JP3279301B2 - 防獣フェンスとそのためのフェンス体 - Google Patents

防獣フェンスとそのためのフェンス体

Info

Publication number
JP3279301B2
JP3279301B2 JP34747099A JP34747099A JP3279301B2 JP 3279301 B2 JP3279301 B2 JP 3279301B2 JP 34747099 A JP34747099 A JP 34747099A JP 34747099 A JP34747099 A JP 34747099A JP 3279301 B2 JP3279301 B2 JP 3279301B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fence
fence body
vertical member
horizontal
ground
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP34747099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001008604A (ja
Inventor
康正 小齊
Original Assignee
株式会社小財スチール
株式会社ラグ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=26459648&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP3279301(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by 株式会社小財スチール, 株式会社ラグ filed Critical 株式会社小財スチール
Priority to JP34747099A priority Critical patent/JP3279301B2/ja
Publication of JP2001008604A publication Critical patent/JP2001008604A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3279301B2 publication Critical patent/JP3279301B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、山間部に敷
設されている鉄道、自動車道に沿って設置することによ
り、線路や道路内に人や小動物が侵入するのを効果的に
防止する機能を、フレームレス形式で発揮させるように
した防獣フェンスであって、その設置場所が積雪地帯で
あっても雪の圧力に十分抗し得る強度を付与した防獣フ
ェンス、並びに、それに使用するフェンス体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、山間部を走る高速道路や鉄道
路線に対しては、安全上、その他の観点から道路や路線
内にキツネ,タヌキ,イノシシ等の獣類、或は、人が侵
入することがないように、ネット状に編成した金網を使
用したフェンスが設置されている。
【0003】しかし、ネット状に編成した金網タイプの
フェンスは、矩形状などのフレームを作り、このフレー
ムに金網を張設してフェンス体に形成し、これを支柱に
取付けているため、正面矩形状のフレーム(枠)を不可
欠とする構造であり、従って、設置場所に凹凸が多くあ
る山間部では、フェンス体と地上面の間に大小様々な隙
間が生じ、この隙間が獣の侵入防止に役立たないことが
指摘されている。また、このような隙間がなくても、金
網タイプのフェンスでは、その網の目に手,爪を掛けて
小動物がフェンスを乗り超えることが知られており、こ
の点でも問題である。
【0004】また、金網タイプのフェンスは、金網自体
がその面に対するせん断方向の外力に対して変形し易い
ため、この方向での力を受けると、フレームを含みフェ
ンス全体が変形したり、金網がフレームから外れてしま
うことがあり、防獣フェンスとしての機能を損なってし
まうという問題もある。特に、積雪地帯では、フェンス
の周囲に積もった雪による圧力が当該フェンスに様々な
態様でかかるため、雪が融けると上記フェンスの変形や
損壊が露呈し、毎年その修復に追われているというのが
現状である。
【0005】この点は、比較的人の出入がある山間地の
鉄道や自動車道に設けられた金網タイプのフェンスにつ
いても、出入りする人の悪戯などにより、同様の問題が
