JP3007590U - 電磁調理器及び電磁調理器用鍋 - Google Patents

電磁調理器及び電磁調理器用鍋

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JP3007590U
JP3007590U JP1994005672U JP567294U JP3007590U JP 3007590 U JP3007590 U JP 3007590U JP 1994005672 U JP1994005672 U JP 1994005672U JP 567294 U JP567294 U JP 567294U JP 3007590 U JP3007590 U JP 3007590U
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喜博 倉田
泰次郎 笠原
紘一 黒河
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の温度で同時に誘導加熱ができるように
することを目的とする。 【構成】 外鍋1の略中央に設けた貫通口5内に、トッ
ププレート10からギャップ長Lだけギャップを設けた
深さの内鍋6を配置することで、外鍋1内の加熱出力と
内鍋6の加熱出力を異ならせ、外鍋1と内鍋6と内部の
温度を異ならせて加熱することができるものである。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、電磁調理器に利用される鍋に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電磁調理器及び電磁調理器用鍋は特開平5−82250号公報に示さ れている。このものは、底面が平坦で、内部に仕切りのない普通の鍋が記載され ている。
【0003】 また、実開平3−92418号公報には、1つの鍋の中を仕切部材で仕切って 、複数の食品収納部を形成するとともに、その食品収納部の底部の厚みを変える ことにより、熱の伝導効率を変えて、例えば、煮えやすい食品を底部の厚さが厚 い収納部に入れ、また煮えにくい食品を底部の薄い収納部に入れて加熱すれば、 両方の食品が同時刻に出来上がることが記載されている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
通常、鍋料理を行う際、上述の特開平5−82250号公報に示されたような 鍋に、肉や野菜を一緒にいれて調理するのが普通である。
【0005】 しかし、野菜は低温の湯で長時間煮ると、ビタミンが抜けて美味しくなくなる ので、高温の湯で短時間で煮るのがよいのに対して、肉は一般に70℃以上の熱 湯で煮るとアクがでて、見映えを悪くするばかりか、一緒に煮ている野菜の味も 落としてしまう。このアクは温度の上昇に伴って多くなる。
【0006】 また、値段の高い肉を高温の湯で煮ると柔らかく口当りがよいが、値段の安い 肉は堅くなって口当りが悪く、美味しく思われない。
【0007】 これは、値段が高い肉ほど、脂肪分が肉の中に細かく分散している、いわゆる 霜降り肉であるため、高温で煮ても溶け出さずに肉の中に脂肪分が多く内在して 柔らかいが、値段の安い肉は脂肪の量が少ないので、煮たときに脂肪分が溶け出 して堅くなってしまうからである。
【0008】 特に、しゃぶしゃぶを行うとき、野菜を煮る温度で肉を煮ると、肉が堅くなる ばかりか、肉からアクが出て、野菜までおいしく食べられなくなる。
【0009】 そこで、上述の実開平3−92418号公報に記載されたような鍋を用いて加 熱すれば、野菜と肉の煮る温度が異ならせ、両方ともおいしく食べられるが、誘 導加熱において、鍋底の厚みを変えて細かな鍋の加熱出力を変えようとすれば、 厚みの変化幅は少なく実際には不可能である。
【0010】 鍋の加熱出力は、鍋の材質の固有値となる磁束の浸透深さと表皮抵抗により決 定する。実際には、鉄なら浸透深さが0.11mm、表皮抵抗880μΩ、18 −8ステンレスなら浸透深さが3mm、表皮抵抗240μΩであるので、わずか に鍋の底部の厚みを変えるだけで大きく加熱出力が変化してしまうからである。
【0011】 また、一般に加熱コイルは中央部の加熱出力が高く、中央部は低いヒートパタ ーン特性を有しているため、トッププレート上ならどこに載置してもよいわけで はない。中央部からはなれた位置に載置すると加熱出力はもっと高い値で加熱で きるのに、その値より低い加熱出力で加熱することになり、入力電力に対する鍋 の加熱出力の比率、即ち加熱効率の低下を招いてしまう。
