JP3002294U - シートベルト装置用ベルト取付金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 基板にボルト孔およびベルト巻掛用長孔を形
成し、前記ボルト孔に固定ボルトを嵌挿して車両に固定
するとともに前記ベルト巻掛用長孔にベルトを巻き掛け
た状態で固定したシートベルト装置用ベルト取付金具に
おいて、前記ボルト孔におけるボルト配置側の周端縁に
所要数の湾曲突条を放射状に形成したシートベルト装置
用ベルト取付金具である。 【効果】 前記ボルト孔におけるボルト配置側の周端縁
に所要数の湾曲突条を放射状に形成したため、これらの
湾曲突条が座金を兼ねる結果、当該取付金具を車体にボ
ルト止めするにあたって別途に座金を必要とせず、よっ
て、その取付けコストを低額化させることができるとと
もに作業能率を向上させることができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は車両のシートベルト装置用ベルト取付け金具に関し、例えば、自動 車用シートベルトの肩ベルト端をシャーシに取付け固定する場合、また、バック ル金具をベルトを介してシャーシに取り付ける場合に使用されるものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来における、この種のベルト取付け金具にあっては、図６に示すように、基 板２にボルト孔３およびベルト巻掛用長孔69を形成したものであり、このボルト 孔３に固定ボルトを嵌挿して車両に固定するとともに、前記ベルト巻掛用長孔69 に例えばベルト12を巻きかけた状態で固定していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、かかる従来のベルト取付け金具にあっては、単に、基板２のボ ルト孔３を開けたにすぎないため、車体にボルト止めする際に、ボルトと当該取 付金具（基板２）との間に座金を介在させなければならず、この結果、当該取付 金具の車体への取付け作業に手間がかからざるを得ないという不都合を有した。

【０００４】 この考案の課題はこの不都合を解消することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

前記課題を達成するために、この考案に係るシートベルト装置用ベルト取付金 具においては、基板にボルト孔およびベルト巻掛用長孔を形成し、前記ボルト孔 に固定ボルトを嵌挿して車両に固定するとともに前記ベルト巻掛用長孔にベルト を巻き掛けた状態で固定したシートベルト装置用ベルト取付金具において、前記 ボルト孔におけるボルト配置側の周端縁に所要数の湾曲突条を放射状に形成した ものである。

【０００６】 なお、前記湾曲突条をプレス加工によって設けることもできる。

【０００７】

【作用】

この考案に係るシートベルト装置用ベルト取付金具を上記のように構成されて いるため、即ち、前記ボルト孔におけるボルト配置側の周端縁に所要数の湾曲突 条を放射状に形成したため、これらの湾曲突条が座金を兼ねるものである。

【０００８】 なお、前記湾曲突条をプレス加工によって設ければ、この凸状を簡易に設ける ことができる。

【０００９】

【実施例】

図１において、Ｓは自動車の車体、Ｄは運転者用シート、１はシートベルト装 置である。11は車体Ｓに固定された肩ベルト用リアクター11、12はこのリアクタ ー11に繋がれた肩ベルトある。また、13は取付金具Ａを介して車体Ｓに固定され た腰ベルトである。この腰ベルト13は前記肩ベルト12と一体的に繋がっており、 その途中にタング金具14が設置されている。一方、15はバックルであり、連結ベ ルト151 に繋がれ、取付金具Ａを介して前記車体１に固定されている。なお、取 付金具Ａの車体Ｓへの固定手段は後記する。

【００１０】 次に、図２〜図５において、前記取付金具Ａについて詳述する。

【００１１】 図において、２は取付金具Ａの基板であり、断面Ｖ字状に折り曲げ形成されて いる（図３を参照のこと）。そして、この基板２は折り曲げ線部（図３を参照の こと）に境として固定板部21と巻掛板部22とに区切られる。３はボルト孔（図３ 参照のこと）であり、前記固定板部21に形成されている。５は固定ボルトであり 、前記ボルト孔３に嵌挿されている。この固定ボルト５とナット51とによって、 前記基板２は車両１に固定される。

