JP3001939U - リミテッドスリップディファレンシャルギヤ - Google Patents

リミテッドスリップディファレンシャルギヤ

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JP3001939U
JP3001939U JP1994003398U JP339894U JP3001939U JP 3001939 U JP3001939 U JP 3001939U JP 1994003398 U JP1994003398 U JP 1994003398U JP 339894 U JP339894 U JP 339894U JP 3001939 U JP3001939 U JP 3001939U
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pair
lock
cutout
pinion shaft
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一明 杉本
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株式会社ルートシックス
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、高速走行中のカーブや旋回等のア
クセルオン,オフ時にプレッシャーリングの多板摩擦ク
ラッチ機構に対する圧着をいわゆる半クラッチ状態にす
ることにより、ディファレンシャルギヤケースからのト
ルクを弱めて、ハンドルを取られることがないリミテッ
ドスリップディファレンシャルギヤを提供するものであ
る。 【構成】 ピニオンシャフト端(26)の第1カム当接
面(30)には第1ロック突起部(40)が,第2カム
当接面(32)には第2ロック突起部(42)が形成さ
れている。プレッシャーリング(46)のV字溝(5
0)の第1カム面(52)に形成された第1切欠部(5
6)には前記第1ロック突起部(40)が、第2カム面
(54)に形成された第2切欠部(58)には前記第2
ロック突起部(42)が、それぞれ入り込んでロックさ
れる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、車両に適用されるリミテッドスリップディファレンシャルギヤに関 する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両には片側車輪がぬかるみ等に侵入した場合にぬかるみ等から容易に 脱出できるようにリミテッドスリップディファレンシャルギヤが車両に適用され ている。 しかし、上記リミテッドスリップディファレンシャルギヤのピニオンシャフト のカム当接面が当接するプレッシャーリングに形成されカム作用面は直線状に形 成されているため、前記ピニオンシャフトのカム当接面は前記カム作用面を介し てプレッシャーリングを車軸方向に最大限押し開らかせて、プレッシャーリング が多板摩擦クラッチ機構を圧着し、ディファレンシャルギヤケースからのトルク が可及的にサイドギヤに伝達される。 このため、ディファレンシャルギヤケースからのトルクが強くサイドギヤに伝 達されるため、高速走行中のカーブや旋回等のアクセルオフ時において運転者は ハンドルを取られるという不具合がある。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
本考案は、上記不具合を解消すべく考案されたものであり、高速走行中のカー ブや旋回等のアクセルオン,オフ時においてプレッシャーリングの多板摩擦クラ ッチ機構に対する圧着をいわゆる半クラッチ状態にすることにより、ディファレ ンシャルギヤケースからのトルクを弱めて、ハンドルを取られることがないリミ テッドスリップディファレンシャルギヤを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の考案は、エンジンからの駆動力により回転するディファレンシ ャルギヤケースと、このケース内に設けられ車軸方向に移動可能に設けられる一 対のプレッシャーリングと、この一対のプレッシャーリングに互いに対向して形 