JP2992020B1 - 仮囲いパネルの取付金具 - Google Patents

仮囲いパネルの取付金具

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JP2992020B1
JP2992020B1 JP23565698A JP23565698A JP2992020B1 JP 2992020 B1 JP2992020 B1 JP 2992020B1 JP 23565698 A JP23565698 A JP 23565698A JP 23565698 A JP23565698 A JP 23565698A JP 2992020 B1 JP2992020 B1 JP 2992020B1
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俊一 中鉢
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TOKYO TETSUKU KK
Kawatetsu Galvanizing Co Ltd
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Abstract

【要約】 【課題】 傾斜面上での仮囲いパネルの整列配置を簡易
迅速ならしめるとともに、整列配置した仮囲いパネルの
一もしくは複数枚の時後的な姿勢の変更をもまた簡易迅
速ならしめる。 【解決手段】 パネル本体2の両側端から背面側へ突出
するとともに、相互に向き合う方向へ折曲してパネル本
体2とほぼ平行をなすそれぞれの内向フランジ7,8に
固定されるものであり、各内向フランジ7,8の内外面
に接触してそれを厚み方向から挟持するクランプ部13,
14の一方の側端に、パイプ枠組みの横パイプに掛合する
フック部15, 16を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建設工事現場、
工事用資材置場等において、安全作業の確保、通行人の
保護その他を目的に設置される仮設塀のための仮囲いパ
ネルの取付金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】仮囲いパネルは、たとえば工事現場等に
おいて、数百枚あるいはそれ以上の枚数を、パイプ枠組
みの横パイプに、取付金具をもって連結もしくは掛合さ
せて並列に整列配置することで仮設塀を形成する。
【0003】このような仮囲いパネルへの取付金具の適
用に当っては、たとえば、実開平5−24805 号公報に開
示されているように、パネル本体に貫通させて設けたボ
ルトをもって、取付金具をパネル本体に締付け固定する
こと、特開平6−323045号公報に開示されているよう
に、パネル本体の両側端からそれの背面側への突出部分
にフックボルトを貫通させて取付金具を固定すること等
が従来から広く行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来技術にあっては、仮囲いパネルへの取付金具の固定
位置が、パネル側に予め穿設したボルト孔の位置によっ
て特定されることになるため、たとえば、傾斜面上に、
仮囲いパネルの複数枚を並列配置するに当っては、その
傾斜面とほぼ平行に延在させて設けた長尺の横パイプに
それらの仮囲いパネルを一様に連結もしくは掛合させる
ことが不可能であり、これがため、水平に延びる複数の
短尺横パイプをステップ状に組立てて、各水平横パイプ
に、数枚の仮囲いパネルを一組みとして連結等すること
を余儀なくされていた。またこの一方で、仮囲いパネル
の配設後に、仮設塀の特定位置に、人の出入口等を設け
る必要が生じた場合には、仮囲いパネルの他の位置に、
取付金具のセットのためのボルト孔を穿設して、仮囲い
パネルの連結姿勢を変更等することが必要であった。
【0005】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題として検討した結果なされ
たものであり、それの目的とすることは、仮囲いパネル
に対する取付金具の相対位置を、パネル側へのボルト孔
の穿孔その他の必要なしに簡単かつ容易に変更可能なら
しめることで、たとえば、傾斜面に沿って延びる傾斜横
パイプへの仮囲いパネルの連結もしくは掛合に、少ない
作業工数をもって迅速に対応することができ、また、仮
設塀の特定位置の、一枚もしくは複数枚の仮囲いパネル
