JP2998400B2 - モータの速度制御装置 - Google Patents

モータの速度制御装置

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JP2998400B2
JP2998400B2 JP4037640A JP3764092A JP2998400B2 JP 2998400 B2 JP2998400 B2 JP 2998400B2 JP 4037640 A JP4037640 A JP 4037640A JP 3764092 A JP3764092 A JP 3764092A JP 2998400 B2 JP2998400 B2 JP 2998400B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はモータの速度制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】モータの回転速度を速度検出器により検
出して、その検出信号によってモータへの供給電力を制
御するモータの速度制御装置は、ビデオテープレコーダ
(以後、VTRと略す)のキャプスタンモータなどに広
く利用されている。VTR等の磁気記録装置は、より一
層の高密度記録による装置の小型化、ディジタル化の開
発が各社で行われている。装置の小型軽量化を行う場合
に、モータの小型軽量化による慣性モーメントの低下は
避けることはできない。これは制御特性の大幅な劣化に
つながる。しかも、ディジタル化にともない、特殊再生
など、より高度な機能が要求されるようになる。この場
合、テープスピード、すなわち負荷がかかっているモー
タの回転速度を敏速に変化させる必要性が生じる。例え
ば、停止状態から、低速の一定速度で回転させる動作を
繰り返すようにモータの速度を制御する場合がある。
【0003】従来の装置の構成例を図3に示す。図3に
おいて直流モータ31は回転センサ32と負荷39を直
接回転駆動する。回転センサ32はモータ31の回転に
ともなって1回転当たりZq回(Zqは2以上の整数で
あり、ここではZq=1000)の交流信号aを発生す
る。回転センサ32の交流信号aは速度検出器33に入
力され、交流信号aの周期に応じたディジタル信号bを
得ている。
【0004】速度検出器33の具体的な構成例を図4に
示す。交流信号aは波形整形回路41によって波形整形
され、整形信号gを得ている。整形信号gはアンド回路
43とフリップフロップ回路45とフリップフロップ回
路46に入力されている。アンド回路43の入力側に
は、さらに、発振回路42のクロックパルスpとカウン
タ回路44のオーバーフロー出力信号wも入力されてい
る。発振回路42は水晶発振器と分周器等によって構成
され、整形信号gの周波数よりもかなり高周波のクロッ
クパルスp(500kHz程度)を発生している。カウンタ
路44はアンド回路43の出力パルスhの到来毎にその
内容をカウントアップする12ビットのアップカウンタ
になっている。また、オーバーフロー出力信号wはカウ
ンタ回路44のカウント内容が所定値以下のときには"
H"であり、カウンタ回路44のカウント内容が所定値
以上になるとwは"L"に変化する(ここに"H"は高電位
状態を表し、"L"は低電位状態を表している)。データ
入力型フリップフロップ回路46は、整形信号gの立ち
上がりエッジをトリガ信号としてデータ入力端子に入力
された"H"を取り込み、その出力信号dを"H"にする
(d="H")。データ入力型フリップフロップ回路45
は、整形信号gの立ち下がりエッジをトリガ信号として
データ入力端子に入力された信号dを取り込み、信号d
がd="H"ならばその出力信号qを"H"にする(q="
H")。また、補償器34からのリセット信号rが"H"
になると、カウンタ回路44とフリップフロップ回路4
とフリップフロップ回路46の内部状態がリセットさ
れる(b="LLLLLLLLLLLL"、w="H"、q
="L"、d="L")。
【0005】次に、図4の速度検出器33の動作につい
て説明する。いま、カウンタ回路44とフリップフロッ
プ回路45とフリップフロップ回路46がリセット信号
rによってリセットされているものとする。回転センサ
32の交流信号aが"L"から"H"に変わると、波形整形
回路41の整形信号gが"L"から"H"に変わり、アンド
回路43の出力信号hとして発振回路42のクロックパ
ルスpが出力される。カウンタ回路44は出力信号hを
