JP3004920B2 - ドレン回収型排気管 - Google Patents

ドレン回収型排気管

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JP3004920B2
JP3004920B2 JP8187366A JP18736696A JP3004920B2 JP 3004920 B2 JP3004920 B2 JP 3004920B2 JP 8187366 A JP8187366 A JP 8187366A JP 18736696 A JP18736696 A JP 18736696A JP 3004920 B2 JP3004920 B2 JP 3004920B2
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登之 庵原
剛彦 野原
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北海道瓦斯株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、燃焼機器用排気
筒、特にドレン回収型排気管に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の燃焼機器の排気方式として、自然
排気方式(CF式機器)と強制排気方式(FE式機器)
および強制給排気方式(FF式機器)のものがある。C
F式機器は、燃焼排気ガスを排気のドラフト力だけで、
屋外に排出する形式であるので、取り付ける排気系の排
気管は縦方向に延長することが要求される。一方、FE
式機器は、燃焼排気ガスを排気ファンの力を利用して屋
外に排出する形式であるので、排気管の取り付け方向
は、CF式と比較して自由度が多い。これらの方式の燃
焼機器では、その排気管中にドレン(凝縮水)が溜った
り付着してしまう。
【0003】いずれの方式の機器であっても、このドレ
ンの発生は、通常は下記の原因に起因し、その発生量も
相違する。
【0004】燃焼機器の能力 燃焼機器は、燃料の種類と量(ガス機器の場合インプッ
トで表現される。)で水蒸気の発生量が変わる。
【0005】外気温 外気温が低下すると、飽和水蒸気量が下がり、残りが結
露してドレンとして溜る。しかし、外気温が低くても、
排気管の延長長さが短い場合には、排気が冷やされるこ
となく屋外に排出出来るのでドレンは発生しない。
【0006】排気管の延長長さ 排気管が通る経路が長い場合には、機器本体の排気が出
にくくなり、機器内部の熱効率が上がり、排気温度が低
下してドレンが発生する。また、排気管が長い場合に
は、排気管の放熱により排気温度低下を招くためドレン
が発生する。
【0007】断熱材の有無 排気管に取り付けた断熱材は、排気管の放熱を防ぐ役割
もあり、断熱材を取り付けていない場合は、排気管の放
熱により排気温度が下がりドレンが発生する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このようなドレンが排
気管の途中で溜ってしまうと、排気ガスの排出に支障を
生じたり、このドレンを放置しておくと、例えば、ドレ
ンが機器側に逆流して機器の故障や腐食の原因となり、
また、ドレンが配管を閉塞したり、配管から漏れ出して
天井を汚染したりする原因となっていた。
【0009】また、従来の燃焼機器の排気ガスを排出す
るための排気筒(排気管とも言う。)としてJIS規格
で定められたT字管や90°エルボ(曲管)等がある
(JIS S 2080(平成6年10月1日制定:日
本規格協会発行))。
【0010】このT字管の構造は、底部に穴が開いてお
り、その穴からドレンを排出する構造となっているの
で、ドレンを排出出来る。しかし、ドレンの排出後は、
排気ガスが漏れ出てしまう。また、曲管は蛇腹加工によ
り90°曲がった構造となっているが、ドレンを排出出
来ないが、気密性は有しているので排気ガスの漏れは防
げる構造となっている。
【0011】さらに、単独集合ダクト等において、給排
気不備の改善工事を行なうとすると、建物の状況によっ
