JP3010390B2 - メーキャップ化粧料 - Google Patents

メーキャップ化粧料

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JP3010390B2
JP3010390B2 JP3144673A JP14467391A JP3010390B2 JP 3010390 B2 JP3010390 B2 JP 3010390B2 JP 3144673 A JP3144673 A JP 3144673A JP 14467391 A JP14467391 A JP 14467391A JP 3010390 B2 JP3010390 B2 JP 3010390B2
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公徳 平井
毅 荻原
邦広 伊藤
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Co Op Chemical Co Ltd
Kose Corp
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Co Op Chemical Co Ltd
Kose Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定の原料及び製法に
より製造された合成雲母を配合したメーキャップ化粧料
に関し、更に詳細には、化粧の仕上り状態、使用性及び
容器へのプレス成型性に優れたメーキャップ化粧料に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、メーキャップ化粧料には、化粧料
基剤ののび、付着性、隠蔽力等を考慮し、更にプレスタ
イプのものにおいては成型性をも考慮して、タルク、カ
オリン、雲母、二酸化チタン、亜鉛華等の粉体が配合さ
れている。
【0003】しかし、二酸化チタンを多く配合すると、
隠蔽力や白さを引き出すことができるが、塗布時ののび
が悪くなる。タルクは、多く配合しても隠蔽力は低く、
プレスタイプの製品では油分とのバランスによりケーキ
ングを起こしやすくなる。
【0004】一方、天然雲母は、化粧の仕上り状態にお
ける透明性及び塗布時ののびに優れているため、よく用
いられるものであるが、塗布体へのとれをよくするため
に多く配合するとプレス成型性が悪くなってしまう。
【0005】最近では合成雲母の開発もされてきている
が、原料を1300℃以上という高温で長時間溶融させた
後、結晶化するという溶融法によって製造されるのが一
般的であり、粉末化するためには粉砕が必要であるため
コストが非常に高く、また溶融法では均一な形状にコン
トロールすることができないため化粧料に配合した場合
化粧料ののびが悪く、更に化粧料を塗布した際の白さの
点でも充分満足のいくものではないという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明は、隠蔽
力、仕上り膜の美しさ等の化粧の仕上り状態、肌上での
のび、塗布体へのとれ等の使用性及び容器へのプレス成
型性に優れたメーキャップ化粧料を開発することを目的
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を重ねたところ、特定の原料及び製
法により製造された合成雲母を配合したメーキャップ化
粧料が上記要件を満たすものであることを見出し、本発
明を完成した。
【0008】すなわち本発明は、タルク及びケイフッ化
カリウムを出発原料としてインターカレーション法によ
り製造された非膨潤性フッ素雲母を配合したメーキャッ
プ化粧料を提供するものである。
【0009】本発明において用いられる非膨潤性フッ素
雲母は、特開平2-149415号公報に記載のものであり、下
記一般式(1)で表わされる。 αKF・β(aMgF2・bMgO)・γSiO2 (1) (式中、α、β、γ、a及びbは各々係数を表わし、α
=0.1〜2、β=2〜3.5、γ=3〜4、a=0〜1、b
=0〜1、a+b=1である。)
【0010】この非膨潤性フッ素雲母(1)は、ケイフッ
化カリウム(K2SiF6)とタルクを出発原料とし、いわゆ
るインターカレーション法によって製造されるものであ
る。ここで、インターカレーションとは、層状構造を有
する結晶の層間に各種のイオンが侵入する現象であり、
本発明において用いられる非膨潤性フッ素雲母は、層状
物質であるタルクの層間にカリウムイオンをインターカ
レートさせて得られたものである。
【0011】非膨潤性フッ素雲母(1)の合成に用いられ
るタルク及びケイフッ化カリウムの粒径は、使用目的に
応じて選択することができるが、一般的には微細なもの
がよく、特に平均粒径が2μm以下であるものが好まし
い。ケイフッ化カリウムの添加量は全体の10〜35重量
%、好ましくは15〜30重量%であり、この範囲から外れ
ると非膨潤性フッ素雲母(1)の生成率が低下する。ま
