JP3006829B2 - 印刷機の刷版クランプ装置 - Google Patents

印刷機の刷版クランプ装置

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JP3006829B2
JP3006829B2 JP8006120A JP612096A JP3006829B2 JP 3006829 B2 JP3006829 B2 JP 3006829B2 JP 8006120 A JP8006120 A JP 8006120A JP 612096 A JP612096 A JP 612096A JP 3006829 B2 JP3006829 B2 JP 3006829B2
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plate
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勝士 広川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は印刷機の刷版クラン
プ装置の構造に関し、特に版胴の軸線に対してほぼ直交
する方向に付勢されているクランプ部を、容易かつ確実
に版胴の軸方向に位置調整できる印刷機の刷版クランプ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に示すように、オフセット印刷に用
いられる版胴60には、外周面に刷版10が巻き付けら
れ、この刷版10にインキおよび湿し水が供給されて印
刷が行なわれる。刷版クランプ装置は、刷版10を版胴
60上に固定するための装置である。版胴60には切り
欠き部61が形成されており、この切り欠き部61内に
咥え側クランプベース62、咥え尻側クランプベース6
3が設けられている。
【0003】咥え側クランプベース62上には咥え側ク
ランプ64が位置しており、咥え側クランプベース62
と咥え側クランプ64との間で刷版10の咥え側端部1
0aを挟み込み固定する。また、咥え尻側クランプベー
ス63上には咥え尻側クランプ65が位置しており、咥
え尻側クランプベース63と咥え尻側クランプ65との
間で刷版10の咥え尻側端部10bを挟み込み固定す
る。
【0004】刷版10を版胴60の外周面に巻き付けて
いく段階で、刷版10にねじれが生じてしまう場合があ
る。ねじれが生じた状態では、版胴の外周面に対して刷
版10全面が密着しない。このため、刷版10の咥え尻
側端部10bを咥え尻側クランプベース63と咥え尻側
クランプ65との間で挟み込んだ状態で、咥え尻側クラ
ンプベース63を版胴60の軸方向に移動させ、ひねり
調整を行なう。このひねり調整の従来の構成を以下に説
明する。
【0005】図9は従来の版胴の平面図であり、図10
Aは図9に示すXA−XA方向の矢視断面図であり、図10
Bは図9に示すXB−XB方向の矢視断面図である。図10
A、Bに示すように、咥え側クランプベース72上には
咥え側下クランプ片76、咥え側上クランプ片74が位
置しており、この咥え側下クランプ片76と咥え側上ク
ランプ片74との間で刷版10の咥え側端部10aを挟
み込み固定する。
【0006】また、咥え尻側クランプベース73上には
咥え尻側下クランプ片77、咥え尻側上クランプ片75
が位置しており、この咥え尻側下クランプ片77と咥え
尻側上クランプ片75との間で刷版10の咥え尻側端部
10bを挟み込み固定する。なお、図9、図10Bに示
すように、咥え側クランプベース72と咥え尻側クラン
プベース73との間にはバネ78が位置しており、咥え
側クランプベース72を矢印90方向に付勢し、咥え尻
側クランプベース73を矢印91方向に付勢して、各々
を切り欠き部61の内壁に押しつけている。
【0007】図9に示すように、咥え側クランプベース
72、咥え尻側クランプベース73の一方の側面にはそ
れぞれピン79、82が当接しており、このピン79、
82はバネ80、83によって矢印93方向に付勢され
ている。すなわち、咥え側クランプベース72、咥え尻