ては膨大な工事費用がかかってしまう。特に寒冷地で
は、機器本体の凍結を回避するため、燃焼機器を屋内に
設置する必要がある。そのため、排気管としては、ドレ
ンの排出が出来しかも排気管系全体に気密性があること
が要求されるが、従来のT字や曲管では上述した両条件
を満足させることができないし、また、これら両条件を
満足させようとすると構造が複雑で高価な排気管となる
ため、給排気不備の改善が出来ないケースもあり、その
場合には、給排気不備の状態で燃焼機器を使用するとい
う問題がある。
【0012】このように、従来は、給排気不備の燃焼機
器の排気管の改善を低コストで、しかも、簡単に行なえ
る排気管が存在しなかったし、また、特に寒冷地等では
凍結の虞があるドレンを排出出来ると共に、排気ガスの
漏れを回避出来る構造の排気管は存在していなかった。
【0013】そこで、従来より、ドレンの回収(排出)
が可能であり、しかも、排気ガスの漏れ防止が可能な、
ドレン回収型排気管の出現が望まれていた。
【0014】また、従来より、給排気不備の燃焼機器の
排気管の改善を低コストで、しかも、簡単に行なえるド
レン回収型排気管の出現が望まれていた。
【0015】そこで、この出願にかかる発明者は、種々
の実験と研究を行なった結果、従来から要望されてい
る、新規な構造のドレン回収型排気管の発明をするに至
ったのである。
【0016】
【課題を解決するための手段および作用】この発明のド
レン回収型排気管の構造は下記の通りの〜の構成要
、すなわち排気管本体の周壁の上部に設けられた
気入口管およびこの排気管本体の天井壁に設けられた排
気出口管を連結する、筒状体の排気管本体、該排気管
本体の、前記排気入口管の位置よりも下部に設けたドレ
ン溜、および該ドレン溜に設けられていてドレンによ
って開放されて該ドレンを前記排気管本体の外部へ排出
する常閉弁手段を具えるしかも、ドレン溜を、排気管
本体の内部の鉛直方向下部の、底壁を含む下側部分で構
成し、また、常閉弁手段を、この底壁を鉛直方向に貫通
して排気管本体内部から外部へと突出する水抜き管と、
この水抜き管の、排気管本体内部側の開口端を常閉する
ようにこの開口端に配設された浮き手段(フロートとも
言う。)とをもって構成する。 さらに、水抜き管は、そ
の外部開口端をUトラップと連結している。 さらに、排
気出口管を前記排気管本体の天井壁に設けてあるドレン
回収型排気管の場合には、排気出口管を、排気管本体内
部に突出させてつば部を設ける。
【0017】このような構成とすれば、この発明の排気
管を燃焼機器の排気管経路中のドレンの溜る箇所に設置
することにより、ドレンは排気入口管や排気出口管から
筒状の排気管本体のドレン溜に流れて溜まる。ある程度
ドレンが溜ると、このドレンにより常閉弁手段が開いて
ドレンを排気管本体外へ流出させる(すなわち回収す
る)ことが出来る。常閉弁手段は、ドレンのみによって
解放するので、排気ガスはこの常閉弁手段のところから
外部へ漏れる恐れはない。しかも、ドレンが排気管本体
の底部を含む下部に溜り、ドレンが溜ると、常閉弁手段
の水抜き管の開口端を閉鎖している浮き手段がドレンに
よって上方へ浮き上がり、そのため、開口端が解放され
てドレンが水抜き管へと流れ込む。また、ドレンの流出
によりドレン面が下がると、それに応じて浮き手段も開
口端に下がってきてこれを閉じる。なお、この場合、水
抜き管の排気管本体中への突出長は、できるだけ短い方
が良い。しかし、排気管の機能低下を防止するために、
ドレン溜にゴミ等の不要残留物をためて水抜き管から排
出されないような、設計に応じた好適な突出長とするの
が良い。 さらに、水抜き管は、その外部開口端をUトラ
ップと連結してあると、万が一、水抜き管の、排気管本
体側の開口部から排気ガスが漏れ出た場合にも、漏れ出
る先の水抜き管の先端にUトラップを設けてあるので、
排気ガスの漏れをこのUトラップでくいとめることが出
来る。 さらに、排気出口管を、排気管本体内部に突出さ
せてつば部を設けると、排気出口管から排気縦管を延長
してその延長距離が長くなったとき、排気が冷やされて
ドレンとなる。このドレンは、排気縦管内部を伝わり排
