JP2831189B2 - 誘導モータの制御装置 - Google Patents
誘導モータの制御装置Info
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- JP2831189B2 JP2831189B2 JP3336021A JP33602191A JP2831189B2 JP 2831189 B2 JP2831189 B2 JP 2831189B2 JP 3336021 A JP3336021 A JP 3336021A JP 33602191 A JP33602191 A JP 33602191A JP 2831189 B2 JP2831189 B2 JP 2831189B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘導モータの制御装置に
関し、負荷トルクの変動に追従して回転数を変化して、
負荷の変動に対処する制御装置に関する。
関し、負荷トルクの変動に追従して回転数を変化して、
負荷の変動に対処する制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘電モータの制御装置は電圧、周
波数ともに可変のVVVF方式の電圧型インバータを用
いている。そして、負荷のトルクが変動する場合、回転
数を変化させている。ここで、モータ内の磁束は電圧/
周波数の比に比例するので、周波数を低下させてモータ
の回転数を低下させる場合には、電圧も低下させて結果
として出力電圧Vと周波数fの比:V/fが一定になる
ように制御していた。このV/f比は周波数対電圧特性
を表わすものであり、従来のインバータは複数のV/f
特性パターンを内蔵していて、ユーザがモータ、負荷の
種類、状況に応じて試行錯誤的にV/f特性パターンを
選定している。
波数ともに可変のVVVF方式の電圧型インバータを用
いている。そして、負荷のトルクが変動する場合、回転
数を変化させている。ここで、モータ内の磁束は電圧/
周波数の比に比例するので、周波数を低下させてモータ
の回転数を低下させる場合には、電圧も低下させて結果
として出力電圧Vと周波数fの比:V/fが一定になる
ように制御していた。このV/f比は周波数対電圧特性
を表わすものであり、従来のインバータは複数のV/f
特性パターンを内蔵していて、ユーザがモータ、負荷の
種類、状況に応じて試行錯誤的にV/f特性パターンを
選定している。
【0003】しかし、負荷が変動するシステムに適した
V/fパターンを定めるのは困難であり、一般には過大
なV/f比を選定せざるを得ないのが実情であり、省エ
ネの観点からは決して十分ではない。すなわち、V/f
比がモータ負荷の変動に応じて可変されてはいないの
で、負荷が小さい場合はモータのすべりsが小さくなり
すぎ、反対に負荷が大きい場合はすべりsが大きくなり
すぎ、モータの効率が低下してしまう欠点があった。
V/fパターンを定めるのは困難であり、一般には過大
なV/f比を選定せざるを得ないのが実情であり、省エ
ネの観点からは決して十分ではない。すなわち、V/f
比がモータ負荷の変動に応じて可変されてはいないの
で、負荷が小さい場合はモータのすべりsが小さくなり
すぎ、反対に負荷が大きい場合はすべりsが大きくなり
すぎ、モータの効率が低下してしまう欠点があった。
【0004】このように従来の誘導モータの制御装置は
負荷トルクに応じて電圧Vを制御していないので、負荷
トルクの変動によりすべりが所望値からずれてしまうこ
とがあり、効率が悪くなる欠点があった。
負荷トルクに応じて電圧Vを制御していないので、負荷
トルクの変動によりすべりが所望値からずれてしまうこ
とがあり、効率が悪くなる欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した事情
に対処すべくなされたもので、その目的は負荷の変動に
関わらずモータ効率を一定に保つことができ、効率よく
誘導モータを駆動できる誘導モータの制御装置を提供す
ることである。
に対処すべくなされたもので、その目的は負荷の変動に
関わらずモータ効率を一定に保つことができ、効率よく
誘導モータを駆動できる誘導モータの制御装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による誘導モータ
の制御装置は誘導モータへ所定の1次電圧V1(n)を印加
する手段と、誘導モータの1次電流I1(n)を検出する手
段と、トルク因子パラメータZ(n)を次のように求める
手段と、 R1:1次巻線抵抗 x1:1次漏れリアクタンス(x1=ω111、なお、111
