JP3009363B2 - 非汚染塗料組成物 - Google Patents
非汚染塗料組成物Info
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Description
器タイル、コンクリート、サイディングボード、押出成
形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用さ
れる非汚染塗料組成物に係るものである。
護、意匠性の付与および、美観性の向上のため塗装仕上
げが行われている。特に、近年フッ素樹脂塗料、アクリ
ルシリコン樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料等の高
耐久性塗料の出現により、躯体の保護においては大きな
進歩を遂げた。これらの耐久性塗料は、その耐久性によ
り、かえって塗膜表面の汚染の問題がクローズアップさ
れる結果となった。すなわち、これらの耐候性塗料以前
の塗料によって形成される塗膜は、太陽光の紫外線によ
って表面が劣化し、汚染物質の付着が生じたとしても、
塗膜表面の劣化部分とともに剥落除去されていたのであ
るが、塗膜の耐久性が向上したため、塗膜表面の劣化剥
落の機構が機能できなくなったのである。特に最近は、
都心や都市近郊において、自動車等からの排出ガスによ
り、大気中に油性の汚染物質が浮遊している状況で、そ
れら油性の汚染物質が、高耐久性塗料から形成された塗
膜表面に付着した場合には、著しいすす状あるいはすじ
状の汚染(以下、「雨筋汚れ」という)を生じ、都市景
観の向上のため施したはずの塗装仕上げが意味をなさな
い場合があった。
久性塗料の汚染防止方法として、WO94/06870
に開示されるような、塗料中に特定のオルガノシリケー
トおよび/又はその縮合物を配合することが行われてい
る。これは、特定のオルガノシリケートを配合すること
により、塗膜表面を親水性にし、油性の汚染物質を付着
しにくくし、付着した場合でも降雨等の水滴とともに洗
い流してしまうという技術である。
料は、一般的に溶剤形の塗料がほとんどであるが、近
年、環境意識の高まりにより、溶剤形から弱溶剤形、さ
らには水性への転換が切望されるようになってきた。
弱溶剤形塗料への適用が可能な樹脂、つまり、溶解性パ
ラメータ(以下、「SP」という)が、6.5〜9.5
であり、溶解力の低い溶剤にも溶解および/又は分散が
可能なポリオールを使用した塗料へ、汚染防止技術の応
用を試みた。
ールにイソシアネートを加え、そこにA社市販のメチル
シリケート(重量平均分子量1000、シリカ残量比率
56重量%)を添加し、アルミ板に塗装してみたとこ
ろ、できた樹脂フィルムは白濁してしまった。この現象
は、ウレタン樹脂とメチルシリケートの相溶性が悪いた
めと推測される。さらに、同じウレタン樹脂を塗料化し
たものに、同じメチルシリケートを添加し、メチルシリ
ケート入りの塗料を作製してみた。これをアルミ板に塗
装して塗膜を形成させて屋外暴露してみたが、雨筋汚れ
が発生してしまい、汚染防止塗膜とは到底いえないもの
であった。
ルキルシリケート)は、塗料中に配合されると塗膜が形
成された際に、空気中の水分と反応して、以下のような
加水分解を起こすと考えられている。
汚染成分が付着しにくくなり、付着しても降雨等の水分
によって洗い流されるので、汚染性に優れた塗膜となる
と考えられているが、これは塗膜表面にアルキルシリケ
ートが配向していることを前提としているものである。
脂を使用した場合は、確かに塗膜が親水性になってお
り、非汚染効果も得られるので、この様な表面配向がお
こっているものと推測されるが、溶解力の低い溶剤にも
溶解または分散する樹脂を使用した場合は、前述のよう
にフィルムの白濁や非汚染効果が得られないといった現
象が発生しており、アルキルシリケートの表面配向が起
こっていないのではないかと考えたのである。
オールを使用したウレタン樹脂と市販のアルキルシリケ
ート類について相溶性、耐汚染性の検討を行ってみた
が、やはり市販のアルキルシリケート類では相溶性、耐
汚染性ともに優れないといった結果になってしまった。
したがって、特にSPが6.5〜9.5のポリオールを
使用したウレタン樹脂系塗料については、市販のアルキ
ルシリケート類を加えるだけでは非汚染塗料にならない
のが現状である。
を重ねた結果、特に溶解力の弱い溶剤にも溶解および/
又は分散が可能である、SPが6.5〜9.5のポリオ
ールを使用したウレタン樹脂系塗料については、特定の
構造を持つテトラアルコキシシラン低縮合物を塗料中に
配合することにより、塗膜表面を親水性にすることがで
き、耐汚染性のよい塗膜を提供できることを見い出し、
本発明を完成するに至った。
係るものである。 1.(A)溶解性パラメーターが6.5〜9.5、重量
平均分子量が5000〜150000、水酸基価が15
〜100KOHmg /g であり、非水系溶剤中に溶解および
/又は分散しているポリオールの樹脂固形分100重量
部に対して、 (B)イソシアネートをNCO/OH比率で0.7〜
2.0となるように含有しさらに (C)テトラアルコキシシランの縮合度4〜10の縮合
物であり、該縮合物中のアルキル基が炭素数1〜3と炭
素数4〜12のものが混在しているものとし、その混在
比率が炭素数4〜12のアルキル基が該縮合物中の全ア
