JP3013056U - 耳飾り - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 この考案の目的は、抜け落ち難く、耳たぶが
痛くならずに長時間装着可能な耳飾りを提供することに
ある。 【構成】 耳飾り１は、耳たぶの表側に配置される本体
２と、耳たぶの裏側に配置され、本体２との間で耳たぶ
を挟持する吸盤４と、本体２および吸盤４を連結する略
Ｕ字形の連結部材６と、を備えている。連結部材６の一
端には、調整ねじ８が移動可能に螺合されており、調整
ねじの耳たぶに向かう先端に吸盤４が取り付けられてい
る。本体２と吸盤４との間で耳たぶを挟持し、調整ねじ
８により吸盤４を耳たぶに向かって移動すると、吸盤が
耳たぶの裏側に吸着されて耳飾り１が耳たぶに装着され
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、耳たぶを挟持して装着される耳飾りに関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、耳飾りとしては、耳たぶを挟持して装着されるクリップ式のイヤリング と、耳たぶに予め開けられた孔にピンを挿通して装着されるピアス式のイヤリン グと、が知られている。

【０００３】 耳たぶを挟持するタイプのイヤリングは、耳たぶの表側に配置される本体と、 一端が本体に取り付けられ、耳たぶを挟むように略Ｕ字形に曲げられた連結部材 と、この連結部材の他端にアジャスターを介して設けられ、本体との間で耳たぶ を挟持する金属性のうら金と、を備えている。アジャスターは、連結部材の他端 に螺合された調整ねじにより構成され、調整ねじの耳たぶに向かう先端にうら金 が取り付けられている。

【０００４】 このように構成されたイヤリングを耳たぶに装着する場合には、本体とうら金 との間に耳たぶを挟み、調整ねじを回してうら金を耳たぶの裏側に押し付けて、 うら金と本体との間で耳たぶを挟持してイヤリングを耳たぶに装着している。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

従来のように、金属性のうら金を有するイヤリングは、うら金が汗により滑り 易く、振動等により抜け落ち易い問題がある。また、イヤリングの抜け落ちを防 止するために調整ねじを強く締めると、うら金が耳たぶの裏側に強く押し付けら れ、耳たぶが痛くなる問題がある。従来のイヤリングは、このように耳たぶが痛 くなることから長時間装着できない問題があった。

【０００６】 一方、この痛みを和らげるために調整ねじを緩めると、イヤリングが落ち易く なり紛失する可能性が大きくなる問題がある。 このように、従来のクリップ式のイヤリングは抜け落ち易いことから、比較的 高価な宝石等を本体に取り付ける際には、クリップ式のイヤリングよりもピアス 式のイヤリングを用いることが主流となっている。

【０００７】 また、従来のイヤリングに設けられている調整ねじにはガタが多く、イヤリン グを装着している間に緩み易く、調整ねじが緩んだ場合には調整ねじを再度締め 直す必要があり面倒であった。 この考案は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、抜け落ち難く、耳 たぶが痛くならずに長時間装着可能な耳飾りを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するため、この考案に係る耳飾りは、耳たぶを挟持する手段と 、上記挟持する手段の耳たぶに接触する部分の少なくとも一方に設けられた吸盤 と、を備えている。

【０００９】 また、この考案に係る他の耳飾りは、耳たぶの表側に配置される本体と、耳た ぶの裏側に配置され、上記本体との間で耳たぶを挟持する吸盤と、上記本体およ び吸盤を連結した連結手段と、を備えている。

【００１０】 更に、この考案に係る他の耳飾りは、耳たぶの表側に配置される本体と、耳た ぶの裏側に配置され、上記本体との間で耳たぶを挟持する吸盤と、上記吸盤を移 動することにより上記本体と上記吸盤との間隔を調整可能な調整手段と、上記本 体および調整手段を連結した連結手段と、を備えている。

【００１１】 更にまた、この考案に係る他の耳飾りは、耳たぶの表側に配置される本体と、 上記本体の耳たぶに接触する部分に設けられた第２の吸盤と、耳たぶの裏側に配 置され、上記第２の吸盤との間で耳たぶを挟持する第１の吸盤と、上記第１の吸 盤を移動することにより上記第１の吸盤と上記第２の吸盤と間隔を調整可能な調 整手段と、上記本体および調整手段を連結した連結手段と、を備えている。