生じている。
【0006】従来、上記のような問題点に鑑み、フェン
スを二重に設置したり、耐雪用にフレームを強度の大き
な材料で形成し、このフレームに、番手の太い線で形成
した金網を取付けてフェンスを形成するなどの対策が採
られているが、このような対策ではコストが高くなるの
みならず、前記問題の根本的な解決を図ることはできて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の防獣用フェンスの現状に鑑み、フェンスを二重に
設ける必要がなく、また、設置場所における地表の凹凸
の有無に拘わらずフェンスと地上の間に隙間が生じない
だけではなく、小動物がフェンスの下に穴を堀っても通
り抜けることができず、更に、小動物であってもフェン
スの隙間から抜けられないことは勿論、手や爪を掛けて
もフェンスに登ることも不可能にし、加えて、積雪地帯
に設けても雪圧により変形することがないフレームレス
タイプの防獣フェンスと、このフェンスを形成するため
のフェンス体を提供することを、その課題とするもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
を目的としてなされた本発明フェンス体の構成は、正面
幅が1500〜2000mm、高さが1000〜1800mmで外形がほぼ矩
形状をなすフェンス体であって、このフェンス体は、4
〜6mmφの太さで長さが1000〜1800mmの鋼棒を50〜60mm
間隔で縦向きに平行にして前記正面幅をなすように並べ
た縦メンバと、4〜10mmφの太さで長さが前記正面幅と
略同長の鋼棒による横メンバの2本乃至3本を幅が50〜
60mmをなすように横向きに平行に並べる横メンバの組と
により、該複数の横メンバの組を前記縦メンバの上に、
当該縦メンバの上端近くから400mm〜500mmの間隔を持た
せて配置すると共に、配置した前記横メンバの組の最下
位のものより下方に200mm〜70mmの間隔で前記横メンバ
と同じ鋼棒による副横メンバを縦メンバの上に配置し、
各縦メンバと各横メンバの交叉部を溶接により接合した
ことを特徴とするものである。
【0009】本発明は、請求項1の構成を具備したフェ
ンス体を、その正面幅より少し小さ目の間隔で立設した
複数本の支柱に対し、各支柱間の前面に前記フェンス体
の左,右の側端部を重ねて位置付け、同時に各フェンス
体の縦メンバの下部を地中に埋設すると共に、前記各支
柱に重合されたフェンス体の側端部を、Uボルト等の止
金具で前記各支柱に固定して設置することにより、各支
柱の設置間隔の精度が多少粗くても、問題なく設置する
ことができると共に、フェンス体の下部側の地表に凹凸
/傾斜などがあっても、そのフェンス体の下部を地中に
櫛刺し状に埋設するから、前記凹凸や傾斜に対応できる
のみならず、小動物が地表近くを堀ってフェンス体の下
から当該フェンスを超えることも防ぐことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明フェンスの実施の形
態について、例を挙げて図に拠り説明する。図1は従来
のフェンスを形成するフェンス体の一例の正面図、図2
は図1のフェンス体をフェンスの一例として設置した例
の部分正面図、図3は本発明フェンスを形成するフェン
ス体の一例の正面図、図4は図3のフェンス体を本発明
フェンスの一例として設置した例の部分正面図、図5は
図2又は図4の側面図、図6は安全キャップの一例の側
断面図、図7は補助フェンス体の一例の正面図、図8は
図7の補助フェンス体の使用例の正面図である。
【0011】図1において、Fbは正面から見た外形が長
方形状をなすフェンス体で、ここでは次のように構成さ
れている。即ち、1は前記フェンス体Fbの縦メンバで、
図1の例では4mmφの太さで長さが1550mmの鋼棒を、ほ
ぼ50mm間隔で縦向きに平行に並べ、その全体が、このフ
ェンス体Fbの正面幅である、例えば1500〜2000mm程度に
なるように配置される。実際には、後述する支柱の芯々
間距離が2000mmの設計の場合、フェンス体Fbの幅は2100
mm程度に形成する。このフェンス体Fbの正面幅は、使用
する縦メンバ1の数量により、任意の幅に形成すること
ができる。具体的には、設置場所で凹凸状況や傾斜状況
により設置される支柱間の距離の種類に見合う長さ、或
は、運搬等の便宜を考えると、500〜3000mm程度である
ことが実用的である。
【0012】2は、上記において縦向きに平行に並べら
れることにより全体が1500〜2000mm程度の幅に配置され
た縦メンバ1に対して、その上面に、横向きに配置した
