JP3006802B2 - 可溶性ポリイミドの製造法 - Google Patents

可溶性ポリイミドの製造法

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JP3006802B2 JP3070313A JP7031391A JP3006802B2 JP 3006802 B2 JP3006802 B2 JP 3006802B2 JP 3070313 A JP3070313 A JP 3070313A JP 7031391 A JP7031391 A JP 7031391A JP 3006802 B2 JP3006802 B2 JP 3006802B2
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有機溶媒に可溶性のポリ
イミドの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリイミド樹脂は高い耐熱性を有し、電
気特性及び機械特性にも優れているため、構造材料とし
てあるいは電子材料として広く使われている。しかしな
がら、有機溶媒に対する溶解性に劣るため、通常はその
前駆体であるポリアミド酸溶液を基材に塗布した後、焼
成する方法が用いられる。焼成は通常250〜450℃
で行われ、溶媒の揮散とアミド酸の脱水によるイミド化
を同時に行わしめるものである。しかしながら、このよ
うに高い焼成温度が必要なため、耐熱性の劣る材料と複
合させて焼成を行うことができない。もし溶媒に可溶性
のポリイミドが得られれば、溶媒を揮散させるだけでポ
リイミドの塗布を得ることができ、このような高い温度
での焼成を避けることができ、ポリイミドの応用範囲を
広げることができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常行われている可溶
性のポリイミドの製造法は、特定の構造のポリアミド酸
溶液を100〜200℃の高温に長時間加熱し、発生す
る水を留去せしめる方法、常温近くでポリアミド酸溶液
に多量の無水酢酸などの酸無水物とピリジンなどの三級
アミンを添加する方法などがある。しかしながら、有機
溶剤を含む溶液を高温で長時間加熱することにより着色
が著しくなるし、多量の酸無水物の添加は溶液の特性を
著しく変質せしめるため、これらの方法で得られる可溶
性ポリイミドを使用するためにはポリマーの沈殿と精製
の工程が必要である。本発明の目的はこのような沈殿と
精製を行うことなく溶媒可溶性のポリイミドを容易に製
造する方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記の課
題について研究を重ねた結果、ポリイソイミドの有機溶
媒溶液に三級アミンを添加して反応させることにより容
易に可溶性ポリイミドを製造することに成功し、本発明
を完成するに至った。すなわち、本発明の可溶性ポリイ
ミドの製造法は、ポリイソイミドの有機溶媒溶液に三級
アミンを添加して反応させることからなる。ここでポリ
イソイミドの有機溶媒溶液はポリイミド酸と前記式〔化
1〕(ただし、R1 およびR2 はそれぞれ独立に炭素数
1〜8の一価の有機基である。)で示されるジヒドロキ
ノリン誘導体とを有機溶媒中で反応させて得られる溶液
が好ましい。
【0005】本発明の製造法で用いられるポリイソイミ
ドは、式〔化2〕
【化2】 で示される。(ただし、R3 は四価の有機基であり、R
4 は二価の有機基であり、nは正の整数である。)
【0006】本発明の製造法で用いられるポリアミド酸
は、式〔化3〕
【化3】 で示される。(ただし、R3 、R4 及びnは前述のとお
りである。)ポリアミド酸は、通常、テトラカルボン酸
二無水物とジアミンとを有機溶媒中で反応させて得られ
る。この反応溶液をそのまま、本発明の製造法における
ポリアミド酸有機溶媒溶液として用いることができる。
【0007】本発明の製造法で用いられるジヒドロキノ
リン誘導体は、式〔化1〕で示される。具体例としてN
‐メトキシカルボニル‐2‐メトキシ‐1,2‐ジヒド
