JP2995234B2 - 演奏情報記録装置及び演奏情報再生装置 - Google Patents

演奏情報記録装置及び演奏情報再生装置

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JP2995234B2
JP2995234B2 JP2154504A JP15450490A JP2995234B2 JP 2995234 B2 JP2995234 B2 JP 2995234B2 JP 2154504 A JP2154504 A JP 2154504A JP 15450490 A JP15450490 A JP 15450490A JP 2995234 B2 JP2995234 B2 JP 2995234B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、演奏情報記録装置及び演奏情報再生装置に
関するものであり、詳しくは、電子楽器の演奏により生
成される演奏情報を音楽メディアから再生される楽曲に
同期させながら記録するための演奏情報記録装置と、そ
の記録された演奏情報を音楽メディアから再生される楽
曲に同期させながら再生するための演奏情報再生装置と
に係わるものである。
〔従来の技術〕
電子楽器のなかには、演奏者の楽器演奏により電子楽
器の内部において生成される演奏情報を所定の形態で順
次に記録する演奏情報記録装置と、その記録された演奏
情報を順次に再生する演奏情報再生装置とを具備したも
のがある。こうした演奏情報記録装置及び演奏情報再生
装置(いわゆるシーケンサ)を具備した電子楽器によ
り、例えば、CD(コンパクト・ディスク)やDAT(デジ
タル・オーディオ・テープ)等の音楽メディアに記録さ
れている楽曲の再生に合わせて電子楽器を演奏した場合
には、その演奏により生成される演奏情報を音楽メディ
アの再生と同時にリアルタイムで記録することができ、
さらに、その記録された演奏情報を音楽メディアの再生
と同時にリアルタイムで再生することができるようにな
る。
そして、この種の演奏情報記録装置及び演奏情報再生
装置により電子楽器の演奏者が音楽メディアから再生さ
れた楽曲に合わせて演奏情報の記録又は再生を行うに
は、演奏情報の記録時又は再生時のそれぞれの場合に応
じて、音楽メディアに記録された楽曲の再生の開始及び
終了を指示するためのスイッチ操作と、演奏情報の記録
又は再生の開始及び終了を指示するためのスイッチ操作
とを手動により個別に行えばよい。こうすることで、電
子楽器の演奏者は、例えば、音楽メディアから再生され
た楽曲を練習曲としながら電子楽器そのものの演奏の練
習を行うことができ、また、プロのミュージシャンが演
奏した楽曲に合わせたアンサンブルを楽しむことも可能
となる。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上述した形態により演奏情報記録装置及び
演奏情報再生装置を用いる場合、演奏情報の記録又は再
生は、言うまでもなく、音楽メディアに記録された楽曲
の再生に同期して楽曲の冒頭から行われることが望まし
い。このため、電子楽器の演奏者には、必然的に、音楽
メディアに記録された楽曲の再生の開始及び終了を指示
するためのスイッチ操作と、演奏情報の記録又は再生の
開始及び終了を指示するためのスイッチ操作とを同時に
行うことが要求される。しかしながら、これらのスイッ
チ操作は、電子楽器の演奏者により手動で行われている
ことから、双方のスイッチ操作を同時に行って音楽メデ
ィアから再生される楽曲に完全に同期させながら演奏情
報の記録又は再生を行うことは人間の感覚では到底不可
能である。
また、音楽メディアとして、特にCDやDAT等を用いた
場合には、CDやDAT等に記録された楽曲の再生の開始を
指示するためのスイッチ操作から所望の楽曲の再生が実
際に開始されるまでの時間が、そのスイッチ操作時点に
おけるCDの光学ピックアップやDATの磁気ヘッド等の相
対位置により左右されて一定しないことから、CDやDAT
等の再生と同時にリアルタイムで記録した演奏情報を再
びCDやDAT等の再生に同期させながら再生することは一
段と困難となる。このため、CDやDAT等の再生に同期さ
せながら演奏情報を再生しようとする場合には、実際の
楽曲の発音や表示される時間情報等に合わせて演奏情報
を再生するためのスイッチ操作を行うか、又は、CDやDA
T等に記録される楽曲の再生の開始を指示するためのス