【0012】 本考案は、斯る課題を解決するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本考案の課題を解決する第1の手段は、鍋を載置するトッププレートと、該ト ッププレートの下部に配置し、前記鍋を誘導加熱する加熱コイルと、該加熱コイ ルに高周波電流を流して高周波磁界を発生させるためにオンオフするスイッチン グ素子と、前記加熱コイルの出力を設定する出力設定装置と、該出力設定装置で 設定された加熱出力に基づいて前記スイッチング素子のオンオフ周期を制御して 前記加熱コイルの出力を制御する制御装置を備えるものにおいて、前記鍋は、前 記加熱コイルと対向した位置の前記トッププレートに接し、かつ略中央に貫通口 を設けた略ドーナツ形状の誘導加熱可能な第1鍋部と、前記加熱コイルと対向し た位置の前記トッププレートとギャップを設けて前記第1鍋部の貫通口に取り付 け、かつ誘導加熱可能な第2鍋部とを備えた構成である。
【0014】 第2の手段は、加熱コイルの上部にトッププレートを配置した電磁調理器によ り誘導加熱されるものにおいて、前記加熱コイルと対向した位置の前記トッププ レートに接し、かつ略中央に貫通口を設けた略ドーナツ形状の誘導加熱可能な第 1鍋部と、前記加熱コイルと対向した位置の前記トッププレートとギャップを設 けて前記第1鍋部の貫通口に取り付け、かつ誘導加熱可能な第2鍋部とを備えた 構成である。
【0015】 第3の手段は、前記第1鍋部の側壁と前記第2鍋部の側壁との間に空気層を設 けた構成である。
【0016】 第4の手段は、前記空気層を、第2鍋部の側壁と対向する前記第1鍋部の側壁 に、前記第2鍋部の側壁に向かって水平方向にリブを設けることにより形成した 構成である。
【0017】 第5の手段は、前記第2鍋部と前記トッププレートとのギャップ長を調整する ギャップ調整部を前記第1鍋部及び/または前記第2鍋部に備えた構成である。
【0018】 第6の手段は、前記第2鍋にサーモペイントを塗布した構成である。 第7の手段は、前記第2鍋部の側壁と対向する前記第1鍋部の側壁は、他の部 分より誘導加熱されにくい材料で形成した構成である。
【0019】 第8の手段は、前記第2鍋部の上端周囲に立上リブを設け、前記第2鍋部の内 容物があふれでるのを防止した構成である。
【0020】 第9の手段は、前記第2鍋部の底部と前記トッププレートの間に絶縁部材を挿 入した構成である。
【0021】
【作用】
即ち、第1の手段及び第2の手段では、第1鍋部に比べて第2鍋部は、トップ プレートから離れて、電磁調理器との電磁結合度合いが第1鍋部より弱くなるの で、第1鍋部に比べて第2鍋部の加熱出力が低下し、第1鍋部より第2鍋部の温 度が低くなる。そこで、第1鍋部で野菜を、また第2鍋部で肉を煮るようにすれ ば最適な加熱ができる。
【0022】 第3の手段では、第1鍋部と第2鍋部との間に空気層を設けているので、第1 鍋部の熱が空気層により断熱されて第2鍋部へ伝わりにくく、第1鍋部の熱によ る第2鍋部の温度上昇を防止できる。
【0023】 第4の手段では、第2鍋部とトッププレートとのギャップ長を調節することに より、第2鍋部のみの加熱出力を調節できるようになる。
【0024】 第5の手段では、第2鍋部にサーモペイントを塗布しているので、第2鍋部の 温度を目で確認ができ、熱くなり過ぎていれば、前記ギャップ長を調節して第2 鍋部の加熱出力を最適な出力に調節できる。
【0025】 第6の手段では、前記第2鍋部の側壁と対向する前記第1鍋部の側壁は、他の 部分より誘導加熱されにくい材料で形成するので、第1鍋部から第2鍋部への熱 を伝えにくくし、第2鍋部の温度上昇を防止するものである。
【0026】 第7の手段では、前記第2鍋部の側壁と対向する前記第1鍋部の側壁に、水平 方向にリブを設けることにより、少なくとも該リブ分の幅の前記空気層を確保す ることができる。
【0027】 第8の手段は、前記第2鍋部の上端周囲に立上リブを設けることにより、前記 第2鍋部の内容物があふれでるのを防止することができる。
【0028】 第9の手段は、前記第2鍋部の底部と前記トッププレートの間に絶縁部材を挿 入し、内鍋のがたつきを少なくし、安定して支持することができる。
【0029】
【実施例】
