JP3004887B2 - カセットローディング装置 - Google Patents

カセットローディング装置

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JP3004887B2
JP3004887B2 JP7012352A JP1235295A JP3004887B2 JP 3004887 B2 JP3004887 B2 JP 3004887B2 JP 7012352 A JP7012352 A JP 7012352A JP 1235295 A JP1235295 A JP 1235295A JP 3004887 B2 JP3004887 B2 JP 3004887B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カセットローディン
グ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオ機器の低コスト化、小
型軽量化が進んでいくなかで、これに加えて操作性の向
上化および高品位化が要求されるようになってきてい
る。従来のカセットテープレコーダのカセットローディ
ング装置は、カセットテープをトレイに載置し、電動モ
ータによりトレイを演奏位置と排出位置間に往復動作さ
せる方式や、回動式のカセットホルダにカセットテープ
を装着し、電動モータによりカセットホルダを演奏位置
と排出位置間に回動動作させる方式が一般的であり、こ
れらはフルオートエジェクト方式と称されている。
【0003】また、近年では回動式のカセットホルダ方
式でカセットホルダの開時のみ電動で行い、カセットホ
ルダの閉時には手動で行うセミオートエジェクト方式も
極端な操作性の低下にはならない点や、エジェクト操作
釦の配置が規制されないといった点、フルオートエジェ
クト方式に対し低コスト化が可能であるといった点で徐
々に実現化されつつある。
【0004】この従来のセミオートエジェクト方式は、
カセットホルダを保持する保持部材と、その保持部材と
直接連結したソレノイドとを有し、カセットホルダの開
時にはソレノイドを吸引しその作動ストロークによって
保持部材を変位させることで、保持部材によるカセット
ホルダの保持を解除させる構成が一般的であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のセミオートエジェクト方式のカセットロー
ディング装置は、保持部材専用の高価格なソレノイドを
使用することや、メカニズムの大型化および重量化にも
つながり、さらには消費電力が増加し、またソレノイド
吸引音による品位の低下等の多くの問題点を有してい
た。
【0006】この発明は、上記従来の問題点に鑑み、部
品を共用して小型軽量化を図り、かつ操作性が良好で高
品質、高信頼性および低コストを実現できるカセットロ
ーディング装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のカセットロー
ディング装置は、磁気ヘッドを保持し磁気ヘッドの前面
が進退する方向に移動自在なヘッド基板を有するカセッ
トテープレコーダのカセットローディング装置であっ
て、カセットテープレコーダを駆動するモータと、この
モータに連動するギヤ部と、このギヤ部に噛合して回転
することにより回転往復変換手段を介してヘッド基板を
停止位置および再生位置に制御するものであって、停止
位置および再生位置のそれぞれに対応して回転方向に位
置規制部および前記ギヤ部と不噛合となる欠歯部を有
し、さらに停止位置および再生位置の間の位置にカム部
を有して、回転方向に付勢された回転ギヤと、操作用の
ソレノイドと、ギヤ部が欠歯部に位置するように位置規
制部に係脱自在に係止するとともに係止方向に付勢され
た係止部を有し、ソレノイドに連動して回動することに
より係止部が位置規制部から離脱する第1の作動レバー
と、この第1の作動レバーを介してソレノイドに連動し
て回動することによりカム部に係合し、かつ回転ギヤの
回転によりカム部に押圧されてさらに同方向に回動する
係合部を有する第2の作動レバーと、カセットを保持す
るものであって、カセットが磁気ヘッドに臨む演奏位置
とカセットが演奏位置から離れた排出位置との間を移動
自在に支持されたカセットホルダと、演奏位置のカセッ
トホルダに係脱可能に係止し、第2の作動レバーのカム
部による回動に連動してカセットホルダを係止解除する
保持部材とを備えたものである。
【0008】請求項2のカセットローディング装置は、
請求項1において、保持部材がカセットホルダの排出位
置から演奏位置への動作に連動して第2の作動レバーか
ら離れる方向に移動可能に設けられ、ソレノイドが第1
の作動レバーおよび第2の作動レバーを介して保持部材
を駆動する力よりも大きい力で、保持部材を第2の作動
レバー側に付勢手段により付勢したことを特徴とするも
のである。
【0009】請求項3のカセットローディング装置は、
請求項2において、ヘッド基板が再生位置にあるときに
保持部材が第2の作動レバー側に移動するのを阻止する
係合部を、ヘッド基板に設けたものである。請求項4の
カセットローディング装置は、請求項2において、カセ
ットホルダが排出位置から演奏位置に移動する過程で、
ソレノイドが操作可能となる範囲に保持部材が移動した
状態において、ソレノイドが操作されることにより再生
位置に前進した磁気ヘッドが、カセットホルダに保持さ
れたカセットの前面開口部の表面に衝突しないように、
カセットホルダが回動自在に軸支されているものであ
る。
【0010】
【作用】請求項1のカセットローディング装置によれ
ば、カセットをカセットホルダに収納し、カセットホル
ダを演奏位置に移動させると、保持部材によりカセット
ホルダが演奏位置に保持され、カセットの前面開口に磁
気ヘッドが対向する。第1の作動レバーの係止部が停止
位置の回転ギヤの位置規制部に係止した状態でギヤ部は
欠歯部に位置するので、モータは作動してもギヤ部が回
転するのみで回転ギヤには伝達されない。ソレノイドを
操作して第1の作動レバーを回動しその係止部が位置規
制部から離れると、回転付勢されている回転ギヤが付勢
力いにより回転してギヤ部に噛合し、ギヤ部の回転によ
り回転ギヤが回転し、回転ギヤの再生位置で係止部が位
置規制部に係止するとともにギヤ部が欠歯部に位置す
る。回転ギヤの再生位置への回転により回転往復変換手
段を介してヘッド基板が移動し、磁気ヘッドがカセット
に再生可能な位置に接近する。一方、カセットホルダか
