JP3008605U - 照明器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安定器とランプソケットとの接続を確実にか
つ迅速に行える構造の照明器具を提供する。 【構成】 ソケット３の一部を反射板４の裏面側に突出
させて、その突出部３ａには上方が開の凹部３ｂを形成
し、また、ソケット３には、凹部３ｂの内側底面に一端
が臨み他端が当該ソケット側の接触片３２に接触する接
触子１１と、この接触子１１に板端子Ｔを固着するため
のねじ穴１１ａを設け、安定器のリード線ｗをソケット
３に板端子Ｔにより直接に接続する構造としている。さ
らに凹部３ｂを塞ぐ蓋３ｃを設け、その凹部３ｂ内に樹
脂を充填した後に蓋３ｃを被せることにより、板端子Ｔ
による接続部の防湿性・絶縁性を高めている。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、直管形けい光ランプが装着される照明器具に関し、特に、防水形 照明器具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

防水形照明器具では安定器を器具本体内に配置して保護している構造が一般的 である。また、この種の照明器具では、従来、防水構造の安定器及びランプソケ ットからそれぞれリード線が出ており、これらのリード線を器具本体内で相互に 接続することによって安定器とソケットとの間の接続が行われる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、上記した従来の照明器具によれば、安定器とソケットとの接続の際 に、リード線の端部の外被を剥き、圧着工具で圧着した後に、接続部の絶縁・防 湿性を保持するため、防水キャップを被せるといった作業が必要で、組立て工数 が多くなるいう問題がある。また、リード線同士の接続となるので接続の信頼性 と、防水キャップによる絶縁の信頼性の問題も残されている。

【０００４】 本考案はそのような点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、安 定器とソケットとの接続を確実にかつ迅速に行える構造の照明器具を提供するこ とにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記の目的を達成するため、本考案は、実施例に対応する図１〜図４に示すよ うに、直管形けい光ランプＬの両端を支持するソケット３と、このソケット３を 支持する反射板４と、その反射板４の裏面側の全体を覆う器具本体１と、この器 具本体１内に配置される安定器１０を備えた照明器具において、ソケット３の一 部は反射板４の裏面側に突出し、その突出部３ａには上方が開の凹部３ｂが形成 され、かつ、ソケット３には、凹部３ｂの内側底面に一端が臨み、他端が当該ソ ケット側の接触片３２に接触する接触子１１と、この接触子１１に端子Ｔを固着 するためのねじ穴１１ａと、凹部３ｂを塞ぐ蓋３ｃが設けられ、その蓋３ｃを被 せた状態で凹部３ｂ内に樹脂充填用の空間が形成されることによって特徴づけら れる。

【０００６】

【作用】

安定器１０からのリード線ｗを、端子Ｔを利用してソケット３の接触子１３ａ に直に接続することができるので、リード線同士の接続が不要になる。しかも端 子Ｔによる接続部の周囲には樹脂Ｒを充填することができる。

【０００７】

【実施例】

本考案の実施例を、以下、図面に基づいて説明する。 図１及び図２はそれぞれ本考案実施例の要部構造を示す部分断面図で、図３は ソケット３のみを抽出して示す平面図である。また、図４は本考案実施例の全体 構造を示す正面図である。

【０００８】 まず、この例の照明器具は、図４の全体図に示すように、吊りパイプ８及び吊 下げボックス（端子箱）９等を利用して工場などの天井に吊下げて使用される。 また、この例の器具は、器具本体１と反射板４との両端部をそれぞれアルミニウ ムダイカスト製の側板２で連結して、それらを一体化して全体の強度を高めた構 造の照明器具で、その器具本体１の内面側に安定器１０が配置されている。

【０００９】 反射板４の下面には、互いに対向する二対のソケット３と３とが固着されてお り、この各ソケット３と３との間には、硬質ガラス製のランプ保護カバー６が配 置されている。そして、その各保護カバー６内に直管形けい光ランプＬが収容さ れ、両端がソケット３と３によって支持される。さらに、反射板４の下面には、 ランプ保護カバー６の保護用のガード５（カバー６がない器具ではけい光ランプ Ｌの保護用）が取付け金具７を介して装着されている。

【００１０】 さて、各ソケット３の上部の一部分は反射板４の裏面側に突出しており、その 突出部３ａには上方が開の凹部３ｂが形成されている。また、各ソケット３の上 部には、それぞれ、接触子１１が２か所に埋め込まれている。この接触子１１の 上端面は凹部３ｂの内部底面に臨み、下端がソケット３の内部に突出している。 さらに各接触子１１には、それぞれ、上端面に端子１２を固着するためのねじ穴 １１ａが形成されている。