側クランプベース73は常時、矢印93方向に押圧され
ている。そして、咥え側クランプベース72、咥え尻側
クランプベース73の他方の側面には調整ネジ81、8
4の先端が当接している。この調整ネジ81、84は、
版胴60の切り欠き部61の側壁を螺入、貫通してい
る。
【0008】調整ネジ81または調整ネジ84をゆるめ
れば、それぞれ咥え尻側クランプベース73、咥え側ク
ランプベース72はバネ80、83の付勢を受けて矢印
93方向に移動し、調整ネジ81または調整ネジ84を
締め込めば、それぞれ咥え尻側クランプベース73、咥
え側クランプベース72はバネ80、83を圧縮して矢
印92方向に移動する。
【0009】このように、調整ネジ81、84を回転操
作することによって、咥え側クランプベース72または
咥え尻側クランプベース73を版胴60の軸方向に移動
させ、刷版10のひねり調整を行なう。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のひ
ねり調整機構には次のような問題があった。たとえば、
バネ78の張力に対してバネ80、83の張力が強すぎ
る場合、ピン79、82および調整ネジ81、84との
摩擦抵抗によって、咥え側クランプベース72、咥え尻
側クランプベース73はそれぞれ矢印90、91方向に
円滑に移動できないという問題が生じる。
【0011】また、逆にバネ80、83の張力に対して
バネ78の張力が強すぎる場合、版胴60の切り欠き部
61の内壁との摩擦抵抗によって、咥え側クランプベー
ス72、咥え尻側クランプベース73を矢印92、93
方向に円滑に移動させることができず、咥え尻側クラン
プベース73を版胴60の軸方向に容易に位置調整でき
ないという問題が生じる。
【0012】このように、従来のひねり調整機構では、
バネ80、83の張力とバネ78の張力とのバランスを
図る必要があり、版胴60の軸線に対してほぼ直交する
方向(矢印90、91方向)に付勢されている咥え尻側
クランプベース73を、容易かつ確実に版胴60の軸方
向に位置調整可能とすることは難しい。
【0013】また、バネ80、83の張力とバネ78の
張力とのバランスを図った場合であっても、印刷時のイ
ンキや湿し水が版胴60の切り欠き部61内に侵入し、
両者の張力のバランスが事後的にくずれることがある。
このような場合にも、咥え尻側クランプベース73の円
滑な移動を確保できなくなる。
【0014】そこで本発明は、版胴の軸線に対してほぼ
直交する方向に付勢されているクランプ部を、容易かつ
確実に版胴の軸方向に位置調整できる印刷機の刷版クラ
ンプ装置の提供を目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る印刷機の
刷版クランプ装置は、版胴に設けられており、刷版の第
1端部を固定する第1クランプ部、前記版胴に設けられ
ており、前記第1クランプ部に第1端部を固定され、版
胴の外周面に巻き付けられた刷版の第2端部を固定する
第2クランプ部、を備えた印刷機の刷版クランプ装置に
おいて、版胴の軸線に対してほぼ直交する方向に前記第
2クランプ部を移動させるよう付勢する付勢部、版胴に
対して設けられており、版胴の軸線に対してほぼ直交す
る方向にのみ移動可能な保持部材、前記第2クランプ
または前記保持部材の一方に螺入され、かつ他方に当接
しており、回転操作にしたがって前記第2クランプ
版胴の軸方向に移動させる調整螺入部材、を備えてお
り、 前記第2クランプ部には、版胴の軸線に対してほぼ
平行な方向に延びる溝が形成されており、 前記溝に、前
記保持部材が摺動可能に挿入されている、 とを特徴と
している。
【0016】請求項2に係る印刷機の刷版クランプ装置
は、版胴に設けられており、刷版の第1端部を固定する
第1クランプ部、前記版胴に設けられており、前記第1
クランプ部に第1端部を固定され、版胴の外周面に巻き
付けられた刷版の第2端部を固定する第2クランプ部、
を備えた印刷機の版クランプ装置において、版胴の軸線
に対してほぼ直交する方向に前記第2クランプ部を移動