横メンバで、ここでは太さが6mmφ、長さが、並べた前
記縦メンバ1の全体の幅と同等乃至は少し長い1500余〜
2000余mmの鋼棒の2本を略50mmの間隔で平行に並べたも
のを一組の横メンバ(以下、横メンバの組2という)と
し、前記で並べた縦メンバ1の上に、ここでは縦メンバ
1の上端部から順に約400mmのピッチで4組の横メンバ
の組2を配置し、縦メンバ1と横メンバの組2を、それ
らの各交点において、溶接により固着することにより、
図1に示す正面形態のフレームレスのフェンス体Fbに形
成されている。
【0013】ここで、横メンバの組2は、4〜10mmφの
太さの鋼棒の中から、設置場所の環境等を考慮して使用
する鋼棒の太さを選択するが、通常は6〜8mmφの中か
ら選択する。また、横メンバの組2は、3本の鋼棒で形
成してもよく、また各横メンバの組2の縦メンバ1の上
での配置間隔も300mm以上、例えば500mm程度とすること
もある。上記例において配置間隔を500mmとした場合に
は、横メンバの組2は縦メンバの上に3組配置されるこ
とになる。上記フェンスにおいて、横メンバの組2は縦
メンバ1と同等又は太い鋼棒を使い、しかも、それを2
〜3本を1組とする使用態様とするのは、フェンス体Fb
をフレームレス形式とし、フレームレスであってもフェ
ンス体全体の強度を上げると共に、縦メンバ1の上端部
の横メンバの組2に、従来フェンスの胴縁に代わる機能
を持たせるためである。
【0014】図1に示すフェンス体Fbは、太さが4〜6
mmφの縦メンバ1と4〜10mmφの横メンバの組2により
形成されていると共に、両メンバ1,2により形成され
る縦長の窓(スリット)3は、芯々間の大きさで約50mm
×400mmの大きさであるから、小動物がこのスリット3
から抜けられないことは勿論、このスリット3における
縦メンバ1のスパンは、4〜6mmφの鋼棒で400mmであ
るから、人手によっても曲げることは殆んど不可能乃至
は困難、つまり、スリット3の横幅を拡開することは困
難であり、従って、小動物がこれを変形させて反対側に
抜け出すことは事実上あり得ず、また、人であってもス
リット3を変形させて通り抜けることは勿論不可能であ
る。
【0015】また、上記のフレームレスのフェンス体Fb
は、各スリット3の長さが、この例では400mmであるか
ら、下方の横メンバの組2に小動物が手や爪を引掛けて
も、次の横メンバの組2に手や爪が届かず、従って、こ
のフェンス体を小動物がよじ登ることは出来ない。
【0016】更に、上記フェンス体Fbの下端は、フレー
ムレスゆえに、その横メンバの組2の上記の取付態様に
よって、最下位の横メンバの組2より下方に位置する縦
メンバ1が、いわば櫛歯状に、図の例では略130mmほど
下向きに突出しているので、山間地等の地表に凹凸があ
る場所では、この櫛歯状部4を地中に突刺すように設置
すれば、前記地表の凹凸に関係なくフェンスの下端に隙
間が形成されることはなく、しかも、この櫛歯状部4が
地中に埋設されることにより、小動物がフェンス体Fbの
下に穴を掘っても、前記櫛歯状部4に阻止されるので、
そのような穴からの通り抜けも防ぐこともできる。
【0017】上記のように形成されるフェンス体Fbは、
例えば山間部に通された鉄道や自動車道に沿って、例え
ば防獣フェンスPFとして設置されるので、この点につい
て図2,図5により説明する。
【0018】まず、図1のフェンス体Fbを、その一枚の
幅を、支柱間隔の単位として複数の支柱5を地上Gに立
設する。この支柱5自体の構造やその立設基礎6は、従
来フェンスの場合と略同様である。本発明フェンスは、
立設した各支柱5の路面(鉄道又は道路)側を前面に
し、この前面に、前記フェンス体Fbを、その横メンバの
組2を外面(縦メンバ1を支柱5の前面に対向させる)
に向けて、各フェンス体Fbの両端部を重ねて支柱5に当
てがい、各支柱5の前面で重なった2枚のフェンス体Fb
の端部を、ここでは各横メンバの組2における2本の平
行な鋼棒の間に、いわゆるUボルトや金属ベルトなどに
よる止金具7を夫々に配置し、Uボルトの場合には各ボ
ルトを締付け、各フェンス体Fbを各支柱5に固定取付け
することにより、防獣フェンスPFに形成される。
【0019】上記のように設置される防獣フェンスPF
は、上記のフェンス体Fbにおいて述べた特長,利点がそ
のまま防獣フェンスPFにおいても発揮されるほか、次の
ような利点がある。即ち、各フェンス体Fbは、完全なフ
レームレスであるため、その左右両端が、立設された各
支柱5との間に多少の位置ずれがあっても、問題なく取
付けることが出来るのである。
