JP3002642B2 - 窒化珪素粉末、窒化珪素焼結体及びそれを用いた回路基板 - Google Patents

窒化珪素粉末、窒化珪素焼結体及びそれを用いた回路基板

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JP3002642B2 JP8159162A JP15916296A JP3002642B2 JP 3002642 B2 JP3002642 B2 JP 3002642B2 JP 8159162 A JP8159162 A JP 8159162A JP 15916296 A JP15916296 A JP 15916296A JP 3002642 B2 JP3002642 B2 JP 3002642B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、機械装置、回
路基板等の幅広い分野で使用できる高強度、高靱性の窒
化珪素焼結体と前記窒化珪素焼結体を容易に得ることが
できる窒化珪素粉末、更に前記窒化珪素焼結体を用いた
回路基板に関する。
【0002】
【従来の技術】窒化珪素セラミックスは、常温及び高温
で化学的に安定な材料であり、高い機械的特性を有する
ので、自動車用エンジン部品、ガスタービン等の高温構
造材料として注目されているが、窒化珪素は難焼結性の
物質でありY23等の酸化物を焼結助剤として添加し焼
結して緻密化させた焼結体の形態で用いられている。
【0003】窒化珪素焼結体を製造するための原料窒化
珪素粉末としては、焼結性並びに得られる焼結体の機械
的特性を考慮して、微細でα型の窒化珪素を主成分とす
る粉末が一般的に用いられている。然るに、α型の窒化
珪素は、焼結時にβ型の窒化珪素に相転移して柱状粒子
が発達した組織となることより、得られる焼結体の強
度、靱性等の機械的特性が向上するとが知られているか
らである。
【0004】α型の窒化珪素粉末を用いて焼結体を製造
する場合、焼結時の相転移により柱状粒子が発達した組
織となる反面、焼結時の相転移の制御が難しい問題があ
る。このため、特開昭62−297269号公報には、
原料粉末にβ型の粉末を添加する窒化珪素焼結体の製造
方法が開示されている。 しかしながら、上述のα型の
原料粉末を用いる製造方法においては、焼結時の相転移
に伴う柱状粒子の成長を制御することが難しく、柱状粒
子の粗大化等を招き、得られる焼結体の組織の再現性が
低く、その結果、強度等の機械的特性がばらついてしま
うという課題があった。
【0005】また、α型の原料粉末を用いて、焼結助剤
量や焼成条件等を厳密に調整して焼結体を製造する場
合、ある程度機械的特性のばらつき等は抑えることがで
きる。しかし、この場合、原料粉末の粉体特性から調
合、成形、焼成に至るまでの各工程の管理が非常に煩雑
となり、得られる焼結体が高価になるという課題があ
る。
【0006】一方、β型を主成分とする窒化珪素粉末と
しては、耐火物用の粉末が知られている。前記耐火物用
の粉末は、粒度が粗く、α型の窒化珪素の含有量が低い
ため、このβ型の原料粉末を用いる場合、焼結体組織の
制御は行い易いという利点がある。そして、従来のα型
窒化珪素粉末に比べて、安価に入手し易いという理由か
ら、粉末の粒度を調整して高温焼成することにより、焼
結体組織を制御して機械的特性の優れた焼結体を得るこ
とが試みられている(特開平2−255573号公報参
照)。
【0007】しかし、この製造方法で得られる焼結体は
4点曲げ強度が500〜700MPa、破壊靱性値が5
〜7MPa・m1/2程度のもので実用上十分なものでは
ない。即ち、このβ型の窒化珪素を原料粉末に用いる場
合、焼結体組織の制御は行い易いが、通常の焼結法では
柱状粒子が発達した組織が得られないので、機械的特性
のばらつきいが小さいものの十分な強度、破壊靱性が得
られないという課題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、強
度、靱性等の優れた窒化珪素焼結体を得ること、そして
特殊な焼結法を要せずに前記窒化珪素焼結体を製造し得
る窒化珪素粉末を提供することにある。また、本発明の
他の目的は、強度、破壊靱性値がともに高く、高熱伝導
で半導体等の電子部品の放熱性に優れる回路基板を提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく、原料粉末の粉体特性と窒化珪素の焼結機
構に着目し鋭意検討した結果、原料粉末中のβ型の窒化
珪素粒子の粒度を調整することにより、上記目的が達成
できることを見出し、本発明を完成するに至ったもので
ある。
【0010】すなわち、本発明は、α率が70〜98重
量%の窒化珪素粉末であって、粒子径0.6μm以下の
β型窒化珪素粒子が該窒化珪素粉末中に2〜15重量%
含有され、しかも該窒化珪素粉末中に含まれるβ型窒化
珪素粒子全量に対し40重量%以上含有されていること
を特徴とする窒化珪素粉末であり、更に、粒子径1.0
〜3.0μmのβ型窒化珪素粒子が全窒化珪素粉末中に
2〜5重量%含有されることを特徴とする前記の窒化珪
素粉末である。
【0011】又、本発明は、焼結体の切断面の観察にお
いて中心部と周辺部が識別できる窒化珪素粒子を含有す
る窒化珪素焼結体であって、前記中心部の短軸径が0.