は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、1m1は励
磁等価インダクタンス) ω:角周波数 励磁電流の大きさC(n)を次のように求める手段と、 C(n)=|I1(n)|/{1+Z(n) 2}1/2 トルク因子パラメータの目標値Z* (n)を次のように求め
る手段と、 ここで、 R21:2次巻線抵抗 モータ効率を最大とする次回の励磁電流の大きさC
(n+1)を次のように求める手段と C(n+1)=C(n){Z(n)/Z* (n)}1/2 を具備することを特徴とする。
の制御装置は誘導モータへ所定の1次電圧V1(n)を印加
する手段と、誘導モータの1次電流I1(n)を検出する手
段と、トルク因子パラメータZ(n)を次のように求める
手段と、 R1:1次巻線抵抗 x1:1次漏れリアクタンス(x1=ω111、なお、111
は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、1m1は励
磁等価インダクタンス) ω:角周波数 励磁電流の大きさC(n)を次のように求める手段と、 C(n)=|I1(n)|/{1+Z(n) 2}1/2 トルク因子パラメータの目標値Z* (n)を次のように求め
る手段と、 ここで、 R21:2次巻線抵抗 モータ効率を最大とする次回の励磁電流の大きさC
(n+1)を次のように求める手段と C(n+1)=C(n){Z(n)/Z* (n)}1/2 を具備することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明による誘導モータの制御装置によれば、
負荷のトルクを検出し、負荷トルクに対して最適なモー
タ効率を与える励磁電流値を求め、この電流を流すため
の電圧を出力することにより、要求される負荷のトルク
に対応するトルクを発生し、かつその状態でのモータ効
率を最大に保つ省エネルギの負荷追従トルク制御を行な
うことができる。
負荷のトルクを検出し、負荷トルクに対して最適なモー
タ効率を与える励磁電流値を求め、この電流を流すため
の電圧を出力することにより、要求される負荷のトルク
に対応するトルクを発生し、かつその状態でのモータ効
率を最大に保つ省エネルギの負荷追従トルク制御を行な
うことができる。
【0008】
【実施例】以下図面を参照して本発明による誘電モータ
の制御装置の実施例を説明する。図1は第1実施例の原
理を説明するための定常状態における誘導モータの1相
当りの等価回路(鉄損分を無視したT−I型等化回路)
である。ここで、各パラメータの定義は次の通りであ
る。図1はベクトル表示の等価回路である。
の制御装置の実施例を説明する。図1は第1実施例の原
理を説明するための定常状態における誘導モータの1相
当りの等価回路(鉄損分を無視したT−I型等化回路)
である。ここで、各パラメータの定義は次の通りであ
る。図1はベクトル表示の等価回路である。
【0009】 V1:相間電圧ベクトル I1:1次電流ベクトル I21:2次電流ベクトル I0:励磁電流ベクトル R1:1次巻線抵抗 R21:2次巻線抵抗 x1:1次漏れリアクタンス(x1=ω111、なお、l1
1は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、lm1は励
磁等価インダクタンス) s:すべり ω:1次角周波数(ω=2πf[rad/sec]) 図1より次の関係が得られることがわかる。
1は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、lm1は励
磁等価インダクタンス) s:すべり ω:1次角周波数(ω=2πf[rad/sec]) 図1より次の関係が得られることがわかる。
【0010】 V1=(R1+jx1)I1+xmI0 (1) jxmI0+(R21/s)I21=0 (2) I0=I1+I21 (3) 本発明では(1)式〜(3)式から負荷トルクの変動に
関わらず常に最大の効率で誘導モータを駆動するための
条件を求めるために、以下に示すトルク因子パラメータ
Z、及びパラメータZの関数A(Z)、B(Z)を定義
する。
関わらず常に最大の効率で誘導モータを駆動するための
条件を求めるために、以下に示すトルク因子パラメータ
Z、及びパラメータZの関数A(Z)、B(Z)を定義
する。
【0011】 Z=sxm/R21 (4) A(Z)=R1−x1Z (5) B(Z)=R1Z+(x1+xm) (6) (4)式〜(6)式を用いて(1)式〜(3)式を変形
すると、次の結果が得られる。