カウントし、その内部状態を変化させていく。フリップ
フロップ回路46は整形信号gの立ち上がりエッジによ
ってデータ"H"を取り込み、その出力信号dを"L"か
ら"H"に変化させる。交流信号aが"H"から"L"に変わ
ると、波形整形回路41の整形信号gが"H"から"L"に
変わり、アンド回路43の出力信号hは"L"になり、カ
ウンタ回路44はその内部状態を保持する。また、フリ
ップフロップ回路45は整形信号gの立ち下がりエッジ
によって信号dを取り込む。ここで信号dは整形信号g
の立ち上がりエッジのときにd="H"になっているの
で、フリップフロップ回路45は、その出力信号qを"
L"から"H"に変化させる。カウンタ回路44のディジ
タル信号bは、回転センサ32の交流信号aの(半)周
期長に比例した値であり、モータ31の回転速度に反比
例している。後述の補償器34はフリップフロップ回路
45の出力信号qを見て、qが"H"になるとカウンタ回
路44のディジタル信号bを入力し、その後にリセット
信号rを所定の短時間の間"H"にして、カウンタ回路4
4とフリップフロップ回路45とフリップフロップ回路
46を初期状態にリセットし、次の速度検出動作に備え
ている。なお、モータ31の回転速度が遅すぎるときに
は、回転センサ32の交流信号aの周期が長いためにカ
ウンタ回路44の内部状態が所定値以上になり、オーバ
ーフロー出力信号wが"H"から"L"に変わり、アンド回
路43の出力信号hが"L"になり、カウンタ回路44が
所定の大きな値を保持することもある。
【0006】図3の補償器34は、演算器35とメモリ
36によって構成され、速度検出器33のディジタル信
号bを後述する内蔵のプログラムによって計算加工し、
制御信号Yを作成し、D/A変換器37でディジタル信
号からアナログ信号に変換され制御信号cを出力する。
補償器34の制御信号cは電力増幅器38(駆動手段)
に入力され、電力増幅された駆動信号Ec(制御信号c
に比例した電流)がモータ31に供給される。従って、
モータ31と回転センサ32と速度検出器33と補償器
34と電力増幅器38(駆動手段)によって速度制御系
が構成され、モータ31の回転速度が所定の値に制御さ
れる。
【0007】補償器34のメモリ36は所定のプログラ
ムと定数が格納されたロム領域(ROM:リードオンリ
ーメモリ)と随時必要なときに値を格納するラム領域
(RAM:ランダムアクセスメモリ)に分かれている。
演算器35はロム領域内のプログラムに従って所定の動
作や演算を行っている。
【0008】さて、前述のように、モータの回転速度が
遅すぎるときには、カウンタ回路44が所定の大きな値
を保持するが、この場合回転速度と速度誤差の1対1の
正確な対応がなくなってしまう。よって通常は、演算器
35はロム領域のプログラム内でタイマーを用いて時間
を測定し、ある特定時間以内にフリップフロップ45
出力qが"H"にならなければ強制加速をするようなステ
ップパルス的な制御信号cを出力する。ここで、この特
定時間はモータ31の回転速度と1回転あたりの回転セ
ンサ32の交流信号の発生回数によって決定される。そ
して、強制加速をするような制御信号cを出力した後、
特定時間内にフリップフロップ45の出力qが"H"にな
れば、速度検出を行い、検出した速度に応じた制御信号
cをプログラム内で作成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モータ
を低速で回転させる場合には、モータにかかる負荷が大
きいと、従来の方法ではスムーズな起動を行うことがで
きない。この原因について考察してみる。通常、補償器
34には定常速度偏差をキャンセルするための積分器が
挿入されている(ロム領域内のプログラムで実現するこ
とができる)が、この積分器は収束までの時間が長いた
め、起動時には効果はない。よって、強制加速の後、回
転速度がほぼ基準速度に達したことを検出すると、直流
負荷による定常偏差が制御目標値を上回ってしまう。こ
の結果、負荷の直流成分によりモータが停止してしま
う。本発明は、負荷が大きい状態でモータを低速で走行
させる場合にも敏速な起動をするように工夫したもので
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のモータの速度制御装置は、モータの回転速度
に応じた周期の交流信号を生じる回転センサ手段と、前
記回転センサ手段の交流信号により前記モータの回転速
