JP3005146U - 繰り返し開封できる緩衝袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 再度の密閉、開封が可能なテープを気泡シー
トのベロ付き袋にラミネートすることにより、繰り返し
開閉可能な緩衝袋を提供する。。 【構成】 ベロを有する気泡シートの袋のベロの内側の
面、あるいはベロの接する反対側の面に、粘着テープを
付けたことを特徴とする、ベロ付き緩衝袋。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、緩衝材による、繰り返し開封することにより、再利用もできる袋に 関するものである。

【０００３】

【従来の技術】

（１）従来、多数の独立した空気室を有し、２枚ないしは３枚以上のフィルムに より構成された気泡シートを袋とした場合、その開口部の密閉には一般にポリオ レフィン製や紙製等の材質に、粘着剤が塗布されたテープが用いられてきた。

【０００４】 （２）しかし、これら粘着剤が塗布されたテープを用いた場合、その粘着剤の粘 着力が充分でなければ、開口部の密閉を充分に成し得ず、また、その粘着剤の粘 着力が充分な場合は、開封する際に、その強力な粘着力のために基材たる気泡シ ートの袋が破れてしまったり損傷する事が多かった。そのため、このような密閉 される用途に用いられる気泡シートの袋は、一度切りの使用で、再利用されるこ とは少なかった。

【０００５】 （３）これらの問題を解決するため、袋のベロ、およびベロの重なる部分に、マ ジックテープを貼合するという方法もあったが、基材たる気泡シートの袋の強度 、再利用の度数に比して、高価すぎるという別の問題点があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

そこで考案者らは、これら従来技術を検討した結果、以下の３点に問題点を集 約することができた。 （１）基材たる気泡シートの袋の密閉に用いるテープの粘着剤の粘着力としては 、密閉状態を維持するのに充分な程強く、また容易に剥せる程弱くなくてはなら ない。 （２）基材たる気泡シートの袋の密閉に用いるテープは、比較的安価でなくては ならない。従来用いられているテープ類に比べ、同等であることが好ましい。 （３）使用後の後処理のことを考えると、テープの材質は、基材たる気泡シート の袋と同じ材質が好ましい。これら気泡シートの主たるものは、その材質がポリ オレフィンであるため、テープの材質も、気泡シートと同じポリオレフィンであ ることが好ましい。

【０００７】

【図１】

【０００８】

【課題が解決しようとする手段】

図１に本考案の緩衝袋の１実施例を示す。１に基材たる気泡シートによるベロ 付き袋を、２に本願考案によるラミネートされたテープを示す。このテープは、 ポリオレフィン系の素材によるものであり、片面に粘着剤が塗布されている。 このテープの粘着剤を有さない面を、基材たる気泡シートにラミネートする訳で ある。

【０００９】 気泡シートの素材としては、一般的にはポリエチレンが多用されるためポリエ チレン製のテープ、例えばサンエー化学工業株式会社製、「サニテクト」が良い 。

【００１０】

【図２】

【００１１】 以下に、「サニテクト」を用いた例を示す。図２に、図１と同じ構成のベロ付 き袋の１実施例の断面図を示すが、１は一般的に「エア・キャップ」、「セル・ マット」、「エア・バッグ」あるいは「エア・マット」等の商品名が付されてい る気泡シートにより作られたベロ付き袋である。この袋のベロの部分には、２の 「サニテクト」を粘着剤を有さない面が基材に対するようにラミネートされてい る。

【００１２】 ベロの部分にラミネートされた「サニテクト」により、このベロ付き袋は、袋 内に被包装物を挿入した後、ベロの部分を折り曲げて袋を密閉できる。「サニテ クト」がラミネートされているので、「サニテクト」に塗布された粘着剤のため ベロの部分が袋の本体に貼合され、ベロの部分を別途に用意したテープ類で密閉 する必要はない。さらに「サニテクト」に塗布されている粘着剤は、袋を密閉状 態に保つのに充分な粘着力の強さを有し、また、優れた剥離性を有しているため 、開封の際に基材たる気泡シートの袋を傷つけることもない。しかも、「サニテ クト」に塗布されている粘着剤は貼合、剥離の繰り返しによっても、その粘着力 の低下はさほど著しいものではないので、再度の開封および密閉繰り返し使用に も充分耐えられる。

【００１３】

【図３】

【００１４】

【図４】

【００１５】

【図５】

【００１６】 図３、図４および図５にそれぞれ第２、第３および第４の実施例の断面図を示 す。図３に示すように、基材たる気泡シートに、「サニテクト」を貼合する位置 は、袋側の折り曲げたベロが重なる所でもよい。また、図４のように、基材たる 気泡シートは、２枚のフィルムで構成された、いわゆる２層品であってもよい。 しかしこの場合、「サニテクト」をラミネートするのは、図示されている如く、 気泡シートの平坦な側のフィルム（いわゆるバックフィルム）が望ましい。 さらに、気泡シートとしては図５のように空気室が２重になったものを用いて も良い。

【００１７】

【作用】

ポリオレフィン系素材による気泡シートで構成された袋１に、同じくポリオレ フィン系素材に粘着材を塗布したテープをラミネートすることにより、被包装物 を包装する際の作業性の向上、および再度の開封および密閉の繰り返し使用を可 能とする。

【００１８】

【考案の効果】

従来使用されている気泡シートの袋に比べ、本願考案は以下のような利点を有 する。 （１）従来の気泡シートの袋のように別途に密閉のためにテープを必要としない ので作業性に優れている。 （２）従来の気泡シートの袋のように開封作業の際に袋を傷つけることがないた め袋の再利用が可能である。 （３）ラミネートされるテープに、袋と同一のポリオレフィン系素材を用いるた め、再生、リサイクルが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願考案の繰り返し開閉できる緩衝袋の第１の
実施例の斜視図を示す。

【図２】同じく第１の実施例の断面図を示す。

【図３】同じく第２の実施例の断面図を示す。

【図４】同じく第３の実施例の断面図を示す。

【図５】同じく第４の実施例の断面図を示す。

【符号の説明】

１ 基材たる気泡シートの袋 ２ 粘着剤を塗布されたポリオレフィン系のテープ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ベロを有する気泡シートの袋のベロの内
   側の面、あるいはベロの接する反対側の面に、粘着テー
   プを付けたことを特徴とする、ベロ付き緩衝袋。
2. 【請求項２】 粘着テープがポリオレフィンを基材と
   し、粘着剤が再剥離性を有することを特徴とした、請求
   項１記載のベロ付き緩衝袋