すると、次の結果が得られる。
【0012】 |V1|=|I0|{ A(Z)2+B(Z)2} 1/2 〔V〕 (7) |I1|=|I0|{1+Z2}1/2 〔A〕 (8) また、モータの全出力トルクTqmは、モータの極数を
Pとすれば次のように表わされる。
Pとすれば次のように表わされる。
【0013】 Tqm=3P1m1|I0|2Z/2 〔N・m〕 (9) モータの全出力P0、発熱損失WH、消費電力Ei、モー
タ効率ηmはそれぞれ次のように表わされる。
タ効率ηmはそれぞれ次のように表わされる。
【0014】 P0=3|I0|2(xm−R21Z)Z 〔W〕 (10) WH=3|I0|2{(1+Z2)R1+R21Z2} 〔W〕 (11) Ei=P0+WH 〔W〕 (12) ηm =ηm(Z) =P0/Ei =1/(1+WH/P0) =1/(1+g(Z)) (13) (13)式から効率ηmはトルク因子パラメータZの関
数として表わされることがわかる。(13)式のg
(Z)は次のように表わされる。
数として表わされることがわかる。(13)式のg
(Z)は次のように表わされる。
【0015】 g(Z) =WH/P0 ={(R1+R21)Z2+R1}/(xm−R21Z)Z (14) このため、モータ効率ηmを最大にするにはg’(Z)
=0とすればよいことがわかる。
=0とすればよいことがわかる。
【0016】そのため、g’(Z)=0となるZをZの
目標値Z*として求めることができる。Z*は次式で求め
られる。 Z*=R1xm/[{R1(R1+R21)xm 2 +(R1R21)2}1/2+R1R21] (15) Z=Z*の時、誘導モータの効率ηm(Z)は次のような
最大値ηm(Z*)をとる。
目標値Z*として求めることができる。Z*は次式で求め
られる。 Z*=R1xm/[{R1(R1+R21)xm 2 +(R1R21)2}1/2+R1R21] (15) Z=Z*の時、誘導モータの効率ηm(Z)は次のような
最大値ηm(Z*)をとる。
【0017】 ηm(Z*)=Z*/{(2R1/xm)+Z*} (16) すなわち、(4)式に定義したトルク因子パラメータZ
が(15)式の値となるように制御することにより、負
荷トルクの変動に関わらず、常に効率が最大となるよう
に誘導モータを制御することができる。ただし、(4)
式のトルク因子パラメータZはs、xmを含んでおり、
周波数(回転数)が既知でないと(4)式からは求めら
れないので、本発明では(7)式、(8)式をZについ
ての連立方程式として、これらからトルク因子パラメー
タZの現在値を求めることにする。|V1|はインバー
タの出力電圧であり既知であるので、|I1|の値をセ
ンサ等で検出することにより、トルク因子パラメータの
現在値Zは次のように求められる。
が(15)式の値となるように制御することにより、負
荷トルクの変動に関わらず、常に効率が最大となるよう
に誘導モータを制御することができる。ただし、(4)
式のトルク因子パラメータZはs、xmを含んでおり、
周波数(回転数)が既知でないと(4)式からは求めら
れないので、本発明では(7)式、(8)式をZについ
ての連立方程式として、これらからトルク因子パラメー
タZの現在値を求めることにする。|V1|はインバー
タの出力電圧であり既知であるので、|I1|の値をセ
ンサ等で検出することにより、トルク因子パラメータの
現在値Zは次のように求められる。
【0018】 Z=[ R1xm+{(R1xm)2+D1D2}1/2] /D1 (17) ここで、 D1=(V1/I1)2−(R12+x12) (18) D2=R12+(x1+xm)2−(V1/I1)2 (19) すなわち、Z*(15式)=Z(17式)となるよう
に、励磁電流I0、すなわち相間電圧V1を制御すればよ
い。これにより、負荷トルクに応じてf/V比を制御で
きる誘導モータの制御装置が実現される。
に、励磁電流I0、すなわち相間電圧V1を制御すればよ
い。これにより、負荷トルクに応じてf/V比を制御で
きる誘導モータの制御装置が実現される。
【0019】以上が本発明の原理であり、以下にこの原
理を用いた本発明の実施例を図2に示したフローチャー
ト、図3に示したブロック図を参照して説明する。図3
に示すように、3相の電流電源がコンバータ14に接続
され、コンバータ14からの直流電圧がインバータ16
により所望周波数、所望値の交流電圧に変換され、誘導
モータ18に印加される。誘導モータ18には負荷とし
て、例えば冷凍機用の圧縮機20が接続される。コンバ
ータ14の出力電流が電流センサ(ホール素子)22に
より検出され、加減速抑制部24に供給される。インバ