イッチ操作から楽曲の再生が実際に開始されるまでの時
間が一定になるような条件下(例えば、1曲目の再生待
ち状態)で、CDやDAT等に記録される楽曲の再生の開始
を指示するためのスイッチ操作と、演奏情報の再生の開
始を指示するためのスイッチ操作とを同時に行う必要が
ある。しかし、これら何れの場合においても、スイッチ
操作は4電子楽器の演奏者により手動で行われることか
ら、結果的に、CDやDAT等の再生に完全に同期させなが
ら演奏情報を再生することも厳密には不可能である。
本発明は、上述した実情に鑑みて為されたものであ
り、その目的は、電子楽器の演奏により生成される演奏
情報の記録又は再生の開始及び終了をCDやDAT等の音楽
メディアに記録された楽曲の再生に同期させることが可
能な演奏情報記録装置及び演奏情報再生装置を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の手段は以下に示すとおりである。
まず、請求項1記載の演奏情報記録装置は、演奏情報
記録手段と、サブコード情報読出手段と、オーディオ信
号再生手段、演奏情報記録開始指示手段、楽音情報記録
手段とを有して構成されている。
すなわち、演奏情報記録手段は、電子鍵盤楽器等の種
々の電子楽器の演奏により生成される演奏情報を記録す
るものであり、例えば、演奏情報を記憶するRAM(ラン
ダム・アクセス・メモリ)等の演奏情報メモリへの演奏
情報の書込みを制御するCPU(中央処理装置)等から成
る。また、サブコード情報読出手段は、楽音波形を表現
したオーディオ信号とオーディオ信号の再生を制御する
サブコード情報とが記録されたCDやDAT等の音楽メディ
アからサブコード情報を読み出すものであり、例えば、
CDドライバ回路やエンコーダ等から成る。そして、演奏
情報記録開始手段は、サブコード情報読出手段により読
み出されたサブコード情報に含まれているオーディオ信
号の再生開始時点を示す時間情報に基づいて演奏情報記
録手段による演奏情報の記録を開始するものである。
そして、楽音情報記録手段は、演奏情報記録開始指示
手段により演奏情報の記録が開始されてからオーディオ
信号再生手段によりオーディオ信号の再生が開始される
までの間の時間に入力された演奏情報に付加すべき音色
や音量等の楽音情報を記録するものであり、例えば、RA
M等への楽音情報の書き込みを制御するCPUから成る。な
お楽曲情報の書き込みに際しては、RAM等の演奏情報メ
モリの記憶領域の一部を利用することができる。
また、請求項2記載の演奏情報記録装置は、請求項1
記載の演奏情報記録装置の各手段に加えてオーディオ信
号再生開始手段を有して構成されている。そのオーディ
オ信号再生開始手段は、演奏情報記録開始手段により演
奏情報の記録が開始されてから所定の時間が経過した後
にオーディオ信号の再生を開始するものである。
そして、請求項3記載の演奏情報記録装置は、請求項
2記載の演奏情報記録装置の各手段に加えて時間表示手
段を有して構成されている。その時間表示手段は、演奏
情報記録開始手段により演奏情報の記録が開始されてか
らオーディオ信号再生開始手段によりオーディオ信号の
再生が開始されるまでの残り時間を表示するものであ
り、例えば、表示装置等から成る。
一方、請求項4記載の演奏情報再生装置は、演奏情報
記録手段と、演奏音再生手段と、サブコード情報読出手
段と、演奏情報再生開始手段と有して構成されている。
すなわち、演奏情報記録手段は、電子楽器の演奏によ
り生成される演奏情報を記録するものであり、例えば、
演奏情報を記憶するRAM等の演奏情報メモリへの演奏情
報の書込みを制御するCPU等から成る。また、演奏音再
生手段は、演奏情報記録手段により記録された演奏情報
に基づいて演奏音を自動再生するものであり、例えば、
演奏情報を記憶するRAM等の演奏情報メモリから演奏情
報の読出しを制御するCPU等から成る。また、サブコー
ド情報読出手段は、楽音波形を表現したオーディオ信号
とオーディオ信号の再生を制御するサブコード情報とが
記録されたCDやDAT等の音楽メディアからサブコード情
報を読み出すものであり、例えば、CDドライバ回路やエ
ンコード等から成る。そして、演奏情報再生開始手段
は、サブコード情報読出手段により読み出されたサブコ
ード情報に含まれているオーディオ信号の再生開始時点
を示す時間情報に基づいて演奏音再生手段による演奏音
の自動再生を開始するものである。