度の検出を行う速度検出手段と、前記速度検出手段の検
出信号に応じた制御信号を作り出す補償手段と、前記補
償手段の制御信号に応じて前記モータを駆動する駆動手
段を具備し、前記補償手段は、一定時間以上の間、前記
速度検出手段の検出信号が入力されない場合にはそのと
きの制御信号値から予め設定してある量だけ制御信号値
を変化させることを特徴としたものである。
【0011】
【作用】本発明では、上記の構成とすることにより、負
荷が大きい状態でモータを低速走行させる場合において
も、敏速に起動をさせることができる。すなわち、モー
タを低速で間欠的に高精度で回転させることができる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例のモータの速度制御装
置について、図面を参照しながら説明する。全体の構成
については図3、速度検出器の構成については図4に示
すとおりであり従来例と同様であるので説明を省略す
る。図1に図3の補償器の内臓のプログラムの具体的な
一例を示す。次にその動作について説明する。 (1)<回転誤差検出手段> まず、演算器35は基準回転速度によって決定される時
間Twをタイマーにセットする(t←Tw)。通常はこ
の時間Twは、基準回転速度でモータが回転していると
きの速度検出間隔時間の2〜3倍に相当するように設定
される。そして速度検出器33のフリップフロップ45
の出力信号qを入力し、信号qが"H"となるのを待って
いる。すなわち、速度検出器33が交流信号aの(半)
周期を検出し、新しいディジタル信号bを出力するのを
モニタしている。その間にタイマーは動作しており(t
←t−1)、t=0となる前に信号qが"H"となった場
合とそうでない場合とで以下の動作が異なる。t=0と
なっても信号qが"H"とならない場合には、(2b)の
動作を行う。t=0となる前に信号qが"H"となると、
速度検出器33のディジタル信号bを読み込んで、ディ
ジタル信号bに対する速度検出値S(ディジタル値)に
直すとともに、リセット信号rを所定時間"H"にして速
度検出器33のカウンタ44とフリップフロップ45と
フリップフロップ46をリセットする。所定の基準値S
refから速度検出値Sを引いて、その値をR倍(ここ
に、Rは所定の正の定数)し、モータ31の現時点での
回転誤差Eを計算する(E=R・(Sref−S))。 (2a)<積分手段> 回転誤差EをFinに入力し(Fin←E)、入力され
たFinを積分して結果をFintに出力する(Fin
t←Fint+Fin)。 (3a)<制御信号作成手段> 積分手段の積分信号Fintと現時点の回転誤差を所定
の比率h:1(ここにhは積分手段による制御特性改善
効果の周波数帯域を決定する定数であり、0≦h)にて
演算合成し、制御信号Yを計算する(Y←E+h・Fi
nt)。その後、(4)の動作を行う。 (2b)<制御信号作成手段> 前回出力した制御信号値Yを特定の値Ystepだけ変
化させる(Y←Y−Ystep)。ここで、Ystep
の極性はモータが加速するような制御信号Yを作成する
ように選ばれる。Ystepの大きさとしては、大きす
ぎると急加速をしてしまい、従来例と変わらなくなって
しまう。小さすぎると起動までの時間が長くなってしま
う。負荷の大きさにもよるが、目安としてはD/A変換
器37の精度の10倍程度である。実験的に、Yste
pの値を多少変化させても、起動時間にさほど影響はな
いことが分かっている。
【0013】モータ停止時には制御信号Yはトルクオフ
となるような値が選ばれるので、起動時などは一定の間
隔(Twによって決定される時間)で、階段的に加速ト
ルクを増していくような制御信号を出力するような動作
をすることになる。 (3b)<積分手段>特定の値Fdcを積分信号Fin
tとして出力する(Fint←Fdc)。このFdcは
モータがほぼ基準速度で回転しているときの積分信号F
dcと近似していることが好ましい。ここで設定された
Fintは、次に(2a)の動作を行う場合に用いられ
ることになる。 (4)<制御信号の出力(制御信号作成手段)>制御信
号値YをD/A変換器37に出力し、Yの値に対応した
直流的な電圧(制御信号)に変換する。その後、(1)
の動作に復帰する。
【0014】このように構成するならば、起動時に必要
な加速トルクを閉ループ的にサーチすることができるの
で、起動時にかかる負荷に対応した適切な加速トルクを
出力することができる。つまり、従来例のようにステッ
