JP3009848B2 - 内接噛合遊星歯車構造の内ローラ及び外ローラ並びにその製造方法 - Google Patents
内接噛合遊星歯車構造の内ローラ及び外ローラ並びにその製造方法Info
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Description
構造の内ローラあるいは外ローラ、及びこれらの製造方
法に関する。
て回転する偏心体と、該偏心体を介して第1軸に対して
偏心回転可能な状態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯
車が内接噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯
車の自転成分のみを伝達する手段を介して連結された第
2軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構造が広く知られて
いる。
この従来例は、前記第1軸を入力軸、第2軸を出力軸と
すると共に、内歯歯車を固定することによって上記構造
を「減速機」に適用したものである。
0°)をもって偏心体3a、3bが嵌合されている。な
お、偏心体3aと3bは一体化されている。それぞれの
偏心体3a、3bには軸受4a、4bを介して2枚の外
歯歯車5a、5bが取付けられている。この外歯歯車5
a、5bには内ローラ孔6が複数個設けられ、円柱状の
内ピン7及びこの内ピン7の全周を被覆する内ローラ8
が挿入されている。
たのは、動作時の滑りを分散(内ピン7及び外歯歯車5
a、5bの滑りを、内ピン7と内ローラ8の滑り及び内
ローラ8と外歯歯車5a、5bの滑りに分散)させるた
めである。
7及び内ローラ8は、出力軸2のフランジ部に固着又は
嵌入されている。
主に伝達容量の増大、強度の維持、回転バランスの保持
を図るためである。
コイド歯形や円弧歯形等の外歯9が設けられている。こ
の外歯9はケーシング12に固定された内歯歯車10と
内接噛合している。
外ピン11によって構成されている。外ピン11は外ピ
ン孔13に遊嵌され、回転し易く保持されている。な
お、例えば図7に示されるように、この外ピン11は、
ときにその全周を外ローラ14で被覆される。これによ
り、動作時の滑りを分散(図6で外ピン11と外ピン孔
13とで滑らせていたのを、図7で示されるように外ピ
ン11Aと外ローラ14の滑り及び外ピン11Aと外ピ
ン孔13の滑りとに分散)させることができる。
軸1が1回転すると偏心体3a、3bが1回転する。偏
心体3a、3bが1回転すると、外歯歯車5a、5bも
入力軸1の周りで揺動・回転を行おうとする。しかしな
がら、内歯歯車10によってその自転が拘束されるた
め、外歯歯車5a、5bは、この内歯歯車10に内接し
ながらほとんど揺動のみを行うことになる。
N、内歯歯車10の歯数をN+1とした場合、その歯数
差は1である。そのため、入力軸1の1回転毎に外歯歯
車5a、5bはケーシング12に固定された内歯歯車1
0に対して1歯分だけずれる(自転する)ことになる。
これは、入力軸1の回転が外歯歯車の−1/Nの回転に
減速されたことを意味する。なお、マイナスの符号は逆
回転を意味している。
ラ孔6及び内ローラ8の隙間によってその揺動成分が吸
収され、自転成分のみが内ローラ8内の内ピン7を介し
て出力軸2へと伝達される。この結果、結局減速比−N
の減速が達成される。
機と例えばモータとを組合わせることにより、僅か1段
の減速機構で大きな減速比のギヤドモータを得ることが
できる。
歯車構造の内歯歯車を固定し、第1軸を入力軸、第2軸
を出力軸としていたが、第2軸を固定し、第1軸を入力
軸、内歯歯車を出力軸とすることによっても減速機を構
成可能である。更に、これらの入出力を逆転させること
により増速機を構成することも可能である。
心体を組込んでいたが、第1軸を平歯車を介して、「3
本の第1軸」に分散し、この分散した第1軸にそれぞれ
偏心体を組込み、該偏心体を介して外歯歯車を揺動回転
させるタイプのものも公知である。本発明は、このよう
なタイプの内接噛合遊星歯車構造であっても全く問題な
く適用し得る。
して示すように、内ピン7の外周と内ローラ8の内周の
間には、隙間δ1 が設けられている。又、図9に誇張し
