JP2009077850A - 電磁誘導加熱式炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】効果的に水蒸気の気泡を発生させカニ穴を生成させる電磁誘導加熱式炊飯器を提供する。
【解決手段】電磁誘導コイル3、4で加熱される炊飯釜6を備えた炊飯機において、炊飯釜6の内底面に複数の凹み部d2を散点状且つ局所的に形成してあり、炊飯中に凹み部d2から浮上する水蒸気の気泡gが炊飯釜内の水の対流jを活性化させる構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、食味の良いご飯を炊くことのできる電磁誘導加熱式炊飯器に関する。
従来より、電磁誘導加熱コイルで加熱される炊飯釜を備えた誘導加熱式炊飯器は種々存在している。誘導加熱は、鉄など磁性体の釜に渦電流を発生させてジュール熱により加熱するものであり、釜に一様な発熱を起こさせることができる。
ところが、釜底に発生する一様な発熱により、釜底の全面に均一の気泡が発生する状態で炊飯が行われる傾向があり、このため、炊き上げられた状態の米飯に、旧来のガスコンロにより炊飯釜を加熱して炊飯した場合に見られるような、いわゆる、カニ穴は生成され難い。
カニ穴は、炊飯中の沸騰工程の炊飯釜内においてガスコンロや電熱線による加熱のように局所的に加熱された場所に気泡発生し、気泡が上昇することにより水分の対流が活発に行われた際の気泡の通り道として生成されるものであり、その存在は炊き上がった米飯の食味が良いことを意味している。
先に述べたように誘導加熱式炊飯器は、釜底に一様な気泡が発生し、全体的が加熱されるため、大きな対流が起こりにくい。既に、これに応え得る炊飯器として、例えば特許文献1、2に開示されたようなものが存在している。
上記特許文献1、2に係る炊飯器においては、炊飯釜の内底面に凸部を形成し、該凸部の温度をこれの周囲温度より高くなしてここに気泡を活発に発生させたり、或いは炊飯釜の下部外面に凹み部を形成し、該凹み部の真上箇所である平坦な内底面箇所をこれの周囲温度より高温となしてここから気泡を活発に発生させるようにされており、こうして発生された気泡がカニ穴の生成に寄与するものとなされている。
特開2000−107023号公報 特開2006−95283号公報
本発明は、従来と異なる手段で水蒸気の気泡を効果的に発生させカニ穴を生成させるものとした電磁誘導加熱式炊飯器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、第1発明に係る電磁誘導加熱式炊飯器は、請求項1に記載したように、電磁誘導加熱コイルで誘導加熱される炊飯釜を備えた炊飯器において、前記炊飯釜の内底面に複数の凹み部を散点状且つ局所的に形成してあり、炊飯中に該凹み部から浮上する水蒸気の気泡が前記炊飯釜内の炊飯材料の対流を活性化させることを特徴とするものである。
これによれば、前記凹み部のそれぞれが、前記炊飯釜内に供給された炊飯材料の沸騰中に当該凹み部の内面の多数箇所に発生した水蒸気の気泡が合体し大粒化させた後に水中に離脱させる。
第2発明である電磁誘導式炊飯器は、請求項5に記載したように、電磁誘導加熱コイルで誘導加熱される炊飯釜を備えた炊飯器において、前記炊飯釜の内底面に溝状の凹み部を形成すると共に該凹み部の内面をこれの巾中央位置から巾方向外側へ向かうに従って漸次に上昇する形状となされており、炊飯中に該凹み部から浮上する水蒸気の気泡が前記炊飯釜内の炊飯材料の対流を活性化させるものである。これによっても、前記凹み部は既述とほぼ同様に機能するものとなる。
本発によれば次のような効果が得られる。
即ち、炊飯釜の内方にその底面部から上方へ突出した突起を設けないでも、或いは、炊飯釜の底面部の外面に突起箇所或いは凹み箇所を設けないでも、カニ穴が形成され米粒の立った状態の、ふっくらとした美味しい米飯を炊き上げることができるものである。