5μm以下の窒化珪素粒子を前記中心部と周辺部が識別
できる窒化珪素粒子全体の80個数%以上含有すること
を特徴とする窒化珪素焼結体であり、焼結体の切断面の
観察において中心部と周辺部が識別できる窒化珪素粒子
を含有する窒化珪素焼結体であって、前記中心部の短軸
径が0.5μm以下の窒化珪素粒子を前記中心部と周辺
部が識別できる窒化珪素粒子全体の70〜95個数%含
有し、しかも短軸径が1.0μm以上の窒化珪素粒子を
前記中心部と周辺部が識別できる窒化珪素粒子全体の5
〜30個数%含有することを特徴とする窒化珪素焼結体
である。
【0012】更に、本発明は、窒化珪素粒子の平均短軸
径が1μm以下で、平均アスペクト比が3以上であるこ
とを特徴とし、4点曲げ強度が1000MPa以上、破
壊靱性値が8MPa・m1/2以上であることを特徴と
し、或いは、熱伝導率が30W/(mK)以上であるこ
とを特徴とする前記窒化珪素焼結体である。加えて、本
発明は、前記窒化珪素焼結体を用いたことを特徴とする
回路基板である。
【0013】
【発明の実施の形態】窒化珪素は共有結合性の強い物質
であり、優れた高温特性を有する反面、焼結の難しい物
質である。このため、窒化珪素焼結体は、一般的には、
主に酸化物からなる焼結助剤を添加し、焼結して得られ
ている。その焼結機構は、焼結温度の上昇とともに、窒
化珪素粉末の表面に存在するSiO2と焼結助剤とが溶
解・反応して液相を生成し、窒化珪素粒子の再配列が起
こり、更に窒化珪素粒子が液相に溶解し、高温で安定な
結晶相のβ型窒化珪素として析出することにより進行す
ることが知られている。一方、窒化珪素には、非晶質の
窒化珪素の他に、低温で安定なα型と高温で安定なβ型
との2種類の結晶形が知られている。これらの窒化珪素
の結晶相は、焼結機構の上で異なった挙動を示す。即
ち、高温で安定なβ型窒化珪素粒子は、非晶質窒化珪
素、α型窒化珪素よりも焼結時に形成される液相に溶解
し難く、焼結性が乏しい。
【0014】又、焼結時に窒化珪素粒子の粒成長が同時
に生じるが、この粒成長現象も液相に対する窒化珪素粒
子の溶解・析出によって進むので、非晶質窒化珪素、α
型窒化珪素、β型窒化珪素で異なった挙動を示す。特
に、β型窒化珪素粒子は、液相に溶解した窒化珪素が析
出する際に、焼結時の液相に溶解せずに残っているβ型
窒化珪素粒子が結晶成長の核として働き、その近傍に析
出・成長する現象を生じるので、得られる焼結体の微構
造を制御する上で大きな役割を果たす。
【0015】更に、焼結初期には、上述したとおり非晶
質、α型からβ型への相転移が起こるが、相転移が完了
した後の粒成長は、焼結して得られた窒化珪素粒子の粒
径により溶解度が決まる。このため、その後の粒成長
は、相転移が完了した時点でのβ型窒化珪素粒子の粒子
径分布に支配される。つまり、窒化珪素焼結体の組織を
制御するには、この相転移完了時のβ型窒化珪素粒子の
粒子径分布を調整することが重要である。
【0016】以上説明したとおり、窒化珪素の焼結機構
において、非晶質窒化珪素及びα型窒化珪素は焼結時に
液相に溶解してβ型窒化珪素粒子の近傍に析出するた
め、相転移が完了した時点での窒化珪素粒子の粒子径分
布は、結晶成長の核となるβ型窒化珪素粒子の粒子径分
布に大きく依存する。このことから、本発明者らは、α
型窒化珪素粒子が原料粉末中に多く含まれる場合におい
て、前記原料中に含まれるβ型窒化珪素粒子の粒度分
布、並びにその存在量を調整することにより得られる窒
化珪素焼結体の組織を制御できるとの考えに立ち、本発
明に至ったものであります。
【0017】本発明の窒化珪素粉末は、α率が70〜9
8重量%の窒化珪素粉末である。窒化珪素粉末のα率が
70重量%未満の場合、焼結時に結晶成長の核となるβ
型窒化珪素粒子が多く存在するので、焼結後の組織は制
御できるものの、β型柱状粒子が十分に発達した組織が
得られず、その結果、得られる焼結体の強度、靱性等の
機械的特性が十分なものでなくなってしまう。一方、α
率が98重量%を越えると、原料粉末中に含まれるβ型
窒化珪素粒子の量が少なくなり過ぎて、得られる焼結体
の組織を制御できなくなる。
【0018】本発明におけるα率は、粉末X線回折法に
おける回折ピークの強度比から次式によって求めること
ができる。 α率(重量%)={(Iα102+Iα201)/(Iα102
+Iα201+Iβ101+Iβ210)}×100 Iα102:α型窒化珪素の(102)面の回折ピーク強
度 Iα201:α型窒化珪素の(201)面の回折ピーク強
度 Iβ101:β型窒化珪素の(101)面の回折ピーク強
度 Iβ210:β型窒化珪素の(210)面の回折ピーク強
【0019】上述したとおり、窒化珪素焼結体の組織を
制御する場合、結晶成長の核となるβ型窒化珪素粒子の
大きさ及び数を調整することが重要である。特に、サブ
ミクロンの微細なβ型窒化珪素粒子は数が多く、焼結体
の組織を制御する上で非常に重要な役割を果たしてい
る。本発明の窒化珪素粉末においては、粒子径0.6μ
m以下のβ型窒化珪素粒子の含有量が全窒化珪素粉末の
2〜15重量%であり、しかも窒化珪素粉末中に含まれ
るβ型窒化珪素粉末中に40重量%以上含有されてい
る。粒子径0.6μm以下β型窒化珪素粒子の含有量が
窒化珪素粉末中に2重量%未満しか含まれない場合は、
結晶成長時の核の数が少なくなり、均一な組織の焼結体
が得られず、その結果、強度等の機械的特性が低下す
る。一方、15重量%を越えると、結晶成長時の核の数
が多くなりすぎて、得られる焼結体の組織は均一になる
が、β型柱状粒子が十分に発達した組織が得られず、機
械的特性が低下してしまう。また、粒子径0.6μm以
下β型窒化珪素粒子の原料粉末中のβ型窒化珪素粒子全
体量に40重量%未満しか含まれない場合、結晶成長時
の核となるβ型窒化珪素として比較的大きな核の量が多
くなり、その結果、前記の条件が満たされていても、得
られる焼結体の組織が粗大及び不均一なものとなってし
まい、十分な機械的特性が得られなくなる。
【0020】次に、窒化珪素焼結体の破壊に関して、亀
裂は主に粒界を進むが、一般にウイスカー強化セラミッ
クスでは、亀裂架橋や亀裂偏向の機構により破壊靱性が
向上することが、又、亀裂架橋では、粒子径が、亀裂偏
向では粒子形状が大きく影響することが知られている。
窒化珪素焼結体では、異常粒成長した粗大柱状粒子と微
細な柱状粒子を含有する複合組織が焼結時に発現し、自
