JP2002235035A - 塗料組成物 - Google Patents
塗料組成物Info
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Abstract
燥性、タック性、硬化性に優れる弱溶剤形塗料を提供す
る。 【解決手段】塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が
脂肪族炭化水素である塗料組成物で、樹脂成分として、
ゲル分率が40重量%以上となる下記(A)、(B)を
含有させる。 (A)重量平均分子量が5000〜200000、ガラ
ス転移温度が−5〜70℃、水酸基価が15〜100K
OHmg/gである溶剤可溶型アクリルポリオール樹
脂。 (B)イソシアネート化合物。
Description
器タイル、コンクリート、サイディングボード、押出成
形板、プラスチック等の各種素材の表面仕上げに使用さ
れる塗料組成物に係るものである。
保護、意匠性の付与および、美観性の向上のため塗装仕
上げが行われており、トルエン、キシレン等の芳香族炭
化水素系溶剤を媒体とする強溶剤形塗料が多く用いられ
ている。これに対し、近年、環境や健康に対する意識が
高まっており、人体に対する毒性や、作業上の安全性等
の点、さらには大気汚染に及ぼす影響を考慮し、このよ
うな芳香族炭化水素系溶剤の使用を抑える動きが強まっ
ている。
ては、脂肪族炭化水素系溶剤を用いる弱溶剤形塗料への
転換が要望されるようになってきた。このような弱溶剤
形塗料は、強溶剤形塗料に比べ、低毒性であり、作業上
の安全性が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さ
いという長所をもつため、環境対応型の塗料として好ま
しいものである。
料は、通常の乾燥条件下においては、比較的良好な塗膜
物性を有する塗膜を形成することができる。しかしなが
ら、塗装時・塗装後の乾燥条件によっては、初期の乾燥
性、タック性、硬化性が不十分となる場合がある。特
に、外装塗料として用いる場合においては、温度、湿
度、日射、降雨、降雪、結露等、様々な条件の組合せや
変動による影響を受けやすい。本発明はこのような点に
鑑みなされたもので、幅広い種々の乾燥条件下において
も、初期の乾燥性、タック性、硬化性に優れる弱溶剤形
塗料を得ることを目的とするものである。
るため、本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特定ゲ
ル分率を有する溶剤可溶形アクリルポリオール樹脂を用
いることが有効であることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
のである。 1.塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭
化水素である塗料組成物であって、樹脂成分として、下
記に示すゲル分率が40重量%以上となる(A)、
(B)を含有することを特徴とする塗料組成物。 (A)重量平均分子量が5000〜200000、ガラ
ス転移温度が−5〜70℃、水酸基価が15〜100K
OHmg/gである溶剤可溶型アクリルポリオール樹
脂。 (B)イソシアネート化合物。 ゲル分率:(A)成分/(B)成分をOH/NCO当量
比が1/1となるように混合し、フィルムアプリケータ
ーを用いウェット膜厚0.125mmにてガラス板に貼
り付けた離型紙に塗布して、温度20℃、湿度65%下
で24時間乾燥後フィルムを剥がし、該フィルムをアセ
トンに24時間浸漬して以下式より求められる値。 (式)ゲル分率(%)=残存重量/浸漬前重量×100 2.(A)成分の水酸基中、一級水酸基の比率が50%
以上であることを特徴とする1.に記載の塗料組成物。 3.(A)成分のアミン価が0.05〜5KOHmg/
gであることを特徴とする1.または2.に記載の塗料
組成物。 4.(A)成分の酸価が0.1〜10KOHmg/gで
あることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の塗
料組成物。 5.さらに、樹脂成分として(C)非水分散形樹脂を、
(A)成分/(C)成分の固形分重量比率が10/90
〜70/30となるように含むことを特徴とする1.〜
4.のいずれかに記載の塗料組成物。 6.(C)成分の平均粒子径が100〜1000nmで
あることを特徴とする5.に記載の塗料組成物。 7.さらに、(D)アルコキシシラン化合物を、前記樹
脂成分の固形分総量100重量部に対し、SiO2換算
で1.0〜50.0重量部含有することを特徴とする
1.〜6.のいずれかに記載の塗料組成物。 8.(D)成分が、テトラアルコキシシランの平均縮合
度4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアルキル基が
炭素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在しているも
のとし、その混在比率が炭素数4〜12のアルキル基が
該縮合物中の全アルキル基の5〜50%である化合物、