プパルス的に加速トルク指令することによりモータが急
加速して速度が上がりすぎることがなく、徐々に基準回
転速度に近づいていき、通常の制御ループ(前述の実施
例では(1),(2a),(3a)と続く動作を指す)
に入った直後は、モータの回転速度は基準回転速度より
も十分遅く、制御信号として加速指令になるので、モー
タが停止してしまうことはない。
【0015】また、通常制御ループに入ったならば、従
来から行われている積分手段による補償により、負荷の
直流成分による悪影響を低減できる。このような動作に
より、スムーズな起動を行うことができる。
【0016】さらに、強制加速ループ(前述の実施例で
は(1),(2b),(3b),(4)と続く動作)に
おいて、積分手段の積分信号Fintとして特定の値F
dcを入れておくならば、負荷が極めて大きいときや、
より低速で走行させなければならないとき(すなわち速
度の帰還ゲインを小さくしなければならないとき)に起
動時の安定性が増す。このときの特定の値Fdcは定常
時の積分信号Fintを予測した値であることが望まし
い。これは、通常積分手段の応答時間はあまり短くでき
ないため、負荷の直流成分に対する補償を通常制御ルー
プに入った直後も行うようにするものである。
【0017】また、モータの負荷のばらつきを考慮した
場合、前述の特定の値Fdcは決定するのは難しい。そ
こで、強制加速ループにおいて、出力制御信号値Yに比
例した値をFintに入力するようにするならば、この
とき格納されたFintは起動時の負荷に対応する積分
信号値であるが、負荷のばらつきに対応できる。なお、
このときの比例定数として考えられるものは、積分手段
の制御特性改善効果の周波数帯域を決定する定数hの逆
数である。また、起動時の負荷に対応する積分信号値と
定常時の積分信号値とで値が大きく異なる場合などは、
その比の分だけ補正して比例定数を選ぶと、よりスムー
ズな起動をすることができる。
【0018】つぎに、起動時の回転速度の引き込み特性
を改善したプログラム例を図2示す。特に速度のオーバ
ーシュート、またオーバーシュートによる積分手段への
悪影響を考慮した構成となっている。次にその動作につ
いて説明する。 (11)<回転誤差検出手段> まず、演算器35は基準回転速度によって決定される時
間Twをタイマーにセットする(t←Tw)。通常はこ
の時間Twは、基準回転速度でモータが回転していると
きの速度検出間隔時間の2〜3倍に相当するように設定
される。そして速度検出器33のフリップフロップ45
の出力信号qを入力し、信号qが"H"となるのを待って
いる。すなわち、速度検出器33が交流信号aの(半)
周期を検出し、新しいディジタル信号bを出力するのを
モニタしている。その間にタイマーは動作しており(t
←t−1)、t=0となる前に信号qが"H"となった場
合とそうでない場合とで以下の動作が異なる。t=0と
なっても信号qが"H"とならない場合には、(12b)
の動作を行う。t=0となる前に信号qが"H"となる
と、速度検出器33のディジタル信号bを読み込んで、
ディジタル信号bに対する速度検出値S(ディジタル
値)に直すとともに、リセット信号rを所定時間"H"に
して速度検出器33のカウンタ44とフリップフロップ
45とフリップフロップ46をリセットする。そして、
ここで停止状態から速度検出を行った回数をカウントす
る(Cnt←Cnt+1。ただし、停止時にはCnt←
0としておく)。さらに、所定の基準値Srefから速
度検出値Sを引いて、その値をR倍(ここに、Rは所定
の正の定数)し、モータ31の現時点での回転誤差Eを
計算する(E=R・(Sref−S))。次に、回転誤
差Eを調べて、現時点の速度が基準速度よりも遅ければ
(12a)の動作を行う。基準速度よりも速ければ、速
度検出回数Cntを調べる。1回目の速度検出であれば
(Cnt=1)、(14)の動作を行う。そうでなけれ
ば(12a)の動作を行う。 (12a)<積分手段> 速度検出回数Cntを調べてN回以内(Cnt≦N。こ
こでNは正の整数であり、できるだけ小さい値であるの
が好ましい)ならば、次に(13a)の動作を行う。そ
うでなければ、回転誤差EをFinに入力し(Fin←
E)、入力されたFinを積分して結果をFintに出
力する(Fint←Fint+Fin)。 (13)<メモリ手段> 積分信号Fintをメモリ手段のメモリ値としてInt
_bufに格納しておく。定常状態での積分信号Fin
tを格納しておくのである。このInt_bufは、次