図1及び図2において、1はステンレス鋼SUS304の材料で形成された第 1鍋部となる外鍋であり、2は略中央に開口を有するドーナツ形状の平面底板、 3は該平面底板2の外周端から上方に延設した外側壁、4は平面底板2の開口周 囲から上方に略垂直方向に延設し、上端面4aを有する内側壁、5は平面底板2 の開口と内側壁4とで形成された貫通口である。
【0030】 6は外鍋1と同材料で形成され、前記貫通口5内に挿入して設置する第2鍋部 となる内鍋であり、7は平板底面7aを一体形成した略円筒形状の内鍋6の容器 部、8は該容器部7の上端面から外周方向に延設させ、外鍋1の内側壁4の上端 面4aに当接する幅広の額部である。
【0031】 尚、後述する加熱コイル12は、一般に中央部の加熱出力が高く、中央部が低 いヒートパターン特性を有している。外鍋1はそのヒートパターン特性に合わせ て加熱出力の高い部分に対向させたドーナツ形状とし、また内鍋6は加熱出力の 低い中央部に配置させるために、外鍋1の略中央部に位置させているのである。
【0032】 9は電磁調理器本体、10は電磁調理器の鍋載置台となるセラミック製のトッ ププレート、11は調理開始ボタン、加熱出力の出力調整ボタンを備える操作部 、12は電磁調理器9内に配置した加熱コイルである。
【0033】 前記加熱コイル12は、単一のより線を平板コイル状に巻いた構造であり、図 示しない制御回路により加熱コイルから単一の加熱出力でトッププレート上に載 置した被加熱物を加熱するものである。
【0034】 外鍋1の貫通口5に内鍋6を挿入して設置したとき、容器部7の平板底面7a とトッププレート10との間にはギャップ長Lのギャップがある。即ち、貫通口 5の深さより内鍋6の容器部7の深さを浅くしている。
【0035】 これは、図3に示すように、加熱コイルと鍋との距離が大きくなるにつれて、 加熱出力が低下する関係があるので、この関係を利用して、外鍋1と加熱コイル 12との距離より内鍋6と加熱コイル12との距離を大きくして内鍋6の加熱出 力を低下させている。
【0036】 尚、図3では電源電圧が110Vから120V、入力電流が15Aから20A の条件で動作させた結果である。
【0037】 図4において、13は商用電源、14は商用電源を全波整流する全波整流回路 、15は該全波整流回路14で全波整流した脈流を平滑する平滑コンデンサ、1 6は前記加熱コイル12と直列回路を形成し、前記平滑コンデンサ15に直列回 路を並列接続する共振コンデンサ、17は共振コンデンサ16に並列接続するフ ライホイルダイオード、18は該フライホイルダイオード17に並列接続するス イッチング素子となるスイッチングトランジスタである。前記平滑コンデンサ1 5、加熱コイル12、平滑コンデンサ16、フライホイルダイオード17、スイ ッチングトランジスタ18によりインバータ回路19を形成する。
【0038】 20は入力電流を検知するカレントトランス、21は加熱コイル12の出力電 力を設定する出力設定装置となる出力設定回路、22はカレントトランス20の 検出値と出力設定回路21の設定値とを比較し、比較結果を出力する比較回路、 23は加熱コイル12の両端の電圧を検知して比較し、その結果に基づいてスイ ッチングトランジスタ18のオンタイミングを生成するオンタイミング検出回路 、24は比較回路22及びオンタイミング検出回路23の出力信号に基づいてス イッチングトランジスタ18のオン信号を形成し出力する制御装置となる制御回 路である。
【0039】 斯る制御回路の動作は、まず、制御回路24からスイッチングトランジスタ1 8にオン信号が出力されて該トランジスタ18がオンする。トランジスタ18の オンに伴い、加熱コイル12にオン電流が流れる。所定時間後、制御回路24か らオン信号の出力が停止し、スイッチング素子18をオフすると、共振コンデン サ16への充電後、加熱コイル12、平滑コンデンサ15の経路で共振コンデン サ16から放電電流が流れる。この放電電流は、フライホイルダイオード17を 介して再び共振コンデンサ16に至る。この時、オンタイミング検出回路23で 加熱コイル12の両端の電圧を比較することにより、フライホイルダイオード1 7に電流が流れるタイミングを検出し、オンタイミング信号を制御回路24に供 給する。この信号を受けて、制御回路24はスイッチングトランジスタ18に御 信号を出力するのである。
【0040】 この動作を繰り返すことにより、加熱コイル12に高周波電流が流れ、それに 伴って高周波磁界を発生させ、近接する金属製の電磁調理器用鍋1を加熱するの である。