気出口管から排気管本体内のドレン溜へとこのつば部を
伝わって効率よく滴るようにすることが出来、従って、
排気入口管を伝わってこのドレンが燃焼機器側へ流れる
のを防ぐことが出来る。
【0018】この発明のドレン回収型排気管の構造は下
記の通りの〜の構成要件、すなわち 排気管本体の
周壁の上部に設けられた排気入口管、および該排気管本
体の周壁の上部の、該排気入口管と同じ高さかそれより
も高い位置に設けられた排気出口管を連結する、筒状体
の排気管本体、 該排気管本体の、前記排気入口管の位
置よりも下部に設けたドレン溜、および 該ドレン溜に
設けられていてドレンによって開放されて該ドレンを前
記排気管本体の外部へ排出する常閉弁手段 を具える。
かも、ドレン溜を、排気管本体の内部の鉛直方向下部
の、底壁を含む下側部分で構成し、また、常閉弁手段
を、この底壁を鉛直方向に貫通して排気管本体内部から
外部へと突出する水抜き管と、この水抜き管の、排気管
本体内部側の開口端を常閉するようにこの開口端に配設
された浮き手段(フロートとも言う。)とをもって構成
する。 さらに、水抜き管は、その外部開口端をUトラッ
プと連結している。 さらに、排気入口管および排気出口
管を排気管本体の周壁に設けてあるドレン回収型排気管
の場合には、好ましくは、排気入口管の、排気管本体内
部の出口に逆流防止手段を設ける。
【0019】このような構成とすれば、この発明の排気
管を燃焼機器の排気管経路中のドレンの溜る箇所に設置
することにより、ドレンは排気入口管や排気出口管から
筒状の排気管本体のドレン溜に流れて溜まる。ある程度
ドレンが溜ると、このドレンにより常閉弁手段が開いて
ドレンを排気管本体外へ流出させる(すなわち回収す
る)ことが出来る。常閉弁手段は、ドレンのみによって
解放するので、排気ガスはこの常閉弁手段のところから
外部へ漏れる恐れはない。 しかも、ドレンが排気管本体
の底部を含む下部に溜り、ドレンが溜ると、常閉弁手段
の水抜き管の開口端を閉鎖している浮き手段がドレンに
よって上方へ浮き上がり、そのため、開口端が解放され
てドレンが水抜き管へと流れ込む。また、ドレンの流出
によりドレン面が下がると、それに応じて浮き手段も開
口端に下がってきてこれを閉じる。なお、この場合、水
抜き管の排気管本体中への突出長は、できるだけ短い方
が良い。しかし、排気管の機能低下を防止するために、
ドレン溜にゴミ等の不要残留物をためて水抜き管から排
出されないような、設計に応じた好適な突出長とするの
が良い。 さらに、水抜き管は、その外部開口端をUトラ
ップと連結してあると、万が一、水抜き管の、排気管本
体側の開口部から排気ガスが漏れ出た場合にも、漏れ出
る先の水抜き管の先端にUトラップを設けてあるので、
排気ガスの漏れをこのUトラップでくいとめることが出
来る。 さらに、排気入口管の、排気管本体内部の出口に
逆流防止手段を設けると、逆風圧によって排気管の排気
筒トップから燃焼機器側へ排気ガスが逆流して室内に漏
れる恐れがあるが、逆風圧が生じたとき逆流防止手段に
よって排気入口管を塞いで、排気ガスの室内への逆流を
防止出来る。
【0020】また、この浮き手段をドレンに浮かぶ材料
で形成された球状体とするのが好適である。球状体とす
ると、浮き手段が浮き上がった後、水抜き管の開口端に
下がってきたとき、球状体のどの部分の面が開口端に接
触しても確実にこの開口端を閉成(閉鎖)することがで
きる。このため、水抜き管からのドレンの排出すなわち
回収後は、水抜き管は密閉されるので、排気ガスの漏れ
は生じない。
【0021】さらに、浮き手段には、水抜き管中を鉛直
方向を下方へと延在する棒状体を設けておき、排気管本
体の内壁には、浮き手段の浮き上がりを制限するストッ
パ手段を取り付けておくのが好適である。
【0022】このように構成すると、浮き手段がドレン
により浮き上がっても、棒状体が水抜き管から抜け出な
いうちに、浮き手段がストッパ手段に達してストッパ手
段よりも高く浮き上がらないようにすることができる。
また、ドレンがその流出により減ると、浮き手段が下が
るが、棒状体が水抜き管内にあるので、棒状体により浮