の姿勢の変更をも、ボルト孔の新たな穿設なしに簡易迅
速に行うことができる、仮囲いパネルの取付金具を提供
するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の仮囲いパネル
の取付金具は、平坦のパネル本体の両側端からそれの背
面側へ突出するとともに、相互に向き合う方向へ折曲し
てパネル本体とほぼ平行をなすそれぞれの内向フランジ
に固定されるものであり、各内向フランジの内外面に接
触してそれを厚み方向から挟持するクランプ部の一方の
側端に、パネル本体の背面方向へ突出して、パイプ枠組
みの横パイプに掛合するフック部を設け、前記クランプ
部を、内向フランジの進入を許容するスリットを隔てて
位置し、スプリングバックによって内向フランジを挟み
込むとともに、相互にボルト締めされる前後の挟持部材
にて構成したものである。
【0007】この取付金具では、パネル本体の全長にわ
たって延びる内向フランジに対し、取付金具のクランプ
部の挟持位置を変化させることで、その取付金具の固定
位置を、内向フランジへの特別の加工の必要なしに、仮
囲いパネルの上下方向に簡易迅速に、かつ所期した通り
に正確に変更することができる。しかも、ここにおける
クランプ部は、内向フランジをその厚み方向から挟持す
ることで、高い挟持力の発揮下で、内向フランジを十分
安定した姿勢で挟持することができ、また、クランプ部
の、他のパネル関連部品等との干渉のおそれを十分に除
去することができる。さらに、クランプ部の前後の挟持
部材を、スリットを隔てて相互にボルト締めされる一体
構造の挟持部材とすることで、部品の管理、取り扱い等
に加えて内向フランジの挟持作業を極めて容易ならしめ
ることができる。なおここで、前後の挟持部材は、クラ
ンプ部のスプリングバックのみに基いて内向フランジを
挟持することも可能であるが、内向フランジの挟持の妨
げとならない位置で、ボルトをもってそれら両者を締め
込むことにより、挟持力を一層高めて取付金具の不測の
位置ずれを十分に防止することができる。
【0008】また好ましくは、前記フック部を、内向フ
ランジの基部側でクランプ部から突出させて設ける。こ
れによれば、たとえば、横パイプにフック部を掛合させ
て仮囲いパネルの重量を支持するに当り、フック部から
内向フランジに力を直接的に伝えることができ、前後の
挟持部材に、それらが内向フランジに対してスリップす
る方向の意図しないモーメント、前後の挟持部材の間隔
が開く方向の意図しないこじり力等が作用するのを有効
に防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下にこの発明の実施の形態を図
面に示すところに基いて説明する。図1はこの発明の実
施の形態を、仮囲いパネルへの適用状態で示す斜視図で
あり、図2はそれの横断面図である。ここにおける仮囲
いパネル1は、平坦なパネル本体2の両側端に、それの
背面側へのそれぞれの突出部分3,4を設け、これらの
突出部分3,4を、パネル本体2に隣接するそれぞれの
折曲基部5,6と、これらの折曲基部5,6から相互に
向き合う方向へ折曲してパネル本体2とほぼ平行をなす
それぞれの内向フランジ7,8とで構成したものであ
り、より好ましくは、図示のように、一方の折曲基部5
の幅方向の所定位置に、それの全長にわたって直線状に
延びる山折り部9を設けるとともに、他方の折曲基部6
の、山折り部9と対応する位置に、それの全長にわたっ
て直線状に延びる谷折り部10を設けたものである。なお
ここで、好ましくは山折り部9の外表面側の折り曲がり
角は、谷折り部10の同様の折れ曲がり角と実質的に等し
い角度をなす。
【0010】このような仮囲いパネルへの取付金具の適
用は、山折り部9および谷折り部10の存在の有無にかか
わらず、それぞれの内向フランジ7,8の長さ方向の少
なくとも一個所に、相互に対をなす取付金具11, 12をも
って、内向フランジ7,8をそれらの厚み方向から十分
大きな力で挟み付けることにより行うことができ、ここ
における取付金具11, 12は、内向フランジ7,8に対す
るクランプ部13, 14と、各クランプ部13, 14から、パネ
ル本体2の背面側へ突出して、パイプ枠組みの横パイプ
に、上方側もしくは下方側から、図では上方側から掛合
するフック部15, 16とを具える。
【0011】図3は、相互に対をなす、このような取付
金具11, 12を拡大して示す斜視図であり、両取付金具1