に停止して再び起動するときに後述する(14b)<積
分手段>で用いられる。
【0019】 (14a)<制御信号作成手段>積分手段の積分信号F
intと現時点の回転誤差を所定の比率h:1(ここに
hは積分手段による制御特性改善効果の周波数帯域を決
定する定数であり、0≦h)にて演算合成し、制御信号
Yを計算する(Y←E+h・Fint)。その後、(1
5)の動作を行う。 (12b)<制御信号作成手段>前回出力した制御信号
値Yを特定の値Ystepだけ変化させる(Y←Y−Y
step)。ここで、Ystepはモータが加速するよ
うな制御信号を作成するように選ばれる。モータ停止時
には制御信号Yはトルクオフとなるような値が選ばれる
ので、起動時などは一定の間隔(Twによって決定され
る時間)で、階段的に加速トルクを増していくような制
御信号を出力するような動作をすることになる。 (14b)<積分手段>前回の定常回転時に得られたメ
モリ手段のメモリ値Int_bufを積分信号Fint
として出力する(Fint←Int_buf)。このI
nt_bufはモータの定常回転時の負荷に対応してい
る。ここで格納されたメモリ値Int_bufは、次に
(14a)の動作を行う場合に用いられることになる。 (15)<制御信号の出力(制御信号作成手段)>制御
信号値YをD/A変換器37に出力し、Yの値に対応し
た直流的な電圧(制御信号)に変換する。その後、(1
1)の動作に復帰する。
【0020】このように構成するならば、スムーズなモ
ータの起動特性が得られることは前述の実施例の場合と
同様である。さらに、定常状態でモータが回転している
ときの積分信号をメモリ手段に格納しておき、次の起動
時の強制加速制御ループ(本実施例においては(1
1),(12b),(14b),(15)と続く動作を
指す)の(14b)<積分手段>の動作では、積分信号
として格納したメモリ値を出力するようにし、通常制御
ループ(本実施例においては、(11),(12a),
(13),(14a),(15)と続く動作を指す)の
動作で用いるようにするならば、連続的に停止と起動を
繰り返す必要があるときに、起動時の回転速度のオーバ
ーシュートは大幅に低減することができる。この場合、
安定状態で回転しているときの積分信号出力は1回目の
起動→回転時と次の起動→回転時とではさほど大きな変
化はないため、前回の定常状態での積分信号値と、現在
起動しようとしていて定常状態になった場合の積分信号
値はほぼ近似していると考えられるからである。また、
メカニズムによる負荷のばらつきに影響されないという
利点も前述の実施例と同様である。
【0021】さらに、他のモードから連続的に低速回転
と停止を繰り返すモードに変わった場合の1回目の起動
時など、メモリ手段にメモリ値が格納されていない場合
は、強制加速ループでの積分手段の積分信号として、制
御信号値に比例した値を出力するようにするならば、そ
の場合でもスムーズな起動を行うことができる。つま
り、モータの負荷が大きく、連続的に低速回転と停止を
繰り返す必要がある場合に、1回目の低速回転からスム
ーズに起動させることができ、しかも2回目以降は大き
くオーバーシュートすることなく起動させることができ
る。
【0022】ところで、図3の回転センサ32には、通
常MR(Magnetic Resistance)素子が用いられること
が多いが、その出力交流信号aは振幅が非常に小さく、
またノイズを多く含んでいる。よって、波形整形回路4
1では出力信号aをバンドパスフィルタを含んだ信号増
幅回路で増幅され、その後コンパレータで波形整形され
る。ここで、起動時など低速で回転しているときは、回
転センサ32の出力交流信号aは、低周波数の信号とな
るが、バンドパスフィルタの周波数特性により増幅度が
小さくなってしまう。このため、コンパレータ部が所望
通り動作しない恐れがある。そのため、波形整形回路4
1を構成するコンパレータの動作によって、実際の回転
速度よりもかなり速い速度に対応する整形信号gを出力
してしまう場合がある。そこで、1回目の速度検出(通
常制御ループにおいて)で、基準回転速度よりも速い速
度を検出した場合には、制御信号値Yを新たに更新せず
そのまま保持するようにする。上述の実施例では、その
制御信号値Yの作成の方法を考えると、1回目の速度検
出において基準速度に達することはほとんどありえな
い。つまり1回目の速度検出において基準回転速度より
も速い回転速度を検出した場合は、誤った速度検出をし
