JP3003112U - 雪庇防止装置 - Google Patents

雪庇防止装置

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JP3003112U
JP3003112U JP1994005327U JP532794U JP3003112U JP 3003112 U JP3003112 U JP 3003112U JP 1994005327 U JP1994005327 U JP 1994005327U JP 532794 U JP532794 U JP 532794U JP 3003112 U JP3003112 U JP 3003112U
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snow
plate
canopy
eaves
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JP1994005327U
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Inventor
修一 大島
Original Assignee
株式会社北洋
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 雪庇防止板自体に積雪冠雪することがなく、
雪庇防止板の背面側にも雪が堆積するのを防止すること
ができる。 【構成】 雪庇防止装置を構成する雪庇防止体2は、少
なくとも固定用下部材及び該固定用下部材に立設した前
部材からなる支持フレーム3を有している。支持フレー
ム3の前側には平板状の雪庇防止板4が着設してある。
雪庇防止板4から後部上方に離間した状態で支持フレー
ム3には風雪ガイド板5が支持してあり、雪庇防止板4
に対して45度の角度で上向きに傾斜させてある。雪庇
防止板4を垂直の状態にして雪庇防止体2を複数個所定
間隔離間して横方向に列設し、互いに連結材7で連結し
てある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、冬季間積雪や吹雪の影響により覆道、随道、スノーシェルタ等の構 造物の坑口端部に雪庇が形成されるのを防止するための雪庇防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
覆道、随道、スノーシェルタ等の構造物の坑口端上部に積雪や吹雪の影響で雪 が庇のようにせり出てくる物を雪庇と呼ぶが、この雪庇は時間と共に成長し、や がては雪庇自体の自重で道路に落下して交通障害の原因となっていた。この雪庇 の形成を防止する手段として、従来は金網ネットフェンスが知られている。また 、特開平4−353106号公報には、「トンネル、覆道、擁壁、シェルター坑 口等の構造物上部に密着状態あるいは所定間隔をもって設置された適数個の雪庇 防止板から構成され、雪庇防止板は、フレームと、このフレームの前面に張設さ れた表面板とから構成され、フレームは、金属や樹脂等を素材にしたアングル材 等に傾斜を持たせた左右の前面傾斜材の後端に垂下連結した縦材と、前面傾斜材 の下端と縦材とを連結する下部材とでなる左右枠と、左右枠を並立状態で連結す る連結材によって構成され、表面板は、金属や樹脂等を素材として構成され、フ レームにおける前面傾斜材の前面に張設されていることを特徴とする雪庇防止装 置」が開示されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上述した金網ネットフェンス及び雪庇防止装置には次のような欠点が ある。即ち、金網ネットフェンスでは、金網の目合の隙間があるため背面の雪を 遮断できず、逆に風速を弱めて雪庇の成長を助長してしまうことである。また、 雪庇防止装置では、図9及び図10に示すように表面板101の上部側が上向き に湾曲しているために、表面板101自体に積雪して冠雪Aしてしまうことであ る。
【0004】 本考案は上述した従来技術の欠点に鑑みてなされたものであり、その解決すべ き課題は、雪庇防止板自体に積雪冠雪することがないし、雪庇防止板の背面側に も雪が堆積することがないので、雪庇が形成されるのを確実に防止することがで きる雪庇防止装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために構成された本考案に係る雪庇防止装置は、少なくと も固定用下部材及び該固定用下部材に立設した前支持部材からなる支持フレーム と、該支持フレームの前側に着設した平板からなる雪庇防止板と、該雪庇防止板 から後部上方に離間した状態で前記支持フレームに支持され、該雪庇防止板に対 して45〜60度の角度で上向きに傾斜した風雪ガイド板とから雪庇防止体を構 成し、前記雪庇防止板を垂直の状態にして複数の該雪庇防止体を所定間隔離間し て横方向に互いに連結させて列設したものからなる。
