JPH1058572A - 積層成形体 - Google Patents

積層成形体

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JPH1058572A
JPH1058572A JP8199647A JP19964796A JPH1058572A JP H1058572 A JPH1058572 A JP H1058572A JP 8199647 A JP8199647 A JP 8199647A JP 19964796 A JP19964796 A JP 19964796A JP H1058572 A JPH1058572 A JP H1058572A
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JP
Japan
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nonwoven fabric
fabric layer
laminated
core
fiber
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JP8199647A
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Inventor
Fumitaka Ino
文隆 井野
Tadashi Kuwabara
正 桑原
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 有機繊維不織布からなる芯材不織布層の
片面又は両面に有機樹脂フィルムを積層してなることを
特徴とする積層成形体。 【効果】 本発明によれば、ガラス繊維を使用せず、有
機繊維不織布と有機樹脂フィルムのみを用いて軽量かつ
高剛性で、リサイクルが容易にできる積層成形体を得る
ことができ、しかも表皮層の少なくとも一層が有機樹脂
フィルムを用いているので、通気性をなくすことがで
き、耐汚染性に優れ、このため自動車内装材、建築用内
装材などとして好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車内装材、建
築用内装材等として好適に用いられる積層成形体に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
例えば天井、ドアトリム、リヤパーシェルフ、トランク
マット、トランクリッド等の自動車内装材としては、種
々の材料や構成からなるものが提案されている。例え
ば、熱可塑性材料又は熱硬化性材料を加熱成形した内装
材及びこの熱可塑性材料又は熱硬化性材料の加熱成形体
を芯材として、この芯材に接着剤を用いて表皮材を貼り
付けた内装材、更にフェルトと無機繊維を熱可塑性樹脂
又は熱硬化性樹脂にて結合、成形した内装材が用いられ
ている。
【0003】また、硬質或いは半硬質のウレタンフォー
ムを芯材として、この芯材の片面或いは両面の補強剤と
してガラスマットを接着剤を用いて貼り合せ、更に外層
(表皮材)に不織布等を積層し、これを型に入れて成形
天井などの自動車等の内装材として使用しているものも
多い。
【0004】上記のような自動車内装材は形状保持等の
ため剛性が要求される。このために、従来、剛性アップ
の目的で上記材料にガラス繊維を多く配合することが行
われているが、ガラス繊維の使用は、作業環境上の問
題、或いはリサイクルが困難である等の問題がある。
【0005】また、不織布等で天井材などが構成されて
いると、不織布は通気性があるため、タバコの煙等が室
内より該天井材の不織布を通してその抜け道となり、天
井材の表面が汚れたり変色する等の問題も生じていた。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
ガラス繊維を使用せずとも高い剛性を有し、リサイクル
又は容易に焼却可能であると共に、表皮層にフィルムを
積層することにより、通気性をなくし、内装材表面の外
観の汚れに対しても問題のない積層成形体を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、ガラス繊維を使
用せず、有機繊維不織布と有機樹脂フィルムのみによっ
て剛性が高く、ソフト感を有すると共に、良好な外観を
有し、しかも通気性をなくして、自動車内装材、建築用
内装材等として好適に用いられる繊維積層体を検討した
結果、本発明を完成した。
【0008】即ち、本発明は、下記(1)〜(18)の
積層成形体を提供する。 (1)有機繊維不織布からなる芯材不織布層の片面又は
