JP3000489B2 - 応力補償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジスタ - Google Patents
応力補償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジスタInfo
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、チャネル層にInx G
a1-xAs(x>0.53)を用いた応力補償型シュー
ド・モルフィック(pseudo−morphic)高
電子移動度トランジスタ(high electron
mobility transistor:HEM
T)の改良に関する。
a1-xAs(x>0.53)を用いた応力補償型シュー
ド・モルフィック(pseudo−morphic)高
電子移動度トランジスタ(high electron
mobility transistor:HEM
T)の改良に関する。
【0002】一般に、InP基板に格子整合したIn
0.52Al0.48As、或いは、In0.53Ga0.47Asを材
料としてトランジスタ、半導体レーザ、光検知器などを
作成した場合、高性能化できることが予見されている
為、現在、それ等に対する研究・開発が活発に行われて
いる。特に、応用を高速トランジスタに限った場合、更
に高い性能、例えば、電子ピーク速度を大きくするな
ど、高速性を引き出すためにチャネル層にInx Ga
1-x As(x>0.53)を用いることが考えられてい
る。然しながら、そのようにすると、チャネル層には格
子不整合に起因して転位やラフネス(表面荒れ)などの
欠陥が発生し、また、エネルギ・バンドも所期のものと
異なったものになって特性が変化する場合があるので、
その問題を解決しなければならない。尚、本明細書に於
いて、結晶を成長させる際の適用技術としては、分子線
エピタキシャル成長(molecular beam
epitaxy:MBE)法を想定している。
0.52Al0.48As、或いは、In0.53Ga0.47Asを材
料としてトランジスタ、半導体レーザ、光検知器などを
作成した場合、高性能化できることが予見されている
為、現在、それ等に対する研究・開発が活発に行われて
いる。特に、応用を高速トランジスタに限った場合、更
に高い性能、例えば、電子ピーク速度を大きくするな
ど、高速性を引き出すためにチャネル層にInx Ga
1-x As(x>0.53)を用いることが考えられてい
る。然しながら、そのようにすると、チャネル層には格
子不整合に起因して転位やラフネス(表面荒れ)などの
欠陥が発生し、また、エネルギ・バンドも所期のものと
異なったものになって特性が変化する場合があるので、
その問題を解決しなければならない。尚、本明細書に於
いて、結晶を成長させる際の適用技術としては、分子線
エピタキシャル成長(molecular beam
epitaxy:MBE)法を想定している。
【0003】
【従来の技術】シュード・モルフィックHEMTのチャ
ネル層としてInxGa1-x As(x>0・53)を用
いた場合、そのx値が大きくなるほど、光学フォノン散
乱や合金散乱が減少し、また、Γ−Xバンド間の開き、
或いは、Γ−Lバンド間の開きも大きくなり、高出力を
得るために高い電圧を印加してもキャリヤが谷間遷移す
ることはなく、Γ谷にそのまま存在するので、その有効
質量を小さく維持することができる。従って、低電界に
於けるキャリヤ移動度が増大し、また、電子ピーク速度
も大きくなるなど、特性を向上させることができるので
あるが、そのように組成比xを大きくした場合には、勿
論、InP基板とは格子整合せず、チャネル層は欠陥発
生の原因となる応力を受けることになる。
ネル層としてInxGa1-x As(x>0・53)を用
いた場合、そのx値が大きくなるほど、光学フォノン散
乱や合金散乱が減少し、また、Γ−Xバンド間の開き、
或いは、Γ−Lバンド間の開きも大きくなり、高出力を
得るために高い電圧を印加してもキャリヤが谷間遷移す
ることはなく、Γ谷にそのまま存在するので、その有効
質量を小さく維持することができる。従って、低電界に
於けるキャリヤ移動度が増大し、また、電子ピーク速度
も大きくなるなど、特性を向上させることができるので
あるが、そのように組成比xを大きくした場合には、勿
論、InP基板とは格子整合せず、チャネル層は欠陥発
生の原因となる応力を受けることになる。
【0004】そこで、該応力を補償する為、チャネル層
に於ける格子定数のずれと反対にずれた格子定数をもつ
半導体層を別設し、結晶全体から見ると応力が緩和され
た状態にすることが行われ、Inx Ga1-x As(x>
0・53)がInPに比較して格子定数が大きいので、
応力補償層としてはInPよりも格子定数が小さい半導
体層を用いれば良く、通常、Inx Ga1-x As(x<
0・53)が用いられる。
に於ける格子定数のずれと反対にずれた格子定数をもつ