て示すように、外ピン11Aの外周と外ローラ14の内
周の間には隙間δ2 が設けられている。この隙間δ1 、
δ2 は、2つの部材間に潤滑油膜を確保すると共に、互
いに接触する部材同士が円滑に滑ることができるように
するためのものである。
けると、内ピン7と内ローラ8、あるいは外ピン11A
と外ローラ14の間にがたが生じ、ひいては歯車伝達機
構全体にがたが生じるという問題が発生する。そのため
一方側の回転から他方側の回転に移るときに駆動側の回
転が直ちに被駆動側の回転となって現われないという欠
点があった。このような応答の遅れを以下「角度バック
ラッシュ」と呼ぶことにする。
星歯車構造が例えばサーボモータ等の制御機構として使
用された場合には、その制御程度を低下させるものとな
る。内接噛合遊星歯車構造において角度バックラッシュ
が発生する原因は種々考えられるが、このような角度バ
ックラッシュを無くす工夫として、従来例えば外歯歯
車、内歯歯車等を正転用と逆転用とに2分割したり、あ
るいは正転用や逆転用に役割分担させたりする等種々の
構造が知られている(特開昭59−106744号、特
開昭59−113340号、特開昭59−115743
号、特開昭59−208366号等)。
しないタイプの内接噛合遊星歯車構造において)外ピン
と外ピン孔に関する隙間を極小にする方法として、特願
昭60−86571号(特公平5−86506)を提案
したりしている。
でも、これまでに角度バックラッシュを低減するために
内ピンと内ローラとの間の隙間δ1 や外ピンと外ローラ
の間の隙間δ2 に着目したものはなく、ここで発生する
角度バックラシュについては何ら対策がとられていない
というのが実情であった。
は外ピンと外ローラの間は、所定の潤滑油を常に確保し
ておく必要がある;たとえ加工誤差や組付け誤差、あ
るいは動力伝達時の各部材の変形により、内ピンと内ロ
ーラ、あるいは外ピンと外ローラとの軸芯がずれるよう
な状態が発生しても、2つの部材を円滑に滑らせる必要
がある;という事情から、この隙間δ1 、δ2 は無くす
ことができない構成(必須の構成)であると考えられて
いたためである。
を設けることなく確保する方法として、例えばホワイト
メタルやフッ素樹脂のように低摩擦で馴染み性の良い素
材を用いることも考えられる。しかしながら、内接噛合
遊星歯車構造の内ローラや外ローラには、一般に入力軸
のトルクを数倍から100倍以上にまで増幅した大きな
トルクがかかるため、耐久性の観点から高硬度、高強度
の材料を用いなければならず、この方法は多くの場合採
用することはできない。
料を高精度に加工する必要があることから、内ローラや
外ローラの内外径は「研削」によって加工しなければな
らず、特に内径を研削によって加工する場合、(研削は
あくまで材料の結晶粒を剪断する加工であるため)仕上
げ粗さには限界(経済的には2〜3μ)があり、この粗
さで油膜を維持するためにはある程度の大きさの隙間δ
1 、δ2 の存在が必須であるという事情もあった。
ピンと内ローラの隙間δ1 、あるいは外ピンと外ローラ
の隙間δ2 は必須のものと考えられ、従ってこれに起因
する角度バックラッシュの発生は不可避的なものと考え
られていたものである。
なされたものであって、従来(当然に)できるだけ真円
に近づけた加工をする必要があると考えられていた内ロ
ーラ、あるいは外ローラの内周断面の形状を発想を変え
て見直し、新たな不都合を何ら発生させることなく角度
バックラッシュを従来より大きく低減することのできる
内接噛合遊星歯車構造の内ローラ、あるいは外ローラ、
を提供することを目的とする。
際に製造するのに最適な方法を提供することを目的とす
る。
は、第1軸と、該第1軸の回転によって回転する偏心体
と、該偏心体を介して第1軸に対して偏心回転可能な状
態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車が内接噛合する
内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみ
を伝達する手段を介して連結された第2軸と、を備えた
内接噛合遊星歯車構造の、前記自転成分のみを伝達する
手段を構成するために円柱状の内ピンと共に用いられ、
該内ピンの全周を被覆する円筒状の内ローラにおいて、
