JP2623529B2 - 電気自動車用誘導モータの制御方法 - Google Patents

電気自動車用誘導モータの制御方法

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JP2623529B2
JP2623529B2 JP61090889A JP9088986A JP2623529B2 JP 2623529 B2 JP2623529 B2 JP 2623529B2 JP 61090889 A JP61090889 A JP 61090889A JP 9088986 A JP9088986 A JP 9088986A JP 2623529 B2 JP2623529 B2 JP 2623529B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電気自動車用誘導モータの制御方法、特にモ
ータ損失を最小にしながら誘導モータに与えられる一次
電流を制御する最適制御方法に関するものである。
[従来の技術] 有毒な排出ガスを生じない無公害自動車として電気自
動車が研究されており、一部に既に実用化の段階となっ
ている。
初期の電気自動車の駆動源としては制御が容易な直流
モータが用いられていたが、この直流モータはブラシそ
の他の保守が面倒であり、近年において電気自動車の駆
動源としては保守の容易なインバータ制御された誘導モ
ータが用いられるようになってきた。
周知のごとく、電気自動車に用いられるモータは通常
の産業用モータと異なりトルク制御され、必要なトルク
制御を行い自動車の操作性能を安定化させるために、ベ
クトル制御あるいは滑り周波数制御等によって誘導モー
タが制御されている。
[発明が解決しようとする問題点] 周知のごとく、誘導モータの出力トルクは磁化電流に
より発生するモータ磁束とトルク電流との積に比例し、
必要なトルクを得るためには前記モータ磁束とトルク電
流のいずれかを変更して必要な一次電流を誘導モータに
与えれば良い。なお、この一次電流は、前記の磁化電流
の成分とトルク電流の成分とで構成される。
しかしながら、従来の装置においては、磁束一定領域
での制御が行われ、トルク電流を変更することによって
のみ出力トルクを変えていた。
このような従来の制御方法によれば、制御工程を簡素
化することができるが、一方において、広範囲に変動す
るトルクに対応して常にモータ損失を小さくすることが
できないという問題があった。
すなわち、誘導モータのモータ損失はモータ磁束によ
る磁束損失トルク電流によるトルク電流損失の両者が存
在し、これらの両損失はそれぞれ設定されたモータ磁束
及びトルク電流に依存し、従来のごとくモータ磁束を一
定に保持している場合には、誘導モータの出力トルクに
よっては損失が著しく増大してしまうという問題があっ
た。
特に、モータ磁束を一定にした制御の場合、通常は、
前記一定のモータ磁束の値はモータ磁束を最大値に固定
した領域として設定され、到底広範囲の出力トルク領域
において常に最適な効率を得ることは不可能である。
このようなモータ損失の増大は電気自動車の消費電流
を増加させ、限られたバッテリ容量で走行できる距離を
低下させ、電気自動車の開発に大きな阻害要因となって
いた。
本発明は上記従来の課題に鑑み為されたものであり、
その目的は大きく変動する出力トルクの全範囲において
常に磁束損失とトルク電流損失の両者の総合モータ損失
を最小値にする最適制御方法を提供することにある。
[問題点を解決するための手段] 上記目的を達成するために、本発明は、従来のモータ
磁束一定制御とは異なり、モータ磁束とトルク電流の双
方を調整して一次電流を制御しており、まず必要な目標
トルク及びモータ回転数によって総合モータ損失が最小
となる最適モータ磁束を演算し、次に、前記一次電流に
よるモータ磁束指令に対するモータ磁束の変化遅れが所
定値を超えない過渡モータ磁束を段階的に演算し、 この各段階の過渡モータ磁束とモータ回転数から、該
過渡モータ磁束の時に最も効率の良いモータ出力トルク
である過渡トルクを逆算し、過渡トルク及び段階的に演
算される過渡モータ磁束に応じてモータ磁束/トルク電
流特性データから過渡トルク電流を演算し、前記最適モ
ータ磁束を得るまでの調整過渡時においては、前記段階
的に演算される過渡モータ磁束を得る磁化電流と、前記
過渡トルク電流と、から得られるモータ損失を最小にす
る一次電流を誘導モータに供給し、過渡モータ磁束が前
記最適モータ磁束に達した後には、最適モータ磁束を得
る磁化電流と、前記目標トルク及び最適モータ磁束に応
じて前記モータ磁束/トルク電流特性に基づいて演算さ