き手段が誘導されて浮き手段が確実に水抜き管の開口端
のところに戻りこれを確実に密閉することができる。
【0023】また、この棒状体を設けることによって、
このドレン回収型排気管の輸送時に、浮き手段が水抜き
管から脱落しないようにすることが出来る。
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【発明の実施の形態】以下、図を参照してこの発明の実
施の形態につき説明する。なお、図は、この発明が理解
できる程度に、各構成成分の形状、大きさおよび配置関
係を概略的に示してある。また、この発明は、以下に説
明する実施の形態例にのみ何ら限定されるものではない
ことを理解されたい。
【0031】図1はこの発明のドレン回収型排気管の実
施の態様の一例を示す図で、図1の(A)は組み立て外
観斜視図であり、図1の(B)は、(A)の縦断面図で
ある。
【0032】この発明の構成によれば、排気管本体10
は基本的には周壁20と天井壁12と底壁14とを有す
る筒状体である。通常は、この筒状体を、周壁20と天
井壁12と底壁14とを組み合わせて一体構造にする
が、この発明ではこの形成方法は問わない。そして、こ
の排気管本体10には排気入口管16と排気出口管18
とを連結させて結合してある。これら排気管本体10の
周壁20の上部に排気入口管16を、これらの接合部を
気密に接合して、接続してあり、また、この排気入口管
16よりも高い周壁または天井位置に排気出口管18
を、これらの接合部を気密に接合して、接続してある。
排気入口管16は、本体側とは反対側の開口端を燃焼機
器の排気管(図示せず。)へ気密に接続できる。また、
排気出口管の本体側とは反対側の開口端を延長排気管
(図示せず。)に気密に接続できる。この接続部での気
密性は、JIS S 2080の規定により、排気管1
接続部あたり0.12KPSの圧力の空気を1分間送り
続けた時、漏れ量が1m3 /h以下となるように、構成
する。
【0033】図1(A)および(B)に示す構造では、
好ましくは、排気出口管18を本体10の天井壁12に
この本体10の内部と連通するように、鉛直方向に向け
て、取り付け、その下側開口端18aを本体の筒部内へ
突出させてその突出した部分でつば部22を構成する。
【0034】この排気管本体10の内部の鉛直方向下部
であって、その底壁(または底部とも言う。)14を含
む下側部分にはドレン溜24を設ける。このドレン溜
(ドレン貯めとも言う。)24を、排気管入口16より
も低い位置に設けてドレンが排気入口管から燃焼機器側
へ逆流しないようにしている。このドレン溜24は、そ
の名の通り、本体10の底部にドレンが少し溜るように
なっている。それは、ドレンに混ざっている埃、ゴミ、
堆積物などの不要残留物が底壁14上に溜る構造とする
ことにより、この発明の排気管の機能低下を防止するた
めである。なお、この不要残留物はある程度たまったと
きに除去出来るように排気管の適当箇所に開閉自在に密
封可能な取り出し口を設けておいても良い。
【0035】そして、このドレン溜24に溜ったドレン
により解放されてドレンを排出するための常閉弁手段2
6を設けてある。この常閉弁手段26は、ドレンが排気
入口管から燃焼機器側へ逆流しないような位置に設け、
好ましくは、水抜き管28と浮き手段30とで構成する
のが良い。水抜き管28は、本体10の内部から底壁1
4を鉛直方向に貫通して外部へ突出するように設けてあ
り、この水抜き管28の本体10の内部側の開口端28
aを常閉するように浮き手段(フロート)30をこの開
口端28aに配設してある。この浮き手段30は、ドレ
ンに浮く材料で構成してある。そして、この浮き手段3
0は、水抜き管28の上部に位置して排気漏れを防止す
る機能を有しているとともに、また、排気の凝縮水すな
わちドレンがドレン溜24に溜ったとき浮き手段30が
浮き上がると、水抜き管28と浮き手段30との間に隙
間ができて、ドレンを回収用の排水配管(図示せず。)
へ導くための手段である。
【0036】好ましくは、この浮き手段30を球状体と