また、請求項5記載の演奏情報再生装置は、請求項4
記載の各手段に加えてオーディオ信号再生開始手段を有
して構成されている。そのオーディオ信号再生開始手段
は、演奏情報再生開始手段により演奏音の再生が開始さ
れたと同時にオーディオ信号の再生を開始するものであ
る。
〔作用〕
本発明の手段の作用は以下に示すとおりである。
まず、請求項1記載の演奏情報記録装置では、演奏情
報記録手段による演奏情報の記録に際して以下の操作が
行われる。すなわち、サブコード情報読出手段により、
CDやDAT等の音楽メディアからサブコード情報が読み出
されると、演奏情報記録開始手段により、サブコード情
報に含まれているオーディオ信号の再生開始時点を示す
時間情報に基づいて演奏情報の記録が開始される。
さらに、楽音情報記録手段により、演奏情報の記録が
開始されてからオーディオ信号の再生が開始されるまで
の間の時間に入力された音色や音量等の楽音情報が記録
される。
また、請求項2記載の演奏情報再生装置は、オーディ
オ信号再生開始手段により、演奏情報の記録が開始され
てから所定の時間が経過した後にオーディオ信号の再生
が開始される。
そして、請求項3記載の演奏情報記録装置では、時間
表示手段により、演奏情報の記録が開始されてからオー
ディオ信号の再生が開始されるまでの残り時間が表示さ
れる。
一方、請求項4記載の演奏情報記録装置では、サブコ
ード情報読出手段によってオーディオ信号と該オーディ
オ信号の再生開始時点の時間情報を示すサブコード情報
とが記録された音楽メディアからサブコード情報を読み
出し、演奏情報再生開始手段はこのサブコード情報が示
す時間情報に基づいて楽音情報記録手段に記憶されてい
る楽音情報を読み出し、当該楽音情報を読み出した後、
演奏情報記録手段に記憶されている前記演奏情報を読み
出し開始するもので、演奏音再生手段でこの読み出され
た楽音情報と演奏情報とに基づいて演奏音を再生開始す
る。
また、請求項5記載の演奏情報再生装置では、オーデ
ィオ信号再生開始手段により、演奏音の再生が開始され
たと同時にオーディオ信号の再生が開始される。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳
細に説明する。なお、本実施例においては、本発明の演
奏情報記録装置及び演奏情報再生装置を電子鍵盤楽器に
適用した例を挙げて説明するものとし、かつ、楽曲が記
録された音楽メディアとしてはCDを用いるものとする。
{構成} 第1図は、本発明の一実施例に係る演奏情報記録装置
及び演奏情報再生装置を適用した電子鍵盤楽器の構成を
示すブロック図である。
同図に示すように、本電子鍵盤楽器には、演奏者の楽
器演奏に応じた楽音を発生するために必要なCPU1、鍵盤
2、スイッチ3、楽音発生装置4、D/Aコンバータ(デ
ジタル/アナログ変換器)5、ローパス・フィルタ6、
増幅器7及びスピーカ8に加え、本発明に特徴的な演奏
情報メモリ9、表示装置10、CDドライバ回路11及びエン
コーダ12が具備されている。以下、各ブロックの機能や
接続関係について順に説明する。
CPU1は、鍵盤2から発生される鍵情報に対応した演奏
情報を生成してこれを楽音発生装置4に送出するととも
に、スイッチ3により設定されるモードに応じて演奏情
報メモリ9に対する演奏情報の書込み又は読出しを行う
ものである。また、CPU1は、特に図示しないCDに記録さ
れた楽曲の再生の開始及び終了とその再生に係る楽曲の
曲番号とをスイッチ3の指定に応じてCDドライバ回路11
に指示するとともに、CDドライバ回路11及びエンコーダ
12を介してCDから読み出されるデジタルのサブコード情
報(後述)に含まれている時間情報に基づいて楽曲の再
生までの残り時間を示すタイマー時間情報を生成してこ
れを表示装置10に送出するものである。
鍵盤2は、特に図示しない鍵情報発生装置を有して構
成され、演奏者が押鍵した所定の鍵の音高に対応する鍵
情報を発生してこれをCPU1に送出するものである。ま
た、スイッチ3は、発生すべき楽音の音色や音量等の楽
音情報の指定、演奏情報を記録し又は再生するための記
録モード又は再生モードの指定、CDに記録された所定の
楽曲の再生の開始及び終了の指定、CDから再生すべき所
定の楽曲の曲番号の指定等を行うものである。
楽音発生装置4は、鍵盤2からの鍵情報に基づいてCP
U1が生成した演奏情報からスイッチ3により指定された