させるよう付勢する付勢部、版胴に対して設けられてお
り、版胴の軸線に対してほぼ直交する方向にのみ移動可
能な保持部材、前記第2クランプの側壁に形成された
貫通孔を貫通した状態で第2クランプに当接し、前記
保持部材に螺入され、回転操作にしたがって前記第2ク
ランプを版胴の軸方向に移動させる調整螺入部材、前
記保持部材と前記第2クランプの側壁との間に位置す
る弾性部材、を備えたことを特徴としている。
【0017】
【発明の効果】請求項1に係る印刷機の刷版クランプ装
置においては、付勢部は、版胴の軸線に対してほぼ直交
する方向に第2クランプ部を移動させるよう付勢する。
そして、版胴に対して設けられている保持部材は、版胴
の軸線に対してほぼ直交する方向にのみ移動可能であ
り、調整螺入部材は、第2クランプまたは保持部材の
一方に螺入され、かつ他方に当接しており、回転操作に
したがって第2クランプを版胴の軸方向に移動させ
る。
【0018】このように、調整螺入部材を回転操作する
ことによって第2クランプを版胴の軸方向に移動させ
ることができ、版胴の外周面に対して刷版をひねり調整
することができる。
【0019】また、調整螺入部材の回転操作によって、
第2クランプは保持部材に対して版胴の軸方向に移動
し、この保持部材は版胴の軸線に対してほぼ直交する方
向に移動可能である。このため、付勢部によって第2ク
ランプが受ける、版胴の軸線に対してほぼ直交する方
向への付勢の影響は、保持部材の移動によって解消され
る。
【0020】したがって、付勢部による付勢の影響によ
って、調整螺入部材によって版胴の軸方向に移動調整さ
れた第2クランプの位置がずれてしまうことはない。
また、調整螺入部材による第2クランプの位置決めに
よって、付勢部による第2クランプの移動が影響を受
け、移動が制限されることはない。すなわち、版胴の軸
線に対してほぼ直交する方向に付勢されている第2クラ
ンプ部を、容易かつ確実に版胴の軸方向に位置調整する
ことができる。
【0021】請求項2に係る印刷機の刷版クランプ装置
においては、付勢部は、版胴の軸線に対してほぼ直交す
る方向に第2クランプ部を移動させるよう付勢する。そ
して、版胴に対して設けられている保持部材は、版胴の
軸線に対してほぼ直交する方向にのみ移動可能であり、
調整螺入部材は、第2クランプの側壁に形成された貫
通孔を貫通した状態で第2クランプに当接し、保持部
材に螺入され、回転操作にしたがって第2クランプ
版胴の軸方向に移動させる。
【0022】このように、調整螺入部材を回転操作する
ことによって第2クランプを版胴の軸方向に移動させ
ることができ、版胴の外周面に対して刷版をひねり調整
することができる。
【0023】また、調整螺入部材の回転操作によって、
第2クランプは保持部材に対して版胴の軸方向に移動
し、この保持部材は版胴の軸線に対してほぼ直交する方
向に移動可能である。このため、付勢部によって第2ク
ランプが受ける、版胴の軸線に対してほぼ直交する方
向への付勢の影響は、保持部材の移動によって解消され
る。
【0024】したがって、付勢部による付勢の影響によ
って、調整螺入部材によって版胴の軸方向に移動調整さ
れた第2クランプの位置がずれてしまうことはない。
また、調整螺入部材による第2クランプの位置決めに
よって、付勢部による第2クランプの移動が影響を受
け、移動が制限されることはない。すなわち、版胴の軸
線に対してほぼ直交する方向に付勢されている第2クラ
ンプ部を、容易かつ確実に版胴の軸方向に位置調整する
ことができる。
【0025】また、保持部材と第2クランプの側壁と
の間には弾性部材が位置している。したがって、保持部
材に螺入されている調整螺入部材のバックラッシュを解
消することができ、調整螺入部材の回転操作量に応じた
長さだけ確実に第2クランプ部を版胴の軸方向に位置調
整することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
[全体構成]本発明に係る印刷機の刷版クランプ装置の