れた最適トルク電流と、から得られるモータ損失を最小
にする一次電流を誘導モータに供給することとし、モー
タ磁束及びトルク電流の調整過渡時である過渡トルク出
力時並びに調整後の目標トルク出力時のいずれのときも
常に最高効率となる一次電流を誘導モータに供給するこ
とを特徴とする。
[作用] 従って、本発明によれば、与えられた走行指令及び走
行条件から所定の演算式にて求められる目標トルクを得
るまでのモータ磁束及びトルク電流の調整過渡時である
過渡トルク出力時並びに調整後の目標トルク出力時のい
ずれの時も常に最高効率となる、すなわちモータ損失の
最も少なくなる一次電流を誘導モータに供給することが
でき、常に全トルク領域及び周波数領域において必要な
消費電流を最小に制御する結果、電気自動車の走行距離
を著しく拡大することが可能となる。
[実施例] 以下図面に基づいて本発明の好適な実施例を説明す
る。
第3図には誘導モータにおける理想的なベクトル図が
示されており、縦軸の磁化電流I0によつて誘導モータの
モータ磁束Φが生じ、また横軸のトルク電流ITによって
前記モータ磁束ΦとともにモータにトルクTを発生させ
ることができる。従って、誘導モータには前記磁化電流
I0とトルク電流ITとのベクトル和である一次電流I1が供
給されることとなる。
従って、本発明において、従来と異なり、モータ磁束
Φを変化した場合においても、これに見合うトルク電流
ITを設定することによって、必要な目標トルクTを得
ることが可能となる。
これにより、前記モータ磁束Φとトルク電流ITのそれ
ぞれによって定まる別個の損失をそれぞれの総合損失が
最小となるような一次電流I1を任意に選択可能であるこ
とが理解される。
また、第3図において、定トルク線はモータコイルの
抵抗成分、インダクタンス成分による位相のずれを無視
した理想的なトルク一定の特性を示しているが、実際に
は、これら成分により、モータ磁束Φはトルク電流IT
対して変化遅れを生じる。
従って、このモータ磁束Φが最適モータ磁束となるま
での過渡期においては、モータ出力トルクTは目標トル
クTに達しておらず、総合モータ損失を最小とするこ
ともできない。
本発明において、このような原理に基づき、まず必要
な目標トルクTを得るために最小のモータ損失となる
最適モータ磁束Φを求め、次に、前記最適モータ磁束
Φを得る磁化電流にてモータ磁束Φを調整する際に生
じるモータ磁束Φの変化遅れを考慮し、変化遅れが所定
値を超えない程度の過渡モータ磁束を段階的に演算し、
この各段階の過渡モータ磁束Φ の時も最もモータ損
失の少なくなる過渡トルクTtを逆算し、該過渡トルクTt
及び段階的に演算される過渡モータ磁束Φ に応じて
過渡トルク電流IT′を演算し、前記最適モータ磁束Φ
を得るまでの調節過渡時においては、前記過渡モータ磁
束Φ を得るための磁化電流と前記過渡トルク電流
IT′の両者から決定される一次電流I1を誘導モータに供
給し、調整後過渡モータ磁束Φ が最適モータ磁束Φ
に達した後は、最適モータ磁束Φを得るための磁化
電流と目標トルクT及び最適モータ磁束Φに対応す
る最適トルク電流IT の両者から決定される一次電流I1
を誘導モータに供給することを特徴とする。
第4図は誘導モータの総合的な最小モータ損失を求め
るための磁束/損失特性であり、横軸にはモータ磁束Φ
そして縦軸にはこのモータ磁束Φとトルク電流ITの両者
によって生じる総合的なモータ損失ηが示されている。
第4図において、誘導モータの回転数は一定に保持さ
れ、3本の特性はそれぞれモータの出力トルクをパラメ
ータとし、図のごとくモータ出力トルクの大、中、及び
小の特性が図示されている。
従って、第4図から、各特性の底値となる領域を結べ
ば、図の斜線を施したモータ損失最小領域を知ることが
可能となる。本図から、モータ出力トルクが小さくなる
に従い、モータ磁束Φが少ないところでモータ損失が最
小になる傾向にあることが理解される。もちろん、第4
図は任意に定めた一定回転数における特性であり、電気
自動車に必要な全てのモータ回転数に対してこのような
特性を得ることが可能である。
第5図は前記第4図で説明した磁束/損失特性をモー
タ回転数Nの各変化に応じて総合的なモータ損失が最小
となるデータをマップ上に示した図であり、モータ出力
トルクTを得るために現在のモータ回転数Nによれば損
失最小のモータ磁束Φをどの値に定めればよいかが明か
らとなる。
このような磁束/損失特性データはもちろん各誘導モ
ータあるいは実装される電気自動車によって異なり、こ
れらのデータは予め特定機種の電気自動車に対して実験
又は計算のいずれかによって決定することができ、この
