JP2992778B2 - 可変速給水装置 - Google Patents
可変速給水装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、給水側で各ポンプ回
転速度ごとの目標圧力を管路抵抗曲線含みで算出し、こ
こで算出された目標圧力に向けて、給水側での水圧をポ
ンプの回転速度依存で追値制御することで、管路末端の
水圧を相当の負荷(流量)範囲内で一定値に維持するよ
うにした、所謂、推定末端圧定値制御の可変速給水装置
に関連し、より詳細には、そのような推定末端圧定値制
御を2台の可変速ポンプの並列操作による揃速運転と解
列操作による単独運転とで実現する際に、かかる解列操
作のための解列回転速度を内部的に演算可能にした可変
速給水装置に関するものである。
転速度ごとの目標圧力を管路抵抗曲線含みで算出し、こ
こで算出された目標圧力に向けて、給水側での水圧をポ
ンプの回転速度依存で追値制御することで、管路末端の
水圧を相当の負荷(流量)範囲内で一定値に維持するよ
うにした、所謂、推定末端圧定値制御の可変速給水装置
に関連し、より詳細には、そのような推定末端圧定値制
御を2台の可変速ポンプの並列操作による揃速運転と解
列操作による単独運転とで実現する際に、かかる解列操
作のための解列回転速度を内部的に演算可能にした可変
速給水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従前のこの種装置について説明すると以
下のとおりである。全体の構成を示す図2において、電
源線BLから商用電源の供給を受けて、これを所望の周
波数の電動機駆動電源に変換するための2台のインバー
タ1、1aの各出力端子には、各別に誘導電動機2、2
aが接続されており、さらに各電動機2、2aには、各
別にポンプ3、3aが連結されて、可変速ポンプを構成
し、かかる可変速ポンプ2、3、2a、3aが水槽Wか
らの吸込配管8と末端の負荷に延びる吐出管8’との間
に各別に挿入されている。
下のとおりである。全体の構成を示す図2において、電
源線BLから商用電源の供給を受けて、これを所望の周
波数の電動機駆動電源に変換するための2台のインバー
タ1、1aの各出力端子には、各別に誘導電動機2、2
aが接続されており、さらに各電動機2、2aには、各
別にポンプ3、3aが連結されて、可変速ポンプを構成
し、かかる可変速ポンプ2、3、2a、3aが水槽Wか
らの吸込配管8と末端の負荷に延びる吐出管8’との間
に各別に挿入されている。
【0003】インバータ1の出力端子は、途中分岐で回
転速度検出手段5に接続され、該検出手段5の出力端子
は、目標圧力演算手段6の入力端子に接続されている。
目標圧力演算手段6の出力端子は、回転速度制御手段7
の入力端子に接続され、さらに、そこでの別の入力端子
には、吐出配管8’中の圧力検出手段9の出力端子が接
続されている。R−Sフリップフロップから成る並解列
手段10の出力端子は、目標圧力演算手段6の制御端子
とインバータ1、1aの制御端子に共通接続されてい
る。並解列手段10の2つの入力端子は、各別に解列指
令手段11と並列指令手段12の各出力端子に接続され
ている。解列指令手段11の入力端子には、解列周波数
設定手段15の出力端子が接続され、一方、並列指令手
段12には、可変速ポンプ2、3の単独運転時の最高回
転速度HzO が供給されている。
転速度検出手段5に接続され、該検出手段5の出力端子
は、目標圧力演算手段6の入力端子に接続されている。
目標圧力演算手段6の出力端子は、回転速度制御手段7
の入力端子に接続され、さらに、そこでの別の入力端子
には、吐出配管8’中の圧力検出手段9の出力端子が接
続されている。R−Sフリップフロップから成る並解列
手段10の出力端子は、目標圧力演算手段6の制御端子
とインバータ1、1aの制御端子に共通接続されてい
る。並解列手段10の2つの入力端子は、各別に解列指
令手段11と並列指令手段12の各出力端子に接続され
ている。解列指令手段11の入力端子には、解列周波数
設定手段15の出力端子が接続され、一方、並列指令手
段12には、可変速ポンプ2、3の単独運転時の最高回
転速度HzO が供給されている。
【0004】上記構成において、仮りに、吐出配管8の
末端での負荷流量が零から開始して、増大傾向を辿る場
合、当初は、1台の可変速ポンプ2、3を単独運転しな
がら該配管末端での水圧が一定値に保たれるような給水
側目標圧力を確保すべく、可変速ポンプ2、3の回転速
度を徐々に上昇させるようにして、吐出圧力の目標圧力
への追値制御が行われるが、該ポンプの回転速度が所定
の並列回転速度まで上昇したときには、もう1台の可変
速ポンプ2a、3aを運転中の他の1台の可変速ポンプ
2、3に対して並列することで、両者の揃速運転とし、
一方、かかる揃速運転中に、仮りに、末端での負荷流量
が減少傾向を辿る場合には、該末端での水圧が、やはり
一定値に保たれるような給水側目標圧力を確保すべく、
今度は2台の可変速ポンプ2、3、2a、3aの揃速回
転速度を徐々に減少させるようにして、同様の追値制御
が行われ、該揃速回転速度が所定の解列回転速度まで降
下したときには、1台の可変速ポンプ2a、3aの方を
他の1台の可変速ポンプ2、3から解列することで可変
速ポンプ2、3の方を単独運転に移行させ、以降も、仮
りに、負荷流量が減少傾向を続けるならば、該可変速ポ
ンプ2、3の回転速度を減少させるようにして、同様の
追値制御が続行される。かかる運転台数切換えの追値制
御の動作に関し、縦軸の水圧(H)と横軸の負荷流量
(Q)との間の平面に単独運転と並列運転の各場合につ
いてのポンプの運転性能曲線を併記した特性図が図3で
あり、この特性図をも参照しつつより詳細に上述の追値
制御の動作を説明すれば以下のとおりである。
末端での負荷流量が零から開始して、増大傾向を辿る場
合、当初は、1台の可変速ポンプ2、3を単独運転しな
がら該配管末端での水圧が一定値に保たれるような給水