して形成するのが良い。その場合、この球状体を、例え
ば球形のバルーン状として内部に空気などのドレンより
も比重が軽い気体を封入した密閉構造として、形成して
おくのが良い。ただし、この浮き手段30は、ドレンに
は浮かぶが、ドレンが除かれたときには自重により水抜
き管28の開口端28aに定置するように構成してお
く。また、浮き手段30が開口端28aに定置している
ときは、この開口端28aから排気ガスが水抜き管28
の内部へと漏れでないように浮き手段30によって開口
端28aを気密に閉成するように構成されている。その
ため、好ましくは、この球体の表面の曲率に合わせて水
抜き管28の開口端28aの管端面を形成して、両者が
隙間なくぴったりと接合するようにしておくのが良い。
【0037】このような球形状の浮き手段30としたと
きの水抜き管28を閉塞して気密試験を行ったところ、
10mmH2 0の圧力で漏れ量は0.4リットル/毎分
であった。この漏れ量は、JIS基準の約1/50の値
であるので、安全性が高いことが理解できる。
【0038】また、好ましくは、この浮き手段30に
は、水抜き管28中を鉛直方向に下方へと延在する棒状
体32を設け、さらに、排気管本体10の周壁20の内
壁側にストッパ手段34例えば板状のストッパを設ける
が良い。このストッパ手段34は、例えば、排気入口管
16の位置よりも鉛直方向下方の位置に設けてあり、棒
状体32と相俟って、フロート30がドレンにより浮き
上がったとき、フロート30が水抜き管28の内部開口
端28aから脱落させずに開口端28aとフロート30
との間に隙間をするように作用する。このフロート30
がドレンで浮いたり、或は、この発明の排気管の移動時
に振動や衝撃によってフロート30が浮き上がった際
に、フロート30が水抜き管28から脱落しないように
するため、このストッパ手段34とフロート30の位置
と距離およびフロート30の下部に取り付けてある棒状
体32の長さとで、常にフロート30が定位置にくるよ
うに調整しておく。また、この棒状体32は、重りの役
割を有していて、フロート30が浮いたときの姿勢を制
御する役目を果たしている。
【0039】また、好ましくは、水抜き管28の下側開
口端にUトラップ40を気密に接続して両者を連通させ
るのが良い。このUトラップ40は、洗面化粧台等で一
般的の使用されている構造のもので良い。この場合、排
出されたドレンは、一旦、Uトラップ40でトラップさ
れ、トラップ容量よりも排出ドレン量が多い場合にはU
トラップ40から外部へと排出される。このUトラップ
40を設ける理由は、万が一、水抜き管28から排気ガ
スが漏れ出た場合であっても、このガスをUトラップ中
の水封で外部へ漏れないようにして、二重の安全性を図
るためである。このUトラップ40の水封は30mmH
2 0以上とし、これはこの発明の排気管に接続する燃焼
機器のファン性能とガス消費量からその状態が確保出来
れば排気の漏れを防止することが出来る。このUトラッ
プ40の特長として、設置施工時にトラップ内に水を注
入すれば、フロート30が蓋の役割をするため、この発
明の排気管が温度上昇してもそれによる水の蒸発を防止
することが出来る。
【0040】上述したこの発明のドレン回収型排気管の
全体を、好ましくは、例えばJISS 2080の基準
によって構成する。そして、使用する材質がSUS30
4またはこれと同等以上の耐食性を持った材質と規定さ
れているため、この発明の排気管もこの基準に基づいた
材質を使用する。従って、樹脂等の可燃性材料はこの発
明の排気管には不適当である。
【0041】この発明のドレン回収型排気管は、燃焼排
気温度が260℃以下の燃焼機器に取り付けて好適であ
る。この場合、消防法の規定で可燃物との離隔距離は排
気管口径の1/2以上必要である。このような基準を守
って、この発明のドレン回収型排気管を燃焼機器からの
排気管に排気入口管16を気密接続し、一方排気出口管
18を排気筒トップへと気密接続して使用する。使用中
に各排気管に生じた凝縮水すなわちドレンは、排気入口
管16や排気出口管18の内部を伝わって流れてきて排