【００１２】

【作用】

この考案に係る耳飾りによれば、挟持する手段により耳たぶを挟持すると、挟 持する手段が耳たぶに接触する部分に設けられた吸盤が耳たぶに吸着され、耳飾 りが耳たぶに確実に装着される。

【００１３】 また、この考案に係る他の耳飾りによれば、本体と吸盤との間で耳たぶを挟持 すると、吸盤が耳たぶの裏側に吸着され、耳飾りが耳たぶに確実に装着される。 更に、この考案に係る他の耳飾りによれば、本体と吸盤との間で耳たぶを挟持 して、調整手段により吸盤を移動して本体と吸盤との間隔を調整する。これによ り、吸盤が耳たぶの裏側に押し付けられて吸着され、耳飾りが耳たぶに確実に装 着される。

【００１４】 更にまた、この考案に係る他の耳飾りによれば、本体に設けられた第２の吸盤 と第１の吸盤との間で耳たぶを挟持して、調整手段により第１の吸盤を移動して 第１の吸盤と第２の吸盤との間隔を調整する。これにより、第１の吸盤が耳たぶ の裏側に吸着されるとともに、第２の吸盤が耳たぶの表側に吸着され、耳飾りが 耳たぶにより確実に装着される。

【００１５】 以上のように、耳たぶに接触する部分に吸盤を設けることにより、耳飾りが耳 たぶから抜け落ち難くなり、紛失する心配がない。また、耳飾りを長時間装着し ても耳たぶが痛くならない。

【００１６】

【実施例】

以下、図面を参照しながらこの考案の実施例について詳細に説明する。 図１に示すように、この考案の第１の実施例に係る耳飾り１は、耳たぶの表側 に配置される本体２と、耳たぶの裏側に配置され、本体２との間で耳たぶを挟持 する吸盤４と、を備えている。この吸盤４は、直径１１．０ｍｍ、厚さ４．０ｍ ｍのいわゆるお椀形に形成されている。また、吸盤４は、柔軟な物質、例えば合 成樹脂、ゴム等により形成されている。本体２および吸盤４は、耳たぶに沿って 略Ｕ字形に曲げられた連結手段としての連結部材６によって連結されている。本 体２は、連結部材６の図示しない一端に溶接或いははんだ付けにより固定されて おり、吸盤４は、調整手段としての調整ねじ８を介して連結部材６の他端６ｃに 設けられている。調整ねじ８は、連結部材６の他端６ｃに形成された図示しない ねじ孔に螺合されており、調整ねじ８の耳たぶに向かう先端部には吸盤４が取り 付けられており、基端部にはつまみ８ａが設けられている。本体２および吸盤４ は、耳たぶを挟持可能な位置に互いに対向して設けられており、本体２の中心と 吸盤４の中心が調整ねじ８の回転軸と同軸となるように配置されている。

【００１７】 連結部材６は、本体２が固定された側の固定部分６ａと、吸盤４を伴う調整ね じ８が螺合された端部６ｃを有する側の回動部分６ｂと、に分割されている。固 定部分６ａの回動部分６ｂ側の端部には、調整ねじ８の軸方向と略垂直に延びる ピン部分１２が一体に形成され、固定部分６ａの端部は、このピン部分１２を超 えて僅かに突出している。回動部分６ｂには、このピン部分１２に係合する孔を 備えた２つの側壁が設けられており、この２つの側壁の間には板ばね１４が収容 されている。板ばね１４の基端部は、端部６ｃの近くに設けられた爪１５により 回動部分６ｂに固定されており、先端部は、固定部分６ａのピン部分１２を超え て延び、ピン部分１２に押し付けられて移動可能となっている。従って、回動部 分６ｂは、固定部分６ａに対して回動自在となっており、吸盤４を伴う調整ねじ ８を本体２から離間する方向に移動可能となっている。また、板ばね１４の作用 により、回動部分６ｂは常に図示の位置に戻るように付勢されている。