ロキノリン、N‐メトキシカルボニル‐2‐エトキシ‐
1,2‐ジヒドロキノリン、N‐エトキシカルボニル‐
2‐メトキシ‐1,2‐ジヒドロキノリン、N‐エトキ
シカルボニル‐2‐エトキシ‐1,2‐ジヒドロキノリ
ン、N‐プロポキシカルボニル‐2‐プロポキシ‐1,
2‐ジヒドロキノリン、N‐イソブトキシカルボニル‐
2‐メトキシ‐1,2‐ジヒドロキノリン、N‐イソブ
トキシカルボニル‐2‐エトキシ‐1,2‐ジヒドロキ
ノリン、N‐イソブトキシカルボニル‐2‐イソブトキ
シ‐1,2‐ジヒドロキノリン、N‐ペントキシカルボ
ニル‐2‐ペントキシ‐1,2‐ジヒドロキノリンなど
をあげることができるが、必ずしもこれらに限定される
ものではない。
【0008】本発明で用いられる三級アミンの具体例と
してピリジン、3‐メチルピリヂン、3‐エチルピリジ
ン、4‐メチルピリジン、キノリン、イソキノリン、
2,6‐ルチジン、3,5‐ルチジン、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、N,N‐ジメチルベンジルアミ
ン、2‐メチルイミダゾール、2‐エチル‐4‐メチル
イミダゾール、2‐フェニルイミダゾール、1‐ベンジ
ル‐2‐メチルイミダゾール、2‐フェニル‐4‐メチ
ルイミダゾールなどをあげることができるが、必ずしも
これらに限定されるものではない。
【0009】本発明の製造法における溶媒、およびテト
ラカルボン酸二無水物とジアミンとの反応によるポリア
ミド酸を得るための好ましい溶媒(以下反応溶媒という
こともある)として、N‐メチル‐2‐ピロリドン、
N,N‐ジメチルアセトアミド、N,N‐ジメチルフォ
ルムアミド、ジメチルスルフォキシド、テトラメチル尿
素、ピリジン、ヘキサメチルホスホルアミド、メチルホ
ルムアミド、N‐アセチル‐2‐ピロリドン、2‐メト
キシエタノール、2‐エトキシエタノール、2‐ブトキ
シエタノール、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノブチルエーテル、シクロペンタノ
ン、シクロヘキサノン、クレゾール、γ‐ブチロラクト
ーン、イソホロン、N,N‐ジエチルアセトアミド、
N,N‐ジエチルフォルムアミド、N,N‐ジメチルメ
トキシアセトアミド、テトラヒドロフラン、N‐アセチ
ル‐2‐ピロリドン、N‐アセチル‐ε‐カプロラクタ
ム、テトラヒドロチオフェンジオキシド{スルフォラン
(sulforane)}などをあげることができる。
また、上記の有機溶媒の混合溶媒を用いることができ
る。更に、上記の有機溶媒を、他の非プロトン性(中
性)有機溶媒、例えば芳香族、脂環式のもしくは脂肪族
炭化水素、またはそれらの塩素化誘導体(例えば、ベン
ゼン、トルエン、キシレン類、シクロヘキサン、ペンタ
ン、ヘキサン、石油エーテル、塩化メチレンなど)、ま
たはジオキサンなどで希釈したものを用いることができ
る。
【0010】本発明の可溶性ポリイミドの製造法に用い
るポリイソイミドの製造法について説明する。テトラカ
ルボン酸とジアミンを有機溶媒中で反応を行うことによ
り、前記〔化3〕で示されるポリアミド酸が得られる。
この溶液に前記式〔化1〕で示されるジヒドロキノリン
誘導体を添加することにより、前記式〔化2〕で示され
るポリイソイミドが得られる。以下にその反応式を示
す。
【化4】 (R1 、R2 、R3 、R4 nは前記と同じである。)
【0011】ここで、副生した二酸化炭素は気体として
系外に除かれ、アルコールとキノリンは溶媒に溶解して
いるため、あらためて除去する必要はない。反応温度は
0〜100℃好ましくは0〜50℃である。ポリアミド
酸に対して添加するジヒドロキノリン誘導体の量は、ア
ミド酸反復単位ひとつに対して二分子のジヒドロキノリ
ン誘導体を添加すれば、理論上すべてのポリアミド酸を
ポリイソイミドに転換することが可能である。しかし、
ヒドロキノリン誘導体を過剰に添加しても特に問題はな
く、また少なくてもよい。しかし、少ない場合はイソイ
ミド反復単位とアミド酸反復単位が混在したポリマーが