両面に有機樹脂フィルムを積層してなることを特徴とす
る積層成形体。 (2)上記有機繊維不織布の基材が、繊維径1〜60デ
ニールの短繊維からなり、かつ結合剤として低融点繊維
を10重量%以上含むものであることを特徴とする上記
(1)記載の積層成形体。 (3)上記芯材不織布層の密度が0.01g/cm3
上であり、有機樹脂フィルムの厚さが0.01mm以上
である上記(1)又は(2)記載の積層成形体。 (4)有機繊維不織布からなる芯材不織布層の一面に有
機樹脂フィルムを積層すると共に、この有機樹脂フィル
ム上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高
密度の表皮不織布層を積層してなることを特徴とする積
層成形体。 (5)芯材不織布層の他面に有機樹脂フィルムを積層し
た上記(4)記載の積層成形体。 (6)芯材不織布層の他面に積層した有機樹脂フィルム
上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高密
度の表皮不織布層を積層した上記(5)記載の積層成形
体。 (7)有機繊維不織布からなる芯材不織布層の一面に有
機樹脂フィルムを積層すると共に、他面に有機繊維不織
布からなる上記芯材不織布層より高密度の表皮不織布層
を積層してなることを特徴とする積層成形体。 (8)有機樹脂フィルム上に有機繊維不織布からなる上
記芯材不織布層より高密度の表皮不織布層を積層した上
記(7)記載の積層成形体。 (9)有機繊維不織布からなる芯材不織布層の一面に有
機繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高密度の表
皮不織布層を積層すると共に、更にその上に有機樹脂フ
ィルムを積層してなることを特徴とする積層成形体。 (10)有機樹脂フィルム上に化粧材を積層した上記
(9)記載の積層成形体。 (11)芯材不織布層の他面に有機樹脂フィルムを積層
した上記(9)又は(10)記載の積層成形体。 (12)芯材不織布層の他面に積層した有機樹脂フィル
ム上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高
密度の表皮不織布層を積層した上記(11)記載の積層
成形体。 (13)芯材不織布層の他面に有機繊維不織布からなる
上記芯材不織布層より高密度の表皮不織布層を積層した
上記(9)又は(10)記載の積層成形体。 (14)上記表皮不織布層が低融点繊維を10〜60重
量%含む表層と低融点繊維を60〜100重量%含む接
着層との積層体であり、かつ上記接着層を芯材不織布層
側に配置したことを特徴とする上記(4)乃至(13)
のいずれか1項記載の積層成形体。 (15)上記芯材不織布層の密度が0.01g/cm3
以上であり、表皮不織布層の密度が0.1g/cm3
上である上記(4)乃至(14)のいずれか1項記載の
積層成形体。 (16)上記芯材不織布層と表皮不織布層とをこれらの
有機繊維不織布の繊維方向が互いに同じ方向になるよう
に積層した上記(4)乃至(15)のいずれか1項記載
の積層成形体。 (17)上記芯材不織布層と表皮不織布層とをこれらの
有機繊維不織布の繊維方向が互いに異なる方向になるよ
うに積層した上記(4)乃至(15)のいずれか1項記
載の積層成形体。 (18)上記有機樹脂フィルムの厚さが0.01mm以
上である上記(4)乃至(17)のいずれか1項記載の
積層成形体。
【0009】本発明の積層成形体は、上記(1)或いは
(4)〜(13)の構成を有するため、軽量でかつガラ
ス繊維を使用しなくとも高剛性であり、ガラス繊維を使
用せず、有機樹脂フィルム、有機繊維のみの積層体であ
るため、リサイクルも容易である。また、フィルムの積
層により通気性がないため、天井材などへの外観の汚れ
の問題もないものである。この場合、上記(2)或いは
(14)、特に(15)の構成とすることにより、芯材
不織布層とフィルム、芯材不織布層と表皮不織布層との
接着性が優れ、これらが一体化してこの点でも剛性が確
保し得る。しかも、フィルムの積層、或いはフィルムと
高密度の表皮不織布層の積層により、比較的厚さが薄く
とも高剛性の成形体が得られる。また、表皮不織布層を
積層する場合、(17)の構成の如く、表皮不織布層の
繊維方向を芯材不織布層の繊維方向と異なるように積層
することにより、更に高剛性の積層成形体が得られる。
【0010】以下、本発明につき図面を参照して更に詳
しく説明する。本発明の第1の積層成形体Aは、図1,
2に示すように、それぞれ有機繊維不織布からなる芯材
不織布層1の片面(図1)又は両面(図2)に有機樹脂