一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は印刷機に
おける版胴の平面図である。図2Aは図1に示すIIA−I
IA方向の矢視断面図、図2Bは図1に示すIIB−IIB方向
の矢視断面図である。また図3Aは図1に示すIIIA−II
IA方向の矢視断面図、図3Bは図1に示すIIIB−IIIB方
向の矢視断面図である。図4は図1に示すIV方向の矢視
断面図である。なお、図7は刷版10を示している。
【0027】版胴60には切り欠き部61が形成されて
おり、この切り欠き部61内に咥え側クランプベース2
および咥え尻側クランプベース3が設けられている。咥
え側クランプベース2の上部には咥え側クランプ4が設
けられており、咥え側クランプベース2と咥え側クラン
プ4との間で刷版10の咥え側端部10a(第1端部)
を挟み込んで固定する。咥え側クランプベース2および
咥え側クランプ4が本実施形態における第1クランプ部
である。
【0028】また、咥え尻側クランプベース3の上部に
は咥え尻側クランプ5が設けられており、版胴60の外
周面に巻き付けられた刷版10の咥え尻側端部10b
(第2端部)を、咥え尻側クランプベース3と咥え尻側
クランプ5との間で挟み込んで固定する。咥え尻側クラ
ンプベース3および咥え尻側クランプ5が本実施形態に
おける第2クランプ部である。
【0029】なお、咥え側クランプベース2と咥え尻側
クランプベース3との間には、両端に付勢部としてのス
プリング13が位置しており(図1、図2A参照)、咥
え側クランプベース2を版胴60の軸線に対してほぼ直
交する方向(矢印90方向)に付勢している。また、こ
のスプリング13によって咥え尻側クランプベース3は
矢印91方向に付勢されている。
【0030】図1に示すように、咥え側クランプベース
2には、両端にそれぞれ基準ピン6が設けられている。
この基準ピン6に対して、刷版10の咥え側端部10a
に形成されている基準孔11(図5)を当接して位置決
めを行なう。位置決めを行なった後、咥え側クランプ4
を閉じて咥え側クランプベース2との間で挟み込んで固
定する。なお、咥え側クランプ4を開閉するための機構
は公知であるので、詳細は省略する。
【0031】また、咥え側クランプベース2の中央部下
方にはピン7によってベアリング8が取り付けられてい
る。他方、版胴60の切り欠き部61内の底部にはベア
リング8の直径と同じ寸法の溝を有しているブロック9
が設けられている(図3A参照)。ブロック9によって
形成される溝は矢印90、91方向に沿って形成されて
おり、ピン7はこの溝に沿って自在に摺動可能になって
いる。なお、ブロック9の詳細を図5Aに示す。
【0032】また、図1および図2Bに示すように咥え
側クランプベース2には両端にそれぞれストッパーボル
ト12が螺入、貫通して設けられている。上述のスプリ
ング13によって咥え側クランプベース2が矢印90方
向に押しつけられ、ストッパーボルト12が版胴60の
切り欠き部61内の側面に当接した状態で、咥え側クラ
ンプベース2に設けられている基準ピン6が所定の基準
位置に位置するようになっている。さらに、咥え側クラ
ンプベース2には両端に調整ボルト14が螺入、貫通し
て設けられている。
【0033】一方、咥え尻側クランプベース3上に位置
する咥え尻側クランプ5も、咥え側クランプ4と同様に
開閉する機構を備えている。そして、咥え尻側クランプ
ベース3と咥え尻側クランプ5との間で刷版10の咥え
尻側端部10bを挟み込んで固定する。この咥え尻側ク
ランプ5の開閉機構は公知であるので、詳細は省略す
る。
【0034】図1、図4に示すように、咥え尻側クラン
プベース3の端部には矢印92、93方向に延びる溝2
8が形成されている。そして、この溝28には保持部材
としての保持ブロック29が挿入されており、保持ブロ
ック29は矢印92、93方向に摺動可能になってい
る。咥え尻側クランプベース3の側壁に形成された貫通
孔には調整螺入部材である調整ボルト30が挿入されて
おり、この調整ボルト30は保持ブロック29を螺入、
貫通している。