音色や音量等の楽音情報を付加したデジタルの楽音信号
を発生してこれをD/Aコンバータ5に送出するものであ
る。また、D/Aコンバータ5は、楽音発生装置4から送
出されたデジタルの楽音信号とCDドライバ回路11及びエ
ンコーダ12を介してCDから読み出されるデジタルのオー
ディオ信号(後述)とを入力し、その入力したデジタル
の楽音信号及びデジタルのオーディオ信号の両者を所定
のクロック周波数でアナログの合成楽音信号に変換して
これをローパス・フィルタ6に送出するものである。そ
して、ローパス・フィルタ6は、D/Aコンバータ5から
送出されたアナログの合成楽音信号からクロック周波数
の成分を除去し、増幅器7は、ローパス・フィルタ6に
よりクロック周波数の成分が除去されたアナログの合成
楽音信号を所定の振幅値にまで増幅し、スピーカ8は、
増幅器7により所定の振幅値にまで増幅されたアナログ
の合成楽音信号を外部に放音するものである。
演奏情報メモリ9は、スイッチ3によりモードが記録
モードに設定されている場合であって演奏者が鍵盤2を
順次に押鍵したときに、CPU1において生成される演奏情
報を記憶するRAM等から成るものである。また、表示装
置10は、CDドライバ回路11及びエンコーダ12によりCDか
ら読み出されるデジタルのサブコード情報に含まれてい
る時間情報に基づいてCPU1が生成したタイマー時間情報
を順次に表示するものである。
CDドライバ回路11は、スイッチ3の指定に基づき、CD
に記録された所定の曲番号を有する楽曲の再生の開始及
び終了を制御するとともに、その制御に応じて所定の楽
曲のデジタルのオーディオ信号及びデジタルのサブコー
ド情報を読み出すものである。また、エンコーダ12は、
CDドライバ回路11により読み出された所定の楽曲のデジ
タルのサブコード情報を復号化してこれをCPU1に送出す
るとともに、同じくCDドライバ回路11により読み出され
た所定の楽曲のデジタルのオーディオ信号を通過させて
D/Aコンバータ5に送出するものである。
なお、CDには、周知のとおり、所定の楽曲ごとにデジ
タルのオーディオ信号とデジタルのサブコード情報とが
記録されている。このうち、デジタルのオーディオ信号
は、その所定の楽曲のアナログ波形をPCM(パルス符号
変調)により所定のサンプリング周波数で符号化したも
のであり、デジタルのサブコード情報は、所定の楽曲の
再生を制御する上で必要なフレーム番号情報、曲番号情
報、時間情報等の制御情報を含むものである。
{動作} 次に、以上のように構成された電子鍵盤楽器の動作に
ついて説明する。
演奏情報の記録動作 まず、演奏者の楽器演奏により生成される演奏情報の
記録動作について説明する。
第2図は、演奏情報の記録動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
まず、演奏者の楽器演奏により生成される演奏情報の
記録動作は、演奏者がスイッチ3を操作して電子鍵盤楽
器のモードを記録モードに設定することにより開始され
る。すなわち、演奏者が電子鍵盤楽器のモードを記録モ
ードに設定するためにスイッチ3を操作すると、スイッ
チ3は電子鍵盤楽器を記録モードに設定するための信号
をCPU1に送出し、これによりCPU1は、例えば、処理プロ
グラム等を変更することにより電子鍵盤楽器のモードを
記録モードに設定する。なお、CDに記録された所定の楽
曲の再生の指示は、電子鍵盤楽器のモードが記録モード
に設定されたときに、演奏者がスイッチ3を操作してCD
に記録された所定の楽曲の再生をその曲番号とともに指
定することにより行われる。そして、この場合において
も、CDに記録された所定の楽曲の再生を指示するための
信号がスイッチ3からCPU1に対して送出され、これによ
りCPU1は、CDドライバ回路11を駆動してCDに記録された
所定の楽曲が再生されるよう制御する。
次に、電子鍵盤楽器のモードが記録モードに設定され
てCDドライバ回路11の駆動が開始されると、CDドライバ
回路11は、CDから再生すべき所定の曲番号を有する楽曲
に係るデジタルのオーディオ信号とデジタルのサブコー
ド情報とを読み出してこれをエンコーダ12に送出する。
そして、エンコーダ12は、CDドライバ回路11から送出さ
れたデジタルのサブコード情報のみを復号化してこれを
CPU1に送出する。ここで、CPU1は、エンコーダ12から送
出されたデジタルのサブコード情報から含まれている時
間情報を読み出し(S21)、その読み出した時間情報の