成され等辺等角の第1カム面と第2カム面からなるV字状溝と、このV字溝に対 応するプレッシャーリング間に挟持されるピニオンシャフトと、このピニオンシ ャフトに回転自在に設けられたピニオンギヤと、前記ピニオンギヤを両側から挟 むように噛み合い両側の前記車軸に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記デ ィファレンシャルギヤケースとサイドギヤとの間に設けられ前記一対のプレッシ ャーリングの軸方向外方への移動によって圧着されサイドギヤの差動を制限する 多板クラッチ機構と、を備えたリミテッドスリップディファレンシャルギヤであ って、前記V字溝の第1カム面及び第2カム面にそれぞれ形成された第1切欠面 と第2切欠面とからなる切欠部と、前記ピニオンシャフトの前記切欠部に対応す る部分に形成され第1ロック面と第2ロック面とからなるロック部と、前記第1 切欠面と第1ロック面との間に形成された空隙と、を設けたことを特徴としてい る。 請求項2記載の考案は、エンジンからの駆動力により回転するディファレンシ ャルギヤケースと、このケース内に設けられ車軸方向に移動可能に設けられる一 対のプレッシャーリングと、この一対のプレッシャーリングに互いに対向して形 成され等辺等角の第1面と第2面からなるV字溝と、このV字溝に対応するプレ ッシャーリング間に挟持されるピニオンシャフトと、このピニオンシャフトに回 転自在に設けられたピニオンギヤと、前記ピニオンギヤを両側から挟むように噛 み合い両側の前記車軸に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記ディファレン シャルギヤケースとサイドギヤとの間に設けられ前記一対のプレッシャーリング の軸方向外方への移動によって圧着されサイドギヤの差動を制限する多板クラッ チ機構と、を備えたリミテッドスリップディファレンシャルギヤであって、前記 V字溝の第1カム面又は第2カム面に形成された第1切欠面と第2切欠面とから なる切欠部と、前記ピニオンシャフトの前記切欠部に対応する部分に形成され第 1ロック面と第2ロック面とからなるロック部と、前記第1切欠面と第1ロック 面との間に形成された空隙と、を設けたことを特徴としている。
【0005】
【作用】
請求項1及び請求項2の考案は、高速走行中のカーブ、旋回時にアクセルをオ フすると路面抵抗により車輪側からピニオンシャフトを介して駆動力が入力され ると、プレッシャーリングのV字溝の第1カム面にピニオンシャフトの第1カム 当接面が当接してプレッシャーリングは押し開かれるが、プレッシャーリングが 空隙だけ相対移動するとピニオンシャフトに形成された第1ロック突起部とプレ ッシャーリングの第1切欠部とはロック状態になるので、プレッシャーリングの それ以上の押し開きは阻止される。 また、後進走行時の場合はプレッシャーリングのV字溝の第2カム面にピニオ ンシャフトの第2カム当接面が当接してプレッシャーリングは押し開かれるが、 プレッシャーリングが空隙だけ相対移動するとピニオンシャフトに形成された第 2ロック突起部とプレッシャーリングの第2切欠部とはロック状態になり、前進 走行時と同様にプレッシャーリングのそれ以上の押し開きは阻止される。
【0006】
【第1実施例】 図1乃至図3には、本考案に係るリミテッドスリップディファレンシャルギヤ (以下「LSD」と称す)の第1実施例が示されている。 図3に示すように、LSD(10)を説明するとドライブピニオン(12)と 噛合するリングギヤ(14)を固定したディファレンシャルギヤケース(16) は図示しないエンジンの駆動力がドライブピニオン(12)に伝達されることに より回転するようになっている。このディファレンシャルギヤケース(16)内 には車軸(18),(18)に連結されるサイドギヤ(20),(20)が設け られている。このサイドギヤ(20),(20)にはピニオンギヤ(22),( 22)が噛み合うようになっている。このピニオンギヤ(22)はピニオンシャ フト(24)の四方に突設したピニオンシャフト端(26)にそれぞれ軸支され ている。これらピニオンシャフト端(26)の先端部(28)の左右にはそれぞ れ図1に示すように第1カム当接面(30),第2カム当接面(32)が形成さ れており平面視略菱形状になっている。