【0035】調整ボルト30には、弾性部材としてのス
プリング31が取り付けられており、保持ブロック29
と、咥え尻側クランプベース3の側壁との間に位置して
いる。このスプリング31は調整ボルト30のねじ山の
バックラッシュを解消するとともに、調整ボルト30の
つば32を咥え尻側クランプベース3に押しつける。
【0036】保持ブロック29の下方のピンにはベアリ
ング33が圧入されており、版胴60の切り欠き部61
の底部にはブロック34がボルトによって固定されてい
る。このブロック34には上述のベアリング33が挿入
される溝が形成されており、保持ブロック29はこの溝
に沿って、版胴60の軸線に対してほぼ直交する方向
(矢印90、91方向)にのみ移動可能になっている。
【0037】咥え尻側クランプベース3の下方にはスプ
リングベース15が位置している。このスプリングベー
ス15には図1に示すように、複数箇所に孔15aが形
成されており、この各孔15aに挿入されているスプリ
ング16によって、スプリングベース15は矢印90方
向に付勢されている。スプリング16によって付勢され
ているスプリングベース15は、カム軸23に当接して
矢印90方向への移動が制限されている。
【0038】カム軸23は版胴60に形成された側壁穴
24(図1)に挿入されており、回転規制体(図示せ
ず)によって回転角度を規制され、90度のみ回転可能
になっている。カム軸23は平面部23Mを有してお
り、図2Aに示す状態からカム軸23を90度回転させ
た状態が図2Bである。
【0039】スプリングベース15には図1および図3
Aに示すように、矢印90、91方向に長い長穴17が
形成されている。そして、版胴60の切り欠き部61の
底部にはボルト21、ワッシャ22によって、スペーサ
ー20が固定されており、このスペーサー20が上述の
長穴17に挿入されている。すなわち、スプリングベー
ス15は長穴17の方向に沿って矢印90、91方向に
のみ移動可能であり、版胴60の軸方向すなわち矢印9
2、93(図1)方向には移動しないようになってい
る。
【0040】以上のような構成を備えたスプリングベー
ス15の上に咥え尻側クランプベース3が置かれてい
る。咥え尻側クランプベース3の底部には図2Aに示す
ように凸部3Tが形成されており、この凸部3Tとスプ
リングベース15の側壁とが当接している。そして、ス
プリング16の付勢を受けるスプリングベース15によ
って凸部3Tが押圧され、咥え尻側クランプベース3も
矢印90方向、すなわち刷版10が版胴60の外周面に
密着する引張り方向に付勢される。
【0041】図1に示すように、咥え尻側クランプベー
ス3は、版胴60にボルト25によって固定されたブロ
ック26によって、上方向への浮き上がりを規制されて
いる。なお、咥え尻側クランプベース3は矢印90、9
1、矢印92、93方向には移動可能に保持されてい
る。また、咥え尻側クランプベース3の両端には、引張
り調整ボルト27が螺入、貫通している。
【0042】[刷版のひねり調整作業]刷版10を版胴
60に取り付ける場合、まず咥え側クランプベース2に
設けられている基準ピン6に対し、図7に示す刷版10
の咥え側端部10aに形成された基準孔11を当接させ
位置決めを行なう。そして、この状態で咥え側クランプ
4を閉じ、咥え側クランプベース2との間で咥え側端部
10aを挟み込んで固定する。
【0043】その後、刷版10を版胴60の外周面に巻
き付け咥え尻側端部10bを咥え尻側クランプベース3
と咥え尻側クランプ5との間に挿入する。そして、咥え
尻側クランプ5を閉じ、咥え尻側クランプベース3との
間で咥え尻側端部10bを挟み込んで固定する。この状
態が図2Aである。この時点では、カム軸23の山部が
スプリングベース15に当接しており、刷版10は版胴
60の外周面に密着しておらず、ゆるみが生じている
(ゆるみ状態)。
【0044】ここで、刷版10を版胴60の外周面に巻
き付けていく段階で、刷版10にねじれが生じてしまう
場合がある。ねじれが生じた状態では、版胴の外周面に
対して刷版10全面が密着しない。このような場合、刷
