JP3000149B1 - 生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法 - Google Patents
生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法Info
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- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G63/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carboxylic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G63/02—Polyesters derived from hydroxycarboxylic acids or from polycarboxylic acids and polyhydroxy compounds
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- C08G63/16—Dicarboxylic acids and dihydroxy compounds
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Abstract
【要約】
【課題】 機械的強度及び加工性に優れている新規な共
重合構造を有する生分解性高分子量脂肪族ポリエステル
を提供するとともに、該脂肪族ポリエステルを工業的に
有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】 脂肪族ポリエステルにおいて、その分子
中に、モノアシル化グリセリン由来のエステル構造を有
することを特徴とする数平均分子量が1万以上の共重合
構造を有する高分子量脂肪族ポリエステル。
重合構造を有する生分解性高分子量脂肪族ポリエステル
を提供するとともに、該脂肪族ポリエステルを工業的に
有利に製造する方法を提供する。 【解決手段】 脂肪族ポリエステルにおいて、その分子
中に、モノアシル化グリセリン由来のエステル構造を有
することを特徴とする数平均分子量が1万以上の共重合
構造を有する高分子量脂肪族ポリエステル。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な共重合構造
を有する生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその
製造方法に関するものである。
を有する生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィンや芳香族ポリエステル等
の合成高分子は、日常生活に欠かせない原材料として大
量に使われているが、これらの合成高分子は、自然環境
で分解されないことから、消費量の増加に伴って環境問
題が顕在化している。このため、生分解性プラスチック
の開発が進められており、生分解性を有する高分子とし
て、脂肪族ポリエステルが注目されている。なかでもこ
はく酸またはその誘導体とブタンジオールとから製造さ
れるポリブチレンサクシネートは融点や機械的強度に優
れており注目されている(特願平5-70566、特願平9-126
91、特願平9-13259など)。
の合成高分子は、日常生活に欠かせない原材料として大
量に使われているが、これらの合成高分子は、自然環境
で分解されないことから、消費量の増加に伴って環境問
題が顕在化している。このため、生分解性プラスチック
の開発が進められており、生分解性を有する高分子とし
て、脂肪族ポリエステルが注目されている。なかでもこ
はく酸またはその誘導体とブタンジオールとから製造さ
れるポリブチレンサクシネートは融点や機械的強度に優
れており注目されている(特願平5-70566、特願平9-126
91、特願平9-13259など)。
【0003】しかし、ポリブチレンサクシネートのみで
は必ずしも実用上十分な機械的強度及び加工性が得られ
ないため、種々の多価アルコール、ヒドロキシ酸などと
の共重合による物性の改良が検討されている(特願平9-
31176、特願平9-40762など)。
は必ずしも実用上十分な機械的強度及び加工性が得られ
ないため、種々の多価アルコール、ヒドロキシ酸などと
の共重合による物性の改良が検討されている(特願平9-
31176、特願平9-40762など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、機械的強度
及び加工性に優れている新規な構造を有する生分解性高
分子量脂肪族ポリエステルを提供するとともに、該脂肪
族ポリエステルを工業的に有利に製造する方法を提供す
ることを課題とする。
及び加工性に優れている新規な構造を有する生分解性高
分子量脂肪族ポリエステルを提供するとともに、該脂肪
族ポリエステルを工業的に有利に製造する方法を提供す
ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、下記一般式(1)
【化9】 (−CO−[R1]t−CO−O−R2−O−)p (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は
炭素数2〜12二価脂肪族基、pはポリエステル中に含
まれる前記一般式(1)で示されるエステル部のモル分
率を示し、tは0又は1の数を示す)で表されるエステ
ル部Aと、下記一般式(2)
炭素数2〜12二価脂肪族基、pはポリエステル中に含
まれる前記一般式(1)で示されるエステル部のモル分
率を示し、tは0又は1の数を示す)で表されるエステ
ル部Aと、下記一般式(2)
【化10】 (式中、R3は炭素数6〜22の脂肪族基を示し、rは
ポリエステル中に含まれる前記一般式(2)で示される
エステル部のモル分率を示し、R1及びtは前記と同じ
意味を有する)で表されるエステル部Bとからなり、該
エステル部Bのモル分率rが0.001〜0.10の範
囲にあることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステルが提供される。また、本発明によれば、