らカセットを排出する場合、ソレノイドを駆動すること
により回転ギヤが停止位置から回転した途中の位置で、
ソレノイドを駆動することにより、これに連動する第1
の作動レバーに連動して第2の作動レバーの係合部が回
転ギヤのカム部に係合し、回転ギヤの回転によりカム部
に押されて第2の作動レバーがさらに回動し、この動作
に保持部材が連動してカセットホルダを係止解除し、こ
れによりカセットホルダは排出位置に移動可能となり、
カセットを排出可能となる。
【0011】請求項2のカセットローディング装置によ
れば、請求項1の作用のほか、カセットホルダが排出位
置にあるときにソレノイドを駆動しても、保持部材の付
勢手段の付勢力が大きいのでソレノイドは動作すること
ができず、このため第1の作動レバーの係止部が回転ギ
ヤの位置規制部から離脱することができず、したがって
回転ギヤは回転することができず、演奏できない。一
方、カセットホルダが演奏位置にあるとき保持部材が付
勢手段に抗して第2の作動レバーから離れる方向に移動
し、そのためソレノイドの駆動により第1の作動レバー
の係止部が回転ギヤの位置規制部から離脱可能となるの
で回転ギヤは回転することができる。
【0012】請求項3のカセットローディング装置によ
れば、請求項2の作用のほか、カセットテープレコーダ
が再生動作中、すなわち磁気ヘッドがカセットに接近す
るようにヘッド基板が前進した状態で、保持部材による
カセットホルダの保持が何らかの原因で解除されたよう
な場合、保持部材の付勢手段による第2の作動レバー側
への移動が、ヘッド基板に設けた係合部により阻止され
る。このため、ソレノイドの動作が規制されないので、
ソレノイドの操作により回転ギヤを回転して、カセット
テープレコーダの動作状態を再生から停止へ移行でき、
安全かつ確実にカセットをカセットテープレコーダより
離脱させることができる。
【0013】請求項4のカセットローディング装置によ
れば、請求項2の作用のほか、カセットホルダが排出位
置から演奏位置への移行時に、保持部材はソレノイドが
動作可能となるように移動するため、移行途中にソレノ
イドが操作されてカセットテープレコーダの動作を開始
されるという異常操作が行なわれ、ヘッド基板が前進し
ても磁気ヘッドがカセットホルダ内に保持されたカセッ
トの前面開口部の表面に衝突しないので安全である。
【0014】
【実施例】以下、この発明の一実施例を図1ないし図2
1に基づいて説明する。すなわち、図1はこの発明の一
実施例におけるカセットローディング装置の各回転部品
の構成を示す平面図、図2および図3はカセットホルダ
開位置すなわち排出位置における各作動部品の構成を示
す平面図、図4は図2および図3に対応した側面図、図
5は図2のソレノイド7に通電した状態を示す平面図、
図6はカセットホルダ17の排出位置と閉位置すなわち
演奏位置の動作移行途中における各作動部品の構成を示
す側面図、図7はカセットホルダ17の演奏位置におけ
る各作動部品の構成を示す側面図、図8ないし図15は
カセットホルダ17の演奏位置におけるカセットテープ
レコーダのメカニズムの動作状態を示し、そのうち図8
および図9はカセットテープレコーダのメカニズムの停
止位置を示す平面図で、図8はソレノイド7の解除状
態、図9はソレノイド7の駆動状態すなわち吸引状態を
示す。図10および図11はカセットテープレコーダの
メカニズムの再生位置を示す平面図で、図10はソレノ
イド7の解除状態、図11はソレノイドの吸引状態を示
す。図12および図13はカセットテープレコーダのメ
カニズムの早送り位置を示す平面図で、図12はソレノ
イド7の解除状態、図13はソレノイド7の吸引状態を
示す。図14および図15はカセットメカニズムのエジ
ェクト動作すなわち排出動作選択位置を示す平面図で、
図14はソレノイド7の解除状態、図15はソレノイド
7の吸引状態を示す。図16および図17はカセットテ
ープレコーダのメカニズムのエジェクト動作位置を示す
平面図で、図16は非エジェクト動作状態、図17はエ
ジェクト動作状態を示す。図18はエジェクト動作時の
各作動部品の構成を示す図17に対応した側面図、図1
9および図20はカセットテープレコーダのメカニズム
の動作中にカセットホルダ17の演奏位置での保持が解
除された際の各作動部品の構成を示す平面図で、図19
は再生位置、図20は早送り位置を示す。図21はカセ
ットホルダ17の排出位置と演奏位置の動作移行途中に
おけるソレノイド7の吸引動作可能となるカセットホル
ダ17の回動位置を示す側面図である。
【0015】図1ないし図21において、2はモータで
あり、モータ2はメカシャーシ1上に固定されており、
その回転軸にモータプーリ3が圧入保持されている。5
は正転フライホイール、19は反転フライホイールであ
り、各々その回転軸に正転キャプスタン5a、反転キャ
プスタン19aを圧入保持しており、正転フライホイー
ル5はギヤ部5bを有している。4はキャプスタンベル
トであり、キャプスタンベルト4はモータプーリ3、正
転フライホイール5、反転フライホイール19を連結
し、モータ2の反時計方向の回転力を正転フライホイー
ル5、反転フライホイール19に伝達する。6は回転往
復変換手段および回転ギヤを構成するカムギヤであり、
カムギヤ6はメカシャーシ1上の支軸1aを中心に回転
自在で、外周にギヤ部6i、欠歯部6a,6b,6cと
位置規制部となる係止部6d,6e,6f、カム部6
g,6hを有しており、ギヤ部6iにおいて正転フライ
ホイール5のギヤ部5bと噛み合い可能で正転フライホ
イール5の反時計方向の回転力が伝達されて時計方向に
回転するが、欠歯部6a,6b,6cが正転フライホイ
ール5のギヤ部5bと対向する位置にある際には噛み合
い不可能で、正転フライホイール5の回転力は伝達され
ない。また、カムギヤ6は欠歯部6a,6b,6cが正
転フライホイール5のギヤ部5bと対抗する位置にある
際には時計方向に回転付勢されている。この回転付勢手
段はフライホーイル5のギヤ部5bがカムギヤ6の欠歯
部6aと対向する位置においてはスプリング等(図示せ
ず)の付勢手段により時計方向に、カムギヤ6の欠歯部
6b,6cと対向する位置においては図10,図12に
示すヘッド基板14の係合軸14dのカムギヤ6のカム
部6gの傾斜部への押圧力により時計方向に回転付勢す
るように構成している。
【0016】図2において、7はソレノイドであり、ソ
レノイド7はメカシャーシ1上に固定されており、通電
時に吸引動作する可動鉄芯7aを有している。8は第1