【0041】 また、カレントトランス20でインバータ回路19への入力電流を検知し、出 力設定回路21の設定値と比較回路22で比較し、その結果を制御回路24に出 力する。制御回路24は、入力電流が設定値より小さければ、スイッチングトラ ンジスタ18へのオン信号の出力時間を長くし、また入力電流が設定値より大き くなればオン信号の出力時間を短くする。即ち、スイッチングトランジスタ18 のオン時間を長くすることで、インバータ回路19の発振周波数を小さくして、 加熱コイル12の出力を大きくし、またスイッチングトランジスタ18のオン時 間を短くすることで、インバータ回路19の発振周波数を大きくして加熱コイル 12の出力を小さくするものである。
【0042】 上述の動作を繰り返して行うことで、出力設定回路21で設定した加熱コイル 12の出力に制御している。
【0043】 斯る構成による使用方法は、まずトッププレート10上に内鍋6を取り付けた 外鍋1を載置して、外鍋1及び内鍋6の容器部7にダシまたは水を入れた後、電 磁調理器9の最大出力で加熱動作を開始させる。
【0044】 時間の経過とともに、外鍋1及び内鍋6は誘導加熱され温度が上昇する。しか し、内鍋6はトッププレート10とギャップを設けている分、外鍋1の加熱出力 より低い出力で加熱されるため、内鍋6の温度は外鍋1の温度上昇の傾きより低 い傾きで上昇する。
【0045】 その後、図示しないサーミスタにより外鍋1の温度が野菜を煮るのに適した温 度、即ち90℃に達すれば、その温度を維持するよう加熱出力を低下、または加 熱コイル12に流れる電流を断続制御して、保温運転に移行する。
【0046】 この時、外鍋1の温度は90℃であるが、内鍋6は90℃まで上昇せず、ギャ ップ長Lの調整により70℃前後で保温されるようになる。
【0047】 この状態になれば、使用者は、外鍋1に野菜を入れて煮るとともに、内鍋6に いくを入れて煮ることで、肉は高温で加熱されないので、アクが出ず、堅くなら ず、また野菜は高温で煮るので短時間で食べられる状態となり、うまみを落とさ ずに食べることができる。
【0048】 第2の実施例として図5に示す。 前述の図2の実施例と異なるところは、内鍋6の容器部7の側壁と外鍋1の内 側壁4との間に距離Xの空気層を設けた、即ち容器部7の側壁7bと内側壁4と を離した点である。尚、内鍋6は額部8を延設させ、外鍋1の上端面4aと当接 するようにして、外鍋1に取り付けている。
【0049】 これは、外鍋1より内鍋6の温度が低いため、外鍋1の温度が内鍋6に伝わり 、内鍋6の温度を外鍋1と同じ程度上昇させてしまい、肉の加熱に適した温度、 即ち70℃前後から上昇させてしまう恐れがあるので、容器部7の側壁7bと内 側壁4との間に空気層を設けることにより、外鍋1の熱を断熱して、内鍋6に伝 わりにくくしているのである。
【0050】 第3の実施例として図6に示す。 前述の図2の実施例と異なるところは、外鍋1の内側壁4に雌ネジ部25を設 け、また内鍋6の容器部7の側壁7bに雄ネジ部26を設け、外鍋1に内鍋6を 取り付ける際、雌ネジ部25と雄ネジ部26とを嵌合している点である。
【0051】 これは、内鍋6の額部8を持って左右に回すことにより、雌ネジ部25と雄ネ ジ部26の関係により内鍋6が上下に移動し、内鍋6の平板底面7aとトッププ レート10との距離Lを変更して、内鍋6の加熱出力を調節するためのものであ る。
【0052】 尚、本実施例において、内鍋6の容器部7の外壁に加熱出力に応じた目盛りを 付すことにより、内鍋6を回して上下させて、目盛りに合わせることで、加熱出 力を調節してもよい。
【0053】 第4の実施例として図7に示す。 本実施例では、図5の第3の実施例の内鍋6の容器部7の側壁7a内側にサー モペイント27を塗布している点を追加している。
【0054】 このサーモペイント27は、肉を加熱する最適な温度70℃以上で、例えば色 が白から赤に変わるような材料を使用している。従って、調理中に、内鍋6の温 度が70℃以上に上昇したとき、サーモペイント27の色が赤に変わるので、使 用者はその色を見て、内鍋6を回して上に移動させ、加熱出力を低下させて、最 適な加熱出力に調整することができる。
【0055】 第5の実施例として図8に示す。 前述の図2の実施例と異なるところは、外鍋1の内側壁4の材質をステンレス 鋼SUS430で形成していることである。