ポリエステル中に含まれる前記一般式(2)で示される
エステル部のモル分率を示し、R1及びtは前記と同じ
意味を有する)で表されるエステル部Bとからなり、該
エステル部Bのモル分率rが0.001〜0.10の範
囲にあることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステルが提供される。また、本発明によれば、
【化11】 R4O−CO−[R1]t−CO−OR5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4及
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4)
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4)
【化12】HO−R2−OH (4) (式中、R2は、炭素数2〜12の二価脂肪族基を示
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5)
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5)
【化13】 (式中、R3は、炭素数6〜22の脂肪族基を示す)で
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させた縮
合反応生成物からなり、該モノアシル化グリセリンの使
用量が、該脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリ
ンの合計量1モル当たり0.001〜0.10モルの割
合であることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステルが提供される。さらに、本発明によれば、下記
一般式(3)
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させた縮
合反応生成物からなり、該モノアシル化グリセリンの使
用量が、該脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリ
ンの合計量1モル当たり0.001〜0.10モルの割
合であることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステルが提供される。さらに、本発明によれば、下記
一般式(3)
【化14】 R4O−CO−[R1]t−CO−OR5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4及
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4) 0
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4) 0
【化15】HO−R2−OH (4) (式中、R2は、炭素数2〜12の二価脂肪族基を示
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5)
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5)
【化16】 (式中、R3は、炭素数6〜22の脂肪族基を示す)で
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させるこ
とからなり、該モノアシル化グリセリンの使用量が、該
脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリンの合計量
1モル当たり0.001〜0.10モルの割合であるこ
とを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリエステルの
製造方法が提供される。
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させるこ
とからなり、該モノアシル化グリセリンの使用量が、該
脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリンの合計量
1モル当たり0.001〜0.10モルの割合であるこ
とを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリエステルの
製造方法が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の生分解性高分子量脂肪族
ポリエステルは、前記一般式(1)のエステル部Aと前
記一般式(2)のエステル部Bとからなる。この場合、
エステル部Aを示す一般式(1)において、R1は鎖状
又は環状の二価脂肪族基を示すが、その炭素数は1〜1
2、好ましくは2〜6である。このような二価脂肪族基
としては、アルキレン基、例えば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン、オクチレン、
ドデシレン、シクロヘキシレン、シクロヘキサンジメチ
レン等が挙げられる。tは0または1の数を示すが、t
が0の場合には、2つのカルボニル基−CO−は直接結
合し、一方、tが1の数を示す場合には、2つのカルボ
ニル基はR1を介して結合する。R2は鎖状又は環状の
二価脂肪族基を示すが、その炭素数は2〜12、好まし
くは2〜6である。このような二価脂肪族基としては、
アルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ヘキシレン、オクチレン、ドデシレン、
シクロヘキシレン、シクロヘキサンジメチレン等が挙げ
られる。
ポリエステルは、前記一般式(1)のエステル部Aと前
記一般式(2)のエステル部Bとからなる。この場合、
エステル部Aを示す一般式(1)において、R1は鎖状
又は環状の二価脂肪族基を示すが、その炭素数は1〜1
2、好ましくは2〜6である。このような二価脂肪族基
としては、アルキレン基、例えば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、ブチレン、ヘキシレン、オクチレン、