気管本体10内に滴り落ちる。排気出口管の場合には、
本体10との接続部や本体の周壁内面に回り込むことな
く、つば部22を滴り落ちる。これらの滴下したドレン
は排気管本体10の下部のドレン溜24に溜っていき、
ドレンの水面が水抜き管28の上側開口端28aよりも
上がると、このドレンによりこの開口端28aに定置し
ているフロート30が浮いて、フロート30と開口端2
8aとの間に間隙ができる。この間隙を経てドレンが水
抜き管28中へと流れ込み、回収される。
【0042】大量のドレンが排気管から排気管本体10
中へ流れ込んでドレン溜24に多量のドレンが一気に溜
った場合であっても、フロート30の浮き上がりの上限
位置はフロートが脱落しないようにストッパ板34で規
定されていて、しかも、フロート下部に設けた棒状体3
2が水抜き管28中にあるので、フロート30は姿勢が
制御されて所定の高さ以上には浮き上がらず、従って、
常閉弁手段に故障を生じない。
【0043】ドレンが排出されるにつれて、棒状体32
およびフロート30の自重で、棒状体32の先導により
フロート30は適切に上側開口端28aに定置するよう
に案内されて、フロート30はこの開口端28aを密閉
する。
【0044】このように、この発明のドレン回収型排気
管によれば、常閉弁手段26に故障を生ぜずに、ドレン
の排出(回収)と排気ガスの漏れ防止とを確実に行え
る。
【0045】図1に示した構造は、排気管本体10に対
して水平方向に排気入口管16を接続しかつ排気出口管
18を垂直方向(鉛直方向)に接続した例であるが、こ
のような接続形態であると、燃焼機器で発生した排気ガ
スは排気入口管16を経て排気管本体10内へと流入し
てきて排気出口管18を経て外部へ排出される。そし
て、逆風圧がかかった場合であっても、排気ガスは排気
入口管の方向への逆流は実質的に回避出来る。
【0046】しかし、場合によっては、排気出口管18
も本体10に対して水平接続する場合もある。その場合
には、例えば図2に示すような構造の逆流防止手段50
を設けるのが良い。この逆流防止手段50は、排気入口
管16の本体10への入口の、鉛直方向上側に、排気ガ
ス流によってこの入口を閉じたり開いたりするように適
当な手段、例えばヒンジ手段を用いて取り付ければ良
い。この手段50を例えば板状の開閉具とすることが出
来る。
【0047】
【発明の効果】上述したように、この発明のドレン回収
型排気管は、構造が簡単であるため製品コストが安価と
なる。また、この発明の排気管の排気入口管は、燃焼機
器からの排気管とは水平接続して使用する。そして、こ
の発明の排気管は、燃焼排気ガス中に含まれる水分が排
気延長により冷やされて結露して生じたドレンが、排気
管内に溜らないように回収することが出来ると共に、排
気ガスの漏れを起こさない構造となっている。
【0048】従って、この発明のドレン回収型排気管
は、従来は改善困難であった燃焼機器の排気系に低コス
トで接続出来る。しかも、この発明のドレン回収型排気
管を、従来の燃焼機器の排気系のダクトを利用して排気
管を上方に延長しその延長部とこの燃焼機器との間に、
接続することにより簡単に取り付け出来る。
【0049】また、この発明のドレン回収型排気管を、
CF式機器の排気管の縦方向の延長部の中間に取り付け
ることにより、排気ガスの漏れを生ずることなくドレン
の回収を効果的に行うことが出来るので、ドレンに起因
した燃焼機器の故障や腐食などを防止出来る。
【0050】また、この発明のドレン回収型排気管を、
FE式機器のドレンが溜りやすい排気系箇所に接続すれ
ば、排気ガスの漏れを生ずることなくドレンの回収を効
果的に行うことが出来るので、ドレンの漏れに起因した
建物の天井等の汚れや腐食を防止出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のドレン回収型排気管の一構成例を示
す図で、(A)は外観の概略的斜視図および(B)はそ
の縦断面図である。
【図2】この発明のドレン回収型排気管の他の構成例の
部分的断面図である。
【符号の説明】