己複合組織と呼ばれているが、この様な自己複合組織を
積極的にとりいれることにより破壊靱性を向上すること
ができる。
【0021】すなわち、本発明の窒化珪素粉末における
第2の発明は、粒子径0.6μm以下の微細なβ型窒化
珪素粒子に加えて粒子径1.0〜3.0μmの比較的粗
いβ型窒化珪素粒子をそれぞれ所定量含有することを特
徴とする。この場合、窒化珪素粉末中の粒子径0.6μ
m以下のβ型窒化珪素粒子の含有量は、上述した理由に
より、全窒化珪素粉末の2〜15重量%であり、β型窒
化珪素粉末中の40重量%以上である。粒子径1.0〜
3.0μmのβ型窒化珪素粒子の含有量は、全窒化珪素
粉末の2〜5重量%である。前記したように、α型窒化
珪素粉末が主体となる窒化珪素粉末においては、原料粉
末中のβ型窒化珪素粒子は、焼結時の粒成長の核となる
が、粒子径1.0〜3.0μmの比較的大きなβ型窒化
珪素粒子は、周囲のα型及びβ型窒化珪素粒子に比べ液
相に対する溶解度が特に小さく、且つ粒径差が大きいた
め、粒成長の駆動力が大きく、その結果、粗大柱状粒子
に異常粒成長するという特徴を有する。
【0022】β型窒化珪素粒子の粒子径が1.0μm以
下では、周囲のα型及びβ型窒化珪素粒子との粒径差が
不足し、十分に粒成長した粗大柱状粒子が得られない
し、粒子径3.0μm以上では、周囲のα型及びβ型窒
化珪素粒子との粒径差が大きすぎ、焼結時に極端に異常
粒成長し、その結果、焼結体の強度特性を低下させてし
まう。また、粒子径1.0〜3.0μmのβ型窒化珪素
粒子の含有量が2重量%以下では、粗大柱状粒子に粒成
長する核の数が不足し、焼結体の破壊靱性の向上が不十
分となる。一方、含有量が5重量%以上では、核の数が
多くなりすぎて、焼結体の組織が粗大化し、強度特性が
低下してしまう。
【0023】本発明の窒化珪素粉末の酸素量は、3.0
重量%以下であるのが好ましい。3.0重量%を越える
と、焼結時に焼結助剤と反応するSiO2量が多くなり
すぎ、その結果、粒界相の組成が変化し、更にその量が
増加して高温特性や破壊靱性等の機械的特性が低下して
しまう。また、本発明の窒化珪素粉末の比表面積は、5
〜20m2/gであることが好ましい。比表面積が5m2
/g未満では、緻密化不足が生じ、十分な機械的特性が
得られない為である。一方、20m2/gを超えると、
粉末が嵩高になり過ぎて成形性に問題が生じるし、粉末
が高価になると言う問題もある。更に、本発明の窒化珪
素粉末の粒度分布に関しては、累積体積90%径が10
μm以下であることが好ましい。累積体積90%径が1
0μmを越えると、窒化珪素粉末中の粗大粒子量が増加
し、これらの粗大粒子は焼結体中に欠陥を生成し、機械
的特性を下げる原因となる。また、粗大粒子量が増える
と、必然的にその中に含まれる粗大なβ型窒化珪素粒子
も増え、焼結時の結晶成長の核の大きさが大きくなっ
て、焼結体に異常粒成長した粗大柱状粒子が含まれるよ
うになり、その結果、強度等の機械的特性が低下してし
まう。
【0024】また、本発明の窒化珪素粉末については、
固体NMRで測定した非晶質成分量が20重量%以下で
あることが好ましい。非晶質窒化珪素粒子は、焼結助剤
が存在する条件下では、α型窒化珪素粒子より液相に溶
解してβ型窒化珪素になり易い。本発明の窒化珪素粉末
の特徴は、粉末中に含まれるβ型窒化珪素粒子の粒度を
調整した点にあり、焼結時にβ型窒化珪素になり易い非
晶質窒化珪素量が20重量%を越えて含まれると、結晶
成長時の核の粒度分布を十分に調整することができず、
その結果、得られる焼結体の組織がばらつき、強度等の
機械的特性のばらつきを引き起こしてしまうからであ
る。
【0025】本発明の窒化珪素粉末の製造方法として
は、例えば、粒度295μm以下で純度98重量%以上
の金属珪素粉末50重量%以上と、α率30重量%以下
で粒度が295μm以下の窒化珪素粉末50重量%以下
の混合粉末を嵩密度1.5g/cm3以下の成形体と
し、温度1200℃以上に保持しながら窒素及び/又は
アンモニア雰囲気中で窒化してα率が75重量%以上の
インゴットとα率が20重量%以下のインゴットとを製
造した後、それらを個々に粉砕及び/又は分級して混合
することによりより製造できる。
【0026】また、酸素量が0.5重量%以上、Fe、
Ca及びAlの含有量の合計が0.01重量%以上で比
表面積が3m2/g以上である窒化珪素粉末を窒素又は
不活性ガス雰囲気中、温度1700℃以上で1時間以上
の高温処理を行いα率を20重量%以下とし、それを粉
砕及び/又は分級した後、α率が75重量%以上の窒化
珪素粉末に混合することによっても製造できる。
【0027】更に、シリコンジイミド等の窒化珪素の前
駆体及びアモルファス窒化珪素粉末に希土類酸化物、A
23、MgO、CaO等の焼結助剤の中から選ばれた
少なくとも1種以上を0.5重量%以上及び比表面積が
3m2/g以上の窒化珪素粉末を10重量%以下添加
し、窒素及び/又はアンモニアを含む雰囲気中、温度1
400℃以上に加熱処理してα率が20%以下の窒化珪
素粉末を合成し、α率が75%以上の窒化珪素粉末に混
合することによっても製造できる。
【0028】次に、本発明の窒化珪素焼結体は、焼結体
の切断面の観察において中心部と周辺部が識別できる窒
化珪素粒子を含むものである。焼結体中のβ型窒化珪素
粒子は、三次元にランダムに配向しており、β型窒化珪
素粒子中に結晶成長の核となるβ型窒化珪素粒子が存在
していても、切断面において、この核粒子が必ずしも観
察されるとは限らない。本発明の窒化珪素焼結体は、結
晶成長の核となったβ型窒化珪素粒子が含まれることが
特徴であり、焼結体の切断面の観察において中心部と周
辺部が識別できる窒化珪素粒子を含むものである。
【0029】窒化珪素焼結体の切断面の観察法として
は、まず、窒化珪素焼結体をダイヤモンドソー等で切断
後、ダイヤモンド砥粒で鏡面研磨して、酸素を約8%含
有するCF4ガス中で高周波プラズマによるエッチング
を行い、得られた試料の窒化珪素粒子を走査型電子顕微
鏡(SEM)等で観察する。このエッチング法の場合、
窒化珪素が除去され、粒界相が残ることにより窒化珪素
粒子の識別ができ、窒化珪素粒子が単結晶であれば、そ
の粒子は均一にエッチングされる。しかし、焼結時に結
晶成長の核となるβ型窒化珪素粒子が存在する場合、核
となるβ型窒化珪素粒子とその周辺に析出・成長したβ