ルキル基の5〜50%である化合物を、SiO2 換算で
1.0〜50.0重量部含有することを特徴とする非汚
染塗料組成物。 2.(C)が一般式
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
表されるテトラアルコキシシランを、縮合度4〜10、
重量平均分子量が500〜2500となるように縮合し
たテトラアルコキシシラン低縮合物であることを特徴と
する1.に記載の非汚染塗料組成物。 3.(C)が(a)一般式
〜10の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物を、(b)一般式
表されるアルコールを用いて、(a)アルキルシリケー
ト低縮合物のアルキル基のうち5〜50%をエステル交
換した化合物であることを特徴とする1.に記載の非汚
染塗料組成物。 4.さらに、(D)繰り返し単位の数が2〜40のポリ
アルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平均分子量1
50〜3500のアルコキシシラン化合物を、(A)ポ
リオールの樹脂固形分100重量部に対して、固形分で
0.1〜20重量部含有することを特徴とする前記1.
〜3.のいずれかに記載の非汚染塗料組成物。 5.塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭
化水素であることを特徴とする1.〜4.のいずれかに
記載の非汚染塗料組成物。
基づき詳細に説明する。 (A)ポリオール 本発明における(A)ポリオール(以下、「(A)成
分」という)は、SPが6.5〜9.5、重量平均分子
量が5000〜150000、水酸基価が15〜100
KOHmg /g であり、非水系溶剤中に溶解および/又は分
散しているものを使用する。
分散しているものであるが、溶解しているものを 溶解
形ポリオール、分散しているものを 非水ディスパージ
ョン形(以下、「NAD形」という)ポリオールと、2
つに分類することができる。
あって、具体的には、1分子中に2個以上の水酸基を有
するポリオールであり、例えばアルキドポリオール、ア
クリルポリオール、アクリル化アルキドポリオール、あ
るいはポリエステルポリオールなどがあげられる。非水
系溶剤中に溶解せしめるのに適し、SPが6.5〜9.
5のポリオールの形態としては、油長40%以上を有す
るアルキドポリオール、あるいはp−t−ブチル安息香
酸など溶剤に対して親和性の高い原料を含むアルキドポ
リオールや、イソブチルメタアクリレート、2−エチル
ヘキシルメタアクリレートなど溶解力の弱い溶剤に対し
て親和性の高い原料を含むアクリルポリオールをあげる
ことができる。
分散しているものであり、非水系溶剤に溶解可能な樹脂
部分と溶解しない樹脂部分の両方を合わせ持っているも
のである。非水系溶剤に溶解可能な樹脂部分とは、非水
系溶剤への溶解度が99.0重量%以上のものである。
これは、非水系溶剤の種類によるため、最終的に分散さ
せる非水系溶剤へ溶解するものであればよい。逆に、非
水系溶剤に溶解しない樹脂部分とは、非水系溶剤へ全く
溶解しないか、又は極少量(例えば、溶解度が1.0重
量%未満)のものである。これも、非水系溶剤の種類に
よるため、最終的に分散させる非水系溶剤にほとんど溶
解しないものを用いる。具体例としては、アクリルポリ
オールを溶解可能な樹脂部分に用いたNAD形ポリオー
ルが挙げられる。
解形ポリオール又は NAD形ポリオールを単独で用い
るか、又は併用して用いることが可能である。
のを使用するが、このようなSPのものを使用すること
により、弱溶剤とよばれる溶解力の弱い溶剤類にも溶解
および/又は分散可能となり、弱溶剤形の塗料とするこ
とができる。勿論、溶解力の強い強溶剤に溶解して使用
することも可能である。
できる溶剤を全て含有するが、一般的な溶剤としては有
機溶剤類があげられる。有機溶剤類としては、脂肪族炭
化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、エステル、ケト
ンなどがあげられる。脂肪族炭化水素系溶剤としては、
例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタン、
n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカ
ンのほか、テルピン油やミネラルスピリットなどが例示
できる。芳香族炭化水素系溶剤としては、トルエン、キ
シレン、ソルベントナフサ等があげられる。 その他の
溶剤としては、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどが例示できる。こ
の様な非水系溶剤のうち、1種又は2種以上を組み合わ
せて使用すればよい。
均分子量が5000〜150000、水酸基価が15〜
100KOHmg /g のものが使用できる。重量平均分子量
が5000より小さい場合は、塗料として適度な粘性が
得られず、各塗膜物性に劣り、逆に150000より大
きい場合は、塗膜の鮮映性や光沢の低下が見られるので
好ましくない。また、水酸基価が15KOHmg /g より小
さい場合には、架橋密度が低いため、各種塗膜物性、耐