値が所定の値に達したか否かを判別することにより所定
の楽曲の冒頭を検出する(S22)。なお、この時間情報
に基づく所定の楽曲の冒頭の検出は、その所定の楽曲の
冒頭の時間を示す相対時間情報(「0」が楽曲の冒頭を
示す。)によるものでも、CDに記録された最初の楽曲か
ら所定の楽曲の冒頭までの時間を示す絶対時間情報(曲
番号により異なる。)によるものでもよい。
次に、S22の判別処理においてCDから再生すべき所定
の楽曲の冒頭が検出されると、CPU1は、CDドライバ回路
11を制御することにより所定の楽曲のデジタルのオーデ
ィオ信号の読出しを中止してCDの再生を一時的に停止す
るとともに、演奏者による鍵盤2の操作により生成され
る演奏情報の記録を開始し、さらに、エンコーダ12から
送出されているデジタルのサブコード情報に含まれる時
間情報から生成したタイマー時間情報を表示装置10に送
出してCDの再生が開始されるまでの残り時間の表示(例
えば、残り時間を4秒に設定した場合には「−4」)を
開始する(S23)。ただし、この時点においては、CDの
再生は一時的に停止していてスピーカ8からは所定の楽
曲の放音は為されていないことから、演奏者が実際に鍵
盤2を操作して演奏情報を生成する必要はない。そこ
で、演奏者は、このCDの再生が開始されるまでの残り時
間を利用して、例えば、楽器演奏に係る楽曲の音色や音
量等の楽音情報をスイッチ3を操作して指定することが
できる。勿論、その指定された音色や音量等の楽音情報
は、本来の演奏情報とともに演奏情報メモリ9の記憶領
域の一部に記憶させておくことも可能である。
次に、以上の処理が行われると、CPU1は、時間情報の
値を計数してS23における処理が開始されてから所定の
時間(例えば、前述の4秒)が経過したか否かを判別す
る(S24)。そして、この判別処理は所定の時間が経過
するまで繰り返して行われ、その所定の時間が経過して
時間情報の値が「0」となった時点で、CPU1は、CDドラ
イバ回路11を制御することにより所定の楽曲のデジタル
のオーディオ信号を読み出してCDの再生を開始する(S2
5)。そして、このときのタイマー時間情報に基づく表
示装置10の残り時間の表示も、例えば、「−4」から
「−3」、「−2」、「−1」、「0′00」(0分00
秒)へと1秒ごとに変化しており、演奏者は、この表示
を見てCDの再生が開始されるタイミングを図りながら鍵
盤2を操作して楽器演奏を開始すればよいことになる。
次に、CDの再生が開始されると、CDドライバ回路11か
らは所定の楽曲のデジタルのオーディオ信号が順次に読
み出され、その読み出されたデジタルのオーディオ信号
はエンコーダ12をそのまま通過してD/Aコンバータ5に
至る。また、鍵盤2の操作によりCPU1が生成した演奏情
報は、CPU1の制御により演奏情報メモリ2に順次に書き
込まれるとともに楽音発生装置4に順次に送出され、こ
の楽音発生装置4において、スイッチ3により指定され
た音色や音量等の楽音情報に基づいてデジタルの楽音信
号が発生されてこれもD/Aコンバータ5に至る。そし
て、デジタルのオーディオ信号とデジタルの楽音信号と
は、D/Aコンバータ5においてアナログの合成楽音信号
に順次に変換され、以下、ローパス・フィルタ6におい
てクロック周波数の成分が除去された後に増幅器7で所
定の振幅値にまで増幅されてスピーカ8により外部に放
音される。そして、CPU1は、以上の再生処理の過程にお
いても所定の楽曲のデジタルのサブコード情報から時間
情報をエンコーダ12を介して読み出しており、例えば、
その読み出した時間情報の値が次の楽曲の冒頭を示す値
に達したか否かを判別する等して再生中の所定の楽曲の
終了を検出し(S26)、その再生中の所定の楽曲の終了
の検出と同時に、演奏情報メモリ9に対する演奏情報の
書込みの制御を停止してその記録を終了する(S27)。
なお、以上に説明した演奏情報の記録動作を時間的な
経過をたどりながらより詳細に説明すれば以下のように
なる。
第3図は、演奏情報の記録動作を説明するためのタイ
ムチャートである。なお、図の上段は表示装置10による
時間表示を、中段は演奏情報メモリ9への演奏情報の記
録動作を、下段はCDドライバ回路11によるCDの再生状態
を示している。
まず、時刻Aにおいて、電子鍵盤楽器のモードが記録
モードに設定されてCDドライバ回路11の駆動が開始され
ると、CDから再生すべき所定の楽曲のデジタルのサブコ