側目標圧力を確保すべく、可変速ポンプ2、3の回転速
度を徐々に上昇させるようにして、吐出圧力の目標圧力
への追値制御が行われるが、該ポンプの回転速度が所定
の並列回転速度まで上昇したときには、もう1台の可変
速ポンプ2a、3aを運転中の他の1台の可変速ポンプ
2、3に対して並列することで、両者の揃速運転とし、
一方、かかる揃速運転中に、仮りに、末端での負荷流量
が減少傾向を辿る場合には、該末端での水圧が、やはり
一定値に保たれるような給水側目標圧力を確保すべく、
今度は2台の可変速ポンプ2、3、2a、3aの揃速回
転速度を徐々に減少させるようにして、同様の追値制御
が行われ、該揃速回転速度が所定の解列回転速度まで降
下したときには、1台の可変速ポンプ2a、3aの方を
他の1台の可変速ポンプ2、3から解列することで可変
速ポンプ2、3の方を単独運転に移行させ、以降も、仮
りに、負荷流量が減少傾向を続けるならば、該可変速ポ
ンプ2、3の回転速度を減少させるようにして、同様の
追値制御が続行される。かかる運転台数切換えの追値制
御の動作に関し、縦軸の水圧(H)と横軸の負荷流量
(Q)との間の平面に単独運転と並列運転の各場合につ
いてのポンプの運転性能曲線を併記した特性図が図3で
あり、この特性図をも参照しつつより詳細に上述の追値
制御の動作を説明すれば以下のとおりである。
【0005】仮りに、今、負荷流量が零である場合から
説明を始めると、この場合、当然にポンプは単独運転で
あり、サイリスタ整流、発振回路を含む公知のインバー
タ1が公知の調節計である回転速度制御手段7からの速
度制御信号S0 に応じた回転速度で電動機2を回転させ
て、ポンプ3を駆動する。すると、吸込配管8から該ポ
ンプ3、さらに吐出配管8’経由で該配管末端の負荷に
向けて送水されるところであるが、この場合には、負荷
流量が零であるので、吐出配管8’内の水圧は締切時吐
出圧PB に等しくなり、可変速ポンプ2、3は、図3
中、回転速度HzBにおける単独運転の特性曲線が抵抗曲
線L、即ち目標圧力曲線に交叉するa点で作動する。こ
のとき、圧力検出手段9からの圧力信号S2 と後述する
目標圧力演算手段6からの目標圧力信号S3 とが回転速
度制御手段7に入力信号として供給されており、ここで
公知の調節計の動作が確保されて、結果的に圧力信号S
2 で表わされる水圧(吐出圧)を目標圧力信号S3 によ
り表わされる目標圧力PV に一致させるような速度制御
信号S0 が該制御手段7からインバータ1に供給され、
ここでそれに応じた周波数の電動機駆動電源に電源線B
Lからの商用電源が変換されて、可変速ポンプ2、3の
速度制御が行われるのであるが、この場合には、目標圧
力信号S3 により表わされる目標圧力PV が締切時吐出
圧PB であるので、吐出配管8’内の吐出圧も該締切時
吐出圧に維持される。
説明を始めると、この場合、当然にポンプは単独運転で
あり、サイリスタ整流、発振回路を含む公知のインバー
タ1が公知の調節計である回転速度制御手段7からの速
度制御信号S0 に応じた回転速度で電動機2を回転させ
て、ポンプ3を駆動する。すると、吸込配管8から該ポ
ンプ3、さらに吐出配管8’経由で該配管末端の負荷に
向けて送水されるところであるが、この場合には、負荷
流量が零であるので、吐出配管8’内の水圧は締切時吐
出圧PB に等しくなり、可変速ポンプ2、3は、図3
中、回転速度HzBにおける単独運転の特性曲線が抵抗曲
線L、即ち目標圧力曲線に交叉するa点で作動する。こ
のとき、圧力検出手段9からの圧力信号S2 と後述する
目標圧力演算手段6からの目標圧力信号S3 とが回転速
度制御手段7に入力信号として供給されており、ここで
公知の調節計の動作が確保されて、結果的に圧力信号S
2 で表わされる水圧(吐出圧)を目標圧力信号S3 によ
り表わされる目標圧力PV に一致させるような速度制御
信号S0 が該制御手段7からインバータ1に供給され、
ここでそれに応じた周波数の電動機駆動電源に電源線B
Lからの商用電源が変換されて、可変速ポンプ2、3の
速度制御が行われるのであるが、この場合には、目標圧
力信号S3 により表わされる目標圧力PV が締切時吐出
圧PB であるので、吐出配管8’内の吐出圧も該締切時
吐出圧に維持される。
【0006】次いで、負荷流量(Q)が増加して、仮り
に、今、QA に達したとすると、可変速ポンプ2、3は
図3中、回転速度HzA における単独運転の特性曲線が抵
抗曲線Lに交叉するb点で作動する。このとき、目標圧
力演算手段6は、並解列手段10にラッチされている単
独運転モード信号S4 を制御端子に受けて単独運転モー
ドで作動しており、この時点での可変速ポンプ2、3の
回転速度Hzを表わす回転速度信号S1 を入力端子に受け
て、該回転速度Hz依存で目標圧力を以下の演算式[数
2][数3][数4][数5]に従って算出する。即
ち、使用最大水量圧力値をPA とし、締切時必要最低圧
力値をPB としたときに、両圧力値PA 、PB の中間の
任意の圧力値Pm は、下記式[数2]で表される。
に、今、QA に達したとすると、可変速ポンプ2、3は
図3中、回転速度HzA における単独運転の特性曲線が抵
抗曲線Lに交叉するb点で作動する。このとき、目標圧
力演算手段6は、並解列手段10にラッチされている単
独運転モード信号S4 を制御端子に受けて単独運転モー
ドで作動しており、この時点での可変速ポンプ2、3の
回転速度Hzを表わす回転速度信号S1 を入力端子に受け
て、該回転速度Hz依存で目標圧力を以下の演算式[数
2][数3][数4][数5]に従って算出する。即
ち、使用最大水量圧力値をPA とし、締切時必要最低圧
力値をPB としたときに、両圧力値PA 、PB の中間の
任意の圧力値Pm は、下記式[数2]で表される。
【0007】
【数2】
【0008】ここで、下記式[数3]の関係がある。
【0009】
【数3】
【0010】そして、かかる圧力値Pm に対応する回転
速度Hzm は、下記式[数4]で表される。