1, 12のクランプ部13, 14はともに、それぞれの内向フ
ランジ7,8の進入を許容するスリット13a, 14aにて区
分される前後の、いいかえればフランジ7,8の内面側
および外面側に位置することとなるそれぞれの挟持部材
13b, 14b, 13c, 14cと、これらの前後挟持部材を相互に
ボルト締めするそれぞれのボルト13d, 14dとを具えてな
り、これらのボルト13d, 14dは、内向フランジ7,8の
進入先端よりさらに前方側で両挟持部材を締め込むべく
機能する。
【0012】ところで、それぞれのフック部15, 16は、
このようなそれぞれのクランプ部13, 14の、内向フラン
ジ7,8の基部側、いいかえれば、それの進入方向後端
側から背面側へ大きく突出する。
【0013】従ってこのような取付金具によれば、ボル
ト13d, 14dを緩めて、クランプ部13, 14を内向フランジ
7,8の所要位置へ移動させ、そこにてボルト13d, 14d
を再び締め込むことで、仮囲いパネル側の部材に穿孔そ
の他の加工を施す必要なしに、取付金具11, 12の、フラ
ンジ7,8の長さ方向の位置を簡易迅速に、かつ常に正
確に変更することができる。
【0014】図4および図5はそれぞれ、以上に説明し
たような取付金具を適用した仮囲いパネルの二枚を相互
に整列させて配設した状態を示す要部斜視図および横断
面図である。ここでは、それぞれの仮囲いパネル1に取
り付けたそれぞれの取付金具11, 12の高さ方向位置を、
パイプ枠組みの横パイプPの高さに予めもしくは現場施
工にて調整した状態で、それぞれのフック部15, 16をそ
の横パイプPに上方側から掛合させるとともに、図5に
示すところから明らかなように、隣接するパネル1の相
互間で、突出部分3,4の折曲基部5,6を接触させ
て、山折り部9と谷折り部10との相互の入り込みをもた
らし、両折曲基部、ひいては、突出部分間への隙間の発
生を防止する。
【0015】図6は、複数枚のパネル1を、傾斜面上に
全体としてほぼステップ状に整列させて並列配置した状
態を示す背面図である。ここでは、パイプ枠組みPF
の、傾斜面とほぼ平行に延在する上下三段の横パイプP
のそれぞれに四枚の仮囲いパネル1を一組みとして、各
パネル1のそれぞれの側端を所定の位置に設けた三個ず
つの取付金具11, 12を介してステップ状に掛合させるこ
ととしており、これがためには、各組内の仮囲いパネル
1のうち、斜面の下方側に位置するものほど、それぞれ
の取付金具11, 12をパネル1の下方側部分に固定するこ
とが必要となり、このことは、一のパネル内にてもまた
同様である。かかる場合、この発明によれば、内向フラ
ンジ7,8に対する取付金具11, 12の位置の変更を、仮
囲いパネル側への何の加工をも要することなく、内向フ
ランジ7,8に対する取付金具11, 12の、前述したよう
な位置の移動をもって簡易迅速に行うことが可能とな
る。
【0016】なお図示はしないが、仮囲いパネル1は、
四枚以外の他の複数枚を一組みとすることもでき、ま
た、各個のパネル1の総てをステップ状に位置させるこ
ともできる。後者によれば、横パイプPの傾斜角度が一
定である限りにおいて、それぞれの取付金具11, 12を、
各パネル1の同等位置に位置決め配置することが可能で
ある。
【0017】このように、この取付金具11, 12によれ
ば、それの、仮囲いパネル1に対する固定位置を、特別
の加工等を要することなく、パネル内で、そしてパネル
毎に、所要に応じて簡易かつ容易に調整することができ
るので、水平に延びる複数本の短尺横パイプをステップ
状に組立てる作業工数なしに、斜面とほぼ平行に延びる
長尺の傾斜横パイプを組付けるだけで、平坦面上に位置
するパイプ枠組みとほぼ同様の作業工数の下で、パイプ
枠組みPFを構成することができる。
【0018】ところで、仮囲いパネル1をこのように配
設する場合において、好ましくは、いずれか一の段の取
付金具11, 12、図では中段の取付金具11, 12のフック1
5, 16を横パイプPに下方側から掛合させることで、パ
ネル1の、上方側への不測の離脱を防止する。これがた
めには、その中段に適用する取付金具11, 12について
は、図3に示すところとは左右を逆にして内向フランジ
7,8に取り付ける。
【0019】なおここで、整列させて配置した仮囲いパ
ネル1のたとえば一枚を、人の出入口の形成のために、
所定の高さへの持上げ姿勢とする場合には、図7に示す