得られる。また、反応条件によっては生成したイソイミ
ドが一部イミドに変換し、イミド、イソイミド、および
アミド酸反復単位を含むポリマーも生成する場合があ
る。この溶液中には三級アミンであるキノリンを含むた
め、溶液中のイソイミドは徐々にイミドに変換していく
が、その速度は非常に遅い場合が多いため、後述するよ
うに同一または異種の三級アミンを追加して反応を行う
方が好ましい。またイソイミドの別の製造法として、ポ
リアミド酸に脱水剤として、N,N′‐ジヒドロカルビ
ル置換カルボジイミド、ハロゲン化低級脂肪酸無水物、
または低級脂肪酸ハロゲン化物などを添加して反応を行
う方法もある。
【0012】このようにして得られたポリイソイミドの
溶液に前述した三級アミンを添加して反応を行う本発明
の製造法により可溶性ポリイミドを得ることができる。
三級アミンの添加量はイソイミド基の10%以上であれ
ば良いが、好ましくは50〜300%である。反応温度
は10〜100℃、好ましくは20〜70℃である。反
応温度が低過ぎるとイミド化反応の進行が遅く、また高
すぎるとゲル化をおこし溶液が流動性をなくする場合が
あり好ましくない。反応時間は添加する三級アミンの種
類、添加量あるいは反応時間などにより一概には言えな
いが、30分以上、好ましくは2〜20時間くらいであ
る。
【0013】本発明の製造法におけるポリアミド酸は、
通常テトラカルボン酸二無水物とジアミンとを有機溶媒
中で反応して合成する。
【0014】テトラカルボン酸二無水物として次の化合
物をあげることができるが、必ずしもこれらに限定され
るものではない。芳香族テトラカルボン酸二無水物とし
ては、ピロリメリット酸二無水物、3,3′,4,4′
‐ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,
3,3′‐ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,
3,3′,4′‐ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、3,3′,4,4′‐ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸二無水物、2,3,3′,4′‐ベンゾフェノンテ
トラカルボン酸二無水物、2,2′,3,3′‐ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸二無水物、ビス‐(3,4‐
ジカルボキシフェニル)‐エーテル二無水物、ビス‐
(3,4‐ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、
1,2,5,6‐ナフタリンテトラカルボン酸二無水
物、2,3,6,7‐ナフタリンテトラカルボン酸二無
水物、2,2‐ビス(3,4‐ジカルボキシフェニル)
テトラフロロプロパン二無水物など、脂環式テトラカル
ボン酸二無水物としては、シクロブタンテトラカルボン
酸二無水物、メチルシクロブタンテトラカルボン酸二無
水物など、脂肪族テトラカルボン酸二無水物としては、
1,2,3,4‐テトラカルボキシブタン二無水物など
をあげることができる。
【0015】ジアミンとしては次の化合物をあげること
ができるが、必ずしもこれらに限定するものではない。
芳香族ジアミンとしては、4,4′‐ジアミノジフェニ
ルエーテル、4,4′‐ジアミノジフェニルメタン、
4,4′‐ジアミノジフェニルスルホン、4,4′‐ジ
アミノジフェニルスルフィド、4,4′‐ジ(メタ‐ア
ミノフェノキシ)ジフェニルスルフォン、4,4′‐ジ
(パラ‐アミノフェノキシ)ジフェニルスルフォン、オ
ルト‐フェニルレンジアミン、メタ‐フェニレンジアミ
ン、パラ‐フェニレンジアミン、ベンジジン、3,3′
‐ジアミノベンゾフェノン、4,4′‐ジアミノベンゾ
フェノン、4,4′‐ジアミノジフェニル‐2,2‐プ
ロパン、1,5‐ジアミノナフタレン、1,8‐ジアミ