ード情報がCDドライバ回路11及びエンコーダ12を介して
読み出され、そのデジタルのサブコード情報に含まれて
いる時間情報に基づいて所定の楽曲の冒頭の検出が開始
される。そして、時刻Bにおいて、所定の楽曲の冒頭が
検出されると、時間情報に基づいて生成されたタイマー
時間情報が表示装置10に表示されるとともに(図では
「−4」)、演奏情報メモリ9の記憶領域の一部に対す
る音色や音量等の楽音情報の記録が開始されう(記録
X)。ただし、この時点では、CDの再生は未だ開始され
ていないので演奏者は楽器演奏を開始しておらず、必然
的に、記録Xの区間においては演奏情報メモリ9に対す
る演奏情報の記録は行われない。そして、演奏情報メモ
リ9に対する楽音情報の記録は時間情報の値が「0」と
なるまで継続され、このときのタイマー時間情報に基づ
く表示装置10の残り時間の表示も、「−4」から「−
3」、「−2」、「−1」、「0′00」へと変化してい
く。
次に、時刻Cにおいて、時間情報の値が「0」とな
り、その表示装置10における残り時間の表示が「0′0
0」となると、CDから再生すべき所定の楽曲のデジタル
のオーディオ信号がCDドライバ回路11から順次に読み出
されてその再生が開始されると同時に、表示装置10によ
る表示に合わせて演奏者が鍵盤2を操作することにより
生成された演奏情報の演奏情報メモリ9に対する記録が
開始される(記録Y)。なお、このときの表示装置10の
表示は、CDの再生が開始されたと同時に、「0′00」か
ら「0′01」へと1秒ずつ増加するように制御するとよ
い。そして、CDの再生及び演奏情報の記録は、時刻Dに
おいて、楽曲の終了が検出されるまで継続され、その楽
曲の終了が検出された時点でCDの再生及び演奏情報の記
録が同時に終了することになる。
演奏情報の再生動作 続いて、上述した操作により演奏者の楽器演奏に応じ
て記録された演奏情報の再生動作について説明する。
第4図は、演奏情報の再生動作を説明するためのフロ
ーチャートである。
まず、演奏者の楽器演奏により記録された演奏情報の
再生動作は、演奏者がスイッチ3を操作して電子鍵盤楽
器のモードを再生モードに設定することにより開始され
る。すなわち、演奏者が電子鍵盤楽器のモードを再生モ
ードに設定するためにスイッチ3を操作すると、スイッ
チ3は電子鍵盤楽器を再生モードに設定するための信号
をCPU1に送出し、これによりCPU1は、例えば、処理プロ
グラム等を変更することにより電子鍵盤楽器のモードを
再生モードに設定する。なお、CDに記録された所定の楽
曲の再生の指示は、電子鍵盤楽器のモードが再生モード
に設定されたときに、演奏者がスイッチ3を操作してCD
に記録された所定の楽曲の再生をその曲番号とともに指
定することにより行われる。そして、この場合において
も、CDに記録された所定の楽曲の再生を指示するための
信号がスイッチ3からCPU1に対して送出され、これによ
りCPU1は、CDドライバ回路11を駆動してCDに記録された
所定の楽曲が再生されるよう制御する。
次に、電子鍵盤楽器のモードが再生モードに設定され
てCDドライバ回路11の駆動が開始されると、CDドライバ
回路11は、CDから再生すべき所定の曲番号を有する楽曲
に係るデジタルのオーディオ信号とデジタルのサブコー
ド情報とを読み出してこれをエンコーダ12に送出する。
そして、エンコーダ12は、CDドライバ回路11から送出さ
れたデジタルのサブコード情報のみを復号化してこれを
CPU1に送出する。ここで、CPU1は、エンコーダ12から送
出されたデジタルのサブコード情報に含まれている時間
情報を読み出し(S31)、その読み出した時間情報の値
が所定の値に達したか否かを判別することにより所定の
楽曲の冒頭を検出する(S32)。
次に、S32の判別処理においてCDから再生すべき所定
の楽曲の冒頭が検出されると、CPU1は、CDドライバ回路
11を制御することにより所定の楽曲のデジタルのオーデ
ィオ信号を読み出してCDの再生を開始するとともに、演
奏者の鍵盤2の操作により既に演奏情報メモリ9に記録
されている演奏情報の再生も開始する(S33)。なお、
先に説明した演奏情報の記録動作において演奏情報メモ
リ9の記憶領域の一部に記録された音色や音量等の楽音
情報は、S33における演奏情報の再生の開始の直前の微
少時間にCPU1を介して楽音発生装置4に送出されてここ
にセットされる。すなわち、この演奏情報の再生動作に