速度Hzm は、下記式[数4]で表される。
【0011】
【数4】
【0012】ここでf(Pm )は、可変速ポンプ2、3
に関し、各回転速度値HzX に対応する締切時吐出圧力値
PX の実測値群で、予め回転速度対締切時吐出圧力のデ
ータテーブルを形成しておき、かかるテーブルの逆検索
により実現されるところの、吐出圧力Pに対する回転速
度を規定する関数において、変数としての吐出圧力値が
Pm であるときの回転速度を表している。即ち、f(P
m )の値は、上述の回転速度対締切時吐出圧力のデータ
テーブルを吐出圧力側から逆検索することで吐出圧力値
Pm に対応する回転速度Hzm として特定可能である。
に関し、各回転速度値HzX に対応する締切時吐出圧力値
PX の実測値群で、予め回転速度対締切時吐出圧力のデ
ータテーブルを形成しておき、かかるテーブルの逆検索
により実現されるところの、吐出圧力Pに対する回転速
度を規定する関数において、変数としての吐出圧力値が
Pm であるときの回転速度を表している。即ち、f(P
m )の値は、上述の回転速度対締切時吐出圧力のデータ
テーブルを吐出圧力側から逆検索することで吐出圧力値
Pm に対応する回転速度Hzm として特定可能である。
【0013】かくて、f(Pm )が特定されれば、任意
の回転速度Hzx に対応する目標圧力SVが以下のように
算出されるべきことは既に知られているところである
(特開昭60−142097号公報)。即ち、
の回転速度Hzx に対応する目標圧力SVが以下のように
算出されるべきことは既に知られているところである
(特開昭60−142097号公報)。即ち、
【0014】
【数5】
【0015】目標圧力演算手段6から、上記式[数5]
に従って算出された目標圧力PV を表わす目標圧力信号
S3 が出力されると、かかる目標圧力信号S3 と圧力検
出手段9から出力されるところの吐出管8’内の水圧を
表わす圧力信号S2 とを受けて回転速度制御手段7は、
目標圧力PV に対して、圧力信号S2 により表わされる
圧力が一致するように、インバータ1の周波数を変化さ
せて、可変速電動機2の速度制御を行う。その結果、図
3を参照して、例えば、負荷流量QがQmまで増大する
と、可変速ポンプ2、3の回転速度はHzm に制御され
て、該ポンプは、回転速度Hzm における単独運転の特性
曲線が抵抗曲線Lに交叉するc点で作動し、さらに負荷
流量QがQO まで増大し続けると、該ポンプの回転速度
は、単独運転時の最高速度HzO に到達し、回転速度HzO
における単独運転の特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するd
点で作動する。
に従って算出された目標圧力PV を表わす目標圧力信号
S3 が出力されると、かかる目標圧力信号S3 と圧力検
出手段9から出力されるところの吐出管8’内の水圧を
表わす圧力信号S2 とを受けて回転速度制御手段7は、
目標圧力PV に対して、圧力信号S2 により表わされる
圧力が一致するように、インバータ1の周波数を変化さ
せて、可変速電動機2の速度制御を行う。その結果、図
3を参照して、例えば、負荷流量QがQmまで増大する
と、可変速ポンプ2、3の回転速度はHzm に制御され
て、該ポンプは、回転速度Hzm における単独運転の特性
曲線が抵抗曲線Lに交叉するc点で作動し、さらに負荷
流量QがQO まで増大し続けると、該ポンプの回転速度
は、単独運転時の最高速度HzO に到達し、回転速度HzO
における単独運転の特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するd
点で作動する。
【0016】かくて、QO 以下の負荷流量Qが増大傾向
を辿る場合には、可変速ポンプ2、3が単独運転で抵抗
曲線L上のa点〜d点で作動し、これにより、吐出配管
8’末端の水圧が末端圧力線PE沿いの一定値に維持さ
れるのである。ところで、単独運転の可変速ポンプ2、
3が抵抗線L上のd点で作動し、回転速度が単独運転時
の最高回転速度HzO に達すると、そのことが、並列指令
手段12により、回転速度検出手段5からの回転速度信
号S1 で表わされるところの、この時点での回転速度Hz
が予め設定供給されている単独運転時の最高回転速度Hz
O に一値したことに基づいて検出される。ここにいう回
転検出手段は、インバータ1からの電動機2駆動用の出
力信号の周波数を計数するための公知の周波数カウンタ
により実現可能である。そして、並列指令手段12が、
可変速ポンプ2、3の最高回転速度HzO への到達を検出
すると、並列指令信号SX+が並解列手段10に供給さ
れて、ここに記憶されていた単独運転状態が並列運転状
態に移行する。ここにいう並解列手段10は、上述の並
列指令信号SX+と後述する解列指令信号SX−とでト
リガされる公知のR−S形フリップフロップにより実現
可能である。並解列手段10に並列運転状態が記憶され
ると、ここから、並列運転状態信号S5 が出力され、こ
れに応答して、この時点まで停止していたインバータ1
aが起動して、この時点まで無視されていた速度制御信
号S0 に対して活性化されることで、停止していた可変
速ポンプ2a、3aの駆動を開始し、かくて、該ポンプ
2a、3aが運転中の可変速ポンプ2、3に対して並列
接続されて、両ポンプが揃速運転されることになる。同
様にこのとき、並解列手段10から並列運転状態信号S
5 の供給を受けて、目標圧力演算手段6が、既述の演算
式[数5]の変数に対して以下の修飾を施すことで、修
飾された変数x’についての目標圧力PV を算出するこ
とも既に知られているところである(特開昭61−38
193号)。
を辿る場合には、可変速ポンプ2、3が単独運転で抵抗
曲線L上のa点〜d点で作動し、これにより、吐出配管
8’末端の水圧が末端圧力線PE沿いの一定値に維持さ
れるのである。ところで、単独運転の可変速ポンプ2、
3が抵抗線L上のd点で作動し、回転速度が単独運転時