型窒化珪素の境界部には、微量の助剤原子が残留した
り、欠陥が生成したりするので、エッチング速度に微妙
な違いが発生し、中心部と周辺部が識別できるようにな
る。
【0030】本発明の窒化珪素焼結体は、均一微細組織
及び複合組織を有するものである。即ち、本発明の窒化
珪素焼結体における第1の発明は、微細均一組織を呈す
る焼結体であり、上述した中心部と周辺部が識別できる
窒化珪素粒子を有し、中心部の短軸径が0.5μm以下
である窒化珪素粒子を80個数%以上の割合で含有して
いる。上述したように、窒化珪素の粒成長は、α型(或
いは非晶質、β型をも含む)の窒化珪素粒子が焼結助剤
と窒化珪素粉末の表面にあるSiO2からなる液相に溶
解・析出することによって進行する。このため、粒成長
の主たる駆動力は窒化珪素粒子の液相に対する溶解速度
の違い、つまり、粒径差が主たる駆動力となっていて、
粗大な核粒子の方が微細な核粒子より粒成長速度が大き
い。このために、得られた焼結体において、微細な核粒
子が多数存在する場合、溶解・析出により成長したβ型
窒化珪素粒子が微細となる相関性を有する。本発明者ら
は、この考え方に立ち、本発明に至ったもので、中心部
と周辺部が識別できる窒化珪素粒子に関して、中心部の
短軸径が0.5μm以下の微細な核粒子を多く含む焼結
体は、微細且つ均一な組織となり、強度等の機械的特性
に優れるということを実験的に見いだしたものでありま
す。
【0031】中心部の短軸径が0.5μmを越える窒化
珪素粒子は、中心部の短軸径が0.5μm以下の窒化珪
素粒子より粒成長速度が速く粗大化したもので、中心部
の短軸径が0.5μmを越える窒化珪素粒子を多数含有
する焼結体は、その組織が粗大で不均一となり、機械的
特性が低下してしまう。また、中心部の短軸径が0.5
μm以下の窒化珪素粒子の割合が80個数%未満の場合
でも、焼結時の結晶成長における微細な核の数が不足し
ているためか、得られる焼結体の組織が十分に微細で均
一なものにならず、その結果、強度等の機械的特性が低
下してしまう。
【0032】次に、本発明の窒化珪素焼結体における第
2の発明は、複合組織を呈する焼結体であり、まず、上
述した中心部と周辺部が識別できる窒化珪素粒子に関し
て、中心部の短軸径が0.5μm以下である窒化珪素粒
子を70〜95個数%含有することを特徴とする。中心
部の短軸径が0.5μm以下の窒化珪素粒子を含んだ焼
結体は、前述したように、微細且つ均一なマトリックス
組織を有していて、強度等の機械的特性が向上してい
る。又、中心部の短軸径が0.5μm以下である窒化珪
素粒子の含有量が70個数%未満では、マトリックス組
織の量が少ないためか、強度特性が低下した焼結体しか
得られない。一方、95個数%を越えると、粒成長した
の粗大柱状粒子の量が不足しているためか、十分に靱性
が良好な焼結体でない。
【0033】次に、本発明の窒化珪素焼結体は、前記中
心部と周辺部が識別できる窒化珪素粒子に関して、中心
部の短軸径が1.0μm以上である窒化珪素粒子の割合
が5〜30個数%である。中心部の短軸径が1.0μm
以上の窒化珪素粒子(以下粗大柱状粒子という)は、窒
化珪素焼結体の破壊靱性の向上に大きく寄与する。つま
り、窒化珪素焼結体の破壊において、粗大柱状粒子は亀
裂架橋により破壊靱性を向上させるからである。この場
合、靱性向上には、粗大柱状粒子の粒子径が大きい程、
また、粗大柱状粒子の含有量が多い程効果が大きい。中
心部の短軸径が1.0μm未満では、粗大柱状粒子の粒
子径が小さく、亀裂架橋機構による十分な破壊靱性の向
上が得られない。尚、粗大柱状粒子の大きさに関して
は、本発明者らの実験的検討によれば、その最大値は5
μm程度のものである。
【0034】また、上述した中心部と周辺部が識別でき
る窒化珪素粒子における粗大柱状粒子の割合が、5個数
%未満の場合、粗大柱状粒子の含有量が少なく、十分な
破壊靱性の向上が得られない。一方、粗大柱状粒子の含
有量が30個数%以上では、粗大柱状粒子の量が多くな
りすぎ、その結果、強度等の機械的特性が低下してしま
う。
【0035】更に、本発明では、複合組織を呈する窒化
珪素焼結体であり、具体的には、中心部と周辺部が識別
できる窒化珪素粒子に関して、中心部の短軸径が0.5
μm以下である窒化珪素粒子の平均短軸径(Ds)及び
面積含有量(Fs)と中心部の短軸径が1.0μm以上
である窒化珪素粒子の平均短軸径(Dl)及び面積含有
量(Fl)に関しては、Dl/Dsが3以上、Fl/Fsが
0.5以上であることが好ましい。Dl/Dsが3未満で
は、マトリックス粒子と粗大柱状粒子の粒径差が小さす
ぎ、その結果、亀裂架橋機構による十分な破壊靱性の向
上が得られない。一方、Fl/Fsが0.5未満では、粗
大柱状粒子の量が不足し、同様に十分な破壊靱性の向上
が得られない。尚、Dl/Dsが10を越えると粗大柱状
粒子が大きくなるすぎて、それ自身が欠陥となり焼結体
の強度が低下することがあるので、Dl/Dsは10以下
であることが好ましいし、また、Fl/Fsが0.7を越
えると粗大柱状粒子の存在量が多くなり、焼結体の組織
全体が粗大化し、やはり焼結体の強度が低下することが
あるので、Fl/Fsが0.7以下であることが好まし
い。
【0036】本発明の窒化珪素焼結体は、柱状粒子が複
雑に絡みあった組織を呈しており、このような組織がゆ
えに、強度や破壊靱性等の機械的特性が優れている。こ
の場合、機械的特性には、窒化珪素粒子のサイズ及び形
状が大きく寄与している。微細で異方性の大きい、言い
換えれば長軸径の短軸径に対する比(以下アスペクト比
という)が大きいほど、強度、破壊靱性等の機械的特性
が高い。本発明の窒化珪素焼結体は、窒化珪素粒子の平
均短軸径が1μm以下で、平均アスペクト比が3以上で
ある。窒化珪素粒子の平均短軸径が1μmを越えると、
組織が粗大化しすぎて強度が低下してしまう。尚、平均
短軸径が0.3μmよりも小さい場合には、時として、
焼結体組織全体が微細になりすぎて、破壊靱性が十分で
ないことがあるので、0.3μm以上であることが好ま
しい。また、窒化珪素粒子の平均アスペクト比が3未満
では、窒化珪素粒子の異方性が小さく、破壊靱性が低下
してしまう。平均アスペクト比の上限に関しては、粗大
柱状粒子の平均アスペクト比が極端に大きくなると、短
軸径が同じ場合であっても、粗大柱状粒子のサイズが大
きくなり、焼結体の強度を低下させる場合があるので、
好ましくは20以下である。
