JP2965926B2 - 壁紙の製造法 - Google Patents

壁紙の製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建物や車両の内装用
および家具類の表面化粧用等として好適な壁紙の製造法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】壁紙として壁紙用原紙の片面に塩化ビニ
ル樹脂を積層してなるビニル壁紙が広く使用されてい
る。このビニル壁紙は、壁紙用原紙の片面に可塑剤、充
填剤、安定剤および顔料等の添加剤を含む塩化ビニル樹
脂をコーティングし、または塩化ビニル樹脂フィルムを
接着し、乾燥、冷却した後、塩化ビニル樹脂面に絵模様
をプリントし、乾燥、冷却し、更に難燃剤を塗布、乾燥
し、しかるのち加熱ロールに接触させて予熱し、さらに
ヒータで加熱、軟化させ、常温のエンボスローラで冷却
しながら圧力50 kgf/cm程度で上記塩化ビニル樹脂面
に凹凸模様を形成し、製品としていた。なお、特にソフ
トな風合いを得たい場合は、エンボス加工の際に原紙と
塩化ビニル樹脂の積層シートを走行させながら、200
〜230℃に加熱して発泡させ、常温のエンボスローラ
で冷却しながら、圧力50 kgf/cm程度で圧接してい
た。
【0003】しかしながら、ビニル壁紙は、プリントお
よびエンボス加工が比較的容易で、シャープな凹凸模様
が得られる反面、原紙に塩化ビニル樹脂をコーティング
して得られたフィルム状のコーティング面にプリントお
よびエンボス加工を行うので、風合いが硬く、冷たくな
り易く、また熱収縮し易いため、日光やストーブの熱で
変形したり収縮したりし、また化学構造的に他の化合物
と結合して汚れ易く、更に塩化ビニル樹脂は、廃棄物と
して焼却により処理する際に熱分解して塩素ガスを発生
し、環境を汚染する等の欠点があり、そのため最近にな
ってビニル壁紙に代わる壁紙が要望されるようになって
きた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、壁紙用原
紙に塩化ビニル樹脂をコーティングしたり、そのフィル
ムを接着したりする代わりに熱可塑性合成繊維を含む不
織布を糊で接着し、この不織布にエンボス加工による凹
凸模様を形成することにより、風合いがソフトで暖かみ
があり、日光やストーブの熱で変形し難く、汚れが付き
難く、かつ焼却時に塩素ガスを発生しない壁紙を提供す
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の壁紙は、請求項1
に記載のごとく、壁紙用原紙の片面にポリ塩化ビニル系
繊維およびポリ塩化ビニリデン系繊維の両者を除く任意
の有機繊維からなる不織布を接着し、この不織布面に上
記の有機繊維をその繊維形態が保持される範囲で熱成形
が可能な温度に加熱されたエンボスローラを圧接して凹
凸模様を形成することによって製造される。上記の有機
繊維としては、ポリエチレンテレフタレートを芯成分と
し、変性ポリエステルを鞘成分とする複合形態の熱融着
性繊維が単独で(請求項1参照)、または該熱融着性繊
維と通常の編織用ポリエステル繊維およびレーヨン繊維
の少なくとも一方とが混合して(請求項2参照)使用さ
る。
【0006】得られた壁紙は、壁紙用原紙の片面に不織
布を積層して繊維の形態が保持されるようにエンボス加
工を施したものであるから、風合いが従来のビニル壁紙
に比べてソフトで、温かみがあり、しかも不織布が上記
の有機繊維で構成されるので、エンボス加工後の形態安
定性が良好で、日光やストーブの熱で変形し難く、かつ
汚れが付き難く、更に焼却時に塩素ガスを発生しない。
特に有機繊維として、通常の編織用熱可塑性合成繊維
ある比較的高融点のポリエステル系繊維を使用したもの
は、形態安定性に優れている。
【0007】上記の有機繊維はウエブに形成されるが、
このウエブは、カードによって短繊維の方向をほぼ平行
に揃えて作られるカードウエブであり、このカードウエ
ブを用いることにより嵩高でソフトな風合いが得られ