の最高回転速度HzO に達すると、そのことが、並列指令
手段12により、回転速度検出手段5からの回転速度信
号S1 で表わされるところの、この時点での回転速度Hz
が予め設定供給されている単独運転時の最高回転速度Hz
O に一値したことに基づいて検出される。ここにいう回
転検出手段は、インバータ1からの電動機2駆動用の出
力信号の周波数を計数するための公知の周波数カウンタ
により実現可能である。そして、並列指令手段12が、
可変速ポンプ2、3の最高回転速度HzO への到達を検出
すると、並列指令信号SX+が並解列手段10に供給さ
れて、ここに記憶されていた単独運転状態が並列運転状
態に移行する。ここにいう並解列手段10は、上述の並
列指令信号SX+と後述する解列指令信号SX−とでト
リガされる公知のR−S形フリップフロップにより実現
可能である。並解列手段10に並列運転状態が記憶され
ると、ここから、並列運転状態信号S5 が出力され、こ
れに応答して、この時点まで停止していたインバータ1
aが起動して、この時点まで無視されていた速度制御信
号S0 に対して活性化されることで、停止していた可変
速ポンプ2a、3aの駆動を開始し、かくて、該ポンプ
2a、3aが運転中の可変速ポンプ2、3に対して並列
接続されて、両ポンプが揃速運転されることになる。同
様にこのとき、並解列手段10から並列運転状態信号S
5 の供給を受けて、目標圧力演算手段6が、既述の演算
式[数5]の変数に対して以下の修飾を施すことで、修
飾された変数x’についての目標圧力PV を算出するこ
とも既に知られているところである(特開昭61−38
193号)。
【0017】即ち、
【0018】
【数6】
【0019】但し、ここにHzA は図3から明らかなよう
に、使用最大水量圧力値PA を単独運転時の締切時吐出
圧として達成するような回転速度である。このようにし
て、これ以降、2台の可変速ポンプ2、3、2a、3a
が、並列運転に移行し、上述の式[数6]により修飾の
施された変数に従って、回転速度検出手段5からの回転
速度信号S1 により表わされる実測の回転速度依存で目
標圧力演算手段6が算出する目標圧力PV に向けて回転
速度制御手段7により追値制御される。そして、例え
ば、負荷流量QがQL まで増大すると、2台の可変速ポ
ンプ2、3、2a、3aの回転速度はHzL に制御され
て、両ポンプは揃速の回転速度HzL における並列運転の
特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するe点で作動し、さらに
負荷流量Qが最大流量のQMAX まで増大し続けると、両
ポンプの回転速度は並列運転時の最高速度HzMAX に到達
し、回転速度HzMAX における並列運転の特性曲線が抵抗
曲線Lに交叉するf点で作動する。かくて、QO 以上の
負荷流量Qが、さらに増大傾向を辿る場合には、2台の
可変速ポンプ2、3、2a、3aが並列運転で抵抗曲線
L上のd点〜f点にて作動し、これにより、吐出配管末
端の水圧が末端圧力線PE沿いの一定値に維持されるの
は、単独運転の場合と同様である。続いて、負荷流量Q
が減少傾向を辿る場合でも、目標圧力PV が今度は低下
傾向を帯びるのであって、基本的な追値制御の動作は全
く既述のとおりであるが、並列運転で賄う負荷流量Qが
減少して単独運転で賄う負荷流量に達した際に、並列運
転から単独運転への切換動作が行われる。
に、使用最大水量圧力値PA を単独運転時の締切時吐出
圧として達成するような回転速度である。このようにし
て、これ以降、2台の可変速ポンプ2、3、2a、3a
が、並列運転に移行し、上述の式[数6]により修飾の
施された変数に従って、回転速度検出手段5からの回転
速度信号S1 により表わされる実測の回転速度依存で目
標圧力演算手段6が算出する目標圧力PV に向けて回転
速度制御手段7により追値制御される。そして、例え
ば、負荷流量QがQL まで増大すると、2台の可変速ポ
ンプ2、3、2a、3aの回転速度はHzL に制御され
て、両ポンプは揃速の回転速度HzL における並列運転の
特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するe点で作動し、さらに
負荷流量Qが最大流量のQMAX まで増大し続けると、両
ポンプの回転速度は並列運転時の最高速度HzMAX に到達
し、回転速度HzMAX における並列運転の特性曲線が抵抗
曲線Lに交叉するf点で作動する。かくて、QO 以上の
負荷流量Qが、さらに増大傾向を辿る場合には、2台の
可変速ポンプ2、3、2a、3aが並列運転で抵抗曲線
L上のd点〜f点にて作動し、これにより、吐出配管末
端の水圧が末端圧力線PE沿いの一定値に維持されるの
は、単独運転の場合と同様である。続いて、負荷流量Q
が減少傾向を辿る場合でも、目標圧力PV が今度は低下
傾向を帯びるのであって、基本的な追値制御の動作は全
く既述のとおりであるが、並列運転で賄う負荷流量Qが
減少して単独運転で賄う負荷流量に達した際に、並列運
転から単独運転への切換動作が行われる。
【0020】例えば、並列運転下で負荷流量QがQO ま
で減少すると、この場合、2台の可変速ポンプ2、3、
2a、3aは、揃速の回転速度HzK における並列運転の
特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するd点で作動するが、こ
のとき、回転速度HzK が検出されると、単独運転に切り
換えられ、これにより、以降負荷流量Qの減少が続く限
り、単独運転の特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するc点〜
a点の各点を既述の負荷流量増大の場合とは逆順に辿っ
て作動する。即ち、解列指令手段11には、解列回転速
度設定手段15に予め固定的に設定している解列回転速
度HzK が入力されており、ここにおいて回転速度検出手
段5からの回転速度信号S1 で表わされるところの、こ