以下、本発明に係る電磁誘導加熱式炊飯器の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明を実施した電磁誘導加熱式炊飯器の正面図で左半分が断面図となされた図であり、図2は前記電磁誘導加熱式炊飯器の炊飯釜の平面図であり、図3は前記炊飯器の前後方向中央で切断した断面視説明図であり、図4は前記炊飯釜の底面部の一部を示す断面図である。
図1において、1は床面に定置された炊飯台であり、左側脚部1aの上部と右側脚部1bの上部とを上面部1cで結合して形成されている。
上面部1cには上方視方形状の透孔が形成され、該透孔a1内に釜収容加熱体2が嵌合され外面の複数箇所を炊飯台1の係止箇所に支持されている。
釜収容加熱体2は上方視略四角状の底面部2aを具備すると共に該底面部2aの四周囲から幾分外側へ傾斜するように起立された四角筒状の側周面部2bを具備し、上面を開放されたものとされている。釜収容加熱体2の材料は交番磁力線によっても渦電流の生じない例えばセラミックやガラスやアルミニウムなどの非磁性材料が使用される。底面部2aの下面には底面用誘導加熱コイル3が絶縁材を介して密状に装着され、また側周面部2bの外面には側面用誘導加熱コイル4が絶縁材を介して密状に装着されている。
底面用誘導加熱コイル3は第1コイル3aと第2コイル3bとを備えており、第1コイル3a及び第2コイル3bの何れも導電線を水平面に沿わせて四角環状に巻かれている。第1コイル3aが第2コイル3bの内方に収まる大きさとされ、これらコイル3a、3bが釜収容加熱体2の底面部2aの下面に同心状に配置されている。 一方、側面用誘導加熱コイル4は導電線が側周面部2bの下半分の適当高さ範囲の全周囲箇所を取り囲むように四角環状に巻いたものであり、釜収容加熱体2の外面に形成された係止突起a1の下面に衝接させることにより釜収容加熱体2に対し上方へ位置ずれするのを規制された状態となっている。
釜収容加熱体2は側面用誘導加熱コイル4を介して支持枠手段5に受け止められた状態となされている。支持枠手段5は炊飯台1と同体状に固定された起立状固定部材5aと、起立状固定部材5aの釜収容加熱体側傾斜面に沿わせて水平方向に固定され適当な水平方向一定間隔位置に透孔を形成されセラミックなどの非磁性材料で形成された支持板5bと、該支持板5bの透孔間の外面箇所のそれぞれに縦向きに固定された細長状のフェライトコア5cとを備えている。
ここにおいて、支持板5bは起立状固定部材5aにボルト固定されており、またフェライトコア5cは側面用誘導加熱コイル4で発生される磁力線が外方へ漏れ出るのを抑制して釜収容加熱体2の方へ導くように作用するものである。
釜収容加熱体2の底面部2aの中央位置p1には透孔c1が形成されており、この透孔c1箇所には釜収容加熱体2に上方から嵌挿されている炊飯釜6の温度を検出するための第1温度センサ7が装着されている。第1温度センサ7はバネ力で上方へ突出される検出要部7aを備えたものであり、釜収容加熱体2の内方へ炊飯釜6が嵌挿され図1に示す使用状態に位置されたときに検出要部7aが炊飯釜6の底面部6aで下方へ押され該底面部6aにバネ力で押し当てられた状態となる。
炊飯釜6について、さらに説明する。
炊飯釜6は、図2及び図3にも示すように、炊飯材料(米、水)の収容される収容部6Aと、この収容部6Aの上縁をさらに上方へ延長され前後左右の長さを少し拡大された拡大上部6Bとを備え、且つ、アルミニウム材などを母材として鋳造されている。釜の外側底面には磁性体膜が成膜されており、電磁誘導加熱性体として機能する。必要に応じ炊飯釜6の内側表面にはフッ素樹脂コーティングなどの表面処理を施される。
収容部6Aはその全体形状を釜収容加熱体2の内面よりも少し小さい略相似形とされており、上方視略方形となされた平面板状の前記底面部6aと、該底面部6aの四周囲から少し外側へ傾斜されて起立された略四角筒状の側周面部6bとからなっている。底面部6aと側周面部6bとの結合箇所には、角部d1が形成されている。