また、ウエブの構成繊維を結合して不織布とする手
段は、ニードリング法および流体パンチ法のいずれでも
い。
【0008】
【0009】上記不織布の目付量は、30〜200g/
2 、特に60〜80g/m2 が好ましく、目的に応じ
て適当に設定される。ただし、30g/m2 未満では、
ボリューム感に乏しく、塩化ビニル樹脂に代えて不織布
を用いた効果が得られず、また200g/m2 を超える
と必要以上に嵩張り、不経済となる。なお、原紙との接
着に用いる糊は、デンプン系、PVA、変性酢酸ビニー
ル共重合体系等が好ましい。
【0010】上記の不織布は、2層以上の多層構造と
し、表面層を裏面層よりも緻密に形成することができ
る。具体的には、表面層の熱融着性繊維使用量を裏面層
よりも多くしたり、また表面層のウエブに裏面層よりも
細デニールの有機繊維を用いたりすることによって表面
層を裏面層よりも緻密に形成することができ、これによ
って裏面層が緩和層として機能し、エンボス加工の際に
一層シャープな凹凸模様が得られ、かつ施工時の収縮が
減少する。
【0011】壁紙用原紙に接着された不織布の表面に
は、エンボス加工に先立ち、必要に応じて染料または顔
料で一色または多色の柄模様がプリントされ、また難燃
剤や撥水剤がコーティングされる。難燃剤としては、リ
ン酸系のものが好ましく、その塗布量は不織布重量の2
0〜40%が好ましい。また、上記エンボス加工の前に
不織布を加熱シリンダや赤外線ヒータ等で予熱すること
により、エンボス加工を容易にし、生産性を向上するこ
とができる。
【0012】エンボスローラの温度および圧力は、低過
ぎると所望の凹凸模様が成形できず、反対に高過ぎると
加工面がペーパーライクとなり、ソフトな風合いが得ら
れない。この発明では、有機繊維からなる不織布にエン
ボス加工を施すので、温度は使用する有機繊維の繊維形
態が保持される範囲で熱成形が可能な温度に設定され
る。例えば、有機繊維として熱可塑性合成繊維の中で
常の編織用熱可塑性合成繊維に比べて融点が低くて熱融
着用に用いられる熱融着性繊維を用いた場合は、エンボ
ス加工時の温度および圧力を通常の編織用熱可塑性合成
繊維に比べて低く設定することができる。そして、熱融
着性繊維として特に高融点の芯成分と低融点の鞘成分と
からなる複合形態のものを用いた場合の温度は、上記鞘
成分の融点ないし芯成分の軟化点の範囲内に設定され
。また、圧力は、いずれの繊維においても、従来のビ
ニル壁紙に比べて高く、100〜500 kgf/cmの範
で、用いる有機繊維の熱成形性の難易度に応じて適宜に
設定される。なお、エンボスローラの彫りの深さは、い
ずれの繊維に対しても、ビニル壁紙に比べて大きく設定
するのが好ましい。
【0013】上記の熱融着性繊維は、ステープルの形で
用いてカードウエブとし、ニードルパンチや流体パンチ
等のパンチング法で結合して不織布とし、エンボス加工
時に凹凸模様を形成しながら熱融着した方が繊維形態が
良好に保持され、風合いがソフトになる。特に不織布目
付量が小さいときは、流体パンチの方が絡合性が良好な
点で好ましい。そして、熱融着性繊維として特に複合繊
維を用いることにより、上記の繊維形態が一層良好に保
持され、風合いがソフトになる。
【0014】また、有機繊維としてレーヨン繊維および
編織用ポリエステル繊維の少なくとも一方と熱融着性繊
維とを混合して用いることができる。すなわち、レーヨ
ン繊維および熱融着性繊維の2種の繊維の混合ウエブか
らなる不織布、編織用ポリエステル繊維および熱融着性
繊維の2種の繊維の混合ウエブからなる不織布、または
レーヨン繊維、編織用ポリエステル繊維および熱融着性
繊維の3種の繊維の混合ウエブからなる不織布を用い、
これらの不織布を壁紙用原紙の片面に接着し、不織布面
にエンボス加工を施して壁紙とすることができる。
【0015】この場合は、不織布がニードルパンチや流
体パンチ等のパンチング法で結合して作られ、ウエブ形
成時に混入した熱融着性繊維がエンボス加工の際にのみ
溶融されるので、繊維形態が良好に保持される。更に、
熱融着性繊維として前記の複合繊維を用いることによ