の作動レバーであるトリガーレバー、10は第2の作動
レバーであるエジェクトレバー、12は保持部材である
エジェクトロッドであり、トリガーレバー8はメカシャ
ーシ1上の支軸1bを中心に回動自在であり、ソレノイ
ド7の可動鉄芯7aとの連結部8a、カムギヤ6の係止
部6d,6e,6fにおいてカムギヤ6を係止して位置
規制する係止部である係止軸8b、エジェクトレバー1
0の係合部10aと係合する係合部8cを有している。
エジェクトレバー10はメカシャーシ1上の支軸1cを
中心に回動自在であり、トリガーレバー8の係合部8c
と係合する係合部10a、エジェクトロッド12の係合
部12cと係合する係合軸10b、カムギヤ6のカム部
6hと係合可能な係合部10cを有している。エジェク
トロッド12はメカシャーシ1上のガイド部1d,1e
にスライドフック部12a,12bが保持され、矢印A
B方向に移動可能すなわち往復摺動動作可能であり、エ
ジェクトレバー10の係合軸10bと係合する係合部1
2cを有している。
【0017】図3および図4において、14はヘッド基
板であり、ヘッド基板14はメカシャーシ1上の突起部
1f,1g,1hにスライドガイド部14a,14b,
14cが保持され、矢印AB方向に往復摺動動作可能で
あり、カムギヤ6のカム部6gと係合する回転往復変換
手段を構成する係合軸14dおよびエジェクトロッド1
2の係合部12eと係合可能な係合部14eを有してい
る。16はヘッドブロックであり、ヘッドブロック16
はヘッド基板14上に固定されており、磁気ヘッド16
bを保持し、カセットであるカセットハーフ18と磁気
ヘッド16bの衝突を阻止する衝突阻止部16aを有し
ている。
【0018】図2および図3において、9,11,1
3,15は付勢手段であるスプリングであり、スプリン
グ9は、一端はメカシャーシ1に固定され、他端はトリ
ガーレバー8に固定されてトリガーレバー8を常時時計
方向に回動付勢している。スプリング11は、一端はメ
カシャーシ1に固定され、他端はエジェクトレバー10
に固定されてエジェクトレバー10を常時反時計方向に
回動付勢している。スプリング13は、一端はメカシャ
ーシ1に固定され、他端はエジェクトロッド12に固定
されてエジェクトロッド12を常時矢印B方向に摺動付
勢している。スプリング15は、一端はメカシャーシ1
に固定され、他端はヘッド基板14に固定されてヘッド
基板14を常時矢印B方向に摺動付勢している。
【0019】図4において、17はカセットホルダであ
り、カセットホルダ17は支軸17aを中心に矢印CD
方向に回動自在で、カセットハーフ18を保持し、エジ
ェクトロッド12の保持部12dと係合し保持部12d
によってカセットハーフ演奏位置状態にて保持される被
保持部17bを有し、常時矢印D方向(排出位置方向)
に回動付勢(付勢手段は図示せず)されている。
【0020】以上のように構成されたカセットローディ
ング装置について、以下その動作を説明する。すなわ
ち、図2ないし図4に示すカセットホルダの開状態すな
わち排出位置の状態において、モータ2に通電すると反
時計方向に回転力を生じ、図1に示す各回転部品構成に
よって正転フライホイール5は反時計方向に回転する。
この際、カムギヤ6はその係合部6dにおいてトリガー
レバー8の係合軸8bと係合し、その欠歯部6aが正転
フライホイール6のギヤ部5bと対抗する位置に規制さ
れているため、正転フライホイール5の回転力はカムギ
ヤ6に伝達されない。この状態よりソレノイド7に通電
するとソレノイド7の可動鉄芯7aは矢印A方向への吸
引動作を開始し、可動鉄芯7aと連結したトリガーレバ
ー8をスプリング9の付勢力に反して反時計方向へ回動
させる。トリガーレバー8は反時計方向への回動途中で
その係合部8cがエジェクトレバー10の係合部10a
と当接し、エジェクトレバー10を時計方向へ回動付勢
する。エジェクトレバー10はトリガーレバー8によっ
て時計方向への押圧力を受けると同時に、その係合軸1
0bがエジェクトロッド12の係合部12cと当接して
いるためエジェクトロッド12を矢印B方向へ付勢する
スプリング13による押圧力も受けており、反時計方向
へも回動付勢されている。このスプリング13によるエ
ジェクトレバー10への反時計方向への押圧力をトリガ
ーレバー8によるエジェクトレバー10への時計方向へ
の押圧力よりも大きく設定しているため、エジェクトレ
バー10はトリガーレバー8の回動力すなわちソレノイ
ドの吸引力によって動作することなく、エジェクトロッ
ド12の係合部12cにおけるスプリング13の押圧力
によって位置規制される。
【0021】このようにエジェクトレバー10が位置規
制されているため、トリガーレバー8はその係合部8c
とエジェクトレバー10の係合部10aとの当接後の時
計方向への回動動作が不可能となり、それに対応する位
置でソレノイド7の可動鉄芯7aはA方向への吸引動作
が阻止され、図5に示す状態となる。図5において、上
記したようにスプリング13の矢印B方向への付勢力が
エジェクトロッド12を介してエジェクトレバー10を
位置規制し、トリガーレバー8の反時計方向への回動を
阻止しているため、ソレノイド7は通電中にもかかわら
ず可動鉄芯7aは矢印A方向への吸引動作が動作途中で
阻止されている。この状態では、トリガーレバー8の係
止軸8bとカムギヤ6の係合部6dとの係合は解除され
ず、従ってカムギヤ6の欠歯部6aと正転フライホイー
ル5のギヤ部5bとは対抗した位置で変わらず、カムギ
ヤ6のギヤ部6iと正転フライホイール5のギヤ部5b
は噛み合うことはない。すなわち、カセットホルダ17
が開状態(排出位置状態)においては、カムギヤ6を起
動し、ヘッド基板14や正反転走行切換機構等(図示せ
ず)の作動部品を動作させることができず、テープレコ
ーダメカニズムの起動や動作移行は不可能となる。
【0022】次に、カセットホルダ17を手動によって
矢印C方向(演奏位置方向)へ回動させていくと図6に
示すようにカセットホルダ17の被保持部17bがエジ
ェクトロッド12の保持部12dと当接する状態とな
り、さらにカセットホルダ17を矢印C方向へ回動させ
るとカセットホルダ17の被保持部17bがエジェクト
ロッド12の保持部12dを押圧し、エジェクトロッド
12は矢印A方向へ摺動を開始する。さらにカセットホ
ルダ17を矢印C方向へ回動させると、カセットホルダ
17の被保持部17bによってエジェクトロッド12は
矢印A方向へ摺動し、被保持部17bの先端がエジェク
