイザー用表皮材を用いてサ
ンバイザーを作製する際には、該表皮材のポリ塩化ビニ
ルフィルム面が芯枠をはさむように該表皮材を重ね合わ
せたのち、たとえば高周波ウェルダーなどを用いて高周
波加熱によって該ポリ塩化ビニルフィルムが融着一体化
される。
【0026】なお、融着一体化するに際しては、ポリ塩
化ビニルフィルムおよび不織布の表面の広い範囲がたが
いに融着一体化されたばあいには、先端折り曲げシワが
発生することがあるので、サンバイザーの周縁部のみを
融着一体化することが好ましい。
【0027】つぎに刃型などによってトリミング(フラ
ンジレス加工)することにより、成形されたサンバイザ
ーがえられる。なお、トリミング(フランジレス加工)
は、前記高周波融着の際に同時に行なってもよい。前記
融着一体化の際に使用される高周波ウェルダーについて
はとくに限定がなく、従来使用されている装置であって
融着一体化が可能であるものならいかなるものであって
もよい。
【0028】なお、えられたサンバイザーは、必要によ
り、たとえば自動車の天井の形状に沿うようにするため
に、その先端部分を成形型などを用いて折り曲げられて
もよい。
【0029】つぎに、本発明のサンバイザー用表皮材を
実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はか
かる実施例のみに限定されるものでない。
【0030】実施例1 原着ポリエステル繊維からなるニードルパンチ不織布
(厚さ1.1 mm)に、アクリル系樹脂エマルジョンを含
浸させ、樹脂(固形分)/不織布(樹脂含浸前)の重量
比が9/91となるように調整し、乾燥させて樹脂が全体
に含浸された不織布(目付 115g/m2 )をえた。
【0031】えられた樹脂含浸不織布と、ポリ塩化ビニ
ルフィルム(厚さ400 μm)とをポリウレタン系接着剤
によってラミネートしてサンバイザー用表皮材をえた。
【0032】えられた表皮材の剛軟度を以下の方法にし
たがって調べた。その結果を表1に示す。
【0033】つぎに、えられたサンバイザー用表皮材を
2枚用意し、そのポリ塩化ビニルフィルム面同士を重ね
合わせ、高周波ウェルダー装置を用いてその端面で融着
を行なったのち、トリミング(フランジレス加工)を行
なってフランジのないサンプルを作製した。
【0034】えられたサンプルの物性として、外観およ
び接着強度を以下の方法にしたがって調べた。その結果
を表1に示す。
【0035】(イ)表皮材の剛軟度 幅25mm、長さ200 mm試験片を縦および横の方向から
それぞれ3枚ずつ取り、一端45度の斜面をもち、表面が
なめらかな水平台の上に短辺をスケールの基線(A)に
あわせて置く。試験片と同じ大きさのおさえ板で試験片
を押え、斜面の方向に約10mm/sの速度ですべらせ、
試験片の一端が斜面と接したときの他端の位置(B)を
スケールにて読む。
【0036】剛軟度は、移動距離[B点の読み](m
m)で示し、縦、横ごとにそれぞれ3枚の表および裏を
測定し、その縦と横との平均値で表わす。
【0037】(サンプルの物性) A.外観 フランジレス加工を施した面を目視により観察し、以下
の評価基準に基づいて評価する。
【0038】(評価基準) ○:フランジレス加工を施した面で剥離の発生が認めら
れない。
【0039】×:フランジレス加工を施した面で剥離の
発生が認められる。
【0040】B.接着強度 フランジレス加工を施した部分より幅25mmのテストピ
ースをつくり、引張試験機に上下の表皮材を別々のチャ
ックに挟んでテストピースをセットしたのち、引張速度
200 mm/分で180 °剥離を行ない、このときの強度
(kg/25mm)を測定する。
【0041】実施例2〜および比較例1〜 実施例1において、樹脂が含浸された不織布の目付の調
整を表1に示すように樹脂(固形分)/不織布(樹脂含
浸前)の重量比が9/91となるように、繊維量および
樹脂含浸量を調節して行ない、ポリ塩化ビニルフィルム
の厚さを表1に示すように変更したほかは、実施例1と
同様にしてサンバイザー用表皮材をえた。
【0042】えられたサンバイザー用表皮材の剛軟度お
よび該サンバイザー用表皮材を用いてえられたサンプル
の物性を実施例1と同様にして調べた。その結果を表1
に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示された結果から、実施例1〜
えられたサンバイザー用表皮材は、いずれもフランジレ
ス加工を施したときに不織布に剥離が生じず、しかもす
ぐれた高周波融着による接着強度を有するものであるこ
とがわかる。
【0045】
【発明の効果】本発明のサンバイザー用表皮材は、サン
バイザーを作製したのち、フランジレス加工を施したと
きに、その加工部分で不織布の剥離の発生がなく、しか
も融着された表皮材が高接着強度を呈するので、たとえ
ば自動車などの車輌用サンバイザーなどに好適に使用し
うるものである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 3/02 B32B 1/00 - 35/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂が全体に含浸され、目付が100〜
    130g/m2である不織布と、厚さが350〜450
    μmのポリ塩化ビニルフィルムとが積層されてなるサン
    バイザー用表皮材。
  2. 【請求項2】 剛軟度が65〜85mmである請求項1記載
    のサンバイザー用表皮材。
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