JP2999812B2 - ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法 - Google Patents

ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法に
関し、詳しくは、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を加熱
発泡せしめて元の発泡倍率より大なる発泡倍率の発泡粒
子を得るポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法に関
する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を製造する方法とし
て、耐圧容器内でポリプロピレン系樹脂粒子と発泡剤と
を水等の分散媒に分散させて加熱し、次いで容器内より
低圧の雰囲気下に樹脂粒子と分散媒とを放出して樹脂粒
子を発泡せしめる方法が知られている(特公昭56−1344
号)。この方法では従来発泡が非常に困難とされていた
ポリプロピレン系樹脂粒子から比較的高発泡倍率の発泡
粒子を得ることができるが、更に高発泡倍率とすると得
られる発泡粒子の性状が低下する等の問題があった。ま
た揮発性発泡剤として多く用いられているフロン類はオ
ゾン層破壊の問題を有するため、高発泡倍率の発泡粒子
を得ようとすると環境破壊の問題を有するフロン類の使
用量が多くなる等の問題もあった。一方、発泡剤として
フロン類にかえて無機ガスを使用する方法も提案されて
いるが(例えば特公昭62−61227号等)、無機ガスは樹
脂粒子内への含浸性が悪く、しかも樹脂粒子の二次結晶
化が促進され難いために高温で発泡することが困難とな
り、このため発泡倍率の向上を図ることは困難であっ
た。
このような問題を解決するため、一旦発泡して得た発
泡粒子を更に加熱発泡せしめて高発泡倍率の発泡粒子と
する所謂多段発泡法が提案されている(特開昭59−6212
0号、特開昭59−133233号、特開昭62−18438号、特開昭
63−308044号等)。しかしながらこれら従来の多段発泡
方法は、それぞれに特長を有する反面、加熱発泡せしめ
る原料発泡粒子として特定の性状を有するものを使用し
なければならない煩雑さがあったり(特開昭59−62120
号、特開昭59−133233号等)、発泡粒子に発泡能を付与
するための加圧処理を必要とするため設備上、経費上の
多大の出費が必要となり、しかも製造効率が低下する等
の問題もあった(特開昭59−62120号、特開昭62−18438
号等)。一方、容器内を減圧にして容器内の発泡粒子を
加熱発泡せしめる方法(特開昭63−308044号)では、発
泡粒子の加圧処理を行わずに高発泡倍率のポリプロピレ
ン系樹脂発泡粒子を得ることができるが、容器内の減圧
処理工程が必要であるとともに、時によって得られた発
泡粒子が収縮する虞があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、発泡粒子と
して特定の性状を有するものを使用したり、発泡能付与
のための長時間の加圧処理等を行わなくても高発泡倍率
の発泡粒子を得ることのできるポリプロピレン系樹脂発
泡粒子の製造方法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
即ち本発明のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方
法は、ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を加熱して元の発
泡倍率よりも大なる発泡倍率の発泡粒子を得るポリプロ
ピレン系樹脂発泡粒子の製造方法において、加熱に供す
る発泡粒子として水溶性無機フィラーを含有するポリプ
ロピレン系樹脂粒子に発泡剤を含有させて発泡せしめた
発泡粒子を用いることを特徴とする。本発明方法におい
ては加熱発泡せしめり発泡粒子中に50ppm以上の水溶性
無機フィラーが添加されていることが好ましい。
本発明において用いるポリプロピレン系樹脂として
は、例えばプロピレン単独重合体、プロピレン−エチレ
ンランダム共重合体、プロピレン−エチレンブロック共
重合対、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピ
レン−エチレン−ブテンランダム共重合体等やこれらの
混合物が挙げられる。これらは架橋したものでも無架橋
のものでも良いが、無架橋のものが好ましい。
本発明において上記ポリプロピレン系樹脂よりなる発
泡粒子を更に高倍率に加熱発泡せしめるが、加熱に供す
るポリプロピレン系樹脂発泡粒子として、水溶性無機フ
ィラーを含有するポリプロピレン系樹脂粒子に発泡剤を
含有させて発泡せしめた発泡粒子を用いる。上記水溶性