であることを特徴とする7.に記載の塗料組成物。
基づき詳細に説明する。
て非水系溶剤を用いるもので、全溶剤のうち、50重量
%以上が脂肪族炭化水素である所謂弱溶剤形の塗料組成
物である。このような脂肪族炭化水素系溶剤は、芳香族
炭化水素系溶剤に比べ、低毒性であり、作業上の安全性
が高く、さらには大気汚染に対する影響も小さいという
特徴をもつものである。脂肪族炭化水素系溶剤として
は、例えば、n−ヘキサン、n−ペンタン、n−オクタ
ン、n−ノナン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ド
デカンのほか、テルピン油やミネラルスピリットなどが
例示できる。このような脂肪族炭化水素系溶剤の他に
は、通常塗料に用いられる非水系溶剤を使用することも
可能であるが、その比率は50重量%未満とする。この
ような非水系溶剤としては、トルエン、キシレン、ソル
ベントナフサ等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、
酢酸ブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケ
トンなどが例示できる。本発明では、この様な非水系溶
剤のうち、50重量%以上が脂肪族炭化水素となるよう
に1種又は2種以上を組み合わせて使用する。特に、ト
ルエン、キシレンを含まず、引火点21℃以上の第2石
油類に該当するものが、安全衛生上好ましい。脂肪族炭
化水素が50重量%より少ない場合は、臭気が強くなり
作業安全性が低下したり、既存塗膜上に塗装を行った際
にリフティングを発生したりするおそれがある。
脂]本発明では、上記溶剤に可溶な(A)溶剤可溶型ア
クリルポリオール樹脂(以下「(A)成分」という。)
を配合して塗膜を形成する。(A)成分は、水酸基含有
モノマーを他の共重合可能なモノマーと共重合して得ら
れるものである。水酸基含有モノマーとしては、例え
ば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロ
キシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブ
チル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、ジ−2−ヒドロキシエチルフマレート、モノ
−2−ヒドロキシエチル−モノブチルフマレート、エチ
レングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレ
ングリコールモノ(メタ)アクリレート、あるいはこれ
らとε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等ラクト
ン類との付加物、等が挙げられ、これらから選ばれる1
種または2種以上を重合することにより得られる。本発
明では、(A)成分の水酸基のうち、50%以上が一級
水酸基であることが望ましい。これにより、初期の乾燥
性、タック性、硬化性を高めることができる。このよう
な水酸基含有モノマーと共重合可能なモノマーとして
は、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、
(メタ)アクリルアミド及びその誘導体、スチレン誘導
体、塩化ビニル、酢酸ビニル、マレイン酸ジアルキルエ
ステル、フルオロオレフィン、反応性シリル基含有ビニ
ル系化合物等が挙げられる。
〜200000、好ましくは10000〜100000
のものが使用できる。重量平均分子量が5000より小
さい場合は、塗料として適度な粘性が得られず、各塗膜
物性に劣り、逆に200000より大きい場合は、塗膜
の鮮映性や光沢の低下が見られる等仕上り性に劣ること
となるため好ましくない。
℃、さらには0℃〜50℃であることが好ましい。−5
℃より低い時は耐汚染性が劣り、70℃より高い時は可
撓性、耐久性等が劣ることになる。
OHmg/gである。水酸基価が15KOHmg/gよ
り小さい場合には、十分な架橋密度が得られず、各種塗
膜物性が劣り、逆に、100KOHmg/gより大きい
場合は、ポットライフが短くなったり、耐水性が低下し
たりする傾向となる。
OHmg/gであることが望ましく、さらには0.1〜
3KOHmg/gであることがより望ましい。アミノ基
を付与するための化合物としては、具体的には、第1級
アミノ基含有モノマー、第2級アミノ基含有モノマー、
第3級アミノ基含有モノマーがあげられ、これらモノマ
ーから選ばれる1種または2種以上を使用することがで
きる。
えば、アミノメチル(メタ)アクリレート、アミノエチ
ル(メタ)アクリレート、アミノプロピル(メタ)アク
リレート、アミノブチル(メタ)アクリレート、p−ア
ミノスチレン、アリルアミンなどが挙げられる。
えば、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メ
タ)アクリルアミド,N−メチロールアクリルアミド、
N−(4−アニリノフェニル)メタアクリルアミド、4