【００１８】 以上のように構成された耳飾り１を耳たぶに装着する場合には、まず、図１に 示す状態から連結部分６の回動部分６ｂを回動し、本体２と吸盤４との間の間隔 を広げる。そして、本体２と吸盤４との間に耳たぶを挿入し、回動部分６ｂを元 の位置（図１に示す位置）に戻して本体２と吸盤４との間で耳たぶを挟持する。 次に、調整ねじ８のつまみ８ａを回転して吸盤４を耳たぶの裏側に向かって移動 し、吸盤４を耳たぶの裏側に押し付けて吸着させる。そして、つまみ８ａを微調 整することにより、吸盤４の締め付け圧力を適当な強さに調整し、耳飾り１を耳 たぶに装着する。

【００１９】 上述したように、本実施例に係る耳飾り１は、耳たぶの裏側に配置された吸盤 ４の作用により、抜け落ち難く、長時間装着しても耳たぶが痛くなることがない 。つまり、吸盤４の吸着作用により耳飾り１が滑り難くなり、吸盤４が耳たぶに 接触する面積が狭いことから（円周部分の近くだけが接触する）、耳たぶが痛く ならずに済む。また、従来の耳飾りと比較して、うら金の部分が樹脂製の吸盤４ により形成されていることから、金属かぶれを起こす心配がない。

【００２０】 次に、この考案の第２の実施例について図２を用いて説明する。尚、基本的な 構成は上記第１の実施例と同じであるので、第１の実施例と同一の部分について は同一符号を用いて説明を省略し、第１の実施例と異なる部分についてのみ説明 する。

【００２１】 図２に示すように、耳飾り２１は、調整ねじ８の周りにばね２２を巻回してい る。ばね２２は、連結部分６の端部６ｃと、調整ねじ８のつまみ８ａと、の間で 調整ねじ８に巻回されている。従って、つまみ８ａを回転して調整ねじ８を調整 する際には、ばね２２が端部６ｃとつまみ８ａとの間に常に作用する。このこと から、調整ねじ８と連結部分６の端部６ｃに設けられたねじ孔との間のガタつき が防止される。

【００２２】 従って、耳飾り２１の調整ねじ８は、装着中にガタつくことがなく、調整ねじ ８に緩みを生じることが防止される。そのため、耳飾り２１を長時間装着しても 抜け落ちる心配がない。

【００２３】 次に、この考案の第３の実施例について図３を用いて説明する。尚、基本的な 構成は上記第２の実施例と同じであるので、第２の実施例と同一の部分について は同一符号を用いて説明を省略し、第２の実施例と異なる部分についてのみ説明 する。

【００２４】 図３に示すように、耳飾り３１は、本体２の耳たぶに接触する部分に第２の吸 盤３２が設けられている。この吸盤３２は、上述した吸盤４（第１の吸盤）と同 様にお椀形に形成されており、その直径は７．０ｍｍであり、厚さは２．０ｍｍ である。そして、これら第１および第２の吸盤４、３２は、調整ねじ８の回転軸 と略同軸となるようにそれぞれ設けられている。

【００２５】 従って、本実施例の耳飾り３１は、上述した第１の実施例の耳飾り１と比較し て、より抜け落ち難く、より確実に耳たぶに装着できる。また、耳たぶに接触す る全ての部分に樹脂製の吸盤が設けられていることから、金属かぶれを起こすこ とがない。更に、このように樹脂部材を多用することにより、耳飾りを軽量にす ることができ、長時間装着した場合でも耳たぶが痛くならずに気にならない。

【００２６】 次に、この考案の第４の実施例について図４を用いて説明する。尚、基本的な 構成は上記第１の実施例と同じであるので、第１の実施例と同一の部分について は同一符号を用いて説明を省略し、第１の実施例と異なる部分についてのみ説明 する。

【００２７】 図４に示すように、耳かざり４１は、連結部材６の端部６ｄが折り返されてお り、そこに吸盤４４が設けられている。端部６ｄには、吸盤４４を取り付けるた めの孔６ｅが形成されており、吸盤４４の中心部には、孔６ｅに挿通される突部 ４４ａが外方に向かって突出して設けられている。そして、突部４４ａが孔６ｅ に挿通され、突部４４ａの先端が孔６ｅの裏側で丸められて吸盤４４が端部６ｄ に留められる。尚、吸盤４４は、その中心が本体２の中心と同軸となるように配 置されている。