【0020】また、各フェンス体Fbは、鋼棒により形成
する4〜6mmφの縦メンバと4〜10mmφの横メンバの組
合せにより多数の縦長のスリット3がいわば網目として
形成されるので、フレームレスであってもフェンス体全
体としての強度が大きいことは勿論のこと、積雪地に設
置した場合でも各スリット3から雪が抜け易くて雪の詰
まりが少なく、積雪による斜面雪圧、受動雪圧からなる
雪圧と積もった雪がもたらす沈降力を受け難く、また、
受けたとしてもフェンス体Fb全体で分散して受け止める
ため、前記雪圧などによってフェンスが変形することは
殆んどない。なお、このフェンスは、山間地のみに適用
するものではなく、平地においても山間地の場合と同様
に設置して使用することができる。
【0021】以上に述べた従来のフェンス体Fb、並び
に、このフェンス体Fbを使用した防獣フェンス体PFは、
平行に並べた縦メンバ1に2本を一組とする横メンバの
組2を、当該縦メンバ1の上端側から約400mm〜500mmの
ピッチで配置し、両メンバ1,2の交点を溶着したもの
であったが、本発明では、上記例の横メンバの組2に図
3に例示するように、副横メンバ21〜23を付加してフェ
ンス体Fb′を形成することにより、このフェンス体Fb′
における下部の強度をより高めた構造にしている。
【0022】即ち、図3の本発明の一例のフェンス体F
b′では、縦メンバ1′の高さ(長さ)を少し大きく
し、並べた縦メンバ1′の上に、約400mmピッチで4組
の横メンバの組2を配置する点は、図1のフェンス体Fb
と略同じ構成であるが、図3のフェンス体Fb′の例で
は、上から3番目と4番目の横メンバの組2の間に1本
の副横メンバ21を配置すると共に、最下の横メンバの組
2の下方に約90〜100mmの間隔で2本の副横メンバ22,2
3を配置して、交叉した両メンバ1′,2,21〜23を溶
着することにより、本発明による一例のフェンス体Fb′
を形成した。
【0023】フェンス体Fb′を図3のように形成する
と、このフェンス体Fb′を使用して、図2の例と同趣旨
で防獣フェンスPFを設置するとき、各フェンス体Fb′の
副横メンバ22,23は地中に埋設され、また各フェンス体
Fb′の下方部方は縦,横メンバにより形成される網目が
小さくなるので、フェンス下部の強度を全体として高め
ることができる効果が得られる。
【0024】上記のように形成される本発明の一例のフ
ェンス体Fb′は、例えば山間部に通された鉄道や自動車
道に沿って、例えば防獣フェンスPFとして設置されるの
で、この点について図4,図5により説明する。
【0025】まず、図3のフェンス体Fb′を、その一枚
の幅を、支柱間隔の単位として複数の支柱5を地上Gに
立設する。この支柱5自体の構造やその立設基礎6は、
従来フェンスの場合と略同様である。本発明フェンス
は、立設した各支柱5の路面(鉄道又は道路)側を前面
にし、この前面に、前記フェンス体Fb′を、その横メン
バの組2を外面(縦メンバ1を支柱5の前面に対向させ
る)に向けて、各フェンス体Fb′の両端部を重ねて支柱
5に当てがい、各支柱5の前面で重なった2枚のフェン
ス体Fb′の端部を、ここでは各横メンバの組2における
2本の平行な鋼棒の間に、いわゆるUボルトや金属ベル
トなどによる止金具7を夫々に配置し、Uボルトの場合
には各ボルトを締付け、各フェンス体Fbを各支柱5に固
定取付けすることにより、本発明防獣フェンスPFの一例
に形成される。
【0026】上記のように設置される本発明防獣フェン
スPFは、上記のフェンス体Fb′において述べた特長,利
点がそのまま本発明防獣フェンスPFにおいても発揮され
るほか、次のような利点がある。即ち、各フェンス体F
b′は、完全なフレームレスであるため、その左右両端
が、立設された各支柱5との間に多少の位置ずれがあっ
ても、問題なく取付けることが出来るのである。
【0027】また、各フェンス体Fb′は、鋼棒により形
成する4〜6mmφの縦メンバと4〜10mmφの横メンバの
組合せにより多数の縦長のスリット3がいわば網目とし
て形成されるので、フレームレスであってもフェンス体
全体としての強度が大きいことは勿論のこと、積雪地に
設置した場合でも各スリット3から雪が抜け易くて雪の
詰まりが少なく、積雪による斜面雪圧、受動雪圧からな
る雪圧と積もった雪がもたらす沈降力を受け難く、ま
た、受けたとしてもフェンス体Fb′全体で分散して受け
止めるため、前記雪圧などによってフェンスが変形する
ことは殆んどない。なお、このフェンスは、山間地のみ
に適用するものではなく、平地においても山間地の場合
と同様に設置して使用することができる。