ータ16の出力電流(誘導モータの1次電流)|I1|
が電流センサ(ホールCT)26により検出され、演算
回路28に供給される。本発明はサンプル制御を行なう
とし、タイミングをnを表わすと、演算回路28は後述
するトルク因子パラメータZ(n)、その目標値Z* (n)、
励磁電流値C(n)、C(n+1)を求める。なお、周波数制御
のために圧縮機の吸入圧力を検出する圧力センサ30が
設けられ、その出力も演算回路28に供給される。演算
回路28は圧力から周波数も計算する。なお、周波数の
制御は励磁電流とは別に周知のPID制御系等により行
なわれるが、本発明の主旨ではないので、詳細な説明は
省略する。
理を用いた本発明の実施例を図2に示したフローチャー
ト、図3に示したブロック図を参照して説明する。図3
に示すように、3相の電流電源がコンバータ14に接続
され、コンバータ14からの直流電圧がインバータ16
により所望周波数、所望値の交流電圧に変換され、誘導
モータ18に印加される。誘導モータ18には負荷とし
て、例えば冷凍機用の圧縮機20が接続される。コンバ
ータ14の出力電流が電流センサ(ホール素子)22に
より検出され、加減速抑制部24に供給される。インバ
ータ16の出力電流(誘導モータの1次電流)|I1|
が電流センサ(ホールCT)26により検出され、演算
回路28に供給される。本発明はサンプル制御を行なう
とし、タイミングをnを表わすと、演算回路28は後述
するトルク因子パラメータZ(n)、その目標値Z* (n)、
励磁電流値C(n)、C(n+1)を求める。なお、周波数制御
のために圧縮機の吸入圧力を検出する圧力センサ30が
設けられ、その出力も演算回路28に供給される。演算
回路28は圧力から周波数も計算する。なお、周波数の
制御は励磁電流とは別に周知のPID制御系等により行
なわれるが、本発明の主旨ではないので、詳細な説明は
省略する。
【0020】演算回路28から出力される周波数指令信
号が傾斜信号発生器32に、トルク因子パラメータZ*
(n)、励磁電流値C(n+1)が電圧演算器34に入力させ
る。傾斜信号発生器32には加減速抑制部からの信号も
供給される。傾斜信号発生器32から出力される周波数
fも電圧演算器34に入力される。傾斜信号発生器32
から出力される周波数fと電圧演算器34から出力され
る電圧|V1|がパルス幅変調制御部36に供給され
る。パルス幅変調制御部36はインバータ16のスイッ
チング素子の導通時間を制御することで、インバータの
出力電圧(モータの1次電圧)を制御する。
号が傾斜信号発生器32に、トルク因子パラメータZ*
(n)、励磁電流値C(n+1)が電圧演算器34に入力させ
る。傾斜信号発生器32には加減速抑制部からの信号も
供給される。傾斜信号発生器32から出力される周波数
fも電圧演算器34に入力される。傾斜信号発生器32
から出力される周波数fと電圧演算器34から出力され
る電圧|V1|がパルス幅変調制御部36に供給され
る。パルス幅変調制御部36はインバータ16のスイッ
チング素子の導通時間を制御することで、インバータの
出力電圧(モータの1次電圧)を制御する。
【0021】図2は本実施例の動作を示すフローチャー
トである。説明の便宜上、励磁電流の大きさ|I0|を
Cと表わす。すなわち、 C(1):励磁電流の初期値 C(n):励磁電流の現在値(n番目のタイミング) C(n+1):次回(n+1番目のタイミング)に出力すべ
き励磁電流値 先ず、ステップ#10でタイミングを示す変数nを1と
する。
トである。説明の便宜上、励磁電流の大きさ|I0|を
Cと表わす。すなわち、 C(1):励磁電流の初期値 C(n):励磁電流の現在値(n番目のタイミング) C(n+1):次回(n+1番目のタイミング)に出力すべ
き励磁電流値 先ず、ステップ#10でタイミングを示す変数nを1と
する。
【0022】ステップ#12で1次電圧V1、1次周波
数ωの初期値V1(1)、ω(1)を適当に設定し、ステップ
#14でモータの駆動を開始する。本発明は1次電圧V
1の制御法に関し、かつ周波数ωの制御はV1とは関連が
なく通常のPID制御により別の制御系として制御して
いるので、ωの制御についての説明は省略する。
数ωの初期値V1(1)、ω(1)を適当に設定し、ステップ
#14でモータの駆動を開始する。本発明は1次電圧V
1の制御法に関し、かつ周波数ωの制御はV1とは関連が
なく通常のPID制御により別の制御系として制御して
いるので、ωの制御についての説明は省略する。
【0023】ステップ#16でこの時(タイミングn=