フィルム2,3を積層したものである。
【0011】本発明の第2の積層成形体Aは、図3に示
すように、上記芯材不織布層1の一面に有機樹脂フィル
ム2を積層すると共に、その上に表皮不織布層4を積層
したものである。この場合、必要により、芯材不織布層
1の他面に有機樹脂フィルム3を積層することができ、
更にその上に表皮不織布層5を積層することができる。
【0012】本発明の第3の積層成形体Aは、図4に示
すように、芯材不織布層1の一面に有機樹脂フィルム2
を、他面に表皮不織布層5を積層したものである。この
場合、図5に示すように、この有機樹脂フィルム2上に
更に表皮不織布層4を積層することができる。
【0013】本発明の第4の積層成形体Aは、図6及び
7に示すように、芯材不織布層1の一面に表皮不織布層
4を積層すると共に、その上に有機樹脂フィルム2を積
層したものである。この場合、必要に応じ、図6に示す
ように芯材不織布層1の他面に有機樹脂フィルム3を積
層することができ、更にはその上に表皮不織布層5を積
層することができる。また、図7に示すように芯材不織
布層1の他面に表皮不織布層5を積層することができ
る。更に、図6,7に示すように、芯材不織布層1の一
面側に積層した有機樹脂フィルム2上には化粧材6を積
層することができる。なお、化粧材6の積層は図に示す
有機樹脂フィルム2,3上に任意に行うことができ、必
要によっては表皮不織布層4,5上に行ってもよい。
【0014】ここで、必要に応じ、有機樹脂フィルム
2,3と芯材不織布層1或いは表皮不織布層4,5や化
粧材6との間に接着性の点からホットメルトフィルム等
の好ましくは融点が80〜160℃、特に95〜120
℃の低融点樹脂フィルム層7を介在することもできる。
【0015】ここで、上記芯材不織布層1及び表皮不織
布層4,5を形成する有機繊維不織布としては、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、アクリル、ナイロン、ビニロ
ン、レーヨン、カーボン、アラミド等の繊維からなるも
のが好適に用いられる。この場合、不織布の基材は、繊
維径1〜60デニール、好ましくは2〜60デニール、
更に好ましくは2〜30デニールの繊維から形成するこ
とが性能及びコストの点から好適である。また、基材繊
維は、通常の融点200℃以上、特に250℃の繊維が
好適である。
【0016】また、芯材不織布層と表皮不織布層との接
着性の点から、80〜180℃、特に90〜170℃で
溶融する低融点繊維を10%(重量%、以下同じ)以
上、より好ましくは10〜60%、更に好ましくは30
〜55%混合した混合繊維からなることが好ましい。こ
の場合、図8に示すように、図4に示す構成を例にとる
と、表皮不織布層5は2層以上の積層構造に形成し得る
が、上記低融点繊維を10〜60%、より好ましくは2
0〜60%、更に好ましくは30〜55%含有する表層
5aと、低融点繊維を60〜100%、より好ましくは
75〜100%、更に好ましくは90〜100%含有す
る接着層5bとの積層体とし、かつ接着層5bを芯材不
織布層1側に配置してこれと接着させるようにすること
が、接着性及び剛性の点から推奨される。表皮不織布層
4も同様に構成することができる。
【0017】なお、このように基材繊維中に低融点繊維
(結合剤)を10%以上含有させることにより、有機樹
脂フィルムと芯材不織布層、表皮不織布層と芯材不織布
層との接着は、それぞれ通常の接着剤を使用せず、必要
に応じホットメルト等の低融点樹脂フィルム層を介して
加熱・圧着によって行うことができるので、実質的にフ
ィルム或いはフィルムと繊維のみからなる成形体を形成
でき、この点で作業環境、リサイクル性、コストの点か
ら優れたものである。
【0018】また、上記芯材不織布層の密度は0.01
g/cm3以上、より好ましくは0.02〜0.5g/
cm3、更に好ましくは0.03〜0.4g/cm3に形
成することが好ましい。一方、表皮不織布層の密度は、
芯材不織布層の密度より高ければよいが、より高剛性の
成形体を得るという点からは0.1g/cm3以上、よ
り好ましくは0.2〜1.2g/cm3、更に好ましく
は0.3〜1g/cm3であることが好ましく、表皮不
織布層を芯材不織布層より高密度に形成することによ
り、高剛性の成形体を得ることができる。なお、芯材不
織布層1の両面側にそれぞれ表皮不織布層4,5を形成
する場合、これら表皮不織布層4,5の密度は互いに同
一でも異なっていてもよい。
【0019】なお、上記表皮不織布層を芯材不織布層に
積層する場合、例えば図4に示す構成を例にとると、表