−(メタ)アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジンなどがあげられる。
えば、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノブ
チル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)ア
クリレート、ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレー
ト、メチルエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノ
プロピル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノブチル
(メタ)アクリレート、ジヘキシルアミノエチル(メ
タ)アクリレート、ジオクチルアミノエチル(メタ)ア
クリレートなどのアクリル酸またはメタアクリル酸のエ
ステル;ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチ
ルアミノブチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミ
ノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロ
ピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノブチル
(メタ)アクリルアミド、メチルエチルアミノエチル
(メタ)アクリルアミド、ジプロピルアミノエチル(メ
タ)アクリルアミド、ジブチルアミノエチル(メタ)ア
クリルアミド、ジブチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、ジブチルアミノブチル(メタ)アクリルアミ
ド、ジヘキシルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、
ジヘキシルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジ
オクチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの
(メタ)アクリルアミド化合物;ジメチルアミノエチル
スチレン、ジエチルアミノエチルスチレン、ジプロピル
アミノエチルスチレン、ジオクチルアミノエチルスチレ
ンなどのスチレン誘導体;4−(メタ)アクリロイルオ
キシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンな
どのピペリジン化合物誘導体;2−ビニルピリジン、4
−ビニルピリジン、5−メチル−2−ビニルピリジン、
5−エチル−2−ビニルピリジンなどのピリジル基含有
ビニル化合物等があげられる。
mg/gであることが望ましく、より望ましくは0.5
〜5KOHmg/gである。このような酸価は、例え
ば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和カルボン
酸類、あるいはこれらのジカルボン酸類等を共重合する
ことにより得ることができ、これらから選ばれる1種ま
たは2種以上を使用することができる。
により、初期の乾燥性、タック性、硬化性を向上させる
ことができるとともに、十分なポットライフを確保する
ことができる。なお、本発明における水酸基価、アミン
価、酸価はいずれも樹脂固形分に対する値を示すもので
ある。
は、(B)イソシアネート化合物(以下「(B)成分」
という。)を配合して架橋硬化させて塗膜を形成する。
このような硬化剤としては、バーノックDN−990、
同DN−991、同DN−992(共に大日本インキ化
学工業株式会社製)、デュラネートTSA(旭化成工業
株式会社製)、タケネートD−177N(武田薬品工業
株式会社製)、デスモデュールZ−4270(住友バイ
エルウレタン株式会社製)などが例示できる。これらの
硬化剤は、溶解力の弱い溶剤へも溶解するので、好適に
使用できる。
I)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(p
ure−MDI)、ポリメリックMDI、キシリレンジ
イソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシア
ネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(I
PDI)、水添XDI、水添MDI等のイソシアネート
モノマーをアロハネート、ビウレット、2量化(ウレチ
ジオン)、3量化(イソシアヌレート)、アダクト化、
カルボジイミド反応等により、誘導体化したもの、及び
それらの混合物などを溶解力の強い溶剤に溶解して使用
することも可能である。
は、OH/NCO当量比率で0.5〜2.0、好ましく
は0.8〜1.5となるような比率で行う。このときO
H/NCO当量比率が0.5より小さいと、未反応のイ
ソシアネートが残存し、初期の乾燥性を悪化させ、タッ
クと呼ばれる表面のべたつきが発生しやすくなる。2.