汚染性が劣り、逆に、100KOHmg /g より大きい場合
は、架橋密度が高くなり(C)テトラアルコキシシラン
低縮合物の表面配向性が阻害されるため好ましくない。
う)を配合して架橋硬化させて非汚染塗膜を形成する。
このような硬化剤としては、バーノックDN−990、
同DN−991、同DN−992(共に大日本インキ化
学工業株式会社製)、デュラネートTSA(旭化成工業
株式会社製)、タケネートD−177N(武田薬品工業
株式会社製)、デスモデュールZ−4270(住友バイ
エルウレタン株式会社製)などが例示できる。これらの
硬化剤は、溶解力の弱い溶剤へも溶解するので、好適に
使用できる。その他、トルエンジイソシアネート(TD
I)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(p
ure−MDI)、ポリメリックMDI、キシリレンジ
イソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、水添XDI、水添MDI等のイソシアネート
モノマーをアロハネート、ビウレット、2量化(ウレチ
ジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、
カルボジイミド反応等により、誘導体化したもの、及び
それらの混合物などを溶解力の強い溶剤に溶解して使用
することも可能である。 (B)成分を溶解する溶剤については、(A)成分の
(2)非水系溶剤で例示したのと同様の溶剤が使用でき
る。
ル類、フェノール類、ε−カプロラクタム、オキシム
類、活性メチレン化合物類などのブロック剤を用いたブ
ロックイソシアネートの形態でも使用できる。これら
も、溶剤による溶液として使用することが好ましい。
は、NCO/OH比率で0.7〜2.0、好ましくは
0.8〜1.5となるような比率で行う。このときNC
O/OH比率が0.7より小さいと、塗膜の架橋率が低
くなり、硬化性、耐久性が劣るほか、汚染物質が塗膜の
密度の粗い分子内へ潜り込むため、塗膜の洗浄を行って
も汚染物質が除去しにくく、汚染回復性に劣ることにな
る。逆に、2.0よりも大きいと、未反応のイソシアネ
ートが残存し、初期の乾燥性を悪化させるため、タック
と呼ばれる表面のべたつきが発生し、汚染物質が物理的
に付着してしまうため、かえって初期汚染性に劣ること
になる。
トラアルコキシシラン低縮合物(以下、「(C)成分」
という)を配合する。この(C)成分は、テトラアルコ
キシシランの縮合度4〜10の縮合物であり、該縮合物
中のアルキル基が炭素数1〜3と炭素数4〜12のもの
が混在しているものとし、その混在比率が炭素数4〜1
2のアルキル基が該縮合物中の全アルキル基の5〜50
%の化合物である。
低縮合物であるが、高縮合度(縮合度が10より大きい
もの)、高分子量のものは、製造が難しく、粘度上昇等
により取り扱いが不便であるため好ましくない。逆に、
縮合度が3以下で、低分子量のものは、揮発性が高くな
りやはり取り扱いが不便であるため好ましくない。
数1〜3と炭素数4〜12のものが混在していることに
より、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上し、表面配
向性に優れ、塗膜物性の優れた非汚染塗膜が形成できる
ものである。アルキル基の部分が炭素数が1〜3のアル
キル基のみの場合、(A)成分との相溶性が悪く、表面
配向性が悪いので好ましくない。また、炭素数が4〜1
2のアルキル基のみの場合は、非汚染効果が著しく悪く
なり好ましくない。炭素数13以上のアルキル基が存在
する場合も、耐汚染性がなくなるので好ましくない。ま
た、アルキル基の炭素数が大きくなればなるほど、前述
した加水分解反応は起こりにくくなる傾向にあるので、
炭素数が大きいアルキル基ばかりが存在することは好ま
しくない。 (C)成分は、該低縮合物の全体のアルキル基のうち、
約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基となるよう
にしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の耐汚染性に
優れるため好ましいものとなる。
より製造することが可能であるが、これに限定されるも
のではない。 一般式
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする)で
表されるテトラアルコキシシランを縮合度4〜10、重
量平均分子量が500〜2500となるように縮合させ
る。縮合方法は、公知の方法による。
炭素数1〜3のものと炭素数4〜12のものが混在して
いることにより、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上
し、表面配向性に優れ、塗膜物性の優れた非汚染塗膜が
形成できるものである。このようなテトラアルコキシシ
ランを縮合して、低縮合物とした際に、全体のアルキル
基のうち、約5〜50%が炭素数4〜12のアルキル基
となるようにしたものが(A)成分との相溶性、塗膜の
耐汚染性に優れるため好ましいものとなるが、炭素数4
〜12のアルキル基が全体の約5〜50%となるように
するために、縮合の際に、他のアルキルシリケート(ア
ルキル基の炭素数は1〜3であるもの)を混合して縮合