【0028】以上に述べた、本発明フェンスPFは、各フ
ェンス体Fb′の縦メンバ1の上端に、図6に例示するよ
うな金属製又は合成樹脂製の安全キャップ8をフェンス
体Fb′の全幅に亘り設けることがある。また、本発明フ
ェンスPFは、鉄道,自動車道に沿って防獣フェンスを新
設する場合に有用であることは勿論、有刺鉄線などによ
る簡易タイプの柵しか設けられていない場所に、該有刺
鉄線柵に付設する形で設けることもできる。更に、上記
フェンス体Fb′は、その縦メンバ1を最上位の横メンバ
の組2から上方へ適宜量突出させ、該突出部分を曲げて
いわゆる「しのび返し」を形成することもある。
【0029】本発明のフェンス体Fb′は、そのフェンス
体Fb′の全高よりも例えば1000〜1500mm程度高く形成さ
れて立設した支柱5の前面に、フェンス体Fb′の下部を
接地乃至は地中に埋めて設け、前記各支柱5のフェンス
体Fb′が設けられない上方部分に、線材を張設していわ
ゆる鹿除け機能を発揮させる形態の防獣フェンス(図示
せず)にすることもある。
【0030】次に、参考までに、補助フェンス体の一例
について、図7,図8により説明する。図7,図8の補
助フェンス体SFbは、先の例における縦メンバ1と略同
径であるが、長さ(高さ)を200〜500mmに調整した縦メ
ンバ1′を40〜100mm程度の間隔で縦向き平行に並べる
一方、この縦メンバ1′の上に、図の例では4本の横メ
ンバの組2′を図7に例示したパターン(間隔)で横向
きに平行に並べて縦メンバ1′と横メンバの組2′の交
点を溶接により結合して補助フェンス体SFbの一例に形
成したものである。
【0031】図7の補助フェンス体SFbは、その上部を
図8に例示したように、ネット状の金網Mnを使用した既
設フェンスPF′の下端部に面で重ねて配置すると共に、
この補助フェンス体SFbの下部を地中に埋設し、既設フ
ェンスPF′の支柱或は枠5′を利用して止め金具7′な
どにより既設フェンスPF′に取付ける。これにより補助
フェンス体SFbは、既設フェンスPF′の下部と地表の間
にある隙間から、或は、そのような隙間が殆んどなくて
もその下の地面を堀って侵入して来る小動物の侵入を効
果的に阻止できる。
【0032】
【発明の効果】本発明は以上の通りであって、特に、山
間地に通された自動車道や鉄道に沿って設置する、防獣
フェンスを、一例として正面幅が1500〜2000mm、高さが
1000〜1800mmで外形がほぼ矩形状をなすフェンス体であ
って、このフェンス体は、4〜6mmφの太さで長さが10
00〜1800mmの鋼棒を50〜60mm間隔で縦向きに平行にして
前記正面幅をなすように並べた縦メンバと、4〜10mmφ
の太さで長さが前記正面幅と略同長の鋼棒による横メン
バの2本乃至3本を幅が50〜60mmをなすように横向きに
平行に並べる横メンバの組とにより、該複数の横メンバ
の組を前記縦メンバの上に、当該縦メンバの上端近くか
ら400mm〜500mmの間隔を持たせて配置すると共に、配置
した前記横メンバの組の最下位のものより下方に200mm
〜70mmの間隔で前記横メンバと同じ鋼棒による副横メン
バを縦メンバの上に配置し、各縦メンバと各横メンバの
交叉部を溶接により接合してフレームレスのフェンス体
により形成するので、従来の金網タイプのフェンスのよ
うに、フェンスを二重に設けなくても防獣フェンスとし
ての効果を十分に発揮する。
【0033】特に、上記フェンス体において、図示した
例のように最下に位置した横メンバの組に対し、その真
上の横メンバの組との中間に第一の副横メンバを配置す
ると共に、前記最下の横メンバの組と縦メンバの下端の
間に、第二,第三の副横メンバを設けるようにすれば、
フェンス体下部の強度を著しく高めたフェンス体によっ
てより防獣性の高い防獣フェンスを形成することが可能
になる。なお、このフェンス体は、縦メンバの下端部近
傍に副横メンバが設けられるので、縦メンバの下端側を
そのまま櫛刺状に地中に埋設することはできない。この
ため上記フェンス体を設置する場合、フェンス体の下端
部は地上を少し堀下げて埋設することになる。
【0034】而して、上述した本発明フェンス体は、フ
ェンス設置場所の地表の凹凸や傾斜の有無に拘わらず、
縦メンバの下部を地中に埋めて設置するのでフェンスと
地上の間に隙間が生じないのみならず、地中に入った縦
メンバの下部、或は、その櫛歯状部によってフェンスの
下に穴を堀っても通ることができない。特に、縦メンバ
の下部に副横メンバを設けたフェンス体では、この効果
を顕著に得ることができる。また、フェンスの上半側に