皮不織布層5の繊維方向は、図9に示したように、芯材
不織布層1の繊維方向と同一でもよいが、図10,11
に示したように、芯材不織布層1の繊維方向とは異なる
方向に配置することが好ましく、これにより積層成形体
の剛性を更に高めることができる。この場合、表皮不織
布層5の繊維方向と芯材不織布層1の繊維方向とは直角
方向(図10)、45°変位した方向(図11)、2
2.5°変位した方向など、適宜選定し得る。また、表
皮不織布層4の繊維方向も芯材不織布層1の繊維方向と
同一にしてもよいが、これと異なる方向とすることが好
ましい。更に、両表皮不織布層4,5の繊維方向も互い
に同一又は異なるものとすることができる。
【0020】一方、本発明に使用する有機樹脂フィルム
としては、使用可能温度100℃以上、好ましくは10
0〜200℃で、伸び率100%以上、好ましくは10
0〜200%のものが使用条件或いは成形時の絞りによ
る形付け等から望ましく、材質としては、ポリエステ
ル、ポリカーボネート、ポリプロピレン等が好適に用い
られる。これらのフィルムを表皮材として使用すること
により、車室内のタバコの煙等の通気を止め、所定の換
気口や窓等から排出させて、天井材等の内装材表面の汚
れや変色をなくすことができる。
【0021】なお、上記フィルムの芯材不織布層への接
着は、ポリエチレンホットメルトフィルム等の90〜1
35℃、特に95〜125℃で溶融する低融点樹脂フィ
ルムを介在させ、加熱・圧着して、この低融点樹脂フィ
ルムを溶融させることにより上記有機樹脂フィルムと芯
材不織布層とを接着、一体化することが、接着性、作業
環境、リサイクル性、コスト等の点で有利であることに
加え、更に剛性等の強度も向上するため、好ましい。
【0022】上記芯材不織布層、有機樹脂フィルム、及
び表皮不織布層の厚さは適宜選定されるが、芯材不織布
層の厚さは3〜100mm、特に4〜50mmが好まし
く、有機樹脂フィルムは0.01mm以上、好ましくは
0.02mm以上、更に好ましくは0.05〜0.2m
m、また表皮不織布層の厚さは芯材不織布層の厚さの1
/50〜1/3、特に芯材不織布層の厚さの1/40〜
1/5とすることが、性能、コストの点から好ましい。
【0023】本発明の積層成形体の製造方法は特に制限
されるものではないが、芯材不織布層を形成する有機繊
維不織布と有機樹脂フィルム及び必要により表皮不織布
層を形成する有機繊維不織布とを所定順序に重ねた後、
低融点繊維が溶融する温度で、かつ芯材不織布層が所要
の厚さになるような圧力及び時間で熱プレスし、芯材不
織布層と有機樹脂フィルム、表皮不織布層とを接着、一
体化する方法が好適に採用される。なお、熱プレスの温
度、圧力、時間は、通常、温度は90〜190℃、圧力
は0.1〜5kg/cm2、時間は1〜2分である。
【0024】なお、上記積層成形体の片面又は両面に上
述したように化粧材をホットメルト、接着剤、低融点繊
維等にて接合することにより、外観的に好みの色や表面
状態を変え、使用する場所に最適なものに仕上げること
ができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を示すが、本発明は下
記の実施例に限定されるものではない。
【0026】〔実施例1〜9〕 中間層(芯材)の繊維不織布として、繊維径4デニー
ルのポリエステル低融点繊維40%と繊維径15デニー
ルのポリエステル繊維60%を開繊し、次にカーディン
グし、ニードルパンチ処理を施し、厚さが7mm、密度
が0.05g/cm3のものを準備し、180℃で1分
間加熱処理した。 表皮層のフィルムとして密度が1.40g/cm3
ポリエステルフィルム50μm、100μm、125μ
m、188μmのものを準備した。また、ポリエステル
フィルムと中間層とが接着するようにポリエチレンのホ
ットメルトフィルム25μmのものを使用した。 表皮層(外皮層)の繊維不織布として、繊維径4デニ
ールのポリエステル低融点繊維40%と繊維径15デニ
ールのポリエステル繊維が60%のポリエステル繊維を
開繊し、次にカーディングし、ニードルパンチ処理を施
し、厚さが0.3〜0.5mm、密度が0.5〜0.9
g/cm3のものを準備した。
【0027】上記中間層、表皮層(外皮層)の各素材の
性状を表1,3に示す。次に、上記表皮層フィルム、
ホットメルトフィルム、中間層フィルム、ホットメル
トフィルム、表皮層フィルムの順に重ね合わせ、18
0℃×1.5分間、圧縮プレスを用いて加熱接合し、図
2に示すような積層成形体を作製した。
【0028】また、表皮層フィルム、ホットメルトフ