トロッド12の保持部12dの先端を通過した時点でエ
ジェクトロッド12はスプリング13の付勢力により矢
印B方向へ摺動し、図7に示すようにカセットホルダ1
7はその被保持部17bがエジェクトロッド12の保持
部12dと係合し、カセットハーフ演奏位置状態で保持
された状態となる。この状態でのエジェクトロッド12
によるカセットホルダ17の保持力はスプリング13に
よる矢印B方向への付勢力である。
【0023】この時のカセットメカニズムの各作動部品
の構成を図8の平面図に示す。ただし、カセットホルダ
17は図示していない。エジェクトロッド12はカセッ
トホルダ17のカセットハーフの演奏位置での保持状態
においてカセットホルダ17の被保持部17bによって
変位されており、カセットホルダ17の図2ないし図5
に示す開状態でのエジェクトロッド12の基準線からの
位置をlとし、カセットホルダ17の閉状態すなわちカ
セットハーフ演奏位置でのエジェクトロッド12の基準
線からの位置をmとすると、l>mの関係となるよう
に、すなわちエジェクトロッド12はカセットホルダ1
7の閉状態では開状態に対してl−mだけ矢印A方向へ
変位した位置でカセットホルダ17を係合保持するよう
に構成している。
【0024】図8のカセットホルダ17の閉状態におけ
るテープレコーダメカニズム停止位置よりソレノイド7
に通電した際の状態を図9に示し、以下その動作につい
て説明する。図8のソレノイド7の解除状態よりモータ
2に通電すると反時計方向に回転力を生じ、図1に示す
各回転部品構成によって正転フライホイール5は反時計
方向に回転する。この際、カムギヤ6はその係合部6d
においてトリガーレバー8の係合軸8bと係合し、その
欠歯部6aが正転フライホイール6のギヤ部5bと対抗
する位置に規制されているため、正転フライホイール5
の回転力はカムギヤ6に伝達されない。この状態よりソ
レノイド7に通電するとソレノイド7の可動鉄芯7aは
矢印A方向への吸引動作を開始し、可動鉄芯7aと連結
したトリガーレバー8をスプリング9の付勢力に反して
反時計方向へ回動させる。トリガーレバー8は反時計方
向への回動途中でその係合部8cがエジェクトレバー1
0の係合部10aと当接し、エジェクトレバー10を時
計方向へ回動付勢する。カセットホルダ17が閉状態に
ある際、上記したようにエジェクトロッド12は矢印A
方向へl−mだけ変位しているため、エジェクトレバー
10の係合軸10bとエジェクトロッド12の係合部1
2c間にl−mのクリアランスが生じており、エジェク
トレバー10はスプリング11の付勢力に反して時計方
向へ回動可能である。ソレノイド7の可動鉄芯7aの吸
引全ストロークによるエジェクトレバー10の最大回動
ストロークは係合軸10b部においてl−mより小さ
く、図9に示すようにソレノイド7の吸引完了状態にお
いてもエジェクトレバー10の係合軸10bとエジェク
トロッド12の係合部12c間にはnのクリアランスが
確保されている。また、図9におけるソレノイド7の吸
引完了状態でのトリガーレバー8の回動位置は、その係
止軸8bとカムギヤ6の係合部6dとの係合が解除され
る位置であるため、時計方向に回転付勢されたカムギヤ
6は回動し、カムギヤ6のギヤ部6iは正転フライホイ
ール5のギヤ部5bと噛み合い、正転フライホイール5
の反時計方向の回転力が伝達され、カムギヤ6は時計方
向へ回転を開始する。すなわちカセットホルダ17の閉
状態ではソレノイド17の吸引によってカムギヤ6の起
動が可能となる。
【0025】カムギヤ6が時計方向へ回転するとヘッド
基板14の回転往復変換手段の係合軸14dがカムギヤ
6のカム部6gと係合し、カムギヤ6の回転に伴いカム
部6gに沿ってヘッド基板14は矢印A方向へ摺動す
る。同時にテープレコーダメカニズムの正反転走行切換
機構および正反転リール台回転機構(図示せず)が作動
するよう構成されている。カムギヤ6がさらに時計方向
へ回転するとカムギヤ6の係合部6eとトリガーレバー
8の係止軸8bが当接し、カムギヤ6の欠歯部6bが正
転フライホイール5のギヤ部5bと対抗する位置で規制
されるため、正転フライホイール5のギヤ部5bとカム
ギヤ6のギヤ部6iとの噛み合いが解除され正転フライ
ホイール5の回転力が伝達されない状態でカムギヤ6は
保持される。この状態がテープレコーダメカニズムの再
生位置であり、この時の状態を図10に示す。
【0026】このテープレコーダメカニズムの再生位置
を解除する際には図11に示すようにソレノイド7に通
電し、可動鉄芯7aを吸引完了状態まで動作させること
でトリガーレバー8を反時計方向へ回動させ、カムギヤ
6の係合部6eとトリガーレバー8の係止軸8bの係合
を解除することによって行う。停止位置と同じく再生位
置においてもエジェクトレバー10の係合軸10bとエ
ジェクトロッド12の係合部12c間にはソレノイド7
の解除状態ではl−m、ソレノイド7の吸引完了状態で
はnのクリアランスが確保されている。図11における
ソレノイド7の吸引完了状態でのトリガーレバー8の回
動位置は、その係止軸8bとカムギヤ6の係合部6eと
の係合が解除される位置であるため、時計方向に回転付
勢されたカムギヤ6は回動し、カムギヤ6のギヤ部6i
は正転フライホイール5のギヤ部5bと噛み合い、正転
フライホイール5の反時計方向の回転力が伝達され、カ
ムギヤ6は時計方向へ回転を開始する。すなわちカセッ
トホルダ17の閉状態では停止位置と同じくソレノイド
17の吸引によってカムギヤ6の起動が可能となる。カ
ムギヤ6が時計方向へ回転するとカムギヤ6のカム部6
gと係合しているヘッド基板14の係合軸14dは、カ
ムギヤ6の回転に伴いカム部6gに沿って矢印A方向お
よびB方向へ摺動する。同時にテープレコーダメカニズ
ムの正反転リール台回転切換機構(図示せず)が作動す
るよう構成されている。
【0027】カムギヤ6がさらに時計方向へ回転すると
カムギヤ6の係合部6fとトリガーレバー8の係止軸8
bが当接し、カムギヤ6の欠歯部6cが正転フライホイ
ール5のギヤ部5bと対抗する位置で規制されるため、
正転フライホイール5のギヤ部5bとカムギヤ6のギヤ
部6iとの噛み合いが解除され正転フライホイール5の
回転力が伝達されない状態でカムギヤ6は保持される。
この状態がテープレコーダメカニズムの早送り位置であ
り、この時の状態を図12に示す。このテープレコーダ
メカニズムの早送り位置を解除する際には、図13に示
すようにソレノイド7に通電し、可動鉄芯7aを吸引完