これら第1カム当接面(30)には第1 ロック突起部(40)が,第2カム当接面(32)には第2ロック突起部(42 )が形成されている。また、第1ロック突起部(40)には第1ロック面(40 A)と第2ロック面(40B)が、第2ロック突起部(42)には第1ロック面 (42A)と第2ロック面(42B)が、それぞれ形成されている。 図1に示すように、前記ピニオンシャフト端(26)の先端部(28)は前記 車軸(18),(18)の長手方向に移動可能なプレッシャーリング(46), (46)によって挟持されるようになっている。なお、ブレッシャーリング(4 6),(46)は前進走行時は矢印A方向に、後進走行時は矢印B方向に回転す るように設定されている。 図2に示すように、これらプレッシャーリング(46),(46)の前記ピニ オンシャフト端(26)の先端部(28)に対応する部分にはV字溝(50)が 互いに対向して形成されている。これらV字溝(50)は等辺等角の第1カム面 (52)と第2カム面(54)とによって形成されている。即ち、第1カム面( 52)の傾斜角度(K)と第2カム面(54)の傾斜角度(K)は同一で、第1 カム面(52)の長さと第2カム面(54)の長さは同一に形成されている。ま た、図1に示すように、第1カム面(52)は前記ピニオンシャフト端(26) の先端部(28)の第1カム当接面(30)と対向し、第2カム面(54)はピ ニオンシャフト端(26)の先端部(28)の第2カム当接面(34)と対向す るようになっている。 図2に示すように、前記第1カム面(52)には第1切欠部(56)が、前記 第2カム面(54)には第2切欠部(58)が形成されている。前記第1切欠部 (56)には第1切欠面(56A)と第2切欠面(56B)が、前記第2切欠部 (58)には第1切欠面(58A)と第2切欠面(58B)が形成されている。 従って、図1に示すように前記第1切欠部(56)には前記第1ロック突起部 (40)が、前記第2切欠部(58)には第2ロック突起部(42)が、それぞ れ入り込んでロックされるようになっている。 図1に示すように、前記第1ロック突起部(40)の第1ロック面(40A) と前記第1切欠部(56)の第1切欠面(56A)との間,前記ロック突起部( 42)の第1ロック面(42A)と前記第2切欠部(58)の第1切欠面(58 A)との間には空隙(X)が形成されている。 図3に示すように、前記ディファレンシャルギヤケース(16)内にはプレッ シャーリング(46),(46)とディファレンシャルギヤケース(16)の内 壁との間には前記サイドギヤ(20),(20)と一体に動作するフリクション デイスク(60)とディファレンシャルギヤケース(16)と一体に動作するフ リクションプレート(62)からなる多板摩擦クラッチ機構(64)が配設され ている。
【0007】 次に、第1実施例の作用について説明する。 エンジンを回転させると、ドライブピニオン(12)、リングギヤ(14)を 介してディファレンシャルギヤケース(16)が回転する。これにより、一対の プレッシャーリング(46),(46)もディファレンシャルギヤケース(16 )と同じ速度で回転する。また、プレッシャーリング(46),(46)とピニ オンシャフト(24)とはピニオンシャフト端(26)の先端部(28)がプレ ッシャーリング(46)のV字溝(50)と係合しているため、プレッシャーリ ング(46)の回転によりピニオンシャフト(24)も回転する。 従って、左右の車輪の抵抗が等しい場合は左右のサイドギヤ(20)にかかる 抵抗が等しいので、ピニオンギヤ(22)が自転することなくディファレンシャ ルギヤケース(16)と共に車軸(18)を中心として公転し、ドライブピニオ ン(12)からの入力がリングギヤ(14)、プレッシャーリング(46)、ピ ニオンシャフト(24)、ピニオンギヤ(22)、サイドギヤ(20)、車軸( 18)の順で均等に伝達される。 