JP3002645U - ビニールハウス用紐止め具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は農業用ビニールハウスの構築に際
し、ビニールシートの弛み止めとしてかけ渡す紐をワン
タッチで絞り込み、固定できるビニールハウス用紐止め
具を提供するものである。 【構成】 本考案のビニールハウス用紐止め具ａは、正
面縦断面がＵ字形状で側面長手方向に所要長さをもった
受け体１の一方の側壁２において、長手方向の中央部に
上端から所要深さに所要長さの凹部３欠設し、凹部３に
正面縦断面が茸形の頭部４と脚部５から成るストッパー
６を脚部５において、長手方向の軸心７を中心に揺動自
在に軸支するとともに、軸心７を脚部５の下端８が、凹
部３の底面９に噛合する位置に位置決めして成るもので
ある。ここに、脚部５の下端８はフラットなものから、
滑り止め手段としての三角山形の突起１５を複数列長手
方向に刻設されて成るものをも含む。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は農業用ビニールハウス（以下、単にビニールハウスという。）に用い る紐止め具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来から使用されているビニールハウスは、トンネル状に長手方向に多数個配 列する各支柱の上面にビニールシートをかけ渡し、シート固着具で該支柱の要所 にビニールシートを固着して構築されるが、支柱間のビニールシートに弛みがあ ると、強風時のバタツキによって破損することがあり、そのため、各支柱間では ビニールシートの上面から紐をかけ渡し、両端をビニールハウスの両下端に縦設 する縦フレームに直接結び付けて緊張している。この紐を結縛する作業がかなり の手間を要することから、簡単な固定技術が要望されていたものである。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、ビニールハウスのバタツキ防止用の紐を、ワンタッチで緊張固定で きるビニールハウス用紐止め具を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案のビニールハウス用紐止め具は、正面縦断面がＵ字形状で側面長手方向 に所要長さをもった受け体の一方の側壁において、長手方向の中央部に上端から 所要深さに所要長さの凹部を欠設し、該凹部に正面縦断面が頭部と脚部から成る ストッパーを該脚部において、長手方向の軸心を中心に揺動自在に軸支するとと もに、該軸心を前記脚部の下端が、前記凹部の底面に噛合する位置に位置決めし て成るものである。

【０００５】 ここに、脚部の下端はフラットなものから、滑り止め手段としての三角山形の 突起を複数列長手方向に刻設されて成るものをも含む。

【０００６】

【作用】

受け体の湾曲底部内面は、ビニールハウスの縦フレームに嵌着し、該受け体の 上部内方から凹部底面を経て外方へ引き出される紐は、固定時の緊張力をストッ パーの頭部に負荷し、該ストッパーは軸心を中心に前記緊張力によって外方へ回 動し、脚部の下端は紐の上面から該紐を凹部の底面に押圧し、その結果、紐は脚 部の下端と凹部底面間に挟持固定される。

【０００７】

【実施例】

本考案を実施例により説明すると、正面縦断面がＵ字形状で側面長手方向に所 要長さの受け体１の一方の側壁２を長尺の背丈とし、側壁２の長手方向の中央部 に上端から所要深さに所要長さの凹部３を欠設し、凹部３に正面縦断面が茸形で 側面がＴ形の頭部４と脚部５から成るストッパー６を、脚部５において長手方向 の軸心７を中心に揺動自在に軸支するとともに、軸心７を脚部５の下端８が、凹 部３の底面９に噛合する位置に位置決めして成るものである。

【０００８】 このようにして成るビニールハウス用紐止め具ａ（以下、単に紐止め具ａとす る。）は、図３に示すように、ビニールハウス１０の両下端に縦設する縦フレー ム１１の各支柱１２間において、それぞれその湾曲底部内面を嵌着し、各支柱１ ２間のビニールシート１３の上面からかけ渡す紐１４を、受け体１の上部内方か ら凹部３の底面９を経て外方に引き出し、所要に引き込んで各支柱１２間のビニ ールシート１３の弛みを除去する。

【０００９】 すなわち、紐１４を外方へ引き出して絞り込むと、ストッパー６は軸心７を中 心にその脚部５を外方にはね上げるように動き、その緊張力をビニールシート１ ３に伝達し、引き手を離すと、該緊張力が軸心７を中心に頭部４を外方へ押しや ろうとする。 その結果、脚部５の下端８は凹部３の底面９に押圧され、紐１４は下端８と底 面９間に挟持固定される。 このように、紐止め具ａは、単に紐１４を引き込むだけのワンタッチ操作でビ ニールシート１３の弛みを解消し、手を離した状態でも緊張力を持続できる。

【００１０】 上記ストッパー６のほか、図２に示すように、脚部５の下端８に滑り止め手段 として、三角山形の突起１５を複数列長手方向に刻設して成るストッパー１６も 提供され得る。 なお、凹部３の長手方向の長さは使用する帯状の紐１４の幅を通過できる寸法 が選択され、また、ストッパー６の脚部５は、前記凹部３に揺動自在に長手方向 に遊び過ぎることなく嵌着する寸法が選択され、頭部４は帯状の紐１４を十分に 案内できる長さとして紐幅のほぼ２倍の長さが選択される。

【００１１】

【考案の効果】

本考案のビニールハウス用紐止め具によれば、ビニールハウスの縦フレームに その下面から嵌着された状態で、単に紐を絞り込むだけのワンタッチ操作でビニ ールシートの弛み止めを達成し、引き手を離しただけで緊張力を持続できるもの であるから、ビニールハウス構築の省力化に貢献する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るビニールハウス用紐止め具ａの斜
視図である。

【図２】他の実施例におけるストッパーの縦断面図であ
る。

【図３】ビニールハウス用紐止め具ａの使用状態の説明
図である。

【符合の説明】

１ 受け体 ２ 側壁 ３ 凹部 ４ 頭部 ５ 脚部 ６ ストッパー ７ 軸心 ８ 下端 ９ 底面 １０ ビニールハウス １１ 縦フレー厶 １２ 支柱 １３ ビニールシート １４ 紐 １５ 突起 １６ ストッパー ａ ビニールハウス用紐止め具

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 正面縦断面がＵ字形状で側面長手方向に
   所要長さをもった受け体の一方の側壁において、長手方
   向の中央部に上端から所要深さに所要長さの凹部を欠設
   し、該凹部に正面縦断面が頭部と脚部から成るストッパ
   ーを該脚部において、長手方向の軸心を中心に揺動自在
   に軸支するとともに、該軸心を前記脚部の下端が、前記
   凹部の底面に噛合する位置に位置決めして成るビニール
   ハウス用紐止め具。
2. 【請求項２】 脚部の下端が三角山形の突起を複数列長
   手方向に刻設されて成る請求項１記載のビニールハウス
   用紐止め具。