ように、そのパネル1の中段に固定した。取付金具11,
12を、内向フランジ7,8に沿わせて下降変位させるこ
とで、両取付金具11, 12のフック部15, 16と横パイプP
との掛合を解除し、次いで、そのパネル1を所定の高さ
まで持上げて、他の取付金具11, 12の、上段および下段
の横パイプPからの離脱をもたらし、さらにそこで、上
段に位置する取付金具11, 12の、上段横パイプPと掛合
する位置までの下降変位および、中段に位置する取付金
具11, 12の、中段横パイプPと掛合するまでの上昇変位
のそれぞれをもたらして、その仮囲いパネル1を、出入
口の高さ相当分だけ持上げた状態で、再び横パイプPに
掛合させ、支持させる。従って、この場合にもまた、パ
ネル側への穿孔加工等が全く不要であり、パネルの姿勢
変更を、少ない作業工数をもって簡易迅速に行うことが
できる。
【0020】またここで、仮囲いパネル1の全てのもの
もしくは特定のものの横パイプPからの取り外しは、仮
囲いパネル1を上述のようにして上方に持ち上げ、全て
の段の取付金具11, 12を横パイプPから離脱させた状態
で、パネル1をその前面側 (反パイプ側) へ引き抜い
て、パネル1の両側端の、折曲基部相互の入り込みを解
除することによって行うことができる。このことは、仮
囲いのために整列配置した複数のパネル1・・・のうち
の特定の1枚のみを比較的簡単に取り外すことができる
ことをも意味している。
【0021】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、取付金具
の、仮囲いパネルへの固定位置を、パネルの内向フラン
ジに対する取付金具の挟持位置を調整するだけで簡単か
つ容易に、しかも所期した通りに変更することができる
ので、傾斜面上に仮囲いパネルを整列配置するに当っ
て、短尺の水平横パイプをステップ状に多数組立てるに
要する作業工数を不要ならしめることができ、また、整
列配置した仮囲いパネルの特定のものの高さ位置の変更
を、パネル側への加工の必要なしに、簡易迅速に行うこ
とができる。しかも、この取付金具では、仮囲いパネル
の前面側へはもちろん、背面側でもまた、ボルト等が大
きく突出するようなことがないので、すぐれた美観と併
せて、より高い安全性をもたらすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態を、仮囲いパネルへの適
用状態で示す斜視図である。
【図2】図1の横断面図である。
【図3】対をなす取付金具の拡大斜視図である。
【図4】取付金具の機能態様を示す要部斜視図である。
【図5】図4の横断面図である。
【図6】傾斜面上でのパネルの整列配置列を示す背面図
である。
【図7】配置したパネルの姿勢の変更例を示す背面図で
ある。
【符号の説明】
1 仮囲いパネル 2 パネル本体 3,4 突出部分 5,6 折曲基部 7,8 内向フランジ 9 山折り部 10 谷折り部 11, 12 取付金具 13, 14 クランプ部 13a, 14a スリット 13b, 13c, 14b, 14c 挟持部材 13d, 14d ボルト 15, 16 フック部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特許2700425(JP,B2) 実用新案登録2559218(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦なパネル本体の両側端からそれの背
    面側へ突出するとともに相互に向き合う方向へ折曲して
    パネル本体とほぼ平行をなすそれぞれの内向フランジに
    固定される取付金具であり、 各内向フランジの内外面に接触してそれを厚み方向から
    挟持するクランプ部の一方の側端に、パネル本体の背面
    方向へ突出して、パイプ枠組みの横パイプに掛合するフ
    ック部を設け、前記クランプ部を、内向フランジの進入
    を許容するスリットを隔てて位置し、スプリングバック
    によって内向フランジを挟み込むとともに、相互にボル
    ト締めされる前後の挟持部材により構成してなる仮囲い
    パネルの取付金具。
  2. 【請求項2】 前記フック部を、内向フランジの基部側
    でクランプ部から突出させてなる請求項1に記載の仮囲
    いパネルの取付金具。
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