ノナフタレン、3,4′‐ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4′‐ビス(4‐アミノフェノキシ)ビフェニ
ル、2,2‐ビス{4‐(4‐アミノフェノキシ)フェ
ニル}ヘキサフロロプロパン、1,4‐ビス(4‐アミ
ノフェノキシ)ベンゼン、1,3‐ビス(4‐アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、1,3‐ビス(3‐アミノフェノ
キシ)ベンゼン、4,4′‐ジアミノ‐3,3′‐ジエ
チル‐5,5′‐ジメチルジフェニルメタン、4,4′
‐ジアミノ‐3,3′,5,5′‐テトラメチルジフェ
ニルメタン、1,4‐ジアミノトルエン、メタ‐キシリ
レンジアミン、2,2′‐ジメチルベンジジンなど、脂
肪族ジアミンとしては、トリメチレンジアミン、テトラ
メチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,11
‐ドデカンジアミンなど、シリコン系ジアミンとして
は、ビス(パラ‐アミノフェノキシ)ジメチルシラン、
1,4‐ビス‐(3‐アミノプロピルジメチルシリル)
ベンゼンなど、脂環式としては1,4‐ジアミノシクロ
ヘキサン、ビス(4‐アミノシクロヘキシル)メタン、
イソフォロンジアミンなど、グアナミン類としてはアセ
トグアナミン、ベンゾグアナミンなどをあげることがで
きる。また、ジアミノポリシロキサンとしては次の化合
物をあげることができる。
【化5】
【化6】
【化7】
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】 (ただし、上記のpは1〜100である)。
【0016】次に本発明の方法で得られた可溶性ポリイ
ミドの使用方法について説明する。本発明の製造法で得
られたポリイミドは、ほとんどの場合溶媒に溶解した状
態で得られるのでそのまま使用できる。反応溶液をその
ままもしくは濃縮し、または溶媒で希釈して使用するの
が良い。希釈溶媒としては反応溶媒と同じものを使用す
ることができる。本発明の製造法で得られた可溶性ポリ
イミドを含む溶液から、ポリイミド硬化膜を形成させる
場合、公知のどのような方法で行ってもよい。例えばガ
ラス板、銅板、アルミニウム板あるいはシリコンウエハ
ーなどの基板上に本発明の方法で得られた可溶性ポリイ
ミドを含む溶液を塗布した後、100〜400℃の温度
で焼成することにより、硬化膜を得ることができる。し
かしながら、本発明の方法で得られた可溶性のポリイミ
ドは、すでにイミド化されたポリマーであるため溶液中
の溶媒を揮散せしめるだけで良く、100〜200℃の
比較的低温で数分〜数時間焼成を行うことにより硬化膜
を得ることができる。このような低温焼成を可能にする
ためには可溶性ポリイミドを構成する繰り返し単位がす
べてイミド化されている必要はなく、若干のアミド酸単
位あるいはイソイミド単位を含んでいてもよい。塗布方
法はいかなる方法でも良いが、通常、スピンコート方、
印刷法、スプレーコート法、ブレードコート法、ディッ
ピング法あるいはロールコーター法などから選択され
る。
【0017】本発明の製造法で得られる可溶性ポリイミ
ドの用途として半導体用の各種保護膜、絶縁膜、液晶用
の配向膜、カラーフィルター用基材、その保護膜、ある
いはフィルム、成型用材料などが考えられる。
【0018】以下、実施例および比較例によって、本発
明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例
によって限定されるものではない。
【0019】(実施例1)かくはん装置、滴下漏斗、温
度計、コンデンサーおよび窒素置換装置を付した1リッ
トルのフラスコの系内を窒素ガスにより置換した後、脱
水精製したN‐メチル‐2‐ピロリドン(以下NMPと
略記する)の500g、1,1‐ビス{4‐(4‐アミ
ノフェノキシフェニル)}シクロブタンの85.08
g、(0.189モル)および1‐メチル,1,2,
3,4‐テトラカルボキシシクロヘキサン二無水物の3
9.92g(0.189モル)を添加し、常法にしたが