おいては、先の演奏情報の記録動作においてCDの再生の
開始と楽器演奏の開始とのタイミングを図るために必要
とされた時間(前述の例では4秒間)に微少時間に圧縮
されており、これによりCDの再生と演奏情報の再生とが
所定の楽曲の冒頭の検出と同時に直ちに開始されること
になる。
次に、CDの再生が開始されると、CDドライバ回路11か
らは所定の楽曲のデジタルのオーディオ信号が順次に読
み出され、その読み出されたデジタルのオーディオ信号
はエンコーダ12をそのままの通過してD/Aコンバータ5
に至る。また、演奏情報メモリ2に記録されている演奏
情報はCPU1の制御により演奏情報メモリ2から順次に読
み出されて楽音発生装置4に順次に送出され、この楽音
発生装置4において、先にS33においてセットされた音
色や音量等の楽音情報が付加されたデジタルの楽音信号
が発生されてこれもD/Aコンバータ5に至る。そして、
デジタルのオーディオ信号とデジタルの楽音信号とは、
D/Aコンバータ5においてアナログの合成楽音信号に順
次に変換され、以下、ローパス・フィルタ6においてク
ロック周波数の成分が除去された後に増幅器7で所定の
振幅値にまで増幅されてスピーカ8により外部に放音さ
れる。そして、CPU1は、以上の再生処理の過程において
も所定の楽曲のデジタルのサブコード情報から時間情報
をエンコーダ12を介して読み出しており、例えば、その
読み出した時間情報の値が次の楽曲の冒頭を示す値に達
したか否かを判別する等して再生中の所定の楽曲の終了
を検出し(S34)、その再生中の所定の楽曲の終了の検
出と同時に、演奏情報メモリ9からの演奏情報の読出し
の制御を停止してその再生を終了する(S35)。
なお、以上に説明した演奏情報の記録動作を時間的な
経過をたどりながらより詳細に説明すれば以下のように
なる。
第5図は、演奏情報の再生動作を説明するためのタイ
ムチャートである。なお、図の上段は表示装置10による
時間表示を、中段は演奏情報メモリ9からの演奏情報の
再生動作を、下段はCDドライバ回路11によるCDの再生状
態をそれぞれ示している。
まず、時刻Eにおいて、電子鍵盤楽器のモードが再生
モードに設定されてCDドライバ回路11の駆動が開始され
ると、CDから再生すべき所定の楽曲のデジタルのサブコ
ード情報がCDドライバ回路11及びエンコーダ12を介して
読み出され、そのデジタルのサブコード情報に含まれて
いる時間情報に基づいて所定の楽曲の冒頭の検出が開始
される。そして、所定の楽曲の冒頭が検出される直前の
微少時間に演奏情報メモリ1から音色や音量等の楽音情
報が読み出されてこれが楽音発生装置4にセットされる
(再生X)。
次に、時刻Fにおいて、時間情報の値が「0」となる
と、CDから再生すべき所定の楽曲のデジタルのオーディ
オ信号がCDドライバ回路11から順次に読み出されてその
再生が開始されると同時に、演奏情報メモリ9に記録さ
れている演奏情報の再生が開始される(再生Y)。な
お、このときの表示装置10の表示は、CDの再生が開始さ
れたと同時に、「0′00」から「0′01」、「0′0
2」、「0′03」へと1秒ずつ増加するように制御する
とよい。そして、CDの再生及び演奏情報の再生は、時刻
Gにおいて、楽曲の終了が検出されるまで継続され、そ
の楽曲の終了が検出された時点でCDの再生及び演奏情報
の再生が同時に終了することになる。
以上、本発明の演奏情報記録装置及び演奏情報再生装
置の一実施例について、これを電子鍵盤楽器に適用した
例を挙げて説明したが、本発明は、電子鍵盤楽器以外の
電子弦楽器や電子管楽器等の他の電子楽器にも勿論適用
することが可能である。その場合には、本実施例におけ
る鍵盤2に代えて各電子楽器の入力部に相当するものを
設けるだけでよい。また、本実施例では、楽曲が記録さ
れた音楽メディアとしてCDを用いているが、勿論、サブ
コード情報を含んでいるDATも用いることができる。な
お、本実施例の説明では、演奏情報の記録又は再生を音
楽メディアに記録された所定の楽曲のみについて行うも
のとしたが、例えば、音楽メディアに記録された2曲以
上の楽曲の演奏情報を連続して記録し又は再生するよう
に制御してもよいし、また、音楽メディアに記録された
任意の曲の任意の区間についてのみ演奏情報を記録し又
は再生するように制御してもよい。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、CDや