マップデータをモータ制御用の回路にROMその他の記憶
情報として任意に読出し可能に組込むことができる。
そして、以上のようにして最適モータ磁束Φが決定
されれば、前述した第3図の定トルク特性に基づいて最
適トルク電流IT を求めることが可能となり、この最適
トルク電流IT の決定も予め定めたデータから容易に導
き出すことができ、このようなデータも回路のROM上に
記録することができる。
第6図は所定のトルク電流ITを求めるためのマップの
一例を示し、モータ磁束Φとモータ出力トルクTに応じ
て求められるモータトルク電流ITが図示のごときマップ
上に表示され、このようなモータトルク電流データも前
述したごとく回路のROM上に任意に読出し可能に記録可
能である。
第1図には前述した本発明の好適な実施例に係る制御
方法を実際の電気自動車用誘導モータ制御に用いた場合
のフローチャートを示し、更に第1図のフローチャート
を実行するための制御回路が第2図に示されている。
第2図において、電気自動車の駆動源である誘導モー
タ10はインバータ制御されており、また前記インバータ
制御を行うために、ベクトル制御が用いられている。
トルク演算装置12は車両の走行指令及び走行条件に応
じて必要な目標トルクTを出力し、この目標トルクT
は効率最適化回路14に送られ、本発明の特徴的なモー
タ磁束及びトルク電流を両者の演算が行われる。そし
て、このようにして求められた最適モータ磁束Φとモ
ータ磁束の調整過渡時における変化特性に応じて過渡ト
ルク電流It′から調整後の最適トルク電流IT まで変化
するトルク電流Iqがベクトル制御のためにベクトル演算
回路16に供給され、その出力がPWM制御回路18によって
インバータ主回路20に供給され、前記誘導モータ10の一
次電流が制御される。
前記誘導モータ10の電流はバッテリ22から前記インバ
ータ主回路20を介して供給されている。
更に、前記バッテリ22の電圧は電圧検出回路24により
検出されまたインバータ主回路20から誘導モータ10に供
給される電流が電流検出回路26により検出され、更に誘
導モータ10の回転数はパルスジェネレータ28により検出
され、これら各検出信号がそれぞれ所望の演算装置及び
制御回路に供給されている。
第1図において制御回路の初期化が行われると、本実
施例によるモータ制御が実行され、ステップ101におい
て各種データの読込みが行われる。
前記読込みデータは前後進スイッチ、アクセルセン
サ、アクセルスイッチ、ブレーキセンサ及びブレーキス
イッチからそれぞれ与えられる走行指令とモータ温度、
インバータ温度、モータ回転数、バッテリ温度、バッテ
リ温圧を含む走行条件の両者を含み、トルク演算装置12
はこれらの走行指令及び走行条件に基づき必要な目標ト
ルクTを演算する(ステップ102,103)。
実施例においてステップ103はバッテリ温度あるいは
インバータ温度による補正作用を示し、温度上昇時の通
常の場合ステップ102で求めた必要トルクを所定分減算
して目標トルクTを定める。
前記モータ走行指令及び走行条件における目標トルク
の設定は従来と同様に各電気自動車に定められた特
性データから演算され、第7図はこのような特性データ
の一例を示す。
第7図において、横軸はモータ回転数Nを示し、正領
域は正転、そして負領域は逆転を示している。また、縦
軸はモータ出力トルクTを示す。
今電気自動車が停止している状態では符号aで示した
位置にあり、この状態で前進する場合にはアクセルが開
かれ、アクセル開度100%の特性までモータ出力トルク
Tがbに向かって急激に増加する。このモータ出力トル
ク発生にて電気自動車は発進し、太い実線で示されるご
とく、モータ回転数Nは順次増加し、一定のモータ回転
数すなわちc位置においてモータ出力トルクTも順次d
に向って減少する。dからアクセルを戻すと一定のモー
タ回転数を保ちながらモータ出力トルクTもeまで減少
し、更にこのアクセル開度においてモータ回転数Nはf
に向って増加する。
fから自動車が停止する場合アクセルの戻しとブレー
キの踏込みが行われ、モータ出力トルクTは負領域に移
行し、ブレーキの踏込み状態で定まるgにモータ出力ト
ルクTが保持され、この状態は回生状態を示している。
ブレーキの踏込みに応じ、モータ回転数Nは順次減少
し、hにて自動車は停止し、再び元の位置aまで戻る。
このような第7図に示した特性は予め各電気自動車の
機種に応じて定められ、この特性データは第2図に示し
たトルク演算装置12のROM等に書込まれており、前記走
行指令及び走行条件に応じて適宜この目標トルクT
読出される。
前記目標トルクTはパルスジェネレータ28から出力
