JP3008108B1 - フェノ―ル樹脂発泡体パネルの製造方法 - Google Patents

フェノ―ル樹脂発泡体パネルの製造方法

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JP3008108B1
JP3008108B1 JP10378326A JP37832698A JP3008108B1 JP 3008108 B1 JP3008108 B1 JP 3008108B1 JP 10378326 A JP10378326 A JP 10378326A JP 37832698 A JP37832698 A JP 37832698A JP 3008108 B1 JP3008108 B1 JP 3008108B1
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潤 加藤
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    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/20Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles for articles of indefinite length
    • B29C44/32Incorporating or moulding on preformed parts, e.g. linings, inserts or reinforcements
    • B29C44/326Joining the preformed parts, e.g. to make flat or profiled sandwich laminates

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Abstract

【要約】 【課題】 煩雑な工程の増加や資材コストの上昇を
伴わず、表面材および裏面材とフェノール樹脂発泡体と
の接着不良品や形状不安定品の発生を防止し、製品の傷
の形成、断熱効果の低下、成型物内への吸水作用も防止
することを可能にする製造方法を提供する。 【解決手段】 連続的に移送されている表面材上に発泡
性フェノール樹脂混合液を吐出し、さらに裏面材を供給
して積層連続体を形成して加熱炉を通す際に、前部加熱
炉と後部加熱炉との間に設置された穿孔機で、裏面材と
樹脂層を貫通する開口部を連続的に設けて内部に滞留す
るガス圧力を瞬間的に放出し、続く硬化反応で裏面材側
開口部の樹脂層部分を閉塞すると同時に硬化反応を完結
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表面材および裏面材
にフェノール樹脂発泡体をはさみ込んだ積層構造を有す
る、フェノール樹脂発泡体パネルの製造方法、およびこ
の方法を実施するために用いる製造装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フェノール樹脂発泡体パネルはその軽
量、高断熱、不燃性の特徴から、断熱パネルや外壁材等
として多用されている。しかし、フェノール樹脂発泡体
パネルを連続的に生産するに際しては、表面材および裏
面材とフェノール樹脂発泡体との接着不良品や形状不安
定品の発生が問題になっていた。これらの原因はフェノ
ール樹脂発泡体成型時の、フェノール樹脂と硬化剤中の
水分や縮合水に起因する水蒸気、および発泡剤による圧
力挙動にあることがわかっている。この防止策として、
成型物内部のガス抜きが極めて効果的であることが知ら
れており、種々の方策が提案されている。特開昭58−
3858号公報および特開昭58−3860号公報に
は、接着界面にクラフト紙や布等の吸水性シートを貼り
付けたり、フェノール樹脂発泡体中に中空のシラスバル
ーン等を添加して成型物内部の水分を吸収させることに
よって、ガス抜きされた断熱パネルが得られることが報
告されている。これらのパネルの場合には成型作業にお
いて煩雑な工程が増加し、また資材コストも上昇してし
まう。
【0003】特公平4−2097号公報には、フェノー
ル樹脂発泡体断熱パネルの片側面材に多数の小孔を形成
して、発泡時に発生する水分や成型後に残存する水分を
排出しやすくする製造方法が報告されている。この製造
方法によって裏面材とフェノール樹脂発泡体との接着不
良や、発泡体中水分の除去不十分についてある程度改善
されるが、小孔を形成しない表面材側においては前記し
た問題点が引き続き存続してしまう。特開平4−360
950号公報には、表面材の裏側に向かって裏面材から
貫通孔を複数個形成した建築用パネルが報告されてい
る。このパネルは複数の貫通孔を形成したために、製品