1の時)の1次電流I1(1)をセンサにより検出する。ス
テップ#18でトルク因子パラメータZ(n)の現在値を
(17)式に、励磁電流C(n)を(8)式に基づいて以
下のように演算する。
1の時)の1次電流I1(1)をセンサにより検出する。ス
テップ#18でトルク因子パラメータZ(n)の現在値を
(17)式に、励磁電流C(n)を(8)式に基づいて以
下のように演算する。
【0024】 Z(n)=[ R1xm(n)+{(R1xm(n))2 +D1(n)D2(n)}1/2] /D1(n) (20) C(n)=|I1(n)|/{1+Z(n) 2}2 (21) ここで、 D1(n)=(V1(n)/I1(n))2 −(R12+x1(n)2) (22) D2(n)=R12+(x1(n)+xm(n))2 −(V1(n)/I1(n))2 (23) なお、1次電圧V1(1)は既知であるので検出しなかった
が、実際の電圧を検出してもよい。
が、実際の電圧を検出してもよい。
【0025】この時点で負荷トルクTqL(n)は(9)式
のモータトルクと釣り合うから次式が得られる。 TqL(n)=3P1m1C(n) 2Z(n)/2 〔N・m〕 (24) Zの目標値がZ* であるので、モータ効率ηmを最大と
する制御を行なうために次回(タイミングn+1)出力
すべき最適励磁電流値C(n+1)は次式を満たすものであ
る。
のモータトルクと釣り合うから次式が得られる。 TqL(n)=3P1m1C(n) 2Z(n)/2 〔N・m〕 (24) Zの目標値がZ* であるので、モータ効率ηmを最大と
する制御を行なうために次回(タイミングn+1)出力
すべき最適励磁電流値C(n+1)は次式を満たすものであ
る。
【0026】 Tqm(n+1) =3P1m1C(n+1) 2Z* (n)/2 =TqL(n) (25) (25)式に(24)式を代入することにより次回の最
適励磁電流値C(n+1)を次のように求めることができ
る。
適励磁電流値C(n+1)を次のように求めることができ
る。
【0027】 3P1m1C(n+1) 2Z* (n)/2 =3P1m1C(n) 2Z(n)/2 ∴C(n+1)=C(n)Z(n)/Z* (n) (26) ここで、Z* (n)は(15)式にxm(n)の値を代入するこ
とにより次のように求められる。
とにより次のように求められる。
【0028】 Z* (n) =R1xm(n)/[ {R1(R1+R21)xm(n)2 +(R1R21)2}1/2+R1R21)] (27) そのため、ステップ#20で(27)式に基づいてZ*
(n)を求め、ステップ#22で(26)式に基づいて励
磁電流値C(n+1)を求める。
(n)を求め、ステップ#22で(26)式に基づいて励
磁電流値C(n+1)を求める。
【0029】このC(n+1)を実現する1次電圧値|V1|
(n+1)は(7)式から次のように求められる。 |V1(n+1)| =C(n+1){A(Z*)2+B(Z*)2}1/2 (28) そのため、ステップ#24で(28)式に基づいて1次
電圧値を求め、ステップ#26でn+1をnとしてステ
ップ#14に戻り、この1次電圧V1(n)に基づいたモー
タの駆動を行なう。
(n+1)は(7)式から次のように求められる。 |V1(n+1)| =C(n+1){A(Z*)2+B(Z*)2}1/2 (28) そのため、ステップ#24で(28)式に基づいて1次
電圧値を求め、ステップ#26でn+1をnとしてステ
ップ#14に戻り、この1次電圧V1(n)に基づいたモー
タの駆動を行なう。
【0030】以上の操作を続行することにより誘導モー
タは負荷トルクに対応しつつ、かつ電源(実際にはイン
バータ16)の許容する|V1|、|I1|の範囲内で最
適なモータ効率ηm(Z*)にて運転されることになる。
タは負荷トルクに対応しつつ、かつ電源(実際にはイン
バータ16)の許容する|V1|、|I1|の範囲内で最
適なモータ効率ηm(Z*)にて運転されることになる。
【0031】図4に本発明の産業用機械の具体的な応用
例として冷凍機システムを示す。図4から凝縮器圧力、
冷却器圧力が外気温度、冷却負荷の変動を外乱として受
け、負荷トルクが変化していくというサイクルの概念が
わかる。また、吸入圧力の目標値Psの変更も一般にモ
ータ効率の変化を生じる。
例として冷凍機システムを示す。図4から凝縮器圧力、
冷却器圧力が外気温度、冷却負荷の変動を外乱として受
け、負荷トルクが変化していくというサイクルの概念が
わかる。また、吸入圧力の目標値Psの変更も一般にモ
ータ効率の変化を生じる。
【0032】図4に示すように冷凍機システムに対して