また、例えば前進高速走行中のカーブ、旋回時にアクセルをオフすると路面抵 抗により車輪側からピニオンシャフト端(26)の先端部(28)を介して駆動 力が入力されるとピニオンシャフト端(26)の先端部(28)は矢印B方向に 相対移動し、プレッシャーリング(46)のV字溝(50)の第1カム面(52 )に第1カム当接面(30)が当接してプレッシャーリング(46)はカム分力 Pによってそれぞれ矢印C方向に押し開かれるが、プレッシャーリング(46) が空隙(X)だけ相対移動すると第1切欠部(56)の第1切欠面(56A)と 第1ロック突起部(40)の第1ロック面(40A)が当接し、第1ロック突起 部(40)と第1切欠部(56)とはロック状態になるので、プレッシャーリン グ(46)のそれ以上の矢印C方向の移動は阻止される。 従って、前記プレッシャーリング(46)はフリクションデイスク(60)及 びフリクションプレート(62)を押圧する力が弱いので多板摩擦クラッチ機構 (64)はいわゆる反クラッチ状態になるので、強い駆動力が車軸(18)に伝 わらないためハンドルを取られるような虞れはない。
【0008】 なお、後進走行時の場合はプレッシャーリング(46)は矢印B方向に回転す るためプレッシャーリング(46)のV字溝(50)の第2カム面(54)に第 2カム当接面(32)が当接してプレッシャーリング(46)はカム分力Pによ って矢印C方向に押し開かれるが、空隙(X)だけ相対移動すると第2切欠部( 58)の第1切欠面(58A)と第2ロック突起部(42)の第1ロック面(4 2A)が当接して第2ロック突起部(42)と第2切欠部(58)とはロック状 態になる。このため、前進走行時と同様にプレッシャーリング(46)のそれ以 上の矢印C方向の移動は阻止される。 従って、前記プレッシャーリング(46)はフリクションデイスク(60)及 びフリクションプレート(62)を押圧する力が弱いので多板摩擦クラッチ機構 (64)はいわゆる反クラッチ状態になるので、強い駆動力が車軸(18)に伝 わらないためハンドルを取られるような虞れはない。
【0009】
【第2実施例】 図4には、本考案に係るLSDの第2実施例が示されている。第2実施例のL SDは前進走行時にのみ多板摩擦クラッチ機構(64)がいわゆる反クラッチ状 態になるものである。なお、第1実施例と同一の構成は同一の符号を用いて、そ の説明を省略する。 図4に示すように、ピニオンシャフト端(26)の先端部(28)には第1カ ム当接面(30)のみに第1ロック突起部(40)が形成されている。また、プ レッシャーリング(46)のV字溝(50)には第1カム面(52)にのみ第1 切欠部(56)が形成されている。 従って、前記第1切欠部(56)に前記第1ロック突起部(40)が入り込ん でロックされるようになっている。 他の構成及び他の作用は第1実施例と同一であるので、その説明は省略する。
【0010】
【第3実施例】 図5には、本考案に係るLSDの第3実施例が示されている。第3実施例のL SDは後進走行時にのみ多板摩擦クラッチ機構(64)がいわゆる反クラッチ状 態になるものである。なお、第1実施例と同一の構成は同一の符号を用いて、そ の説明を省略する。 図5に示すように、ピニオンシャフト端(26)の先端部(28)には第2カ ム当接面(32)のみに第2ロック突起部(42)が形成されている。また、プ レッシャーリング(46)のV字溝(50)には第2カム面(54)にのみ第2 切欠部(58)が形成されている。 従って、前記第2切欠部(58)に前記第2ロック突起部(42)が入り込ん でロックされるようになっている。 他の構成及び他の作用は第1実施例と同一であるので、その説明は省略する。
【0011】
【考案の効果】
以上説明したように本考案に係るLSDは、高速走行中のカーブや旋回等にお けるアクセルオフ時おいてプレッシャーリングの多板摩擦クラッチ機構に対する 圧着を半クラッチ状態にすることにより、ディファレンシャルギヤケースからの トルクを弱めてハンドルが取られるのを防止できるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係る第1実施例のリミテッドスリップ
ディファレンシャルギヤの一部拡大平面図である。
【図2】本考案に係る第1実施例のリミテッドスリップ
ディファレンシャルギヤに適用されるプレッシャーリン
グの一部拡大平面図である。
【図3】リミテッドスリップディファレンシャルギヤの