たと判断することができる。このようにすることによっ
て、起動直後の誤った速度検出により制御信号値Yが作
成されるのを防ぐことができる。よって、より敏速に基
準回転速度に収束させることができる。
【0023】さらに、起動から連続するN回の通常制御
ループの動作においては、積分手段への入力は行わず、
積分信号値を変化させないようにするならば、より安定
な起動特性を得ることができる。これは、起動直後に回
転速度がオーバーシュートした場合に、積分手段の動作
が制御系に与える悪影響を防ぐためである。オーバーシ
ュートした情報を含む回転誤差が積分器へ入力される
と、その積分出力値は直流負荷に対する補償が十分にで
きず、結果モータの回転速度が安定しない。よって、速
度が安定してから積分動作をさせるようにした方がより
安定した起動特性を得ることができる。この場合、強制
加速ループにおいて積分信号値はほぼ定常時の負荷に対
応する値が出力されるように設定されているので、積分
手段に回転誤差を入力しなくても直流負荷に対する補償
は行うことができる。ただし、制御系全体を考えるなら
ば、モータの外乱抑制特性は積分手段を動作させた方が
良好になるので、正の整数Nはなるべく小さい値である
方が好ましい。
【0024】なお、積分手段の演算手順においては、上
記の形に限られるものではなく、各種の等価的な式変形
が可能である。
【0025】また、前述の各実施例では、速度検出器に
よってモータの回転速度のみを検出するようにしたが、
これ以外にモータの回転位相を周知の位相検出器によっ
て検出し、その両者を合成して回転誤差としてもよく本
発明に含まれることは言うまでもない。また、補償器の
出力をディジタル信号やPWM信号(パルス幅変調信
号)にしたり、電力増幅器の出力信号をPWM信号にし
てもよい。また、モータにブラシレスモータを用いても
よい。さらに補償器を完全なハードウェアによって構成
し、前述のプログラムと同じ動作を行わせるようにして
もよい。その他、本発明の主旨を換えずして種々の変更
が可能である。
【0026】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モータに
かかっている負荷が大きくしかも低速で回転させたい場
合においても、オーバーシュートすることなくしかも敏
速に起動することができ、従って、本発明に基づき、V
TRのキャプスタンモータを構成するならば、間欠的に
テープを低速で走行させることが容易にできるようにな
り、特殊再生が可能な高機能なVTRを実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補償器の内臓プログラムの一例を
表すフローチャートである。
【図2】本発明に係る補償器の内臓プログラムの一例を
表すフローチャートである。
【図3】従来例と本実施例でのモータの速度制御装置の
全体の構成図である。
【図4】従来例と本発明での速度検出器の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 回転誤差検出手段 2a,3b 積分手段 3a,2b 制御信号作成手段 31 モータ 32 回転センサ 33 速度検出器 34 補償器 35 演算器 36 メモリ 37 D/A変換器 38 電力増幅器 39 負荷
フロントページの続き (72)発明者 後藤 誠 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−21381(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 - 5/26 H02P 7/00 - 7/34

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの回転速度に応じた周期の交流信
    号を生じる回転センサ手段と、前記回転センサ手段の交
    流信号により前記モータの回転速度の検出を行う速度検
    出手段と、前記速度検出手段の検出信号に応じた制御信
    号を作り出す補償手段と、前記補償手段の制御信号に応
    じて前記モータを駆動する駆動手段を具備し、前記補償
    手段は、一定時間以上の間、前記速度検出手段の検出信
    号が入力されない場合にはそのときの制御信号値から予
    め設定してある量だけ制御信号値を変化させることを特
    徴とするモータの速度制御装置。