半導体層を別設し、結晶全体から見ると応力が緩和され
た状態にすることが行われ、Inx Ga1-x As(x>
0・53)がInPに比較して格子定数が大きいので、
応力補償層としてはInPよりも格子定数が小さい半導
体層を用いれば良く、通常、Inx Ga1-x As(x<
0・53)が用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の技術を実施
するには、チャネル層と応力補償層とでInx Ga1-x
Asの組成比xが異なること、また、電極とコンタクト
させるためのキャップ層としてはInPと格子整合した
方が良いのは当然であり、従って、In0.53Ga0.47A
sを用いるとした場合には、Gaソース源及びInソー
ス源の両方について、それぞれ二本が必要になってしま
う。このように、精密な制御が必要とされるソース源の
数が多いことは、生産性、信頼性、容易性などの面から
見ると好ましいことではない。
するには、チャネル層と応力補償層とでInx Ga1-x
Asの組成比xが異なること、また、電極とコンタクト
させるためのキャップ層としてはInPと格子整合した
方が良いのは当然であり、従って、In0.53Ga0.47A
sを用いるとした場合には、Gaソース源及びInソー
ス源の両方について、それぞれ二本が必要になってしま
う。このように、精密な制御が必要とされるソース源の
数が多いことは、生産性、信頼性、容易性などの面から
見ると好ましいことではない。
【0006】本発明は、応力補償型シュード・モルフィ
ックHEMTに於いて、その応力補償層を構成する材料
を適切に選択し、応力補償層を設けたことに依る本来的
効果の達成、即ち、チャネル層に加わる応力を緩和して
欠陥の発生がないように、また、歪みが発生する臨界層
厚の増加を可能にするなどは勿論のこと、各半導体層を
成長させる際のソース源の数を低減し、生産性、製造の
容易性、信頼性の向上に寄与しようとする。
ックHEMTに於いて、その応力補償層を構成する材料
を適切に選択し、応力補償層を設けたことに依る本来的
効果の達成、即ち、チャネル層に加わる応力を緩和して
欠陥の発生がないように、また、歪みが発生する臨界層
厚の増加を可能にするなどは勿論のこと、各半導体層を
成長させる際のソース源の数を低減し、生産性、製造の
容易性、信頼性の向上に寄与しようとする。
【0007】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理を説
明する為の線図である。図に於いて、(A)はエネルギ
・バンド・ダイヤグラム、(B)は格子定数をそれぞれ
表し、EC は伝導帯の底、2はInx Al1-x As(例
えばIn0.52Al0.48As)バッファ層、3は(Aly
Ga1-y )z In1-z As(例えば(Al0.73G
a0.27)0.56In0.44As)応力補償層、4はInx G
a1-x As(例えばIn0.75Ga0.25As)チャネル
層、5はIn1-x Alx As(例えばIn0.52Al0.48
As)スペーサ層、6はIn1-x Alx As(例えばI
n0.52Al0.48As)キャリヤ供給層、7はIn1-x A
lx As(例えばIn0.52Al0.48As)バリヤ層、を
それぞれ示している。尚、キャリヤ供給層6に於けるハ
ッチングはドーピングされていることを表している。
明する為の線図である。図に於いて、(A)はエネルギ
・バンド・ダイヤグラム、(B)は格子定数をそれぞれ
表し、EC は伝導帯の底、2はInx Al1-x As(例
えばIn0.52Al0.48As)バッファ層、3は(Aly
Ga1-y )z In1-z As(例えば(Al0.73G
a0.27)0.56In0.44As)応力補償層、4はInx G
a1-x As(例えばIn0.75Ga0.25As)チャネル
層、5はIn1-x Alx As(例えばIn0.52Al0.48
As)スペーサ層、6はIn1-x Alx As(例えばI
n0.52Al0.48As)キャリヤ供給層、7はIn1-x A
lx As(例えばIn0.52Al0.48As)バリヤ層、を
それぞれ示している。尚、キャリヤ供給層6に於けるハ
ッチングはドーピングされていることを表している。
【0008】ここで、通常、バッファ層2及びキャリヤ
供給層6にはInP基板に格子整合するIn0.52Al
0.48Asを用いる。また、応力補償層3に於けるAl,
Ga,Inの組成はチャネル層4に於ける組成比xに依
存し、例えば、チャネル層4の構成材料がIn0.85Ga
0.15Asであるとした場合、応力補償層3の構成材料と
しては(Al0.825 Ga0.175 )0.524 In0.476 As
となり、この結晶はInPの格子定数よりも小さい格子
定数をもつことになる。
供給層6にはInP基板に格子整合するIn0.52Al
0.48Asを用いる。また、応力補償層3に於けるAl,
Ga,Inの組成はチャネル層4に於ける組成比xに依
存し、例えば、チャネル層4の構成材料がIn0.85Ga