無機フィラーとは、40℃の水100gに対する溶解度が1g以
上のものであるが、特に溶解度が5g以上のものが好まし
い、この水溶性無機フィラーとしては、例えば硼砂、硫
酸ニッケル、硫酸マンガン、塩化ナトリウム、塩化マグ
ネシウム、塩化カルシウム等が挙げられるが、なかでも
硼砂が好ましい。これらの無機フィラーは1種又は2種
以上混合して添加することができ、通常、樹脂粒子を造
粒する際に添加される。無機フィラーは通常、粉粒体と
して添加されるが粒径は特に限定されない。しかしなが
ら、一般には粒径0.1〜150μm、特に1〜100μmのも
のが好ましい。また無機フィラーの添加量は50ppm以
上、特に200〜10000ppmが好ましい。無機フィラーを大
過剰に含有せしめると、得られる発泡粒子が収縮し易く
なり、添加量が少なすぎると本発明の効果が不充分とな
る。
上記水溶性無機フィラーを樹脂に含有せしめるに当た
り、必要に応じてゼオライト、シリカ、タルク、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、ケイ酸塩等の非水
溶性の無機物を微量添加することもできる。
無機フィラーを含有する発泡粒子を得るには、耐圧容
器内で上記無機フィラーを添加した樹脂粒子と発泡剤と
を分散媒に分散せしめて樹脂粒子の軟化温度以上の温度
に加熱し、次いで樹脂粒子と分散媒とを容器内より低圧
の雰囲気下(通常は大気圧下)に放出発泡せしめる方法
が採用できる。無機フィラーを含有する樹脂粒子として
は粒径0.3〜5mm、特に0.5〜3mmのものを用いることが好
ましい。また発泡に用いる発泡剤としては、プロパン、
ブタン、ペンタン、ヘキサン、シクロブタン、シクロヘ
キサン、トリクロロフロロメタン、ジクロロジフロロメ
タン、クロロフロロメタン、トリフロロメタン、1,2,2,
2−テトラフロロエタン、1−クロロ−1,1−ジフロロエ
タン、1,1−ジフロロエタン、1−クロロ−1,2,2,2,−
テトラフロエタン等の揮発性発泡剤や、窒素、二酸化炭
素、アルゴン、空気等の無機ガス系発泡剤が用いられ
る。なかでも無機ガス系発泡剤が好ましく、特に窒素、
空気、二酸化炭素が好ましい。
樹脂粒子を分散させるための分散媒としては、樹脂粒
子を溶解しないものであれば良く、このような分散媒と
しては例えば水、エチレングリコール、グリセリン、メ
タノール、エタノール等が挙げられるが、通常は水が使
用される。
樹脂粒子を分散媒に分散せしめて発泡温度に加熱する
に際し、樹脂粒子相互の融着を防止するために融着防止
剤を用いることができる。融着防止剤としては水等の分
散媒に溶解せず、加熱によって溶融しないものであれば
無機系、有機系を問わず使用可能であるが、一般には無
機系のものが好ましい。無機系の融着防止剤としては、
酸化アルミニウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、
塩基性炭酸マグネシウム、塩基性炭酸亜鉛、炭酸カルシ
ウム、リン酸三カルシウム、ピロリン酸マグネシウル等
が挙げられ、これらと乳化剤とを併用して添加すること
が好ましい。乳化剤としてはドデシルベンセンスルフォ
ン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニオン系
界面活性剤が好適である。上記融着防止剤としては平均
粒径0.001〜100μm、特に0.001〜30μmのものが好ま
しい。融着防止剤の添加量は樹脂粒子100重量部に対
し、通常は0.01〜10重量部が好ましい。また乳化剤は樹
脂粒子100重量部当たり、通常、0.001〜5重量部添加す
ることが好ましい。
本発明方法において、発泡せしめる樹脂粒子中には二
次結晶が存在することが好ましい。この二次結晶が存在
する樹脂粒子を発泡せしめて得られた発泡粒子は成型性
が優れたものとなる。二次結晶の存在は、得られる発泡
粒子の示差走査熱量測定によっれ得られるDSC曲線に、
樹脂の所謂融解時の吸熱に起因する固有ピークよりも高
温側の高温ピークが現れるか否かによって判定すること
ができる。固有ピークと高温ピークとは、同一のサンプ
ルの示差走査熱量測定を2回行うことによって判定でき
る。この方法では、まずサンプル(樹脂)1〜3mgを示
差走査熱量計によって10℃/分で220℃まで昇温測定し
て第1回目のDSC曲線を得、次いで220℃から40℃付近ま
で10℃/分の速度で昇温し、再度10℃/分で220℃まで
昇温測定して第2回目のDSC曲線を得る。このようにし
て得た2つのDSC曲線を比較して固有ピークと高温ピー
クとを判別することができる。固有ピークとは、樹脂の
所謂融解に伴う吸熱ピークであるから、第1回目のDSC
曲線にも第2回目のDSC曲線にも現れるピークであり、
ピークの頂点の温度は第1回目と第2回目とで多少異な
る場合もあるが、その差は5℃未満、通常は2℃未満で
ある。一方、高温ピークとは、第1回目のDSC曲線にお