り、上記繊維形態が一層良好に保持され、風合いがソフ
トになる。なお、エンボスローラの温度は、熱融着性繊
維以外の繊維の熱成形が可能な範囲で鞘成分の融点以
上、芯成分の軟化点以下の範囲に設定される
【0016】不織布を構成する繊維(ただし、熱融着性
繊維を除く)の目付量は、前記同様に30〜200g/
2 が好ましい。一方、熱融着性繊維の目付量は、上記
不織布を構成する繊維の目付量の10〜60%が好まし
く、10%未満ではエンボス加工による凹凸模様の成形
性および固定性が向上せず、反対に60%を超えると風
合いが硬くなる。
【0017】壁紙用原紙に接着された不織布の表面に
は、前記同様に必要に応じて柄模様がプリントされ、ま
た難燃処理や撥水処理が施され、しかるのちエンボス加
工が行われる。なお、エンボス加工時におけるエンボス
ローラの彫りの深さ、エンボスローラの圧力は、前記同
様に設定される。また、エンボス加工の前に不織布面を
予熱して不織布を構成している有機繊維を柔軟にするこ
とにより、エンボス加工が容易になり、生産性が向上す
る。
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】 実施形態 レーヨンステープルからなる目付量30〜200g/m
2 のカードウエブを製造するに際し、レーヨンステープ
ル100重量部に付き融点60〜160℃の熱融着性繊
維(複合繊維)ステープルを10〜60重量部の割合で
混合し、得られたカードウエブにニードルパンチを施し
てニードリング不織布とし、あらかじめ変性酢酸ビニル
共重合体系接着剤が20〜40g/m 2 の付量で塗布さ
れた壁紙用原紙の片面に接着、乾燥し、プリント、難燃
処理(リン酸塩系難燃剤を不織布目付け量の20〜40
%の付量で塗布、乾燥する)およびエンボス加工(エン
ボスローラに凹凸模様を0.2〜0.8mmの深さに形成
し、温度を140〜240℃に、圧力を100〜500
kgf/cmに設定する)を行い、上記の熱融着性繊維ステ
ープルの鞘成分を溶融してレーヨンステープルとの接触
部を接着し、この接着により凹凸模様を固定する。な
お、上記エンボス加工の直前に不織布面を表面温度50
〜160℃の熱シリンダに接触させて予熱した場合は、
エンボス加工の加工速度が50〜200%上昇する。
【0021】実施形態 ポリエステル系繊維ステープルからなる目付け量 30〜
100g/m2 のカードウエブを製造するに際し、ポリエ
ステル系繊維ステープル100重量部に付き融点110
〜160℃の熱融着性繊維(複合繊維)ステープルを1
0〜60重量部の割合で混合し、得られたカードウエブ
水流パンチで不織布とし、以下、実施形態1と同様に
壁紙用原紙の片面に接着、乾燥し、プリント、難燃処理
およびエンボス加工を行い、このとき熱融着性繊維(複
合繊維)でポリエステル系繊維ステープルを接着してエ
ンボス加工の凹凸模様を固定する。なお、上記エンボス
加工の直前に不織布面を表面温度100〜160℃の熱
シリンダに接触させて予熱してもよく、この場合はエン
ボス加工の際の加工速度が少なくとも50%上昇する。
【0022】実施形態 ポリエチレンテレフタレートからなる芯成分と融点11
0〜160℃の変性ポリエステルからなる鞘成分とから
なる熱融着性繊維(複合繊維)のステープルのみを用い
て目付量30〜100g/m2 のカードウエブを製造
し、このカードウエブに水流パンチを施してパンチング
不織布とし、この不織布を実施形態1と同様に壁紙用原
紙の片面に接着、乾燥し、プリント、難燃処理およびエ
ンボス加工を行い、上記の熱融着性繊維ステープルの鞘
成分を溶融して上記ステープルの交錯部を接着し、この
接着により凹凸模様を固定する。
【0023】実施形態 ポリエステル系繊維ステープルからなる目付量15〜5
0g/m2 のカードウエブを2枚製造するに際し、第1
のウエブにはポリエステル系繊維ステープル100重量
部に付き前記の熱融着性繊維(複合繊維)ステープルを
20〜60重量部の割合で混合し、第2のウエブにはポ
リエステル系繊維ステープル100重量部に付き前記の