ドデシレン、シクロヘキシレン、シクロヘキサンジメチ
レン等が挙げられる。tは0または1の数を示すが、t
が0の場合には、2つのカルボニル基−CO−は直接結
合し、一方、tが1の数を示す場合には、2つのカルボ
ニル基はR1を介して結合する。R2は鎖状又は環状の
二価脂肪族基を示すが、その炭素数は2〜12、好まし
くは2〜6である。このような二価脂肪族基としては、
アルキレン基、例えば、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、ブチレン、ヘキシレン、オクチレン、ドデシレン、
シクロヘキシレン、シクロヘキサンジメチレン等が挙げ
られる。
【0007】前記エステル部Bを示す一般式(2)にお
いて、R3は鎖状又は環状脂肪族基を示し、R1及びt
は前記と同じ意味を有する。この場合、脂肪族基R3の
炭素数は6〜22、好ましくは8〜18である。このよ
うな脂肪族基としては、アルキル基又はアルケニル基、
例えば、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシ
ル、ラウリル、ステアリル、ベヘニル、ドデセニル、シ
クロヘキシレン、シクロヘキサンジメチレン等が挙げら
れる。本発明で用いる好ましいR3は、各種天然油由来
の脂肪族基である。
いて、R3は鎖状又は環状脂肪族基を示し、R1及びt
は前記と同じ意味を有する。この場合、脂肪族基R3の
炭素数は6〜22、好ましくは8〜18である。このよ
うな脂肪族基としては、アルキル基又はアルケニル基、
例えば、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ドデシ
ル、ラウリル、ステアリル、ベヘニル、ドデセニル、シ
クロヘキシレン、シクロヘキサンジメチレン等が挙げら
れる。本発明で用いる好ましいR3は、各種天然油由来
の脂肪族基である。
【0008】ポリエステル分子中のエステル部Bの割合
(モル分率r)は、0.001〜0.10、好ましくは
0.002〜0.03である。このエステル部Bの割合
が多くなりすぎると、得られるポリマーがもろくなり、
ゲル化しやすくなる等の問題が生じ、一方、少なすぎる
と、物性がホモポリマーと変わらない等の問題を生じ
る。
(モル分率r)は、0.001〜0.10、好ましくは
0.002〜0.03である。このエステル部Bの割合
が多くなりすぎると、得られるポリマーがもろくなり、
ゲル化しやすくなる等の問題が生じ、一方、少なすぎる
と、物性がホモポリマーと変わらない等の問題を生じ
る。
【0009】本発明の高分子量脂肪族ポリエステルは各
種の方法で製造することができるが、その好ましい方法
の1つは、前記一般式(3)で表わされる二価脂肪族ジ
カルボン酸ジエステルと、前記一般式(4)で表わされ
る脂肪族グリコールと、前記一般式(5)で表わされる
アシル化グリセリンを縮合反応させる方法である。
種の方法で製造することができるが、その好ましい方法
の1つは、前記一般式(3)で表わされる二価脂肪族ジ
カルボン酸ジエステルと、前記一般式(4)で表わされ
る脂肪族グリコールと、前記一般式(5)で表わされる
アシル化グリセリンを縮合反応させる方法である。
【0010】前記一般式(3)で表される脂肪族ジカル
ボン酸ジエステルとしては、コハク酸、アジピン酸、ス
ベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカル
ボン酸のジエステル(ジメチルエステル、ジエチルエス
テル、ジプロピルエステル、ジブチルエステル)が挙げ
られる。
ボン酸ジエステルとしては、コハク酸、アジピン酸、ス
ベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸等の脂肪族ジカル
ボン酸のジエステル(ジメチルエステル、ジエチルエス
テル、ジプロピルエステル、ジブチルエステル)が挙げ
られる。
【0011】前記一般式(4)で表される脂肪族グリコ
ールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げら
れる。脂肪族グリコールの使用割合は、通常、脂肪族ジ
カルボン酸ジエステル100モル当り90〜110モ
ル、好ましくは95〜105モルの割合である。
ールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコ
ール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオ
ール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げら
れる。脂肪族グリコールの使用割合は、通常、脂肪族ジ
カルボン酸ジエステル100モル当り90〜110モ
ル、好ましくは95〜105モルの割合である。
【0012】前記一般式(5)で表されるモノアシル化
グリセリンは、グリセリンと脂肪酸とを反応させること
によって得ることができる。この場合の脂肪酸として
は、炭素数6〜22、好ましくは12〜18の脂肪族基
を有する飽和及び不飽和脂肪酸が挙げられる。このよう
な脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、
オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
キドン酸等が挙げられる。
グリセリンは、グリセリンと脂肪酸とを反応させること
によって得ることができる。この場合の脂肪酸として
は、炭素数6〜22、好ましくは12〜18の脂肪族基
を有する飽和及び不飽和脂肪酸が挙げられる。このよう
な脂肪酸としては、例えば、カプロン酸、カプリル酸、
ラウリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、
オレイン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、アラ
キドン酸等が挙げられる。
【0013】本発明において、モノアシル化グリセリン
の使用割合は、分子量1万以上のポリマーを与える範囲
であればよく、通常、脂肪族ジカルボン酸ジエステル1