【００１２】 また、31,31,…は湾曲突条であり、ボルト孔３の周縁において、放射状に延び ている。これらの湾曲突条31は基板２をプレス加工することによって形成するこ とができる。このため、基板２におけるボルト孔３周縁部がバネ座金の作用をす るものである。なお、この湾曲突条31の数は制限されるものではなく、菊座のよ うに放射状に細かく設けることもできる。

【００１３】 次に、６はベルト巻掛用長孔であり、前記基板２の巻掛板部22に形成されてい る。このベルト巻掛用長孔６は前記ボルト孔３方向に湾曲突出した形状をしてい る（図２参照のこと）。61はベルト巻掛用長径部であり、湾曲状に突出している 。ベルト13,151はこのベルト巻掛用長径部61に巻き掛けられた状態でその端部を 本体に縫着固定させている（図３を参照のこと）。

【００１４】 ７，７は端円弧部であり、前記ベルト巻掛用長孔６の両側隅部に形成されてい る。このため、この端円弧部７，７に巻き付けられたベルト13,151の両端縁の折 り曲げ部をそれぞれ収めるさとができる（図２のおけるベルトの断面図を参照の こと）。

【００１５】 また、図４において、611,611 は断面円弧状の凸条であり、前記ベルト巻掛用 長孔６におけるベルト巻掛用長径部61の、表側端縁角部に面打ち加工によって形 成されている。このため、ベルト13,151はベルト巻掛用長孔６におけるベルト巻 掛用長径部61において磨耗しにくいものである。

【００１６】 この実施例では、ベルトの例として、腰ベルト12とバックル連結ベルト151 を 挙げたが、本願発明にあっては、これらに限定されるのではなく、シートベルト 装置に関する全てのベルトを含むものである。

【００１７】

【考案の効果】

この考案に係るシートベルト装置用ベルト取付金具は、基板にボルト孔および ベルト巻掛用長孔を形成し、前記ボルト孔に固定ボルトを嵌挿して車両に固定す るとともに前記ベルト巻掛用長孔にベルトを巻き掛けた状態で固定したシートベ ルト装置用ベルト取付金具において、前記ボルト孔におけるボルト配置側の周端 縁に所要数の湾曲突条を放射状に形成したため、即ち、前記ボルト孔におけるボ ルト配置側の周端縁に所要数の湾曲突条を放射状に形成したため、これらの湾曲 突条が座金を兼ねるものである。

【００１８】 よって、このベルト取付金具を使用すれば、当該取付金具を車体にボルト止め するにあたって別途に座金を必要としないため、取付けコストを低額化させるこ とができるとともに作業能率を向上させることができる。

【００１９】 なお、前記湾曲突条をプレス加工によって設ければ、この凸状を簡易に設ける ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係るシートベルト装置用ベルト取付
金具の使用状態図である。

【図２】図１におけるII部拡大図である。

【図３】図２におけるIII-III 線断面図である。

【図４】図３におけるIV部拡大図である。

【図５】図２におけるV-V 線拡大断面図である。

【図６】図１に相当する従来例の図である

【符号の説明】

Ａ … ベルト取付金具 １ … シートベルト装置 12 … ベルト 151 … ベルト ２ … 基板 ３ … ボルト孔 31 … 湾曲突条 ５ … 固定ボルト

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 基板にボルト孔およびベルト巻掛用長孔
   を形成し、前記ボルト孔に固定ボルトを嵌挿して車両に
   固定するとともに前記ベルト巻掛用長孔にベルトを巻き
   掛けた状態で固定したシートベルト装置用ベルト取付金
   具において、前記ボルト孔におけるボルト配置側の周端
   縁に所要数の湾曲突条を放射状に形成したことを特徴と
   するシートベルト装置用ベルト取付金具。
2. 【請求項２】 前記湾曲突条をプレス加工によって設け
   たことを特徴とする請求項１のシートベルト装置用ベル
   ト取付金具。