収容部6Aの内底面(底面部6aの上表面)には複数の凹み部d2が散点状且つ局所的に形成されている。凹み部d2は底面部6aの中央位置p1近傍で且つ該中央位置p1を中心とした円周上である内側環状範囲e1と、該内側環状範囲e1よりも外方で且つ炊飯釜6の底面部6aの外周縁近傍である外側環状範囲e2との2つの領域内に形成されている。
内側環状範囲e1では底面部6aの中央位置p1を中心とした2つの仮想円のそれぞれの上に単列状に複数形成され、また外側環状範囲e2では方形閉鎖環状の仮想線上に単列状に複数形成されている。ここにおいて、外側環状範囲e2の凹み部d2は、角部d1の内面近傍の底面部6aに形成する。
図4に示すように、各凹み部d2の内面は、これの最大深さ位置(中心位置)p2から任意な水平方向の外側へ向かうに従って、漸次に上昇する形状とすることが重要である。図示例では、凹み部d2の内面は部分球面を代表した半球面としてあるが、このような内面形状は加工が容易であり、且つ、最大深さ位置p2から任意な水平方向の外側へ向かうに従って、不連続点のない状態で漸次に上昇する形状であることが凹み部d2の後述する作用を得る上で有益である。
各凹み部d2の上面開口の直径は概略、6mm〜10mmの範囲内とされ、深さは概略、3mm〜5mmの範囲内とされるのであり、このような大きさは後述する水蒸気の気泡gを適当な大きさとする上で有益である。
各凹み部d2は、この他に釜の肉厚をその部分のみ薄くするものであって、釜の外側の底面に成膜された磁性材料膜による発熱を各凹み部d2以外の部分よりも直接的に受けることにより、気泡の発生を促進している。このように、釜の底の厚さを均一するのではなく、薄くした部分を設けることにより、磁性材料膜による発熱を局所的に集中させる上で有益である。
また拡大上部6Bは収容部6Aの上縁箇所の全周囲を横外方へ張り出させて形成された細巾の水平面部d3と、該水平面部d3の外周縁の全周囲を外側へ少し傾斜させるように上方へ起立させた拡大起立壁部d4とを備えている。
水平面部d3は収容部6Aの上面を覆う蓋体8を安定的に支持するためのものであり、また起立壁部d4は収容部6A内の炊飯材料が吹きこぼれるのを防止するほか蓋体8の位置ずれを規制する上で寄与するものである。
拡大上部6Bの左右端の前後方向縁の中央には凹み箇所d5、d5が形成されており、該凹み箇所d5は炊飯釜6を搬送機械で移動させるときなどに機械把持部が嵌合して炊飯釜6を安定的に支持するためのものである。また前後端の左右方向縁の大部分範囲にはこれに対応した起立壁部d4部分の上縁から前後方向外側へ向け延出させた細巾板状の水平突起部d6、d6が形成されており、これら水平突起部d6、d6は炊飯釜6を釜収容加熱体2内の使用位置に安定的に保持するためのもので炊飯台1の上面に設けられた図示しない係合部材に嵌合され位置決めされた状態で安定的に支持されるものである。また各凹み箇所d5の起立壁部d4上縁部分には水蒸気通路としての小溝d7が形成されている。
上記蓋体8は、頂面部8aと、該頂面部8aを取り巻く外周部8bとからなっている。頂面部8aの左右各端部の前後方向中央位置には頂面部8aの内面側と外面側とを連通させる透孔f1、f1が形成されており、各透孔f1の外面側には炊飯釜6内で生成され透孔f1を通じて外方へ流出した水蒸気が炊飯台1の上面部1c上に起立状に固定された第2温度センサ9の検出要部に向かうように案内する案内部材8cが頂面部8aと同体状に形成されている。そして頂面部8aの上面には蓋体8を移動させるための把手部8dが設けられている。また外周部8bは炊飯釜6の水平面部d3に支持される部位と、炊飯釜6の収容部6A上縁の内周面に内嵌される部位とを具備している。
次に上記した電磁誘導加熱式炊飯器の使用例及び各部の作用について説明する。
搬送機械を介して釜収容加熱体2内から抜き外された炊飯釜6内に米及び水を供給し、蓋体8を拡大上部6Bの水平面部d3上に載置して炊飯釜6を覆った状態とした後、再び動力搬送機械を介して該炊飯釜6を図1に示すように釜収容加熱体2内に嵌挿する。