DAT等の音楽メディアのサブコード情報に含まれている
オーディオ信号の再生開始を示す時間情報に基づいて、
演奏によって生成される演奏情報の記録をオーディオ信
号の再生開始時間より早めて開始し、オーディオ信号の
再生開始前の待機中に演奏情報に付加すべき音高、音量
等の楽音情報を記録し終えるので、演奏者は演奏直前の
録音作業の煩らしい操作を気にする必要もないだけでな
く、音楽メディアから発音される楽音の頭出しに遅れる
こともないので演奏だけに集中することができ、音楽メ
ディアの楽曲に合わせて演奏を楽しめるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る演奏情報記録装置及び
演奏情報再生装置を適用した電子鍵盤楽器の構成を示す
ブロック図、 第2図は演奏情報の記録動作を説明するためのフローチ
ャート、 第3図は演奏情報の記録動作を説明するためのタイムチ
ャート、 第4図は演奏情報の再生動作を説明するためのフローチ
ャート、 第5図は演奏情報の再生動作を説明するためのタイムチ
ャートである。 1……CPU、 9……演奏情報メモリ、 10……表示装置、 11……CDドライバ回路、 12……エンコーダ.

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子楽器の演奏により生成される演奏情報
    を記録する演奏情報記録手段と、 オーディオ信号と該オーディオ信号の再生開始時点の時
    間情報を示すサブコード情報とが記録された音楽メディ
    アから前記サブコード情報を読み出すサブコード情報読
    出手段と、 前記音楽メディアに記録されている前記オーディオ信号
    を再生するオーディオ信号再生手段と、 前記サブコード情報読出手段により読み出された前記サ
    ブコード情報に含まれている時間情報に基づいて、前記
    演奏情報記録手段に対して前記演奏情報の記録を開始指
    示する演奏情報記録開始指示手段と、 前記演奏情報記録開始指示手段の指示により前記演奏情
    報の記録が開始されてから前記オーディオ信号再生手段
    により前記オーディオ信号の再生が開始されるまでの間
    の時間に、前記演奏情報に付加すべき楽音情報を記録す
    る楽音情報記録手段と、 を具備することを特徴とする演奏情報記録装置。
  2. 【請求項2】前記演奏情報記録開始指示手段の指示によ
    り前記演奏情報の記録が開始されてから所定の時間が経
    過した後に前記オーディオ信号の再生を開始するオーデ
    ィオ信号再生開始手段をさらに具備することを特徴とす
    る請求項1記載の演奏情報記録装置。
  3. 【請求項3】前記演奏情報記録開始指示手段の指示によ
    り前記演奏情報の記録が開始されてから前記オーディオ
    信号再生開始手段により前記オーディオ信号の再生が開
    始されるまでの残り時間を表示する時間表示手段をさら
    に具備することを特徴とする請求項2記載の演奏情報記
    録装置。
  4. 【請求項4】電子楽器の演奏により生成される演奏情報
    を記録する演奏情報記録手段と、 前記演奏情報に付加すべき楽音情報を記録する楽音情報
    記録手段と、 オーディオ信号と該オーディオ信号の再生開始時点の時
    間情報を示すサブコード情報とが記録された音楽メディ
    アから前記サブコード情報を読み出すサブコード情報読
    出手段と、 前記サブコード情報読出手段により読み出された前記サ
    ブコード情報に基づいて、前記楽音情報記録手段に記憶
    されている前記楽音情報を読み出し、当該楽音情報を読
    み出した後、前記演奏情報記録手段の記憶されている前
    記演奏情報を読み出し開始する演奏情報再生開始手段
    と、 前記演奏情報再生開始手段によって読み出された前記楽
    音情報と前記演奏情報とに基づいて演奏音を再生する演
    奏音再生手段と、 を具備することを特徴とする演奏情報再生装置。
  5. 【請求項5】前記演奏情報再生開始手段により前記演奏
    音の再生が開始されたと同時に前記オーディオ信号の再
    生を開始するオーディオ信号再生開始手段をさらに具備
    することを特徴とする請求項4記載の演奏情報再生装
    置。
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