【００１１】 一方、各ソケット３の内部には、それぞれ、摺動子３１ａ（ランプ交換側）及 び３１ｂ（ランプ非交換側）が挿入されており、その各摺動子３１ａ，３１ｂの ソケット接触片３２に、先の接触子１１の下端面が接触する。この各接触片３２ には、それぞれ、ランプピン保持具３３ａまたはランプピン接触片３３ｂが接続 されており、従って、各接触１１は、けい光ランプＬをソケット３に装着した状 態でそのランプピンにそれぞれ導通する。

【００１２】 そして、各ソケット３の上部の突出部３ａには蓋３ｃがねじ止めによって固定 され、この蓋３ｃを被せた状態で、凹部３ｂが略密閉状態となる。なお、この例 において各凹部３ｂ内には仕切片３ｄが設けられており、二つの端子接続部間の 沿面距離を稼ぐ構造となっている。

【００１３】 次に、リード線ｗの接続手順とともに、本考案実施例の作用を述べる。 まず、この例で使用する安定器１０は、各リード線ｗが両端のソケット３の位 置まで届く十分な長さを有し、また、その各リード線ｗの端部には、器具組立て 工程前あるいは安定器１０の製造段階で、予め端子Ｔが圧着されている。

【００１４】 さて、組立て工程では、各ソケットの突出部３ａの蓋３ｃを外した状態で、各 リード線ｗの端子Ｔをそれぞれ対応する接触子１１の上端面に当て、この状態で 接触子１１のねじ穴１１ａに小ねじ（十字穴付きなべ小ねじ）１２をねじ込んで 端子Ｔを接触子１１に固着する。

【００１５】 次いで、突出部３ａの凹部３ｂに樹脂（例えばシリコン）Ｒを充填し、この状 態で突出部３ａに蓋３ｃを被せてねじ止めにより固定する。このとき、樹脂Ｒが 蓋３ｃの合わせ部分から少しはみ出すように樹脂Ｒの充填量を調整することによ り、端子Ｔと接触子１１との接続部は外部に対して完全に密閉され、これにより 十分な防湿性及び絶縁性を確保できる。

【００１６】 なお、以上の実施例では接触子として円筒形状のものを使用しているが、端子 Ｔとの当たり面をもつ断面形がコの字またはＬ字の接触子を用いても本考案の構 造は実施可能である。

【００１７】 また、本考案の構造は、２灯用の器具に限られることなく、１灯用あるいは３ 灯以上の照明器具に適用できることはいうまでもない。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案の照明器具によれば、安定器からのリード線をソ ケットに端子止めにより直接に接続できる構造としたので、器具組立て中にリー ド線の皮剥き・圧着などの作業を行う必要がなくなり、これにより安定器とソケ ットとの接続を簡単かつ短時間で行うことができる。さらに、ソケットの接触子 に端子をねじ止めする構造であるので、リード線同士の接続に対して接続の信頼 性が高い。

【００１９】 また、端子による接続部を凹部内に設けて、その接続部の周囲に樹脂を充填で きる構造としているので、防湿性・絶縁性にも優れている。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案実施例の要部構造を示す部分断面図

【図２】同じく部分断面図

【図３】本考案実施例のソケット３のみを抽出して示す
平面図

【図４】本考案実施例の全体構造を示す正面図

【符号の説明】

１ 器具本体 ２ 側板 ３ ソケット ３ａ 突出部 ３ｂ 凹部 ３ｃ 蓋 ３１ａ，３１ｂ 摺動子 ３２ ソケット接触片 ３３ａ ランプピン保持具 ３３ｂ ランプピン接触片 ４ 反射板 １１ 接触子 １１ａ ねじ穴 １２ 小ねじ（端子固着用） Ｔ 端子 ｗ リード線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 直管形けい光ランプの両端を支持するソ
   ケットと、このソケットを支持する反射板と、その反射
   板の裏面側の全体を覆う器具本体と、この器具本体内に
   配置される安定器を備えた照明器具において、上記ソケ
   ットの一部は上記反射板の裏面側に突出し、その突出部
   には上方が開の凹部が形成され、かつ上記ソケットに
   は、上記凹部の内側底面に一端が臨み、他端が当該ソケ
   ット側の接触片に接触する接触子と、その接触子に端子
   を固着するためのねじ穴と、上記凹部を塞ぐ蓋が設けら
   れ、その蓋を被せた状態で上記凹部内に樹脂充填用の空
   間が形成されることを特徴とする照明器具。