いて上記固有ピークよりも高温側に現れる吸熱ピークで
ある。二次結晶の存在はこの高温ピークが現れることに
よって確認され、実質的な高温ピークが現れない場合に
は二次結晶が存在しないものと判定される。上記2つの
DSC曲線において第2回目のDSC曲線に現れる固有ピーク
の頂点の温度と、第1回目のDSC曲線に現れる高温ピー
クの頂点の温度との差は大きいことが望ましく、両者の
温度差は5℃以上、特に10℃以上が好ましい。
第1図、第2図は発泡粒子の示差走査熱量測定によっ
て得られたDSC曲線を示し、第1図は二次結晶を含む発
泡粒子のもの、第2図は二次結晶を含まない発泡粒子の
ものである。第1図、第2図において、曲線1及び2は
第1回目の測定によって得られたDSC曲線であり、曲線
1′、2′は第2回目の測定によって得られたDSC曲線
を示す。第1図に示すように、二次結晶を含有する発泡
粒子では、第1回目の測定によって得られた曲線1にお
いては固有ピークBの他に、第2回目の測定によって得
られた曲線1′にはない高温ピークAが現れており(第
2回目の測定で得られた曲線1′には固有ピークB′の
みが現れる。)、この高温ピークAの存在によって二次
結晶の存在が確認される。一方、二次結晶を含有しない
発泡粒子では、第2図に示すように曲線2、曲線2′の
いずれにも固有ピークb、b′が現れるのみで高温ピー
クは現れず、このことから二次結晶が存在しないことが
確認される。第2図に示す発泡粒子のように、二次結晶
の存在が認められない粒子が得られるのは、二次結晶化
促進温度(融点〜融解終了温度)において充分な時間、
熱処理を受けず、融解終了温度以上の温度で発泡された
ような場合である。無機ガス系発泡剤を用いた場合に
は、曲線1で示されるような二次結晶を有する発泡粒子
は、一般に耐圧容器内において樹脂粒子をその融解終了
温度以上に昇温することなく、融点−20℃程度以上、融
解終了温度未満の温度において充分な時間、通常5〜90
分間、好ましくは15〜60分間保持することにより得るこ
とができる。またこのような温度に保持して二次結晶を
形成せしめた粒子の場合、樹脂粒子を容器内よりも低圧
雰囲気下に放出して発泡させる際の発泡温度(放出時の
温度)は融解終了温度以上であっても、前記高温ピーク
以下の温度であれは成型性の良好な発泡粒子を得ること
ができる。
尚、上記温度保持は、温度管理のしやすさからいっ
て、複数回に分割して異なる温度で行うことが望まし
い。この場合、先の保持温度より後の保持温度を高くす
る方法が採用される。そして最終保持温度を発泡温度と
することが望ましい。
本発明方法において、樹脂粒子と分散媒とを容器内よ
り低圧の雰囲気下に放出して発泡せしめる発泡温度は、
樹脂粒子の軟化温度以上の温度であるが、特に融点付近
の温度が好ましい。好適な発泡温度範囲は無架橋のもの
と架橋のものでは異なるが、無架橋のものでは、融点−
5℃以上、融点+15℃以下、特に融点−3℃以上、融点
+10℃以下が好ましい。更に発泡温度にまで加熱する際
の昇温温度は1〜10℃/分、特に2〜5℃/分が好まし
い。発泡性の樹脂粒子と分散媒とを容器内より放出する
雰囲気は、容器内より低圧であれば良いが、通常は大気
圧下である。
尚、本発明において上記樹脂の融点とは示差走査熱量
計によってサンプル約6mgを10℃/分の昇温温度で220℃
まで加熱し、その後10℃/分の昇温速度で約50℃まで冷
却し、再度10℃/分の速度で220℃まで昇温した時に得
られるDSC曲線における吸熱ピーク(固有ピーク)の頂
点の温度である。また融解終了温度とは上記の如き測定
によって得られる2回目のDSC曲線の吸熱ピーク(固有
ピーク)における融解終了温度を意味する。また樹脂粒
子の軟化温度とは、ASTM−D−648法において、荷重4.6
kg/cm2の条件で求めた軟化温度を意味するものである。
本発明方法では上記の如くして得られたポリプロピレ
ン系樹脂発泡粒子を更に加熱発泡せしめるが、加熱発泡
に供する元の発泡粒子は発泡倍率5〜45倍のものが好ま
しい。また本発明方法においては、発泡粒子に発泡能を
付与することなく加熱発泡せしめることができる。勿
論、発泡粒子を加熱処理して内圧(発泡能)を付与した
後に発泡せしめても良い。発泡粒子を更に高発泡倍率に
発泡せしめるための加熱温度は、樹脂粒子の熱変形温度
以上の温度である。加熱温度の上限は特に規定されず、
発泡粒子相互が融着せずに発泡できる温度であれば良い
が、通常、樹脂の融解終了温度以下とすることが好まし
い。加熱には、蒸気や熱風が用いられ、加熱時間は5〜
30秒程度が好ましい。
〔実施例〕
以下、実施例を挙げて本発明を更に説明する。
実施例1〜9 無架橋のプロピレン−エチレンランダム共重合体(エ
チレン成分2.3重量%、融点146.5℃、融解終了温度165
℃:実施例1〜7)及び無架橋のプロピレン−ブテンラ
ンダム共重合体(ブテン成分6重量%、融点150℃、融