版10の咥え尻側端部10bを咥え尻側クランプベース
3と咥え尻側クランプ5との間に挟み込んで固定した
後、咥え尻側クランプベース3を版胴60の軸方向に移
動させ、ひねり調整を行なう必要がある。このひねり調
整の手順を以下に説明する。
【0045】ひねり調整は調整ボルト30を回転操作し
て行なう。すなわち、調整ボルト30を回転させた場
合、調整ボルト30は保持ブロック29に螺入されてい
るため、調整ボルト30は保持ブロック29に対して矢
印92、93方向に移動する。ここで保持ブロック29
はブロック34の溝に沿って矢印90、91方向にのみ
移動し、矢印92、93方向には移動しないようになっ
ている。
【0046】このため、調整ボルト30の回転操作に応
じて咥え尻側クランプベース3を矢印92、93方向に
移動させることができる。たとえば、調整ボルト30を
反時計方向に回転させた場合、調整ボルト30は保持ブ
ロック29に対して矢印93方向に移動する。そして、
スプリング31によって咥え尻側クランプベース3は押
圧され、調整ボルト30の移動に対応して咥え尻側クラ
ンプベース3は矢印93方向に移動する。
【0047】逆に調整ボルト30を時計方向に回転させ
た場合、調整ボルト30は保持ブロック29に対して矢
印92方向に移動する。この場合、スプリング31は圧
縮され咥え尻側クランプベース3は矢印92方向に移動
する。こうして、咥え尻側クランプベース3を所望の移
動量だけ矢印92、93方向に移動調整することができ
る。なお、上記のようにスプリング31によって調整ボ
ルト30のねじ山のバックラッシュが解消されているた
め、調整ボルト30の回動量に応じて確実に咥え尻側ク
ランプベース3を移動させることができ、正確な微調整
を行なうことができる。
【0048】[刷版の引張り作業]上記のようにして咥
え尻側クランプベース3を矢印92、93方向に移動調
整した後、刷版10の引張り作業を行ない、刷版10を
版胴60の外周面に密着させる。
【0049】刷版10を密着させる場合、カム軸23を
90度回転させて、カム軸23の平面部23Mをスプリ
ングベース15側に向けて位置させる(図2B)。これ
によって、スプリングベース15はカム軸23の山部に
よる制限を解かれ矢印90方向に移動する。
【0050】スプリングベース15が矢印90方向に移
動することによって、咥え尻側クランプベース3の凸部
3Tが押圧され、咥え尻側クランプベース3も矢印90
方向に移動する。こうして、咥え尻側端部10bは矢印
90方向に引張られ、図2Bに示すように刷版10は版
胴60の外周面に密着する(引張り状態)。なお、刷版
10には十分な張力が加えられ、カム軸23の平面部2
3Mとスプリングベース15とは接しない状態で保持さ
れる。
【0051】咥え尻側クランプベース3を矢印90方向
に移動させ、刷版10を引張った場合、保持ブロック2
9の下方に固定されているベアリング33はブロック3
4に溝に沿って矢印90方向に円滑に移動する。このた
め、咥え尻側クランプベース3の矢印90、91方向へ
の移動の影響は、この保持ブロック29の移動によって
解消され、上述のひねり調整作業によって調整した咥え
尻側クランプベース3の位置が、刷版の引張り動作の影
響によってずれてしまうことはない。
【0052】また、このように保持ブロック29が矢印
90、91方向に円滑に移動可能であるため、調整ボル
ト30による咥え尻側クランプベース3の軸方向への位
置調整の影響によって、咥え尻側クランプベース3の矢
印90、91方向への移動が制限されることはない。な
お、ひねり調整によって刷版10が十分に版胴60の外
周面に密着していない場合、咥え側クランプベース2に
設けられている調整ボルト14を回転操作して、刷版1
0を確実に版胴60の外周面に密着させる。
【0053】以上のように、刷版10はスプリング16
の張力にしたがった強さで引張られる。このスプリング
16の張力は、標準タイプの刷版を基準として設定され
ている。ところで、刷版10には様々な種類のものがあ
り、刷版10が有する強度によってはスプリング16の