するのは有効な手段である。
シシラン、モノペントキシトリメトキシシラン、モノヘ
トキシトリメトキシシラン、ジブトキシジエトキシシラ
ン等の低縮合物があげられるが、これに限定されるもの
ではない。
〜10の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物(以下、「(a)成分」という)を、 (b)一般式
表されるアルコール(以下、「(b)成分」という)を
用いて、(a)成分のアルキル基部分の約5〜50%を
エステル交換する。
チルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n
−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケー
トなどの低縮合物があげられる。特に、テトラメチルシ
リケートやテトラエチルシリケートが一般的である。縮
合度は4〜10が好ましく、縮合度が大きくても小さく
ても、取り扱いが不便になるので好ましくない。 (b)成分としては、具体的にはn−ブチルアルコー
ル、n−アミルアルコール、n−ヘキシルアルコール、
n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n
−ノニルアルコール、n−デシルアルコール、n−ウン
デシルアルコール、n−ドデシルアルコールが例示でき
る。
換する際には、(a)成分の全てのアルキル基(R5 )
を(b)成分のアルキル基(R6 )にエステル交換して
しまうのではなく、(a)成分のアルキル基のうち全体
の約5〜50%をエステル交換したものを使用する。そ
の交換比率は、(a)成分1モルに対して、(b)成分
を1〜12モル用いて、エステル交換させるとよい。こ
の交換比率は、(a)成分の縮合度によって適宜調整す
るが(a)成分のアルキル基のうち全体の約5〜50%
をエステル交換することにより、(A)成分との相溶性
や、塗膜の耐汚染性が優れたものとすることができる。
このエステル交換率が低くなると、相溶性が悪くなり、
表面配向性が十分でなくなる。また、エステル交換率が
高くなると、加水分解反応を起こしにくくなり、塗膜が
親水性になりにくく、耐汚染性が悪くなる傾向にある。
(A)成分の樹脂固形分100重量部に対して、SiO
2 換算で1.0〜50.0重量部、好適には2.0〜3
0.0重量部配合することができる。 これは、1.0
重量部未満では塗膜の親水性が十分でないため耐汚染性
に劣り、50.0重量部を越えると、硬化塗膜の外観が
悪化したり、クラックが発生するといった問題が出てく
るためである。
ンやシリケートなどのSi−O結合をもつ化合物を、完
全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ
(SiO2 )となって残る重量分にて表したものであ
る。一般に、アルコキシシランやシリケートは、水と反
応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらに
シラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反
応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行う
と、シリカ(SiO2)となる。これらの反応は
リカ成分の量を換算したものである。 実際の計算は、
ルコキシシラン化合物 次に本発明では、(D)ポリアルキレンオキサイド鎖を
含有するアルコキシシラン化合物(以下「(D)成分」
という)をさらに加えることにより、塗膜表面をさらに
初期より親水性にすることが可能になり、初期より優れ
た耐汚染性を得ることが可能である。 (D)成分は、アルキレンオキサイドの繰り返し単位
と、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基を有する
化合物である。かかる(D)成分のポリアルキレンオキ
サイド繰り返し単位は、そのアルキレン部分の炭素数は
2〜4であり、繰り返し単位の数は2〜40、好ましく
は2〜20である。
レンオキサイド鎖の両末端がアルコキシシリル基であっ
てもよく、一端がアルコキシシリル基であって、他端が
その他の官能基であってもよい。このような片末端に有
することのできる官能基としては、例えば、ビニル基、
ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシアネー
ト基、メルカプト基等が挙げられる。特にヒドロキシル
基(水酸基)であるものの使用が好ましい。また、該官
能基は、アルコキシシリル基との間にウレタン結合、尿
素結合、シロキサン結合、アミド結合、エーテル結合等
を介して結合されたものであっても良い。
キレンオキサイド鎖含有化合物と、アルコキシシリル基
含有化合物(以下カップリング剤という。)を反応させ
て合成したものが使用できる。
物は、重量平均分子量が150〜3500が好ましく、
200〜1500がさらに好ましい。重量平均分子量が
150未満の場合、最終的に得られる硬化塗膜の親水性
に劣り、降雨による汚染物質の洗浄効果が得られず、重
量平均分子量が3500を越える場合、硬化物の耐水性
や硬度が低下する。
有化合物としては、ポリエチレングリコール、ポリエチ