nを3以上の整数としたときに、前記円筒の内周壁の横
断面を、真円から、より正n角形に近づけた形状に形成
したことにより上記課題を解決したものである。
1軸の回転によって回転する偏心体と、該偏心体を介し
て第1軸に対して偏心回転可能な状態で組込まれた外歯
歯車と、該外歯歯車が内接噛合する内歯歯車と、前記外
歯歯車に該外歯歯車の自転成分のみを伝達する手段を介
して連結された第2軸と、を備えた内接噛合遊星歯車構
造の、前記自転成分のみを伝達する手段を構成するため
に円柱状の内ピンと共に用いられ、該内ピンの全周を被
覆する円筒状の内ローラの製造方法において、円柱状の
内ローラ素材の中央部を粗切削して、円筒状に粗形成す
る手順と、該円筒状に粗形成された内ローラ素材の外周
を、円周方向等間隔位置で、半径方向内周側への所定の
押圧力が発生するようにチャッキングする手順と、該等
間隔位置での押圧チャッキングをした状態で、前記内ロ
ーラ素材の内周壁をバニシング加工する手順と、前記等
間隔位置での押圧チャッキングを解放した状態で、バニ
シング加工された内ローラ素材を熱処理する手順と、を
含み、前記等間隔位置での押圧チャッキング下のバニシ
ング加工、及びその後の熱処理による残留歪により、円
筒の内周壁の横断面形状を真円から、より正n角形(n
は3以上の整数)に近づけた形状の内ローラを得ること
により、上記課題を解決したものである。
車構造の内ローラに着目したものであり、全く同様の構
成を外ローラに適用したのが請求項3及び4である。
施の形態を詳細に説明する。
ラ、あるいは外ローラの特に内周横断面の形状に特徴が
あり、内接噛合遊星歯車構造自体の構成については、従
来の構成と特に変わるところはない。従って、該内接噛
合遊星歯車構造自体の構成については、既に詳述済みで
あるため、説明を省略する。
内周壁の横断面は、従来のように真円ではなく、より正
n角形に近づけた形状とされている。
いる。従って具体的にはこの「正n角形」の概念には正
三角形、正方形、正五角形、正六角形、・・・の概念が
含まれる。
図、図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
2の横断面が真円からより正三角形に近づけた形状とさ
れている。
応する内ピン7の外周を示している。図から明らかなよ
うに、内ピン7の外周は従来通り真円に形成される。内
ピン7の外周7Aは正三角形の各辺の中央部P1〜P3
に軽く接触しており、各辺の頂点部分と内ピン7の隙間
Hは具体的には例えば内ピン7の外径が17mm程度で
あった場合には、5〜20μ、好ましくは10μ前後と
なるように設定される。
とすることにより、図2の空間H1が潤滑油を確保する
空間として機能する。又、内ピン7は内ローラ30の内
周壁32の中央部P1〜P3において該内ローラ30と
接触しているため、内ローラ30と内ピン7の軸心0
1、02は特に大きな力がかからない限りずれることは
なく、基本的に「がた」は発生しない。そのため、従来
のように隙間δ1 に起因する角度バックラッシュが発生
することもない。
があっても、あるいは動力伝達時に各部材が弾性変形し
ても、更には、予期せぬ大きな外的荷重が加わって内ピ
ン7と内ローラ30との軸芯01、02がずれるような
状態が発生したとしても、内ローラ30と内ピン7は中
央部P1〜P3の僅か3点のみで接触しているため、そ
の接触位置が若干ずれることで柔軟に対応でき、このよ
うな事情が発生しても円滑な滑りを維持することができ
る。
いは外ローラ)を採用することにより、多量の潤滑油を
確保しながら、即ち耐久性を低下させることなく、内ロ
ーラ(外ローラ)と内ピン(外ピン)との同軸性を確実
に維持することによって角度バックラシッシュを低減で
きる。又、更に、加工誤差や動作時の弾性変形、あるい
は外的荷重に対する弾性変形等が発生しても良好な滑り
特性を確保することができるため、動力損失の増大を招
くこともない。
ラ、あるいは外ローラを製造する方法について説明す
る。
るには、従来のような切削、あるいは研削という(真円
加工)方法は採用できない。又、例えば図3に示される
ように、まず、正n角形の内接円R1 を切削し、次いで
空間H1 を軸に沿って切削するという方法も概念上は考