されるモータ回転数、実施例においては、モータ周波数
fmとともに効率最適化回路14において総合的なモータ損
失を常に最小としつつ、モータ磁束を最適モータ磁束Φ
までステップ状に増加させるための過度モータ磁束Φ
及びこの過渡モータ磁束Φ に対応した最高効率
となるトルク電流Iqに変換される。この演算は第1図の
ステップ104〜107において行われる。まず、ステップ10
4では目標トルクTとモータ回転数N(fm)から前述
した第4あるいは第5図で示した磁束/損失特性データ
に基づき全体的なモータ損失を最小とする最適モータ磁
束Φが求められる。
そして、ステップ105において、前記求められた最適
モータ磁束Φを得るために磁化電流を供給した場合に
生じるモータ磁束の変化遅れを考慮して、モータ磁束指
令に対しての実際のモータ磁束の変化遅れが所定値を超
えない程度の過渡モータ磁束Φ を段階的に演算す
る。
前記過渡モータΦ は、最適モータ磁束Φと現在
のモータΦ t-1との差に応じた所定の演算式、例えば Φ =Φ t-1+K(Φ−Φ t-1) …(1) にて導かれる。
上記過渡モータ磁束Φ を求めるための過渡項定数
Kは、誘導モータの回路時定数から定められ、主として
コイルの抵抗成分とインダクタンス成分とから決定され
る。
従って、誘導モータの回路時定数が小さい、すなわち
モータ磁束の上昇に際して過渡的遅れが少ない場合は、
定数Kを大きく設定し、また誘導モータの時定数が大き
く、すなわち磁束立上がり遅れが大きいモータに対して
は、前記過渡項定数Kを小さく設定し過渡的なモータ磁
束の上昇をゆっくりと制御する。またステップ105にお
いては、最適モータ磁束Φと現在のモータΦ t-1
の差が所定値以下となったときには、式(1)による演
算を止め、最適モータΦを指令するように制御されて
いる。
本実施例においては、前記過渡項定数をモータ温度tm
によって変化させており、この変化式は以下の数式にて
示される。
K=K0(1+αtm) すなわち、前式において、K0は基準温度における過渡
項定数であり、αは温度係数、そしてtmはモータ温度を
示す。
本発明において、モータ温度tmは誘導モータのステー
タ近傍に配置された温度検出素子によって検出され、モ
ータ温度tmを常に監視しながら、前記過渡項定数Kの補
正が行われる。
周知のごとく、前述した過渡項定数Kはモータ温度tm
が増加すると誘導モータの回路時定数が小さくなること
から、前記過渡項定数Kを大きくするように補正が行わ
れる。
また、反対に、モータ温度tmが低下した場合には、誘
導モータの回路時定数が大きくなるために、前記過渡項
定数Kを小さくするように補正が行われる。
従って、本実施例によれば、モータ温度tmの変化に拘
らず、常に最適の過渡制御が行われる。
次にステップ106において、過渡モータ磁束Φ
びモータ回転数Nから第5図に示したマップに基づき、
各段階の過渡モータ磁束Φ における最も効率の良い
モータ出力トルク、(過渡トルクTt)を求める。
そして、ステップ107においては、求められた過渡ト
ルクTt及び過渡モータ磁束Φ からモータ回転数Nを
考慮し、更に前述した第3図あるいは第6図のデータに
基づいて各段階の過渡モータ磁束Φ に応じたトルク
電流Iqが求められる。
以上のステップ104〜107までの演算は効率最適回路14
にて、例えば数meecごとに常時繰り返し行われており、
従って、モータ磁束Φが最適モータ磁束Φに達するま
での過渡時においてもモータ磁束指令値に追従した変化
遅れのない実際のモータ磁束が得られている。
従って効率最適化回路14からは最適モータ磁束Φ
でステップ状に増加する過渡モータ磁束Φ に対応し
て定まるモータ損失を最小とするトルク電流Iqが常に出
力される。従って、トルク電流Iqもステップ状に変化し
ている。
以上のようにして、過渡モータ磁束Φ とトルク電
流Iqが定まれと、次に本実施例においては、ベクトル制
御によってモータ電圧V1とモータ一次周波数f1との演算
をベクトル演算回路16によって行う(ステップ108)。
前記ベクトル演算回路16にはパルスジェネレータ28か
ら与えられるモータ周波数fm、電流検出回路26から検出
されたモータ電流I1そして、電圧検出回路24から検出さ
れたバッテリ電圧V0が入力されており、これらの検出信
号と前記与えられた過度モータ磁束Φ 及びトルク電
流Iqによって所望のベクトル演算が行われる。ベクトル
演算の結果はモータ電圧V1としてPWM制御回路18に供給
され、また滑り周波数Fsが前記モータ周波数fmと加算さ
れてモータ一次周波数f1してPWM制御回路18に供給され
る。
前記PWM制御回路18は供給されたモータ電圧V1とモー