【0006】
【作用】
本考案の雪庇防止体の雪庇防止板は平板からなっており、支持フレームによっ て垂直に支持してあるからその表面に積雪して冠雪することがない。また、雪庇 防止板の後部上方に離間した状態で風雪ガイド板を上向きに45〜60度の角度 で傾斜させてあるから、前方からの風雪が雪庇防止板の背面側に巻き込まれる現 象を最小限に抑えることができる。後方からの風雪は雪庇防止板の背面側に案内 することにより雪庇防止板の背面に当たって側方に誘導されることにより、風洞 を形成する。
【0007】 また、複数の雪庇防止体は所定間隔離間しているので、雪庇防止体間に雪が一 連化しない。また、連結片で並列に連結してあるため、雪庇防止体の単独落下を 防止できる。
【0008】
【実施例】
以下、本考案に従って構成された雪庇防止装置の一実施例について、添付図を 参照して詳細に説明する。
【0009】 先ず、図1乃至図4において、1は雪庇防止装置で、2、2、・・・は該雪庇 防止装置1を構成する雪庇防止体を示す。3は該各雪庇防止体2を構成する支持 フレームで、該支持フレーム3は前後方向に伸長する一対の固定部材3A、3A と、該各固定部材3Aの前端に垂直に立設した前支持部材3B、3Bと、各固定 部材3Aの後端に垂直に立設した短尺の後支持部材3C、3Cと、該後支持部材 3Cと前支持部材3Bの上端間に架設した傾斜部材3D、3Dと、一対の固定部 材3A、3A及び前支持部材3B、3B間に梯子状に連結した前連結部材3E、 3E、・・と、一対の固定部材3A、3Aの後端間に連結した後連結部材3Fと 、前記各後支持部材3Cにボルトにより固着され下方に突出する取付部材3G、 3Gとから構成してあり、取付部材3Gは構造物の形状により取り外し可能にな っている。
【0010】 そして、上記支持フレーム3の各部材3A、3B、3C、3D、3E、3F、 3GはL字状鋼材からなっており、表面には防錆のために亜鉛メッキ処理がして ある。
【0011】 4はステンレススチール製の矩形状平板からなる雪庇防止板で、該雪庇防止板 4は前記一対の前支持部材3B、3Bと前連結部材3E、3E、・・に固着され ており、固定部材3Aに対して垂直になっている。そして、雪庇防止板4の表面 には着雪防止のためのフッソ樹脂が塗装してある。
【0012】 更に、5は支持フレーム3に支持されたステンレススチール製の矩形状平板か らなり、表面に着雪防止のためのフッソ樹脂が塗装してある風雪ガイド板を示す 。6は該風雪ガイド板5を支持フレーム3に対して固定するための取付けフレー ムを示し、該取付けフレーム6は前記一対の傾斜部材3D、3Dの途中に斜め後 方に向けて突設した腕部材6A、6Aと、該各腕部材6Aと傾斜部材3Dとの間 に連結した補助部材6B、6B、一対の腕部材6A、6Aの上端間に架設した横 部材6Cとから構成してあり、支持フレーム3と同様に各部材6A、6Bには亜 鉛メッキ処理がしてある。そして、風雪ガイド板5は下縁5Aが雪庇防止板4の 上縁4Aとほぼ同じ高さに位置した状態で、雪庇防止板4に対して上向きに45 度の傾斜角度で腕部材6A、6Aに固着されている。
【0013】 また、7は傾斜部材3Dに固着され、横方向に突出した連結片で、該連結片7 を隣接する雪庇防止体2の傾斜部材3Dに固着することにより、複数の雪庇防止 体2、2、・・・は所定間隔、実施例では10cm離間した状態で並列に接続し てある。
【0014】 雪庇防止体2は上述の構成からなり、予め随道躯体Bに埋め込まれたアンカー やドリルで削孔されたボルトアンカーやケミカルアンカー等に固定部材3A及び 取付部材3Gを締着することにより、雪庇防止板4を垂直の状態にして随道躯体 Bに固定する。
【0015】 次に、図5乃至図8を参照して実施例装置の作用について説明する。図5及び 図6は実施例装置と比較するため、風雪ガイド板5を設けない場合の前方及び後 方からの風雪の流れを示している。雪庇防止板4は随道躯体Bに対して垂直に立 ててあるため、雪庇防止板4自体には積雪冠雪せず、吹雪により着雪した場合で も少量のうちに落下させることができる。しかし、雪庇防止板4の背面側には前 方からの風雪が巻き込まれ、後方からの風雪は雪庇防止板4に当たるために、雪 庇防止板4の背面側に滞雪Cしてしまうことになる。
【0016】 他方、図7及び図8に示すように、実施例装置にあっては風雪ガイド板5を雪 庇防止板4から後部上方に離間した状態で雪庇防止板6に対して45度の角度で 上向きに傾斜して設けることにより、前方からの風雪の大部分は風雪ガイド板5 によって上方に誘導させることができ、背面側に巻き込むのを防止できる。また 、後方からの風雪は風雪ガイド板5によって雪庇防止板4の背面側に誘導され、 雪庇防止板4に当たって両方向に流出する結果、並列する雪庇防止板4、4、・ ・・の背面側に風洞Dが形成されて滞雪することがない。