形成されるスリットは鋼棒による縦,横メンバを溶接し
て形成した50〜60mm×400〜500mm程度の大きさであるた
め、人手によってもこのスリットを変形させることは困
難であり、ましてや、小動物が前記スリットから抜ける
ことはまずない。仮に小動物がこのスリットに手や爪を
掛けようとしても、引掛かりがないためフェンスの上ま
で登ることは不可能である。更に、本発明フェンスは、
上記の構成であるから、これを積雪地帯に設けても雪圧
などにより変形するおそれがないので、耐雪性のある防
獣フェンスとして、きわめて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のフェンス体の一例の正面図。
【図2】図1のフェンス体を設置した例の部分正面図。
【図3】本発明フェンスを形成するフェンス体の一例の
正面図。
【図4】図3のフェンス体を本発明フェンスの一例とし
て設置した例の部分正面図。
【図5】図2又は図4のフェンスの側面図。
【図6】安全キャップの一例の側断面図。
【図7】補助フェンス体の一例の正面図。
【図8】図7の補助フェンス体の使用例の正面図。
【符号の説明】
1,1′ 縦メンバ 2 横メンバの組 21,22,23 副横メンバ 3 スリット 4 櫛歯状部 5 支柱 6 立設基礎 7 止金具 Fb フェンス体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01M 29/00 E04H 17/16 105

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正面幅が1500〜2000mm、高さが1000〜18
    00mmで外形がほぼ矩形状をなすフェンス体であって、こ
    のフェンス体は、4〜6mmφの太さで長さが1000〜1800
    mmの鋼棒を50〜60mm間隔で縦向きに平行にして前記正面
    幅をなすように並べた縦メンバと、4〜10mmφの太さで
    長さが前記正面幅と略同長の鋼棒による横メンバの2本
    乃至3本を幅が50〜60mmをなすように横向きに平行に並
    べる横メンバの組とにより、該複数の横メンバの組を前
    記縦メンバの上に、当該縦メンバの上端近くから400mm
    〜500mmの間隔を持たせて配置すると共に、配置した前
    記横メンバの組の最下位のものより下方に200mm〜70mm
    の間隔で前記横メンバと同じ鋼棒による副横メンバを縦
    メンバの上に配置し、各縦メンバと各横メンバの交叉部
    を溶接により接合したことを特徴とする防獣フェンス用
    のフェンス体。
  2. 【請求項2】 請求項1のフェンス体の正面幅より少し
    小さい間隔で支柱を複数本立設し、各支柱の前面に請求
    項1のフェンス体の左,右の側端部を重ねて位置付ける
    と共に、各フェンス体における縦メンバの下部を地中に
    埋設し、前記各支柱の前面に重合されたフェンス体の側
    端部を、Uボルト等の止金具で前記各支柱に固定した防
    獣フェンス。
  3. 【請求項3】 フェンス体は、その全高よりも地上高さ
    が高い支柱に、フェンス体の下部を接地させるか又は地
    中に埋めて取付けると共に、前記各支柱のフェンス体が
    設けられない部分には、金属線を張設した請求項2の防
    獣フェンス。
JP34747099A 1999-04-28 1999-12-07 防獣フェンスとそのためのフェンス体 Expired - Lifetime JP3279301B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34747099A JP3279301B2 (ja) 1999-04-28 1999-12-07 防獣フェンスとそのためのフェンス体

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12255199 1999-04-28
JP11-122551 1999-04-28
JP34747099A JP3279301B2 (ja) 1999-04-28 1999-12-07 防獣フェンスとそのためのフェンス体

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001319242A Division JP3507466B2 (ja) 1999-04-28 2001-10-17 防獣フェンス用の補助フェンス体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001008604A JP2001008604A (ja) 2001-01-16