0.15Asであるとした場合、応力補償層3の構成材料と
しては(Al0.825 Ga0.175 )0.524 In0.476 As
となり、この結晶はInPの格子定数よりも小さい格子
定数をもつことになる。
【0009】本発明では、応力補償層3を構成する(A
l0.73Ga0.27)0.56In0.44Asを成長させるには、
Alのソース源としてはバッファ層2、スペーサ層5、
キャリヤ供給層6、バリヤ層7などを成長させる際に用
いるAl0.48ソース源を用いれば良く、また、Gaのソ
ース源としてはチャネル層4を成長させる際に用いるG
a0.25ソース源をそのまま用いるとAlとの兼ね合いで
応力補償層3は前記した組成のものとなり、キャップ層
としてIn0.53Ga0.47Asを考えた場合にもIn或い
はGaのソース源を唯一本増加するのみで良い。
l0.73Ga0.27)0.56In0.44Asを成長させるには、
Alのソース源としてはバッファ層2、スペーサ層5、
キャリヤ供給層6、バリヤ層7などを成長させる際に用
いるAl0.48ソース源を用いれば良く、また、Gaのソ
ース源としてはチャネル層4を成長させる際に用いるG
a0.25ソース源をそのまま用いるとAlとの兼ね合いで
応力補償層3は前記した組成のものとなり、キャップ層
としてIn0.53Ga0.47Asを考えた場合にもIn或い
はGaのソース源を唯一本増加するのみで良い。
【0010】このように、本発明では応力補償層3及び
チャネル層4を成長させるに際し、キャップ層をInP
と格子整合するIn0.53Ga0.47Asで構成するとした
場合に於いても、In或いはGaのソース源をもう一本
用意すれば事足りるものである。
チャネル層4を成長させるに際し、キャップ層をInP
と格子整合するIn0.53Ga0.47Asで構成するとした
場合に於いても、In或いはGaのソース源をもう一本
用意すれば事足りるものである。
【0011】因みに、従来の技術で、応力補償層を成長
させるには、チャネル層及びバッファ層のソース源、即
ち、Inソース源を一本、Gaソース源を一本、Alソ
ース源を一本、の他にIn或いはGaのソース源が必要
であり、これにキャップ層も考慮した場合には、Inソ
ース源及びGaソース源のそれぞれ二本ずつが必要とな
る。このように、応力補償層を構成する材料として、従
来のInx Ga1-x As(x<0.53)を(Aly G
a1-y )z In1-z As、具体的には、例えば(Al
0.73Ga0.27)0.56In0.44Asに代替すると、HEM
Tに必要とされる各半導体層を成長させる場合のソース
源は、 Al:バッファ層、電子供給層、応力補償層 Ga:チャネル層、応力補償層 In1:チャネル層、応力補償層 In2:キャップ層 As:全層 の5本が必要とされる。これに対し、応力補償層を構成
する材料として、従来のInx Ga1-x As、具体的に
は、In0.40Ga0.60Asを用いた場合、前記と同じH
EMTに必要とされる各半導体層を成長させる場合のソ
ース源は、 Al:バッファ層、電子供給層 Ga1:チャネル層、キャップ層 Ga2:応力補償層 In1:バッファ層、電子供給層、チャネル層、応力補
償層 In2:キャップ層 As:全層 の6本が必要になって、1本多いことになる。
させるには、チャネル層及びバッファ層のソース源、即
ち、Inソース源を一本、Gaソース源を一本、Alソ
ース源を一本、の他にIn或いはGaのソース源が必要
であり、これにキャップ層も考慮した場合には、Inソ
ース源及びGaソース源のそれぞれ二本ずつが必要とな
る。このように、応力補償層を構成する材料として、従
来のInx Ga1-x As(x<0.53)を(Aly G
a1-y )z In1-z As、具体的には、例えば(Al
0.73Ga0.27)0.56In0.44Asに代替すると、HEM
Tに必要とされる各半導体層を成長させる場合のソース
源は、 Al:バッファ層、電子供給層、応力補償層 Ga:チャネル層、応力補償層 In1:チャネル層、応力補償層 In2:キャップ層 As:全層 の5本が必要とされる。これに対し、応力補償層を構成
する材料として、従来のInx Ga1-x As、具体的に
は、In0.40Ga0.60Asを用いた場合、前記と同じH
EMTに必要とされる各半導体層を成長させる場合のソ
ース源は、 Al:バッファ層、電子供給層 Ga1:チャネル層、キャップ層 Ga2:応力補償層 In1:バッファ層、電子供給層、チャネル層、応力補
償層 In2:キャップ層 As:全層 の6本が必要になって、1本多いことになる。
【0012】前記したようなことから、本発明に依る応
力補償型シュード・モルフィックHEMTに於いては、
力補償型シュード・モルフィックHEMTに於いては、
【0013】InP基板(例えばInP基板1)上に形
成され且つInPに比較して格子定数が大きいInx G
a1-x As(x>0.53)チャネル層(例えばIn