た、加熱は700〜1200℃、好ましくは900℃以上で1時間
程度行われる。加熱温度が1200℃を超えると雲母が焼結
し、製造後粉砕が必要となるため煩雑である。
【0012】また、ケイフッ化カリウムの一部をフッ化
カリウム(KF)に置き換えて使用することもできる。こ
の場合、両者の合計量中に占めるケイフッ化カリウムの
割合は25重量%以上であることが必要であり、好ましく
は50重量%以上である。また加熱温度は850〜1100℃と
するのが好ましい。
【0013】上記非膨潤性フッ素雲母(1)は、本発明の
メーキャップ化粧料中に1〜99重量%配合される。
【0014】また、本発明のメーキャップ化粧料には、
上記必須成分以外に通常化粧料に用いられる成分を、本
発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
このような成分としては、例えば炭化水素・高級脂肪酸
・油脂・エステル油・高級アルコール・ロウ等の油分、
有機・無機粉体、顔料、水溶性高分子、酸化防止剤、防
腐剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、香料、水、低級アル
コール等が挙げられる。
【0015】本発明のメーキャップ化粧料の剤型として
は、ファンデーション、アイシャドウ、ほほ紅、アイラ
イナー、マスカラ、口紅、マニキュア、下地化粧料、白
粉等が挙げられる。
【0016】
【実施例】以下実施例を挙げて更に詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0017】製造例1 インターカレーション法によ
る非膨潤性フッ素雲母の製造:ボールミルにより平均粒
径が共に2μmとなるように粉砕したタルク80重量%と
ケイフッ化カリウム20重量%を混合して磁製ルツボに入
れ、電気炉で900℃・1時間加熱し、非膨潤性フッ素雲
母(合成雲母1)を得た。
【0018】製造例2 溶融法による非膨潤性フッ素
雲母の製造:無水ケイ酸35重量部、酸化マグネシウム30
重量部、酸化アルミニウム10重量部及びケイフッ化カリ
ウム20重量部を混合し約1500℃で溶融した後、1300℃で
結晶化したものを粉砕し溶融法による非膨潤性フッ素雲
母(合成雲母2)を得た。
【0019】実施例1 表1に示す処方のプレス状ファンデーションを調製し、
それぞれについて評価を行った。
【0020】
【表1】
【0021】(製法)成分(1)〜(10)を均一に混合後、
パルベライザーにて粉砕し、金皿に150Kg/cm2のプレス
圧で成型充填し、プレス状ファンデーションを得た。 (評価)(1)官能評価 「隠蔽力」、「のびのなめらかさ」、「塗布体へのと
れ」、「仕上り膜の美しさ」について、専門パネル20名
により使用テストを行い、5段階評価の平均点に基づい
て下記基準で判定した 評価基準: 良い 5点 やや良い 4 どちらとも言えない 3 やや悪い 2 悪い 1 判定基準: 4.5以上 ◎ 4.0以上4.5未満 ○ 3.0以上4.0未満 △ 3.0未満 × (2)明度測定 白さについては明度測定により評価を行った。測定は、
分光式色差計SZ-Σ80(日本電色社製)を用いて行い、
下記基準で判定した。 70以上 ○ 60以上70未満 △ 60未満 × (3)針入硬度測定 プレス成型性については針入硬度測定により評価を行っ
た。測定は、定圧荷重硬度計(丸菱科学機械製作所製)
を用いて行った。なお、数値は小さい程プレス成型性が
悪いことを示す。 (結果)上記評価の結果を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】実施例2 アイシャドウ (成分) (重量%) (1)非膨潤性フッ素雲母(合成雲母1) 51.4 (2)タルク 5.0 (3)雲母チタン 15.0 (4)酸化鉄雲母チタン 15.0 (5)着色顔料 4.5 (6)流動パラフィン 5.0 (7)ジメチルポリシロキサン(10cs) 5.0 (8)香料 適量 (9)酸化防止剤 0.1 (製造法)成分(1)〜(9)をヘンシェルミキサーにて混合
後、アトマイザーにより粉砕し、その後金皿に充填成型
(プレス圧80Kg/cm2)することにより、アイシャドウを
得た。
【0024】実施例3 油性ファンデーション (成分) (重量%) (1)マイクロクリスタリンワックス 7.0 (2)キャンデリラワックス 1.0 (3)流動パラフィン 10.0 (4)ワセリン 5.0 (5)トリオクタン酸グリセリル 10.0 (6)マカデミアンナッツオイル 19.4 (7)酸化チタン 5.5 (8)非膨潤性フッ素雲母* 35.0 (9)タルク 5.0 (10)着色顔料 1.0 (11)香料 適量 (12)酸化防止剤 0.1 (13)紫外線吸収剤 1.0 *:ボールミルにより、平均粒径が共に2μmとなるよ
うに粉砕したタルク85重量%とケイフッ化カリウム15重
量%を混合して磁製ルツボに入れ、電気炉で900℃・1