の時点の回転速度Hzが上述の解列回転速度HzK に一致し
たことが検出されて、解列指令信号SX−が出力され
る。すると、解列指令信号SX−が、並解列手段10に
供給されて、ここに、単独運転状態が再び記憶され、該
並解列手段からは、再び、単独運転状態信号S4が出力
される。その結果、単独運転状態信号S4 の供給を受け
て、インバータ1aが作動を停止し、これにより、可変
速ポンプ2、3の単独運転に移行する。同時に、このと
き、並解列手段10から単独運転状態信号S4 の供給を
受けて、目標圧力演算手段6が、変数に対する既述の修
飾を解消して、元来既述の演算式[数5]に従って、目
標圧力を算出する。
で減少すると、この場合、2台の可変速ポンプ2、3、
2a、3aは、揃速の回転速度HzK における並列運転の
特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するd点で作動するが、こ
のとき、回転速度HzK が検出されると、単独運転に切り
換えられ、これにより、以降負荷流量Qの減少が続く限
り、単独運転の特性曲線が抵抗曲線Lに交叉するc点〜
a点の各点を既述の負荷流量増大の場合とは逆順に辿っ
て作動する。即ち、解列指令手段11には、解列回転速
度設定手段15に予め固定的に設定している解列回転速
度HzK が入力されており、ここにおいて回転速度検出手
段5からの回転速度信号S1 で表わされるところの、こ
の時点の回転速度Hzが上述の解列回転速度HzK に一致し
たことが検出されて、解列指令信号SX−が出力され
る。すると、解列指令信号SX−が、並解列手段10に
供給されて、ここに、単独運転状態が再び記憶され、該
並解列手段からは、再び、単独運転状態信号S4が出力
される。その結果、単独運転状態信号S4 の供給を受け
て、インバータ1aが作動を停止し、これにより、可変
速ポンプ2、3の単独運転に移行する。同時に、このと
き、並解列手段10から単独運転状態信号S4 の供給を
受けて、目標圧力演算手段6が、変数に対する既述の修
飾を解消して、元来既述の演算式[数5]に従って、目
標圧力を算出する。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】かかる従来装置にあっ
ては、運転に先がけて、解列回転速度設定手段に、予め
固定的に解列回転速度を設定しておかなければならない
のであるが、解列回転速度を適切に決定するには、回転
速度ごとのポンプ性能の変化等を取扱う複雑な計算を実
行するか、或いは、試行錯誤で実機の試運転を繰返し実
行することが必要であり、いずれも、熟練を要し、しか
も煩雑な作業であった。
ては、運転に先がけて、解列回転速度設定手段に、予め
固定的に解列回転速度を設定しておかなければならない
のであるが、解列回転速度を適切に決定するには、回転
速度ごとのポンプ性能の変化等を取扱う複雑な計算を実
行するか、或いは、試行錯誤で実機の試運転を繰返し実
行することが必要であり、いずれも、熟練を要し、しか
も煩雑な作業であった。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記従来技
術における解列回転速度決定作業の煩雑さの問題点に鑑
み、解列回転速度演算手段を付設して、ポンプ単独運転
の最高回転速度HzO と、それに対応する目標圧力P
Cと、その最高回転速度HzO でのポンプ単独運転時の締
切時吐出圧PO との関数依存で解列回転速度HzK を算出
することで、上記問題点を解決し、解列回転速度を自動
的に決定して、煩雑な解列回転速度決定作業を廃止する
ようにした可変速給水装置を提供するものである。
術における解列回転速度決定作業の煩雑さの問題点に鑑
み、解列回転速度演算手段を付設して、ポンプ単独運転
の最高回転速度HzO と、それに対応する目標圧力P
Cと、その最高回転速度HzO でのポンプ単独運転時の締
切時吐出圧PO との関数依存で解列回転速度HzK を算出
することで、上記問題点を解決し、解列回転速度を自動
的に決定して、煩雑な解列回転速度決定作業を廃止する
ようにした可変速給水装置を提供するものである。
【0023】
【作用】この発明の構成は、図1に示されるように、2
台の可変速ポンプ2、3、2a、3aが配置された吐出
配管8’内の水圧を圧力検出手段9が検出して、ここで
の水圧が目標圧力演算手段6にて回転速度ごとの締切時
吐出圧依存の演算式に従って算出される目標圧力PV に
一致するように、回転速度制御手段7が各インバータ
1、1aの出力周波数を介して該両ポンプを速度制御す
ることで、吐出配管8’内の水圧を追値制御し、該管
8’中の負荷流量が増大して、単独運転の可変速ポンプ
2、3の回転速度が最高回転速度である並列回転速度に
達したことを並列指令手段12が検出したときには、並
解列手段10が並列運転状態を記憶して、2台の可変速
ポンプ2、3、2a、3aの並列運転に移行し、一方、
負荷流量が減少して、並列運転の2台の可変速ポンプ
2、3、2a、3aの回転速度が適切な解列回転速度に
達したことを解列指令手段11が検出したときには、並
解列手段10が単独運転状態を記憶して、可変速ポンプ
2、3の単独運転に移行するが、この場合、解列回転速
度演算手段13が、ポンプ単独運転の最高回転速度HzO
と、それに対応する目標圧力PC と、その最高回転速度
HzO でのポンプ単独運転時の締切時吐出圧PO との関数
依存で適切な解列回転速度HzK を算出するように作用す
る。
台の可変速ポンプ2、3、2a、3aが配置された吐出
配管8’内の水圧を圧力検出手段9が検出して、ここで
の水圧が目標圧力演算手段6にて回転速度ごとの締切時
吐出圧依存の演算式に従って算出される目標圧力PV に
一致するように、回転速度制御手段7が各インバータ
1、1aの出力周波数を介して該両ポンプを速度制御す
ることで、吐出配管8’内の水圧を追値制御し、該管
8’中の負荷流量が増大して、単独運転の可変速ポンプ