了状態まで動作させることでトリガーレバー8を反時計
方向へ回動させ、カムギヤ6の係合部6fとトリガーレ
バー8の係止軸8bの係合を解除することによって行
う。
【0028】停止位置、再生位置と同じく早送り位置に
おいてもエジェクトレバー10の係合軸10bとエジェ
クトロッド12の係合部12c間にはソレノイド7の解
除状態ではl−m、ソレノイド7の吸引完了状態ではn
のクリアランスが確保されている。図13におけるソレ
ノイド7の吸引完了状態でのトリガーレバー8の回動位
置は、その係止軸8bとカムギヤ6の係合部6fとの係
合が解除される位置であるため、時計方向に回転付勢さ
れたカムギヤ6は回動し、カムギヤ6のギヤ部6iは正
転フライホイール5のギヤ部5bと噛み合い、正転フラ
イホイール5の反時計方向の回転力が伝達され、カムギ
ヤ6は時計方向へ回転を開始する。すなわちカセットホ
ルダ17の閉状態では停止位置、再生位置と同じくソレ
ノイド17の吸引によってカムギヤ6の起動が可能とな
る。
【0029】以上のようにこの発明のカセットローディ
ング装置は、カセットホルダ17が開状態すなわち排出
位置においてはテープレコーダメカニズムの起動や各動
作移行は不可能であり、カセットホルダ17の閉状態す
なわちカセットハーフ演奏位置においてテープレコーダ
のメカニズムの起動や各動作が可能となるように構成し
ている。
【0030】次に、この発明のローディング装置のエジ
ェクト動作について説明する。すなわち、図13に示す
ソレノイド7の吸引によってカムギヤ6のギヤ部6iと
正転フライホイール5のギヤ部5bが噛み合い、カムギ
ヤ6は時計方向へ回転する。カムギヤ6が時計方向へ回
転していくと、カムギヤ6のカム部6gとその係合軸1
4dによって係合しているヘッド基板14はカム部6g
に沿って矢印B方向へ摺動する。カムギヤ6が一定角度
回転した位置でヘッド基板14の係合軸14dとカムギ
ヤ6のカム部6gの係合が解除され、ヘッド基板14は
図8に示すテープレコーダメカニズム停止位置にまで摺
動し保持される。この際のヘッドブロック16とカセッ
トハーフ18との位置関係は、図7に示すように磁気ヘ
ッド16bとカセットハーフ18の前面開口部18b、
およびヘッドブロック16の衝突阻止部16aとカセッ
トハーフ18の両側面凸部18aがともにオーバラップ
していない関係となっている。この時の状態を図14お
よび図15に示し、図14はソレノイド7の解除状態、
図15はソレノイド7の吸引完了状態を示す。図14の
状態では、エジェクトレバー10は作動しないため、カ
ムギヤ6のカム部6hとエジェクトレバー10の係合部
10cは係合不可能な位置関係にあり、図15の状態で
は、ソレノイド7の吸引動作によってエジェクトレバー
10が時計方向へ回動されているため、カムギヤ6のカ
ム部6hとエジェクトレバー10の係合部10cは係合
可能な位置関係にある。尚、図14および図15の状態
においてもカセットホルダ17の閉状態での動作である
ため、エジェクトレバー10の係合軸10bとエジェク
トロッド12の係合部12c間にはソレノイド7の解除
状態ではl−m、吸引完了状態ではnのクリアランスが
確保されている。
【0031】図14の状態よりカムギヤ6が時計方向へ
回転すると、エジェクトレバー10の係合部10cとカ
ムギヤ6のカム部6hは係合することなく、カム部6h
は係合部10cの外側を通過するため各作動部品に新た
な動作は生じず、図16に示す状態となる。また、図1
5の状態よりカムギヤ6が時計方向に回転すると、エジ
ェクトレバー10の係合部10cはカムギヤ6のカム部
6hと係合するため、エジェクトレバー10はカムギヤ
6の回転に伴い、カム部6hに沿って時計方向にスプリ
ング11の付勢力に反して回動する。エジェクトレバー
10のカム部6hによる回動量はソレノイド7の吸引完
了状態における回動量よりも大きいため、エジェクトレ
バー10の係合軸10bとエジェクトロッド12の係合
部12cとのクリアランスが0となって当接した後もさ
らにエジェクトレバー10は時計方向へ回動するので、
エジェクトロッド12はスプリング13の付勢力に反し
て矢印A方向へ摺動を開始する。さらにカムギヤ6が時
計方向に回転すると、エジェクトレバー10はカム部6
hによる最大回動位置に達し、図17および図18に示
す状態となる。
【0032】図17において、エジェクトレバー10
は、その係合部10cと係合したカムギヤ6のカム部6
hによって時計方向に最大回動位置にまで回動されてお
り、また、エジェクトレバー10の係合軸10bとその
係合部12cにおいて係合したエジェクトロッド12も
矢印A方向に最大摺動位置にまで摺動されている。この
最大摺動位置におけるエジェクトロッド12の基準線か
らの位置をsとすると、エジェクトロッド12のカセッ
トホルダ17の閉状態での保持位置mに対しm>nの関
係であると同時に、図18に示すようにカセットホルダ
17の被保持部17bの先端部とエジェクトロッド12
の保持部12dの先端部の間にはクリアランスtが確保
されるようにカムギヤ6のカム部6hによるエジェクト
レバー10の回動量およびエジェクトロッド12の摺動
量を設定している。図18の状態ではカセットホルダ1
7の被保持部17bとエジェクトロッド12の保持部1
2dがクリアランスtをもってその係合保持が解除され
ているため、この状態を経由した後、カセットホルダ1
7は矢印D方向への付勢力(付勢手段は図示せず)によ
って矢印D方向へ回動し、カセットホルダ17の開状態
すなわち排出位置となる。
【0033】この際、ヘッド基板14はテープレコーダ
メカニズムの停止位置で保持されているため、カセット
ホルダ17の矢印D方向への回動動作中にヘッドブロッ
ク16に保持された磁気ヘッド16bや衝突阻止部16
aがカセットハーフ18の前面開口部18bや両側面凸
部18aと衝突することなく、スムーズなカセットホル
ダ17の開動作を行うことができる。図17に示す状態
よりカムギヤ6が時計方向に回転すると、エジェクトレ
バー10の係合部10cとカムギヤ6のカム部6hとの
係合が解除されるとともにソレノイド7の吸引も解除さ
れるように設定しているため、エジェクトレバー10は
スプリング11の付勢力により反時計方向に回動し、エ
ジェクトロッド12もそれに伴ってスプリング13の付
勢力により矢印B方向へ摺動する。カムギヤ6がさらに
時計方向に回転すると、カムギヤ6の係合部6dとトリ
ガーレバー8の係止軸8bが当接し、カムギヤ6の欠歯