0.75Ga0.25Asチャネル層)と、該Inx Ga1-x A
s(x>0.53)チャネル層に隣接して形成され、I
nPに比較し格子定数が小さく、該In x Ga 1-x As
(x>0.53)チャネル層の応力を緩和する四元系化
合物(Aly Ga1-y )z In1-z As応力補償層(例
えば(Al0.73Ga0.27)0.56In0.44As応力補償
層)とを備えてなる。
成され且つInPに比較して格子定数が大きいInx G
a1-x As(x>0.53)チャネル層(例えばIn
0.75Ga0.25Asチャネル層)と、該Inx Ga1-x A
s(x>0.53)チャネル層に隣接して形成され、I
nPに比較し格子定数が小さく、該In x Ga 1-x As
(x>0.53)チャネル層の応力を緩和する四元系化
合物(Aly Ga1-y )z In1-z As応力補償層(例
えば(Al0.73Ga0.27)0.56In0.44As応力補償
層)とを備えてなる。
【0014】
【作用】本発明では、図1に見られるように、チャネル
層4に隣接して応力補償層3を設けてあるので、チャネ
ル層4の構成材料としてx値が大きい、即ち、基板と格
子整合しないものであっても、結晶全体から見れば応力
が緩和され、チャネル層4に加わる応力も補償されるよ
うになっていて、応力補償層3を設けたことに依る本来
的な利点は、通常の場合と同様、全て享受することがで
きる。これに加え、本発明では、応力補償層3の構成材
料を適切に選択することで、従来の技術に依って応力補
償層を形成する場合と比較し、結晶を成長させる際のソ
ース源の数を低減させることができ、従って、ソース源
の制御が簡単になり、この種のHEMTに関する生産
性、製造の容易性、信頼性は大きく向上する。
層4に隣接して応力補償層3を設けてあるので、チャネ
ル層4の構成材料としてx値が大きい、即ち、基板と格
子整合しないものであっても、結晶全体から見れば応力
が緩和され、チャネル層4に加わる応力も補償されるよ
うになっていて、応力補償層3を設けたことに依る本来
的な利点は、通常の場合と同様、全て享受することがで
きる。これに加え、本発明では、応力補償層3の構成材
料を適切に選択することで、従来の技術に依って応力補
償層を形成する場合と比較し、結晶を成長させる際のソ
ース源の数を低減させることができ、従って、ソース源
の制御が簡単になり、この種のHEMTに関する生産
性、製造の容易性、信頼性は大きく向上する。
【0015】
【実施例】図2は本発明一実施例である応力補償型シュ
ード・モルフィックHEMTを説明する為の要部切断側
面図を表している。図に於いて、1はInP基板、2は
In0.52Al0.48Asバッファ層、3は(Al0.73Ga
0.27)0.56In0.44As応力補償層、4はIn0.75Ga
0.25Asチャネル層、5はIn0.52Al0.48Asスペー
サ層、6はn−In0.52Al0.48Asキャリヤ(ここで
は電子)供給層、7はIn0.52Al0.48Asバリヤ層、
8はIn0.53Ga0.47Asキャップ層、9はソース電
極、10はドレイン電極、11は合金化領域、12はゲ
ート電極、13は二次元電子ガス層、をそれぞれ示して
いる。
ード・モルフィックHEMTを説明する為の要部切断側
面図を表している。図に於いて、1はInP基板、2は
In0.52Al0.48Asバッファ層、3は(Al0.73Ga
0.27)0.56In0.44As応力補償層、4はIn0.75Ga
0.25Asチャネル層、5はIn0.52Al0.48Asスペー
サ層、6はn−In0.52Al0.48Asキャリヤ(ここで
は電子)供給層、7はIn0.52Al0.48Asバリヤ層、
8はIn0.53Ga0.47Asキャップ層、9はソース電
極、10はドレイン電極、11は合金化領域、12はゲ
ート電極、13は二次元電子ガス層、をそれぞれ示して
いる。
【0016】この実施例は、従来から多用されているH
EMTの製造技術を適用して容易に実現することができ
る。 (1) MBE法を適用することに依り、基板1上にバ
ッファ層2、応力補償層3、チャネル層4、スペーサ層
5、キャリヤ供給層6、バリヤ層7、キャップ層8を成
長させる。ここで成長させた各半導体層に関する主要な
データを例示すると次の通りである。 バッファ層2について 厚さ:3000〔Å〕 応力補償層3について 厚さ:50〔Å〕 チャネル層4について 厚さ:200〔Å〕 スペーサ層5について 厚さ:50〔Å〕 キャリヤ供給層6について 不純物:Si 不純物濃度:5×1018〔cm-3〕 厚さ:1000〔Å〕 バリヤ層7について 厚さ:250〔Å〕 キャップ層8について 厚さ:300〔Å〕
EMTの製造技術を適用して容易に実現することができ
る。 (1) MBE法を適用することに依り、基板1上にバ
ッファ層2、応力補償層3、チャネル層4、スペーサ層
5、キャリヤ供給層6、バリヤ層7、キャップ層8を成
長させる。ここで成長させた各半導体層に関する主要な
