JP3006710B2 - 杭を柱に利用した建築構造物 - Google Patents
杭を柱に利用した建築構造物Info
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Description
して利用した建築構造物に関するものであり、特に、低
層の店舗や倉庫等に適した建築構造物に関するものであ
る。
ち込んだコンクリート杭の地上立上がり部(地表から上
方へ突出した部分、即ち、柱になる部分)に、フラット
スラブ(二階以上の階の床乃至天井)を支持させるとと
もに、基礎(基礎フーチング)を設けないこととした手
段が提案されている(特開平6−81342号)。
礎フーチングは不要となるが、杭と杭とを繋ぐ地中梁は
建築構造物の所要強度を確保する上で必要不可欠であ
る。然し乍ら、該地中梁は地盤内に埋設するものである
ので、施工が煩雑で相当の工期を必要とする。これに対
し、地盤の表層を地盤改良等すれば地中梁が無くても此
種建築構造物の所要強度を確保できると考えられるが、
その場合には、杭の地震時変形をより一層考慮する必要
がある。
ても、此種建築構造物の所要強度を確保しつつ、杭の地
震時変形に対処するために解決すべき技術的課題が生じ
てくるのであり、本発明は該課題を解決することを目的
とする。
するために提案せられたものであり、杭の下部を地盤中
に位置させるとともに、該杭の上部を地上に突出させて
柱と成し、且つ、前記地盤の表層を地盤改良して地中梁
及び基礎フーチングを不要とするとともに、地表に敷設
された床スラブと前記杭とを縁切りした杭を柱に利用し
た建築構造物を提供するものである。
乃至図5に従って詳述する。図1は敷地1に建築構造物
2の骨組を構築した状態を示し、地盤3には掘削孔4,
4…がアースオーガ等の掘削具にて掘削され、その先端
は支持層3aまで達している。そして、該掘削孔4,4
…内にセメントミルク5を充填するとともに、杭6,6
…を埋め込む。該杭6,6…はPHCパイル、PRCパ
イル、鋼管巻PCパイル等のコンクリート杭の他、鋼管
やH形鋼等を用いても良く、特にその種類、材質は限定
されない。また、杭6の埋め込みに代え、杭6を打ち込
んでも良い。
埋設されるのではなく、上部が地上に突出してその天端
は建築構造物2の天井高さまで達することにより、該建
築構造物2の柱7,7…を形成している。このように建
築構造物の基礎となる杭をそのまま柱として利用した場
合、その杭(柱)が建築構造物の自重や地震による水平
力等に対して所要強度を確保できるかが問題となる。
て外力による杭変形の解析を行った。具体的には、杭の
モデルとして線材Lを考え、該線材Lの全長を1300
0mmとするとともに、地中へ9000mm打ち込み、地上
に4000mm突出させることとした。また、該線材Lの
先端(下端)をピン支持するとともに、地中に埋設され
た部分には杭が地盤から受ける弾性復原力に相当するも
のとして、合計9個のバネk1 ,k2 …k9 を1000
mm間隔で水平に接続した。更に、線材Lの天端に外力と
して軸力P及び水平力Hを加えた。
記バネk1 ,k2 …k9 のうち線材Lの変形モードを支
配する度合が最も大きいものは最上部のバネk1 であ
り、残りのバネk2 〜k9 は影響度が小さいことが判明
した。即ち、これらのバネk1,k2 …k9 のバネ定数
を種々の大きさに設定して線材Lの変形モードがどのよ
うに変化するかを調べたところ、バネk1 のバネ定数が
変わると線材Lの変形モードも大きく変化するが、その
他のバネk2 〜k9 のバネ定数が変わっただけでは線材
Lの変形モードにそれほど大きな変化は見られなかった
のである。
造物に於いて、表層(地表から深さ1m程度)の地盤特
性についてのみ、精度良く評価することができれば、柱
となる部分の変形量を制御できることを意味し、その結
果、該建築構造物の所要強度も充分確保できることにな
る。ところで、地盤のボーリングデータから各深さ毎の
バネ定数を定め、前述した解析モデルに当て嵌めようと
しても、通常ボーリングデータ自体のばらつきが大きい
ので信頼の置ける評価は望めない。しかし、評価の対象
が表層だけであれば斯かる問題も解消する。
に地表から固化剤を注入することにより地盤改良する。
この地盤改良部8の深さは大略1m程度であるが、建築
構造物2の高さや柱7,7…に加わる荷重並びに固化剤
の物性(硬度等)等に応じて増減させる。また、敷地1
の全面を地盤改良するのがベストであるが、図3のよう
に杭6,6…間を縦横に結ぶ格子状に形成すれば経済的
であり、且つ、地中梁と同様の作用を奏するので機能的
にも優れている。更に、図4の如く杭6,6…の周縁を
囲繞するように形成しても良い。
とにより、該表層3bの剛性を高めつつその地盤特性を
精度良く評価することができる。斯くして、柱7,7…
の変形量が制御可能になり、従って、地中梁が無くても
建築構造物2の所要強度を充分に確保することができ
る。
も地中梁と比較すると該地盤改良部8の方が柔軟である
ので、地表部分に於ける杭6,6…の地震時変形が大き
くなる。そこで、図1及び図5に示す如く、地表に敷設
する床スラブとしての土間コンクリート9を打設する際
に、前記杭6,6…の周囲に数mm〜数cm程度の間隙(縁
切り部10,10…)を設けて、土間コンクリート9と
杭6,6…とを縁切りする。これにより杭6,6…が地
震で変形しても土間コンクリート9と接触することがな
く、従って、該杭6,6…及び土間コンクリート9が破
壊されることはない。
端上に桁11,11…を架設し、更に折板葺屋根12を
被せる等して、建築構造物2を完成させる。尚、本発明
は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すこ
とができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶこ
とは当然である。
設された床スラブと杭とを縁切りしたことにより、杭が
地震で変形しても床スラブと接触することはなく、杭及
び床スラブの破壊を防止することができる。また、地盤
の表層を地盤改良することにより、該表層の剛性を高め
つつその地盤特性を精度良く評価することができるの
で、杭上部の柱として利用する部分に於ける変形量が制
御可能となり、しかも、評価対象が表層のみである。斯
くして、地中梁及び基礎フーチングが無くても此種建築
構造物の所要強度を充分に確保することができる。
た建築構造物の斜視図。
図。
Claims (1)
- 【請求項1】 杭の下部を地盤中に位置させるととも
に、該杭の上部を地上に突出させて柱と成し、且つ、前
記地盤の表層を地盤改良して地中梁及び基礎フーチング
を不要とするとともに、地表に敷設された床スラブと前
記杭とを縁切りしたことを特徴とする杭を柱に利用した
建築構造物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8275117A JP3006710B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 杭を柱に利用した建築構造物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8275117A JP3006710B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 杭を柱に利用した建築構造物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10121490A JPH10121490A (ja) | 1998-05-12 |
JP3006710B2 true JP3006710B2 (ja) | 2000-02-07 |
Family
ID=17550962
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8275117A Expired - Lifetime JP3006710B2 (ja) | 1996-10-17 | 1996-10-17 | 杭を柱に利用した建築構造物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3006710B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5687887B2 (ja) * | 2010-11-26 | 2015-03-25 | 大成建設株式会社 | 既存杭を利用した新設基礎の建築方法及び同方法により建築された基礎 |
JP6427051B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2018-11-21 | 積水化学工業株式会社 | 地盤改良基礎構造 |
-
1996
- 1996-10-17 JP JP8275117A patent/JP3006710B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10121490A (ja) | 1998-05-12 |
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