タ一次周波数f1とからインバータ制御信号であるパルス
信号Pをインバータ主回路20に供給し(ステップ10
9)、インバータ主回路20はこの与えられたパルス信号
Pに基づいてバッテリ22の直流電力を必要な交流電力に
変換し誘導モータ16に所望の一次電流を供給する。
すなわち、段階的に最適値まで増加される過渡モータ
磁束Φ を得る磁化電流と、各段階のモータ磁束に対
応してモータの総合損失を最小とするトルク電流Iqとか
ら定まる一次電流が指令される。
従って、目標トルクTを得るための以上の一次電流
制御により、モータ磁束を変化遅れなく、モータ磁束指
令に追従させて、最適モータ磁束Φまで増加させるこ
とができ、広範囲に変動する目標トルク領域及びモータ
回転数領域において、常に最小の総合的モータ損失にて
駆動されることとなり、この結果、バッテリ22の消耗を
著しく軽減することが可能となる。
[発明の効果] 以上のごとく、本発明によれば、誘導モータは定常時
だけでなくモータ磁束の調整過渡時においても常に最も
効率良く制御された一次電流にて駆動され、この結果、
バッテリ充電走行距離を著しく延長させ、電気自動車の
行動範囲を拡大することが可能となる。
前記走行距離の延長はバッテリの充電回数を減少さ
せ、メンテナンスの煩雑さを減すことから電気自動車の
実用化に極めて有用である。
もちろん、走行距離の延長は必要な走行距離を短く設
定することによってバッテリ自体の小型化及び自動車重
量の減少をもたらすことができ、更にバッテリの小型化
は自動車のデザインの自由度を増大させる効果を生じ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る制御方法の好適な実施例を示すフ
ローチャート図、 第2図は第1図のフローチャートを実行するための制御
回路図、 第3図は誘導モータにおけるモータ磁束Φとトルク電流
ITとの関係を示す特性図、 第4図は回転数を一定としたときにモータ出力トルクを
パラメータとしたモータ磁束/損失特性図、 第5図及び第6図はそれぞれ本発明に用いられるモータ
磁束及びモータトルク電流のデータマップ図、 第7図は本発明に用いた自動車走行状態を示す特性図で
ある。 10……誘導モータ 12……トルク演算装置 14……効率最適化回路 16……ベクトル演算回路 18……PWM制御回路 20……インバータ主回路 22……バッテリ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−233002(JP,A) 特開 昭60−84903(JP,A) 特開 昭60−77609(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】走行指令及び走行条件に基づいて誘導モー
    タに必要な目標トルクを求め、前記目標トルクが出力さ
    れるように誘導モータに所望の一次電流を供給する電気
    自動車用誘導モータの制御方法において、 予め定められている磁束/損失特性データから前記目標
    トルクとモータ回転数に応じてモータ損失が最小となる
    最適モータ磁束を演算し、 次に、前記一次電流によるモータ磁束指令に対するモー
    タ磁束の変化遅れが所定値を超えない過渡モータ磁束を
    段階的に演算し、 この各段階の過渡モータ磁束とモータ回転数から、該過
    渡モータ磁束の時に最も効率の良いモータ出力トルクで
    ある過渡トルクを逆算し、 該過渡トルク及び段階的に演算される過渡モータ磁束に
    応じてモータ磁束/トルク電流変性データから過渡トル
    ク電流を演算し、 前記最適モータ磁束を得るまで調整節過渡時において
    は、前記段階的に演算され過渡モータ磁束を得る磁化電
    流と、前記過渡トルク電流と、から得られるモータ損失
    を最小にする一次電流を誘導モータに供給し、 過渡モータ磁束が前記最適モータ磁束に達した後には、
    最適モータ磁束を得る磁化電流と、前記目標トルク及び
    最適モータ磁束に応じて前記モータ磁束/トルク電流特
    性に基づいて演算された最適トルク電流と、から得られ
    るモータ損失を最小にする一時電流を誘導モータに供給
    することとし、 モータ磁束及びトルク電流の調整過渡時である過渡トル
    ク出力時並びに調整後の目標トルク出力時のいずれのと
    きも常に最高効率となる一次電流を誘導モータに供給す
    ることを特徴とする電気自動車用誘導モータの制御方
    法。
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