ってポリアミド溶液を得た。この溶液にN‐エトキシカ
ルボニル,2‐エトキシ,1,2‐ジヒドロキノリン
(以下EEDQと略称する)の93.39g(0.37
8モル)を添加し、20℃で10時間反応を行いポリイ
ソイミド溶液を得た。更にこの溶液にイソキノリンの4
8.78g(0.378モル)を添加し、20℃で10
時間反応を行い淡褐色の透明な液体を得た。この溶液を
シリコンウエハー上にスピンコートした後、50℃で減
圧下24時間乾燥して薄膜を得た。この膜をウエハーか
らはがし赤外線吸収スペクトルを測定した結果1780
cm-1にイミド基に基づく吸収が認められた(図1)。
【0020】(実施例2)実施例1と同様の装置と方法
により、NMPの500g、4,4′‐ジアミノジフェ
ニルエーテルの28.34g(0.142モル)、3,
3′,4′‐ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物
(以下BTDAと略称する)の52.13g(0.16
2モル)および4‐アミノフェニルトリメトキシシラン
(以下APMSと略称する)の7.76g(0.364
モル)を添加し、常法にしたがってポリアミド酸溶液を
得た。この溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(D
CCと略称する)の62.66g(0.304モル)を
添加し、25℃で3時間反応を行ったのち副生したジシ
クロヘキシル尿素をろ過により除去しポリイソイミド溶
液を得た。更にこの溶液にイソキノリンの36.63g
(0.284モル)を添加し、40℃で4時間反応を行
い淡褐色の透明な溶液を得た。この溶液中のポリマーを
同様に処理し、赤外線吸収スペクトルを測定した結果、
可溶性ポリイミドが得られたことが確認された。
【0021】(実施例3)実施例1と同様の装置と方法
により、N,N‐ジメチルアセトアミド(以下DMAC
と略称する)の500g、エチレングリコール‐ビス‐
無水トリメリット酸エステルの53.43g(0.13
0モル)およびビス{4‐(3‐アミノフェノキシフェ
ニル)}スルフォンの56.32g(0.130モル)
を混合し、常法にしたがって反応を行い、ポリアミド酸
を得た。この溶液にEEDQの70.85g(0.28
7モル)を添加し25℃で15時間反応を行いポリイソ
イミド溶液を得た。更にこの溶液に1‐ベンジル,2‐
メチルイミダゾールの34.81g(0.195モル)
を添加し、25℃で5時間反応を行い淡褐色の透明な液
体を得た。この溶液中のポリマーを同様に処理し、赤外
線吸収スペクトルを測定した結果、可溶性ポリイミドが
得られたことが確認された。
【0022】(実施例4)実施例1と同様の装置と方法
により、DMACの500g、3,3′‐ジアミノフェ
ニルスルフォン(以下DDSと略称する)の17.16
g(0.069モル)、BTDAの44.54g(0.
138モル)およびAPMSの26.53g(0.12
4モル)を混合し、常法にしたがって反応を行い、ポリ
アミド酸溶液を得た。この溶液にDCCの51.34g
(0.249モル)を添加し、30℃で10時間反応を
行いポリイソイミド溶液を得た。更にこの溶液に4‐メ
チルピリジンの11.59g(0.124モル)を添加
し、25℃で10時間反応を行い淡褐色の透明な液体を
得た。この溶液中のポリマーを同様に処理し、赤外線吸
収スペクトルを測定した結果、可溶性ポリイミドが得ら
れたことが確認された。
【0023】(実施例5)実施例1と同様の装置と方法
により、ジエチレングリコールジメチルエーテルの25
0g、DDSの12.84g(0.052モル)、ω,
ω‐ビス(3‐アミノプロピル)ポリジメチルシロキサ
ンの42.08g(0.052モル)およびBTDAの
33.32g(0.103モル)を混合し、常法にした
がって反応を行い、ポリアミド酸溶液を得た。この溶液
にEEDQの51.14g(0.207モル)を添加
し、20℃で8時間反応を行いポリイソイミド溶液を得
た。更にこの溶液にイソキノリンの33.39g(0.