インバータを可変電源として用いる場合には、冷凍機の
吸入(冷媒)圧力値を設定値に対して制御していく例が
多い。この圧力制御系は一般的にPID制御等によりf
を定めるものである。本発明ではこの圧力制御系とは別
にモータ効率の制御系を提供するものである。
インバータを可変電源として用いる場合には、冷凍機の
吸入(冷媒)圧力値を設定値に対して制御していく例が
多い。この圧力制御系は一般的にPID制御等によりf
を定めるものである。本発明ではこの圧力制御系とは別
にモータ効率の制御系を提供するものである。
【0033】この冷凍機用圧縮機の誘導モータをインバ
ータ(可変電圧、可変周波数電源)で駆動する場合、負
荷トルクに応じた最適な励磁電流の大きさを定め、モー
タ効率値を最適制御すれば、従来のインバータ冷凍機制
御の欠点であったモータ損失の発生を可能な限り防止す
ることができる。
ータ(可変電圧、可変周波数電源)で駆動する場合、負
荷トルクに応じた最適な励磁電流の大きさを定め、モー
タ効率値を最適制御すれば、従来のインバータ冷凍機制
御の欠点であったモータ損失の発生を可能な限り防止す
ることができる。
【0034】以上説明したように、本発明によれば、従
来のインバータ制御(V/f比一定制御)に比し、負荷
トルク追従制御をモータ効率の最適化という概念に基づ
いて行なうために、環境の変化で生じていたモータロス
を減少させ、大幅な省エネルギー効果を得ることがで
き、かつ産業用機械のモータ寿命を長くすることができ
る。
来のインバータ制御(V/f比一定制御)に比し、負荷
トルク追従制御をモータ効率の最適化という概念に基づ
いて行なうために、環境の変化で生じていたモータロス
を減少させ、大幅な省エネルギー効果を得ることがで
き、かつ産業用機械のモータ寿命を長くすることができ
る。
【0035】本発明は上述した実施例に限定されず、種
々変形して実施可能である。例えば、応用例は冷凍機シ
ステムに限られず、他の産業用機械全てに使われる誘導
モータに適用可能である。
々変形して実施可能である。例えば、応用例は冷凍機シ
ステムに限られず、他の産業用機械全てに使われる誘導
モータに適用可能である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では従来の
インバータ制御(V/f比一定制御)に比し負荷トルク
追従制御をモータの効率の最適化という概念に基づいて
行うために、環境の変化で生じていたモータロスを減少
させ、大幅な省エネルギ効果を得ることができ、かつ産
業用機械のモータの寿命を長くすることができる。
インバータ制御(V/f比一定制御)に比し負荷トルク
追従制御をモータの効率の最適化という概念に基づいて
行うために、環境の変化で生じていたモータロスを減少
させ、大幅な省エネルギ効果を得ることができ、かつ産
業用機械のモータの寿命を長くすることができる。
【図1】定常状態における誘導モータの等価回路の回路
図。
図。
【図2】本発明による誘導モータの制御装置の一実施例
の動作を示すフローチャート。
の動作を示すフローチャート。
【図3】本発明による誘導モータの制御装置の一実施例
のブロック図。
のブロック図。
【図4】本発明による誘導モータの制御装置の具体例と
しての冷凍機システムのブロック図。
しての冷凍機システムのブロック図。
14…コンバータ 16…インバータ 18…誘導モータ 20…冷凍機用圧縮機 22,26…電流センサ 24…加減速抑制部 28…演算回路 30…吸入圧力センサ 32…傾斜信号発生部 34…|V1|演算回路 36…PWM信号発生部
Claims (4)
- 【請求項1】 誘導モータへ所定の1次電圧V1(n)
を印加する手段と、誘導モータの1次電流I1(n)を
検出する手段と、トルク因子パラメータZ(n)を次の
ように求める手段と、 Z(n)=[R1xm(n)+{(R1xm(n))2 +D1(n)D2(n)}1/2]/D1(n) ここで、 D1(n)=(V1(n)/I1(n))2−(R12+x1(n) 2) D2(n)=R12 +(x1(n)+xm(n))2−(V1(n)/I1(n))2 R1:1次巻線抵抗 x1:1次漏れリアクタンス(x1=ω111、なお、
111は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、1
m1は励磁等価インダクタンス) ω:角周波数 励磁電流の大きさC(n)を次のように求める手段と、 C(n)=|I1(n)|/{1+Z(n) 2}1/2 トルク因子パラメータの目標値Z* (n)を次のように