このとき炊飯釜6は前後の水平突起部d6、d6で炊飯台1上に安定的に支持されており、これにより炊飯釜6の底面部6aと釜収容加熱体2の内面との間には適当な隙間が形成された状態となる。また第1温度センサ7の検出要部7aを弾力に抗して押し下げた状態となる。
この後、底面用誘導加熱コイル3及び側面用誘導加熱コイル4に交流電力を付与して交番磁界を発生させ、該交番磁界の電磁誘導作用により炊飯釜6の底面部6aと側周面部6bに渦電流を発生させ、この渦電流と炊飯釜6の電気抵抗とにより発生されるジュール熱で炊飯釜6を加熱させる。
この後は、図示しない制御装置が、予め入力された適宜な炊飯プログラムに従って、炊飯釜6の温度を自動制御する。すなわち、第1温度センサ7及び第2温度センサ9のそれぞれの検出情報に基づいて、底面用誘導加熱コイル3及び側面用誘導加熱コイル4に供給する交流電力を制御することにより、炊飯中の炊飯釜6の温度を、炊飯プログラムで定められた温度に保持する。
上記した第1温度センサ7及び第2温度センサ9の検出情報の使用態様は種々に変形できるものであるが、以下では、その一使用態様に基づいて説明する。
炊飯プログラムによる炊飯中に、予熱工程を終えて沸騰工程に入ると、炊飯釜6内の水分が最大誘導加熱能力で加熱されて沸騰するようになるのであり、この沸騰が始まると炊飯釜6内の100℃程度の水蒸気が透孔f1、案内部材8c内方及び小溝d7を通じて流出し、第2温度センサ9が該流出を検出する。このときの第2温度センサ9の検出信号に基づいて、図示しない制御装置は底面用誘導加熱コイル3及び側面用誘導加熱コイル4に給電される電力量を制限し、以後一定時間の間、炊飯釜6内の沸騰が継続される程度に炊飯釜6の温度を保持する。
ここで、沸騰工程における炊飯釜6内の状況について図3などを参照して詳細に説明する。
炊飯釜6の底面部6aのほぼ全域、及び、側周面部6bの下部は電磁誘導加熱により100℃より少し高い温度程度に維持されるため、底面部6a及び側周面部6bの内面のほぼ全体に水蒸気からなる無数の小さな気泡が次々と生成され、これら気泡のうち、凹み部d2を除いた範囲に生成されたものはそれぞれが独立して径大化するように成長していき、これに付与される浮力が必要大きさに達したとき炊飯釜6の内面からその浮力で離脱しほぼ真上方向へ浮上する。
一方、凹み部d2の内面に生成された気泡は、凹み部d2内面の熱で成長しつつ自身の浮力と凹み部d2内面の傾斜の影響を受け、凹み部d2内面を伝いながら上昇していき、この上昇中に凹み部d2内面に生成された別の多数の気泡と集合することを繰り返しつつ肥大化していき、凹み部d2外で生じる気泡よりも大きくなって凹み部d2からその浮力で離脱するのであり、こうして離脱した気泡gは通常的に発生する気泡よりも大きな気泡として真上方向へ浮上する。
各凹み部d2の周辺の状況をさらに詳細に説明すると、図3に示すように凹み部d2に対向するように底面用誘導加熱コイル3が配置されているため、これにより生成された磁力線はその性質上、凹み部d2の開口周縁である凸部h1に集中して、凹み部d2の開口周縁が強く加熱される傾向となり、また凹み部d2の直下は他所に較べて底面部6aの肉厚が薄いため他所よりも熱当量が小さくて水への熱伝達作用に優れることから、凹み部d2内の水は早く加熱されるのであり、この作用により上記した気泡の生成、成長、集合、離脱、浮上の現象は一層激しく行われるようになる。
さらには凹み部d2内ではその内面に生じて成長した多数の気泡が水を介して押し合うような作用も得られるのであり、この作用が気泡の集合による肥大化をさらに助長すると共に気泡周辺の水の移動量を増大させるものとなる。
従って、凹み部d2から浮上する比較的大きな気泡gはこれの移動軌跡の周辺に水の強い対流jを生じさせるものとなる。