レン−プロピレングリコール、ポリエチレン−テトラメ
チレングリコール、ポリエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエ
ーテル、ポリオキシエチレンジグリコール酸、ポリエチ
レングリコールビニルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジビニルエーテル、ポリエチレングリコールアリルエ
ーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテルなど
が挙げられる。また、該ポリアルキレンオキサイド鎖含
有化合物は、1種もしくは2種以上の組み合わせから選
択することができる。2種以上のモノマーを使用する場
合は、ランダム共重合体であってもブロック共重合体で
あっても構わない。
中に、少なくとも1個以上のアルコキシシリル基とその
ほかの置換基を有する化合物である。カップリング剤と
しては具体的には、例えば、β−(3、4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシド
キシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキ
シプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N
−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネー
ト官能性シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエト
キシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシ
シランなどが挙げられる。
が、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物とカップリ
ング剤とを別々に用意し、例えば重合性二重結合を有す
る各化合物についてはラジカル重合開始剤を用いて共重
合させる他、アミノ基/エポキシ基、イソシアネート基
/水酸基またはイソシアネート基/アミノ基等の付加反
応など公知の方法によって合成することができる。ま
た、第1級、第2級アミノ基等の活性水素基を有するア
ルコキシシリル化合物にエチレンオキサイドを開環付加
せしめる方法によっても合成可能である。
場合は、重合性二重結合を有するポリアルキレンオキサ
イド鎖含有化合物の少なくとも1種以上と、カップリン
グ剤の少なくとも1種以上を非反応性の適当な溶媒中で
反応させて得ることができる。この際、使用されるラジ
カル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジクロルベンゾイルパーオキサイド、2,5−
ジ(パーオキシベンゾエート)ヘキシン−3,1,3−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、
t−ブチルパーベンゾエートなどのパーエステル化合
物、アゾビスイソブチロニトリルおよびジメチルアゾブ
チレートなどのアゾ化合物、および有機過酸化物などが
挙げられる。
キサイド鎖含有化合物としては、例えば、ポリエチレン
グリコールビニルエーテルを用いることができ、カップ
リング剤には、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキ
シシランおよびγ−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシランなどを単独もしくは2種以上の組み合わせで使
用できる。
より合成する場合、例えばポリアルキレンオキサイド鎖
含有化合物には、ポリエチレングリコールなどの末端に
ヒドロキシル基を有する化合物と、カップリング剤には
イソシアネート含有カップリング剤などのイソシアネー
ト基を有する化合物を混合し合成させる。この合成方法
においては、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズ
ジマレートまたはジオクチルスズジマレートなどの、ポ
リウレタン合成の分野において周知の有機金属系反応触
媒を使用することも可能である。
としては、ポリアルキレンオキサイド鎖含有化合物の両
末端又は片末端にカップリング剤を付加したものが得ら
れるが、これらは、それぞれ単独で使用してもよく、ま
た混合物として使用してもよい。
サイド鎖がエチレンオキサイド鎖であり片末端が水酸基
であるものが、本発明の汚染防止効果、すなわち耐汚染
性ならびに染み込み抵抗性等が高いため最も好ましい。
脂固形分100重量部に対し、固形分で0.1〜20重
量部、好ましくは0.2〜10重量部である。0.1重
量部未満では効果が見られず、20重量部を越えると、
樹脂との相溶性、硬化物の耐水性などが劣る結果とな
る。
び(C)成分(さらに、(D)成分を添加しても良い)
による透明(クリヤー)塗膜の他、着色顔料を配合し
て、着色(エナメル)塗膜としてもよい、このような着
色顔料としては、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラ
ック、酸化第二鉄(ベンガラ)、クロム酸鉛(モリブデ
ートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青、
コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール
系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キ
ナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベン
ゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系
等の有機顔料が使用できる。
リン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも
可能である。特に、艶消し塗膜を形成する場合には、塗
膜表面における非汚染効果を損なうことの最も少ないホ
ワイトカーボン、珪藻土を使用することが最適である。
なお、これらの無機物質を塗料に添加する際に、粉体表
面をカップリング剤で処理したり、塗料にカップリング
剤を添加することは好ましい手段である。
に配合することが可能な各種添加剤を本発明の効果に影
響しない程度に配合することが可能である。このような
添加剤としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消
泡剤、レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防
止剤、艶消し剤、紫外線吸収剤等があげられる。
ル、コンクリート、サイディングボード、押出成形板、
プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用すること
ができ、主に建築物、土木構築物等の躯体の保護に使用
するものである。このとき、本発明の非汚染塗料組成物
は最終の仕上面に施されているものであり、基材に直接
塗装することもできるし、何らかの表面処理(下地処理
等)を施した上に塗装することも可能であるが特に限定
されるものではない。
添加剤類を加えて塗料化した後、非水系溶剤で希釈して
から、ハケ塗り、スプレー塗装、ローラー塗装、ロール
コーター、フローコーター等種々の方法により塗装する
ことができる。希釈するのに使用する非水系溶剤は、
(A)成分の非水溶剤として例示したものと同様のもの
を各種組み合わせて使用すればよい。
分((A)成分、(B)成分にて使用した非水系溶剤
と、希釈溶剤を合わせたもの)のうち、全体の50重量
%以上が脂肪族炭化水素である場合、改修工事にも好適
に用いることができる。これは、溶解力の強い溶剤を使
用した塗料を再塗装すると、リフティングと呼ばれる旧
塗膜のちぢみ現象が発生するが、脂肪族炭化水素が50
%重量以上含有されている場合は、このようなリフティ
ング現象が発生しないためである。
徴をより明確にする。 (合成例1)アルキルシリケート低縮合物1合成例 重量平均分子量1000、縮合度約8、不揮発分100
%のメチルシリケート(以下、「メチルシリケートA」
という)100重量部に対して、n−ヘキシルアルコー
ル71.4重量部と、触媒としてジブチル錫ジラウレー
ト0.03重量部を添加し、混合後、75℃で8時間脱
メタノール反応を行い、アルキルシリケート低縮合物1
を合成した。このアルキルシリケート低縮合物1のエス
テル交換率は39%であり、900℃にて焼成して得ら
れたシリカ残量比率は37.6重量%であった。
2合成例 メチルシリケートAを100重量部、n−アミルアルコ
ール17.6重量部、ジブチル錫ジラウレート0.03
重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルキルシリケ
ート低縮合物2を合成した。このアルキルシリケート低
縮合物2のエステル交換率は11%であり、シリカ残量
比率は50.3重量%であった。
3合成例 メチルシリケートAを100重量部、n−ヘキシルアル
コール38.4重量部、ジブチル錫ジラウレート0.0
3重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルキルシリ
ケート低縮合物3を合成した。このアルキルシリケート
低縮合物3のエステル交換率は22%であり、シリカ残
量比率は43.7重量%であった。
4合成例 メチルシリケートAを100重量部、n−アミルアルコ
ール105.6重量部、ジブチル錫ジラウレート0.0
3重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルキルシリ
ケート低縮合物4を合成した。このアルキルシリケート
低縮合物4のエステル交換率は67%であり、シリカ残
量比率は33.4重量%であった。
5合成例 メチルシリケートAを100重量部、n−トリデシルア
ルコール80.2重量部、ジブチル錫ジラウレート0.
03重量部を混合し、合成例1と同様にしてアルキルシ
リケート低縮合物5を合成した。このアルキルシリケー
ト低縮合物5のエステル交換率は22%であり、シリカ
残量比率は33.5重量%であった。
含有アルコキシシラン化合物合成例 加熱装置、撹拌器、還流装置、脱水装置、温度計を備え
た反応槽に、ポリエチレングリコール200(平均分子
量200;和光純薬株式会社製)20重量部と、イソシ