0より大きいと、塗膜の架橋率が低くなり、硬化性、耐
久性が劣る傾向になる。
とを混合した際のゲル分率が、40重量%以上、好まし
くは50重量%以上、さらに好ましくは60〜90重量
%であることが必要である。本発明では、このようなゲ
ル分率を示す特定の溶剤可溶形アクリルポリオールとイ
ソシアネート化合物を組合わせることにより、初期の乾
燥性、タック性、硬化性において、はじめて効果を発現
することが可能となる。ゲル分率が40重量%より低い
場合は、初期の乾燥性、タック性、硬化性が不十分とな
る。ゲル分率が高すぎる場合は、十分なポットライフが
確保できないおそれが生じる。
(A)成分/(B)成分をOH/NCO当量比が1/1
となるように混合し、フィルムアプリケーターを用いウ
ェット膜厚0.125mmにてガラス板に貼り付けた離
型紙に塗布して、温度20℃、湿度65%下で24時間
乾燥後フィルムを剥がし、該フィルムをアセトンに24
時間浸漬して以下式より求められる値である。 (式)ゲル分率(%)=残存重量/浸漬前重量×100
成分として、(C)非水分散形樹脂(以下「(C)成
分」という。)を含むことができる。このような(C)
成分は、非水系溶剤中に樹脂粒子として分散しているも
のであり、非水系溶剤に溶解可能な樹脂部分と溶解しな
い樹脂部分の両方を合わせ持っているものである。非水
系溶剤に溶解可能な樹脂部分とは、非水系溶剤への溶解
度が99.0重量%以上のものである。これは、非水系
溶剤の種類によるが、最終的に分散させる非水系溶剤へ
溶解するものであればよい。一方、非水系溶剤に溶解し
ない樹脂部分とは、非水系溶剤へ全く溶解しないか、又
は極少量(例えば、溶解度が1.0重量%未満)のもの
である。これも、非水系溶剤の種類によるが、最終的に
分散させる非水系溶剤にほとんど溶解しないものを用い
ればよい。
組成のものも使用できる。(C)成分が水酸基を有する
場合は、OH/NCO当量比率で0.5〜2.0、好ま
しくは0.8〜1.5の比率となるように(B)成分を
増量することが望ましい。
(C)成分の固形分重量比率が10/90〜70/30
であることが望ましく、より望ましくは30/70〜6
0/40、さらに望ましくは40/60〜50/50で
ある。これにより、幅広い温度条件下や湿度条件下等に
おいても十分な造膜性を有し、かつ初期の乾燥性、タッ
ク性、硬化性が格段に優れた塗膜を得ることができる。
また、たれを生じ難く、厚膜で塗装でき、かつレベリン
グ性にも優れ、優れた作業性、仕上り性を有する組成物
とすることができる。(C)成分の固形分重量比が90
より大きいと、乾燥条件によっては、初期の乾燥性、タ
ック性、硬化性が低下する場合や、低温造膜性が劣る場
合がある。30より小さい場合は、厚膜塗装時の作業
性、仕上り性が低下する傾向となる。
00nmであることが望ましい。このような粒子径であ
ることにより、乾燥性や硬化性と、造膜性とのバランス
がとれた塗膜を得ることができる。平均粒子径が100
0nmより大きいと、造膜性が不十分となり、塗膜の鮮
映性が低下する傾向となる。100nmより小さいと、
作業性、仕上り性が低下する傾向となる。
では、上述の成分に加え、(D)アルコキシシラン化合
物(以下「(D)成分」という。)を用いることができ
る。(D)成分を混合することにより、塗膜表面を親水
性にし、耐汚染性の向上を図ることができる。
膜表面への局在化のしやすさ、あるいは表面親水化の早
期発現の点等により、(D−1)炭素数が1〜3のアル
コキシル基と、炭素数が4〜12のアルコキシル基を含
有するアルコキシシランの縮合物(以下「(D−1)成
分」という。)、を使用することが望ましい。
基が、炭素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在して
いることにより、(A)成分との相溶性が飛躍的に向上
し、表面配向性に優れ、塗膜物性の優れた塗膜が形成で
きる。炭素数が1〜3のアルコキシル基のみの場合は、
(A)成分との相溶性、表面配向性が不十分となり、炭
素数が4〜12のアルコキシル基のみの場合は、耐汚染
性が低下する傾向となる。(D−1)成分は、該低縮合
物の全体のアルコキシル基のうち、約5〜50当量%が
炭素数4〜12のアルコキシル基となるようにしたもの
が(A)成分との相溶性、塗膜の耐汚染性に優れるため
好ましい。
あることが望ましい。平均縮合度が20より大きいもの
は、粘度上昇等により取り扱いが不便となり、平均縮合
度が4より小さいのものは、揮発性が高くなりやはり取
り扱いが不便となる。
により製造することができるが、例えば、炭素数1〜3
のアルコキシル基を有するテトラアルコキシシラン縮合
物を、炭素数4〜12のアルコールでエステル交換反応
により変性する方法等があげられる。
脂固形分100重量部に対して、SiO2換算で1.0
〜50.0重量部、好適には2.0〜30.0重量部配
合することが望ましい。1.0重量部未満では塗膜の親
水性が十分でないため耐汚染性に劣り、50.0重量部
を越えると、硬化塗膜の外観が悪化したり、クラックが