【0017】 また、複数の雪庇防止体2、2、・・・を約10cmの間隔で横方向に列設し 、連結材7で互いに連結させて一体化したことにより、各雪庇防止体2の単独落 下を防止する。また、隣接する雪庇防止体2、2に着雪した雪が一連化すること なく、小規模のうちに落下させることができる。しかも、各雪庇防止板4間の隙 間を通った風は風速が速くなるため、支持フレーム3に付着した雪や背面側の雪 も吹き飛ばすことができる。
【0018】 なお、本実施例では雪庇防止板4をステンレススチールによって形成したが、 防錆処理をした亜鉛鉄板或は合成樹脂板で形成してもよい。
【0019】 また、雪庇防止板4の表面を周囲の情景に合った塗装や、着色ステンレス板或 は写真製版で覆うようにしてもよい。
【0020】 更に、実施例では風雪ガイド板5を雪庇防止板4に対して上向きに45度の角 度で傾斜させたが、風雪ガイド板5は雪庇防止装置1の設置場所における風向き 、風力、降雪量等の諸条件を勘案して45〜60度の範囲で適宜設定することが できる。
【0021】 以上、本考案を実施例に基づいて詳細に説明したが、本考案は上記一実施例に 限定されるものではなく、本考案の範囲内において、さまざまな変形あるいは修 正ができるものである。
【0022】
【考案の効果】
本考案に従って構成された雪庇防止装置によれば、以下に示す諸効果が得られ る。
【0023】 (1)雪庇防止板自体に傾斜をもたせず、構造物に対して垂直に立てるようにし たから、雪庇防止板に積雪冠雪することがなく、吹雪により着雪した場合でも少 量のうちに落下させることができる。
【0024】 (2)風雪ガイド板を雪庇防止板から後部上方に離間した状態で雪庇防止板に対 して45〜60度の角度で上向きに傾斜して設けたから、前方からの大部分の風 雪は上方に誘導し、後方からの風雪は雪庇防止板によって左右に流出させること により、背面側に風洞が形成されて滞雪することがない。
【0025】 (3)雪庇防止板を左右に所定間隔離間して横方向に列設して構成したことによ 、各雪庇防止体の単独落下を防止すると共に、雪庇防止体に着雪した雪を一体化 させることなく小規模のうちに落下させることができる。しかも、各雪庇防止板 の間の隙間を通った風は風速が速くなる結果、背面側の雪も吹き飛ばすことがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例に係る雪庇防止体の全体構成を
示す斜視図である。
【図2】雪庇防止体の正面図である。
【図3】雪庇防止体の背面図である。
【図4】雪庇防止装置の全体構成図である。
【図5】風雪ガイド板を設けない場合の前方からの風雪
の流れを示す説明図である。
【図6】風雪ガイド板を設けない場合の背方からの風雪
の流れを示す説明図である。
【図7】風雪ガイド板を設けた実施例装置における前方
からの風雪の流れを示す説明図である。
【図8】風雪ガイド板を設けた実施例装置における背方
からの風雪の流れを示す説明図である。
【図9】図9及び図10は従来技術に係り、図9は雪庇
防止装置の構成を示す概略斜視図である。
【図10】雪庇防止装置による雪庇の形成状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 雪庇防止装置 2 雪庇防止体 3 支持フレーム 4 雪庇防止板 5 風雪ガイド板 B 随道躯体

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも固定用下部材及び該固定用下
    部材に立設した前支持部材からなる支持フレームと、該
    支持フレームの前側に着設した平板からなる雪庇防止板
    と、該雪庇防止板から後部上方に離間した状態で前記支
    持フレームに支持され、該雪庇防止板に対して45〜6
    0度の角度で上向きに傾斜した風雪ガイド板とから雪庇
    防止体を構成し、前記雪庇防止板を垂直の状態にして複
    数の該雪庇防止体を所定間隔離間して横方向に互いに連
    結させて列設したことを特徴とする雪庇防止装置。
JP1994005327U 1994-04-14 1994-04-14 雪庇防止装置 Expired - Lifetime JP3003112U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6438616B1 (ja) * 2018-04-25 2018-12-19 アビエンジニアリング株式会社 雪庇予防材
JP2018204342A (ja) * 2017-06-06 2018-12-27 北海道ガソン株式会社 離間型スノーシェルター

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