の変形防止、面材と樹脂発泡体との剥離防止、長期にわ
たる均一フォームの形成、火災時の爆裂防止等の効果を
得ている。しかし反面、複数の貫通孔は製品の傷ともな
り、断熱効果が低下し、フェノール樹脂硬化剤中に含有
されている有機酸によって貫通孔を介しての成型物内へ
の吸水作用が増長され、さらに吸水された水分が浸み出
すとその酸性のためにアルミ蒸着クラフト紙等の裏面材
を浸食する。
【0004】一方、フェノール樹脂発泡体の成型物製造
時における硬化反応のステップに着目して、加熱炉を発
泡段階用の加熱炉(発泡室)と硬化段階用の加熱炉(硬
化室)とに分割し、硬化炉温度を発泡炉温度よりも高く
設定する製造方法が報告(特公平2−25786号公
報)されている。この製造方法によって、密度の均一
な、面材と発泡体層との接着力の良好なフェノール樹脂
発泡体パネルが得られている。しかい、この改良もガス
抜きには及ばない面がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】表面材および裏面材と
フェノール樹脂発泡体との接着不良品や形状不安定品の
発生を防止するためには、フェノール樹脂と硬化剤中の
水分や縮合水に起因する水蒸気、および発泡剤を、フェ
ノール樹脂発泡体成型時のガス抜きによって除去するこ
とが最も効果的である。しかしそのために、煩雑な工程
が増加したり、資材コストが上昇したりすることは望ま
れていない。また、浅い小孔ではガス抜きが不完全であ
り、逆に複数の貫通孔はガス抜きには適しているもの
の、製品の傷の形成、断熱効果の低下、成型物内への吸
水作用等の問題点を有している。
【0006】本発明は、煩雑な工程の増加や資材コスト
の上昇を伴わず、表面材および裏面材とフェノール樹脂
発泡体との接着不良品や形状不安定品の発生を防止し、
製品の傷の形成、断熱効果の低下、成型物内への吸水作
用も防止することを可能にする製造方法、すなわちフェ
ノール樹脂発泡体成型時の中間段階でフェノール樹脂発
泡体に穿孔を施して十分にガス抜きを行い、引き続く硬
化反応において開口部の樹脂層の部分を閉塞するフェノ
ール樹脂発泡体パネルの製造方法を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、フェノー
ル樹脂発泡体の成型物製造時における硬化反応のステッ
プおよびその硬化反応のステップに対応した加熱炉の分
離、連結に着目し、さらに接着不良品や形状不安定品の
発生を防止するのに十分なガス抜きが遂行されるために
は、どのステップでガス抜きのための穿孔を行えば良い
のかを見い出し、またガス抜きのための穿孔による開口
部の樹脂層の部分が、引き続く硬化反応のステップにお
いて閉塞できることを見い出し、本発明を完成するに至
った。
【0008】即ち本発明は、連続的に移送されている表
面材上に発泡性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹脂
混合液の上にさらに裏面材を連続的に積層供給して積層
連続体を形成し、該積層連続体をその上下面から押圧し
ながら前部加熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉との
間に設置された穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通
する複数の開口部を連続的に設けて該積層連続体内部に
滞留するガス圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口部
を有した該積層連続体をその上下面から押圧しながら後
部加熱炉を通し、後部加熱炉によって複数開口部の樹脂
層の部分を閉塞すると同時に硬化反応を完結させること
を特徴とする、フェノール樹脂発泡体パネルの製造方法
である。また前記した穿孔機による連続的な穿孔工程
が、フェノール樹脂の硬化反応途中であるゲルタイムと
ライズタイムの間で行われることを特徴とする、フェノ
ール樹脂発泡体パネルの製造方法である。
【0009】また本発明は、連続的に移送されている表
面材上に発泡性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹脂
混合液の上にさらに裏面材を連続的に積層供給して積層
連続体を形成し、該積層連続体をその上下面から押圧し
ながら前部加熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉との
間に設置された穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通
する複数の開口部を連続的に設けて該積層連続体内部に
滞留するガス圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口部