【0037】本発明の窒化珪素焼結体は、上述したよう
に非常に微細で均一且つ窒化珪素粒子の異方性が高い組
織である。このため、室温での4点曲げ強度が1000
MPa以上であり、破壊靱性値が7MPa・m1/2以上
である。4点曲げ強度が1000MPa未満では、高強
度が要求されるバルブ等の自動車部品に用いる場合に、
また、破壊靱性値が7MPa・m1/2以下では、高速ベ
アリング等の繰り返し負荷が掛かる部材に用いる場合
に、いずれも信頼性高く用いることが難しいという問題
がある。
【0038】本発明の窒化珪素焼結体は、例えば、本発
明の窒化珪素粉末にY23、Yb23、CeO2等の希
土類酸化物やAl23、AlN、MgO、CaO等から
1種以上を焼結助剤として添加し、常圧焼結、ガス圧焼
結及びホットプレス焼結等のいろいろな焼結方法に従っ
て製造することができる。また、市販のα型窒化珪素粉
末に微細なβ型窒化珪素粉末、或いは微細なβ型窒化珪
素粒子と比較的粗大なβ型窒化珪素粒子とを添加し、前
記のいろいろな方法で焼結することによっても製造でき
る。更に、β型窒化珪素粉末を含有するα型窒化珪素粉
末に、上述した焼結助剤を添加し、各種焼結方法で焼成
スケジュールを調整するこによっても製造することがで
きる。しかし、本発明の窒化珪素焼結体の製造方法は、
上述した方法に限定されるものではない。
【0039】窒化珪素は、共有結合性の強い物質であ
り、構造があまり複雑でないため、理論上の熱伝導率は
200W/(mK)であると考えられる。しかし、実際
に窒化珪素の単結晶を合成するのは非常に難しく、一般
には焼結体として製造されている。窒化珪素の焼結は、
先に述べたように、窒化珪素粒子が液相に溶解・析出し
ながら進むので、得られる窒化珪素焼結体中の個々の窒
化珪素粒子は、単結晶に近く、比較的高い熱伝導率が期
待できる。本発明の窒化珪素焼結体は、熱伝導率が30
W/(mK)以上である。熱伝導率が30W/(mK)
未満では、高熱伝導を要求されるモジュール、基板等に
用いた場合、Siチップ等の半導体部品、電子部品等の
発熱を十分に逃がすことができず、半導体部品、電子部
品の熱損傷等を起こしてしまう。
【0040】更に、本発明の窒化珪素焼結体は、熱伝
導、電気絶縁性及び機械的特性が要求される回路基板に
用いることができる。パワーモジュール用の回路基板等
では、従来、回路基板に求められていた電気絶縁性に加
え、高い熱伝達性能と機械的特性が要求されてきてい
る。本発明の窒化珪素焼結体は、強度、破壊靱性等の機
械的特性に優れ、窒化珪素自体、高い絶縁抵抗を有する
ため、厳しい使用条件で用いられる回路基板に適した材
料である。また、本発明の窒化珪素焼結体は、一般的な
セラミックス回路基板であるアルミナ基板に比べ、機械
的特性に優れるだけでなく、熱伝導率も高いので回路基
板の用途に適している。
【0041】本発明の回路基板の製造方法としては、板
状の窒化珪素焼結体又は研削加工等により板状に加工し
た窒化珪素焼結体と金属板とを接合した後、エッチング
等の手法により回路を形成して製造することができる。
窒化珪素焼結体と金属板との接合方法は特に限定する必
要はないが、例えば窒化珪素焼結体と金属板とを不活性
ガス又は真空雰囲気中で加熱し、焼結体と金属板を直接
接合する方法(直接接合方法)やTi、Zrのような活
性金属と低融点合金を作るAg、Cu等の金属を混合又
は合金としたろう材を窒化珪素焼結体と金属板との間に
介在させて不活性ガス又は真空雰囲気中で加熱圧着する
方法(活性金属法)を利用して製造することができる。
【0042】以下、実施例と比較例をあげて更に具体的
に説明すが、本発明はこれに限定されない。
【0043】
【実施例】
〔実施例1〜7、比較例1〜5〕純度98重量%で比表
面積が2m2/gの金属珪素粉末100重量部にα率が
90重量%で比表面積が7m2/gの窒化珪素粉末10
重量部を添加混合し、嵩密度が0.7g/cm3に成形
し、窒素分圧0.09MPaの窒素−アンモニアガス雰
囲気下、温度1100〜1450℃に加熱して窒化珪素
インゴット(インゴットA)を合成した。一方、純度9
8重量%で比表面積が2m2/gの金属珪素粉末100
重量部にα率が5重量%で比表面積が7m2/gの窒化
珪素粉末100重量部を添加混合し、同様に成形、窒化
して窒化珪素インゴット(インゴットB)を作製した。
得られた窒化珪素インゴットについて粗砕後、乳鉢で粉
砕して粉末X線回折法で測定したα率は、インゴットA
が94重量%であり、インゴットBが10重量%であっ
た。
【0044】次に、それぞれの窒化珪素インゴットか
ら、ジョークラッシャー及びロールクラッシャーで粗砕
し、ボールミル及び振動ミルで粉砕して窒化珪素粉末A
及び窒化珪素粉末Bを製造した。窒化珪素粉末Bから
は、更にメタノール中で窒化珪素製のポット及びボール
を用いて遊星ミルで50Hr粉砕して微粉末とした(以
下窒化珪素微粉末Bという)。
【0045】得られた窒化珪素粉末A、B及び窒化珪素
微粉末Bを表1に示す配合比で添加し、ボールミルで1
Hr混合して窒化珪素粉末を製造した。これらの窒化珪
素粉末は、粉末X線回折法によるα率、BET一点法に
よる比表面積、レーザ回折散乱法による粒度分布及び酸
素/窒素同時分析計(LECO社:TC−436)によ
る酸素量の測定を行った。
【0046】また、前記窒化珪素粉末5gに濃度0.2
重量%のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液245gを
添加し、超音波ホモジナイザーで10分間分散させて窒
化珪素スラリーとした。得られた窒化珪素スラリーは、
遠心分離器により所定分級条件で分級点が0.6μmの
湿式分級を行った。更に、分級精度を高めるために、こ
れらの湿式分級を10回実施した。
【0047】得られた窒化珪素分級スラリーは、乾燥
後、乳鉢で解砕してα率、粒度分布を測定した。これら
の評価結果を表1にまとめて示した。尚、実施例5は窒
化珪素粉末Aの代わりに窒化珪素粉末Aの途中粉砕品
(比表面積6m2/g)を、実施例6は窒化珪素粉末A
の代わりに窒化珪素粉末Aを更にボールミルで20時間
粉砕した粉末(比表面積19m2/g)を用いた。ま
た、実施例7は実施例2の窒化珪素粉末を大気中、温度
1000℃で1時間の加熱処理を行った。尚、比較例
4、5は市販の窒化珪素粉末である。
【0048】
【表1】