データを例示すると次の通りである。 バッファ層2について 厚さ:3000〔Å〕 応力補償層3について 厚さ:50〔Å〕 チャネル層4について 厚さ:200〔Å〕 スペーサ層5について 厚さ:50〔Å〕 キャリヤ供給層6について 不純物:Si 不純物濃度:5×1018〔cm-3〕 厚さ:1000〔Å〕 バリヤ層7について 厚さ:250〔Å〕 キャップ層8について 厚さ:300〔Å〕
【0017】(2) フォト・リソグラフィ技術に於け
るレジスト・プロセス、真空蒸着法、リフト・オフ法を
適用することに依り、ソース電極9、ドレイン電極10
を形成する。ここで形成した各電極に関する主要なデー
タを例示すると次の通りである。 材料:AuGe/Au (Geは12〔%〕) 厚さ:1000〔Å〕/2000〔Å〕
るレジスト・プロセス、真空蒸着法、リフト・オフ法を
適用することに依り、ソース電極9、ドレイン電極10
を形成する。ここで形成した各電極に関する主要なデー
タを例示すると次の通りである。 材料:AuGe/Au (Geは12〔%〕) 厚さ:1000〔Å〕/2000〔Å〕
【0018】(3) 温度350〔℃〕、時間1〔分〕
の熱処理を行って表面から二次元電子ガス層13に達す
る合金化領域11を形成する。
の熱処理を行って表面から二次元電子ガス層13に達す
る合金化領域11を形成する。
【0019】(4) フォト・リソグラフィ技術に於け
るレジスト・プロセス、真空蒸着法、リフト・オフ法を
適用することに依り、Alからなる厚さ3000〔Å〕
のゲート電極12を形成する。
るレジスト・プロセス、真空蒸着法、リフト・オフ法を
適用することに依り、Alからなる厚さ3000〔Å〕
のゲート電極12を形成する。
【0020】このようにして製造された応力補償型シュ
ード・モルフィックHEMTが製造が容易であるなどの
所期の目的を達成し、また、チャネル層4に加わる応力
が緩和されていることは云うまでもない。
ード・モルフィックHEMTが製造が容易であるなどの
所期の目的を達成し、また、チャネル層4に加わる応力
が緩和されていることは云うまでもない。
【0021】本発明に於いても、応力補償層3の組成
は、チャネル層4の組成に影響を受けることは勿論であ
って、例えば、 (A) チャネル層4:In0.80Ga0.2 As 応力補償層3:(Al0.78Ga0.22)0.54In0.46As (B) チャネル層4:In0.85Ga0.15As 応力補償層3:(Al0.825 Ga0.175 )0.524 In
0.476 As などの組み合わせがあり、何れも、ソース源の数は従来
の技術に比較して少なくなる。
は、チャネル層4の組成に影響を受けることは勿論であ
って、例えば、 (A) チャネル層4:In0.80Ga0.2 As 応力補償層3:(Al0.78Ga0.22)0.54In0.46As (B) チャネル層4:In0.85Ga0.15As 応力補償層3:(Al0.825 Ga0.175 )0.524 In
0.476 As などの組み合わせがあり、何れも、ソース源の数は従来
の技術に比較して少なくなる。
【0022】本発明に依る応力補償型シュード・モルフ
ィックHEMTに於いては、InPに比較して格子定数
が大きいInx Ga1-x As(x>0.53)チャネル
層に対し、InPに比較して格子定数が小さい四元系化
合物(Aly Ga1-y )z In1-z As応力補償層を隣
接させた構成にしてある。
ィックHEMTに於いては、InPに比較して格子定数
が大きいInx Ga1-x As(x>0.53)チャネル
層に対し、InPに比較して格子定数が小さい四元系化
合物(Aly Ga1-y )z In1-z As応力補償層を隣
接させた構成にしてある。
【0023】前記構成を採ることに依り、従来の技術に
依って応力補償型シュード・モルフィックHEMTを製
造する場合に比較して結晶を成長させる際のソース源の
数を低減させることができ、従って、ソース源の制御が
簡単になり、この種のHEMTに関する生産性、製造の
容易性、信頼性を大きく向上させることができる。
依って応力補償型シュード・モルフィックHEMTを製
造する場合に比較して結晶を成長させる際のソース源の
数を低減させることができ、従って、ソース源の制御が
簡単になり、この種のHEMTに関する生産性、製造の
容易性、信頼性を大きく向上させることができる。
【図1】本発明の原理を説明する為の線図である。
【図2】本発明一実施例である応力補償型シュード・モ
ルフィックHEMTを説明する為の要部切断側面図であ
る。
ルフィックHEMTを説明する為の要部切断側面図であ
る。
1 InP基板 2 In0.52Al0.48Asバッファ層 3 (Al0.73Ga0.27)0.56In0.44As応力補償層 4 In0.75Ga0.25Asチャネル層 5 In0.52Al0.48Asスペーサ層 6 n−In0.52Al0.48Asキャリヤ(ここでは電