この対流する水や、気泡gは、沸騰工程において炊飯釜6内の米の糊化が進行し粘性が高まった状態の米群の抵抗に打ち勝って上方移動し、その上層に到達するようになるのであり、このような現象が生じると、その移動軌跡跡の周辺に存在した米は水や気泡gの移動により押しのけられ、熱水や気泡gの通過穴が形成される。以後、この通過穴を経て熱水が気泡gと共に米飯の底部から上部へ激しく対流し、このさいの対流経路は炊き上がり後に、いわゆるカニ穴となって残る。そしてカニ穴周辺の米は熱水の流れによって経路の抵抗が少なくなる方向へ向けられる。これにより炊飯釜6内の米飯はカニ穴が存在し米が立った状態となって、ふっくらとした美味しい炊き上がりとなる。
次に底面部6a上の凹み部d2の配置に対応したその作用について説明する。
外側環状範囲e2に形成された凹み部d2群は、これから浮上する気泡gを介して、旧来の電磁誘導加熱炊飯器では一般的に加熱され難い箇所である角部d1近傍の水に強い対流jを生じさせて角部d1上方の水温を積極的に他所と均一化させる上で寄与するのであり、これにより炊飯釜6内の側周面部6b近傍の米飯も、カニ穴が形成され米の立った状態に炊き上げることが可能となる。
一方、内側環状範囲e1に形成された凹み部d2群は、これから浮上する気泡gを介して、旧来の電磁誘導加熱炊飯器において一般的に加熱され難い箇所である底面部6a中央位置p1近傍の水に強い対流jを生じさせて底面部6b中央位置p1上方の水温を積極的に他所と均一化させる上で寄与するのであり、これにより炊飯釜6内の底面部6a中央位置p1近傍の米飯も、カニ穴が形成され米の立った状態に炊き上げることが可能となる。
また沸騰工程の開始時点から沸騰状態に至るまでの期間においては、炊飯釜6が強く加熱されて米の糊化が進行し炊飯材料の粘性が次第に増大されるが、粘性が比較的小さい段階において、外側環状範囲e2に形成された凹み部d2群は水炊飯釜6の底面部6bの外周縁部に気泡gを浮上させて激しい対流jを生じさせ、一方ではこれと同時に、内側環状範囲e1に形成された凹み部d2群が炊飯釜6の底面部6aの中央位置p1周辺に気泡gを浮上させて激しい対流jを生じさせるようになるため、炊飯釜6内の炊飯材料全体に従来にない対流j状態が生成されるのであり、この結果、炊飯釜6内の全ての炊飯材料の水温が効果的に均一化され、美味しい米飯を得る重要な1つの条件が充足される。
上記沸騰工程が一定時間、継続されると、やがて、炊飯釜6内の水分が蒸発し、炊飯釜6の温度が100℃を超えて上昇するようになる。この100℃超過を第1温度センサ7が検出したとき、沸騰工程が終了し、蒸らし工程に移行する。
この蒸らし工程では、図示しない制御装置は炊飯釜6の誘導加熱能力をさらに制限し、炊飯釜6の温度を第1温度センサ7の検出情報に基づいて略100℃に維持させる。この蒸らし工程を予め入力された一定時間継続させた後、底面用誘導加熱コイル3及び側面用誘導加熱コイル4への給電が停止され、自動的に実施される炊飯作動は終了する。
上記実施形態は次のように変形することができる。
図5は変形例に係る炊飯釜6の平面視説明図であり、図6は変形例の炊飯釜6の底面部の一部を示す斜視図である。
図5中で平行斜線を付した範囲を凹み部d2になすと共に該凹み部d2を溝状とし、その内面は図6に示すように巾中央位置p2から巾方向外側へ向かうに従って漸次に上昇する形状(好ましくは部分円形状)とする。そして、その具体的な大きさは巾k1を概略、6mm〜10mmの範囲内となし、深さk2を概略、3mm〜5mmの範囲内とする。
これにより、凹み部d2の内面に発生した気泡はその巾方向外側へ内面を伝いつつ移動し、この移動過程で成長し、必要大きさとなったときに自身の浮力で凹み部d2から離脱し、浮上するものとなる。このさい、既述のカニ穴は凹み部d2の長手方向上の多数位置にて不揃いの間隔を置いて生成されるものとなる。このさい凹み部d2はその長手方向上でのカニ穴発生位置を統制するものとならない。