2、3の回転速度が最高回転速度である並列回転速度に
達したことを並列指令手段12が検出したときには、並
解列手段10が並列運転状態を記憶して、2台の可変速
ポンプ2、3、2a、3aの並列運転に移行し、一方、
負荷流量が減少して、並列運転の2台の可変速ポンプ
2、3、2a、3aの回転速度が適切な解列回転速度に
達したことを解列指令手段11が検出したときには、並
解列手段10が単独運転状態を記憶して、可変速ポンプ
2、3の単独運転に移行するが、この場合、解列回転速
度演算手段13が、ポンプ単独運転の最高回転速度HzO
と、それに対応する目標圧力PC と、その最高回転速度
HzO でのポンプ単独運転時の締切時吐出圧PO との関数
依存で適切な解列回転速度HzK を算出するように作用す
る。
【0024】
【実施例】この発明の一実施例の構成と動作を図1及び
図4に基づいて以下に説明する。解列指令手段11に
は、マイクロプロセッサから成る解列回転速度演算手段
13が接続されており、該演算手段13には、可変速ポ
ンプ2、3の単独運転時の最高回転速度HzO と該ポンプ
の単独運転時の最高回転速度HzO に対応する締切時吐出
圧力PO とが設定供給され、更に、該ポンプの単独運転
時の最高回転速度HzO に対応して、目標圧力演算手段6
により算出された目標圧力PC が、該演算手段6から供
給されている。他の構成要素は、図2中で同一符号で示
されている構成要素とそれぞれ同一である。
図4に基づいて以下に説明する。解列指令手段11に
は、マイクロプロセッサから成る解列回転速度演算手段
13が接続されており、該演算手段13には、可変速ポ
ンプ2、3の単独運転時の最高回転速度HzO と該ポンプ
の単独運転時の最高回転速度HzO に対応する締切時吐出
圧力PO とが設定供給され、更に、該ポンプの単独運転
時の最高回転速度HzO に対応して、目標圧力演算手段6
により算出された目標圧力PC が、該演算手段6から供
給されている。他の構成要素は、図2中で同一符号で示
されている構成要素とそれぞれ同一である。
【0025】上記構成において、動作時には、先ず、解
列回転速度演算手段13としてのマイクロプロセッサが
図4のフローチャートで表わされるプログラムを実行す
ることで、解列回転速度HzK が算出される。スタートし
た(図4中a)マイクロプロセッサは、予め固定的に設
定されている回転速度HzO 、即ち、可変速ポンプ2、3
の単独運転時の最高回転速度を読取り(図4中b)、次
いで、同様に予め固定的に設定されている締切時吐出圧
力PO 、即ち、該ポンプの単独運転時の最高回転速度Hz
O に対応する締切時吐出圧力を読取る(図4中c)。か
かるHzO 、PO に関しては、個々の装置について設計上
把握済みの値を採用することで、手動操作による固定的
設定が容易である。この間、目標圧力演算手段6では、
既述の回転速度対締切時吐出圧力のデータテーブルを最
高回転速度HzO について逆検索することで、可変速ポン
プ2、3の単独運転時の最高回転速度HzO に対応する目
標圧力PV としての圧力値PCが算出されているので、
マイクロプロセッサは、続いて、ここで算出された目標
圧力PV としての圧力値PC を読取り(図4中d)、以
下の演算式[数7]に従って、解列回転速度HzK を算出
する(図4中e)。
列回転速度演算手段13としてのマイクロプロセッサが
図4のフローチャートで表わされるプログラムを実行す
ることで、解列回転速度HzK が算出される。スタートし
た(図4中a)マイクロプロセッサは、予め固定的に設
定されている回転速度HzO 、即ち、可変速ポンプ2、3
の単独運転時の最高回転速度を読取り(図4中b)、次
いで、同様に予め固定的に設定されている締切時吐出圧
力PO 、即ち、該ポンプの単独運転時の最高回転速度Hz
O に対応する締切時吐出圧力を読取る(図4中c)。か
かるHzO 、PO に関しては、個々の装置について設計上
把握済みの値を採用することで、手動操作による固定的
設定が容易である。この間、目標圧力演算手段6では、
既述の回転速度対締切時吐出圧力のデータテーブルを最
高回転速度HzO について逆検索することで、可変速ポン
プ2、3の単独運転時の最高回転速度HzO に対応する目
標圧力PV としての圧力値PCが算出されているので、
マイクロプロセッサは、続いて、ここで算出された目標
圧力PV としての圧力値PC を読取り(図4中d)、以
下の演算式[数7]に従って、解列回転速度HzK を算出
する(図4中e)。
【0026】即ち、
【0027】
【数7】
【0028】続いて、マイクロプロセッサは、算出され
た解列回転速度HzK を解列指令手段11に対して出力し
て(図4中f)、ストップ(図4中g)する。そして、
この場合、可変速ポンプ2、3と可変速ポンプ2a、3
aとの並列運転時に負荷流量が減少して、揃速の回転速
度が解列回転速度HzK まで低下したことを解列指令手段
11が検出して、解列指令信号SX−を発するが、それ
に連なる後続の動作のほか、それ以外のすべての動作
は、図2、図3に基づいて説明済みの従来装置のそれと
同じである。ところで、解列回転速度演算手段13での
解列回転速度HzK の算出は、既述の演算式[数7]に従
って実行されるものであるが、ここでの演算式の物理現
象としての意義を概説すれば以下のとおりである。
た解列回転速度HzK を解列指令手段11に対して出力し
て(図4中f)、ストップ(図4中g)する。そして、
この場合、可変速ポンプ2、3と可変速ポンプ2a、3
aとの並列運転時に負荷流量が減少して、揃速の回転速
度が解列回転速度HzK まで低下したことを解列指令手段
11が検出して、解列指令信号SX−を発するが、それ
に連なる後続の動作のほか、それ以外のすべての動作
は、図2、図3に基づいて説明済みの従来装置のそれと
同じである。ところで、解列回転速度演算手段13での
解列回転速度HzK の算出は、既述の演算式[数7]に従
って実行されるものであるが、ここでの演算式の物理現