【0056】 ステンレス鋼SUS304はトッププレート10上に載置したときの共振周波 数が20KHz以上であるので、最大の加熱出力で加熱できる。これに対して、 ステンレス鋼SUS430はトッププレート10上に載置したときの共振周波数 が20KHz以下であるが、電磁調理器では20KHz以上で動作させるように 制御しているので、最大の加熱出力より低い出力で加熱されることになる。即ち 、ステンレス鋼SUS430はSUS304に比べて誘導加熱されにくい材料、 言い換えれば、同じ入力電力で加熱しても加熱出力の低い材料である。
【0057】 これは、20KHz以下で動作させると、可聴周波数で動作させることになる ので、使用者やその周囲の人に耳障りな音が聞こえるため、通常20KHz以上 で電磁調理器を動作させているのである。
【0058】 従って、誘導加熱中は外鍋1の内側壁4が誘導加熱されにくく、その熱が内鍋 6に伝わりにくくなるので、内鍋6の温度上昇が防げ、最適な加熱が可能となる 。
【0059】 第6の実施例として図9に示す。 上述の各実施例で説明した部品と同じ番号を付したものは同じ機能を有してい るので説明を省略する。
【0060】 28は外鍋1の外側壁3の上端を釣針状に折り返した外鍋フランジ、29は外 鍋1の内側壁4の上端から外鍋の中心方向に水平に距離X分延設させた内側リブ 、30は内鍋6の額部8の端部から上方に立ち上げた立上リブである。
【0061】 前記内側リブ29の存在により、内鍋6が貫通口5内で左右にずれても、内鍋 6の容器部7が内側リブ16に当接してそれ以上近付くことがなく、内鍋6の容 器部7の側壁7bと外鍋1の内側壁4との間の距離は少なくともX分は保つこと ができる。
【0062】 従って、内側リブ29により、外鍋1と内鍋6との距離を少なくともX分は離 せるので、その距離分の空気層が形成されるので、外鍋1の熱が外鍋1より低い 温度の内鍋6に伝わりにくくし、第2の実施例と同様に内鍋6の温度上昇が防止 できるのである。
【0063】 また外鍋フランジ28は、外鍋1の持ち運びの際、この部分を持って運べばよ く、取手の機能を有している。
【0064】 また立上リブ30は、内鍋6内の肉を煮た汁がオーバーフローして外鍋1内に 混じらないようにしているものであり、肉を煮たときのアクが外鍋1内に混じっ て野菜が落ちないようにしている。
【0065】 さらに、立上リブ30は、ある程度の幅があるので、内鍋6をもち上げる際、 使用者はこのリブ30の部分を持って上げればよく、使い勝手を向上させている 。
【0066】 さらに、立上リブ30の存在により、内鍋6の開口位置が外鍋1の開口位置よ り高くなるので、外鍋1からあふれた内容物が内鍋6内に流れ込むことを防止す ることができる。
【0067】 第7の実施例として図10に示す。 上述の各実施例で説明した部品と同じ番号を付したものは同じ機能を有してい るので説明を省略する。
【0068】 前述の図2の実施例と異なるところは、内鍋6の容器部7の平板底面7aとト ッププレート10との間に設けたギャップに、絶縁部材となる耐熱性樹脂31を 設けている点である。
【0069】 これは、内鍋6を額部8により支持するだけでなく、耐熱性樹脂31によって も内鍋6の底部からも支持することになり、内鍋6内に入れたダシなどが沸騰し てもがたつかず、安定して支持するためのものである。
【0070】
【考案の効果】
本考案によれば、第1鍋部と第2鍋部への出力が異なった状態で加熱が継続で き、例えばしゃぶしゃぶ調理の際、肉と野菜を夫々適温で煮ることができるため 、肉が堅くならず、野菜も美味しく仕上げることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の電磁調理器用鍋を電磁調理器に載置し
たときの外観図である。
【図2】図1の電磁調理器用鍋の断面図である。
【図3】鍋と加熱コイルとの距離と加熱出力の関係を示
す図である。
【図4】電磁調理器の制御回路図である。
【図5】第2の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図で
ある。
【図6】第3の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図で
ある。
【図7】第4の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図で
ある。
【図8】第5の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図で