を有した該積層連続体をその上下面から押圧しながら後
部加熱炉を通し、後部加熱炉によって複数開口部の樹脂
層の部分を閉塞すると同時に硬化反応を完結させる製造
方法によって製造されたフェノール樹脂発泡体パネルで
ある。
【0010】さらに本発明は、連続的に移送されている
表面材上に発泡性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹
脂混合液の上にさらに裏面材を連続的に積層供給して積
層連続体を形成し、該積層連続体をその上下面から押圧
しながら前部加熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉と
の間に設置された穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫
通する複数の開口部を連続的に設けて該積層連続体内部
に滞留するガス圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口
部を有した該積層連続体をその上下面から押圧しながら
後部加熱炉を通し、後部加熱炉によって複数開口部の樹
脂層の部分を閉塞すると同時に硬化反応を完結させるこ
とを特徴とする、フェノール樹脂発泡体パネルの連続製
造装置である。
【0011】ガス抜きのための穿孔を実施するために
は、それ以前のステップでフェノール樹脂発泡体の硬化
がある程度進行している必要があり、穿孔による開口部
を閉塞するためには、引き続く硬化反応のステップが必
要である。加熱炉を分離して本発明のように連結する前
後2基の加熱炉方式とし、前部加熱炉を通過した時に穿
孔作業を行い、後部加熱炉によって開口部の閉塞および
硬化反応の完結を行う製造方法が最も効率的である。
【0012】フェノールフォーム成型物製造時における
フェノール樹脂の硬化反応は、一般的に次のステップで
管理される。 第1ステップ 「クリームタイム」 発泡剤の気化開始時間 第2ステップ 「ゲルタイム」 糸引き状粘着質への移行時間 第3ステップ 「ライズタイム」 発泡挙動の終息時間 第4ステップ 「タックフリータイム」 粘着性消失時間 この様なステップで硬化反応が進行していく中で、特に
接着性に関与しているステップは、第2から第3ステッ
プに至る時間帯であり、この時間帯で滞留するガス圧力
を開放する作業が、接着不良防止に極めて効果的とな
る。またこの時間帯に開けられた開口部は、裏面材自身
の開口部は残されているものの、フェノール樹脂発泡体
層内の開口部は樹脂の硬化反応の進行に伴って閉塞され
ることが確かめられた。この結果から、反応速度調整に
際し、ゲルタイムは連結された2基の加熱炉の前部加熱
炉内を通過する時間帯に設定し、またライズタイムは後
部加熱炉内を通過する時間帯に設定することによって、
フェノール樹脂発泡体パネルが連結部分を通過する時間
帯は常に硬化反応途中のゲルタイムとライズタイムの間
の時間帯になるようになった。
【0013】このように反応条件が設定された前後2基
の加熱炉の連結部で穿孔作業を行うことにより、本発明
は、煩雑な工程の増加や資材コストの上昇を必要とせ
ず、表面材および裏面材とフェノール樹脂発泡体との接
着不良品や形状不安定品の発生を防止しでき、しかも製
品の傷の形成、断熱効果の低下、成型物内への吸水作用
も防止することが可能になったものである。
【0014】この様に穿孔作業時間帯を的確に操作調整
することが可能な生産設備とは、2基の加熱炉を連結し
てなる設備であるが故に可能となるのであり、通常1基
の加熱炉方式での生産ではなし得ないものである。つま
り単一炉方式では、クリームタイムからタックフリータ
イムに至る時間帯の成型物は、常に上下のコンベアーの
間に挟み込まれた状態で走行しており、穴開け作業は必
然的にライズタイム以降、或いはタックフリータイム以
降の作業にならざるを得ないからである。ライズタイム
以降の位置で穿孔作業を行えば、開口部はそのままの形
状で製品化されることになり、欠陥と指摘される吸水作
用の増長現象は防ぎ得ないのである。ここでゲルタイム
やライズタイムの調整は、一般的には硬化触媒の使用量
や、加熱炉の温度管理、又は混合吐出される樹脂液の温
度管理、更には金属成型物の温度管理、生産ラインの稼
働速度管理等によって容易に調整できるものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のフェノール樹脂発泡体に
使用できる表面材としては、カラー鋼板、カラーアルミ
ニウム板、銅板、チタン板、カラーステンレス板、セラ
ミック板、石膏ボード、セメント板、合成樹脂板、化粧
合板等が挙げられる。また、使用可能な裏面材として
は、アルミ蒸着クラフト紙、アスベスト紙、シート状ク