00モル当り、0.05〜10モル、好ましくは0.1
〜5モルの割合である。モノアシル化グリセリンの反応
割合が前記範囲より多くなると、得られるポリマー(重
縮合体)が非常にもろくなるで好ましくない。
の使用割合は、分子量1万以上のポリマーを与える範囲
であればよく、通常、脂肪族ジカルボン酸ジエステル1
00モル当り、0.05〜10モル、好ましくは0.1
〜5モルの割合である。モノアシル化グリセリンの反応
割合が前記範囲より多くなると、得られるポリマー(重
縮合体)が非常にもろくなるで好ましくない。
【0014】前記縮合反応は、従来公知のエステル交換
反応用触媒の存在下で好ましく行われる。前記反応にお
いて、その反応温度は、その反応により副生する、脂肪
族ジカルボン酸ジエステル由来のヒドロキシル化合物が
反応系において気体として存在する温度である。例え
ば、副生するヒドロキシ化合物R4OH及びR5OHが
いずれもメタノールである場合には、100〜300
℃、好ましくは120〜250℃である。反応圧力は、
減圧、常圧又はやや加圧(0.5kg/cm2G以下)
であることができるが、好ましくは、常圧ないし減圧で
ある。また、反応は、副生するヒドロキシ化合物を反応
系外へ迅速に留出させるために蒸留塔を結合した反応装
置(反応蒸留塔)を用いて副生するヒドロキシ化合物を
留出させながら行うのが好ましい。
反応用触媒の存在下で好ましく行われる。前記反応にお
いて、その反応温度は、その反応により副生する、脂肪
族ジカルボン酸ジエステル由来のヒドロキシル化合物が
反応系において気体として存在する温度である。例え
ば、副生するヒドロキシ化合物R4OH及びR5OHが
いずれもメタノールである場合には、100〜300
℃、好ましくは120〜250℃である。反応圧力は、
減圧、常圧又はやや加圧(0.5kg/cm2G以下)
であることができるが、好ましくは、常圧ないし減圧で
ある。また、反応は、副生するヒドロキシ化合物を反応
系外へ迅速に留出させるために蒸留塔を結合した反応装
置(反応蒸留塔)を用いて副生するヒドロキシ化合物を
留出させながら行うのが好ましい。
【0015】前記縮合反応を行う場合、反応は予備縮合
工程(第1工程)と、高分子量化工程(第2工程)との
2つの工程で行うのが好ましい。前記予備縮合工程にお
いては、末端に脂肪族グリコールの結合した低分子量の
縮合物を生成させる。この縮合物の数平均分子量は、5
00〜10000、好ましくは1000〜5000程度
にするのがよく、その分子量は反応条件及び反応時間に
より適当に調節することができる。また、この場合の反
応条件は、副生するヒドロキシ化合物が反応条件下で気
体として存在し得る条件であればよい。
工程(第1工程)と、高分子量化工程(第2工程)との
2つの工程で行うのが好ましい。前記予備縮合工程にお
いては、末端に脂肪族グリコールの結合した低分子量の
縮合物を生成させる。この縮合物の数平均分子量は、5
00〜10000、好ましくは1000〜5000程度
にするのがよく、その分子量は反応条件及び反応時間に
より適当に調節することができる。また、この場合の反
応条件は、副生するヒドロキシ化合物が反応条件下で気
体として存在し得る条件であればよい。
【0016】前記高分子量化工程においては、低分子量
の縮合物の末端に結合する脂肪族グリコールを脱離させ
ながら縮合させて高分子量の縮合物を生成させる工程で
あり、この工程により、数平均分子量が1万以上の縮合
物を生成させることができる。この場合の反応条件は、
副生する脂肪族グリコールが気体として存在し得る条件
であればよい。この高分子量化工程は、前記予備縮合工
程を実施する反応装置と同じ装置または攪拌効率の良い
本重合装置で実施することができる。同じ装置を用いる
場合は、予備縮合反応の終了後に、反応条件を変えて、
例えば、反応温度を高くしかつ反応圧力を低くして、予
備縮合体の縮合反応を行えばよい。
の縮合物の末端に結合する脂肪族グリコールを脱離させ
ながら縮合させて高分子量の縮合物を生成させる工程で
あり、この工程により、数平均分子量が1万以上の縮合
物を生成させることができる。この場合の反応条件は、
副生する脂肪族グリコールが気体として存在し得る条件
であればよい。この高分子量化工程は、前記予備縮合工
程を実施する反応装置と同じ装置または攪拌効率の良い
本重合装置で実施することができる。同じ装置を用いる
場合は、予備縮合反応の終了後に、反応条件を変えて、
例えば、反応温度を高くしかつ反応圧力を低くして、予
備縮合体の縮合反応を行えばよい。
【0017】本発明の高分子量ポリエステルは、1万以
上、好ましくは3万以上の数平均分子量を有するもので
ある。この場合、その数平均分子量の上限は100万程
度である。
上、好ましくは3万以上の数平均分子量を有するもので
ある。この場合、その数平均分子量の上限は100万程
度である。
【0018】本発明の高分子量ポリエステルは、その分
子中に、前記一般式(2)で表されるモノアシル化グリ
セリン由来の共重合構造を有し、アシル化グリセリンの
少量の添加により機械的強度及び加工性を改良すること
ができ、さらに生分解性をも有するものである。またモ
ノアシル化グリセリンの量を増やし、重合を十分に行う
ことによりゲル化させることもできる。
子中に、前記一般式(2)で表されるモノアシル化グリ
セリン由来の共重合構造を有し、アシル化グリセリンの
少量の添加により機械的強度及び加工性を改良すること
ができ、さらに生分解性をも有するものである。またモ
ノアシル化グリセリンの量を増やし、重合を十分に行う
ことによりゲル化させることもできる。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例によって具体的に説明す
る。脂肪族ポリエステルの種々の物性値は下記の方法に
よって測定した。 (分子量及び分子量分布)ゲルパーミエーションクロマ
トグラフ(GPC)法を用いて標準ポリスチレンから校
正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均分子
量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。溶