  2. 【請求項2】 モータの回転速度に応じた周期の交流信
    号を生じる回転センサ手段と、前記回転センサ手段の交
    流信号により前記モータの回転速度の検出を行う速度検
    出手段と、前記速度検出手段の検出信号に応じた制御信
    号を作り出す補償手段と、前記補償手段の制御信号に応
    じて前記モータを駆動する駆動手段とを具備し、前記補
    償手段は、前記検出信号に基づき回転誤差を作り出す回
    転誤差検出手段と、前記回転誤差検出手段の回転誤差を
    積分演算し積分信号を得る積分手段と、前記積分手段の
    積分信号と前記回転誤差検出手段の回転誤差を演算合成
    して前記制御信号を作り出す制御信号作成手段とを具備
    し、前記制御信号作成手段は、一定時間以上の間、前記
    速度検出手段の検出信号が入力されない場合には制御信
    号値を予め設定してある量だけ変化させ、前記積分手段
    は積分信号としてある特定の値が出力されるようにして
    いることを特徴とするモータの速度制御装置。
  3. 【請求項3】 一定時間以上の間、速度検出手段の検出
    信号が入力されない場合に積分手段の積分信号として出
    力される特定の値が、制御信号作成手段の制御信号値に
    比例した値であることを特徴とする請求項2記載のモー
    タの速度制御装置。
  4. 【請求項4】 モータの回転速度に応じた周期の交流信
    号を生じる回転センサ手段と、前記回転センサ手段の交
    流信号により前記モータの回転速度の検出を行う速度検
    出手段と、前記速度検出手段の検出信号に応じた制御信
    号を作り出す補償手段と、前記補償手段の制御信号に応
    じて前記モータを駆動する駆動手段とを具備し、前記補
    償手段は、前記検出信号に基づき回転誤差を作り出す回
    転誤差検出手段と、前記回転誤差検出手段の回転誤差を
    積分演算し積分信号を得る積分手段と、前記積分手段の
    積分信号と前記回転誤差検出手段の回転誤差を演算合成
    して前記制御信号を作り出す制御信号作成手段と、モー
    タがほぼ基準速度で回転しているときの前記積分手段の
    積分信号値を格納しておくメモリ手段とを具備し、前記
    制御信号作成手段は一定時間以上の間、前記速度検出手
    段の検出信号が入力されない場合には制御信号値を予め
    設定してある量だけ変化させ、前記積分手段の積分信号
    として前記メモリ手段に格納されているメモリ値が出力
    されるようにしていることを特徴とするモータの速度制
    御装置。
  5. 【請求項5】 メモリ手段にメモリ値が格納されておら
    ず、一定時間以上の間、速度検出手段の検出信号が入力
    されない場合には、積分手段の積分信号として出力され
    る特定の値が、制御信号作成手段の制御信号値に比例し
    た値であることを特徴とする請求項4記載のモータの速
    度制御装置。
  6. 【請求項6】 一定時間以上の間、速度検出手段の検出
    信号が入力されない場合に制御信号作成手段が制御信号
    を出力した後、次の前記速度検出手段の速度検出におい
    て基準速度よりも速い回転速度を検出した場合、前回の
    制御信号値をそのまま保持することを特徴とする請求項
    1記載のモータの速度制御装置。
  7. 【請求項7】 一定時間以上の間、速度検出手段の検出
    信号が入力されない場合に制御信号作成手段が制御信号
    を出力した後、次の前記速度検出手段の速度検出におい
    て基準速度よりも速い回転速度を検出した場合、前回の
    制御信号値をそのまま保持することを特徴とする請求項
    2、または請求項3、または請求項4、または請求項5
    記載のモータの速度制御装置。
  8. 【請求項8】 一定時間以上の間、速度検出手段の検出
    信号が入力されない場合に制御信号作成手段が制御信号
    を出力した後、次にN回(ここにNは正の整数)連続し
    て前記速度検出手段が一定時間以内に速度検出ができた
    場合、そのN回の動作においては、積分手段は積分信号
    値を変化させないことを特徴とする請求項2または請求
    項3、または請求項4、または請求項5、または請求項
    7記載のモータの速度制御装置。
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