子)供給層 7 In0.52Al0.48Asバリヤ層 8 In0.53Ga0.47Asキャップ層 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 合金化領域 12 ゲート電極 13 二次元電子ガス層
子)供給層 7 In0.52Al0.48Asバリヤ層 8 In0.53Ga0.47Asキャップ層 9 ソース電極 10 ドレイン電極 11 合金化領域 12 ゲート電極 13 二次元電子ガス層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−254731(JP,A) 特開 昭61−289673(JP,A) Journal of Vacuum Science & Technol ogy B,Vol.8,No.2(M arch/April 1990)p.364 −366 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/778 H01L 21/20 H01L 21/203 H01L 21/338 H01L 29/812
Claims (1)
- 【請求項1】InP基板上に形成され且つInPに比較
して格子定数が大きいInx Ga1-x As(x>0.5
3)チャネル層と、 該Inx Ga1-x As(x>0.53)チャネル層に隣
接して形成され、InPに比較し格子定数が小さく、該
In x Ga 1-x As(x>0.53)チャネル層の応力
を緩和する四元系化合物(Aly Ga1-y )z In1-z
As応力補償層とを備えてなることを特徴とする応力補
償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジス
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3080426A JP3000489B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 応力補償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジスタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3080426A JP3000489B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 応力補償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジスタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04291934A JPH04291934A (ja) | 1992-10-16 |
JP3000489B2 true JP3000489B2 (ja) | 2000-01-17 |
Family
ID=13717955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3080426A Expired - Fee Related JP3000489B2 (ja) | 1991-03-20 | 1991-03-20 | 応力補償型シュード・モルフィック高電子移動度トランジスタ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3000489B2 (ja) |
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JP4899077B2 (ja) * | 2001-02-22 | 2012-03-21 | 富士通株式会社 | Iii−v族化合物半導体を利用した電界効果トランジスタ |
US7582518B2 (en) * | 2006-11-14 | 2009-09-01 | Northrop Grumman Space & Mission Systems Corp. | High electron mobility transistor semiconductor device and fabrication method thereof |
-
1991
- 1991-03-20 JP JP3080426A patent/JP3000489B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
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Journal of Vacuum Science & Technology B,Vol.8,No.2(March/April 1990)p.364−366 |
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---|---|
JPH04291934A (ja) | 1992-10-16 |
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