離液はクロロホルムを用いた。 (熱的性質)示差走査熱量分析装置(DSC)により融
解温度及びガラス転移点を求めた。また熱重量分析装置
(TG)により熱分解温度を求めた。
る。脂肪族ポリエステルの種々の物性値は下記の方法に
よって測定した。 (分子量及び分子量分布)ゲルパーミエーションクロマ
トグラフ(GPC)法を用いて標準ポリスチレンから校
正曲線を作成し、数平均分子量(Mn)、重量平均分子
量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)を求めた。溶
離液はクロロホルムを用いた。 (熱的性質)示差走査熱量分析装置(DSC)により融
解温度及びガラス転移点を求めた。また熱重量分析装置
(TG)により熱分解温度を求めた。
【0020】(機械的強度)引っ張り試験器を用いて測
定した。
定した。
【0021】実施例1 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、β−モノラウリン0.248g(0.905ミリ
モル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.
1ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 70,900、Mw667,000を有し、
そのMw/Mnは9.41であった。またその融解温度
は114.1℃であり、その2%重量減温度は320℃
であった。このポリマー中に含まれるβ−モノラウリン
の割合は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成
分100モル当り、0.5モルの割合である。また、機
械的強度を測定したところ、弾性率756MPa、上降
伏点応力27.3MPa、破断応力30.2MPa、破
断点歪み120%であった。なお、前記β−モノラウリ
ンは次式で表されるものである。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、β−モノラウリン0.248g(0.905ミリ
モル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.
1ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 70,900、Mw667,000を有し、
そのMw/Mnは9.41であった。またその融解温度
は114.1℃であり、その2%重量減温度は320℃
であった。このポリマー中に含まれるβ−モノラウリン
の割合は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成
分100モル当り、0.5モルの割合である。また、機
械的強度を測定したところ、弾性率756MPa、上降
伏点応力27.3MPa、破断応力30.2MPa、破
断点歪み120%であった。なお、前記β−モノラウリ
ンは次式で表されるものである。
【化17】
【0022】比較例1 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.90g(0.188モ
ル)、チタンテトライソプロポキシド18μl(0.0
9ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 32,400、Mw 52,800を有し、そ
のMw/Mnは1.63であった。またその融解温度は
114.1℃であり、その2%重量減温度は322℃で
あった。また、機械的強度を測定したところ、弾性率4
59MPa、上降伏点応力26.0MPa、破断応力2
3.1MPa、破断点歪み119%であった。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.90g(0.188モ
ル)、チタンテトライソプロポキシド18μl(0.0
9ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 32,400、Mw 52,800を有し、そ
のMw/Mnは1.63であった。またその融解温度は
114.1℃であり、その2%重量減温度は322℃で
あった。また、機械的強度を測定したところ、弾性率4
59MPa、上降伏点応力26.0MPa、破断応力2
3.1MPa、破断点歪み119%であった。
【0023】実施例2 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.70g(0.185モ
ル)、モノラウリン0.498g(1.81ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド18μl(0.0
9ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに6時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 22,200、Mw 87,200を有し、そ
のMw/Mnは3.93であった。またその融解温度は
114.9℃であり、その2%重量減温度は309℃で
あった。このポリマー中に含まれるモノラウリンの割合
は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分10
0モル当り、1.0モルの割合である。このポリエステ
ルのフィルムの黒土中の生分解性は比較例1のポリマー
と同等であった。また、機械的強度を測定したところ、
弾性率479MPa、上降伏点応力25.5MPa、破
断応力26.8MPa、破断点歪み124%であった。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.70g(0.185モ
ル)、モノラウリン0.498g(1.81ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド18μl(0.0
9ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応
を開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度
180℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度1mmHgに到達した。その後
さらに6時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 22,200、Mw 87,200を有し、そ
のMw/Mnは3.93であった。またその融解温度は
114.9℃であり、その2%重量減温度は309℃で
あった。このポリマー中に含まれるモノラウリンの割合
は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分10
0モル当り、1.0モルの割合である。このポリエステ
ルのフィルムの黒土中の生分解性は比較例1のポリマー
と同等であった。また、機械的強度を測定したところ、
弾性率479MPa、上降伏点応力25.5MPa、破
断応力26.8MPa、破断点歪み124%であった。
【0024】実施例3 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、モノラウリン0.0584g(0.213ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度2mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 35,000、Mw 63,000を有し、そ
のMw/Mnは1.80であった。またその融解温度は
114.1℃であり、その2%重量減温度は314℃で
あった。このポリマー中に含まれるモノラウリンの割合
は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分10
0モル当り、0.12モルの割合である。また、機械的
強度を測定したところ、弾性率683MPaであった。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、モノラウリン0.0584g(0.213ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度2mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 35,000、Mw 63,000を有し、そ
のMw/Mnは1.80であった。またその融解温度は
114.1℃であり、その2%重量減温度は314℃で
あった。このポリマー中に含まれるモノラウリンの割合
は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分10
0モル当り、0.12モルの割合である。また、機械的
強度を測定したところ、弾性率683MPaであった。
【0025】実施例4 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、モノオレイン0.647g(1.81ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度4mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 17,200、Mw 182,000を有し、
そのMw/Mnは10.6であった。またその融解温度
は114.1℃であり、その2%重量減温度は302℃
であった。このポリマー中に含まれるモノオレインの割
合は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分1
00モル当り、1.0モルの割合である。また、機械的
強度を測定したところ、弾性率403MPa、上降伏点
応力23.2MPa、破断応力23.9MPa、破断点
歪み122%であった。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.84g(0.187モ
ル)、モノオレイン0.647g(1.81ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度4mmHgに到達した。その後
さらに7時間反応を続けた。得られたポリマーは乳白色
で、Mn 17,200、Mw 182,000を有し、
そのMw/Mnは10.6であった。またその融解温度
は114.1℃であり、その2%重量減温度は302℃
であった。このポリマー中に含まれるモノオレインの割
合は、ポリマー中に含まれる脂肪族ジカルボン酸成分1
00モル当り、1.0モルの割合である。また、機械的
強度を測定したところ、弾性率403MPa、上降伏点
応力23.2MPa、破断応力23.9MPa、破断点
歪み122%であった。
【0026】実施例5 撹拌羽つき内容量100ミリリットルのガラス製反応器
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.03g(0.178モ
ル)、モノラウリン2.472g(9.01ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度0.1mmHgに到達した。そ
の後さらに6時間反応を続けた。得られたポリマーは乳
白色で、クロロホルムに溶けず、ゲル化した。このポリ
マー中に含まれるモノラウリンの割合は、ポリマー中に
含まれる脂肪族ジカルボン酸成分100モル当り、5.
0モルの割合である。このポリマー1gをクロロホルム
に浸けたところ、膨潤して17gのクロロホルムを吸着
した。
にコハク酸ジメチル26.34g(0.180モル)、
1,4−ブタンジオール16.03g(0.178モ
ル)、モノラウリン2.472g(9.01ミリモ
ル)、チタンテトライソプロポキシド20μl(0.1
ミリモル)を仕込み、窒素雰囲気下、160℃で反応を
開始しメタノールの流出を行った。1時間後反応温度1
80℃にし昇温した。更に30分後200℃に昇温し
た。さらに30分後反応温度を215℃にして、徐々に
減圧し、30分で真空度0.1mmHgに到達した。そ
の後さらに6時間反応を続けた。得られたポリマーは乳
白色で、クロロホルムに溶けず、ゲル化した。このポリ
マー中に含まれるモノラウリンの割合は、ポリマー中に
含まれる脂肪族ジカルボン酸成分100モル当り、5.