アネート含有シランであるY−9030(日本ユニカー
株式会社製)54.3重量部と、ジブチルスズジラウレ
ート0.05重量部とを仕込み、50℃にて8時間反応
させ、淡黄色のポリエチレンオキサイド鎖含有アルコキ
シシラン化合物を得た。このポリエチレンオキサイド鎖
含有アルコキシシラン化合物の重量平均分子量は、ゲル
浸透クロマトグラフィー(以下GPCという)のポリス
チレン換算により測定した結果800であった。
顔料を除く各成分を以下の通り配合して評価を行った、
即ち、ポリオール1(溶解形アクリルポリオール)20
0重量部と、イソシアネートを47.0重量部混合し
(アクリルポリオールの水酸基に対してNCO/OH比
率で1.0となるようにイソシアネートを配合)、アル
コキシシラン低縮合物を10.5重量部(SiO2 換算
にて5.0重量部となるように配合)添加し、十分に撹
拌した後、150×50×3mmの透明なガラス板に乾
燥膜厚が40μmとなるようにスプレー塗装し、気温2
0℃、湿度65%(以下、「標準状態」という)で24
時間乾燥養生した後、フィルムの透明性を目視にて評価
した。評価は、以下の通り。結果は表4に示す。 ○:完全に透明な状態 △:わずかに白濁が見られる状態 ×:白濁して不透明な状態
料組成物を作製し、以下の通り評価を行った。即ち、ポ
リオール1(溶解形アクリルポリオール)200重量部
にルチル型酸化チタン80.0重量部を加え分散混合し
た後、NCO/OH比率1.0となるようにイソシアネ
ートを47.0重量部と、アルコキシシラン低縮合物を
10.5重量部(SiO2 換算で5.0重量部となるよ
う配合)さらに添加し、混合して塗料組成物を作製し
た。作製した塗料組成物を、150×75×0.8mm
のアルミ板に乾燥膜厚が40μmとなるようにスプレー
塗装し試験体を作製した。作製した試験体を、標準状態
で7日間乾燥養生した後、脱イオン水に3時間浸漬し
た。取り出したアルミ板を水洗いの後、18時間乾燥さ
せ、塗膜表面に、0.2ccの脱イオン水を滴下し、2
0℃にて滴下直後の接触角を協和界面科学株式会社製C
A−A型接触角測定装置にて測定した(以下、接触角測
定は同様にして行った)。水浸3時間、乾燥18時間、
接触角測定を1サイクルとして4サイクル行った。結果
は表4に示す。この試験は、実際の降雨の際の条件を人
工的に作り出したものであり、酸性雨ではなく通常のp
Hの雨であることを想定している。
示すように上方から3分の1の長さのところで角度αが
135度になるようにおりまげたもの(以下、「暴露用
板」という)に、SK#1000プライマー(エスケー
化研株式会社製、エポキシ樹脂系プライマー)を、乾燥
膜厚が約30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状
態で8時間乾燥させた。(暴露用板は凸面を表面とす
る)次に、2.と同様にして塗料組成物を作製し、作製
した塗料組成物を前述のプライマーを塗装した暴露用板
に乾燥膜厚が約40μmとなるようにスプレー塗装し、
標準状態で7日間乾燥し試験体とした。作製した試験体
を、大阪府茨木市で南面を向き、面積が広い面(a面)
を垂直にし、さらに面積の狭い面(b面)が上部になる
ように設置して、屋外暴露を実施し、1ヶ月後、3ヶ月
後、6ヶ月後の雨筋汚れの有無を目視にて評価した。評
価は以下の通り。なお、結果は表4に示す。 ◎:垂直面に雨筋汚染なし ○:垂直面にわずかに雨筋汚れが見られる △:垂直面に雨筋汚染が見られる ×:垂直面に著しい雨筋汚れが見られる
0プライマーを乾燥膜厚30μmとなるようにスプレー
塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った。次に、2.と
同様にして作製した塗料組成物を乾燥膜厚が40μmと
なるようにスプレー塗装し試験体を作製した。作製した
試験体を、標準状態で7日間乾燥養生した後、JIS K540
0 8.10 耐汚染性試験に準じ、塗膜面に15重量%カー
ボンブラック水分散ペースト液を、直径20mm、高さ
5mmとなるように滴下し、50℃の恒温室中に2時間
放置した。その後流水中にて洗浄し、塗膜表面の汚染の
程度を目視により評価した。評価は以下の通り。 ◎:痕跡なし ○:わずかに痕跡有り △:痕跡有り ×:著しい痕跡有り
した接触角も良好な親水性を示していることがわかる。
雨筋汚染もみられず、耐汚染性に優れていることがわか
った。特に、水浸漬試験は実際の降雨が数回起こること
を再現したものであり、降雨後は良好な親水性を示すこ
とがわかった。
準じて評価を行った。なお、実施例7に関しては、予め
ポリオール1で顔料を分散した後、他の成分を加えて塗
料組成物を作製した。<結果>表4のような結果とな
り、いずれも良好な結果となった。特に(D)成分が添
加されている実施例8、実施例9では初期より親水性を
示しており、初期汚染性において良好な結果が得られた
他、汚れの染み込み抵抗性が優れる結果が得られた。
準じて評価を行った。<結果>結果は表4に示す。市販
のアルキルシリケートを使用した比較例1〜3では、相
溶性や表面配向性が悪いため、表面が親水性とならず、
雨筋汚染が発生しており、耐汚染性が悪いことがわか
る。アルキル基のエステル交換率が高い比較例4では、
表面が親水性となりにくいため、雨筋汚染が発生してお