熱融着性繊維(複合繊維)ステープルを10〜50重量
部の範囲で、かつ第1のウエブよりも10〜40重量部
少なく混合し、得られた2枚のカードウエブを上下に重
ね、水流パンチを施して2層構造のパンチング不織布と
し、この不織布を、第1のウエブが上になるように実施
形態1の壁紙用原紙の片面に接着、乾燥し、プリントお
よび難燃処理を行い、しかるのち第1ウエブの表面にエ
ンボス加工を上記熱融着性繊維の鞘成分の融点以上、芯
成分の軟化点以下の温度、100〜500 kgf/cmの圧
力で施し、上記の熱融着性繊維ステープルの鞘成分を溶
融して凹凸模様を固定し、シャープなエンボス模様を得
る。なお、上記エンボス加工の直前に不織布面を表面温
度100〜160℃の熱シリンダに接触させて予熱して
もよく、この場合はエンボス加工の加工速度が少なくと
も50%上昇する。
【0024】
【実施例】
実施例1 レーヨンステープル(繊度2デニール、繊維長さ51m
m)100重量部に対し、ポリエチレンテレフタレート
を芯とし、融点110℃の変性ポリエステルを鞘成分と
する複合形態の熱融着性繊維(合計繊度2.4デニー
ル、繊維長51mm)を18重量部の比率で混合して全目
付量が120g/m2 のカードウエブを製造し、このカ
ードウエブにニードルパンチを施してニードリング不織
布とした。一方、目付量65g/m2 の壁紙用原紙の片
面に変性酢酸ビニル共重合体系接着剤を30g/m2
付量で塗布し、この塗布面に上記のニードリング不織布
を接着、乾燥し、次いで多色模様をプリントし、更にリ
ン酸系難燃剤を30g/m2 の付量で塗布し、しかるの
ちエンボス加工を行った。
【0025】エンボス加工は、粗布状の織り目を最大彫
り深さが0.6mmとなるように彫刻したエンボスローラ
を用い、温度を220℃に、圧力を270 kgf/cmに、
走行速度を7m/分に設定して行った。得られた実施例
1の壁紙は、表面が粗布状の外観を呈し、風合いがソフ
トで温かみがあり、ボリューム感に優れた新規な壁紙で
あった。
【0026】実施例2 実施例1のレーヨンステープルに代えてポリエステル繊
維ステープル(繊度2デニール、繊維長51mm)を用
い、目付量を150g/m2 にする以外は実施例1と同
様にして実施例2の壁紙を製造した。この壁紙は、実施
例1の壁紙と同様に表面が粗布状の外観を呈し、風合い
がソフトで温かみがあり、ボリューム感に優れた新規な
壁紙であった。なお、上記エンボス加工の直前に表面温
度100℃の熱シリンダに不織布表面を接触させて予熱
し、これに続いてエンボス加工を行ったときは、走行速
度を15m/分に上昇させることができた。
【0027】実施例3 実施例2のポリエステル繊維ステープルを用い、目付量
を60g/m2 とし、ニードルパンチに代えて水流パン
チを行う以外は実施例2と同様にして実施例3の壁紙を
製造した。得られた壁紙は、水流パンチを行ったので、
目付量が少ないにもかかわらず、上記ステープルの絡合
が良好に行われ、実施例1の壁紙と同様に粗布状の外観
を呈し、ソフトで温かい風合いの新規な壁紙であった。
【0028】実施例4 実施例1で用いた熱融着性繊維のみを用いて目付量が6
0g/m2 のカードウエブを製造し、このカードウエブ
に水流パンチを施してパンチング不織布とした。この不
織布を、実施例1と同様に壁紙用原紙の片面に接着、乾
燥した後、エンボス加工を、温度を170℃、圧力を2
00 kgf/cm、また走行速度を10m/分に設定する以
外は実施例1と同様に行った。得られた壁紙は、実施例
1同様に表面が粗布状の外観を呈し、風合いがソフトで
温かみがあり、ボリューム感に優れた新規な壁紙であっ
た。
【0029】
【発明の効果】請求項1ないしに記載の発明によれ
ば、風合いが従来のビニル壁紙に比べてソフトで、温か
みがあり、エンボス加工後の形態安定性が良好で、日光
やストーブの熱で変形し難く、かつ汚れが付き難く、し
かも焼却時に有害な塩素ガスを発生することがなく、焼
却が容易な壁紙が得られ、更に従来のビニル壁紙の製造
で必要としたエンボス加工前の加熱による発泡工程およ
び冷却工程が不要となり、工程が短縮される。