ィルム、中間層不織布、表皮層不織布を重ね合わ
せ、図4に示すような積層成形体を作製した。得られた
積層成形体の性状、物性を表2,4に示す。
【0029】〔比較例1,2〕中間層(芯材)として、
密度が0.028g/cm3、厚さが6mmの硬質ウレ
タンフォームを用い、この両面にガラスマット230g
/m2或いは300g/m2と接着剤65g/m2を重ね
合わせ、更に外層の表皮材としては30g/m2の不織
布、裏面材としては30g/m2の不織布を重ねた後、
熱プレス機を使用して厚さ6mm、面重量が850g/
2の積層成形体、或いは970g/m2の図8に示した
積層成形体Bを得た。なお、図12中、11はウレタン
フォーム芯材、12はガラスマット(接着剤塗布)、1
3は不織布を示す。これらの比較例で用いた各素材の性
状を表1に、得られた積層成形体の性状、物性を表2に
示す。
【0030】なお、曲げ強度試験方法はJIS−K69
11に従い、巾50mm×長さ150mmの大きさの試
験片を作製し、スパンLを100mmとして支点s,s
の中央部から荷重Fを負荷し、下記式により曲げ強度を
求めることによって行った(図13参照)。 曲げ強度(kgf/cm2)=3WL/2bh2 W:最大荷重(kgf)(N) L:スパン(cm) h:試験片の厚さ(cm) b:試験片の巾(cm)
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】〔実施例10〜14〕表5に示す素材を用
いて表6の積層成形体を作製した。得られた積層成形体
の性状、物性を表6に併記する。なお、下記の例で中間
層と表皮層は、その繊維方向を互いに90°変位して
(即ち、直角方向になるように)積層した。
【0036】実施例10 中間層:実施例1〜9と同じものを使用した。 表皮層:繊維径4デニールのポリエステル低融点繊維4
0%と繊維径6デニールのポリエステル繊維が60%の
ポリエステル繊維を使用し、開繊し、カーディングし、
ニードルパンチ処理を施した。実施例11,12 中間層:実施例1〜9と同じものを使用した。 表皮層:繊維径2デニールのポリエステル低融点繊維2
0%、繊維径3デニールのポリエステル低融点繊維20
%及び繊維径6デニールのポリエステル繊維が60%の
ポリエステル繊維を使用し、開繊し、カーディングし、
ニードルパンチ処理を施した。実施例13,14 表皮層:実施例1〜9と同じものを使用した。 中間層:繊維径4デニールのポリエステル低融点繊維4
0%、繊維径15デニールのポリエステル繊維30%及
び繊維径6デニールのポリエステル繊維が30%のポリ
エステル繊維を使用し、開繊し、カーディングし、ニー
ドルパンチ処理を施した。
【0037】化粧材:3デニールのポリエステル繊維を
使用し、開繊し、カーディングし、ニードルパンチ処理
を施した不織布。目付180g/m3、厚さ2mm。
【0038】低融点繊維層:繊維径4デニールのポリエ
ステル低融点繊維100%を使用し、開繊し、カーディ
ングし、ニードルパンチ処理を施した。
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、ガラス繊維を使用せ
ず、有機繊維不織布と有機樹脂フィルムのみを用いて軽
量かつ高剛性で、リサイクルが容易にできる積層成形体
を得ることができ、しかも表皮層の少なくとも一層が有
機樹脂フィルムを用いているので、通気性をなくすこと
ができ、耐汚染性に優れ、このため自動車内装材、建築
用内装材などとして好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る積層成形体の断面図
である。
【図2】本発明の第2実施例に係る積層成形体の断面図
である。
【図3】本発明の第3実施例に係る積層成形体の断面図
である。
【図4】本発明の第4実施例に係る積層成形体の断面図
である。
【図5】本発明の第5実施例に係る積層成形体の斜視図
である。
【図6】本発明の第6実施例に係る積層成形体の斜視図
である。
【図7】本発明の第7実施例に係る積層成形体の斜視図
である。
【図8】本発明の第8実施例に係る積層成形体の斜視図
である。
【図9】本発明の第9実施例に係る積層成形体の斜視図
である。
【図10】本発明の第10実施例に係る積層成形体の斜
視図である。
【図11】本発明の第11実施例に係る積層成形体の斜
視図である。
【図12】従来の成形体の断面図である。
【図13】曲げ強度の測定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