JP3279301B2 true JP3279301B2 (ja) 2002-04-30

Family

ID=26459648

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34747099A Expired - Lifetime JP3279301B2 (ja) 1999-04-28 1999-12-07 防獣フェンスとそのためのフェンス体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3279301B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4807813B2 (ja) * 2001-03-19 2011-11-02 朝日スチール工業株式会社 防獣フエンス
JP4562330B2 (ja) * 2001-09-07 2010-10-13 西日本高速道路エンジニアリング九州株式会社 道路立入防止柵の改修工事用資材および改修工法
JP4197510B2 (ja) 2004-11-24 2008-12-17 株式会社リッチェル 愛玩動物侵入規制用柵
JP4873477B2 (ja) * 2006-11-13 2012-02-08 株式会社リッチェル 愛玩動物侵入規制用柵
US8528257B2 (en) 2011-03-04 2013-09-10 Richell Corporation Convertible pet barrier with a connection member
JP5326082B2 (ja) * 2011-06-17 2013-10-30 株式会社土埃 害獣侵入防止用フェンス構造体
US10961731B2 (en) * 2017-12-15 2021-03-30 Jonathan J. Melic Safety fence assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001008604A (ja) 2001-01-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100646846B1 (ko) 조립식 패널로 설치되는 야생동물 보호 가드레일
KR101569720B1 (ko) 야생동물 로드킬 방지용 가드 휀스
CA2564340C (en) Apparatus for preventing birds accessing a habitable part of a structure
US9816238B2 (en) Barrier
JP3279301B2 (ja) 防獣フェンスとそのためのフェンス体
US11441328B2 (en) Perforated fencing
JP3811096B2 (ja) フェンス構造体
KR200407504Y1 (ko) 로드킬 방지구
KR100638264B1 (ko) 로드킬 방지구
JP3507466B2 (ja) 防獣フェンス用の補助フェンス体
KR101364422B1 (ko) 도로사면을 이용한 경사각이 구비된 로드킬 방지 펜스
AU2013202501B1 (en) Barrier system
JP3041701U (ja) 防獣フェンス及び防獣フェンス構造体
KR20150099377A (ko) 동물 및 식물 침입 방지용 가드레일과 차단장치
JP3868442B2 (ja) 防獣用フェンスのフェンス体
JP2004000147A (ja) フェンス体および該フエンス体を有する防獣フェンス
JP3152584U (ja) 動物侵入防止用フェンス
JP2003134986A (ja) 防獣フェンス用のフェンス体と防獣フェンス
JP2004024230A (ja) 防獣フェンス用のフェンス体と防獣フェンス
KR100847685B1 (ko) 도로용 가이드레일에 야생동물 보호용 펜스의 설치장치
JP2001336315A (ja) 動物対策フェンス
JPS6215293Y2 (ja)
KR101620592B1 (ko) 가드레일과 동물유도울타리 겸용 파워방형망구조 및 그 시공방법
JP2013223484A (ja) 害獣侵入防止装置
KR102338702B1 (ko) 가드레일에 설치되는 동물침입 방지장치

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020129