10:排気管本体 12:天井壁 14:底壁(または底部) 16:排気入口管 18:排気出口管 18a:(排気出口管の)下側開口端 20:周壁 22:つば部 24:ドレン溜(貯り) 26:常閉弁手段 28:水抜き管 28a:(水抜き管の)上側開口端 30:浮き手段(フロート) 32:棒状体 34:ストッパ手段 40:Uトラップ 50:逆流防止手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭49−59123(JP,U) 実開 昭58−88540(JP,U) 実開 昭61−23043(JP,U) 実開 昭60−88175(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23L 17/14 F16K 31/18 F16T 1/22

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気管本体の周壁に設けられた排気入口
    管および該排気管本体の天井壁に設けられた排気出口管
    を連結する、筒状体の当該排気管本体と、 該排気管本体の、前記排気入口管の位置よりも下部に設
    けたドレン溜と、 該ドレン溜に設けられていてドレンによって開放されて
    該ドレンを前記排気管本体の外部へ排出する常閉弁手段
    とを具え、前記ドレン溜を、前記排気管本体の内部の鉛直方向下部
    の、底壁を含む下側部分で構成し、 前記常閉弁手段を、該底壁を前記鉛直方向に貫通して前
    記排気管本体内部から外部へと突出する水抜き管と、該
    水抜き管の、該排気管本体内部側の開口端を常閉するよ
    うに該開口端に配設された浮き手段とをもって構成し、 前記水抜き管は、その外部開口端をUトラップと連結
    し、 前記排気出口管を、前記排気管本体内部に突出させてつ
    ば部を設けてある ことを特徴とするドレン回収型排気
    管。
  2. 【請求項2】排気管本体の周壁の上部に設けられた排気
    入口管、および該排気管本体の周壁の上部の、該排気入
    口管と同じ高さかそれよりも高い位置に設けられた排気
    出口管を連結する、筒状体の当該排気管本体と、 該排気管本体の、前記排気入口管の位置よりも下部に設
    けたドレン溜と、 該ドレン溜に設けられていてドレンによって開放されて
    該ドレンを前記排気管本体の外部へ排出する常閉弁手段
    とを具え、 前記ドレン溜を、前記排気管本体の内部の鉛直方向下部
    の、底壁を含む下側部分で構成し、 前記常閉弁手段を、該底壁を前記鉛直方向に貫通して前
    記排気管本体内部から外部へと突出する水抜き管と、該
    水抜き管の、該排気管本体内部側の開口端を常閉するよ
    うに該開口端に配設された浮き手段とをもって構成し、 前記水抜き管は、その外部開口端をUトラップと連結
    し、 前記排気入口管の、前記排気管本体内部の入口に逆流防
    止手段を設けてある ことを特徴とするドレン回収型排気
    管。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のドレン回収型
    排気管において、 前記浮き手段をドレンに浮かぶ材料で形成された球状体
    とすることを特徴とするドレン回収型排気管。
  4. 【請求項4】 請求項1または2に記載のドレン回収型
    排気管において、 前記浮き手段は、前記水抜き管中を鉛直方向を下方へと
    延在する棒状体を具えていることを特徴とするドレン回
    収型排気管。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載のドレン回収型
    排気管において、 前記浮き手段は、前記水抜き管中を鉛直方向を下方へと
    延在する棒状体を具えており、 前記排気管本体は、その内壁に、前記浮き手段の浮き上
    がりを制限するストッパ手段を取り付けて具えているこ
    とを特徴とするドレン回収型排気管。
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