時間加熱して得られたもの。 (製造法) A.成分(1)〜(6)を加熱溶解した後、成分(11)〜(13)を
添加し均一混合する。 B.Aに成分(7)〜(10)を加え、三本ローラーにて均一
に混練する。 C.Bを80℃にて金皿に流し込み充填することにより油
性ファンデーションを得た。
【0025】実施例4 乳化ファンデーション (成分) (重量%) (1)ステアリン酸 2.0 (2)セタノール 1.0 (3)流動パラフィン 5.0 (4)ラノリン 7.0 (5)精製水 50.0 (6)トリエタノールアミン 1.0 (7)カルボキシメチルセルロース 0.2 (8)グリセリン 5.0 (9)防腐剤 0.3 (10)非膨潤性フッ素雲母* 18.0 (11)酸化チタン 3.0 (12)タルク 5.5 (13)着色顔料 1.0 (14)香料 適量 (15)紫外線吸収剤 1.0 *:ボールミルにより、平均粒径が共に1μmとなるよ
うに粉砕したタルク80重量%とケイフッ化カリウム20重
量%を混合して磁製ルツボに入れ、電気炉で1000℃・1
時間加熱して得られたもの。 (製造法) A.成分(1)〜(4)を加熱溶解する。 B.Aに成分(10)〜(15)を加え、均一に混合する。 C.成分(5)〜(9)を均一に溶解し、70℃に加熱する。 D.BにCを添加し、乳化することにより乳化ファンデ
ーションを得た。
【0026】実施例5 ほほ紅 (成分) (重量%) (1)非膨潤性フッ素雲母* 70.0 (2)タルク 10.0 (3)酸化亜鉛 5.0 (4)着色顔料 1.9 (5)ワセリン 3.0 (6)流動パラフィン 10.0 (7)香料 適量 (8)酸化防止剤 0.1 *:ボールミルにより、平均粒径がそれぞれ2μmとな
るように粉砕したタルク80重量%、ケイフッ化カリウム
15重量%及びフッ化カリウム5重量%を混合して磁製ル
ツボに入れ、電気炉で900℃・1時間加熱して得られた
もの。 (製造法) 成分(5)〜(8)を加熱溶解後、成分(1)〜(4)を添加しヘン
シェルミキサーにて混合した後、アトマイザーにより粉
砕し、金皿に充填成型(プレス圧100Kg/cm2)すること
により、ほほ紅を得た。本発明品である実施例2〜5の
メーキャップ化粧料は、使用時ののびがよく、化粧膜の
仕上り状態も美しく、また実施例2及び5のものはプレ
ス成型性にも優れたものであった。
【0027】
【発明の効果】以上のように、本発明のメーキャップ化
粧料は、隠蔽力、化粧膜の仕上り状態に優れ、塗布体へ
のとれも良好で、塗布時ののびがなめらかであり、かつ
プレス成型性に優れるものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 邦広 東京都北区栄町48番18号 株式会社小林 コーセー研究所内 (56)参考文献 特開 平2−149415(JP,A) 特開 昭63−241072(JP,A) 特開 昭63−185810(JP,A) 特開 平4−279518(JP,A) 特開 平4−275214(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 7/00 - 7/155

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タルク及びケイフッ化カリウムを出発原
    料としてインターカレーション法により製造された非膨
    潤性フッ素雲母を配合したメーキャップ化粧料。
  2. 【請求項2】 タルク、ケイフッ化カリウム及びフッ化
    カリウムを出発原料としてインターカレーション法によ
    り製造された非膨潤性フッ素雲母を配合したメーキャッ
    プ化粧料。
JP3144673A 1991-06-17 1991-06-17 メーキャップ化粧料 Expired - Lifetime JP3010390B2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6330359B1 (en) 1994-04-07 2001-12-11 Japan Nesamac Corporation Pen-grip type of input apparatus using finger pressure and gravity switches for character recognition

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US6330359B1 (en) 1994-04-07 2001-12-11 Japan Nesamac Corporation Pen-grip type of input apparatus using finger pressure and gravity switches for character recognition

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