また外側環状範囲e2の凹み部d2は角部d1の内面のうち比較的水平に近い箇所に形成することも差し支えないのであり、このようにすれば、旧来の電磁誘導加熱式炊飯器において誘導加熱され難い箇所である角部d1の加熱が促進されると共に凹み部d2から浮上する気泡gが側周面部6bに近い領域の対流jを効果的に活発化させ、角部d1上方の低温領域の温度格差が是正されるものとなる。
上記実施例においては、凹み部の内面が、概ね部分球面となされているため、鋳造による鋳型を成形することができ、かつ鋳型から鋳物を取り出す際にも容易にできるので、凹み部を有する炊飯釜が容易且つ安価に製造されるものとなる。
本発明を実施した電磁誘導加熱式炊飯器の正面図で左半分が断面図となされた図である。 前記電磁誘導加熱式炊飯器の炊飯釜の平面図である。 前記炊飯器の前後方向中央で切断した断面視説明図である。 前記炊飯釜の底面部の一部を示す断面図である。 変形例に係る炊飯釜の平面視説明図である。 変形例の炊飯釜の底面部の一部を示す斜視図である。
符号の説明
3 底面用誘導加熱コイル
4 側面用誘導加熱コイル
6 炊飯釜
6a 底面部
6b 側周面部
d1 角部
d2 凹み部
e1 内側環状範囲
e2 外側環状範囲
g 気泡
j 対流
k1 凹み部d2の巾
k2 凹み部の深さ
p1 底面部の内面(内底面)の中央位置
p2 最大深さ位置

Claims (9)

  1. 電磁誘導加熱コイルで誘導加熱される炊飯釜を備えた炊飯器において、前記炊飯釜の内底面に複数の凹み部を散点状且つ局所的に形成し、炊飯中に該凹み部から浮上する水蒸気の気泡が前記炊飯釜内の炊飯材料の対流を活性化させることを特徴とする電磁誘導加熱式炊飯器。
  2. 前記凹み部の内面が、これの最大深さ位置から任意な水平方向の外側へ向かうに従って漸次に上昇する形状となされていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  3. 前記凹み部の内面が、概ね部分球面となされていることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  4. 前記炊飯釜は非磁性材料で構成されており、さらに前記釜底には磁性材料の層が形成されていることを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  5. 電磁誘導加熱コイルで誘導加熱される炊飯釜を備えた炊飯機において、前記炊飯釜の内底面に溝状の凹み部を形成すると共に該凹み部の内面をこれの巾中央位置から巾方向外側へ向かうに従って漸次に上昇する形状とされることを特徴とする電磁誘導加熱式炊飯器。
  6. 前記炊飯釜は非磁性材料で構成されており、さらに前記釜底には磁性材料の層が形成されていることを特徴とする請求項5記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  7. 前記凹み部が前記炊飯釜の内底面の外周縁近傍である外側環状範囲に形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  8. 前記凹み部が、前記炊飯釜の内底面の外周縁近傍である外側環状範囲と、該外側環状範囲よりも内方で且つ前記内底面の中央位置近傍で且つ前記中央位置を略中心とした円周上である内側環状範囲との夫々に形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
  9. 前記炊飯釜が平板状の底面部と、該底面部の外周縁を取り巻く立ち上がり状の側周面部とを具備すると共に前記底面部と前記側周面具とを角部を介して結合されており、前記外側環状範囲が前記角部の内面の底面部寄り箇所であることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電磁誘導加熱式炊飯器。
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