【0049】次に、前記窒化珪素粉末91重量%に焼結
助剤としてY235重量%及びAl234重量%を添加
し、媒体としてメタノールを用いた湿式ボールミルによ
り20Hr混合し、濾過・乾燥し、メノウ乳鉢で解砕
後、200メッシュの篩い通しを行って混合粉末を作製
した。次いで、これらの混合粉末を10MPaの圧力で
金型成形した後、200MPaの圧力でCIP成形して
30×50×8mmの成形体を得た。これらの成形体
は、カーボン容器中に窒化珪素粉末、焼結助剤及びBN
粉末の混合粉末に包埋して、カーボン発熱体の電気炉
で、1MPaの窒素加圧雰囲気下、1800℃で8時間
焼成して焼結体を作製した。
【0050】得られた焼結体は所定の形状に研削加工
し、JIS−R1601に準じた4点曲げ及びJISー
R1607に準じたIF法による破壊靱性の測定を行っ
た。この結果を表2に示す。
【0051】次に、焼結体の表面を鏡面研磨した後、8
%の酸素ガスを含むCF4ガス中において50Wの出力
で高周波プラズマを発生させて、2分間エッチングを行
った。そしてエッチングした焼結体を走査型電子顕微鏡
(SEM)で観察した。得られたSEM写真より、窒化
珪素粒子中で中心部と周辺部が識別できるか否か、並び
に中心部の短軸径を測定し、その結果を表2にまとめ
た。また、これらのSEM写真より、各焼結体中の窒化
珪素粒子の短軸径及び長軸径を測定し、平均粒子径及び
平均アスペクト比を算出した。ここで、平均アスペクト
比は、全窒化珪素粒子のアスペクト比を測定し、大きい
方から10個数%の平均値を平均アスペクト比として用
いた。
【0052】前記SEM写真の一例として、図1に実施
例2のSEM写真を示す。本発明のの窒化珪素焼結体の
組織は、窒化珪素粒子中に中心部と周辺部とが識別でき
ることが分かる。
【0053】
【表2】
【0054】次に、実施例2と比較例4に関し、助剤混
合から焼結までの実験を5回繰り返し、各実験毎にn=
10で4点曲げ強度の評価を行った。その結果、実施例
2では平均強度が1050、1045、1055、10
50、1050MPaであり、n=50における最低強
度は985MPaであった。一方、比較例4では、平均
強度が850、830、880、810、870MPa
であり、n=50における最低強度が680MPaであ
った。このことより、実施例2の焼結体が、平均強度が
高く、しかも強度のばらつきの小さいことが明らかであ
る。
【0055】〔実施例8、9〕実施例8の窒化珪素粉末
は、実施例1で製造したα型窒化珪素粉末A90重量%
にβ型窒化珪素粉末B及び窒化珪素微粉末Bをそれぞれ
2重量%、8重量%添加し、ボールミルで1Hr混合し
て製造した。一方、実施例9は、α型窒化珪素粉末A9
0重量%にβ型窒化珪素粉末B及び窒化珪素微粉末Bを
それぞれ5重量%、5重量%添加し、ボールミルで1H
r混合して製造した。得られた窒化珪素粉末は、実施例
1と同じ粉体特性評価及び、湿式分級時に0.6μm、
1.0μm及び3.0μmの3種類の分級点で分級を行
い、各分級部分毎に収量、粒度分布及びα率の測定を行
い、粒子径0.6μm以下及び粒子径1.0〜3.0μ
mのβ型窒化珪素粒子の含有量を算出した。
【0056】得られた窒化珪素粉末の酸素量は、実施例
8が1.6重量%で実施例9が1.5重量%であった。
また、実施例8、9共にα率は86重量%、比表面積は
13m2/g、平均粒径は0.7μmであった。一方、
粒子径0.6μm以下のβ型窒化珪素粉末の全窒化珪素
粉末に対する含有量は、実施例8が6.5重量%、実施
例9が5.7重量%であり、窒化珪素粉末中のβ型窒化
珪素粉末に対する割合は、実施例8が46重量%、実施
例9が41重量%であった。また、粒子径1.0〜3.
0μmのβ型窒化珪素粉末の全窒化珪素粉末に対する含
有量は、実施例8が2.5重量%、実施例9が4.0重
量%であった。
【0057】次に、前記窒化珪素粉末を、実施例1と同
じ手法で焼成して窒化珪素焼結体を作製し、評価した。
得られた窒化珪素焼結体は、実施例1と同様に中心部と
周辺部が識別でき、中心部の短軸径が0.5μm以下の
窒化珪素粒子の含有量は、実施例8が91個数%、実施
例9が89個数%であった。また、中心部の短軸径が
1.0μm以上の窒化珪素粒子の含有量は、実施例8が
6個数%、実施例9が8個数%であった。一方、窒化珪
素粒子全体の平均粒子径は、実施例8が0.7μm、実
施例9が0.6μmであり、平均アスペクト比は、実施
例8が4.2、実施例9が4.3であった。また、これ
らの焼結体の機械的特性については、4点曲げ強度は、
実施例8が1030MPa,実施例9が1000MPa
であり、破壊靱性値は、実施例9が8.2MPa・m
1/2、実施例9が9.1MPa・m1/2であった。更に、
実施例8の4点曲げ強度のばらつきに関しては、n=5
0で最低強度が975MPaと非常にばらつきが少なか
った。
【0058】〔実施例10〕酸素量が1.5重量%、F
e、Al及びCaの含有量がそれぞれ0.1重量%、
0.1重量%、0.2重量%であり、α率が92重量%
で比表面積が12m2/gの窒化珪素粉末を窒化珪素製
のルツボに充填し、窒素雰囲気中、1750℃で2時間
の熱処理を行った。得られた窒化珪素粉末は、メタノー
ルを添加し、窒化珪素製のボール及びポットを用いて遊
星ミルで50Hr湿式粉砕し、乾燥後、メノウ乳鉢で解
砕して窒化珪素粉末(以下窒化珪素粉末Cという)を作
製した。この窒化珪素粉末Cは、実施例1と同じ方法
で、分析を行った結果、酸素量が1.5重量%、α率が
5重量%、比表面積が15m2/gのβ型窒化珪素を多
量に含む微粉末であった。
【0059】次に、市販の窒化珪素粉末(α率=93重
量%、酸素量=1.5重量%、比表面積=11m2
g)95重量%に、前記窒化珪素微粉末Cを5重量%添
加して、ボールミルで1Hr乾式混合して実施例10の
窒化珪素粉末を作製した。得られた窒化珪素粉末は、実
施例1と同じ方法で分析した結果、酸素量が1.6重量
%、比表面積が12m2/g、α率が89重量%であ
り、0.6μm以下のβ型窒化珪素粒子の含有量は6重
量%であった。
【0060】次いで、前記窒化珪素粉末を実施例1と同
じ手法で焼成して窒化珪素焼結体を作製して評価した。
得られた窒化珪素焼結体では、実施例1と同様に中心部
と周辺部が識別でき、中心部の短軸径が0.5μm以下
の窒化珪素粒子の含有量が90個数%であり、窒化珪素