0モルの割合である。このポリマー1gをクロロホルム
に浸けたところ、膨潤して17gのクロロホルムを吸着
した。
【0027】
【発明の効果】本発明の高分子量脂肪族ポリエステルは
一部三次元化したモノアシル化グリセリンとの共重合構
造を有し、少量のモノアシル化グリセリンの添加では弾
性率などの機械的強度を向上でき、また分子量分布を広
くして加工性を改良できる。モノアシル化グリセリンの
量を多くして十分に重合するとポリマーをゲル化させ、
多量のクロロホルムなどを吸着することができる。しか
も、この高分子量脂肪族ポリエステルは、その脂肪族エ
ステル結合に基づく生分解性を有する。
一部三次元化したモノアシル化グリセリンとの共重合構
造を有し、少量のモノアシル化グリセリンの添加では弾
性率などの機械的強度を向上でき、また分子量分布を広
くして加工性を改良できる。モノアシル化グリセリンの
量を多くして十分に重合するとポリマーをゲル化させ、
多量のクロロホルムなどを吸着することができる。しか
も、この高分子量脂肪族ポリエステルは、その脂肪族エ
ステル結合に基づく生分解性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 賢一 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 増田 隆志 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (56)参考文献 特開 平6−322091(JP,A) 特開 平6−145313(JP,A) 特開 平10−204167(JP,A) 特開 平9−124780(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 CA(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (−CO−[R1]t−CO−O−R2−O−)p (1) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R2は
炭素数2〜12二価脂肪族基、pはポリエステル中に含
まれる前記一般式(1)で示されるエステル部のモル分
率を示し、tは0又は1の数を示す)で表されるエステ
ル部Aと、下記一般式(2) 【化2】 (式中、R3は炭素数6〜22の脂肪族基を示し、rは
ポリエステル中に含まれる前記一般式(2)で示される
エステル部のモル分率を示し、R1及びtは前記と同じ
意味を有する)で表されるエステル部Bとからなり、該
エステル部Bのモル分率rが0.001〜0.10の範
囲にあることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステル。 - 【請求項2】 R1が(CH2)2で、R2が(CH2)
4であることを特徴とする請求項1記載の生分解性高分
子量脂肪族ポリエステル。 - 【請求項3】 R3が天然の油脂から由来の脂肪族基で
あることを特徴とする請求項1又は2記載の生分解性高
分子量脂肪族ポリエステル。 - 【請求項4】 下記一般式(3) 【化3】 R4O−CO−[R1]t−CO−OR5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4及
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4) 【化4】HO−R2−OH (4) (式中、R2は、炭素数2〜12の二価脂肪族基を示
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5) 【化5】 (式中、R3は、炭素数6〜22の脂肪族基を示す)で
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させた縮
合反応生成物からなり、該モノアシル化グリセリンの使
用量が、該脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリ
ンの合計量1モル当たり0.001〜0.10モルの割
合であることを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリ
エステル。 - 【請求項5】 下記一般式(3) 【化6】 R4O−CO−[R1]t−CO−OR5 (3) (式中、R1は炭素数1〜12の二価脂肪族基、R4及
びR5は炭素数1〜4のアルキル基を示し、tは0又は
1の数を表す)で表される脂肪酸ジカルボン酸ジエステ
ルと、下記一般式(4) 【化7】HO−R2−OH (4) (式中、R2は、炭素数2〜12の二価脂肪族基を示
す)で表される脂肪族グリコールと、下記一般式(5) 【化8】 (式中、R3は、炭素数6〜22の脂肪族基を示す)で
表されるモノアシル化グリセリンとを縮合反応させるこ
とからなり、該モノアシル化グリセリンの使用量が、該
脂肪族グリコールと該モノアシル化グリセリンの合計量
1モル当たり0.001〜0.10モルの割合であるこ
とを特徴とする生分解性高分子量脂肪族ポリエステルの
製造方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11060837A JP3000149B1 (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法 |
US09/499,518 US6180751B1 (en) | 1999-03-08 | 2000-02-10 | Biodegradable aliphatic copolyester and method of preparing same |
FR0002450A FR2790761B1 (fr) | 1999-03-08 | 2000-02-28 | Copolyester aliphatique biodegradable et son procede d'obtention |
DE10009769A DE10009769A1 (de) | 1999-03-08 | 2000-03-01 | Biologisch abbaubarer aliphatischer Copolyester und Verfahren zu seiner Herstellung |
GB0007928A GB2360779B (en) | 1999-03-08 | 2000-03-31 | Biodegradable aliphatic copolyester and method of preparing same |
Applications Claiming Priority (2)
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---|---|---|---|
JP11060837A JP3000149B1 (ja) | 1999-03-08 | 1999-03-08 | 生分解性高分子量脂肪族ポリエステル及びその製造方法 |