張力を受けた場合、伸び過ぎたり、また逆に版胴60の
外周面に十分に密着しないなどの問題が生ずることがあ
る。また、多色印刷の場合、各色の絵柄を合わせるた
め、刷版10を強制的に引き伸ばす場合もあり、一定の
張力に設定されているスプリング16では対応すること
はできない。
【0054】このような場合、本実施形態においては、
咥え尻側クランプベース3に設けられている引張り調整
手段としての引張り調整ボルト27によって刷版10の
引張り作業を行なう。引張り調整ボルト27を用いて刷
版10を引張り、版胴60の外周面に密着させた状態が
図3Bである。
【0055】引張り調整ボルト27をねじ込むことによ
って、引張り調整ボルト27の先端で切り欠き部61の
側壁を押圧し、咥え尻側クランプベース3を矢印90方
向に移動させることができる。引張り調整ボルト27を
用いることによって、スプリング16の張力と独立して
咥え尻側クランプベース3を移動させることができる。
すなわち、所望の張力で刷版10を引張ることができ、
種々の刷版10に対応することができる。また、2本の
引張り調整ボルト27の各々のねじ込み量を不均一に調
整することによって、刷版10に対し軸方向に異なる張
力を加えることができる。
【0056】[その他の実施形態]本発明に係る印刷機
の刷版クランプ装置の他の実施形態を図6に示す。図1
に示した上記実施形態に対し、この図6に示す刷版クラ
ンプ装置では、咥え側クランプベース2にストッパーボ
ルト12が設けられていない。また、図1に示すブロッ
ク9の代りにブロック40が設けられている。
【0057】ブロック40の詳細を図5Bに示す。ブロ
ック40にはブロック穴41が形成されており、このブ
ロック穴41に、咥え側クランプベース2の下方に取り
付けられているベアリング8が嵌合して保持される。咥
え側クランプベース2にストッパーボルト12(図1)
が設けられておらず、咥え側クランプベース2と版胴6
0の切り欠き部61の内壁との間に空間が確保できてい
るため、咥え側クランプベース2はベアリング8を中心
として矢印97、98方向に揺動可能である。
【0058】咥え側クランプベース2が揺動可能に保持
されることによって、調整ボルト30の回転操作に追従
して咥え側クランプベース2が揺動し、調整ボルト30
の回転操作のみで確実にひねり調整できる。
【0059】たとえば、調整ボルト30を反時計方向に
回転させ、咥え尻側クランプベース3を矢印93方向に
移動させた後、上記刷版の引張り作業によって刷版10
に張力を加えた場合、咥え尻側クランプベース3はベア
リング8を中心として矢印97方向に揺動する。これに
よって、刷版10のねじれは完全に解消され、刷版10
は版胴60の外周面に確実に密着する。
【0060】逆に、調整ボルト30を時計方向に回転さ
せ、咥え尻側クランプベース3を矢印92方向に移動さ
せた後、刷版10に張力を加えた場合、咥え尻側クラン
プベース3はベアリング8を中心として矢印98方向に
揺動し、刷版10は版胴60の外周面に確実に密着す
る。
【0061】上記実施形態では、調整ボルト30は咥え
尻側クランプベース3の側壁に形成された貫通孔に挿入
され、保持ブロック29に螺入されている。しかし、本
発明はこれに限定されるものではなく、たとえば調整ボ
ルト30は咥え尻側クランプベース3の側壁に螺入、貫
通されており、保持ブロック29に対して回転可能でか
つ軸方向へ移動しない状態で保持された構成を用いるこ
ともできる。すなわち、調整ボルト30の回転操作に応
じて咥え尻側クランプベース3が矢印92、93方向に
移動調整できるものであれば他の構成を採用してもよ
い。
【0062】上記実施形態では、保持部材として保持ブ
ロック29を例示したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、版胴の軸線に対してほぼ直交する方向にの
み移動可能なものであれば他の構成を採用してもよい。
また、調整螺入部材として調整ボルト30を例示した
が、咥え尻側クランプベースまたは保持部材の一方に螺