【0030】特に請求項記載の発明は、不織布が合成
繊維で構成されるので、エンボス加工が一層容易にな
り、得られた壁紙の形態安定性が更に向上し、しかも
成繊維として複合形態の熱融着性繊維を用い、この熱融
着性繊維の芯成分の軟化点以下でエンボス加工を行うの
で、熱融着性繊維を用いながら、その繊維形態が良好に
保持される。そして、エンボス加工の圧力を100〜5
00 kgf/cmに設定するので、シャープなエンボス模様
が得られ、また不織布としてパンチング不織布を用い、
エンボス加工時のみに熱融着性繊維の鞘成分を融解する
ので、繊維形態が一層良好に保持される。
【0031】また、請求項記載の発明は、熱融着性繊
維を他の繊維に混用するので、エンボス加工の際に熱融
着性繊維の融着性が発現してエンボス模様が固定され、
シャープな凹凸模様が得られる。そして、熱融着性繊維
として複合形態のものを用いるので、上記繊維形態が一
層良好に保持され、風合いがソフトになる。また、請求
記載の発明と同様に不織布としてパンチング不織布
を用い、エンボス加工時のみに熱融着性繊維の鞘成分を
融解し、エンボス加工の圧力を100〜500kgf/cm
に設定するので、シャープなエンボス模様が得られ、繊
維形態が一層良好に保持される。
【0032】また、請求項記載の発明は、請求項1ま
たは2に記載の壁紙の製造法において、不織布を多層構
造とし、表面層を裏面層よりも緻密に形成するので、エ
ンボス加工の際に不織布の構成繊維の伸縮が抑制され、
一層シャープな凹凸模様が得られ、更に施工時の収縮が
減少し、施工が容易になると共に良好な仕上がりが得ら
れる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁紙用原紙の片面にポリ塩化ビニル系繊
    維およびポリ塩化ビニリデン系繊維の両者を除く任意の
    有機繊維からなる不織布を接着し、この不織布面に上記
    の有機繊維をその繊維形態が保持される範囲で熱成形可
    能な温度に加熱されたエンボスローラを圧接して凹凸模
    様を形成する壁紙の製造法において、上記の有機繊維と
    して高融点の芯成分にポリエチレンテレフタレートを用
    、その周囲を被覆する低融点の鞘成分に変性ポリエス
    テルを用いてなる複合形態の熱融着性繊維を用い、該繊
    維からなるカードウエブをニードルパンチや流体パンチ
    で絡合してパンチング不織布とし、エンボスローラの温
    度を上記鞘成分の融点ないし芯成分の軟化点の範囲に設
    定し、圧力を100〜500 kgf/cmに設定することを
    特徴とする壁紙の製造法。
  2. 【請求項2】 壁紙用原紙の片面にポリ塩化ビニル系繊
    維およびポリ塩化ビニリデン系繊維の両者を除く任意の
    有機繊維からなる不織布を接着し、この不織布面に上記
    の有機繊維をその繊維形態が保持される範囲で熱成形可
    能な温度に加熱されたエンボスローラを圧接して凹凸模
    様を形成する壁紙の製造法において、上記の有機繊維と
    してレーヨン繊維および通常の編織用ポリエステル繊維
    の少なくとも一方と、高融点の芯成分にポリエチレンテ
    レフタレートを用い、その周囲を被覆する低融点の鞘成
    に変性ポリエステルを用いてなる複合形態の熱融着性
    繊維とを混合して用い、これらの繊維からなるカードウ
    エブをニードルパンチや流体パンチで絡合してパンチン
    グ不織布とし、エンボスローラの温度を上記鞘成分の融
    点以上、芯成分の軟化点以下に設定し、圧力を100〜
    500 kgf/cmに設定することを特徴とする壁紙の製造
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の壁紙の製造法
    において、不織布が多層構造を備え、その表面層が裏面
    層に比べて緻密に形成される壁紙の製造法。
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