ラフト紙、各種ラミネート紙、合成樹脂シート等が挙げ
られる。
【0016】フェノール樹脂発泡体パネルの代表的なも
のは金属サイディングである。金属サイディングは、軽
量、高断熱を特徴とする建築物外壁材として多用されて
いる建築資材で、フェノールフォーム充填品に於いては
軽量、高断熱の特徴に加えて準不燃資材として活用され
ている。金属サイディングは、亜鉛又は亜鉛合金メッキ
を施した鋼板に着色塗装した、通称カラー鋼板と呼ばれ
る加工鋼板を、エンボス加工機や成型機によって建築資
材に適した形状に成型し、内部にフォーム層を形成させ
て製品化される。
【0017】本発明で使用されるフェノール樹脂発泡体
は、通常使用されているレゾール型フェノール樹脂発泡
体でも良いし、ベンジリックエーテル型フェノール樹脂
発泡体でも良い。発泡剤としては、ハロゲン化炭化水素
類および水を単独またはそれらの併用によって使用する
ことができる。また、その他界面活性剤、難燃剤等の各
種添加剤を併用することも可能である。
【0018】本発明のフェノール樹脂発泡体パネルの連
続製造装置の一例を図1に示した。表面材連続供給装置
1、発泡性フェノール樹脂混合液の吐出機2、裏面材積
層供給装置3、前部加熱炉4、穿孔機5、後部加熱炉
6、切断機7がこの順番で配列されている。プレヒータ
ー11は表面材の連続供給装置と発泡性フェノール樹脂
混合液の吐出機との間に設置され、表面材を予熱するた
めにある。裏面材積層供給装置3は、裏面材を巻装した
アンコイラ31とガイドローラ32を有し、これによっ
て表面材上に吐出された樹脂混合液の上に裏面材を連続
的に積層、供給して積層連続体を供給するための装置で
ある。前部加熱炉4は、ベルトコンベア41と複数ロー
ラ42とを所定間隙をもたせて上下に対向装置させた押
圧搬送装置を有している。後部加熱炉6は、所定間隙を
もたせてベルトコンベア61、62を上下に対向装置し
た二軸ベルトコンベアからなる押圧搬送装置を有してい
る。
【0019】フェノール樹脂のフォーミングや硬化反応
を管理する加熱炉とは、成型物の形状を維持した状態で
加熱することのできる炉で、成型物は上下のコンベアー
で挟み込まれた状態で連続的に走行する、通称ダブルコ
ンベアー方式という形態をとることが多い。加熱炉管理
としては、本発明に示される二基の加熱炉を連結した方
式の他に一基の加熱炉方式や一基の加熱炉と一基の保温
炉を連結した方式等種々考案されているが、フェノール
樹脂のように脱水縮合型樹脂を成型する場合、硬化フォ
ーム中に残存する縮合水の早期除去が重要となり、加熱
条件の異なった二基の加熱炉を連結する方式が極めて有
効な装置と言える。この加熱条件における温度について
は、前部加熱炉温度と後部加熱炉温度が同一であっても
良いし、またどちらか一方が高めに設定されていても良
い。
【0020】図1の装置の動作を説明すると、表面材連
続供給装置1から表面材は連続的にラインに送り込まれ
る。吐出機2は、発泡性フェノール樹脂混合液の所定量
を表面材上に吐出する装置であり、1本または複数本の
吐出ノズルを備えている。吐出された樹脂混合液の上に
さらに裏面材積層供給装置3から連続的に供給される裏
面材をを被せることによって、樹脂混合液の層が表面材
と裏面材の間に挟み込まれた積層連続体が形成される。
積層連続体はその上下面から押圧されて所定の厚さを保
持されながら前部加熱炉4内を通って運ばれる。この
間、積層連続体の樹脂混合液は表面材と裏面材の間で均
一に拡げられるとともに、ベルトコンベア41およびロ
ーラ42を介して加熱され、所定の厚みに到達するとと
もに、出口付近で前記したライズタイム直前に達する。
前部加熱炉を出た積層連続体に対して穿孔機5が、フェ
ノール樹脂発泡体パネルの裏面材と樹脂層を貫通する複
数の開口部を連続的に設けて、積層連続体内部に滞留す
るガス圧力を瞬間的に放出する。次に後部加熱炉6に送
られ、二軸ベルトコンベアからなる押圧搬送装置によっ
て複数開口部の樹脂層の部分を閉塞すると同時に、硬化
反応を完結させる。後部加熱炉6から連続的に送り出さ
れる積層連続体は、切断機7によって所定寸法に切断さ
れてフェノール樹脂発泡体パネル製品となる。
【0021】本発明で使用される穿孔機5は前部加熱炉
4と後部加熱炉6の連結部に設置される。また、前後2
基の加熱炉では表面材が下側に置かれ、その上にフェノ
ール樹脂混合液を吐出し、該樹脂混合液の上にさらに裏
面材を連続的に積層供給して積層連続体を形成するの
で、穿孔機はフェノール樹脂発泡体パネルの上側に設置
し、上方から裏面材の表面に向かって垂直に錐を下ろ
し、錐が表面材に接触しない範囲で裏面材と樹脂層を貫
通する開口部を作製するのが好ましい。穿孔機および穿
孔機の取り付け方の一例を図2に示した。
【0022】図2は穿孔機を後部加熱炉の入り口の二軸