部6aが正転フライホイール5のギヤ部5bと対抗する
位置で規制されるため、正転フライホイール5のギヤ部
5bとカムギヤ6のギヤ部6iとの噛み合いが解除され
正転フライホイール5の回転力が伝達されない状態でカ
ムギヤ6は保持されるが、この際のカセットホルダ17
はすでに開状態であり、エジェクトロッド12は基準線
よりlの位置で保持されているため、図2に示すテープ
レコーダメカニズムの起動および動作移行が不可能な状
態となる。また、図16に示す状態よりカムギヤ6がさ
らに時計方向に回転すると、カムギヤ6の係合部6dと
トリガーレバー8の係止軸8bが当接し、カムギヤ6の
欠歯部6aが正転フライホイール5のギヤ部5bと対抗
する位置で規制されるため、正転フライホイール5のギ
ヤ部5bとカムギヤ6のギヤ部6iとの噛み合いが解除
され正転フライホイール5の回転力が伝達されない状態
でカムギヤ6は保持されるが、この際はカセットホルダ
17が閉状態であり、エジェクトロッド12は基準線よ
りmの位置でカセットホルダ17を係合保持しているた
め、図8に示すテープレコーダメカニズムの起動および
動作移行が可能な状態となる。
【0034】なお、図15に示すように、カムギヤ6の
回転途中の一定位置でソレノイド7を吸引動作させる手
段としては、カムギヤ6の回転時間検出による手段やカ
ムギヤ6の回転角度位置検出による手段、あるいは前記
両手段を併用した手段等がある。以上のように、この発
明のカセットローディング装置は、カムギヤ6の再生位
置もしくは早送り位置から停止位置への動作移行途中の
一定位置でソレノイド7の吸引選択を行い、ソレノイド
7が吸引状態であればエジェクト動作へ移行し、ソレノ
イド7が解除状態であればそのままテープレコーダのメ
カニズムを停止位置状態へと移行させるように構成して
いる。従ってこの構成によれば、再生もしくは早送り位
置からただちにエジェクト動作に移行することが可能
で、操作性の良好なカセットローディング装置を実現す
ることができる。
【0035】次に、この発明のローディング装置の異常
操作時の動作について説明する。すなわち、図10に示
すテープレコーダのメカニズムの再生位置において、カ
セットホルダ17の閉状態すなわちカセットハーフの演
奏位置での保持が何らかの原因で解除される、つまりカ
セットホルダ17の被保持部17bとエジェクトロッド
12の保持部12dとの係合が解除されたとすると、カ
セットホルダ17は矢印D方向への付勢力によって矢印
D方向へ回動するが、この際、ヘッド基板14は再生位
置にあり、ヘッドブロック16に保持された磁気ヘッド
16bはカセットハーフ18の前面開口部18bと、衝
突阻止部16aは両側面凸部18aとオーバラップした
状態であるのでカセットホルダ17の矢印D方向への回
動はこれら各部が当接した時点すなわち開動作へ移行途
中で阻止される。一方、エジェクトロッド12は、カセ
ットホルダ17の係合保持が解除されるため、スプリン
グ13の付勢力によって矢印B方向へ摺動するが、ヘッ
ド基板14が再生位置にあるため、図19および図20
に示すようにエジェクトロッド12の係合部12eがヘ
ッド基板14の係合部14eと当接し、エジェクトロッ
ド12はその位置で保持される。この異常操作時の状態
を解除させるためには、図10および図11の動作移行
と同じく、ソレノイド7を吸引し、カムギア6を起動さ
せてテープレコーダのメカニズムを停止位置に移行させ
ることでヘッド基板14を停止位置に移動し、ヘッドブ
ロック16とカセットハーフ18の当接を解除してカセ
ットホルダ17を開状態すなわちカセットハーフの排出
位置まで回動させる、つまり図2ないし図4の状態に復
帰させることによって行うが、この際、図19に示すよ
うにエジェクトロッド12はその係合部12eが再生位
置にあるヘッド基板14の係合部14eに係合保持され
ているため、エジェクトロッド12の係合部12cとエ
ジェクトレバー10の係合軸10b間にはソレノイド7
の吸引動作が完了し、エジェクトレバー10が回動した
状態においてもクリアランスuが確保されているので、
上記したようにテープレコーダのメカニズムの停止位置
への移行動作が可能となる。図12に示すテープレコー
ダメカニズム早送り位置において、カセットホルダ17
の閉状態すなわちカセットハーフの演奏位置での保持が
何らかの原因で解除される場合も、上記した再生位置に
おける場合と同様である。つまりカセットホルダ17の
被保持部17bとエジェクトロッド12の保持部12d
との係合が解除されたとすると、カセットホルダ17は
矢印D方向への付勢力によって矢印D方向へ回動する
が、この際、ヘッド基板14は早送り位置にあり、この
実施例における早送り位置は、キュー位置と同一位置に
設定しているため、ヘッドブロック16に保持された磁
気ヘッド16bはカセットハーフ18の前面開口部18
bと、衝突阻止部16aは両側面凸部18aとオーバラ
ップした状態であるのでカセットホルダ17の矢印D方
向への回動はこれら各部が当接した時点すなわち開動作
移行途中で阻止される。一方、エジェクトロッド12
は、カセットホルダ17の係合保持が解除されるため、
スプリング13の付勢力によって矢印B方向へ摺動する
が、ヘッド基板14が早送り位置にあるため、エジェク
トロッド12の係合部12eがヘッド基板14の係合部
14eと当接し、エジェクトロッド12はその位置で保
持される。この異常操作時の状態を解除させるために
は、図12および図13の動作移行と同じく、ソレノイ
ド7を吸引し、カムギア6を起動させてテープレコーダ
メカニズムを停止位置状態に移行させることでヘッド基
板14を停止位置に移動し、ヘッドブロック16とカセ
ットハーフ18の当接を解除してカセットホルダ17を
開状態すなわちカセットハーフ排出位置まで回動させ
る、つまり図2ないし図4の状態に復帰させることによ
って行うが、この際、図20に示すようにエジェクトロ
ッド12はその係合部12eが早送り位置にあるヘッド
基板14の係合部14eに係合保持されているため、エ
ジェクトロッド12の係合部12cとエジェクトレバー
10の係合軸10b間にはソレノイド7の吸引動作が完
了し、エジェクトレバー10が回動した状態においても
クリアランスvが確保されているので、上記したように
テープレコーダのメカニズムの停止位置への移行動作が
可能となる。
【0036】なお、異常操作時の状態を解除して停止状
態に移行するためにソレノイド7を吸引させる手段とし
ては、テープレコーダメカニズムの停止スイッチを作動