解終了温度163℃:実施例8〜9)を基材樹脂とし、該
樹脂100重量部当たり、第1表に示す水溶性無機フィラ
ーを同表に示す量添加して押出機内で溶融混練した後、
押出機先端のダイスからストランド状に押出して水中で
急冷した後、切断してペレット状に造粒した(長さ2.4m
m、断面の直径1.1mm)。このペレット100重量部と微粒
状の酸化アルミニウム0.4重量部、水220重量部を配合し
て密閉容器内で攪拌しながら融解温度以上の温度に昇温
することなく同表に示す一段保持温度に昇温保持した。
次いで同表に示す二段保持温度に昇温し、その直後に第
1表に示す発泡剤を、容器内圧が同表に示す圧力となる
ように供給して(実施例6、7、9において樹脂粒子及
び水等の配合時に、樹脂粒子100重量部当たり、ドライ
アイスを8.5重量部(実施例6)、6重量部(実施例
7)及び5.5重量部(実施例9)配合した。)同温度に
保持し、その後、二段保持温度に保持したまま窒素ガス
又は空気で背圧をかけて(使用した発泡剤と背圧をかけ
るために使用したガスを同一のものとした。)容器内を
第1表に示す圧力に保持しながら容器の一端を開放して
重合体粒子と水とを大気圧下に放出して発泡せしめた。
得られれた発泡粒子(以下、1段発泡粒子という)。の
性状を第2表に示す。
次いでこの1段発泡粒子を大気圧下で24時間放置して
熟成した後、内圧を付与することなく第2表に示す温度
のスチームで同表に示す時間加熱して発泡せしめた。得
られた発泡粒子(以下、2段発泡粒子という。)の嵩発
泡倍率を第2表に示す。
比較例1〜2 第1表に示す非水溶性の無機フィラーを添加して造粒
した他は実施例1〜7と同様のプロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体を用いて、第1表に示す条件で実施例に
準じて発泡を行い、1段発泡粒子及び2段発泡粒子を得
た。得られた1段発泡粒子及び2段発泡粒子の発泡倍率
を第2表に示す。
比較例3 水溶性無機フィラーを添加しない樹脂を用いた他は実
施例1と同様の条件で2段発泡して発泡粒子を得た。1
段発泡粒子と2段発泡粒子の性状を第2表に示す。
比較例4 第1表に示す非水溶性の無機フィラーを添加して造粒
した他は実施例8と同様の共重合体を用い、第1表に示
す条件で実施例に準じて発泡を行い、1段発泡粒子及び
1段発泡粒子を得た。得られた1段発泡粒子、2段発泡
粒子の性状を第4表に示す。
〔発明の効果〕 以上説明したように本発明方法によれば、従来法のよ
うに特定の性状を有する発泡粒子を用いたり、発泡粒子
を加圧処理して粒子に内圧を付与してから加熱発泡せし
めたり、容器内を減圧にしてから加熱発泡せしめる必要
がなく、発泡粒子をそのまま加熱するだけで容易に元の
発泡倍率よりも高発泡倍率に発泡せしめて高発泡の発泡
粒子を得ることができ、設備上、製造効率上の利点があ
る。また本発明方法では環境破壊の虞のない無機ガス系
発泡剤を用いて高発泡倍率で優れた性状のポリプロピレ
ン系樹脂発泡粒子を得ることができ、仮に揮発性発泡剤
を用いた場合であっても従来に比して少ない発泡剤の使
用で高発泡倍率の発泡粒子を製造できるから、環境問題
解消に貢献できる。更に本発明により得られる発泡粒子
は高発泡倍率であっても優れた成型体を提供できる等の
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は粒子中に二次結晶を有する発泡粒子のDSC曲
線、第2図は粒子中に二次結晶を有さない発泡粒子のDS
C曲線である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリプロピレン系樹脂発泡粒子を加熱して
    元の発泡倍率よりも大なる発泡倍率の発泡粒子を得るポ
    リプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法において、加熱
    に供する発泡粒子として水溶性無機フィラーを含有する
    ポリプロピレン系樹脂粒子に発泡剤を含有させて発泡せ
    しめた発泡粒子を用いることを特徴とするポリプロピレ
    ン系樹脂発泡粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】加熱発泡せしめる発泡粒子中に50ppm以上
    の水溶性無機フィラーが添加されていることを特徴とす
    る請求項1記載のポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造
    方法。
JP2245235A 1990-09-14 1990-09-14 ポリプロピレン系樹脂発泡粒子の製造方法 Expired - Fee Related JP2999812B2 (ja)

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