ベルトコンベア先端に取り付けた例である。二軸ベルト
コンベア61の流れに対応して、穿孔機5が連続的に作
動する。錐51が上下振幅運動して、フェノール樹脂発
泡体パネルの裏面材と樹脂層を貫通する複数の開口部を
連続的に設けて、積層連続体内部に滞留するガス圧力を
瞬間的に放出する。穿孔間隔は穿孔機コントロールボッ
クス52によって制御される。また、二軸ベルトコンベ
ア61が停止すると穿孔機も停止するように設計されて
いる。
【0023】前記した穿孔機によって開けられる開口部
の口径は0.3mm〜3mm程度が適当である。開口部
の個数は1個/m〜200個/m程度が適当であ
る。また、開口部の深さはフェノール樹脂発泡体パネル
の厚さに応じて選択されるが、錐が表面材の裏面に到達
しない範囲でなるべく深く開ける方が良い。開口部が浅
いとガス抜きが不十分となり、表面材および裏面材とフ
ェノール樹脂発泡体との接着不良品や形状不安定品の発
生を防止することができなくなる。
【0024】
【実施例】以下に実施例および比較例を挙げて本発明を
具体的に説明する。 〔実施例1〕金属サイディングの製造例 厚さ0.27mmの塗装鋼板を基準意匠に準じて機械的
に成形し、図1に示した装置を使用して、その成形鋼板
を予熱炉で70℃に加熱し、その上に以下に説明する組
成の発泡性樹脂混合液を投下し、ただちにクラフト紙と
アルミ箔を貼り合わせた裏面材で覆い、前部加熱炉に誘
導し、60℃で反応させてゲル化段階を経た後、口径
1.8mmの穿孔錐で4個/mの割合で連続的に穿孔
した。次いで後部加熱炉に誘導し、80℃で樹脂の硬化
を完結させて、金属サイディングを製造した。発泡性フ
ェノール樹脂混合液はレゾール型フェノール樹脂、発泡
剤(ジクロロメタン)、整泡剤および芳香族スルホン酸
触媒の混合物である。
【0025】〔比較例1〕ゲルタイム前の穿孔 前部加熱炉内でゲル化段階に達する前に穿孔を実施した
以外は、実施例1と同一条件の製造方法で金属サイディ
ングを製造した。
【0026】〔比較例2〕ライズタイム後の穿孔 後部加熱炉内でライズタイム後に穿孔を実施した以外
は、実施例1と同一条件の製造方法で金属サイディング
を製造した。
【0027】〔実施例2〕裏面材との接着性試験 試験例1、比較例1〜2の製造方法で得られた金属サイ
ディングの裏面材を、1辺25cmの正方形に切り取
り、剥離したときの裏面材に付着したフォーム層面積を
観察した。結果を[表1]に示した。
【0028】 [表1]裏面材との接着性 《試験対象》 《接着性》 実施例1 接着性良好 比較例1 全面接着不良(ガス滞留顕著) 比較例2 部分的接着不良(ややガス滞留あり)
【0029】〔実施例3〕表面材との接着性試験 試験例1、比較例1〜2の製造方法で得られた金属サイ
ディングを、そのままで表面材を剥離し、表面材全面の
フォーム層付着面積を観察した。結果を[表2]に示し
た。
【0030】[表2]表面材との接着性 《試験対象》 《接着性》 実施例1 接着性良好 比較例1 接着不良 比較例2 接着性良好
【0031】〔実施例4〕寸法安定性試験 試験例1、比較例1〜2の製造方法で得られた金属サイ
ディングを、長さ60cmに切断し、20℃6時間、8
0℃6時間、20℃6時間の温度条件で寒暖サイクルテ
ストを5サイクル行い、変形を観察した。結果を[表
3]に示した。
【0032】[表3]成型物の形状変化 《試験対象》 《形状変化》 実施例1 形状安定性良好 比較例1 変形顕著 比較例2 形状安定性良好
【0033】〔実施例5〕フォーム樹脂層内への水浸透
試験 試験例1、比較例1〜2の製造方法で得られた金属サイ
ディングの裏面材穿孔跡上に、着色水性インキを滴下
し、フォーム層内への水の浸透を観察した。2時間経過
後の観察結果を[表4]に示した。
【0034】[表4]着色インキの浸透 《試験対象》 《2時間後》 実施例1 浸透なし 比較例1 浸透なし 比較例2 浸透顕著
【0035】
【発明の効果】本発明のフェノール樹脂発泡体パネルの
製造方法によれば、前部加熱炉と後部加熱炉との間に設
置された穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通する複
数の開口部を連続的に設けて滞留するガス圧力を瞬間的
に放出し、後部加熱炉によって複数の開口部を閉塞する
と同時に硬化反応を完結させるので、製品のフェノール
樹脂発泡体パネルにおいて表面材および裏面材とフェノ
ール樹脂発泡体との接着不良品や形状不安定品の発生を
防止し、さらに製品の傷の形成、断熱効果の低下、成型
物内への吸水作用も防止することができる。また本製造
方法によれば、煩雑な工程の増加や資材コストの上昇を
伴わないで前記した効果を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるフェノール樹脂発泡体パネルの