してソレノイド7を吸引する手段やカセットハーフ18
の位置を検出し、カセットホルダ17が矢印D方向へ回
動してカセットハーフ18の位置が変位すると、ただち
にソレノイド7を吸引する手段等がある。
【0037】次に、カセットホルダ17の開状態から閉
状態への手動による移行中の異常操作について説明す
る。すなわち、図4に示す状態よりカセットホルダ17
を手動によって矢印C方向の演奏位置方向へ回動させて
いくと、図6に示すようにカセットホルダ17の被保持
部17bがエジェクトロッド12の保持部12dと当接
する状態となり、さらにカセットホルダ17を矢印C方
向へ回動させるとカセットホルダ17の被保持部17b
がエジェクトロッド12の保持部12dを押圧し、エジ
ェクトロッド12は矢印A方向へ摺動を開始する。さら
にカセットホルダ17を矢印C方向へ回動させると、カ
セットホルダ17の被保持部17bによってエジェクト
ロッド12は矢印A方向へ摺動し、エジェクトレバー1
0の係合軸10bとエジェクトロッド12の係合部12
cの当接が解除され、エジェクトロッド12の摺動量に
伴ってその間のクリアランスは増加する。エジェクトロ
ッド12が矢印A方向へ摺動し、その係合部12cとエ
ジェクトレバー10の係合軸10b間にソレノイド7の
吸引動作が完了した際にエジェクトレバー10が作動す
る回動量のクリアランスが生じると、カムギヤ6の起動
が可能となりテープレコーダメカニズムの動作移行が可
能となる。すなわち、カセットホルダ17の開状態から
閉状態への移行中にテープレコーダメカニズムの起動が
可能となるが、この実施例のようにエジェクトロッド1
2のオーバストロークによってカセットホルダ17を係
合保持する構成においては避けられない内容である。従
って、このような操作時の対応として、この実施例では
図21に示すように、ソレノイド7の吸引動作が完了
し、テープレコーダメカニズムの起動が可能となるエジ
ェクトロッド12の摺動位置においては、その状態でテ
ープレコーダメカニズムが起動され、ヘッド基板14が
矢印A方向へ摺動したとしても、ヘッドブロック16に
保持された磁気ヘッド16bおよび衝突阻止部16aが
カセットハーフ18の前面開口部18bおよび両側面凸
部18aと衝突しないように、エジェクトロッド12に
対するカセットホルダ17の位置関係を設定しており、
とくに磁気ヘッド16b等がカセットハーフ18に衝突
しないようなカセットホルダ17の回動位置であるよう
にエジェクトロッド12の保持部12dおよびカセット
ホルダ17の被保持部17bを設定している。なお、こ
の時のエジェクトロッド12の基準線からの位置をwと
すると、カセットホルダ17の開状態のエジェクトロッ
ド12の位置l、カセットホルダ17の閉状態のエジェ
クトロッド12の位置mとl>w>mの関係にある。
【0038】以上のようにこの発明のカセットローディ
ング装置は、異常操作時においてもテープレコーダのメ
カニズムの誤動作や損傷が生じることはなく、品質およ
び信頼性の高いカセットローディング装置を実現するこ
とができる。なお、この実施例においては、カムギヤ6
の再生位置と早送り位置が独立して存在するテープレコ
ーダのメカニズムについてのみ示したが、カムギヤ6の
再生位置と早送り位置が同一であるメカニズムや、その
他カムギヤ6により各動作移行を行うメカニズムにおい
ても構成することが可能である。さらに早送り機能がな
いものや録音等の記録機能を有するものにも適用可能で
ある。
【0039】またこの発明において、カセットホルダ1
7はばねにより排出位置に復帰付勢されているが、モー
タにより復帰駆動する構成にしてもよい。またカセット
ホルダ17を演奏位置に手動で移動するセミオートエジ
ェクト方式について説明したが、この発明はカセットホ
ルダ17を電動で操作するフルオートエジェクト方式に
適用することも可能である。
【0040】
【発明の効果】請求項1のカセットローディング装置に
よれば、モータ、回転ギヤおよびソレノイド等をカセッ
トテープレコーダのメカニズム部品と共用することがで
きるため、小型軽量化できるとともに操作性が良好とな
り、また低コスト化および組立の自動化が実現可能であ
り、高品質および高信頼性も期待できる。また再生等の
各動作位置と停止位置間でカセットホルダの排出動作を
行わせる構成であるため、各動作状態から停止位置を経
由しないダイレクトな排出動作も実現可能になるという
効果がある。
【0041】請求項2のカセットローディング装置によ
れば、請求項1の効果のほか、カセットホルダが排出位
置にあるときカセットテープレコーダの各動作が阻止さ
れ、カセットホルダが演奏位置にあるときのみカセット
テープレコーダの各動作が可能となる。請求項3のカセ
ットローディング装置によれば、請求項2の効果のほ
か、カセットテープレコーダの動作中にカセットホルダ
の保持が解除されるような異常操作時においても、安全
かつ確実にカセットをカセットテープレコーダより離脱
させることが可能になる。
【0042】請求項4のカセットローディング装置によ
れば、請求項2の効果のほか、カセットホルダの演奏位
置への移動途中にソレノイドが操作されてカセットテー
プレコーダの動作を開始されるという異常操作が行なわ
れ、ヘッド基板が前進してもカセットと磁気ヘッドが衝
突することがないので、カセットおよび磁気ヘッドの破
損やメカニズムの動作不良が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例のカセットローディング装
置の各回転部品の構成を示す平面図である。
【図2】カセットローディング装置のカセットホルダの
排出位置における各作動部品の構成を示す平面図であ
る。
【図3】カセットローディング装置のカセットホルダの
排出位置におけるヘッド基板を示す平面図である。
【図4】カセットローディング装置のカセットホルダの
排出位置における側面図である。
【図5】カセットローディング装置のカセットホルダの
排出位置における図2のソレノイドを通電した状態を示
す平面図である。
【図6】カセットローディング装置のカセットホルダの
排出位置と演奏位置との間の動作移行途中を示す側面図
である。
【図7】カセットローディング装置のカセットホルダの
演奏位置における側面図である。
【図8】カセットローディング装置のカセットホルダの
演奏位置におけるカセットメカニズムの停止位置で、ソ
レノイドの解除状態の各作動部品の構成を示す平面図で
ある。
【図9】カセットローディング装置のカセットホルダの