ある。
【図9】第6の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図で
ある。
【図10】第7の実施例を示す電磁調理器用鍋の断面図
である。
【符号の説明】
1 外鍋 4 内側壁 6 内鍋 7 容器部 7a 平板底面 7b 側壁 10 トッププレート 12 加熱コイル 25 雌ネジ部 26 雄ネジ部 27 サーモペイント 29 内側リブ 30 立上リブ 31 耐熱性樹脂
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年10月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】実用新案登録請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【実用新案登録請求の範囲】

Claims (9)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋を載置するトッププレートと、該トッ
    ププレートの下部に配置し、前記鍋を誘導加熱する加熱
    コイルと、該加熱コイルに高周波電流を流して高周波磁
    界を発生させるためにオンオフするスイッチング素子
    と、前記加熱コイルの出力を設定する出力設定装置と、
    該出力設定装置で設定された加熱出力に基づいて前記ス
    イッチング素子のオンオフ周期を制御して前記加熱コイ
    ルの出力を制御する制御装置を備えるものにおいて、前
    記鍋は、前記加熱コイルと対向した位置の前記トッププ
    レートに接し、かつ略中央に貫通口を設けた略ドーナツ
    形状の誘導加熱可能な第1鍋部と、前記加熱コイルと対
    向した位置の前記トッププレートとギャップを設けて前
    記第1鍋部の貫通口に取り付け、かつ誘導加熱可能な第
    2鍋部とを備えたことを特徴とする電磁調理器。
  2. 【請求項2】 加熱コイルの上部にトッププレートを配
    置した電磁調理器により誘導加熱されるものにおいて、
    前記加熱コイルと対向した位置の前記トッププレートに
    接し、かつ略中央に貫通口を設けた略ドーナツ形状の誘
    導加熱可能な第1鍋部と、前記加熱コイルと対向した位
    置の前記トッププレートとギャップを設けて前記第1鍋
    部の貫通口に取り付け、かつ誘導加熱可能な第2鍋部と
    を備えたことを特徴とする電磁調理器用鍋。
  3. 【請求項3】 前記第1鍋部の側壁と前記第2鍋部の側
    壁との間に空気層を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載の電磁調理器または請求項2に記載の電磁調理器用
    鍋。
  4. 【請求項4】 前記空気層は、第2鍋部の側壁と対向す
    る前記第1鍋部の側壁に、前記第2鍋部の側壁に向かっ
    て水平方向にリブを設けることにより形成したことを特
    徴とする請求項3に記載の電磁調理器または電磁調理器
    用鍋。
  5. 【請求項5】 前記第2鍋部と前記トッププレートとの
    ギャップ長を調整するギャップ調整部を前記第1鍋部及
    び/または前記第2鍋部に備えたことを特徴とする請求
    項1に記載の電磁調理器または請求項2に記載の電磁調
    理器用鍋。
  6. 【請求項6】 前記第2鍋部にサーモペイントを塗布し
    たことを特徴とする請求項1に記載の電磁調理器または
    請求項2に記載の電磁調理器用鍋。
  7. 【請求項7】 前記第2鍋部の側壁と対向する前記第1
    鍋部の側壁は、他の部分より誘導加熱されにくい材料で
    形成したことを特徴とする請求項1に記載の電磁調理器
    または請求項2に記載の電磁調理器用鍋。
  8. 【請求項8】 前記第2鍋部の上端周囲に前記第2鍋部
    からの内容物の漏出を防止したことを特徴とする請求項
    1に記載の電磁調理器または請求項2に記載の電磁調理
    器用鍋。
  9. 【請求項9】 前記第2鍋部の底部と前記トッププレー
    トの間に絶縁部材を挿入したことを特徴とする請求項1
    に記載の電磁調理器または請求項2に記載の電磁調理器
    用鍋。
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