JP3006046U - 敷石パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 敷石の敷設を天候、作業環境等に左右される
ことなく計画的に行なえるようにする。 【構成】 多数の敷石３を小間隙を保持して水平状に配
列された表面敷石４と、該表面敷石の裏面部を埋め込む
モルタル製の裏打ち躯体部２と、裏打ち躯体部の側部に
多数の敷石を小間隙を保持して起立配置された側面敷石
５と、該側面敷石の内側部を埋め込み、かつ前記裏打ち
躯体部の側面に一体的に固着されるモルタル製の充填部
６とを有してなる敷石パネル。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、庭園、公園等に敷設する敷石パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来は、施工面にモルタル等の接着材を流し、その上面に天然石材、破砕石材 等の不定形の敷石を個々に所定の間隙を保持して張り付け、各敷石の継ぎ目に 目地（モルタル）を施して完成するようにしていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

上記従来のものは、基礎工事から敷石の配置作業、目地等の仕上げ作業に至る まで、屋外で行っていたので、天候の影響を受け易く、工事期間が不安定になっ たり、また狭い箇所での敷設作業が困難になったりする等の欠点があった。本考 案は上記欠点を解消した新規な敷石パネルを得ることを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、 多数の敷石を小間隙を保持して水平状に配列された表面敷石と、該表面敷石の裏 面部を埋め込む裏打ち躯体部と、裏打ち躯体部の側部に多数の敷石を小間隙を保 持して起立配置された側面敷石と、該側面敷石の内側部を埋め込み、かつ前記裏 打ち躯体部の側面に一体的に固着されるモルタル製の充填部とを有してなる構成 にしたものである。この場合、前記敷石は扁平な石材にするとよい。また、前記 側面敷石は表面敷石の外周部の裏面に樹脂製の間材を介して起立配置するとよい 。また前記裏打ち躯体部は内部に鉄筋が埋設され、該鉄筋に連結された吊り具を 裏面から外部に露出させるとよい。

【０００５】

【実施例】

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図１は本考案の 実施例を示す斜視図、図２はその要部拡大断面図である。図１において、１は扁 平な直方体状に形成された敷石パネルであり、モルタルにより扁平な直方体状に 形成された裏打ち躯体部２の上面および側面に表面敷石４および側面敷石５を一 体的に固着してなる。

【０００６】 上記表面敷石４および側面敷石５は、扁平かつ不定形の天然石材あるいは破砕 石材からなる多数の敷石３を小間隙を保持して裏打ち躯体部２の上面および側面 に沿って配列してなり、図２に示すように、表面敷石４は水平状に配置されてそ の裏面部が裏打ち躯体部２の上面部に埋め込まれて一体的に固着され、側面敷石 ５は上記表面敷石４の外周部の裏面に樹脂製の間材７を介して起立配置され、そ の内側面部が裏打ち躯体部２の側部に充填されたモルタルからなる充填部６を介 して裏打ち躯体部２の側部に一体的に固着される。

【０００７】 また、上記裏打ち躯体部２の内部には鉄筋８が埋設され、該鉄筋８に連結され た吊り具９が裏面から外部に露出されている。この吊り具９は、針金材をＵ字状 に湾曲してその両端を上記鉄筋８に巻付け、その湾曲部を裏打ち躯体部２の裏面 から外部に露出させてなり、この湾曲部にクレーン等のフックを掛けて敷石パネ ル１の運搬に供する。なお、１０は上記表面敷石４の各敷石３間に充填したモル タル製の目地である。

【０００８】 図３〜図５は前述した敷石パネル１の製造工程を示す。先ず図３に示すように 、上面が開放した箱状の型枠１５を形成し、この型枠１５の底板１６に表面敷石 ４をなす扁平な敷石３を所定の間隙を保持して載置し、各敷石３間に砂１９を充 填する。次いで上記表面敷石４の外周部に角筒状の補助側枠１８を載置し、表面 敷石４の背面（図３において上面）に接着剤を塗布した後、補助側枠１８内にモ ルタルを充填しこれを硬化させて裏打ち躯体２を形成する。なお、上記補助側枠 １８内にモルタルを充填する際には、補助側枠１８の下半部にモルタルを充填し た時点で吊り具９が連結された鉄筋８を収容し、その後補助側枠１８の上半部に 残りのモルタルを充填する。

【０００９】 次いで上記補助側枠１８を型枠１５から除去し、図４および図５に示すように ウレタン（合成樹脂）製の細長い間材７を上記表面敷石４の裏面の外周縁部に載 置する。次いで側面敷石５をなす扁平な敷石３を起立させて型枠１５の側枠１７ の内面に沿って配置するとともに上記間材７の上に載置し、上記側面敷石５と前 述した裏打ち躯体部２の側面との間にモルタルを充填しこれを硬化させて充填部 ６を形成する。

【００１０】 なお、上記モルタルを充填する際には、表面敷石４の裏面の外周縁部および側 面敷石５の内面に接着剤を塗布しておく。これにより上記充填部６で側面敷石５ を裏打ち躯体部２の側面に一体的に固着する。次いで型枠１５および表面敷石４ をなす各敷石３間の砂１９を除去し、表面敷石４および側面敷石５をなす各敷石 ３間に目地用のモルタルを所定深さ充填して図１に示す敷石パネル１を完成する 。なお、敷石パネル１の平面形状は、三角形、扇形、半円等、敷設箇所の仕様に 合わせて適宜設定する。

【００１１】

【考案の効果】

以上の説明から明らかな如く、本考案は、小片の敷石を裏打ち躯体の表面およ び側面に配列して一体的に固着し、所定の形状を有するパネル状にしたので、こ れを施工面に並べるのみで、敷石の敷設が完了することになり、敷石の敷設を天 候、作業環境等に左右されることなく計画的に行うことができる。また、敷石パ ネルは、設備のある工場で生産することができるので、品質の安定した敷石パネ ルを計画的に生産することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す斜視図である。

【図２】図１の要部拡大断面図である。

【図３】本考案による敷石パネルの前段の成形工程を示
す断面図である。

【図４】本考案による敷石パネルの後段の成形工程を示
す断面図である。

【図５】図４の要部拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 敷石パネル ２ 裏打ち躯体部 ３ 敷石 ４ 表面敷石 ５ 側面敷石 ６ 充填部 ７ 間材 ８ 鉄筋 ９ 吊り具 １０ 目地 １５ 型枠 １６ 底板 １７ 側枠 １８ 補助側枠 １９ 砂

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｅ０１Ｃ 13/04

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 多数の敷石を小間隙を保持して水平状に
   配列された表面敷石と、該表面敷石の裏面部を埋め込む
   モルタル製の裏打ち躯体部と、裏打ち躯体部の側部に多
   数の敷石を小間隙を保持して起立配置された側面敷石
   と、該側面敷石の内側部を埋め込み、かつ前記裏打ち躯
   体部の側面に一体的に固着されるモルタル製の充填部と
   を有してなる敷石パネル。
2. 【請求項２】 前記敷石は扁平な石材からなる請求項１
   記載の敷石パネル。
3. 【請求項３】 前記側面敷石は表面敷石の外周部の裏面
   に樹脂製の間材を介して起立配置されてなる請求項１又
   は２記載の敷石パネル。
4. 【請求項４】 前記裏打ち躯体部は内部に鉄筋が埋設さ
   れ、該鉄筋に連結された吊り具が裏面から外部に露出さ
   れてなる請求項１，２又は３記載の敷石パネル。