演奏位置におけるカセットメカニズムの停止位置で、ソ
レノイドの吸引状態の各作動部品の構成を示す平面図で
ある。
【図10】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムの再生位置で、
ソレノイドの解除状態の各作動部品の構成を示す平面図
である。
【図11】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムの再生位置で、
ソレノイドの吸引状態の各作動部品の構成を示す平面図
である。
【図12】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムの早送り位置
で、ソレノイドの解除状態の各作動部品の構成を示す平
面図である。
【図13】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムの早送り位置
で、ソレノイドの吸引状態の各作動部品の構成を示す平
面図である。
【図14】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムのエジェクト動
作の選択位置で、ソレノイドの解除状態の各作動部品の
構成を示す平面図である。
【図15】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムのエジェクト動
作の選択位置で、ソレノイドの吸引状態の各作動部品の
構成を示す平面図である。
【図16】カセットローディング装置のカセットホルダ
の演奏位置におけるカセットメカニズムのエジェクト動
作の位置で、非エジェクト動作状態の各作動部品の構成
を示す平面図である。
【図17】カセットローディング装置のカセットメカニ
ズムのエジェクト動作の位置で、エジェクト動作状態の
各作動部品の構成を示す平面図である。
【図18】カセットローディング装置のカセットメカニ
ズムのエジェクト動作の位置で、エジェクト動作状態の
各作動部品の構成を示す図17に対応した側面図であ
る。
【図19】カセットローディング装置のカセットメカニ
ズムの再生動作中にカセットホルダの閉状態での保持が
解除された際の各作動部品の構成を示す平面図である。
【図20】カセットローディング装置のカセットメカニ
ズムの早送り動作中にカセットホルダの閉状態での保持
が解除された際の各作動部品構成を示す平面図である。
【図21】カセットローディング装置のカセットホルダ
開状態から閉状態への動作移行途中におけるソレノイド
の吸引動作が可能となるカセットホルダの回動位置を示
す側面図である。
【符号の説明】
1 メカシャーシ 2 モータ 3 モータプーリ 4 キャプスタンベルト 5 正転フライホイール 5a 正転キャプスタン 5b ギヤ部 6 回転ギヤおよび回転往復変換手段を構成するカム
ギヤ 6a〜6c 欠歯部 6d〜6f 位置規制部である係止部 6h カム部 7 ソレノイド 8 第1の作動レバーであるトリガーレバー 8b 係止軸である係止部 10 第2の作動レバーであるエジェクトレバー 10c 係合部 12 保持部材であるエジェクトロッド 13 付勢手段であるスプリング 14 ヘッド基板 16b 磁気ヘッド 17 カセットホルダ 18 カセットハーフ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気ヘッドを保持し前記磁気ヘッドの前
    面が進退する方向に移動自在なヘッド基板を有するカセ
    ットテープレコーダのカセットローディング装置であっ
    て、 前記カセットテープレコーダを駆動するモータと、 このモータに連動するギヤ部と、 このギヤ部に噛合して回転することにより回転往復変換
    手段を介して前記ヘッド基板を停止位置および再生位置
    に制御するものであって、前記停止位置および前記再生
    位置のそれぞれに対応して回転方向に位置規制部および
    前記ギヤ部と不噛合となる欠歯部を有し、さらに前記停
    止位置および前記再生位置の間の位置にカム部を有し
    て、回転方向に付勢された回転ギヤと、 操作用のソレノイドと、 前記ギヤ部が前記欠歯部に位置するように前記位置規制
    部に係脱自在に係止するとともに係止方向に付勢された
    係止部を有し、前記ソレノイドに連動して回動すること
    により前記係止部が前記位置規制部から離脱する第1の
    作動レバーと、 この第1の作動レバーを介して前記ソレノイドに連動し
    て回動することにより前記カム部に係合し、かつ前記回
    転ギヤの回転により前記カム部に押圧されてさらに同方
    向に回動する係合部を有する第2の作動レバーと、 カセットを保持するものであって、前記カセットが前記
    磁気ヘッドに臨む演奏位置と前記カセットが演奏位置か
    ら離れた排出位置との間を移動自在に支持されたカセッ
    トホルダと、 演奏位置の前記カセットホルダに係脱可能に係止し、前
    記第2の作動レバーの前記カム部による回動に連動して
    前記カセットホルダを係止解除する保持部材とを備えた
    カセットローディング装置。
  2. 【請求項2】 保持部材は、カセットホルダの排出位置
    から演奏位置への動作に連動して第2の作動レバーから
    離れる方向に移動可能に設けられ、ソレノイドが第1の
    作動レバーおよび第2の作動レバーを介して前記保持部
    材を駆動する力よりも大きい力で、前記保持部材を前記
    第2の作動レバー側に付勢手段により付勢したことを特
    徴とする請求項1記載のカセットローディング装置。
  3. 【請求項3】 ヘッド基板が再生位置にあるときに保持
    部材が第2の作動レバー側に移動するのを阻止する係合
    部を、前記ヘッド基板に設けた請求項2記載のカセット
    ローディング装置。
  4. 【請求項4】 カセットホルダが排出位置から演奏位置
    に移動する過程で、ソレノイドが操作可能となる範囲に
    保持部材が移動した状態において、前記ソレノイドが操
    作されることにより再生位置に前進した磁気ヘッドが、
    前記カセットホルダに保持されたカセットの前面開口部
    の表面に衝突しないように、前記カセットホルダが回動
    自在に軸支されている請求項2記載のカセットローディ
    ング装置。
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