【００２８】 本実施例のように、耳たぶの締め付け具合を調整可能な調整手段を設けない場 合であっても、吸盤４４の作用により厚さの異なる耳たぶにも対応可能である。 また、本実施例においては、上述した各実施例と同様の効果を得ることができる とともに、耳飾りをより簡単に装着することができる。更に、上述した実施例と 比較して、より簡単な構成とすることができ、製造コストを低減できる。

【００２９】 尚、この考案は、上述した実施例に限定されるものではなく、この考案の範囲 内で種々変形可能である。例えば、耳たぶを挟持する手段は、上述した実施に限 定されるものではなく、耳たぶを挟持可能であればいかなるものであっても良い 。また、吸盤は、耳たぶに接触する部分に設けられれば良く、その材質および寸 法は適宜選択される。

【００３０】

【考案の効果】

以上説明したように、この考案の耳飾りは、上記のような構成および作用を有 しているので、耳たぶに装着した場合、抜け落ち難く、長時間装着しても耳が痛 くならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、この考案の第１の実施例に係る耳飾り
を示す概略図。

【図２】図２は、この考案の第２の実施例に係る耳飾り
を示す概略図。

【図３】図３は、この考案の第３の実施例に係る耳飾り
を示す側面図。

【図４】図４は、この考案の第４の実施例に係る耳飾り
を示す概略図。

【符号の説明】

１…耳飾り、２…本体、４…吸盤、６…連結部材、６ａ
…固定部分、６ｂ…回動部分、６ｃ…端部、８…調整ね
じ、１２…ピン部分、１４…板ばね、１５…爪。

Claims (8)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 耳たぶを挟持する手段と、 上記挟持する手段の耳たぶに接触する部分の少なくとも
   一方に設けられた吸盤と、 を備えていることを特徴とする耳飾り。
2. 【請求項２】 耳たぶの表側に配置される本体と、 耳たぶの裏側に配置され、上記本体との間で耳たぶを挟
   持する吸盤と、 上記本体および吸盤を連結した連結手段と、 を備えていることを特徴とする耳飾り。
3. 【請求項３】 耳たぶの表側に配置される本体と、 耳たぶの裏側に配置され、上記本体との間で耳たぶを挟
   持する吸盤と、 上記吸盤を移動することにより上記本体と上記吸盤との
   間隔を調整可能な調整手段と、 上記本体および調整手段を連結した連結手段と、 を備えていることを特徴とする耳飾り。
4. 【請求項４】 上記調整手段は、上記連結手段の一端に
   螺合された調整ねじを有し、この調整ねじの耳たぶに向
   かう先端に上記吸盤が設けられ、調整ねじには調整ねじ
   のガタを無くすためのばねが巻回されていることを特徴
   とする請求項３に記載の耳飾り。
5. 【請求項５】 上記吸盤は、５．０ｍｍ乃至１１．０ｍ
   ｍ、好ましくは１０．０ｍｍの直径を有し、４．０ｍｍ
   乃至５．０ｍｍの厚さを有していることを特徴とする請
   求項１乃至４のいずれか１つに記載の耳飾り。
6. 【請求項６】 耳たぶの表側に配置される本体と、 上記本体の耳たぶに接触する部分に設けられた第２の吸
   盤と、 耳たぶの裏側に配置され、上記第２の吸盤との間で耳た
   ぶを挟持する第１の吸盤と、 上記第１の吸盤を移動することにより上記第１の吸盤と
   上記第２の吸盤との間隔を調整可能な調整手段と、 上記本体および調整手段を連結した連結手段と、 を備えていることを特徴とする耳飾り。
7. 【請求項７】 上記調整手段は、上記連結手段の一端に
   螺合された調整ねじを有し、この調整ねじの耳たぶに向
   かう先端に上記第１の吸盤が設けられ、調整ねじには調
   整ねじのガタを無くすためのばねが巻回されていること
   を特徴とする請求項６に記載の耳飾り。
8. 【請求項８】 上記第１の吸盤は、５．０ｍｍ乃至１
   １．０ｍｍ、好ましくは１０．０ｍｍの直径を有し、
   ４．０ｍｍ乃至５．０ｍｍの厚さを有しており、上記第
   ２の吸盤は、５．０ｍｍ乃至８．０ｍｍ、好ましくは
   ７．０ｍｍの直径を有し、２．０ｍｍ乃至３．０ｍｍの
   厚さを有していることを特徴とする請求項６または７に
   記載の耳飾り。