り、耐汚染性が悪いことがわかる。アルキル基の鎖長が
あまり長くなりすぎると、比較例5のように、親水性と
ならず、耐汚染性が悪くなっている。比較例6は通常の
弱溶剤形塗料の配合であるが、表面が親水性でないた
め、雨筋汚染が発生しており、耐汚染性が悪いことがわ
かる。また、(C)成分の量が少ない場合でも同様の結
果が得られている。 (C)成分の量が多くなると、(C)成分が表面へ配向
して親水性にはなるものの、塗膜の硬化が遅くなる傾向
にある。また、経時においては、表面が硬くなるためク
ラックが発生しており塗膜の耐久性に問題がある結果と
なった。
00重量部を加えて希釈し(外割、30重量%にて希
釈)、混合撹拌して、吹付用白色塗料1を作製した。こ
のときの全溶剤中の脂肪族炭化水素系溶剤の含有率は3
7重量%であった。(塗料2) 実施例2の配合の白色塗料組成物を、さらにLAWS
(シェル石油株式会社製ミネラルスピリット)100重
量部を加えて希釈し(外割、30重量%で希釈)、混合
撹拌して、吹付用白色塗料2を作製した。このときの全
溶剤中の脂肪族炭化水素系溶剤の含有率は68重量%で
あった。
ーラーES(エスケー化研株式会社製 一液エポキシ樹
脂系シーラー)を所要量0.2Kg/m2となるようにス
プレー塗装し、標準状態にて1時間乾燥後、SKアクリ
ルカラー(エスケー化研株式会社製 一液溶剤形アクリ
ル樹脂系上塗材)を所要量0.3Kg/m2となるように
スプレー塗装し、標準状態にて7日間養生乾燥した。こ
れを旧塗膜として、先に作製した塗料1および塗料2を
それぞれ所要量0.15Kg/m2となるようにスプレー
塗装し、標準状態にて24時間乾燥後、さらにそれぞれ
の塗料を所要量0.15Kg/m2となるようにスプレー
による重ね塗りをおこなった。
吹きつけたスレート板は、表面にちぢみが発生してお
り、リフティング現象が観察された。塗料2を吹きつけ
たスレート板は、表面状態は良好であり、リフティング
現象はみられなかった。
6.5〜9.5であり、溶解力の弱い溶剤にも溶解およ
び/又は分散可能なポリオールを使用したウレタン樹脂
系塗料中では、通常のアルキルシリケートは相溶性が悪
く、表面配向性が悪く、塗膜が汚染されてしまうのに対
して、本発明によれば相溶性が良好で表面配向性に優
れ、塗膜が親水性となるので、非汚染性に優れた塗膜と
することが可能である。さらに、優れた塗膜諸性能を持
つ塗料組成物とすることができるものである。さらに、
ポリアルキレンオキサイド鎖含有アルコキシシラン化合
物を加えることにより、ごく初期より塗膜表面が親水性
となり耐汚染性に優れ、染み込み抵抗性にも優れる非汚
染塗料組成物とすることが可能になる。また、塗料全体
の溶剤成分のうち、50重量%以上が脂肪族炭化水素で
ある場合には、リフティング等の危険性がほとんどな
く、特に改修工事に好適に用いることができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 (A)溶解性パラメーターが6.5〜
9.5、重量平均分子量が5000〜150000、水
酸基価が15〜100KOHmg /g であり、非水系溶剤中
に溶解および/又は分散しているポリオールの樹脂固形
分100重量部に対して、 (B)イソシアネートをNCO/OH比率で0.7〜
2.0となるように含有しさらに (C)テトラアルコキシシランの縮合度4〜10の縮合
物であり、該縮合物中のアルキル基が炭素数1〜3と炭
素数4〜12のものが混在しているものとし、その混在
比率が炭素数4〜12のアルキル基が該縮合物中の全ア
ルキル基の5〜50%である化合物を、SiO2 換算で
1.0〜50.0重量部含有することを特徴とする非汚
染塗料組成物。 - 【請求項2】 (C)が一般式 【化1】 (式中、R1 〜R4 は炭素数1〜3のアルキル基と炭素
数4〜12のアルキル基が混在しているものとする。)
で表されるテトラアルコキシシランを、縮合度4〜1
0、重量平均分子量が500〜2500となるように縮
合したテトラアルコキシシラン低縮合物であることを特
徴とする請求項1に記載の非汚染塗料組成物。 - 【請求項3】 (C)が(a)一般式 【化2】 (式中、R5 は炭素数1〜3のアルキル基とし、nは4
〜10の整数とする)で表されるアルキルシリケート低
縮合物を、(b)一般式 【化3】 (式中、R6 は炭素数4〜12のアルキル基とする)で
表されるアルコールを用いて、(a)アルキルシリケー
ト低縮合物のアルキル基のうち5〜50%をエステル交
換した化合物であることを特徴とする請求項1に記載の
非汚染塗料組成物。 - 【請求項4】 さらに、(D)繰り返し単位の数が2〜
40のポリアルキレンオキサイド鎖を含有する、重量平
均分子量150〜3500のアルコキシシラン化合物
を、(A)ポリオールの樹脂固形分100重量部に対し
て、固形分で0.1〜20重量部含有することを特徴と
する請求項1〜請求項3のいずれかに記載の非汚染塗料
組成物。 - 【請求項5】 塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上
が脂肪族炭化水素であることを特徴とする請求項1〜請
求項4のいずれかに記載の非汚染塗料組成物。
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