生じるといった問題が発生しやすくなる。
ンやシリケートなどのSi−O結合をもつ化合物を、完
全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ
(SiO2)となって残る重量分にて表したものであ
る。一般に、アルコキシシランやシリケートは、水と反
応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらに
シラノール同士やシラノールとアルコキシにより縮合反
応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行う
と、シリカ(SiO 2)となる。これらの反応は RO(Si(OR)2O)nR+(n+1)H2O→n
SiO2+(2n+2)ROH (Rはアルキル基を示す。nは整数。)という反応式で
表されるが、この反応式をもとに残るシリカ成分の量を
換算したものである。
他、有機金属化合物を混合することもできる。このよう
な有機金属化合物としては、例えば、ジブチルスズジラ
ウレート、ジブチルスズジマレート、ジオクチルスズジ
ラウレート、ジオクチルスズジマレート、ジブチルスズ
アセテート、オクチル酸スズ等の有機スズ化合物;アル
ミニウムトリス(アセチルアセトナート)、チタニウム
ビス(アセチルアセトナート)、ジルコニウムビス(ブ
トキシ)ビス(アセチルアセトナート)などの金属キレ
ート化合物類等があげられる。
(エナメル)塗膜としてもよい。このような着色顔料と
しては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラ
ック、酸化第二鉄(ベンガラ)、クロム酸鉛(モリブデ
ートオレンジ)、黄鉛、黄色酸化鉄、オーカー、群青、
コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール
系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キ
ナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベン
ゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系
等の有機顔料が使用できる。また、重質炭酸カルシウ
ム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、
炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料
を使用することも可能である。
することが可能な各種添加剤を本発明の効果に影響しな
い程度に配合することが可能である。このような添加剤
としては、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、消泡剤、
レベリング剤、顔料分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、
艶消し剤、紫外線吸収剤等があげられる。
は、金属、ガラス、磁器タイル、コンクリート、サイデ
ィングボード、押出成形板、プラスチック等の各種素材
の表面仕上げに使用することができ、主に建築物、土木
構築物等の躯体の保護に使用するものである。このと
き、本発明の塗料組成物は最終の仕上面に施されている
ものであり、基材に直接塗装することもできるし、何ら
かの表面処理(下地処理等)を施した上に塗装すること
も可能であるが特に限定されるものではない。
類を加えて塗料化した後、通常、脂肪族炭化水素系溶剤
で希釈して塗装を行う。塗装方法としては、例えば、刷
毛塗装、ローラー塗装、スプレー塗装、ロールコータ
ー、フローコーター等、種々の方法を用いることができ
る。特に、(A)成分と(C)成分とを10/90〜7
0/30の固形分重量比率で混合した場合には、たれを
生じ難く、厚膜で塗装でき、レベリング性も良好である
ことから、刷毛塗装、ローラー塗装での適性が高い。
脂肪族炭化水素であるので、改修工事にも好適に用いる
ことができる。これは、溶解力の強い溶剤を使用した塗
料を再塗装すると、リフティングと呼ばれる旧塗膜のち
ぢみ現象が発生するが、脂肪族炭化水素が50%重量以
上含有されている場合は、このようなリフティング現象
が発生しないためである。
徴をより明確にする。
て、表2に示す配合にて塗料を作製し、以下に示す各試
験を行った。なお、樹脂成分のOH/NCO当量比は、
1/1となるようにした。
いてウェット膜厚0.125mmにて塗布し、試験片を
作製した。作製した試験片を温度5℃、湿度35%下に
て24時間乾燥した後、塗膜表面に15重量%カーボン
ブラック水分散ペースト液を直径20mm、高さ5mm
となるように滴下し、温度5℃、湿度35%下にて24
時間放置した。その後流水中にて塗膜表面を洗浄し、残
存したカーボンブラックの痕跡の程度により、4段階
(優 ◎>○>△>× 劣)で硬化性を評価した。
た。作製した試験片を温度20℃、湿度65%下にて2
