JP3005140U - 延線用金車の吊下装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な装置（構造）により、金車を傾斜させ
て、作業の簡略化と共に、電線の回転を防止し、ニッキ
ングや笑いをなくすること。 【構成】 延線用金車の縦フレーム3 と吊部材1 間の吊
下金具2 を長さ調節可能としたターンバックル21とし
て、２本設け、縦フレーム3 上端部に離隔プレート31を
設け、その離隔プレート31の両端に設けた連結穴32にタ
ーンバックル21の一端を軸止して、縦フレーム3 と吊部
材1 のＵシャックル11間を逆Ｖ字状に連結したものであ
る。 【効果】 延線する電線の角度にホイール角度を簡単に
合わせることができ、電線やワイヤロープにニッキング
や笑いがなくスムーズに延線することができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、送電線の延線工事において使用する金車に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来より電線を延線する場合、水平角のある延線経路では、金車が横振れする 。この時、金車に重量があるため、金車の横振れ角度は、電線のなす角度までは 達しない。この角度差によって電線に回転が生じ、ニッキングや笑いが生じる恐 れがあり、避けたい現象の一つであった。 そこで、金車の横振れ角度と電線の角度とを合わせるために金車に重垂を設けた ものや、金車側部にギヤモーターを設けて、吊り下げ点を移動させる重心移動装 置を設けたものがあるが、前者は、軽量な金車であれば重量も軽いものでよいが 、重量大の金車になればそれなりの重垂を運搬しなければならない欠点があった 。又、後者は、ギヤモーターの電源を鉄塔上に確保しなければならないことや、 金車重量に加えて付属資材の運搬をしなければならない欠点があった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記した様に、金車を傾斜させるために、大掛かりな装置等を用いていたが、 その様な装置を不用とし、簡単な装置により、作業の簡略化と共に、電線の回転 を防止し、ニッキングや笑いをなくするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

よって本願は、金車の吊部を改良して、前記課題を解決するものである。 具体的には、吊部の縦フレーム3 上に離隔プレート31を設け、該離隔プレート31 の両端連結穴32にターンバックル21より成る吊下金具2 の一端を回動自在に軸止 22し、他端を吊部材1 のＵシャックル11に嵌合して、逆Ｖ字状に配し連結したも のである。

【０００５】

【実施例】

本願の延線用金車の吊下装置の実施例を詳記すると、二等辺三角形状の吊部材 1 の両端に吊下金具2,2 を介して縦フレーム3,3 を吊下げ、該縦フレーム3,3 下 端部に左右同長のアーム材4 を軸5 で上下回動自在に軸着し、アーム材4 の両端 部には、外周面に２段Ｖ溝を設けた駒6 をタイヤ7 周囲に嵌装したホイール8 を 設け、先記縦フレーム3 の軸5 間を連結材9 により連結した延線金車において、 縦フレーム3 上端部に離隔プレート31を設け、該離隔プレート31の両端の連結穴 32に長さ調節可能なターンバックル21より成る吊下金具2 の一端を回動自在に軸 止22し、他端を吊部材1 のＵシャックル11に嵌合して、逆Ｖ字状に配し連結した ものである。

【０００６】 使用方法は、吊下金具2 を成すターンバックル21の片方の ボルトを回動することにより長さが変化し、吊下金具2 に吊下げている縦フレー ム3 が傾斜するもので電線Ｃの角度に簡単に合わせることができる。

【０００７】

【考案の効果】

以上の様に本願を用いることにより、延線する電線の角度に、ホイール角度を 簡単に合わせることができる。これによって電線又はワイヤーロープはホイール から外れたり、又ホイールの溝内を回転してニッキングや笑いがなくスムーズに 延線することができる。又機構が簡単であるので安価に提供できる。又従来の様 に余分な資材を鉄塔上へ運搬することもなく作業能率が格段に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本願吊下装置により傾斜したところの正面図。

【図２】本願吊下装置の正面図。

【図３】本願吊下装置によりホイールを傾斜したところ
の使用状態図。

【図４】本願吊下装置を用いた延線用金車の正面図。

【図５】本願吊下装置を用いた延線用金車の右側面図。

【図６】本願吊下装置を用いた延線用金車の底面図。

【符号の説明】

1 吊部材 2 吊下金具 3 縦フレーム 4 アーム材 5 軸 6 駒 7 タイヤ 8 ホイール 9 連結材 11 Ｕシャックル 21 ターンバックル 22 軸止 31 離隔プレート 32 連結穴 Ｃ 電線

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 吊部材1 の両端に吊下金具2,2 を介して
   縦フレーム3,3 を吊下げ、該縦フレーム3,3 下端部に左
   右同長のアーム材4 を軸5 で上下回動自在に軸着し、ア
   ーム材4 の両端部には外周面に２段Ｖ溝を設けた駒6 を
   タイヤ7 に嵌装したホイール8 を設け、先記縦フレーム
   3 の軸5 間を連結材9 により連結した延線用金車におい
   て、長さ調節可能とした吊下金具2 を２本設け、縦フレ
   ーム3上端部と吊部材1 間を逆Ｖ字状に連結したことを
   特徴とする延線用金車の吊下装置。