入され、かつ他方に当接しており、回転操作にしたがっ
て咥え尻側クランプベースを版胴の軸方向に移動させる
ものであれば、他の構成を採用してもよい。
【0063】さらに、上記実施形態では、弾性部材とし
てスプリング31を例示した。しかし、本発明はこれに
限定されるものではなく、保持部材と咥え尻側クランプ
ベースの側壁との間に位置し、弾性を備えたものであれ
ば他の部材を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷機の刷版クランプ装置の一実
施形態を示す版胴の平面図である。
【図2】Aは図1に示すIIA−IIA方向の矢視断面図、B
は図1に示すIIB−IIB方向の矢視断面図である。
【図3】Aは図1に示すIIIA−IIIA方向の矢視断面図、
Bは図1に示すIIIB−IIIB方向の矢視断面図である。
【図4】図1に示すIV方向の矢視断面図である。
【図5】Aは図1に示すブロックを示す斜視図であり、
Bは他の実施形態におけるブロックを示す斜視図であ
る。
【図6】本発明に係る印刷機の刷版クランプ装置の他の
実施形態を示す版胴の平面図である。
【図7】刷版を示す図である。
【図8】印刷機における版胴の概略を示す側面図であ
る。
【図9】従来例の印刷機の刷胴を示す平面図である。
【図10】Aは図9に示すXA−XA方向の矢視断面図であ
り、Bは図9に示すXB−XB方向の矢視断面図である。
【符号の説明】
2・・・・・咥え側クランプベース 3・・・・・咥え尻側クランプベース 4・・・・・咥え側クランプ 5・・・・・咥え尻側クランプ 10・・・・・刷版 13・・・・・スプリング 29・・・・・保持ブロック 30・・・・・調整ボルト 31・・・・・スプリング 60・・・・・版胴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41F 27/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴に設けられており、刷版の第1端部を
    固定する第1クランプ部、 前記版胴に設けられており、前記第1クランプ部に第1
    端部を固定され、版胴の外周面に巻き付けられた刷版の
    第2端部を固定する第2クランプ部、 を備えた印刷機の刷版クランプ装置において、 版胴の軸線に対してほぼ直交する方向に前記第2クラン
    プ部を移動させるよう付勢する付勢部、 版胴に対して設けられており、版胴の軸線に対してほぼ
    直交する方向にのみ移動可能な保持部材、 前記第2クランプまたは前記保持部材の一方に螺入さ
    れ、かつ他方に当接しており、回転操作にしたがって前
    記第2クランプを版胴の軸方向に移動させる調整螺入
    部材、 を備えており、 前記第2クランプ部には、版胴の軸線に対してほぼ平行
    な方向に延びる溝が形成されており、 前記溝に、前記保持部材が摺動可能に挿入されている、 ことを特徴とする印刷機の刷版クランプ装置。
  2. 【請求項2】版胴に設けられており、刷版の第1端部を
    固定する第1クランプ部、 前記版胴に設けられており、前記第1クランプ部に第1
    端部を固定され、版胴の外周面に巻き付けられた刷版の
    第2端部を固定する第2クランプ部、 を備えた印刷機の版クランプ装置において、 版胴の軸線に対してほぼ直交する方向に前記第2クラン
    プ部を移動させるよう付勢する付勢部、 版胴に対して設けられており、版胴の軸線に対してほぼ
    直交する方向にのみ移動可能な保持部材、 前記第2クランプの側壁に形成された貫通孔を貫通し
    た状態で第2クランプに当接し、前記保持部材に螺入
    され、回転操作にしたがって前記第2クランプを版胴
    の軸方向に移動させる調整螺入部材、 前記保持部材と前記第2クランプの側壁との間に位置
    する弾性部材、 を備えたことを特徴とする印刷機の刷版クランプ装置。
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