4時間乾燥した後、塗膜表面に15重量%カーボンブラ
ック水分散ペースト液を直径20mm、高さ5mmとな
るように滴下し、温度20℃、湿度65%下にて24時
間放置した。その後流水中にて塗膜表面を洗浄し、上記
「硬化性試験」と同様にして硬化性を評価した。
た。作製した試験片を温度40℃、湿度30%下にて2
4時間乾燥した後、塗膜表面に15重量%カーボンブラ
ック水分散ペースト液を直径20mm、高さ5mmとな
るように滴下し、温度40℃、湿度30%下にて24時
間放置した。その後流水中にて塗膜表面を洗浄し、上記
「硬化性試験」と同様にして硬化性を評価した。
た。作製した試験片を温度30℃、湿度30%下にて1
2時間乾燥し、さらに温度30℃、湿度90%下にて1
2時間乾燥した後、塗膜表面に15重量%カーボンブラ
ック水分散ペースト液を直径20mm、高さ5mmとな
るように滴下し、温度30℃、湿度90%下にて24時
間放置した。その後流水中にて塗膜表面を洗浄し、上記
「硬化性試験」と同様にして硬化性を評価した。
ットライフ」に準じて試験を行った。評価は以下の通
り。 ○:8時間以上 △:5時間以上 ×:5時間未満
明組成物である塗料1〜8は、塗料9〜11に比べ良好
な結果を示した。特に、塗料1、2は、何れの乾燥条件
においても優れた硬化性を示すとともに、十分なポット
ライフを有していた。
下においても、初期の乾燥性、タック性、硬化性に優れ
る弱溶剤形塗料を得ることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】塗料中の全溶剤のうち、50重量%以上が
脂肪族炭化水素である塗料組成物であって、樹脂成分と
して、下記に示すゲル分率が40重量%以上となる
(A)、(B)を含有することを特徴とする塗料組成
物。 (A)重量平均分子量が5000〜200000、ガラ
ス転移温度が−5〜70℃、水酸基価が15〜100K
OHmg/gである溶剤可溶型アクリルポリオール樹
脂。 (B)イソシアネート化合物。 ゲル分率:(A)成分/(B)成分をOH/NCO当量
比が1/1となるように混合し、フィルムアプリケータ
ーを用いウェット膜厚0.125mmにてガラス板に貼
り付けた離型紙に塗布して、温度20℃、湿度65%下
で24時間乾燥後フィルムを剥がし、該フィルムをアセ
トンに24時間浸漬して以下式より求められる値。 (式)ゲル分率(%)=残存重量/浸漬前重量×100 - 【請求項2】(A)成分の水酸基中、一級水酸基の比率
が50%以上であることを特徴とする請求項1に記載の
塗料組成物。 - 【請求項3】(A)成分のアミン価が0.05〜5KO
Hmg/gであることを特徴とする請求項1または2に
記載の塗料組成物。 - 【請求項4】(A)成分の酸価が0.1〜10KOHm
g/gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
に記載の塗料組成物。 - 【請求項5】さらに、樹脂成分として(C)非水分散形
樹脂を、(A)成分/(C)成分の固形分重量比率が1
0/90〜70/30となるように含むことを特徴とす
る請求項1〜4のいずれかに記載の塗料組成物。 - 【請求項6】(C)成分の平均粒子径が100〜100
0nmであることを特徴とする請求項5に記載の塗料組
成物。 - 【請求項7】さらに、(D)アルコキシシラン化合物
を、前記樹脂成分の固形分総量100重量部に対し、S
iO2換算で1.0〜50.0重量部含有することを特
徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の塗料組成物。 - 【請求項8】(D)成分が、テトラアルコキシシランの
平均縮合度4〜10の縮合物であり、該縮合物中のアル
キル基が炭素数1〜3と炭素数4〜12のものが混在し
ているものとし、その混在比率が炭素数4〜12のアル
キル基が該縮合物中の全アルキル基の5〜50%である
化合物、であることを特徴とする請求項7に記載の塗料
組成物。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP5546705B1 (ja) * | 2014-04-15 | 2014-07-09 | ヘンケルジャパン株式会社 | 太陽電池バックシート用接着剤 |
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JP2014141665A (ja) * | 2012-12-27 | 2014-08-07 | Bekku Kk | 被覆材及び被覆方法 |
JP2019171236A (ja) * | 2018-03-27 | 2019-10-10 | ベック株式会社 | 被膜形成方法 |
-
2001
- 2001-11-01 JP JP2001335919A patent/JP2002235035A/ja active Pending
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