求める手段と、 Z* (n)=R1xm(n) /[{R1(R1+R21)xm(n) 2+(R1R21)2}1/2 +R1R21)] ここで、 R21:2次巻線抵抗 モータ効率を最大とする次回の励磁電流の大きさC
(n+1)を次のように求める手段と、 C(n+1)=C(n){Z(n)/Z* (n)}1/2 前記励磁電流C(n+1)を実現するために1次電圧を
次のように制御する手段と、 を具備することを特徴とする誘導モータの制御装置。 - 【請求項2】 前記励磁電流C(n+1)を求める手段
は、トルク因子パラメータの目標値を用いて次回のモー
タトルクと、トルク因子パラメータを用いて現時点の負
荷トルクを求める手段と、次回のモータトルクを現時点
の負荷トルクと一致させることにより次回の励磁電流値
を求める手段とからなることを特徴とする請求項1記載
の誘導モータの制御装置。 - 【請求項3】 ある値の1次電圧V1(n)で誘導モー
タを駆動するステップと、誘導モータの1次電流I
1(n)を検出して、次のようなトルク因子パラメータ
Z(n)を求めるステップと、 Z(n)=[R1xm(n)+{(R1xm(n))2 +D1(n)D2(n)}1/2]/D1(n) ここで、 D1(n)=(V1(n)/I1(n))2−(R12+x1(n) 2) D2(n)=R12+(x1(n)+xm(n))2 −(V1(n)/I1(n))2 R1:1次巻線抵抗 x1:1次漏れリアクタンス(x1=ω111、なお、
l11は1次漏れ等価インダクタンス) xm:励磁リアクタンス(xm=ω1m1、なお、1
m1は励磁等価インダクタンス) ω:角周波数 現在の励磁電流の大きさC(n)、効率を最大とするト
ルク因子パラメータの目標値Z* (n)をそれぞれ次の
ように求めるステップと、 C(n)=|I1(n)|/{1+Z(n) 2}1/2 Z* (n)=R1xm(n)/[{R1(R1+R21)xm(n) 2 +(R1R21)2}1/2+R1R21)] ここで、 R21:2次巻線抵抗 次回の励磁電流の大きさC(n+1)を次のように求め
るステップと、 C(n+1)=C(n){Z(n)/Z* (n)}1/2 この励磁電流C(n+1)を実現するために次回の1次
電圧V1(n+1)の絶対値を次のように制御するステ
ップと、 を具備することを特徴とする誘導モータの制御方法。 - 【請求項4】 前記励磁電流C(n+1)を求めるステ
ップは、トルク因子パラメータの目標値を用いて次回の
モータトルクと、トルク因子パラメータを用いて現時点
の負荷トルクを求めるステップと、次回のモータトルク
を現時点の負荷トルクと一致させることにより次回の励
磁電流値を求めるステップとからなることを特徴とする
請求項3記載の誘導モータの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3336021A JP2831189B2 (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 誘導モータの制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3336021A JP2831189B2 (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 誘導モータの制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05153797A JPH05153797A (ja) | 1993-06-18 |
JP2831189B2 true JP2831189B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=18294878
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3336021A Expired - Lifetime JP2831189B2 (ja) | 1991-11-26 | 1991-11-26 | 誘導モータの制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831189B2 (ja) |
-
1991
- 1991-11-26 JP JP3336021A patent/JP2831189B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05153797A (ja) | 1993-06-18 |
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