GB0007928A GB2360779B (en) | 1999-03-08 | 2000-03-31 | Biodegradable aliphatic copolyester and method of preparing same |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3000149B1 true JP3000149B1 (ja) | 2000-01-17 |
JP2000256446A JP2000256446A (ja) | 2000-09-19 |
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ID=26244011
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---|---|---|---|
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DE (1) | DE10009769A1 (ja) |
FR (1) | FR2790761B1 (ja) |
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Cited By (1)
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---|---|---|---|---|
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ITMI20020867A1 (it) * | 2002-04-22 | 2003-10-22 | Novamont Spa | Copoliesteri termoplastici saturi/insaturi biodegradabili |
ITMI20020866A1 (it) * | 2002-04-22 | 2003-10-22 | Novamont Spa | Copoliesteri termoplastici saturi/insaturi biodegradabili |
CN103243413B (zh) * | 2013-04-24 | 2014-11-05 | 浙江理工大学 | 一种可完全生物降解脂肪族共聚酯短纤维的制备方法 |
Family Cites Families (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2019429A1 (de) * | 1970-04-22 | 1971-11-11 | Bayer Ag | Verfahren zur Herstellung von Terephthalsaeurepolyestern mit verbesserten Eigenschaften |
DE2262266C2 (de) * | 1972-12-20 | 1982-04-01 | Neynaber Chemie Gmbh, 2854 Loxstedt | Verwendung eines Estergemisches als Gleitmittel für die formgebende Verarbeitung thermoplastischer Massen |
US3989728A (en) * | 1975-02-12 | 1976-11-02 | The Procter & Gamble Company | Process for synthesizing specific complete mixed polyol esters |
JPS5655494A (en) * | 1979-10-11 | 1981-05-16 | Sanyo Chem Ind Ltd | Stabilizer for coal-fuel oil mixture |
US4976953A (en) * | 1987-03-06 | 1990-12-11 | The Procter & Gamble Company | Skin conditioning/cleansing compositions containing propoxylated glycerol derivatives |
JPH06329166A (ja) * | 1993-05-14 | 1994-11-29 | Asahi Breweries Ltd | 飲料容器王冠の露出鉄面の防錆方法 |
US5480962A (en) * | 1993-07-22 | 1996-01-02 | Eastman Chemical Company | Copolyesters having repeat units derived from succinic acid |
US5986039A (en) * | 1996-10-29 | 1999-11-16 | Henkel Corporation | Branched polyesters prepared from hydroxyfunctional components with functionality in excess of two and their use in physiological separation vehicles |
-
1999
- 1999-03-08 JP JP11060837A patent/JP3000149B1/ja not_active Expired - Lifetime
-
2000
- 2000-02-10 US US09/499,518 patent/US6180751B1/en not_active Expired - Fee Related
- 2000-02-28 FR FR0002450A patent/FR2790761B1/fr not_active Expired - Fee Related
- 2000-03-01 DE DE10009769A patent/DE10009769A1/de not_active Ceased
- 2000-03-31 GB GB0007928A patent/GB2360779B/en not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8292118B2 (en) | 2007-05-25 | 2012-10-23 | Duane Ebesu | Balanced individual dining plate |
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Publication number | Publication date |
---|---|
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FR2790761A1 (fr) | 2000-09-15 |
DE10009769A1 (de) | 2000-09-28 |
GB2360779A (en) | 2001-10-03 |
GB2360779B (en) | 2004-03-24 |
GB0007928D0 (en) | 2000-05-17 |
JP2000256446A (ja) | 2000-09-19 |
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