象としての意義を概説すれば以下のとおりである。
【0029】図3に戻って、この種のポンプの運転特性
曲線上で、流量変化率は、回転速度変化率の2乗に比例
することが知られているので、今、流量0〜1/2 QO の
変化率と流量0〜QO の変化率を考察してみると、g点
〜h点間と、d点〜h点間に現れる横軸上の流量変化率
と特性曲線のパラメータである回転速度変化率との間に
2乗比例の関数関係が成立する。即ち、g点〜h点間に
おける流量変化量は、
曲線上で、流量変化率は、回転速度変化率の2乗に比例
することが知られているので、今、流量0〜1/2 QO の
変化率と流量0〜QO の変化率を考察してみると、g点
〜h点間と、d点〜h点間に現れる横軸上の流量変化率
と特性曲線のパラメータである回転速度変化率との間に
2乗比例の関数関係が成立する。即ち、g点〜h点間に
おける流量変化量は、
【0030】
【数8】
【0031】であり、一方、d点〜h点間における流量
変化量は、
変化量は、
【0032】
【数9】
【0033】であるから、ここでの流量変化率は、
【0034】
【数10】
【0035】となる。これに対して、g点〜h点間にお
ける回転速度変化量は、
ける回転速度変化量は、
【0036】
【数11】
【0037】であり、一方、d点〜h点間における回転
速度変化量は、
速度変化量は、
【0038】
【数12】
【0039】であるから、ここでの回転速度変化率は、
【0040】
【数13】
【0041】となる。しかるところ、ここでの流量変化
率が回転速度変化率の2乗に比例するのであるから、下
記式[数14]が成り立つ。
率が回転速度変化率の2乗に比例するのであるから、下
記式[数14]が成り立つ。
【0042】
【数14】
【0043】上記式[数14]において、HzO は、単独
運転時の最高回転速度として既知の値に設計されている
が、Hzb の方は、並列運転時の解列回転速度HzK に対応
する目標圧力PC を締切時吐出圧力として実現するよう
な単独運転時の回転速度であって、2つの締切時吐出圧
力PC 、PO の関数として特定される。即ち、同一流量
の下では、ポンプ吐出圧力の変化率は、ポンプ回転速度
変化率の2乗に比例することも知られているから、今、
図3の特性曲線において、流量0の縦軸上に現れる締切
時吐出圧力PC 、PO について考察してみると、下記式
[数15]が成立することになる。
運転時の最高回転速度として既知の値に設計されている
が、Hzb の方は、並列運転時の解列回転速度HzK に対応
する目標圧力PC を締切時吐出圧力として実現するよう
な単独運転時の回転速度であって、2つの締切時吐出圧
力PC 、PO の関数として特定される。即ち、同一流量
の下では、ポンプ吐出圧力の変化率は、ポンプ回転速度
変化率の2乗に比例することも知られているから、今、
図3の特性曲線において、流量0の縦軸上に現れる締切
時吐出圧力PC 、PO について考察してみると、下記式
[数15]が成立することになる。
【0044】
【数15】
【0045】そこで、上記式[数15]より、Hzb を求
めると、
めると、
【0046】
【数16】
【0047】となり、さらに、上記式[数16]を前記
式[数15]に代入して、HzK を締切時吐出圧力PO 、
PC の関数として算出することができる。
式[数15]に代入して、HzK を締切時吐出圧力PO 、
PC の関数として算出することができる。
【0048】即ち、
【0049】
【数17】
【0050】により、解列回転速度HzK が特定される。
従って、上記式[数17]に従う演算のプログラム(図
4中b〜e)を実行することで、図1中の解列運転速度
演算手段13が、既知の締切時吐出圧力PO 、PC と既
知の単独運転時最高回転速度HzO 依存で、解列回転速度
HzK を算出することができるのである。なお、全く同様
に、PO 、PC 、HzO 依存で上記式[数17]による解
列回転速度HzK と実用的に代替使用可能な解列回転速度
HzK を算出する近似式として種々のものが考えられる
が、代表的な例として、以下の式[数18]をここに挙
げておこう。
従って、上記式[数17]に従う演算のプログラム(図
4中b〜e)を実行することで、図1中の解列運転速度
演算手段13が、既知の締切時吐出圧力PO 、PC と既
知の単独運転時最高回転速度HzO 依存で、解列回転速度
HzK を算出することができるのである。なお、全く同様
に、PO 、PC 、HzO 依存で上記式[数17]による解
列回転速度HzK と実用的に代替使用可能な解列回転速度
HzK を算出する近似式として種々のものが考えられる
が、代表的な例として、以下の式[数18]をここに挙
げておこう。
【0051】
【数18】
【0052】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ポン
プ単独運転時の最高回転速度HzO と、該最高回転速度Hz
O に対応して算出された目標圧力PC と、その最高回転
速度Hz O でのポンプ単独運転時の締切時吐出圧力PO と
の関数依存で解列回転速度HzKを算出する解列回転速度
演算手段を付設する構成としたことにより、解列回転速
度の決定を自動的に行うことができるので、煩雑な解列
回転速度決定作業を廃止することができるという優れた
効果が奏される。
プ単独運転時の最高回転速度HzO と、該最高回転速度Hz
O に対応して算出された目標圧力PC と、その最高回転
速度Hz O でのポンプ単独運転時の締切時吐出圧力PO と
の関数依存で解列回転速度HzKを算出する解列回転速度
演算手段を付設する構成としたことにより、解列回転速
度の決定を自動的に行うことができるので、煩雑な解列
回転速度決定作業を廃止することができるという優れた
効果が奏される。
【図1】この発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
ある。
【図2】従来装置の構成を示すブロック図である。