断面図である。
【図4】本考案に係る第2実施例のリミテッドスリップ
ディファレンシャルギヤの一部拡大平面図である。
【図5】本考案に係る第3実施例のリミテッドスリップ
ディファレンシャルギヤの一部拡大平面図である。
【符号の説明】
(10)・・・リミテッドスリップディファレンシャル
ギヤ (12)・・・ドライブピニオン (14)・・・リングギヤ (16)・・・ディファレンシャルギヤケース (18)・・・車軸 (20)・・・サイドギヤ (22)・・・ピニオンギヤ (24)・・・ピニオンシャフト (30)・・・第1カム当接面 (32)・・・第2カム当接面 (40)・・・第1ロック突起部 (40A)・・第1ロック面 (40B)・・第2ロック面 (42)・・・第2ロック突起部 (42A)・・第1ロック面 (42B)・・第2ロック面 (46)・・・プレッシャーリング (50)・・・V字溝 (52)・・・第1カム面 (54)・・・第2カム面 (56)・・・第1切欠部 (56A)・・第1切欠面 (56B)・・第2切欠面 (58)・・・第2切欠部 (58A)・・第1切欠面 (58B)・・第2切欠面 (64)・・・多板摩擦クラッチ機構

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力により回転するデ
    ィファレンシャルギヤケースと、このケース内に設けら
    れ車軸方向に移動可能に設けられる一対のプレッシャー
    リングと、この一対のプレッシャーリングに互いに対向
    して形成され等辺等角の第1カム面と第2カム面からな
    るV字状溝と、このV字溝に対応するプレッシャーリン
    グ間に挟持されるピニオンシャフトと、このピニオンシ
    ャフトに回転自在に設けられたピニオンギヤと、前記ピ
    ニオンギヤを両側から挟むように噛み合い両側の前記車
    軸に駆動力を伝える一対のサイドギヤと、前記ディファ
    レンシャルギヤケースとサイドギヤとの間に設けられ前
    記一対のプレッシャーリングの軸方向外方への移動によ
    って圧着されサイドギヤの差動を制限する多板クラッチ
    機構と、を備えたリミテッドスリップディファレンシャ
    ルギヤであって、前記V字溝の第1カム面及び第2カム
    面にそれぞれ形成された第1切欠面と第2切欠面とから
    なる切欠部と、前記ピニオンシャフトの前記切欠部に対
    応する部分に形成され第1ロック面と第2ロック面とか
    らなるロック部と、前記第1切欠面と第1ロック面との
    間に形成された空隙と、を設けたことを特徴とするリミ
    テッドスリップディファレンシャルギヤ。
  2. 【請求項2】 エンジンからの駆動力により回転するデ
    ィファレンシャルギヤケースと、このケース内に設けら
    れ車軸方向に移動可能に設けられる一対のプレッシャー
    リングと、この一対のプレッシャーリングに互いに対向
    して形成され等辺等角の第1面と第2面からなるV字溝
    と、このV字溝に対応するプレッシャーリング間に挟持
    されるピニオンシャフトと、このピニオンシャフトに回
    転自在に設けられたピニオンギヤと、前記ピニオンギヤ
    を両側から挟むように噛み合い両側の前記車軸に駆動力
    を伝える一対のサイドギヤと、前記ディファレンシャル
    ギヤケースとサイドギヤとの間に設けられ前記一対のプ
    レッシャーリングの軸方向外方への移動によって圧着さ
    れサイドギヤの差動を制限する多板クラッチ機構と、を
    備えたリミテッドスリップディファレンシャルギヤであ
    って、前記V字溝の第1カム面又は第2カム面に形成さ
    れた第1切欠面と第2切欠面とからなる切欠部と、前記
    ピニオンシャフトの前記切欠部に対応する部分に形成さ
    れ第1ロック面と第2ロック面とからなるロック部と、
    前記第1切欠面と第1ロック面との間に形成された空隙
    と、を設けたことを特徴とするリミテッドスリップディ
    ファレンシャルギヤ。
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