連続製造装置を示す平面図である。
【図2】本発明に係わる穿孔機を後部加熱炉の入り口の
二軸ベルトコンベア先端に取り付けた装置を示す斜視図
である。
【符号の説明】
1…表面材連続供給装置、11…プレヒーター、2…発
泡性フェノール樹脂混合液の吐出機、3…裏面材積層供
給装置、31…アンコイラ、32…ガイドローラ、4…
前部加熱炉、41…ベルトコンベア、42…複数ロー
ラ、5…穿孔機、6…後部加熱炉、61・62…ベルト
コンベア、7…切断機。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B29K 61:04 105:04 B29L 31:10 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 39/18 - 39/24 B29C 39/48

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続的に移送されている表面材上に発泡
    性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹脂混合液の上に
    さらに裏面材を連続的に積層供給して積層連続体を形成
    し、該積層連続体をその上下面から押圧しながら前部加
    熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉との間に設置され
    た穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通する複数の開
    口部を連続的に設けて該積層連続体内部に滞留するガス
    圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口部を有した該積
    層連続体をその上下面から押圧しながら後部加熱炉を通
    し、後部加熱炉によって複数開口部の樹脂層の部分を閉
    塞すると同時に硬化反応を完結させることを特徴とす
    る、フェノール樹脂発泡体パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 穿孔機による連続的な穿孔工程がフェノ
    ール樹脂の硬化反応途中である、ゲルタイムとライズタ
    イムの間で行われることを特徴とする、請求項1記載の
    フェノール樹脂発泡体パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 連続的に移送されている表面材上に発泡
    性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹脂混合液の上に
    さらに裏面材を連続的に積層供給して積層連続体を形成
    し、該積層連続体をその上下面から押圧しながら前部加
    熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉との間に設置され
    た穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通する複数の開
    口部を連続的に設けて該積層連続体内部に滞留するガス
    圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口部を有した該積
    層連続体をその上下面から押圧しながら後部加熱炉を通
    し、後部加熱炉によって複数開口部の樹脂層の部分を閉
    塞すると同時に硬化反応を完結させる製造方法によって
    製造されたフェノール樹脂発泡体パネル。
  4. 【請求項4】 製造されたフェノール樹脂発泡体パネル
    が、金属サイディングである請求項3記載のフェノール
    樹脂発泡体パネル。
  5. 【請求項5】 連続的に移送されている表面材上に発泡
    性フェノール樹脂混合液を吐出し、該樹脂混合液の上に
    さらに裏面材を連続的に積層供給して積層連続体を形成
    し、該積層連続体をその上下面から押圧しながら前部加
    熱炉を通し、前部加熱炉と後部加熱炉との間に設置され
    た穿孔機によって、裏面材と樹脂層を貫通する複数の開
    口部を連続的に設けて該積層連続体内部に滞留するガス
    圧力を瞬間的に放出し、裏面材側に開口部を有した該積
    層連続体をその上下面から押圧しながら後部加熱炉を通
    し、後部加熱炉によって複数開口部の樹脂層の部分を閉
    塞すると同時に硬化反応を完結させることを特徴とす
    る、フェノール樹脂発泡体パネルの連続製造装置。
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