【図3】従来装置とこの発明の一実施例に共通するポン
プの運転特性曲線を併記した特性図である。
プの運転特性曲線を併記した特性図である。
【図4】この発明の一実施例における解列回転速度演算
手段中で実行されるプログラムのフローチャートであ
る。
手段中で実行されるプログラムのフローチャートであ
る。
1、1a インバータ 2、2a 電動機 3、3a ポンプ 5 回転速度検出手段 6 目標圧力演算手段 7 回転速度制御手段 8 吸込配管 8’ 吐出配管 9 圧力検出手段 10 並解列手段 11 解列指令手段 12 並列指令手段 13 解列回転速度演算手段
Claims (1)
- 【請求項1】 2台の給水ポンプ3、3aに各別に連結
され、該ポンプ3、3aを各別に駆動する2台の可変速
電動機2、2aと、2台の可変速電動機2、2aの揃速
運転回転速度、又は、1台の可変速電動機2の運転回転
速度を検出して、該運転回転速度Hzを表わす回転速度信
号S1 を出力する回転速度検出手段5と、2台の給水ポ
ンプ3、3aの吐出管8に設けられ、該吐出管8内の水
圧を検出して該水圧を表わす圧力信号S2を出力する圧
力検出手段9と、2台の給水ポンプ3、3aに関連する
回転速度ごとの締切時吐出圧力PXを含む演算式に基づ
いて、回転速度信号S1 により表される回転速度Hzに対
応する目標圧力PV を算出し、該目標圧力を表わす目標
圧力信号S3 を出力する目標圧力演算手段6と、目標圧
力信号S3 と前記圧力信号S2 とに応答して、目標圧力
信号S3 により表わされる目標圧力PV に対して圧力信
号S2 により表わされる圧力が一致するように、2台の
可変速電動機2、2aを揃速下で速度制御し、又は、1
台の可変速電動機2を単独で速度制御する回転速度制御
手段7と、並列指令信号SX+に応答して、1台の可変
速電動機2aを他の1台の可変速電動機2に対して並列
し、解列指令信号SX−に応答して、1台の可変速電動
機2aを他の1台の可変速電動機2から解列する並解列
手段10とを含み、ポンプ負荷に応じて、1台の可変速
電動機2aを並解列しながら、ポンプ負荷推定末端圧力
の定値制御を行う可変速給水装置において、回転速度信
号S1 により表わされる運転回転速度Hzが最高回転速度
HzO であるときに、並列指令信号SX+を並解列手段1
0に供給する並列指令手段12と、回転速度信号S1 に
より表わされる回転速度Hzが解列回転速度HzK 以下であ
るときに、解列指令信号SX−を並解列手段10に供給
する解列指令手段11と、1台の給水ポンプ3aに関し
て、予め設定されたポンプ単独運転時の最高回転速度Hz
O に対応する締切時吐出圧力PO と前記目標圧力演算手
段6で該最高回転速度HzO に対応して算出された目標圧
力PC とに基づいて、解列回転速度HzK を算出する解列
回転速度演算手段13とが付設され、上記解列回転速度
演算手段13が以下の式[数1]に従って解列回転速度
HzK を算出することを特徴とする可変速給水装置。 【数1】 但し、HzO … 単独運転時の最高運転回転速度
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169188A JP2992778B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 可変速給水装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3169188A JP2992778B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 可変速給水装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04370392A JPH04370392A (ja) | 1992-12-22 |
JP2992778B2 true JP2992778B2 (ja) | 1999-12-20 |
Family
ID=15881864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3169188A Expired - Fee Related JP2992778B2 (ja) | 1991-06-14 | 1991-06-14 | 可変速給水装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2992778B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008050984A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Hitachi Ltd | 異種容量ポンプの並列運転時のポンプ揃速制御装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5775791B2 (ja) * | 2011-10-25 | 2015-09-09 | 株式会社日立産機システム | 給水装置および給水装置の運転方法 |
-
1991
- 1991-06-14 JP JP3169188A patent/JP2992778B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008050984A (ja) * | 2006-08-24 | 2008-03-06 | Hitachi Ltd | 異種容量ポンプの並列運転時のポンプ揃速制御装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04370392A (ja) | 1992-12-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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