粒子全体の平均粒子径は0.8μmで、平均アスペクト
比は4.2であった。また、この焼結体の4点曲げ強度
は1050MPa、破壊靱性値は7.2MPa・m1/2
であった。
【0061】〔実施例11、12〕四塩化珪素とアンモ
ニアを温度200℃で気相反応させ、シリコンジイミド
を合成した。前記シリコンジイミドに、比表面積が15
2/gで、α率が5重量%の窒化珪素粉末を3重量%
とY23を3重量%、Al23を2重量%添加し、窒素
雰囲気中、ボールミルで混合した。次に、この混合粉末
を炭化珪素製のルツボに充填し、窒素雰囲気中、温度1
000℃で2時間加熱処理し、シリコンジイミドを熱分
解させ非晶質(アモルファスともいう)窒化珪素を合成
すると共に、気相反応時に生成した、副生成物の塩化ア
ンモニウムを除去した。その後、温度1450℃で2時
間の熱処理を行いβ型の窒化珪素粉末(以下窒化珪素微
粉末Dという)を作製した。この窒化珪素粉末Dについ
て、実施例1と同様の方法で、分析を行った結果、酸素
量が1.3重量%、α率が3重量%、比表面積が17m
2/gのβ型の窒化珪素微粉末であった。
【0062】次に、市販の窒化珪素粉末(α率=93重
量%、酸素量=1.5重量%、比表面積=11m2
g)95重量%に、実施例11では前記窒化珪素微粉末
Dを5重量%、実施例12では窒化珪素微粉末Dを5重
量%と実施例1で作製した窒化珪素粉末Aを3重量%添
加して、ボールミルで1Hr乾式混合して窒化珪素粉末
を作製した。得られた窒化珪素粉末は、実施例5同様の
方法で分析した結果、実施例11、12共に酸素量は
1.5重量%、比表面積は12m2/gであり、α率は
実施例11が88重量%、実施例12が85重量%であ
った。また、粒子径0.6μm以下のβ型窒化珪素粒子
の含有量は、実施例11、12共に6重量%であり、粒
子径1.0〜3.0μmのβ型窒化珪素粒子の含有量
は、実施例11が1.2重量%、実施例12が2.9重
量%であった。
【0063】次いで、前記窒化珪素粉末を実施例1と同
じ手法で焼成して窒化珪素焼結体を作製し、評価した。
得られた窒化珪素焼結体では、実施例1と同様に中心部
と周辺部が識別でき、中心部の短軸径が0.5μm以下
の窒化珪素粒子の含有量は、実施例11が92個数%、
実施例12が90個数%であり、中心部の短軸径が1.
0μm以上の窒化珪素粒子の含有量は、実施例11が4
個数%、実施例12が7個数%であった。一方、窒化珪
素粒子全体の平均粒子径は、実施例11、12共に0.
7μmで、平均アスペクト比は、実施例11が4.2、
実施例12が4.3であった。また、この焼結体の4点
曲げ強度は、実施例11が1070MPa、実施例12
が1030MPaで、破壊靱性値は実施例11が7.3
MPa・m1/2、実施例12が8.6MPa・m1/2であ
った。
【0064】〔実施例13〕実施例1で作製した窒化珪
素粉末A(α率:94%)を、溶媒として水を加え、ボ
ールミルで20Hr湿式粉砕した窒化珪素粉末91重量
%に焼結助剤としてY235重量%及びAl234重量
%を添加し、実施例1と同じ手法で湿式混合、成形して
成形体を作製した。次に、この成形体をカーボン容器中
に窒化珪素粉末、焼結助剤及びBN粉末の混合粉末に包
埋して、カーボン発熱体の電気炉で、1MPaの窒素雰
囲気下で焼成した。焼成スケジュールは、昇温速度10
℃/minで温度1600℃まで昇温して1時間保持
し、再び10℃/minで温度1850℃まで昇温して
4時間保持した。
【0065】得られた窒化珪素焼結体は、実施例1と同
じ手法で評価した。得られた窒化珪素焼結体は、中心部
と周辺部が識別でき、中心部の短軸径が0.5μm以下
の窒化珪素粒子の含有量は82個数%であった。また、
窒化珪素粒子全体の平均粒子径は0.8μmであり、平
均アスペクト比は4.1であった。一方、この焼結体の
機械的特性は、4点曲げ強度が1000MPa、破壊靱
性値が7.1MPa・m1/2であった。
【0066】〔実施例14〜18、比較例6〜10〕実
施例2及び比較例4(市販粉末1)の窒化珪素粉末に、
表3に示す焼結助剤を添加し、メタノールを添加した湿
式ボールミルにより20Hr混合し、濾過・乾燥し、メ
ノウ乳鉢で解砕後、200メッシュの篩い通しを行って
混合粉末を作製した。次いで、これらの混合粉末を10
MPaの圧力で金型成形した後、200MPaの圧力で
CIP成形して30×50×8mmの成形体を得た。こ
れらの成形体は、カーボン容器中に窒化珪素粉末、焼結
助剤及びBN粉末の混合粉末に包埋して、カーボン発熱
体の電気炉で、1MPaの窒素加圧雰囲気下で表3に示
す温度で4時間焼成して焼結体を作製した。得られた焼
結体は、実施例1と同じ方法で評価を行った。その結果
を表4に示す。
【0067】
【表3】
【0068】
【表4】
【0069】また、実施例15〜18の焼結体を10m
mφの円盤状に研削加工し、レーザーフラッシュ法で熱
伝導率を測定した結果、実施例15が60W/(m
K)、実施例16が55W/(mK)、実施例17が6
5W/(mK)及び実施例18が70W/(mK)であ
った。
【0070】〔実施例19、20、比較例11、12〕
実施例19及び比較例11として、それぞれ実施例2及
び比較例4の窒化珪素粉末に、焼結助剤としてY23
重量%とAl232重量%を、また、実施例20及び比
較例12の場合には、焼結助材としてY237重量%を
添加し、メタノールを添加した湿式ボールミルにより2
0Hr混合し、濾過・乾燥し、メノウ乳鉢で解砕後、2
00メッシュの篩い通しを行って混合粉末を作製した。
次いで、これらの混合粉末を60mmφのカーボンダイ
スに充填し、カーボン発熱体の電気炉で、1MPaの窒
素加圧雰囲気下、圧力20MPa、温度1800℃で1
時間ホットプレス焼結して焼結体を作製した。得られた
焼結体は、実施例1と同じ方法で評価を行った。その結
果を表5に示す。
【0071】
【表5】
【0072】〔実施例21〕実施例15の助剤混合粉末
を10MPaの圧力で金型成形した後、200MPaの
圧力でCIP成形して40×100×8mmの成形体を
得た。これらの成形体は、カーボン容器中に窒化珪素粉
末、焼結助剤及びBN粉末の混合粉末に包埋して、カー
ボン発熱体の電気炉で、1MPaの窒素加圧雰囲気下、
温度1750℃で4時間焼成して焼結体を作製した。得
られた焼結体は、研削加工により30mm×80mm×
0.6mmの形状の窒化珪素平板とした。