A 積層成形体 1 芯材不織布層 2 有機樹脂フィルム 3 有機樹脂フィルム 4 表皮不織布層 5 表皮不織布層 6 化粧材 7 低融点樹脂フィルム層

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機繊維不織布からなる芯材不織布層の
    片面又は両面に有機樹脂フィルムを積層してなることを
    特徴とする積層成形体。
  2. 【請求項2】 上記有機繊維不織布の基材が、繊維径1
    〜60デニールの短繊維からなり、かつ結合剤として低
    融点繊維を10重量%以上含むものであることを特徴と
    する請求項1記載の積層成形体。
  3. 【請求項3】 上記芯材不織布層の密度が0.01g/
    cm3以上であり、有機樹脂フィルムの厚さが0.01
    mm以上である請求項1又は2記載の積層成形体。
  4. 【請求項4】 有機繊維不織布からなる芯材不織布層の
    一面に有機樹脂フィルムを積層すると共に、この有機樹
    脂フィルム上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布
    層より高密度の表皮不織布層を積層してなることを特徴
    とする積層成形体。
  5. 【請求項5】 芯材不織布層の他面に有機樹脂フィルム
    を積層した請求項4記載の積層成形体。
  6. 【請求項6】 芯材不織布層の他面に積層した有機樹脂
    フィルム上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布層
    より高密度の表皮不織布層を積層した請求項5記載の積
    層成形体。
  7. 【請求項7】 有機繊維不織布からなる芯材不織布層の
    一面に有機樹脂フィルムを積層すると共に、他面に有機
    繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高密度の表皮
    不織布層を積層してなることを特徴とする積層成形体。
  8. 【請求項8】 有機樹脂フィルム上に有機繊維不織布か
    らなる上記芯材不織布層より高密度の表皮不織布層を積
    層した請求項7記載の積層成形体。
  9. 【請求項9】 有機繊維不織布からなる芯材不織布層の
    一面に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布層より高
    密度の表皮不織布層を積層すると共に、更にその上に有
    機樹脂フィルムを積層してなることを特徴とする積層成
    形体。
  10. 【請求項10】 有機樹脂フィルム上に化粧材を積層し
    た請求項9記載の積層成形体。
  11. 【請求項11】 芯材不織布層の他面に有機樹脂フィル
    ムを積層した請求項9又は10記載の積層成形体。
  12. 【請求項12】 芯材不織布層の他面に積層した有機樹
    脂フィルム上に有機繊維不織布からなる上記芯材不織布
    層より高密度の表皮不織布層を積層した請求項11記載
    の積層成形体。
  13. 【請求項13】 芯材不織布層の他面に有機繊維不織布
    からなる上記芯材不織布層より高密度の表皮不織布層を
    積層した請求項9又は10記載の積層成形体。
  14. 【請求項14】 上記表皮不織布層が低融点繊維を10
    〜60重量%含む表層と低融点繊維を60〜100重量
    %含む接着層との積層体であり、かつ上記接着層を芯材
    不織布層側に配置したことを特徴とする請求項4乃至1
    3のいずれか1項記載の積層成形体。
  15. 【請求項15】 上記芯材不織布層の密度が0.01g
    /cm3以上であり、表皮不織布層の密度が0.1g/
    cm3以上である請求項4乃至14のいずれか1項記載
    の積層成形体。
  16. 【請求項16】 上記芯材不織布層と表皮不織布層とを
    これらの有機繊維不織布の繊維方向が互いに同じ方向に
    なるように積層した請求項4乃至15のいずれか1項記
    載の積層成形体。
  17. 【請求項17】 上記芯材不織布層と表皮不織布層とを
    これらの有機繊維不織布の繊維方向が互いに異なる方向
    になるように積層した請求項4乃至15のいずれか1項
    記載の積層成形体。
  18. 【請求項18】 上記有機樹脂フィルムの厚さが0.0
    1mm以上である請求項4乃至17のいずれか1項記載
    の積層成形体。
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