えられるが、実際にこの方法で正n角形に近づけた形状
を精度良く形成するのは不可能に近い。
うバニシング加工と熱処理とを組合わせ、この加工歪と
熱歪とを積極的に利用する方法を創案した。
各図は見易さを優先したため、縮尺は同一ではない。
ーラ素材30aを所定の長さLに切断し、内ローラ素材
30bとする。
すように、この内ローラ素材30bの中央部を例えば中
ぐり、リーマ、旋削等の方法によって切削し、円筒形の
内ローラ素材30cを粗形成する。
は、その後旋盤によって該内ローラ素材30cの内周壁
32cの仕上げ処理にかかった。しかしながら、本発明
では、この仕上げ処理は行わず、ここでこの内周壁32
cをバニシング加工によって鏡面化する。
ニシングローラによって転圧して(押しつぶして)鏡の
ような平滑な面に仕上げるもので、これ自体は公知の加
工法である。このバニシング加工は、塑性加工に属する
もので、切削のように金属の結晶粒を剪断によって削り
取る加工とは異なるため、表面粗さの点で非常に平滑な
内周壁を得ることができる。
素材30cを何らかの方法で固定し、図示せぬバニシン
グローラを貫通孔31cに挿入して加工する。
定を正n角形の形成のために積極的に利用するようにし
た。
(C)に示されるように、内ローラ素材30cの外周3
3cを円周方向等間隔位置(例えば正三角形の形状に近
づけようとする場合には120°毎の位置)で所定の円
周方向内周側への押圧力Fが発生するようにチャック機
器50によってチャッキングする。その後、この押圧チ
ャッキングをした状態で(チャッキングによって円周方
向等間隔位置で内ローラ素材30cを半径方向内周側に
変形させた状態で)内周壁32cをバニシング加工(真
円加工)する。
グを解放すると、図4(D)に示されるように、加工歪
(残留歪)により、前記押圧変形と逆の形の内周壁32
dが形成された内ローラ素材30dができる。即ち、こ
の内周壁32dは、この段階で正三角形に近づけた形と
なっており、しかも、その表面は極めて平滑な鏡面とな
っている。
30dを熱処理し、この歪を更に拡大させ、より明確に
正三角形の形状に近づけた内周壁32eを有する内ロー
ラ素材30eを得る。この熱処理は、例えば内ローラ3
0を軸受鋼で製作する場合は、焼入れの後に焼戻しをす
る公知の方法で良い。
後に、従来と同様に内ローラ素材30eの外周を研削に
よって仕上げ加工し内ローラ30が完成する。
り、内ローラ30の内周壁32はバニシング加工によっ
て鏡面化されるため、摩擦係数が非常に小さくなり、内
ピン7との円滑な滑りが期待できるようになる。又、熱
処理によって内周壁32の表面が高硬度、高強度になる
ため、耐久性も向上する。
て「正三角形」が採用されていたが、本発明は、その趣
旨より内ピンが正n角形の各辺に均等に接触できればよ
く、従って、nを3以上の整数とするならば正三角形に
限らず成立し得るのは明らかである。
の製造方法を説明してきたが、本発明は外ローラに対し
ても全く同様に適用できるのは言うまでもない。
ーラ(外ローラ)、あるいは本発明に係る方法によって
製造された内ローラ(外ローラ)は、その内周壁が正n
角形に近づけられているため、該正n角形の頂点付近に
おいて十分に潤滑油を確保することができる。しかも、
内ピン(外ピン)をほとんどがたを生ずることなく内ロ
ーラ(外ローラ)と同軸に保持することができる。従っ
て、潤滑油の確保(耐久性の維持)と角度バックラッシ
ュの低減とを両立できる。
って内ピン(外ピン)と内ローラ(外ローラ)の軸心が
ずれるような力が働いたとしても、両者の接触位置が若
干ずれるだけで済み、これに対しても柔軟に対応するこ
とが可能である。即ち、このような事情が発生したとし
ても、なお、良好な滑り特性を維持することができ、動
力損失の増大を招くこともない。
る内ローラの正面図
造する方法の一例(非推奨例)を示す工程図
説明するための工程図
ための一部破断の正面図
を説明するための部分拡大断面図
の図2相当の拡大断面図
の図2相当の拡大断面図
Claims (4)
- 【請求項1】第1軸と、該第1軸の回転によって回転す
る偏心体と、該偏心体を介して第1軸に対して偏心回転
可能な状態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車が内接
噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転
成分のみを伝達する手段を介して連結された第2軸と、
を備えた内接噛合遊星歯車構造の、前記自転成分のみを
伝達する手段を構成するために円柱状の内ピンと共に用
いられ、該内ピンの全周を被覆する円筒状の内ローラに
おいて、 nを3以上の整数としたときに、前記円筒の内周壁の横
断面を、真円から、より正n角形に近づけた形状に形成
したことを特徴とする内接噛合遊星歯車構造の内ロー
ラ。 - 【請求項2】第1軸と、該第1軸の回転によって回転す
る偏心体と、該偏心体を介して第1軸に対して偏心回転
可能な状態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車が内接
噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転
成分のみを伝達する手段を介して連結された第2軸と、
を備えた内接噛合遊星歯車構造の、前記自転成分のみを
伝達する手段を構成するために円柱状の内ピンと共に用
いられ、該内ピンの全周を被覆する円筒状の内ローラの
製造方法において、 円柱状の内ローラ素材の中央部を粗切削して、円筒状に
粗形成する手順と、 該円筒状に粗形成された内ローラ素材の外周を、円周方
向等間隔位置で、半径方向内周側への所定の押圧力が発
生するようにチャッキングする手順と、 該等間隔位置での押圧チャッキングをした状態で、前記
内ローラ素材の内周壁をバニシング加工する手順と、 前記等間隔位置での押圧チャッキングを解放した状態
で、バニシング加工された内ローラ素材を熱処理する手
順と、を含み、 前記等間隔位置での押圧チャッキング下のバニシング加
工、及びその後の熱処理による残留歪により、円筒の内
周壁の横断面形状を真円から、より正n角形(nは3以
上の整数)に近づけた形状の内ローラを得ることを特徴
とする内接噛合遊星歯車構造の内ローラの製造方法。 - 【請求項3】第1軸と、該第1軸の回転によって回転す
る偏心体と、該偏心体を介して第1軸に対して偏心回転
可能な状態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車が内接
噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転
成分のみを伝達する手段を介して連結された第2軸と、
を備えた内接噛合遊星歯車構造の、前記内歯歯車の内歯
を構成するために円柱状の外ピンと共に用いられ、該外
ピンの全周を被覆する円筒状の外ローラにおいて、 nを3以上の整数としたときに、前記円筒の内周壁の横
断面を、真円から、より正n角形に近づけた形状に形成
したことを特徴とする内接噛合遊星歯車構造の外ロー
ラ。 - 【請求項4】第1軸と、該第1軸の回転によって回転す
る偏心体と、該偏心体を介して第1軸に対して偏心回転
可能な状態で組込まれた外歯歯車と、該外歯歯車が内接
噛合する内歯歯車と、前記外歯歯車に該外歯歯車の自転
成分のみを伝達する手段を介して連結された第2軸と、
を備えた内接噛合遊星歯車構造の、前記内歯歯車の内歯
を構成するために円柱状の外ピンと共に用いられ、該外
ピンの全周を被覆する円筒状の外ローラの製造方法にお
いて、 円柱状の外ローラ素材の中央部を粗切削して、円筒状に
粗形成する手順と、 該円筒状に粗形成された外ローラ素材の外周を、円周方
向等間隔位置で、半径方向内周側への所定の押圧力が発
生するようにチャッキングする手順と、 該等間隔位置での押圧チャッキングをした状態で、前記
外ローラ素材の内周壁をバニシング加工する手順と、 前記等間隔位置での押圧チャッキングを解放した状態
で、バニシング加工された外ローラ素材を熱処理する手
順と、を含み、 前記等間隔位置での押圧チャッキング下のバニシング加
工、及びその後の熱処理による残留歪により、円筒の内
周壁の横断面形状を真円から、より正n角形(nは3以
上の整数)に近づけた形状の外ローラを得ることを特徴
とする内接噛合遊星歯車構造の外ローラの製造方法。
Priority Applications (6)
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