【0073】次に、前記窒化珪素平板の両面に活性金属
ペースト(Ag−Cu−Ti:80−15−5)を30
μmの厚さでスクリーン印刷し、回路側に0.3mm厚
の銅板及び裏面に0.15mm厚の銅板を載置し、10
-3Pa台の真空雰囲気下、850℃で30分間加熱し
た。その後、冷却して複合体を得た。この複合体につい
て、板厚0.3mmの銅板側を研磨し、パターニング用
レジストを印刷し、熱硬化後、塩化第二鉄水溶液に浸積
エッチングし、パターンを形成した。更に、回路間に残
存する接合材を除くため、銅板部を酸性フッ化アンモニ
ウム水溶液に浸触させた後、水洗してパターン処理し回
路基板を作製した。
【0074】次に、前記回路基板を、下部スパン30m
mでの3点曲げ強度を測定したところ900MPaであ
った。また、−40℃から150℃の温度幅で500回
のヒートサイクル試験を行った。ヒートサイクル試験後
の基板の3点曲げ強度は800MPaであり、ヒートサ
イクル試験後も回路間の亀裂や回路の剥離等は認められ
なかった。
【0075】〔実施例22〕実施例15の助剤混合粉末
に成形用バインダーとしてメチルセルロースを10重量
%添加混合し、押し出し成型機でシート幅50mm、シ
ート厚0.8mmのシートを成形した。得られたシート
を40mm×100mmのサイズに裁断し、大気中、温
度500℃で2時間脱脂した後、1MPaの窒素雰囲気
下、温度1750℃で4時間焼成して平板状の窒化珪素
焼結体を作製した。得られた焼結体は、#400のアル
ミナ砥粒を用いて、乾式ホーニングして表面の変質層等
を除去した。
【0076】次に、前記窒化珪素板を用いて、実施例2
1と同じ手法で回路基板を作製した。得られた回路基板
の3点曲げ強度は850MPaであり、ヒートサイクル
500回後の3点曲げ強度は780MPaであった。ま
た、ヒートサイクル試験後も回路間の亀裂や回路の剥離
は認められなかった。
【0077】〔実施例23〕実施例21の窒化珪素板の
両面に、実施例21で用いた板厚の異なる2種類の銅板
を載置し、窒素ガス雰囲気、温度1050℃で5分間加
熱処理し、その後、冷却して複合体を作製した。得られ
た複合体は、実施例21と同様の手法で回路基板を作製
した。得られた回路基板の3点曲げ強度は900MPa
であり、ヒートサイクル500回後の3点曲げ強度は8
70MPaであった。また、ヒートサイクル試験後も回
路間の亀裂や回路の剥離は認められなかった。
【0078】
【発明の効果】本発明の窒化珪素粉末は、通常の焼結方
法により、強度、破壊靱性等の機械的特性の優れた窒化
珪素焼結体を再現性良く提供することができる。これ
は、原料粉末中のβ型窒化珪素粒子の含有量と粒度を調
整することにより、焼結時の窒化珪素の粒成長を制御
し、得られる焼結体の組織を制御したためである。ま
た、本発明の窒化珪素焼結体は、強度、破壊靱性等の機
械的特性に優れ、自動車部品等の高い機械的特性が要求
される部材として用いることのできる窒化珪素焼結体を
提供することができる。更に、本発明の窒化珪素焼結体
は、熱伝導率が30W/(mK)以上とセラミックスと
しては高く、且つ機械的特性、熱衝撃抵抗特性に優れる
ので、パワーモジュール用の回路基板として、特に、信
頼性が要求される輸送機器等の用途に適した回路基板で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2の窒化珪素焼結体を研磨・エッチング
した面のSEM写真。白色部が粒界相であり、黒色部が
窒化珪素粒子である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−297269(JP,A) 特開 平3−290370(JP,A) 特開 平8−12306(JP,A) 特開 平8−133842(JP,A) 特開 平8−34670(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 35/584

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 α率が70〜98重量%の窒化珪素粉末
    であって、粒子径0.6μm以下のβ型窒化珪素粒子が
    該窒化珪素粉末中に2〜15重量%含有され、しかも該
    窒化珪素粉末中に含まれるβ型窒化珪素粒子全量に対し
    40重量%以上含有されていることを特徴とする窒化珪
    素粉末。
  2. 【請求項2】 粒子径1.0〜3.0μmのβ型窒化珪
    素粒子が全窒化珪素粉末中に2〜5重量%含有されるこ
    とを特徴とする請求項1記載の窒化珪素粉末。
  3. 【請求項3】 焼結体の切断面の観察において、中心部
    と周辺部が識別できる窒化珪素粒子を含有する窒化珪素
    焼結体であって、前記中心部の短軸径が0.5μm以下
    の窒化珪素粒子を前記中心部と周辺部が識別できる窒化
    珪素粒子全体の80個数%以上含有することを特徴とす
    る窒化珪素焼結体。
  4. 【請求項4】 焼結体の切断面の観察において、中心部
    と周辺部が識別できる窒化珪素粒子を含有する窒化珪素
    焼結体であって、前記中心部の短軸径が0.5μm以下
    の窒化珪素粒子が前記中心部と周辺部が識別できる窒化
    珪素粒子全体の70〜95個数%であり、しかも短軸径
    が1.0μm以上の窒化珪素粒子を前記中心部と周辺部
    が識別できる窒化珪素粒子全量の5〜30個数%である
    ことを特徴とする窒化珪素焼結体。
  5. 【請求項5】 窒化珪素粒子の平均短軸径が1μm以下
    で、平均アスペクト比が3以上であることを特徴とする
    請求項3、又は請求項4記載の窒化珪素焼結体。
  6. 【請求項6】 4点曲げ強度が1000MPa以上、破
    壊靭性値が7MPa・m1/2以上であることを特徴とす
    る請求項3、又は請求項4記載の窒化珪素焼結体。
  7. 【請求項7】 熱伝導率が30W/(mK)以上である
    ことを特徴とする請求項3、又は請求項4記載の窒化珪
    素焼結体。
  8. 【請求項8】 求項3、請求項4、請求項5、請求項
    6又は請求項7記載の窒化珪素焼結体を用いたことを特
    徴とする回路基板。
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