258モル)を添加し、40℃で3時間反応を行い淡褐
色の透明な液体を得た。この溶液中のポリマーを同様に
処理し、赤外線吸収スペクトルを測定した結果、可溶性
ポリイミドが得られたことが確認された。
【0024】(実施例6)実施例1と同様の装置と方法
により、NMPの500g、2,2‐ビス‐{4‐(4
‐アミノフェノキシフェニル)}ヘキサフロロプロパン
の43.31g(0.084モル)、3‐アミノプロピ
ルトリエトキシシラン(以下APS−Eと略称する)の
3.70g(0.017モル)および4,4′‐(ヘキ
サフロロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物の41.
23g(0.093モル)を混合し、常法にしたがって
反応を行い、ポリアミド酸溶液を得た。この溶液にEE
DQの50.50g(0.204モル)を添加し、25
℃で10時間反応を行いポリイソイミド溶液を得た。更
にこの溶液にイソキノリンの11.99g(0.093
モル)を添加し、25℃で3時間反応を行い淡褐色の透
明な液体を得た。この溶液中のポリマーを同様に処理
し、赤外線吸収スペクトルを測定した結果、可溶性ポリ
イミドが得られたことが確認された。
【0025】(実施例7)実施例1と同様の装置と方法
により、NMPの500g、DDSの46.39g
(0.187モル)、APS−Sの16.55g(0.
075モル)および4,4′‐(ヘキサフロロイソプロ
ピリデン)ジフタル酸無水物の103.73g(0.2
34モル)を混合し、常法にしたがって反応を行い、ポ
リアミド酸溶液を得た。この溶液にEEDQの127.
05g(0.514モル)を添加し30℃で10時間反
応を行いポリイソイミド溶液を得た。更にこの溶液にイ
ソキノリンの60.33g(0.467モル)を添加
し、25℃で5時間反応を行い淡褐色の透明な液体を得
た。この溶液中のポリマーを同様に処理し、赤外線吸収
スペクトルを測定した結果、可溶性ポリイミドが得られ
たことが確認された。
【0026】(比較例1)イソキノリンを添加しない以
外は実施例7と同様に反応を行い淡褐色の溶液を得た。
この溶液中のポリマーを同様に処理し、赤外線吸収スペ
クトルを測定した結果、イミド基の吸収は見られず、1
800cm-1にイソイミドの吸収が認められた。
【0027】
【発明の効果】本発明の可溶性ポリイミドの製造法は、
イミド化反応に使われる触媒も危険性が少なく、沈殿精
製の工程が必要ないため、得られた溶液はそのまま実用
に供することができその効果は大きい。また得られた可
溶性ポリイミドは溶媒を揮散させるだけでポリイミド膜
を形成することができるため、耐熱性の劣る基板上にも
塗膜を形成できるため、その実用上の効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可溶性ポリイミドの赤外線吸収スペク
トルである。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 73/00 - 73/26 C08L 79/00 - 79/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソイミドの有機溶媒溶液に三級ア
    ミンを添加して反応させることからなる可溶性ポリイミ
    ドの製造法。
  2. 【請求項2】 ポリイソイミドの有機溶媒溶液がポリア
    ミド酸と下記式(化1)で示されるジヒドロキノリン誘
    導体とを有機溶媒中で反応させて得られた溶液である請
    求項1記載の可溶性ポリアミドの製造法。 【化1】
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